JP2003183204A - アダマンタノール類の製造方法 - Google Patents

アダマンタノール類の製造方法

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JP2003183204A
JP2003183204A JP2001390041A JP2001390041A JP2003183204A JP 2003183204 A JP2003183204 A JP 2003183204A JP 2001390041 A JP2001390041 A JP 2001390041A JP 2001390041 A JP2001390041 A JP 2001390041A JP 2003183204 A JP2003183204 A JP 2003183204A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アダマンタン類からアダマンタノールを製造
する方法を、高収率且つ高選択率で、工業的に有利な方
法により実現すること。 【解決手段】 アダマンタン等のアダマンタン類を、濃
硫酸、t−ブチルアルコール等のカルボカチオン生成化
合物、およびアセトニトリル等の有機ニトリル化合物か
ら成る反応液中で反応させ、得られた反応液を、20〜
90℃の水と混合、好適には水の使用量が、反応液と混
合後の硫酸濃度が30〜60質量%になる量で混合す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アダマンタン類
を、濃硫酸、カルボカチオン生成化合物、および有機ニ
トリル化合物と反応させ、アダマンタノール類を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】1−アダマンタノール等のアダマンタン
骨格に、水酸基が結合してなるアダマンタノール類は、
医薬中間体、フォトレジスト用モノマーの原料、フォト
クロミック化合物の原料、塗料、接着剤、粘着剤、膜、
吸着材などの材料の原料など広く用途があり、工業上重
要な化合物である。
【0003】アダマンタン類、カルボカチオン生成化合
物、および有機ニトリル化合物からアダマンタノール類
を製造する方法は公知であり、特開平1−283236
号公報に、アダマンタン類に、濃硫酸、カルボカチオン
生成化合物、および有機ニトリル化合物を反応させ、得
られた反応液を氷水に空けることでアダマンタノール類
を製造することが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この方
法は、かなり良好な収率および選択率でアダマンタノー
ル類が得られるものの、今一歩十分ではなく、さらにこ
れらの値を向上させることが望まれていた。
【0005】さらに、この刊行物の実施例では、反応液
を空ける氷水の使用量が、希釈倍率上で硫酸濃度が24
質量%に低下するような多量であり、このように多量の
氷水を使用するのでは、係る操作において使用する反応
器中に投入可能な反応液の量が少なくなり、1バッチ当
たりの目的物の収量が低くなっていた。例えば、上記特
開平1−283236号公報に記載の方法を、1立方メ
ートルの反応器で行った場合には、アダマンタノール類
の収量は5.5kgととても低くなり、工業的規模にお
いて経済的ではなかった。
【0006】このため、前記アダマンタノールの製造方
法において、高収率且つ高選択率で反応を行うことがで
き、さらには1バッチあたりの収量も高く、工業的に有
利な方法を開発することが、大きな課題であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる実状に鑑み、本発
明者らは鋭意検討を行った。その結果、アダマンタン類
を、濃硫酸、カルボカチオン生成化合物、有機ニトリル
化合物から成る反応液中で反応させ、得られた反応液
を、特定の温度の水と混合させることにより、上記の課
題が解決できることを見だし本発明を完成するに至っ
た。
【0008】すなわち、本発明は、アダマンタン類を、
濃硫酸、カルボカチオン生成化合物、および有機ニトリ
ル化合物から成る反応液中で反応させ、得られた反応液
を、20〜90℃の水と混合させることを特徴とするア
ダマンタノール類の製造方法である。
【0009】また、他の発明は、上記方法において、ア
ダマンタン類としてアダマンタンを用いて製造された1
−アダマンタノールを、濃硫酸中で酸化させることによ
り、2−アダマンタノンを得ることを特徴とする2−ア
ダマンタノンの製造方法である。
【0010】さらに、他の発明は、上記方法によって得
られた2−アダマンタノンと、(1)アルキルリチウ
ム、(2)グリニヤール試薬、並びに(3)ハロゲン化
アルキル化合物および金属リチウムから選ばれる少なく
とも一種のアルキル化試薬とを反応させてアルキルアダ
マンチルアルコキシド化合物を得、次いで、該アルキル
