JP2003190319A - ホルモン様活性作用を有する化学物質の処理方法 - Google Patents

ホルモン様活性作用を有する化学物質の処理方法

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JP2003190319A
JP2003190319A JP2001400572A JP2001400572A JP2003190319A JP 2003190319 A JP2003190319 A JP 2003190319A JP 2001400572 A JP2001400572 A JP 2001400572A JP 2001400572 A JP2001400572 A JP 2001400572A JP 2003190319 A JP2003190319 A JP 2003190319A
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hormone
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Shigeru Kono
繁 河野
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Nomura Micro Science Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オゾンの酸化力を利用して、ホルモン様活性
作用を有する化学物質の官能基を置換してホルモン様活
性作用を喪失させ、及び/又は分解して不活性化処理す
ることのできるホルモン様活性作用を有する化学物質の
処理方法を提供すること。 【解決手段】 ホルモン様活性作用を有する化学物質を
含む被処理体と気体中のオゾンとの分配係数が0.5以
上である溶媒にオゾンを溶解させた処理液とを接触させ
て、ホルモン様活性作用を有する化学物質を、その活性
作用を失った状態とし、及び/又は分解する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明はホルモン様活性を有
するために内分泌系を攪乱する化学物質(外因性内分泌
攪乱化学物質:一般に「環境ホルモン」と通称されてい
る)を含む固体、液体及び気体(以下、被処理体とい
う。)の処理方法に係り、特に、トランス・コンデンサ
等に用いられている絶縁油、化学工業、食品工業用の加
熱・冷却工程の触媒体、電線や樹脂などの可塑剤、塗
料、カーボン紙等の溶剤、農薬の効力延長剤など幅広い
用途で使用されてきたPCB(ポリ塩化ビフェニル類)
等のホルモン様活性作用を有する化学物質のホルモン様
活性作用を失った状態とし、及び/又は分解し、要すれ
ば、さらに除去するホルモン様活性作用を有する化学物
質の処理方法に関する。なお、本発明は、ホルモン様活
性作用を有する化学物質であれば、いかなる化学物質に
も適用可能であり、現在環境ホルモンとして認められて
いない化学物質であっても、ホルモン様活性作用を有す
るものであれば、本発明を適用することができる。
【0002】
【従来の技術】環境ホルモンと疑われている物質には、
ダイオキシン、DDT、ディルドリン、トリフェニルス
ズ、ペンタクロロフェノール(PCP)、フタル酸類、
スチレン類、ポリ塩化ビフェニル類(PCB)等をはじ
め多数の化学物質があり、その中でも、環境ホルモンと
して、人体等に悪影響を及ぼす物質として認定されてい
る環境ホルモン物質としてポリ塩化ビフェニル類(PC
B)が知られている。
【0003】環境ホルモン物質であるPCBを処理する
一般的な方法としては、高温焼却法があげられる。この
方法は、1200℃〜1400℃、過剰酸素3%とした
高温の炉内にPCBを噴霧する方法で、滞留時間2秒で
