JP2003187733A - 電子線装置及びこの装置を用いたデバイス製造方法 - Google Patents

電子線装置及びこの装置を用いたデバイス製造方法

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JP2003187733A
JP2003187733A JP2001381119A JP2001381119A JP2003187733A JP 2003187733 A JP2003187733 A JP 2003187733A JP 2001381119 A JP2001381119 A JP 2001381119A JP 2001381119 A JP2001381119 A JP 2001381119A JP 2003187733 A JP2003187733 A JP 2003187733A
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electron beam
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Mamoru Nakasuji
護 中筋
Takao Kato
隆男 加藤
Shinji Nomichi
伸治 野路
Toru Satake
徹 佐竹
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Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸上色収差を向上させる上で事実上の限界が
無く、磁極をアースから絶縁する複雑な構成により、種
々の目的に対応可能とする。 【解決手段】 電子線装置は、電子銃1a、コンデンサ
レンズ6、静電偏向器6、静電偏向器10及び電磁偏向
器11、12を有するE×B分離器29、並びに、対物
レンズ30を含む。対物レンズ30は、上側磁極13、
下側磁極20、及び、両磁極間に配置された励磁コイル
15を備える。上側磁極13及び下側磁極20は、独立
にアースから絶縁される。更に、試料21に負電圧を印
加するための負電圧源23と、下側磁極20に印加する
電圧を正の電圧から前記試料より低い負の電圧の間で予
め指定された値に切り替え可能とするため、負の可変電
圧電源24及び正の可変電圧電源25のいずれかに接続
切り替えるスイッチ26を更に含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば最小線幅
0.1μm以下のパターンを有するウェーハ等の試料に
1次電子線を照射し、該試料から放出された2次電子線
を検出し、これにより得られた2次電子画像に基づいて
試料を評価する電子線装置、並びに、当該電子線装置を
用いたデバイス製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】半導体デバイスの微細化に伴って、ステッ
パ等に代表されるリソグラフィー工程に高精度化及び安
定化が更に要求され、測長SEM(走査型電子顕微鏡)
が開発された。これは、細く絞った電子線のプローブ
で、半導体デバイス等の試料上を同時走査して該試料か
ら発生する2次電子を検出器で検出することにより、高
スループットで半導体デバイスのパターン寸法を高精度
に計測する技術である。その電子光学系は、例えば、電
子銃、第1コンデンサレンズ、第2コンデンサレンズ、
及び、対物レンズから構成され、電子ビームの走査は、
対物レンズ上方に配置された2段の電磁コイルで行う。
試料から発生した2次電子は、走査コイルの上方に設け
たE×B分離器により偏向されて検出器によって検出さ
れる。このような測長SEMによる計測データをステッ
パなどにフィードバックして各種条件を調整することに
より、リソグラフィー工程の安定化に寄与することがで
きる。従って、半導体デバイスの更なる微細化に対応す
るためには、測長SEMの分解能向上が不可欠となる。
初期のSEMの電子光学系は純粋な磁界レンズを用いて
いたが、近年では、磁界レンズと静電レンズを重畳した
レンズを駆使した電子光学系が用いられるようになって
いる。
【0003】上記のような測長SEMの重畳型電子光学
系において、試料に負のリターディング電圧を印加し、
