JP2003189792A - 油脂組成物及びこれを用いてなる加工食品 - Google Patents
油脂組成物及びこれを用いてなる加工食品Info
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Abstract
で、食品成分との反応抑制、或いは工程中での効果発現
制御を行うこと。それにより、食品添加物成分の有効利
用及び使用量の削減、ひいては良好な加工食品を提供す
ること。 【解決手段】 食品添加物成分を水相部に含有させ、油
中水型に乳化することによって、食品添加物成分を主と
して水相部に保持し、油相部により保護する。更に、解
乳化を制御することで食品添加物成分の放散を制御す
る。
Description
物成分を含有する、油中水型に乳化した油脂組成物の解
乳化を制御することにより、食品添加物成分の効果発現
のタイミングや食品添加物成分と食品成分との反応のコ
ントロールを可能とした食品添加物成分を含有する油脂
組成物及びこれを用いてなる加工食品に関する。
存性向上、加工適性向上、コストダウンなどの目的で加
工食品に幅広く使われていることは、周知の通りであ
る。また、食品添加物成分は、微量でも反応性に富む成
分であったり、それ自身が不安定である事が多いため、
食品添加物成分の本来の目的とする効果を最大限発揮さ
せたり、意図しない食品成分との反応などにより、生地
物性が変わったり、食品添加物成分の効果が減殺される
ことが起こる。更に、食用色素等のように食品使用時の
pH,光、熱などによる変質を起こすものや、食品添加
物成分の意図しない時期に放散することによる効果の減
殺などが起こるものがある。以上の種々の課題を解決す
るために、食品添加物成分を保護したり、効果発揮をタ
イミング良く抑えることなどを目的とした工夫が種々行
われてきた。具体的には、食品添加物成分をコーティン
グしたり、添加時期を調整する、マスキング剤などとの
併用などの方法が挙げられる。代表的な方法であるコー
ティングについては、デキストリン、高融点油脂、蛋白
質、食塩などによるコーティング、ゼラチンカプセルへ
の封入、β―サイクロデキストリンによる包接等が実施
されてきた。例えば、ビタミンCを10%の油脂でコー
ティングした武田薬品工業株式会社製の「コーテッドビ
タミンC」が挙げられる。
ング剤による被覆がひび割れなどにより完全でなかった
り、コーティング剤自身が食品に好ましくない風味を与
える、コストが高い、などの問題を有していた。叉、コ
ーティングの崩壊による食品添加物成分の作用時期の制
御を目指しても精度を高くすることは困難である。更
に、醸造酢やアルコールのようにコーティング自体が不
可能な液体の食品添加物成分も存在している。
の乳化油脂に酸化防止剤や食用色素類、ビタミン類など
の添加物を配合することは行なわれているが、目的は乳
化油脂自体の品質向上であり、食品添加物成分の効果を
食品中で発揮させるに充分な量を配合したものは存在し
ない。又、酵素を配合した油中水型乳化油脂として、例
えば鐘淵化学工業株式会社製の「マイルドソフト」が作
られているが、食品への酵素の均一添加の容易化が目的
なので、乳化剤としてグリセリン飽和脂肪酸モノエステ
ル、グリセリン飽和脂肪酸コハク酸エステル及びレシチ
ンを使用しており、食品への添加と同時に乳化が壊れよ
うになっており、従って解乳化の制御が出来ず、本発明
の目的に使用できる油脂組成物とは言えない。
状に鑑み、安定にコーティングでき、しかも作用時期の
制御が容易で、且つ安価であり、更に対象とする食品添
加物成分の種類を拡大することが可能な技術手段と、そ
れを用いた食品添加物成分を含有した油脂組成物及びこ
れを用いた加工食品を提供することを目的とするもので
ある。
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、食品添加物成
分を水相部に含有させ、油中水型に乳化することによ
り、食品添加物成分を主として水相部に保持し、油相部
により保護するという、いわゆる油脂による疑似マイク
ロカプセル化方法を着想した。 即ち、食品添加物成分
を、油中水型に乳化してなる油脂組成物、好ましくは特
定の乳化剤、特定の配合を用いて油中水型に乳化してな
る油脂組成物とすることにより上記課題を解決できるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。
含有し、油中水型に乳化してなることを特徴とする油脂
組成物に関する。好ましい実施態様としては、食品添加