アダマンチルアルコキシド化合物と酸ハロゲン化物又は
酸無水物とを反応させることを特徴とするアルキルアダ
マンチルエステル化合物の製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明においてアダマンタン類と
は、アダマンタンの他、アダマンタン骨格上の4個の3
級炭素、すなわち、1位、3位、5位および7位の炭素
原子の少なくとも1個が無置換の化合物をいう。通常
は、下記式(I)で示されるものが使用される。
【0012】
【化1】
【0013】(式中、Rは、アルキル基、アリール
基、アラルキル基、アミノ基、水酸基、シアノ基、カル
ボキシル基、またはハロゲン原子であり、nは0〜4の
整数であり、1位、3位、5位および7位の炭素原子の
少なくとも1個は上記Rが無置換である。) 上記式(I)においてRのアルキル基は、特に制限さ
れるものではないが、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のもの
が好ましい。アリール基は、フェニル基等の炭素数が6
〜10のものが好ましい。アラルキル基は、ベンジル基
等の炭素数が7〜12のものが好ましい。アミノ基は、
メチルアミノ基、エチルアミノ基等の炭素数1〜4のも
のが好ましい。ハロゲン原子は、塩素原子、臭素原子、
フッ素原子等が好ましい。これらR がのうちでも、ア
ルキル基、アミノ基、水酸基、シアノ基、カルボキシル
基、またはハロゲン原子が特に好ましい。
【0014】また、上記Rがアダマンタン骨格に対し
て複数個置換している場合、これらは各々同種のもので
あっても良いし、異種のものであっても良い。
【0015】上記式(I)で示させるアダマンタン類を
具体的に例示すると、アダマンタン:1−メチルアダマ
ンタン、1−エチルアダマンタン、2−メチルアダマン
タン、2−エチルアダマンタン、1,3−ジメチルアダ
マンタン、1,3−ジエチルアダマンタン、1,2−ジ
メチルアダマンタン、1,2−ジエチルアダマンタン等
のアルキルアダマンタン類;1−アダマンタナミン、
1,3−ジアミノアダマンタン、1−アダマンタンメチ
ルアミン等のアミノアダマンタン類;1−アダマンタノ
ール、2−アダマンタノール、1,3−ジヒドロキシア
ダマンタン等のヒドロキシアダマンタン類;、1−シア
ノアダマンタン、2−シアノアダマンタン等のシアノア
ダマンタン類;1−アダマンタンカルボン酸、1,3−
アダマンタンジカルボン酸等のカルボキシルアダマンタ
ン類;1−フルオロアダマンタン、2−フルオロアダマ
ンタン、1−クロロアダマンタン、2−クロロアダマン
タン、1−ブロモアダマンタン、2−ブロモアダマンタ
ン、1−ヨードアダマンタン、2−ヨードアダマンタ
ン、1,3−ジフルオロアダマンタン、1,3−ジクロ
ロアダマンタン、1,3−ジブロモアダマンタン、1,
3−ジヨードアダマンタン等のハロゲン化アダマンタン
類などが挙げられるが、この限りではない。
【0016】上記式(I)で示させるアダマンタン類の
なかでも、反応性や入手の容易さなど等の理由から、ア
ダマンタン、1−メチルアダマンタン、1−クロロアダ
マンタン、1−ブロモアダマンタン、1,3−ジクロロ
アダマンタン等が特に好ましい。
【0017】本発明では、まず、上記アダマンタン類
を、濃硫酸、カルボカチオン生成化合物、および有機ニ
トリル化合物から成る反応液中で反応させる。この反応
により、前記一般式(I)において、1位、3位、5位
および7位の3級炭素原子のうち、前記Rで示される
基で置換されていない箇所に、
【0018】
【化2】
【0019】で示される基が導入された化合物(以下、
中間生成物とも称する)が生成すると推察される。3級
炭素原子が複数個存在する場合において、中間化合物
は、上記基が一個導入された化合物が主になり、該基が
二個以上導入された化合物は、通常、生成しても僅かで
しかない。
【0020】上記反応において濃硫酸は、酸化剤として
使用するものであり、試薬或いは入手可能な工業原料を
何等制限なく使用できる。本発明において濃硫酸とは、
硫酸濃度が90〜100質量%のものをいう。反応速度
を十分に増加させるためには、硫酸濃度は95〜98質
量%とするのが好ましい。この硫酸濃度が90質量%以
下の場合、反応速度が低下し好ましくない。
【0021】なお、本発明において、硫酸濃度とは、反
応液中に存在するHSOと水との合計質量に占める
該HSOの質量の割合をいう。
【0022】使用する濃硫酸の量としては、特に制限は
ないが、あまり大量に使用しても経済的でなく、量が少
なすぎてもアダマンタン類への酸化力が弱くなるため、
通常、アダマンタン類に対して、HSOが3〜20
0倍量、好適には5〜100倍量となる量で使用され
る。
【0023】本発明におけるカルボカチオン生成化合物
は、濃硫酸中で容易にカルボカチオンを生成し、アダマ
ンタン骨格上の第3級炭素原子を陽イオン化するもので