分解効率99.9999(6−ナイン)を達成すること
が確認されている。
【0004】また、PCBを処理する他方法として、ア
ルカリ剤や触媒等をPCBと混合させ化学反応させるこ
とによって、PCB中に存在する塩素基を水素基に置換
してPCBをビフェニル等の他の物質に変換させる方法
が知られている。この化学反応は、脱塩素反応であるた
め、前述した高温焼却法に比べ、ダイオキシン類等の副
生成物の生成が起こらないことや、反応に由来するガス
が発生しないため排ガス処理が容易であるという特長を
有している。
【0005】さらに、最近では、水を使用して374
℃、218気圧を超えた超臨界状態でPCBを酸化分解
させる超臨界水酸化法が開発されている。超臨界水酸化
法では、水は超臨界という気体と液体と固体との中間の
性質を持った状態となっており強い酸化力を発現する。
超臨界水の酸化力を利用して、PCBを炭酸ガスと水、
塩化水素(塩酸)にまで分解する方法は、環境庁が委託
しているPCB混入機器等処理推進調査委員会が認可し
た技術として、PCB等の環境ホルモンの処理に採用さ
れている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のホルモン様活性作用を有する化学物質の処理方
法には、それぞれ次のような問題があった。
【0007】高温焼却法では、1200℃〜1400℃
の高温処理を実施するため、高温で燃焼させるための炉
の管理が難しいこと、処理温度が低いとPCBより毒性
の強いコプラナーPCB(CO−PCB)やダイオキシ
ンを発生させたり、未分解のPCBが灰に含まれて排出
されるといった危険性があるため、使用が躊躇されてい
るのが実情である。
【0008】アルカリ脱塩素化法では、触媒等を添加し
た脱塩素反応によるため反応温度は80℃〜140℃程
度であるが、PCB等に含まれる塩素基を水素基に置換
するにとどまり、生成したビフェニル等も、ポストハー
ベスト物質である食品添加物であるため、そのまま環境
に放出することはできず、さらに、その処理が必要であ
るという問題がある。
【0009】超臨界水酸化法では、PCBを分解させる
ため炉内温度650℃、250気圧という臨界状態での
処理が必要であり、装置の維持や建設コストが高い等の
問題がある。
【0010】本発明は、叙上のような従来の問題を解決
すべくなされたもので、高温・高圧化による処理をする
ことなく、オゾンの酸化力を利用して、ホルモン様活性
作用を有する化学物質の官能基を置換してホルモン様活
性作用を喪失させ、及び/又は分解して不活性化処理す
ることのできるホルモン様活性作用を有する化学物質の
処理方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決しようとする手段】本発明のホルモン様活
性作用を有する化学物質の処理方法は、ホルモン様活性
作用を有する化学物質を含む被処理体と気体中のオゾン
との分配係数が0.5以上である溶媒にオゾンを溶解さ
せた処理液とを接触させて、前記ホルモン様活性作用を
有する化学物質を、その活性作用を失った状態とし、及
び/又は分解することを特徴としている。
【0012】本発明における「ホルモン様活性作用を有
する化学物質」とは、正常なホルモン作用を攪乱する疑
いのある物質の総称である。ホルモン作用の攪乱には、
例えばホルモンが結合すべき生体内のレセプターに結合
することによって、遺伝子が誤った指令を受けてホルモ
ン作用がもたらされる場合と、レセプターにこの化学物
質が結合することによって、本来のホルモンのレセプタ
ーへの結合を阻害する作用の場合のいづれも含まれる。
したがって環境ホルモンと称する化学物質は、これらの
いづれかの活性作用を示すもである。前者の例として
は、代表的なものとしてPCB、DDT、ノニルフェノ