物成分の含有量が1重量%以上、40重量%以下である
ことを特徴とする、上記記載の油脂組成物に関する。更
に好ましい実施態様としては、油中水型に乳化するため
の乳化剤として、グリセリン飽和脂肪酸モノエステル
0.02重量%以上、0.5重量%以下、ポリグリセリ
ン縮合リシノレイン酸エステル0.1重量%以上、1重
量%以下使用することを特徴とする、上記記載の油脂組
成物に関する。別の更に好ましい実施態様としては、食
品添加物成分が保存料・防かび剤、酸味料、日持向上
剤、生地改良剤、酵素、食用色素類からなる群から選ば
れる1種以上であることを特徴とする上記記載の油脂組
成物に関する。
用いてなる加工食品に関する。
する。
て食品の保存性向上、物性改良を目的として使用される
食品衛生法にて指定されている全ての食品添加物、及び
食品衛生法にて指定されていないが、食品添加物成分と
同様の目的で使用される食品を含む。食品添加物成分を
更に具体的に例示すれば以下の通りである。保存料・防
かび剤に分類されるものとして、亜硫酸ナトリウム、安
息香酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢
酸ナトリウム、プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウ
ム、グリシン、しらこたん白抽出物、ポリリジン、エタ
ノールなどが挙げられ、pH調整剤として用いられる酸
味料に分類されるものとして、アジピン酸、クエン酸、
乳酸、酢酸、フマル酸、DL−リンゴ酸、イタコン酸、
フィチン酸、醸造酢などの有機酸、及びそれらの塩が挙
げられる。又、日持向上剤として分類されるものとし
て、オレガノ抽出物、グレープフルーツ抽出物、シソ抽
出物、ショウガ抽出物、ニンニク抽出物、ブドウ果皮抽
出物、ワサビ抽出物などが挙げられる。生地改良剤に分
類されるものとしては、焼ミョウバン、グルコノデルタ
ラクトン、重炭酸ソーダ(重曹)、硫酸アンモニウム、
塩化アンモニウム、酒石酸水素カリウム、アンモニウム
ミョウバン等の膨張剤、イーストフード、ビタミンC,
グルタチオン、L−システイン、グルタチオン酵母粉
末、グルテン、グリアジン、グルテニン、ブロム酸カリ
ウムなどが挙げられる。酵素としては、α―アミラー
ゼ、β―アミラーゼ、グルコアミラーゼ、ヘミセルラー
ゼ、キシラーゼ、リポキシゲナーゼ、リパーゼ、トラン
スグルタミナーゼ、などが挙げられる。食用色素類とし
ては、赤色3号、赤キャベツ色素、ベニバナ黄色素、ク
チナシ青色素、紅麹色素、クチナシ黄色素、パプリカ、
イチゴ果汁、紅茶エキスなどが挙げられる。上記食品添
加物成分は、単独で配合することも複数のものを組合わ
せて配合することも可能である。
成物中、1重量%以上、40重量%以下が好ましく、更
に好ましい範囲は2重量%以上、25重量%以下であ
る。配合量が1重量%以上であれば、目的とする食品添
加物成分を油中水型の乳化により保護した後、加工食品
へ添加することで、乳化が熱などにより壊れることによ
り、食品添加物成分として保存性向上、制菌性向上、ガ
ス発生による生地改良などの効果が発揮される。又、食
用色素の場合は、最後まで乳化が壊れない様になる為、
pHの影響を受けることなく、色流れも防止できて、本
来の着色が安定的に達成される。一方、配合量が40重
量%以下であれば、食品添加物成分を油中水型乳化に安
定的により保護することが出来る。
脂は、食用に適するものであれば特に限定されないが、
例えば、コーン油、あまに油、桐油、サフラワー油、か
や油、胡桃油、芥子油、向日葵油、綿実油、菜種油、大
豆油、辛子油、カポック油、米糠油、胡麻油、玉蜀黍
油、落花生油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、椰
子油、パーム油、パーム核油、カカオ脂、シア脂、ボル
ネオ脂等の植物油脂や、魚油、鯨油、牛脂、豚脂、乳
脂、羊脂等の動物油脂が挙げられ、また、それらの硬化
油、エステル交換油、分別油等から目的に応じて適宜選
択し、これを単独で、あるいは2種以上組み合わせて使
用することができる。かかる油脂の配合量は油脂組成物
中、30重量%以上、90重量%以下が好ましく、更に
好ましい範囲は50重量%以上、80重量%以下であ
る。使用量が30重量%以上及び90重量%以下であれ
ば、油中水型の乳化が満足に得られ、油脂組成物自体が
安定となり、水相中の食品添加物成分が油脂中に保護さ
れ、工程中での食品添加物成分の放散やグルテン、澱粉
などの食品成分との反応を制御することが可能となる。