あり、かかる作用を有する公知の化合物が制限なく使用
できる。第3級アルコール、第3級ハロゲン化物、およ
び第2級アルコールなどであり、前2者の化合物が有す
る第3級の炭素化水素基としては、t−ブチル基等の炭
素数4〜6の第3級アルキル基;トリチル基等の炭素数
9〜25の第3級アラルキル基などが挙げられる。ま
た、第2級アルコールが有する第2級炭化水素基として
は、イソプロピル基、s−ブチル基、イソペンチル基等
の炭素数4〜6の第2級アルキル基などが挙げられる。
【0024】これらのカルボカチオン生成化合物を具体
的に例示すると、t−ブチルアルコール、トリフェニル
メチルアルコール等の第3級アルコール;t−ブチルク
ロライド、t−ブチルブロマイド、トリフェニルメチル
クロライド、トリフェニルメチルブロマイド等の第3級
ハロゲン化物;イソプロピルアルコール、s−ブチルア
ルコール、イソペンチルアルコール等の第2級アルコー
ルなどが挙げられる。これらの中で特に反応性が高く入
手が容易なt−ブチルアルコール、t−ブチルクロライ
ド、t−ブチルブロマイド、トリフェニルメチルアルコ
ール、トリフェニルメチルクロライド、トリフェニルメ
チルブロマイドなどが好適に使用される。
【0025】カルボカチオン生成化合物の使用量は特に
制限はないが、アダマンタン類に対してあまり量が少な
いと反応速度が遅くなりかつ反応が完結しない可能性が
あり、反対にあまり量が多いと不純物の生成が著しくな
るため、通常、アダマンタン類1モルに対して0.1〜
10モル、好ましくは1〜5モルであれば良い。
【0026】本発明において有機ニトリル化合物は、ア
ダマンタン類とともにN−(アダマンチル)アミド化合
物の骨格を形成する基質であり、通常、下記式(II)に
示される化合物が使用される。
【0027】
【化3】
【0028】{式中、Rは、アルキル基、アリール
基、アラルキル基、XR基(Xはハロゲン原子、R
は炭素数1〜6のアルキル基)である。} ここで、アルキル基はメチル基、エチル基、プロピル基
等の炭素数1〜6のもの、アリール基はフェニル基等の
炭素数6〜10のもの、アラルキル基は、ベンジル基等
の炭素数7〜12のものが好適に使用できる。XR
は、クロロメチル、クロロエチル、クロロプロピル等が
挙げられる。
【0029】これらの有機ニトリル化合物を具体的に例
示すると、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾ
ニトリル、ベンジルニトリル、ビニルアセトニトリル、
クロロアセトニトリル、2−クロロプロピオニトリル、
3−クロロプロピオニトリル、2−ブロモフェニルアセ
トニトリル、3−ブロモフニェルアセトニトリル、4−
ブロモフェニルアセトニトリルなどが挙げられ、このう
ち、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリ
ル、ベンジルニトリル、ビニルアセトニトリル、クロロ
アセトニトリル、2−ブロモフェニルアセトニトリルを
用いるのが特に好ましい。
【0030】本発明においてアダマンタン類と有機ニト
リル化合物との反応は量論反応であるため、有機ニトリ
ル化合物の使用量としては1モルに対して1モル以上使
用すれば特に制限は無いが、あまり量が多いと、副生成
物が増加する可能性があるため、通常、アダマンタン類
1モルに対して1〜10モル、好ましくは1〜5モルの
範囲から採用するのが良い。
【0031】本発明において、上記アダマンタン類と有
機ニトリル化合物との反応は、有機溶媒を使用すること
なく実施することも可能であるが、アタマンタン類を溶
解させ反応速度を速める観点から、有機溶媒を使用して
実施するのが好ましい。有機溶媒は、水と相溶せず、反
応を阻害せず、アダマンタン類を溶解させるものが何等
制限無く使用でき、これら有機溶媒と濃硫酸の懸濁状態
で反応を進行させるのが好適である。
【0032】これらの有機溶媒の種類を具体的に例示す
ると、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等のハ
ロゲン化脂肪族炭化水素類;ヘキサン、ヘプタン等の脂
肪族炭化水素類;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族
炭化水素類;ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族
炭化水素類;ジイソプロピルエーテル、1,4−ジオキ
サン等のエーテル類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸
ブチル等のエステル類;ジメチルカーボネート等のカー
ボネート類等を挙げる事ができる。これらの中でも、高
い収率が期待できることから、ハロゲン化脂肪族炭化水
素類、脂肪族炭化水素類、ハロゲン化芳香族炭化水素