電子線を試料入射直前に減速するレターディング方式の
電子光学系を採用すると、良好な分解能が得られること
が判っている。
【0004】更に、高い分解能を得るため、従来からの
レターディング方式に加えて、対物レンズ通過時の電子
ビームエネルギーを増加させるブースティング方式が開
発された。このブースティング方式の電子光学系では、
上述した構成の電子光学系の対物レンズの上側磁極にブ
ースティング電圧を印加する。リターディング及びブー
スティングの電圧を上げることにより対物レンズ通過時
のビームエネルギーが増加するので、色収差及び球面収
差が低減し、分解能を向上することが可能となる。ま
た、試料表面電界強度が増加するため二次電子を効率的
に引き出すことができ、高アスペクト比のコンタクトホ
ールの観察に対応できる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のレターディング方式及びブースティング方式を両方
備える電子線装置では、上側磁極に与える電圧をある程
度以上大きくすると、軸上色収差が却って大きくなり、
軸上色収差を低減する上で限界があった。更に、上記従
来技術では、磁気レンズの磁極をアースから絶縁すると
いう複雑な構成に比べて、得られるメリットが少ないと
いう問題点があった。
【0006】本発明は上記事実に鑑みなされたもので、
軸上色収差を向上させる上で事実上の限界が無い対物レ
ンズを提供し、磁極をアースから絶縁するという複雑な
構成によって、単に軸上色収差を改善させるのみなら
ず、更には、フィルター効果を持たせた電子線装置を提
供することを目的とする。
【0007】また、合焦条件を高速で変化可能なダイナ
ミックフォーカス機能を簡単な回路で作製可能にするこ
とを目的とする。更に、本発明は、上記電子線装置を用
いて製造途中若しくは完成品の半導体デバイスを検査す
ることによって、検査精度及びスループットの向上を図
ったデバイス製造方法を提供することを別の目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の1つの態様は、電子線を試料上に結像させ
るための対物レンズを含む電子線装置であって、該対物
レンズは、上側磁極、下側磁極、及び、両磁極間に配置
された励磁コイルを少なくとも備え、該試料に、負の電
圧を印加し、更に、該下側磁極に該試料より低い負の電
圧を印加することを特徴とする。本発明の別の態様は、
電子線を試料上に結像させるための対物レンズを含む電
子線装置であって、該対物レンズは、上側磁極、下側磁
極、及び、両磁極間に配置された励磁コイルを少なくと
も備え、該試料に、負の電圧を印加し、更に、該下側磁
極に正の電圧を印加することを特徴とする。
【0009】本発明の更に別の態様は、電子線を試料上
に結像させるための対物レンズを含む電子線装置であっ
て、該対物レンズは、上側磁極、下側磁極、及び、両磁
極間に配置された励磁コイルを少なくとも備え、該試料
に、負の電圧を印加し、更に、該下側磁極に印加する電
圧を、正の電圧から該試料より低い負の電圧の間で予め
指定された値に切り替え可能であることを特徴とする。
【0010】本発明のなお更に別の態様は、電子線を試
料上に結像させるための対物レンズを含み、該電子線を
偏向して該試料上で走査させる、電子線装置であって、
該対物レンズは、上側磁極、下側磁極、及び、両磁極間
に配置された励磁コイルを少なくとも備え、該上側磁極
及び下側磁極は互いに独立にアースから共に絶縁され、
該下側磁極には、正の電圧及び負の電圧が印加可能にさ
れ、該上側磁極には、該電子線を偏向させるための偏向
電圧に同期した電圧を印加可能であることを特徴とす
る。
【0011】本発明のデバイス製造方法は、上記各態様
の電子線装置を用いて、少なくとも1つのウェーハプロ
セス終了後のウェーハとしての前記試料を評価すること
を特徴とする。
【0012】本発明の他の利点及び作用効果は、以下の
説明によって更に明らかとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の各実施形態を説明する。 (第1の実施形態;電子線装置)図1には、本発明の第
1の実施形態に係る、電子線装置の概略構成が示されて