ール、ビフェニルA、フタル酸エステル類等があげら
れ、後者の例としては、代表的なものとしてDDEやビ
ンクロリゾン等があげられる。
【0013】ホルモン様活性作用を有する化学物質の典
型的な例であるポリ塩化ビフェニル類(PCB)は、ビ
フェニル骨格の水素基が塩素基で置換されたものの総称
である置換塩素の数と位置によって、計算上は209種
類が存在し、市販品においても100以上の異性体が確
認されている。これらのポリ塩化ビフェニル(PCB)
化合物の中の1つである、コプラナーポリ塩化ビフェニ
ル(CO―PCB)と不純物であるポリ塩化ジベンゾフ
ラン(PCDFs)は、ともにダイオキシン類の1つと
して数えられる非常に毒性の強い化合物である。
【0014】本発明の対象となる被処理体としては、こ
のようなホルモン様活性作用を有する化学物質を用い
た、トランス・コンデンサ等の絶縁油、化学工業、食品
工業用の加熱・冷却工程で用いる触媒体、電線や樹脂な
どの可塑剤、塗料、カーボン紙等の溶剤、農薬の効力延
長剤などが挙げられる。また、本発明の対象となる被処
理体としては、このようなホルモン様活性作用を有する
化学物質を含有する溶液や、これらの化学物質又はその
溶液が付着した容器等も含まれる。さらに、これらの化
学物質が粉塵やミストあるいは揮発したガスとして含ん
でいる気体も被処理体に含まれる。
【0015】PCB容器(PCB汚染物)の処理方法
は、これまで、PCBの処分基準に関する通知(昭和5
1年3月17日環水企38・環整18)で「PCB原液
を取り出した後のコンデンサー、トランス等に付着した
PCBを洗浄液(トリクロロエチレン、パークロロエチ
レン、n−ヘキサン)によって洗浄し、その洗浄に使用
した洗浄液中に含まれるPCBの量(濃度)が定量下限
値以下となるまで洗浄すること」と規定されている。
【0016】したがって被処理体がPCB容器である場
合には、被処理体と溶媒との接触を十分に確保するため
に、必要に応じて、解体・分別・破砕等を行って積層部
分等溶媒が浸透しにくい部分をなくするようにするとと
もに、必要な溶媒の量及び接触回数、接触時間等は、被
処理体及び使用する装置ごとに十分に検討する必要があ
る。
【0017】本発明における気体中のオゾンとの分配係
数(D)とは、標準状態における液相の溶媒と接する気
相状態の不活性ガスとの間におけるオゾンの分配係数を
意味する。すなわち、本発明における分配係数は、次の
式で表される。
【0018】
【数1】
【0019】気体中のオゾンとの分配係数が大きく、し
かも環境・衛生及びコスト等の面から好ましい溶媒は、
式Cn 2n+1COOH(ただしnは、1,2又は3の整
数)で表される脂肪酸、クロロメタンあるいはこれらと
水、無機酸又は無機酸と水の混合液である。特に好まし
くは上記脂肪酸またはこれらの脂肪酸の水溶液である。
本発明の溶媒に適した脂肪酸としては、酢酸、プロピオ
ン酸及び酪酸が例示される。酢酸およびプロピオン酸
は、オゾンに対して最も安定ある。酢酸は、安価で毒性
が少ない点で優れているが、融点が16℃であり取り扱
いの面でやや難点がある。プロピオン酸は、融点がー2
0℃であるため、酸に犯されやすい被処理体に対し、酸
としての働きを弱めオゾンを高濃度にして低温処理を可
能とする利点がある。なお、酪酸は引火点が72℃で酢
酸やプロピオン酸より20℃高い。したがって、酪酸を
用いた場合には、70℃近い温度まで加温して酸化反応
を促進することが可能となる。これらの脂肪酸は1種以
上併用することも可能である。
【0020】酢酸、プロピオン酸およびこれらの水溶液
の分配係数(D)を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】なお、気体中のオゾンとの分配係数が0.