類、芳香族炭化水素類等が好適に採用される。
【0033】これらの有機溶媒の使用量は、特に制限は
無いが、あまり量が多いと、一バッチあたりの収量が小
さくなるため経済的ではなく、量が少なすぎてもアダマ
ンタン類を溶解させることができずに反応速度が低下す
るため、通常、反応液全体中のアダマンタン類の量が
0.1〜60質量%、好ましくは1〜50質量%となる
ように有機溶媒を使用することが好ましい。
【0034】上記アダマンタン類と有機ニトリル化合物
との反応の反応温度としては、特に制限は無いが、あま
り温度が高いと副反応を助長し、温度が低すぎても反応
速度が小さくなるため、通常、−70℃〜70℃、好ま
しくは−30℃〜60℃の範囲で行われるのが良い。
【0035】反応時間も、特に制限は無く、使用する硫
酸濃度、或いはカルボカチオン生成化合物により異なる
ため一概には決められないが、通常0.5〜100時間
あれば十分である。
【0036】さらに、上記の反応は、常圧、減圧、加圧
のいずれの状態でも実行可能である。また、反応は、攪
拌下に実施するのが好ましい。
【0037】次に、本発明では、以上の反応で得られた
反応液を、20〜90℃、好ましくは30〜80℃の水
と混合させる。これにより、反応液中に生成していると
推察される前記中間生成物の
【0038】
【化4】
【0039】で示される基は、二段に加水分解され、該
中間生成物は、N−(アダマンチル)アミド類を経た
後、アダマンタノール類に変化する。しかして、本発明
では、この反応液と混合する水の温度を、前記値に高く
した点に最大の特徴を有する。
【0040】すなわち、前記特開平1−283236号
公報に示される方法では、この反応液と混合する水は氷
水であり冷たく、このため、該方法では、N−(アダマ
ンチル)アミド類が生成した後に加水分解反応が停止し
易く、これから先に分解が進行しない化合物もかなりに
生じていると推察される。
【0041】これに対して、本発明は、この水の温度
を、前記の如くに20〜90℃とすることにより、上記
二段の加水分解を円滑に進行させ、目的とするアダマン
タノール類を高収率かつ高選択率で製造することを可能
にしたものである。なお、上記反応液と混合する水の温
度が、90℃より高い場合、水の沸点に近くなり、加水
分解反応を安定的に行うのが困難になる。
【0042】また、上記反応液の水との混合において、
水の使用量は、反応液と混合後の硫酸濃度が30〜60
質量%、より好適には35質量%〜55質量%になる量
であるのが好ましい。すなわち、前記特開平1−283
236号公報に示される方法では、氷水の使用量は、希
釈倍率上で反応液の硫酸濃度が24質量%に低下するよ
うな多量であり、さらに、N−(アダマンチル)アミド
類からアダマンタノール類が生成する加水分解反応で
は、アンモニアも副生するため、上記硫酸濃度は中和に
よりさらに数パーセント、具体的には2〜3%程度低下
していることになる。しかして、このように反応液を水
と混合した際の、得られる混合物の硫酸濃度が低い場
合、滴下等の手段で行われる混合の終盤において、二段
目の加水分解反応の進行が今一歩十分でなくなる。
【0043】これに対して、本発明では、前記反応液と
混合する水の温度を20〜90℃にする要件に加えて、
混合液の硫酸濃度を前記値になるようにすれば、混合の
終盤において二段目の加水分解反応の進行がより活発な
ものになり、目的とするアダマンタノール類を極めて高
収率及び高選択率で得ることができる。
【0044】ここで、反応液と水との混合後の硫酸濃度
が60質量%を超えるほどに高くなった場合、加水分解
の反応性が低下し、アダマンタノール類の生成量が減少
する。
【0045】なお、本発明において、反応液と水との混
合後の硫酸濃度は、1規定の水酸化ナトリウム等のアル
カリ化合物を用いて中和滴定して測定した値をいう。ま
た、上記硫酸濃度は、反応液の全量を水と混合し終わ
り、液の硫酸濃度が安定化した状態での測定値をいう。
【0046】本発明において、反応液を水と混合し、硫
酸濃度を前記値とする操作手法は特に制限はなく、適宜
な方法により、反応液を上記硫酸濃度になるまで水で希
釈すれば良い。具体的には、前記反応温度の水に反応液
を滴下する方法により行うのが好ましい。また、反応を
行うのに有機溶媒を使用した場合は、この操作に先立っ
て、該有機溶媒を留去させても良い。
【0047】アダマンタノール類を生成させる前記二段
の加水分解反応は、反応液を水と混合した際の短い時間
に活発に進行し急速に終息していくものではあるが、こ
れらの反応をより十分に完結させるために、混合液は、
硫酸濃度が上記値となった後に1〜5時間程度保持する
のが好ましい。保持は、液を攪拌下で実施するのが好ま
しい。
【0048】このようにして得られたアダマンタノール
類の単離精製方法としては、特に制限は無く公知の方法
が採用される。例えば、析出する結晶をろ過や遠心分離