いる。なお、本実施形態は、SEM(走査型電子顕微
鏡)の原理を用い、細く絞った電子線を半導体デバイス
等の試料上を同時走査して該試料から発生する2次電子
を検出器で検出することにより半導体デバイスの評価を
行う電子線装置に本発明を適用した例として説明する。
【0014】本実施形態に係る電子線装置は、電子線を
放出する電子銃1aと、放出された電子線からクロスオ
ーバーを形成するコンデンサレンズ6と、該クロスオー
バーを更に縮小結像させる対物レンズ30と、略平坦に
配列された複数の電極で試料21を静電的に保持する静
電チャック27と、該静電チャック27の電極を時間的
に制御される態様で選択的に接地するためのスイッチ2
2と、試料21に負電位を印加する負の高電圧源23
と、を含む。なお、電子銃1aは、LaB6カソード1
を、グラファイトヒータ2と押え柱3で支持し、ウェー
ネルト4の内部にアノード5とセンター精度良く組み立
てられ、空間電荷制限領域で動作するよう、カソード温
度とウェーネルト電圧が制御されている。
【0015】試料21面の負電位で減速された細い1次
電子ビームは、コンデンサレンズ6及び対物レンズ30
により、0.01〜0.1μmφの小さいプローブの照
射スポットを試料21に形成する。コンデンサレンズ6
の下段には、このような照射スポットが試料21上で所
定範囲に走査されるように1次電子ビームを偏向させる
静電偏向器7が設けられている。更に、静電偏向器7の
下段には、静電偏向器10を有するE×B分離器29が
配置されている。これらの静電偏向器7及び10は、走
査制御回路9で制御される。ここで、走査制御回路9
は、電子線を偏向させるための偏向電圧を偏向器7、1
0によるビーム走査の制御用に調整して出力すると共
に、同期信号発生回路9’を介して、この偏向電圧と同
期して変化する電圧を出力するようにダイナミックフォ
ーカス電源16に該同期信号を出力する。
【0016】このように本実施形態では、2つの静電偏
向器7及び10を用いて、1次電子ビームを2段偏向す
ることができる。このとき、倍率と回転の色収差が小さ
くなるように、対物レンズ主面から小距離の電子銃側に
ある偏向支点28が選択される。
【0017】更に、E×B分離器29は、静電偏向器1
0の他に、電磁偏向器(磁場発生コイル)11(X方向
偏向用)、12(Y方向偏向用)を含み、電界と磁界と
を直交させるE×B構造としている。このため、電磁界
を選択的に与えると、電界から受ける力と磁界から受け
る力の影響が相殺される条件(ウィーン条件)を作るこ
とが可能で、一方向からその場に入射する1次電子ビー
ムは略直進して試料21上に垂直に照射し、その反対方
向から入射する2次電子線は、1次光学系の光軸に対し
て所定角度をなす方向に偏向され、1次電子線から分離
される。この2次電子線の偏向方向には、2次電子線の
強度を検出する検出器8が配置される。検出器8は、そ
の検出信号及び偏向器7、10の偏向信号に基づいて2
次電子画像を形成するための図示しない画像処理部に接
続され、該2次電子画像から試料21の欠陥等の評価を
行うことができる。
【0018】次に、対物レンズ30の詳細な構成を説明
する。該対物レンズ30は、上側磁極13、下側磁極2
0、及び、両磁極13、20の間に配置された励磁コイ
ル15を備える。上側磁極13及び下側磁極20は、夫
々独立にアースから絶縁され、更に絶縁スペーサ14に
より互いに絶縁されている。励磁コイル15は、アルミ
ナで囲まれたボビン(図示せず)に巻かれ、磁極13、
20から絶縁され、接地されている。対物レンズ30の
上側磁極13及び下側磁極20は、共に絶縁円筒17で
支えられ、Oリング18によって真空シールされてい
る。この絶縁物表面が帯電してもその電位が光軸方向へ
漏れないようにシールド円筒19が下側磁極20に取り
付けられている。
【0019】図示のように偏向器7とE×B静電偏向器
10による1次電子線の偏向支点28の位置は、上側磁
極13と略同じ高さに選択されている。これは、磁極の
中間点であるレンズ主面より僅かに電子銃寄りで、この
位置は、シュミレーションで容易に算出できる。
【0020】偏向時には、偏向角度の変化による像面湾
曲の変化をダイナミックに補正するため、偏向器7とE
