JP2003192515A - 植物病害防除剤および防除方法 - Google Patents
植物病害防除剤および防除方法Info
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- JP2003192515A JP2003192515A JP2001396511A JP2001396511A JP2003192515A JP 2003192515 A JP2003192515 A JP 2003192515A JP 2001396511 A JP2001396511 A JP 2001396511A JP 2001396511 A JP2001396511 A JP 2001396511A JP 2003192515 A JP2003192515 A JP 2003192515A
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【課題】イネ科植物育苗中に発生する細菌性病害に対す
る微生物農薬の提供。 【解決手段】イネ科植物育苗時に発生する糸状菌性また
は細菌性病害に対して防除能を有するトリコデルマ(Tri
choderma)属、フザリウム(Fusarium)属、ペニシリウム
(Penicillium)属、サッカロミセス(Saccharomyces)、ま
たはグリオクラディウム(Gliocladium)属のいずれかに
属する少なくとも一つの糸状菌と、イネ科植物育苗中に
発生する細菌性病原菌に対して防除能を有するシュード
モナス(Pseudomonas)属、バチルス(Bacillus)属または
エンテロバクター(Enterobacter)属のいずれかに属する
少なくとも一つの細菌を有効成分として含有する植物病
害防除剤。また、これら防除剤を用いる植物病害防除方
法。さらに、本発明はこれら植物病害防除剤により処理
したイネ種子、イネ育苗培養土。
る微生物農薬の提供。 【解決手段】イネ科植物育苗時に発生する糸状菌性また
は細菌性病害に対して防除能を有するトリコデルマ(Tri
choderma)属、フザリウム(Fusarium)属、ペニシリウム
(Penicillium)属、サッカロミセス(Saccharomyces)、ま
たはグリオクラディウム(Gliocladium)属のいずれかに
属する少なくとも一つの糸状菌と、イネ科植物育苗中に
発生する細菌性病原菌に対して防除能を有するシュード
モナス(Pseudomonas)属、バチルス(Bacillus)属または
エンテロバクター(Enterobacter)属のいずれかに属する
少なくとも一つの細菌を有効成分として含有する植物病
害防除剤。また、これら防除剤を用いる植物病害防除方
法。さらに、本発明はこれら植物病害防除剤により処理
したイネ種子、イネ育苗培養土。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、イネ科植物種子伝
染性病害に対し、微生物を用いる防除剤および防除方法
に関する。詳しくは、イネ科植物の育苗時に発生する糸
状菌性および細菌性病害に対して防除能を有する糸状菌
および細菌を有効成分とする植物病害防除剤および防除
方法に関する。
染性病害に対し、微生物を用いる防除剤および防除方法
に関する。詳しくは、イネ科植物の育苗時に発生する糸
状菌性および細菌性病害に対して防除能を有する糸状菌
および細菌を有効成分とする植物病害防除剤および防除
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】イネ科植物育苗中に発生する病害として
は、糸状菌によって起こるイネばか苗病、ごま葉枯病、
いもち病など、また細菌によって起こるイネもみ枯細菌
病、苗立枯細菌病、褐条病など細菌病が挙げられる。こ
れら病害の防除には種子消毒剤、土壌混和剤、土壌潅注
剤、緑化後の茎葉散布剤などが有効であるとされ、化学
薬剤が単独あるいは組み合わせによって使用されてい
る。糸状菌による病害については効果の高いEBI剤、
細菌に対してはオキソリニック酸剤や水酸化第二銅剤な
どが使用されている。しかし、一部にはこれら薬剤に対
する感受性の低下した耐性菌の出現により安定した効果
が期待できない場面も生じている。また、化学農薬は使
用済み廃液に適切な処理が必要であり、作業者の負担と
なっている。
は、糸状菌によって起こるイネばか苗病、ごま葉枯病、
いもち病など、また細菌によって起こるイネもみ枯細菌
病、苗立枯細菌病、褐条病など細菌病が挙げられる。こ
れら病害の防除には種子消毒剤、土壌混和剤、土壌潅注
剤、緑化後の茎葉散布剤などが有効であるとされ、化学
薬剤が単独あるいは組み合わせによって使用されてい
る。糸状菌による病害については効果の高いEBI剤、
細菌に対してはオキソリニック酸剤や水酸化第二銅剤な
どが使用されている。しかし、一部にはこれら薬剤に対