することも可能である。好適には、加水分解反応後の混
合液に、必要により有機溶媒を加えて抽出し、炭酸水素
ナトリウム水溶液等を加えて完全に反応系を中和し、得
られた有機溶媒を乾燥し、溶媒を減圧留去した後、残さ
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、再結晶等の手
法により精製する方法が好ましい。
【0049】本発明において、このようにして得られた
アダマンタノール類は、例えば医薬中間体、フォトレジ
スト用モノマーの原料、フォトクロミック化合物の原
料、塗料、接着剤、粘着剤、膜、吸着材などの材料の原
料など種々の工業用材料として有用に使用できる。アダ
マンタン類としてアダマンタノールを使用して、アダマ
ンタノール類として1−アダマンタノールを製造した場
合においては、2−アダマンタノンを経てアルキルアダ
マンチルエステル化合物を製造する際の原料として使用
するのが好ましい。アルキルアダマンチルエステル化合
物は、例えば、これを原料として製造されるレジストに
おいて、半導体製造プロセスでのドライエッチング耐性
が高いことが知られており(例えば特開平5−2652
12号公報)、半導体レジスト材料としての将来性が注
目されている。本発明で得られた1−アダマンタノール
は、純度が高いため、上記アルキルアダマンチルエステ
ル化合物の製造原料として使用した場合、該化合物が収
率良く、高純度に得られ有利である。
【0050】以下、この1−アダマンタノールからアル
キルアダマンチルエステル化合物を得る反応について説
明する。
【0051】上記製造方法では、まず、1−アダマンタ
ノールから2−アダマンタノンを製造する。この反応
は、例えば、テトラヒドロン1968年24巻5361
〜5368ページの記載されている様に、1−アダマン
タノールを濃硫酸で酸化させることにより実施できる。
【0052】濃硫酸は前記定義したものであれば、制限
なく使用できるが95〜98質量%のものが好適に使用
される。また、濃度が高いものは発煙硫酸等を濃度の低
い硫酸に加えて調整することも可能である。濃硫酸の使
用量としては、1−アダマンタノールに対して、3〜5
00倍量、好ましくは5〜300倍量が好ましい。
【0053】上記反応の反応温度としては特に限定され
ず、使用される濃硫酸の濃度により適宜決定すればよ
い。通常は、10℃〜80℃、好ましくは20℃〜70
℃の範囲で行われる。また、反応時間は使用される硫酸
濃度、反応温度にもよるが、一般的には0.5時間〜1
00時間あれば十分である。
【0054】上記反応は有機溶媒を使用することなく実
施することも可能であるが、1−アダマンタノールを溶
解させ反応速度を速める観点から、有機溶媒を使用して
実施するのが好ましい。有機溶媒は、水と相溶せず、反
応を阻害せず、1−アダマンタノールを溶解させるもの
が何等制限無く使用でき、これら有機溶媒と濃硫酸の懸
濁状態で反応を進行させるのが好適である。
【0055】これらの有機溶媒の具体例としては、前記
したアダマンタノール類の製造で例示したものが同様に
使用可能である。これらの中でも、高い収率が期待でき
ることから、ハロゲン化脂肪族炭化水素類、ハロゲン化
芳香族炭化水素類等が好適に採用される。
【0056】これらの有機溶媒の使用量は、特に制限は
無いが、あまり量が多いと、一バッチあたりの収量が小
さくなるため経済的ではなく、量が少なすぎても1−ア
ダマンタノールを溶解させることができずに反応速度が
低下するため、通常、反応液全体中の1−アダマンタノ
ールの量が0.1〜60質量%、好ましくは1〜50質
量%となるように有機溶媒を使用することが好ましい。
【0057】このようにして得られた2−アダマンタノ
ンを用いてのアルキルアダマンチルエステル化合物の合
成は、該2−アダマンタノンと、(1)アルキルリチウ
ム、(2)グリニヤール試薬、並びに(3)ハロゲン化
アルキル化合物および金属リチウムから選ばれる少なく
とも一種のアルキル化試薬とを反応させてアルキルアダ
マンチルアルコキシド化合物を得、次いで、該アルキル
アダマンチルアルコキシド化合物と酸ハロゲン化物又は
酸無水物とを反応させる方法により行うのが好ましい。
【0058】この反応で使用するアルキル化試薬として
は、(1)アルキルリチウム、(2)グリニヤール試
薬、並びに(3)ハロゲン化アルキル化合物および金属
リチウム(すなわち、両者の組み合わせ)から選ばれる
少なくとも一種であれば特に限定されず、導入したいア
ルキル基の種類に応じた各種化合物が適宜用いられる。
アルキル化試薬として好適に使用できる化合物を具体的
に例示すれば、アルキルリチウムとしては、メチルリチ
ウム、エチルリチウム、ブチルリチウム等が;グリニヤ
ール試薬としては、臭化メチルマグネシウム、塩化エチ
ルマグネシウム等が;ハロゲン化アルキルとしては、ヨ
ウ化メチル、臭化エチル等が挙げられる。
【0059】これらアルキル化試薬と2−アダマンタノ