化剤は、油中水型に乳化できるものであれば、特に種類
は問わない。即ち、レシチン、グリセリン脂肪酸エステ
ル、ソルビタン脂肪酸エステル、CSL、プロピレング
リコール脂肪酸エステル等が例示できる。実際の乳化剤
の選択は、食品の加工工程での混練によるストレスの程
度、加熱条件、食品全体のpH、食塩の含有量、などの
条件、及び本発明でいう水相中の食品添加物成分の種類
や量を考慮した上で、望ましい解乳化のタイミングを考
慮して実施する。特に強い乳化が必要な場合には、グリ
セリン脂肪酸エステルの中でも、ポリグリセリン縮合リ
シノレイン酸エステル、グリセリン飽和脂肪酸モノエス
テルを用いることが好ましい。更に、それらを併用する
ことが好ましい。
ルについては、ポリグリセリン系の乳化剤であって、主
としてヒマシ油を原料とする縮合リシノレイン酸とポリ
グリセリンとのエステル化により得ることができる。か
かるポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステルの使用
量は、油脂組成物中、0.1重量%以上、1重量%以下
が好ましく、更に好ましい範囲は0.2重量%以上、
0.8重量%以下である。使用量が0.1重量%以上で
あれば、油中水型の乳化がほぼ満足に得られ、油脂組成
物自体が安定となる。一方、1重量%以下であれば、乳
化と解乳化の制御が満足に行われやすく、食品添加物成
分の効果を加工食品中に狙い通りに発現することができ
るし、且つ乳化剤特有の悪い風味が加工食品に影響する
恐れもない。
の使用量は、油脂組成物中、0.02重量%以上、0.
5重量%以下が好ましく、更に好ましい範囲は0.05
重量%以上、0.2重量%以下である。使用量が0.0
2重量%以上であれば油脂組成物の解乳化の制御を満足
に行うことができ、加工食品中に食品添加物成分の効果
を狙い通りに発現することができる。一方、0.5重量
%以下であれば、食品添加物成分を含有する油脂組成物
自体の乳化安定性を高く保持することでき、且つ、乳化
剤特有の悪い風味が加工食品に影響する恐れがない。ま
たグリセリン飽和脂肪酸モノエステルを構成する脂肪酸
は炭素数16〜22の飽和脂肪酸であることが好まし
い。
の内、更に好ましくは、グリセリン不飽和脂肪酸モノエ
ステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖不飽和脂
肪酸ポリエステルを併用することである。グリセリン不
飽和脂肪酸モノエステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、蔗糖不飽和脂肪酸ポリエステルについては、構成す
る脂肪酸は特に限定されず、例えば、オレイン酸、リノ
ール酸、リノレン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、エ
ルカ酸等が挙げられ、これらは1種または2種以上を組
み合わせて用いることができる。また、グリセリン不飽
和脂肪酸モノエステルはグリセリン飽和脂肪酸エステル
と混合しても用いられる。かかるグリセリン不飽和脂肪
酸モノエステルの使用量は、油脂組成物中、0.1重量
%以上、0.5重量%以下が好ましく、更に好ましい範
囲は0.1重量%以上、0.3重量%以下である。使用
量が0.1重量%以上であれば、油中水型乳化の解乳化
制御を満足に行うことができる。一方、0.5重量%以
下であれば、食品添加物成分を含有する油脂組成物自体
の乳化安定性を高く保持することでき、且つ、乳化剤特
有の悪い風味が加工食品に影響する恐れがない。ポリグ
リセリン脂肪酸エステルあるいは蔗糖不飽和脂肪酸ポリ
エステルの使用量は、それぞれ、油脂組成物中、0.0
5重量%以上、0.3重量%以下が好ましく、更に好ま
しい範囲は0.05重量%以上、0.2重量%以下であ
る。使用量が0.05重量%以上であれば、油脂組成物
の解乳化制御が満足に行うことができる。一方、0.3
重量%以下であれば、食品添加物成分を含有する油脂組
成物自体の乳化安定性を高く保持することでき、且つ、
乳化剤特有の悪い風味が加工食品に影響する恐れがな
い。
有する油脂組成物中には、該油脂組成物を安定化させる
ためのデキストリン類、澱粉類、キサンタンガム、グア
ーガム等の増粘多糖類、セルロース及びその誘導体、ポ
リデキストロース、小麦ふすま、大豆繊維等の食物繊維
も使用できる。また、商品性を向上するための香料、着
色料、酸化防止剤、保存料等も適宜使用することができ
る。
成物が添加される加工食品としては、パン、ドーナツ、