する感受性の低下した耐性菌の出現により安定した効果
が期待できない場面も生じている。また、化学農薬は使
用済み廃液に適切な処理が必要であり、作業者の負担と
なっている。
【0003】このようなことから、近年、化学農薬から
より環境への負荷が低いと想定される微生物を利用した
生物防除の研究が進み、一部は実用化されるに到ってい
る。上述のイネ種子伝染性病害の防除においても、特開
平4−295407号公報にはイネもみ枯細菌病に有効な非病
原性のシュードモナス・グルメが、特開平6−87716号公
報には病原性を欠失したエルビニア・カルトボーラーが
イネ苗立枯細菌病の防除に有効なことが開示されてい
る。また、イネもみ枯細菌病、苗立枯細菌病、イネばか
苗病に有効なシュードモナス属菌が特開平9−124427号
公報に、イネもみ枯細菌病、苗立枯細菌病に有効なシュ
ードモナス・オーレオファシエンスが「平成11年度生物
農薬連絡試験成績」(日本植物防疫協会、平成12年1
月)に記載されている。一方、糸状菌性病害であるイネ
ばか苗病、いもち病などに有効なトリコデルマ属に属す
る微生物が特開平11−225745号公報に、また、細菌性病
害である苗立枯細菌病に有効なトリコデルマ属に属する
微生物が特開平11−253151号公報に開示されている。し
かし、一般に微生物を利用した生物防除が具体化する中
で、これらの微生物を利用した生物農薬にも化学農薬に
匹敵する安定した効果や、低投下量で有効な、環境に対
する負荷の軽い防除剤が望まれているが、それぞれ単独
ではこれらの要求を安定して満足させることは難しかっ
た。
より環境への負荷が低いと想定される微生物を利用した
生物防除の研究が進み、一部は実用化されるに到ってい
る。上述のイネ種子伝染性病害の防除においても、特開
平4−295407号公報にはイネもみ枯細菌病に有効な非病
原性のシュードモナス・グルメが、特開平6−87716号公
報には病原性を欠失したエルビニア・カルトボーラーが
イネ苗立枯細菌病の防除に有効なことが開示されてい
る。また、イネもみ枯細菌病、苗立枯細菌病、イネばか
苗病に有効なシュードモナス属菌が特開平9−124427号
公報に、イネもみ枯細菌病、苗立枯細菌病に有効なシュ
ードモナス・オーレオファシエンスが「平成11年度生物
農薬連絡試験成績」(日本植物防疫協会、平成12年1
月)に記載されている。一方、糸状菌性病害であるイネ
ばか苗病、いもち病などに有効なトリコデルマ属に属す
る微生物が特開平11−225745号公報に、また、細菌性病
害である苗立枯細菌病に有効なトリコデルマ属に属する
微生物が特開平11−253151号公報に開示されている。し
かし、一般に微生物を利用した生物防除が具体化する中
で、これらの微生物を利用した生物農薬にも化学農薬に
匹敵する安定した効果や、低投下量で有効な、環境に対
する負荷の軽い防除剤が望まれているが、それぞれ単独
ではこれらの要求を安定して満足させることは難しかっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、上述のよ
うな現状に鑑み、イネ種子伝染性病害の防除において、
耐性菌出現の恐れのない、環境に対してより安全性の高
い安定した防除技術を確立することを課題として研究し
た結果、イネ科植物育苗時に発生する糸状菌性および細
菌性病害に対して防除能を有する特定の糸状菌と、イネ
科植物育苗中に発生する細菌性病原菌に対して防除能を
有する特定の細菌を有効成分として同時に施用すること
により、細菌性病害および糸状菌性病害に対する防除効
果を安定化させるとともに、有効成分の使用濃度を大幅
に低減できることを見出し本発明に到った。
うな現状に鑑み、イネ種子伝染性病害の防除において、
耐性菌出現の恐れのない、環境に対してより安全性の高
い安定した防除技術を確立することを課題として研究し
た結果、イネ科植物育苗時に発生する糸状菌性および細
菌性病害に対して防除能を有する特定の糸状菌と、イネ
科植物育苗中に発生する細菌性病原菌に対して防除能を
有する特定の細菌を有効成分として同時に施用すること
により、細菌性病害および糸状菌性病害に対する防除効
果を安定化させるとともに、有効成分の使用濃度を大幅
に低減できることを見出し本発明に到った。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、イネ科植物育
苗時に発生する糸状菌性および細菌性病害に対して防除
能を有するトリコデルマ(Trichoderma)属、フザリウム
(Fusarium)属、ペニシリウム(Penicillum)属、サッカロ
ミセス(Saccaromyces)、またはグリオクラディウム(Gli
ocladium)属のいずれかに属する少なくとも一つの糸状
菌と、イネ科植物育苗中に発生する細菌性病原菌に対し
て防除能を有するシュードモナス(Pseudomonas)属、バ