ンとを反応させてアルキルアダマンチルアルコキシド化
合物を得る方法は特に限定されず、例えば、2−アダマ
ンタノンに対してほぼ等モルまたは小過剰のアルキル化
試薬を有機溶媒中で反応させることにより好適に行うこ
とができる。このときの溶媒としては、該アルキル化剤
と反応しない溶媒であれば公知の有機溶媒が制限なく使
用できる。好適に使用できる有機溶媒を例示すれば、ジ
エチルエーテル、テトラハイドロフラン、エチレングリ
コールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;ヘキサ
ン、トルエン等の炭化水素系溶媒などが挙げられる。
【0060】また、上記反応の反応条件は特に限定され
ないが、アルキル化試薬の使用量は、2−アダマンタノ
ン1モルに対して、0.9〜1.5モル、特に1.0〜
1.3モルであるのが好適である。ただし、アルキル化
試薬として、上記(3)のハロゲン化アルキル化合物と
金属リチウムとの組み合わせを使用する場合において
は、これら各試薬の好適な使用量は、それぞれ2−アダ
マンタノン1モルに対して、0.8〜2.0モルおよび
1.5〜2.5グラム原子、特に1.0〜1.2モルお
よび1.8〜2.0グラム原子である。
【0061】また、反応温度は特に限定されず用いるア
ルキル化剤の種類により適宜決定すればよいが、上記
(1)または(2)のアルキル化試薬を用いる場合には
通常20℃〜80℃で行われる。また、上記(3)のア
ルキル化試剤を用いる場合において、ハロゲン化アルキ
ルとしてヨウ化物を用いる場合は、−80℃〜20℃で
反応させるのが好適であり、臭化物や塩化物を用いる場
合には0℃〜100℃で反応させるのが好適である。さ
らに、反応時間は用いるアルキル化剤の種類にもよる
が、通常、0.5〜24時間である。
【0062】このようにして得られたアルキルアダマン
チルアルコキシド化合物は、一般には単離することなく
酸ハロゲン化物又は酸無水物との反応に使用させる。こ
のとき使用する酸ハロゲン化物又は酸無水物としては、
目的物とするアルキルアダマンチルエステル化合物の種
類に応じて対応する構造の酸ハロゲン化物又は酸無水物
を使用すればよい。
【0063】好適に使用できる酸ハロゲン化物を例示す
れば、アセチルクロリド、メタクリル酸クロリド、塩化
ベンゾイル等が挙げられる。一方、好適に使用できる酸
無水物を例示すれば、アクリル酸無水物、メタクリル酸
無水物等が挙げられる。
【0064】アルキルアダマンチルアルコキシド化合物
と酸ハロゲン化物又は酸無水物との反応方法は特に限定
されず、公知の方法が使用できる。例えば、溶媒の存在
下で両者を混合することにより好適に行うことができ
る。このとき、酸ハロゲン化物の使用量は、アルキルア
ダマンチルアルコキシド化合物1モルに対して、0.9
〜2.0モル、特に1.0〜1.3モル使用であるのが
好適である。
【0065】なお、酸ハロゲン化物を過剰量使用する場
合には、過剰量の酸ハロゲン化物1モルに対して1モル
以上の3級アミン化合物を加えておくことも可能であ
り、特に目的とするアルキルアダマンチルエステル化合
物が酸に対して不安定な場合には、このような量の3級
アミン化合物を添加するのがより好適である。このとき
3級アミン化合物としては、特に限定されないが、トリ
エチルアミン、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、ジ
アザビシクロ[2.2.2.]オクタン等が使用できる。
【0066】酸無水物の使用量としてはアルキルアダマ
ンチルアルコキシド化合物1モルに対して、0.8〜
2.0モル、特に0.9〜1.3モル使用であるのが好
適である。
【0067】また、反応温度および反応時間は、酸ハロ
ゲン化物又は酸無水物の種類にもよるが、酸ハロゲン化
物を使用するときは一般には20℃〜100℃で0.5
時間〜24時間反応させればよい。他方、酸無水物を使
用するときは反応速度と重合防止の兼ね合いから0℃〜
40℃で0.5時間〜6時間反応させることが好まし
い。
【0068】このようにして得られたアルキルアダマン
チルエステル化合物は、例えば水洗、乾燥、溶媒留去等
の通常の後処理を行い、通常の精製方法、例えばシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶などの方
法を用いることにより単離することができる。
【0069】
【実施例】以下、実施例を揚げて本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれらによって何等制限されるもので
はない。
【0070】実施例1 2Lの四つ口フラスコにジクロロメタン300mlに溶
解したアダマンタン136g(1mol)、96%濃硫
酸1840gを加え、25℃に保ち、アセトニトリル8
2.1g(2mol)、t−ブチルアルコール111.