×B静電偏向器10の高速で変化する偏向電圧に同期し
た同期信号がダイナミックフォーカス電源16に与えら
れ、該電源16よりダイナミックフォーカス電圧が上側
磁極13に印加される。なお、上側磁極13に静電レン
ズとしての機能があるのは、上側磁極と下側磁極に異な
る電圧が印加されているからである。このように本実施
形態では、対物レンズ30が磁気レンズ作用のみならず
静電レンズ作用を有している。なお、上側磁極13に与
える電圧をアースに近い電圧としているので、ダイナミ
ックフォーカス電圧を高速駆動することができる。
【0021】下側磁極20には、スイッチ26の一方の
端部が接続されている。このスイッチ26は、その他方
の端部と、負の可変高電圧源24及び正の可変高電圧源
25のいずれかとの接続を切り替え可能に構成される。
即ち、対物レンズ30の下側磁極20は、正の高電圧及
び負の高電圧のいずれかを選択的に印加可能とされてい
る。しかも、印加される電圧の絶対値も調整可能とされ
ている。
【0022】次に、本実施形態に係る電子線装置の作用
を説明する。電子銃1aから放出された電子線は、コン
デンサレンズ6でクロスオーバー像が形成され、該クロ
スオーバー像は、対物レンズ30の上側及び下側磁極1
3、20の作る磁界の作用で更に縮小される。縮小され
た1次電子線は、負電圧源23に接続された試料21の
負の高電位により減速されながら、該試料21の表面上
に照射され、0.01〜0.1μmφの小さい照射スポ
ットが試料21の表面上に形成される。該照射スポット
で試料上を走査するため、静電偏向器7及び10は、偏
向支点28を中心にして1次電子線を所定角度範囲で偏
向する。この結果、照射スポットは試料21の表面上を
走査される。また、対物レンズ30の上側磁極13に
は、ダイナミックフォーカス電源16からの電圧が印加
されるため、偏向に伴う像面湾曲の変動が補正される。
【0023】照射スポットにより走査された試料21の
領域からは、2次電子線が放出される。放出された2次
電子線は、対物レンズ上30を通過し、E×B分離器2
9で1次電子線から分離されるように偏向され、検出器
8で検出される。
【0024】本実施形態では、スイッチ26の切り替
え、並びに、電圧源24、25の電圧調整により、少な
くとも次の目的に適った動作が可能となる。 (フィルター作用をもたせて電位コントラストを測定す
る場合)2次電子線の電位コントラストを測定する場
合、スイッチ26を負電圧源24側に切り替え、負電圧
源24の電圧を試料21の負電位(負電圧源23の電
圧)より低い電圧に調節する。即ち、下側磁極20に試
料21の負電位より低い負電圧が印加され、下側磁極2
0と試料21との間に、負のポテンシャル障壁が形成さ
れる。かくして、この負のポテンシャル障壁を超える運
動エネルギーを持つ2次電子のみが検出器8に到達可能
となり、試料上の空間に2次電子検出のフィルター作用
を持たせることができる。
【0025】例えば、図2(c)に示すように、試料2
1上の所定値より低い電位を持つパターン41から発生
した2次電子43は、加速されるため、下側磁極20に
より形成された負のポテンシャル障壁40を超える運動
エネルギーを持つことができ、検出器8で検出される。
これに対し、より高電位を持つパターン42から発生し
た2次電子44は、下側磁極20により形成された負の
ポテンシャル障壁40を超えるほどの運動エネルギーを
持つことができないため、試料21に追い戻され、検出
器8で検出されない。従って、より低電位のパターン4
1の検出画像は明るく、より高電位のパターン42の検
出画像は暗くなる。かくして、試料21の被検査領域の
電位コントラスト像が得られる。また、検出画像の明る
さと電位とを予め較正しておけば、検出画像からパター
ンの電位を測定することができる。そして、この電位分
布からパターンの欠陥部分を評価することができる。 (放電し易い試料のSEM画像を得る場合)試料21
が、ビア付きウェーハのように放電し易いウェーハであ
って、それのSEM画像(又は、電位コントラスト像)
を得る場合、スイッチ26を負電圧源24側に切り替
え、負電圧源24の電圧を試料21の負電位(負電圧源
23の電圧)より僅かに高い負の電圧に調節する。即