ケーキ、マフィン、麺類、パスタなどの小麦粉加工品
類、ハム、ソーセージ、ミートボール、ハンバーグなど
の畜肉加工品、かまぼこ、ちくわなどの水産練り製品、
餃子、焼売、卵焼きなどの惣菜類、その他にカレー・ソ
ース、ドレッシング・マヨネーズ類、味噌、醤油、ミッ
クス粉、調理済み加工食品などが例示できる。
にして製造することができる。まず、油脂中に乳化剤を
加え、70℃に加熱、溶解したものを油相とする。一
方、水にグルコノデルタラクトンを加え、必要に応じて
デキストリン、キサンタンガムを加え、十分混合した後
に70℃に加熱して殺菌したものを水相とする。油相中
に水相を徐々に加えて油中水型に乳化した後、冷却して
本発明の食品添加物成分を含有する油脂組成物を得る。
このようにして得られた油脂組成物は、食品添加物成分
を含有する油脂組成物における食品添加物成分の配合
量、加工食品における食品添加物成分の必要量、食品の
原材料や加工条件、などによっても様々であるが、本発
明にいう食品添加物成分を添加する前の加工食品100
重量部に対して、好ましくは0.05重量部以上、10
重量部以下、更に好ましくは0.2重量部以上、5重量
部以下の割合で添加して使用することができる。食品添
加物成分を含有する油脂組成物の配合量が0.05重量
部以上であると食品添加物成分の本来の機能が発揮され
その効果が発現される。また、10重量部以下であると
食品の風味を損なうこと無く経済的に効果を得ることが
出来る。
説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定される
ものではない。なお、実施例において「部」「%」は断
りのない限り重量基準である。
部にグルコノデルタラクトンを含有する油中水型に乳化
してなる油脂組成物を、約70℃で解乳化するに設計し
て常法にて作製した。
部にグルコノデルタラクトンを含有する油中水型に乳化
してなる油脂組成物を、約50℃で解乳化するに設計し
て常法で作製した。
ンの製造 実施例1、2で作製した油脂組成物を用いて、表2に示
す配合で、マフィンバッターを調製し、生地調製後15
分放置後、180℃のオーブンで焼成した(実施例3,
4)。
に替えて、焼ミョウバンを配合した市販のベーキングパ
ウダー(奥野製薬工業株式会社製、商品名「O印」)
(比較例1)、グルコノデルタラクトンを配合した市販
のベーキングパウダー(奥野製薬工業株式会社製、商品
名「デラックス」)(比較例2)を使用して同様にマフ
ィンを作製した。出来たマフィンのボリュウム及び外観
を比較した。その結果を表2に示す。
いグルコノデルタラクトンを含む比較例2に比べ、実施
例1、2で作製した油脂組成物を用いた実施例3、4の
マフィンは、ボリュウム及び形状ともに優れ、特にオー
ブン中で解乳化が起こり重曹と反応してガス発生を起こ
した実施例1の油脂組成物を用いたものが優れているこ
とが分かる。また、マフィンに好適とされる比較例1と
較べても同等かそれ以上のマフィンを作ることが出来
た。また比較例1で用いた焼ミョウバンは、近年アルミ
ニウムの安全性の面から避けられる傾向に有り、実施例
1、実施例2の油脂組成物は、その面からも優れた生地
改良剤であることが分かる。
化を測定した結果を表3に示す。
いグルコノデルタラクトンを含む比較例2に比べ、実施
例1で作製した油脂組成物に含まれるグルコノデルタラ
クトンは、重曹との反応が遅れることでオーブン中での
品温である70℃を超えてからpHの上昇を示すことか
ら、重曹との反応が望ましいタイミングに制御されてい
ることが分かる。
テンに影響を与えず、焼成時に酸が放出して制菌効果を
発揮する油脂組成物の試作試験を行うため、表4に示す
配合で、醸造酢を水相部に含有する油中水型に乳化して
なる油脂組成物を作製した。
造(1) 実施例5で作製した油脂組成物を用いて、食パンの系で
製パン性と保存性を評価した(実施例6)。その際、実
施例5で作製した油脂組成物配合量は、パンにおける制
菌効果が期待出来る量として、生地重量に対し1重量部
となるようにした。比較例として、実施例5の油脂組成
物に替えて、醸造酢をそのまま用いた油脂との混合物
(比較例3)、及び醸造酢を配合しない他は実施例5と
同様に作製した油脂組成物(比較例4)を用いて同様に
食パンを製造した。それらの結果を表5に示す。
を用いたパンでは、醸造酢を配合していない油脂組成物
(比較例4)を用いたパン並みにボリュウム、外観とも
良好なパンが得られた。醸造酢をそのまま用いた油脂と
の混合物(比較例3)を用いた場合は、酸の影響でグル