2g(1.5mol)の混合溶液を滴下し、室温に戻し
た後、12時間反応させた。
【0071】反応系内のアダマンタンがガスクロマトグ
ラフィーで消失したのを確認した後、ジクロロメタンを
留去し、4Lの四つ口フラスコに張り込んだ60℃の水
2620gに反応溶液を滴下した。滴下終了後、1規定
の水酸化ナトリウム水溶液による中和滴定により硫酸濃
度を測定したところ、37.9質量%であった。また、
混合液は、30分間攪拌した。
【0072】室温に冷却した後、析出した結晶をろ過
し、乾燥したところ、白色結晶の1−アダマンタノール
を147g(収率97%、ガスクロマトグラフィー(以
下GCとする)純度99.5%)を得た。
【0073】実施例2 実施例1において、アダマンタン34g(0.25mo
l)96%濃硫酸460g、アセトニトリル20.5g
(0.5mol)、t−ブチルアルコール27.8g
(0.375mol)、反応液を水に滴下した後の混合
液の硫酸濃度を49.1質量%(水437.5g)にし
た以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0074】その結果、白色結晶の1−アダマンタノー
ルを34.6g(収率91%、GC純度99.5%)得
た。
【0075】実施例3 実施例2において、反応液を水に滴下した後の混合液の
硫酸濃度を24.2質量%(水1200g)にした以外
は実施例2と同様の操作を行った。
【0076】その結果、白色結晶の1−アダマンタノー
ルを35.72g(収率94%、GC純度90%)得
た。
【0077】実施例4 実施例1において、アダマンタン34g(0.25mo
l)96%硫酸460g、アセトニトリル20.5g
(0.5mol)、t−ブチルアルコール27.8g
(0.375mol)、反応液を滴下する水の量655
g(反応液を水に滴下した後の混合液の硫酸濃度は3
7.8質量%であった)、反応液を滴下する水の温度を
80℃にした以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0078】その結果、白色結晶の1−アダマンタノー
ルを35.7g(収率94%、GC純度99.1%)得
た。 実施例5 実施例4において、反応液を滴下する水の温度を40℃
にした以外は実施例4と同様の操作を行った。
【0079】その結果、白色結晶の1−アダマンタノー
ルを34.2g(収率90%、GC純度96.4%)得
た。
【0080】実施例6〜8 実施例1において、アセトニトリルに代えて表1に示し
た化合物にした以外は実施例1と同様の操作を行った。
その結果を表1に示した。
【0081】
【表1】
【0082】実施例9〜12 実施例1において、t−ブチルアルコールに代えて表2
に示した化合物にした以外は実施例1と同様の操作を行
った。その結果を表2に示した。
【0083】
【表2】
【0084】実施例13〜15 実施例1において、アダマンタンに代えて表3に示した
化合物にした以外は実施例1と同様の操作を行った。そ
の結果を表2に示した。
【0085】
【表3】
【0086】比較例1 反応液を水に滴下した後の混合液の反応液を滴下する水
の温度を15℃にした以外は実施例2と同様の操作を行
った。
【0087】その結果、GCで82.6%の1−アダマン
タノールと7.2%のN−(1−アダマンチル)アセト
アミドの混合物を140g得た。この混合物をヘプタン
/ジクロロメタン溶液で再結晶し、1−アダマンタノー
ル69.4g(収率45.6%、GC純度95.7%)
を得た。
【0088】実施例16 実施例1で得られた1−アダマンタノール76g(0.
5mol)に96%濃硫酸820gを加え、50℃で1
5時間攪拌した。その後60℃で5時間攪拌し、1−ア
ダマンタノールのGC面積比が3%以下になったことを
確認し、1300gの氷に反応液をあけ、ジクロロメタ
ン700mlで抽出し、10%炭酸水素ナトリウム水、
10%食塩水で順次洗浄した。
【0089】次いで、ジクロロメタンを留去することに
より、2−アダマンタノン56.3g(0.375mo
l、75%)得た。
【0090】実施例17 実施例16で得られた2−アダマンタノン7.5g(5
0mmol)をテトラハイドロフラン25mLに溶解
し、あらかじめ調整した臭化メチルマグネシウムのテト
ラハイドロフラン溶液(1mol/L)50mLを40
℃以下で滴下した。
【0091】GCで反応の進行を確認し、反応液にトリ
エチルアミン1.25g(12.5mmol)とメタク
リル酸クロリド7.5g(75mmol)を加え、50
℃3時間攪拌した。GCで反応の進行を確認し、水5m
Lを加えて反応を停止した。その後、テトラハイドロフ
ランを減圧留去したのちヘプタン50mLを加え、1N
塩化アンモニウム水溶液、10%水酸化ナトリウム水溶
液、イオン交換水で順次洗浄した。
【0092】その後、ヘプタンを減圧留去することによ
り粗生成物を得た。該粗生成物にジエチレングリコール
0.75gを加えてから減圧蒸留(92℃/0.4mm
Hg)したところ、2−メチル−2−アダマンチルメタ
クリレート6.12g(52mmol,52%)が得ら
れた。
【0093】実施例18 実施例16で得られた2−アダマンタノン7.5g(5
0mmol)をテトラハイドロフラン25mLに溶解
し、臭化エチル6g(55mmol)を加えた。溶液を
激しく攪拌しながら金属リチウムを0.1gずつ、溶液
の温度が30℃を超えないように加え、合計0.75g
(85mmol)を加えた。
【0094】反応の進行をGCで確認し、目視で金属リ