5以上である溶媒として、非極性の有機溶媒を用いるこ
ともできる。
【0023】本発明において、気体中のオゾンとの分配
係数が0.5以上である有機溶剤であれば、特に制限な
く本発明に使用することができるが、有機溶剤の分配係
数は、好ましくは、0.9以上、より好ましくは1.5
以上である。
【0024】本発明に用いられるオゾンは不飽和結合を
もつ化合物や芳香族単環及び多環化合物等に関して強い
酸化力を示し、その他多くの有機物に作用して分解す
る。PCB(ポリ塩化ビフェニル)等の環境ホルモンの
場合、環境ホルモンのベースであるフェノールは、ムコ
ン酸類を経て、また感光剤のナフトキノンアジドは、フ
タル酸等を経て、共に複雑な反応で最終的に低分子量カ
ルボン酸と炭酸ガスと水にまで分解される。
【0025】処理液中のオゾンの濃度は出来るだけ高い
ことが望ましく、液中のオゾンの飽和濃度(mg/リッ
トル(略ppmに等しい))と通気されるオゾンを含む
ガス中のオゾン濃度(mg/リットル)のガスでオゾン
を飽和させて使用する。
【0026】本発明における処理液中のオゾン濃度は、
具体的には、50g/Nm3 以上であることが好まし
く、150g/Nm3 以上であることがより好ましい。
オゾン濃度が50g/Nm3 未満では短時間に十分な環
境ホルモンの除去効果が得られないことがある。
【0027】ちなみに、プロピオン酸の純度99.7%
のものの分配係数(D)は25℃で約D=2.0なの
で、純水の場合と比べて約10倍の高濃度オゾン液とな
り、このため、オゾン水より遥かに強い環境ホルモンに
対する分解作用が得られる。
【0028】オゾン濃度300mg/Lのオゾンガスを
本発明の溶媒と強制的に接触させた場合には、ヘンリー
の法則により、処理液中に溶解するオゾン濃度は比例的
に増加し、特に処理装置の安全性を重視して酢酸中の水
分を30%に増して処理しても、液中のオゾン濃度は2
00ppm以上に達し、十分に本発明の処理効果が得ら
れる。
【0029】一般に、PCB容器を線条処理するための
処理液には、洗浄力が優れているとともに、火災・爆発
の危険性が小さいこと、毒性の低いこと洗浄後の液切り
・乾燥等が比較的短時間にできることなどが求められ
る。
【0030】本発明に用いる有機溶媒を用いた処理液
は、表面張力が30dyn/cm以下と非常に小さいた
め、例えば、PCB等の環境ホルモンが含有している溶
液等を内包していた容器等の洗浄除去に、非常に効果を
発揮する。また、容器の隙間等にもよく浸透するため、
非常に除去効率の高い洗浄効果を発揮する。さらに、環
境ホルモン等の物質は、ベンゼン環を含むので、疎水性
であり水には溶解しないが、上記のような非極性の有機
酸を使用することによって、有機酸中に環境ホルモンが
溶解することが可能になるため、効率的に分解除去が可
能となる。
【0031】処理液として、脂肪酸を30重量%以上含
有するものを用いれば、有機酸の環境ホルモンの溶解
力、オゾン含有ガスの溶解濃度向上や溶解安定性効果を
生かすことができ、50重量%以上含有する処理液であ
れば、さらにこれらの効果を発揮することができ、90
重量%以上含有する処理液が最も効果的である。有機酸
として例えば酢酸を用いた場合、その表面張力は、20
℃で27.4dyn/cm2 と水の71.2dyn/c
2 (30℃)と水の60%程度であり、有機酸30重
量%酢酸溶液においても43.6dyn/cm2 (30
℃)と水の60%程度である。有機酸を30重量%以上
含有する処理液を用いた場合には、表面張力及びその粘
性が高すぎることがないため、PCB汚染容器等を洗浄
するとき容器の微細加工部分まで十分洗浄液が浸透し
て、現用のトリクロロエチレン等の有機溶媒と同等の洗
浄効果を発揮する。
【0032】本発明において、処理液をリサイクルし
て、環境ホルモンに対する洗浄能力及び分解能力が低下
した場合、洗浄廃液を。蒸留等の方法を用いて、処理液
の清浄化及び高純度化を行って再生することも可能であ
る。また、酢酸は古くから生物分解が容易な有機酸とし
て知られているので、高濃度の廃液等は、浸漬膜法を用
いた活性汚泥法によって処理することも可能である。