チルス(Bacillus)属またはエンテロバクター(Enterobac
ter)属のいずれかに属する少なくとも一つの細菌を有効
成分として含有する植物病害防除剤に関する。また、こ
れら防除剤を用いる植物病害防除方法に関する。さら
に、本は発明はこれら植物病害防除剤により処理したイ
ネ種子、イネ育苗培養土に関する。上記の糸状菌と細菌
とを同時に施用することによって、イネ種子伝染性細菌
病、糸状菌性病害に対して、安定的な高い効果が得られ
る。
苗時に発生する糸状菌性および細菌性病害に対して防除
能を有するトリコデルマ(Trichoderma)属、フザリウム
(Fusarium)属、ペニシリウム(Penicillum)属、サッカロ
ミセス(Saccaromyces)、またはグリオクラディウム(Gli
ocladium)属のいずれかに属する少なくとも一つの糸状
菌と、イネ科植物育苗中に発生する細菌性病原菌に対し
て防除能を有するシュードモナス(Pseudomonas)属、バ
チルス(Bacillus)属またはエンテロバクター(Enterobac
ter)属のいずれかに属する少なくとも一つの細菌を有効
成分として含有する植物病害防除剤に関する。また、こ
れら防除剤を用いる植物病害防除方法に関する。さら
に、本は発明はこれら植物病害防除剤により処理したイ
ネ種子、イネ育苗培養土に関する。上記の糸状菌と細菌
とを同時に施用することによって、イネ種子伝染性細菌
病、糸状菌性病害に対して、安定的な高い効果が得られ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において用いるイネ科植物
育苗時に発生する糸状菌性または細菌性病害に対して防
除能を有する糸状菌は、トリコデルマ(Trichoderma)
属、フザリウム(Fusarium)属、ペニシリウム(Penicilli
um)属、サッカロミセス(Saccharomyces)、またはグリオ
クラディウム(Gliocladium)属のいずれかに属する糸状
菌であり、トリコデルマ(Trichoderma)属に属する微生
物として、好ましくはトリコデルマ ハルジアナム(Tri
choderma harzianum)、トリコデルマ オーレオビリデ
(Trichoderma aureoviride)、トリコデルマ アトロビ
リデ(Trichoderma atroviride)、トリコデルマ ビリデ
(Trichoderma viride)、トリコデルマ コニンギー(Tri
choderma konigii)、トリコデルマ シュードコニンギ
ー(Trichoderma pseudokonigii)、トリコデルマ ロン
ギブラキアタム(Trichoderma lomgibrachiatum)、トリ
コデルマ ハマタム(Trichoderma hamatum)が挙げられ
る。また、フザリウム(Fusarium)属に属する微生物とし
て、好ましくはフザリウム アベナセウム(Fusarium avw
naceum)、フザリウム オキシスポラム(Fusarium oxysp
orum)、フザリウム モニリフォルメ(Fusarium monilif
orme)、フザリウム スポロトリコイデ(Fusarium sporo
trichoide)、フザリウム クルモルム(Fusarium clumor
um)が挙げられる。また、ペニシリウム(Penicillium)属
に属する微生物として、好ましくはペニシリウム シン
プリシシマム(Penicillium simprisisimum)が挙げられ
る。また、サッカロミセス(Saccharomyces)属に属する
微生物として、好ましくはサッカロミセス セレビシェ
(Saccharomyces cerevisiae)が挙げられる。またグリオ
クラディウム(Gliocladium)属に属する微生物として、好
ましくはグリオクラディウム ビレンス(Gliocladium v
irens)、グリオクラディウム ベルモエセニ(Gliocladi
um vermoeseni)、グリオクラディウム オーレウム(Gli
ocladiumaureum)が挙げられる。
育苗時に発生する糸状菌性または細菌性病害に対して防
除能を有する糸状菌は、トリコデルマ(Trichoderma)
属、フザリウム(Fusarium)属、ペニシリウム(Penicilli
um)属、サッカロミセス(Saccharomyces)、またはグリオ
クラディウム(Gliocladium)属のいずれかに属する糸状
菌であり、トリコデルマ(Trichoderma)属に属する微生
物として、好ましくはトリコデルマ ハルジアナム(Tri
choderma harzianum)、トリコデルマ オーレオビリデ
(Trichoderma aureoviride)、トリコデルマ アトロビ
リデ(Trichoderma atroviride)、トリコデルマ ビリデ