チウムが消失したことを確認してから反応液にメタクリ
ル酸クロリド5g(50mmol)を加えた。GCで反
応が十分に進行したのを確認してから反応液にメタノー
ル1.5mLと5%水酸化ナトリウム水溶液1.5mL
を加えて室温で1時間攪拌し、反応を停止した。その後
有機溶媒を減圧留去した後、ヘキサンを100mL加
え、得られた溶液を10%水酸化ナトリウム水溶液、2
0%食塩水で順次洗浄した。
【0095】その後、ヘキサンを減圧留去して粗生成物
を得、イソプロパノールから再結晶して2−エチル−2
−アダマンチルメタクリレート3.97g(16mmo
l,32%)を得た。
【0096】実施例19 実施例16で得られた2−アダマンタノン7.5g(5
0mmol)をテトラハイドロフラン25mLに溶解
し、あらかじめ調整した臭化メチルマグネシウムのテト
ラハイドロフラン溶液(1mol/L)50mLを40
℃以下で滴下した。
【0097】GCで反応の進行を確認し、反応液にアク
リル酸無水物5.34g(51mmol)を加え、室温
で4時間攪拌した。GCで反応の進行を確認し、メタノ
ール1.5mLと5%水酸化ナトリウム水溶液1.5m
Lを10℃以下で加えて1時間攪拌し、有機層を分離し
た。有機層をさらに10%水酸化ナトリウム水溶液で洗
浄した後、溶媒を留去することにより粗生成物を得た。
【0098】該粗生成物を減圧蒸留(85℃/0.3m
mHg)したところ、2−メチル−2−アダマンチルア
クリレート6.77g(27.5mmol,55%)が
得られた。
【0099】実施例20 実施例16で得られた2−アダマンタノン7.5g(5
0mmol)をテトラハイドロフラン25mLに溶解
し、臭化エチル6g(55mmol)を加えた。溶液を
激しく攪拌しながら金属リチウムを0.1gずつ、溶液
の温度が30℃を超えないように加え、合計0.75g
(85mmol)を加えた。
【0100】反応の進行をGCで確認し、目視で金属リ
チウムが消失したことを確認してから反応液にアクリル
酸無水物5.34g(51mmol)を加えた。GCで
反応が十分に進行したのを確認してから反応液にメタノ
ール1.5mLと5%水酸化ナトリウム水溶液1.5m
Lを加えて室温で1時間攪拌し、反応を停止した。
【0101】その後、有機層を分離し、有機層をさらに
10%水酸化ナトリウム水溶液で洗浄した後、有機溶媒
を減圧留去し、残渣を減圧蒸留して2−エチル−2−ア
ダマンチルアクリレート4.64g(20mmol,4
0%)を得た。
【0102】
【発明の効果】本発明によれば、アダマンタン類と有機
ニトリル化合物とを反応させることにより、アダマンタ
ノール類を極めて高い収率かつ高い選択率で製造するこ
とができる。
【0103】特に、反応液と水とを混合した後の硫酸濃
度を30〜60質量%にした場合には、上記目的物の収
率および選択率は、一層に向上する。しかも、このよう
に反応液と水とを混合した際の硫酸濃度が高くした場合
には、反応器中に投入可能な反応液の量を大幅に増加で
きるため、上記目的物の1バッチ当たりの収量を増大で
きる。例えば、1立方メートルの反応器で行った場合に
おいて、アダマンタノール類を30kg以上の収量で得
ることも可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 67/14 C07C 67/14 69/54 69/54 B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アダマンタン類を、濃硫酸、カルボカチ
    オン生成化合物、および有機ニトリル化合物から成る反
    応液中で反応させ、得られた反応液を、20〜90℃の
    水と混合させることを特徴とするアダマンタノール類の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 水の使用量が、反応液と混合後の硫酸濃
    度が30〜60質量%になる量である請求項1記載のア
    ダマンタノール類の製造方法。
  3. 【請求項3】 アダマンタン類がアダマンタンであり、
    製造するアダマンタノール類が1−アダマンタノールで
    ある請求項1に記載のアダマンタノール類の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の製造方法で得られた1
    −アダマンタノールを、濃硫酸中で酸化することを特徴
    とする2−アダマンタノンの製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の製造方法によって得ら
    れた2−アダマンタノンと、(1)アルキルリチウム、
    (2)グリニヤール試薬、並びに(3)ハロゲン化アル
    キル化合物および金属リチウムから選ばれる少なくとも
    一種のアルキル化試薬とを反応させてアルキルアダマン
    チルアルコキシド化合物を得、次いで、該アルキルアダ
    マンチルアルコキシド化合物と酸ハロゲン化物又は酸無
    水物とを反応させることを特徴とするアルキルアダマン
    チルエステル化合物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2013141127A1 (ja) * 2012-03-23 2013-09-26 出光興産株式会社 アダマンチル(メタ)アクリレートの製造方法

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