【0033】本発明による低濃度トランスの洗浄試験で
は、上記処理液を使用した場合、金属部材であれば、1
5分程度の処理時間で洗浄可能であった。なお、処理時
の温度は、洗浄効率の面から言えば、高いほうが望まし
いが、洗浄剤の揮散による中毒や爆発・火災等の危険性
も大きくなるので、十分に安全性の確保された施設及び
取り扱い方法で行う必要がある。
【0034】本発明に使用する溶媒は、オゾンを高濃度
溶解させることによって、常温・常圧下において、PC
Bをはじめとする環境ホルモンを分解して、不活性させ
ることが可能になることから、現在PCB容器(PCB
汚染物)の洗浄浄化の有機溶媒としても、使用可能であ
り、PCB容器に付着している環境ホルモンを分解する
まで、オゾンを添加することによって、環境ホルモンの
分解を進行させることが可能であり、同時に有機溶媒処
理のため、PCB容器を洗浄する際に使用する有機溶媒
の使用量が大幅に削減できる。また、リサイクル使用が
可能であるため、環境ホルモンを分解して、不活性化し
て除去する際に使用する有機溶媒量が大幅に削減できる
といったメリットがある。また、常温・常圧化での処理
であるため、処理装置にかかる物理的負担が軽減でき
る。
【0035】本発明によって処理を行うには、まず密閉
された容器内で、環境ホルモンおよび環境ホルモンが付
着している被処理体に、気体中のオゾンとの分配係数が
0.5以上である溶媒にオゾンを溶解させた処理液を添
加し混合して、混合液中の環境ホルモンを分解させる。
その際有害なオゾンガスと、オゾンガス中に飛散した残
留環境ホルモンの環境への流出を避けるため、処理は、
気密性の保たれるチャンバー内あるいは、ドラフト内で
行うようにする。処理は、室温通常処理で行われるた
め、有機溶媒の気化は比較的少ない。発生するガスを介
してホルモン様活性作用を有する化学物質が環境中に拡
散するのを防止するため、少なくとも1回、環境ホルモ
ンが溶解可能な有機溶媒槽に本装置から排出される排ガ
スを通気させて排ガス中に含有している残留環境ホルモ
ンを完全に除去するようにする。その後、廃オゾンガス
を、波長253.7nmの紫外線照射を配管中で処理し
たり、あるいは、アルカリ液処理等を利用したオゾン分
解器、触媒を使用したオゾン分解器を用いて処理する。
【0036】本発明では、固体の被処理体を処理液中に
浸漬させずに、被処理体の表面に、処理液の液相あるい
は前記処理液から発生するオゾンガスの気相を形成させ
て、前記被処理体の表面と前記処理液又は処理液から発
生するオゾンガスを接触させるようにしてもよい。この
ような処理によりホルモン様活性作用を有する化学物質
は、オゾンの酸化作用により官能基が酸化されて活性作
用を失った状態となり、さらに分解して炭酸ガス、水及
び塩素(塩化水素)となる。ここで副成した塩素(塩化
水素)は活性炭等に吸着されたり、アルカリと反応させ
て無害化した上で除去される。被処理体の表面に、処理
液の液相あるいは処理液から発生するオゾンガスの気相
を形成させる手段としては、例えば、噴霧、エジェクタ
ー、エアレーター、旋回式微細気泡発生装置又は散気管
等を用いることができる。
【0037】被処理体の処理に用いられた処理液は、一
旦容器に貯蔵され、この容器中にオゾンガスを通気させ
てオゾンの溶解量を高めた後、再度処理液として使用す
ることができる。
【0038】被処理体の処理の際に、液相中から発生し
たオゾンには、ホルモン様活性作用を有する化学物質が
微量含まれているので、この廃オゾンガスは、ホルモン
様活性物質が溶解可能な有機溶媒、例えば未使用の処理
液等に通気して廃オゾンガス中に含まれるホルモン様活
性作用を有する化学物質を除去した後、活性炭等に吸着
させて処理されるか、又は気体中のオゾンとの分配係数
が0.5以上である溶媒に溶解させて再使用される。
【0039】
【発明の実施態様】次に、本発明の実施例について記載
する。
【0040】(実施例)以下に、実施例を挙げて本発明
をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に
よりなんら限定されるものではない。
【0041】この実施例に使用したオゾンガス、酢酸、