ち、下側磁極20に試料21の負電位より僅かに高い負
電圧が印加され、下側磁極20と試料21との間には、
上記のような負のポテンシャル障壁が形成されない。か
くして、試料21から下側磁極20への放電を抑制しつ
つ、SEM画像を得ることができる。なお、この場合で
あっても(即ち、上記のようにフィルター作用が無くて
も)、電位コントラスト像を得ることもできる。 (放電し難い試料のSEM画像を得る場合)試料21
が、放電し難いウェーハであって、そのSEM画像(又
は、電位コントラスト像)を得る場合、スイッチ26を
正の電圧源25側に切り替える。即ち、下側磁極20に
正の高電圧が印加される。この正の高電圧は、対物レン
ズ30を通過する電子のビームエネルギーを増加させる
ため、軸上色収差を減少させる。その上、上側磁極13
と下側磁極20が作る磁極間レンズの主面が、これらの
極の中間にあるのに対して、高圧電極となった下側磁極
20、試料21及び上側磁極13が作る静電レンズの主
面は、上記主面より下側の下側磁極付近となる。よっ
て、静電レンズと電磁レンズとの合成の主面が下がり、
かくして、このレンズ系全体の像面距離が小さくなるた
め、レンズを通る時のビームエネルギーが高い事とが重
畳され、軸上色収差はますます小さくなる。
【0026】対物レンズ30の下側磁極20の絶縁耐力
を強くすれば、これに応じて、下側磁極20に与える正
の電位が更に高くなるよう正の可変電源25の電圧を調
整することができ、従って、軸上色収差をより減少させ
ることができ、ビームを小さく絞れる。
【0027】本実施形態に係る電子線装置では、形成さ
れたSEM画像に基づいて、ウェーハ等の試料21の評
価を例えば以下のように実行する。パターンマッチング
後、試料21のパターン欠陥検査をする方法は、制御部
(図示せず)が、そのメモリに予め蓄えられていた欠陥
の存在しないウェーハの2次電子線基準画像と、実際に
検出された2次電子線画像とを比較照合し、倍率補正、
回転、平行移動補正を行った後、両者の類似度を算出す
る。例えば、類似度が閾値以下になった場合、「欠陥有
り」と判定し、閾値を超える場合には「欠陥無し」と判
定する。このとき、ディスプレイ(図示せず)等に検出
画像を表示してもよい。これによって、オペレータは、
試料21が実際に欠陥を持つか否かを最終的に確認、評
価することができる。更に、画像の部分領域毎を比較照
合し、欠陥が存在する領域を自動的に検出してもよい。
このとき、欠陥部分の拡大画像をディスプレイに表示す
るのが好適である。
【0028】また、上記のように基準画像を用いる必要
無しに、検出されたダイ同士の検出画像を比較すること
によっても欠陥部分を検出できる。この場合、パターン
マッチングは平行移動補正のみを行えばよい。例えば、
図2(a)には、1番目に検出されたダイの画像31及
び2番目に検出された他のダイの画像32が示されてい
る。ダイ画像31とダイ画像32と非類似であり、3番
目に検出された別のダイの画像が1番目の画像31と同
じか又は類似と判断されれば、2番目のダイ画像32が
欠陥を有すると判定される。更に詳細な比較照合アルゴ
リズムを用いれば、2番目のダイ画像32の欠陥部分3
3を検出することも可能である。
【0029】図2(b)には、ウェーハ上に形成された
パターンの線幅を測定する例が示されている。ウェーハ
上の実際のパターン34を35の方向に走査したときの
実際の2次電子の強度信号が36であり、この信号が予
め較正して定められたスレッショールドレベル37を連
続的に超える部分の幅38をパターン34の線幅として
測定することができる。このように測定された線幅が所
定の範囲内にない場合、当該パターンが欠陥を有すると
判定することができる。
【0030】図2(b)の線幅測定法は、ウェーハ9が
複数の層から形成されているときの各層間の合わせ精度
の測定にも応用することができる。例えば、一層目のリ
ソグラフィで形成される第1のアライメント用パターン
の近傍に、2層目のリソグラフィで形成される第2のア
ライメント用パターンを予め形成しておく。これらの2
本のパターン間隔を図2(b)の方法を応用して測定
し、その測定値を設計値と比較することにより2層間の
合わせ精度を決定することができる。勿論、3層以上の