(Trichoderma viride)、トリコデルマ コニンギー(Tri
choderma konigii)、トリコデルマ シュードコニンギ
ー(Trichoderma pseudokonigii)、トリコデルマ ロン
ギブラキアタム(Trichoderma lomgibrachiatum)、トリ
コデルマ ハマタム(Trichoderma hamatum)が挙げられ
る。また、フザリウム(Fusarium)属に属する微生物とし
て、好ましくはフザリウム アベナセウム(Fusarium avw
naceum)、フザリウム オキシスポラム(Fusarium oxysp
orum)、フザリウム モニリフォルメ(Fusarium monilif
orme)、フザリウム スポロトリコイデ(Fusarium sporo
trichoide)、フザリウム クルモルム(Fusarium clumor
um)が挙げられる。また、ペニシリウム(Penicillium)属
に属する微生物として、好ましくはペニシリウム シン
プリシシマム(Penicillium simprisisimum)が挙げられ
る。また、サッカロミセス(Saccharomyces)属に属する
微生物として、好ましくはサッカロミセス セレビシェ
(Saccharomyces cerevisiae)が挙げられる。またグリオ
クラディウム(Gliocladium)属に属する微生物として、好
ましくはグリオクラディウム ビレンス(Gliocladium v
irens)、グリオクラディウム ベルモエセニ(Gliocladi
um vermoeseni)、グリオクラディウム オーレウム(Gli
ocladiumaureum)が挙げられる。
【0007】また、本発明において用いるイネ科植物育
苗時に発生する糸状菌性または細菌性病原菌に防除能を
有する細菌は、シュードモナス(Pseudomonas)属、バチ
ルス(Bacillus)属またはエンテロバクター(Enterobacte
r)属に属する細菌であり、シュードモナス(Pseudomona
s)属に属する微生物として、好ましくはシュードモナス
・オーレオファシエンス(Pseudomonas aureofaciens)に
属する微生物で、シュードモナス オーレオファシエン
ス(Pseudomonas aureofaciens)B−5株が例示される。こ
の細菌は独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託
センターにシュードモナス・オーレオファシエンス(Pse
udomonas aureofaciens)B−5株、FERM BP−6067として
寄託されている。
苗時に発生する糸状菌性または細菌性病原菌に防除能を
有する細菌は、シュードモナス(Pseudomonas)属、バチ
ルス(Bacillus)属またはエンテロバクター(Enterobacte
r)属に属する細菌であり、シュードモナス(Pseudomona
s)属に属する微生物として、好ましくはシュードモナス
・オーレオファシエンス(Pseudomonas aureofaciens)に
属する微生物で、シュードモナス オーレオファシエン
ス(Pseudomonas aureofaciens)B−5株が例示される。こ
の細菌は独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託
センターにシュードモナス・オーレオファシエンス(Pse
udomonas aureofaciens)B−5株、FERM BP−6067として
寄託されている。
【0008】また、バチルス(Bacillus)属に属する微生
物として、好ましくはバチルス ポリミキサ(Bacillus
polymyxa)に属するで、そのうち特に好ましい菌株とし
ては、バチルス ポリミキサ(Bacillus polymyxa)B−3
6株が例示される。この細菌は独立行政法人産業技術総
合研究所特許生物寄託センターにバチルス ポリミキサ
(Bacillus polymyxa)B−36株、FERM BP−6068として寄
託されている。
物として、好ましくはバチルス ポリミキサ(Bacillus
polymyxa)に属するで、そのうち特に好ましい菌株とし
ては、バチルス ポリミキサ(Bacillus polymyxa)B−3
6株が例示される。この細菌は独立行政法人産業技術総
合研究所特許生物寄託センターにバチルス ポリミキサ
(Bacillus polymyxa)B−36株、FERM BP−6068として寄
託されている。
【0009】また、エンテロバクター(Enterobacter)属
に属する微生物として、好ましくはエンテロバクター
クロアーカ(Enterobacter cloacae)に属する微生物で、
そのうち特に好ましい菌株としてはエンテロバクター