試料及び試験条件は、次の通りである。、
【0042】(オゾンガス)小型の放電方式のオゾンガ
ス発生装置に0.4〜1 %の窒素を含む酸素を0.5
〜2.0L/分 流して得たオゾン濃度が200〜30
0 g/Nm3 程度のものを使用した。
【0043】(酢酸)関東化学製のELグレードの純度
99.8%以上のものを使用した。
【0044】(試料)PCBは、現在製造が禁止されて
おり、取扱いも厳しく制限されているので、PCBの類
縁化合物であるビフェニル(別名:ジフェニル)CAS
No.92-52-4を試料として評価試験を行った。ビフェニル
は、ポストハーベストとして収穫後の農産物輸送貯蔵用
殺菌剤として、主に防カビ剤として使用されており、使
用基準は、グレープフルーツ、オレンジ、レモン等の柑
橘類1kgにつき0.07g以下である。
【0045】(試験条件)図1に示すように、オゾン発
生器1で発生したオゾンを、酢酸2を収容したフッ素樹
脂(PTFE)製の密閉型容器(容量500 ml)か
らなるビフェニル分解槽3に導き、フッ素樹脂(PTF
E)製のバブリングボール4(φ25mm)を使用し
て、酢酸3にオゾン濃度、250g/Nm3 のオゾンガ
スを通気する。この条件で、酢酸溶液中には、約300
ppm以上のオゾンが溶解する。
【0046】一方、ビフェニル分解槽3でビフェニルを
分解時に排出される廃オゾンガスに含有していると考え
られるので、飛散したビフェニルの環境への影響をなく
するため同型のフッ素樹脂(PTFE)製の密閉型容器
に酢酸2を収容して廃オゾン処理槽5とし、ビフェニル
分解槽3で発生した廃ガスをフッ素樹脂(PTFE)製
のバブリングボール4(φ25mm)を使用して酢酸2
中に導きバブリングする。最終的に、廃オゾンガス処理
槽より排出された廃オゾンガスは、アスピレーター6に
より、還元剤であるSBS(亜硫酸水素ナトリウム)で
処理した後排気する。符号7は、オゾン発生器1からア
スピレーター6にいたるオゾン、廃ガスの移送を行う配
管である。なお、試験は、ドラフト内で行った。
【0047】(実施例1)ビフェニル分解槽3中のEL
グレード酢酸2の300ml中にビフェニル(関東化学
製 鹿特級を使用)を濃度100ppmになるように
(30mg)添加して、溶解させたものを10ml採取
して、処理前サンプルとした。
【0048】ビエニル分解槽3のビフェニル含有酢酸溶
液にオゾン濃度、250g/Nm3のオゾンガスを通気
して、酢酸中にオゾンを約2時間溶解させた。しかる
後、ビフェニル分解槽3の酢酸2中に含まれるオゾン
を、原料酸素ガスによって、約5分間程度バブリングし
て脱オゾンし、その後ビフェニル分解槽3の酢酸を10
mlサンプリングした。このサンプルを処理後サンプル
とした。
【0049】以上の試験を行った後、廃オゾンガス処理
槽の酢酸、アスピレーター槽内の水(市水)を10ml
サンプリングして、各サンプル中に含まれるビフェニル
濃度を液クロマトグラフ(HPLC)により分析した。
分析結果を表2に示す。なお、この実施例で使用したイ
オンクロマト(HPLC)の検出限界は、10ppmで
ある。
【0050】
【表2】
【0051】以上の実施例の結果から、環境ホルモン特
に、PCB(ポリ塩化ビフェニル)に類似する物質であ
るビフェニルで90%以上の分解率が得られることが分
かった。以上の結果により、本発明において環境ホルモ
ンについても十分分解可能であることがわかる。
【0052】
【発明の効果】環境ホルモンと気体中のオゾンとの分配
係数が0.5以上である有機溶媒にオゾンを溶解させた
処理液を常温・常圧で接触させることによって、環境ホ
ルモンを分解して不活性化させることによって、高温・
高圧下での処理が不溶であり、コプラナーPCB等の有
害な副生成物を生成することなく、PCB等の環境ホル
モンを分解し不活性化させることができる。また、本発
明に使用する有機溶媒は、表面張力が低く、処理液の中
で環境ホルモンが分解除去することも可能であるため、
PCB容器等の洗浄および浄化に関して、従来法のトリ
クロロエチレン等による有機溶媒洗浄に使用する薬液量
も大幅に削減可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に使用した処理装置を示す構成図であ