場合にも適用することができる。この場合、第1及び第
2のアライメント用パターンの間隔を、電子線装置の複
数の1次電子線の隣接するビーム間間隔とほぼ等しい間
隔に取っておけば、最小の走査量で合わせ精度を測定で
きる。 (第2の実施形態;半導体デバイスの製造方法)本実施
形態は、上記実施形態で示した電子線装置を半導体デバ
イス製造工程におけるウェーハの評価に適用したもので
ある。
【0031】デバイス製造工程の一例を図3のフローチ
ャートに従って説明する。この製造工程例は以下の各主
工程を含む。 ウェーハ9を製造するウェーハ製造工程(又はウェ
ハを準備する準備工程) (ステップ100) 露光に使用するマスクを製作するマスク製造工程
(又はマスクを準備するマスク準備工程)(ステップ1
01) ウェーハに必要な加工処理を行うウェーハプロセッ
シング工程(ステップ102) ウェーハ上に形成されたチップを1個ずつ切り出
し、動作可能にならしめるチップ組立工程(ステップ1
03) 組み立てられたチップを検査するチップ検査工程
(ステップ104) なお、各々の工程は、更に幾つかのサブ工程からなって
いる。
【0032】これらの主工程の中で、半導体デバイスの
性能に決定的な影響を及ぼす主工程がウェーハプロセッ
シング工程である。この工程では、設計された回路パタ
ーンをウェーハ上に順次積層し、メモリやMPUとして
動作するチップを多数形成する。このウェーハプロセッ
シング工程は以下の各工程を含む。 絶縁層となる誘電体薄膜や配線部、或いは電極部を
形成する金属薄膜等を形成する薄膜形成工程(CVDや
スパッタリング等を用いる) 形成された薄膜層やウェーハ基板を酸化する酸化工
程 薄膜層やウェーハ基板等を選択的に加工するために
マスク(レチクル)を用いてレジストのパターンを形成
するリソグラフィー工程 レジストパターンに従って薄膜層や基板を加工する
エッチング工程(例えばドライエッチング技術を用い
る) イオン・不純物注入拡散工程 レジスト剥離工程 加工されたウェーハを検査する検査工程 なお、ウェーハプロセッシング工程は必要な層数だけ繰
り返し行い、設計通り動作する半導体デバイスを製造す
る。
【0033】上記ウェーハプロセッシング工程の中核を
なすリソグラフィー工程を図4のフローチャートに示
す。このリソグラフィー工程は以下の各工程を含む。 前段の工程で回路パターンが形成されたウェーハ上
にレジストをコートするレジスト塗布工程(ステップ2
00) レジストを露光する露光工程(ステップ201) 露光されたレジストを現像してレジストのパターン
を得る現像工程(ステップ202) 現像されたパターンを安定化させるためのアニール
工程(ステップ203) 以上の半導体デバイス製造工程、ウェーハプロセッシン
グ工程、リソグラフィー工程には周知の工程が適用され
る。
【0034】上記のウェーハ検査工程において、本発
明の上記各実施形態に係る評価装置を用いた場合、微細
なパターンを有する半導体デバイスでも、高スループッ
トで高精度に評価することができるので、製品の歩留向
上及び欠陥製品の出荷防止が可能となる。
【0035】以上が上記各実施形態であるが、本発明
は、上記例にのみ限定されるものではなく本発明の範囲
内で任意好適に変更可能である。例えば、被検査試料9
として半導体ウェーハを例に掲げたが、本発明の被検査
試料はこれに限定されず、電子線によって欠陥を検出可
能なパターン等が形成された任意の試料、例えばマスク
等を評価対象とすることができる。
【0036】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明の電子
線装置によれば、以下のような優れた効果が得られる。 1. 対物レンズの下側磁極の絶縁耐力を強化すれば、
それに応じてレンズの軸上色収差を小さくすることがで
きる。 2. 対物レンズの下側磁極に試料面より低い負電圧を
与えることにより、2次電子に対してエネルギーフィル
ター作用を持たせることができ、その時の軸上色収差
を、従来のエネルギーフィルター付きのレンズの場合よ
り小さくすることができる。 3. 対物レンズの下側磁極に与える電位を変えること
により、 電位コントラスト像を得る(負の高電圧) ビア付きウェーハのような放電し易いウェーハのパ