テンの状態が最適にならず、イーストの醗酵も抑制され
たため、パンのボリュウムも外観も悪いものになった。
油脂組成物を用いたパン(実施例6)は、醸造酢を配合
していない油脂組成物(比較例4)を用いたパンに比べ
て顕著にカビの増殖が抑えられ、醸造酢をそのまま用い
た油脂との混合物(比較例3)を用いたパンに比べても
酸の放散が抑えられたため、良い保存性向上効果を示し
た。この事から、実施例5のような油脂組成物を用いれ
ば、制菌目的での醸造酢の添加量を下げられる可能性も
示唆された。
し、酵素の効果の発現を評価するために、表6に示す配
合で、β―アミラーゼ(長瀬産業株式会社製、商品名
「β―アミラーゼ#1500S」)を水相部に含有する
油中水型に乳化してなる油脂組成物を作製した。
(2) 実施例7で作製した油脂組成物を用いて、常法で食パン
を作り、製パン性と老化防止効果を比較した(実施例
8)。比較例として、実施例7の油脂組成物に替えて、
乳化することなくβ―アミラーゼを含有する油脂との混
合物(比較例5)、β―アミラーゼを配合しない他は実
施例4と同様に作製した油脂組成物(比較例6)を用い
てパンを作製した。それらの結果を表7に示す。
ミラーゼを含有する油脂との混合物(比較例5)を用い
たパンやβ―アミラーゼを配合しない油脂組成物(比較
例6)を用いたパンに較べて、優れたボリュウムと老化
防止効果が得られることがわかった。
果を確認するために、以下の試作試験を実施した。表8
に示す配合で、赤キャベツ色素を水相部に含有する油中
水型に乳化してなる油脂組成物を作製した。その際水相
部は、赤キャベツ色素の色調発現のために、pHをクエ
ン酸で3.1に調整した。
造 実施例9で作製した油脂組成物を用いて、表9に示す配
合に従って、常法でカマボコを作製し、それらの色調の
発現の仕方をパネラー10人で比較評価した。比較例と
して、実施例9の油脂組成物に替えて、乳化することな
く赤キャベツ色素を含有する油脂との混合物(比較例
7)を用いて同様にカマボコを作製し、評価を行った。
それらの結果、10人中10人が実施例10のカマボコ
の方が実際の色素に近い色を保持しており、色目が鮮や
かで良いと答えた。これより、乳化することなく赤キャ
ベツ色素を含有する油脂との混合物(比較例7)を用い
たカマボコが、赤キャベツ色素本来の色調でなく暗紫色
になっているのに対し、実施例9で作製した油脂組成物
を用いたカマボコは、鮮明な赤紫色を保持していること
が分かる。
明による油脂組成物は、食品添加物成分を水相部に含有
させ、油中水型に乳化することによって、食品添加物成
分を主として水相部に保持し、油相部により保護され
る。更に、解乳化を制御することで食品添加物成分の放
散を制御する。これにより、食品成分との反応抑制、或
いは工程中での効果発現制御が出来るため、食品添加物
成分の有効利用及び使用量の削減が可能となり、ひいて
は良好な加工食品の供給が出来る。
Claims (5)
- 【請求項1】 主として水相部に食品添加物成分を含有
し、油中水型に乳化してなることを特徴とする油脂組成
物。 - 【請求項2】 該食品添加物成分の含有量が1重量%以
上、40重量%以下であることを特徴とする請求項1記
載の油脂組成物。 - 【請求項3】 油中水型に乳化するための乳化剤とし
て、グリセリン飽和脂肪酸モノエステル0.02重量%
以上、0.5重量%以下、ポリグリセリン縮合リシノレ
イン酸エステル0.1重量%以上、1重量%以下を使用
することを特徴とする請求項1または2記載の油脂組成
物。 - 【請求項4】 食品添加物成分が保存料・防かび剤、酸
味料、日持向上剤、生地改良剤、酵素、食用色素類から
なる群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請
求項1〜3いずれかに記載の油脂組成物。 - 【請求項5】 請求項1〜4いずれかに記載の油脂組成
物を用いてなる加工食品。
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|---|---|---|---|
| JP2001393650A JP2003189792A (ja) | 2001-12-26 | 2001-12-26 | 油脂組成物及びこれを用いてなる加工食品 |
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|---|---|
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