る。
【符号の説明】
1……オゾン発生器、2……酢酸、3……ビフェニル分
解槽、4……バブリングボール、5……廃オゾン処理
槽、6……アスピレーター、7……配管。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07B 37/06 C07C 25/18 61/00 B09B 3/00 304Z C07C 25/18 ZAB

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ホルモン様活性作用を有する化学物質を
    含む被処理体と気体中のオゾンとの分配係数が0.5以
    上である溶媒にオゾンを溶解させた処理液とを接触させ
    て、前記ホルモン様活性作用を有する化学物質を、その
    活性作用を失った状態とし、及び/又は分解することを
    特徴とするホルモン様活性作用を有する化学物質の処理
    方法。
  2. 【請求項2】 固体である被処理体の表面に、前記処理
    液の液相あるいは前記処理液から発生するオゾンガスの
    気相を形成させて、前記被処理体の表面と前記処理液又
    は処理液から発生するオゾンガスを接触させることを特
    徴とする請求項1に記載のホルモン様活性作用を有する
    化学物質の活性作用を失った状態及び分解して除去する
    ことを特徴とするホルモン様活性作用を有する化学物質
    の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記処理液又は前記処理液から発生する
    オゾンガスは、噴霧、エジェクター、エアレーター、旋
    回式微細気泡発生装置又は散気管により、前記被処理体
    表面に供給されることを特徴とする請求項1又は2記載
    のホルモン様活性作用を有する化学物質の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記処理液は、前記被処理体を処理した
    後、一旦容器に貯蔵されてオゾンガスが補充溶解され、
    しかる後、再使用されることを特徴とする請求項1乃至
    3のいずれか1項に記載のホルモン様活性作用を有する
    化学物質の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記オゾンガスの補充溶解は、被処理体
    を処理した後の処理液を貯蔵する容器に、オゾンガスを
    通気することにより行われる請求項4記載のホルモン様
    活性作用を有する化学物質の処理方法。
  6. 【請求項6】 被処理体を処理した後の処理液を貯蔵す
    る容器に通気した後の廃オゾンガスを、ホルモン様活性
    物質が溶解可能な有機溶媒に通気して廃オゾンガス中に
    含まれるホルモン様活性作用を有する化学物質を除去し
    た後、気体中のオゾンとの分配係数が0.5以上である
    溶媒に溶解させて再使用されることを特徴とする請求項
    5記載のホルモン様活性作用を有する化学物質の処理方
    法。
  7. 【請求項7】 前記溶媒が、Cn 2n+1COOH(ただ
    しnは、1,2又は3の整数)で表される脂肪酸を含む
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の
    ホルモン様活性作用を有する化学物質の処理方法。。
  8. 【請求項8】 前記溶媒中の前記脂肪酸の濃度が30重
    量%以上であることを特徴とするを特徴とする請求項7
    記載のホルモン様活性作用を有する化学物質の処理方
    法。
  9. 【請求項9】 前記溶媒は、水、無機酸又は無機酸と水
    を含むことを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項
    に記載のホルモン様活性作用を有する化学物質の処理方
    法。
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