ターン像を得ることができる(ウェーハの電位より僅か
に高い負の高電圧) 放電し難い試料の観察(正の高電圧) 等、種々の目的に合った動作が可能となる。 4. ダイナミックフォーカスをアースに近い電源電圧
で可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る電子線装置の概略構成
図である。
【図2】試料の評価方法を説明する図であって、(a)
は本発明に係るダイ対ダイの比較によるパターン欠陥検
出方法、(b)は線幅測定、(c)は電位コントラスト
測定を夫々示す。
【図3】半導体デバイス製造プロセスを示すフローチャ
ートである。
【図4】図4の半導体デバイス製造プロセスのうちリソ
グラフィープロセスを示すフローチャートである。
【符号の説明】
1a 電子銃 6 コンデンサレンズ 7 静電偏向器 8 検出器 9 走査制御回路 10 静電偏向器 11 X方向電磁偏向器 12 Y方向電磁偏向器 13 上側磁極 14 絶縁スペーサ 15 励磁コイル 17 絶縁円筒 18 Oリング 19 シールド円筒 20 下側磁極 21 試料(ウェーハ) 22 スイッチ 23 負の高電圧源 24 負の可変高電圧源 25 正の可変高電圧源 26 スイッチ 29 E×B分離器 30 対物レンズ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野路 伸治 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 佐竹 徹 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 2F067 AA21 BB04 CC15 HH06 JJ05 KK04 LL00 4M106 AA01 BA02 CA39 DB05 5C033 DD02 DD09 UU02 UU03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子線を試料上に結像させるための対物
    レンズを含む電子線装置であって、 前記対物レンズは、上側磁極、下側磁極、及び、両磁極
    間に配置された励磁コイルを少なくとも備え、 前記試料に、負の電圧を印加し、更に、前記下側磁極に
    該試料より低い電位の電圧を印加することを特徴とす
    る、電子線装置。
  2. 【請求項2】 電子線を試料上に結像させるための対物
    レンズを含む電子線装置であって、 前記対物レンズは、上側磁極、下側磁極、及び、両磁極
    間に配置された励磁コイルを少なくとも備え、 前記試料に、負の電圧を印加し、更に、前記下側磁極に
    正の電圧を印加することを特徴とする、電子線装置。
  3. 【請求項3】 電子線を試料上に結像させるための対物
    レンズを含む電子線装置であって、 前記対物レンズは、上側磁極、下側磁極、及び、両磁極
    間に配置された励磁コイルを少なくとも備え、 前記試料に、負の電圧を印加し、更に、前記下側磁極に
    印加する電圧を、正の電圧から前記試料より低い負の電
    圧の間で予め指定された値に切り替え可能であることを
    特徴とする、電子線装置。
  4. 【請求項4】 電子線を試料上に結像させるための対物
    レンズを含み、該電子線を偏向して該試料上で走査させ
    る、電子線装置であって、 前記対物レンズは、上側磁極、下側磁極、及び、両磁極
    間に配置された励磁コイルを少なくとも備え、 前記上側磁極及び下側磁極は互いに独立にアースから共
    に絶縁され、該下側磁極には、正の電圧及び負の電圧が
    印加可能にされ、該上側磁極には、前記電子線を偏向さ
    せるための偏向電圧と同期して変化する電圧を印加可能
    であることを特徴とする、電子線装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の
    電子線装置を用いて、少なくとも1つのウェーハプロセ
    ス終了後のウェーハとしての前記試料を評価することを
    特徴とする、デバイス製造方法。
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