クロアーカ(Enterobacter cloacae)B−51株が例示され
る。この細菌は独立行政法人産業技術総合研究所特許生
物寄託センターにエンテロバクター クロアーカ(Enter
obacter cloacae)B−51株、FERM BP−6067として寄託
されている。これらの微生物は、ふすまなどの資材での
培養、固体培地での静置培養、液体培養等の公知の手段
で増殖させたものを用いればよく、特に培地の種類、培
養条件などに制限されるものではない。
に属する微生物として、好ましくはエンテロバクター
クロアーカ(Enterobacter cloacae)に属する微生物で、
そのうち特に好ましい菌株としてはエンテロバクター
クロアーカ(Enterobacter cloacae)B−51株が例示され
る。この細菌は独立行政法人産業技術総合研究所特許生
物寄託センターにエンテロバクター クロアーカ(Enter
obacter cloacae)B−51株、FERM BP−6067として寄託
されている。これらの微生物は、ふすまなどの資材での
培養、固体培地での静置培養、液体培養等の公知の手段
で増殖させたものを用いればよく、特に培地の種類、培
養条件などに制限されるものではない。
【0010】本発明においては、イネに病原性を示さな
い上記の糸状菌と細菌を組み合わせて用いる。上記の糸
状菌と細菌の使用量は製剤の剤型、適用方法、適用作物
や場所、適用すべき病害の種類などに応じて適宜選定さ
れるが、糸状菌の胞子濃度が1×102〜109/ml程度、好
ましくは1×104〜108/mlの範囲で使用するのが望まし
い。また、当該細菌はその濃度が1×102〜1011cfu/ml
程度、好ましくは1×105〜109cfu/ml程度の範囲で使
用することが好ましい。
い上記の糸状菌と細菌を組み合わせて用いる。上記の糸
状菌と細菌の使用量は製剤の剤型、適用方法、適用作物
や場所、適用すべき病害の種類などに応じて適宜選定さ
れるが、糸状菌の胞子濃度が1×102〜109/ml程度、好
ましくは1×104〜108/mlの範囲で使用するのが望まし
い。また、当該細菌はその濃度が1×102〜1011cfu/ml
程度、好ましくは1×105〜109cfu/ml程度の範囲で使
用することが好ましい。
【0011】本発明の植物病害防除剤は、これら微生物
の培養液あついは懸濁液をそのまま用いてもよく、ある
いは微生物を例えば固体または液体の担体と混合し、必
要に応じて通常用いられる添加剤、その他助剤を加えて
製剤として調製する。この場合、糸状菌と細菌を混合し
た製剤としてもよく、あるいは糸状菌を含む製剤と細菌
を含む製剤を別個に調製し、施用時に所望の比率で混合
してもよい。
の培養液あついは懸濁液をそのまま用いてもよく、ある
いは微生物を例えば固体または液体の担体と混合し、必
要に応じて通常用いられる添加剤、その他助剤を加えて
製剤として調製する。この場合、糸状菌と細菌を混合し
た製剤としてもよく、あるいは糸状菌を含む製剤と細菌
を含む製剤を別個に調製し、施用時に所望の比率で混合
してもよい。
【0012】本発明の植物病害防除剤の施用は、イネ科
植物種子に粉衣、塗沫、あるいは吹付けすることにより
行うことができる。また、イネ科植物の種子をこれら微
生物の懸濁液に浸漬すること、あるいはこれらの微生物
を含む懸濁液あるいは菌体を土壌に潅注、混和するこ
と、または圃場においてイネ科植物自体に散布し茎葉処
理することにより施用することができる。
植物種子に粉衣、塗沫、あるいは吹付けすることにより
行うことができる。また、イネ科植物の種子をこれら微
生物の懸濁液に浸漬すること、あるいはこれらの微生物
を含む懸濁液あるいは菌体を土壌に潅注、混和するこ
と、または圃場においてイネ科植物自体に散布し茎葉処
理することにより施用することができる。
【0013】また、本発明の植物病害防除剤は、他の植
物病害防除剤との混用を妨げない。例えば、殺虫剤、殺
線虫剤、殺ダニ剤、除草剤、植物生長促進剤、共力剤な
どと混合し、または混合せず同時に併用することもでき
る。
物病害防除剤との混用を妨げない。例えば、殺虫剤、殺
線虫剤、殺ダニ剤、除草剤、植物生長促進剤、共力剤な
どと混合し、または混合せず同時に併用することもでき
る。
【0014】本発明の植物病害防除剤は、イネ科植物に
発生する病害に対して有効であり、その有効な病害とし
てイネ苗立枯細菌病(Burkholderia plantarii)、イネ
もみ枯細菌病(Burkholderia glumae)、イネ褐条病(A
cidodovorax avenae)、イネ内頴褐変病(Erwinia herb
oicola )、イネ葉鞘褐変病(Pseudomonas fuscovagina
e)、およびイネ白葉枯病(Xanthomonas campestris p
v. oryzae)、また、イネいもち病(Pyricularia oryza
e)、イネばか苗病(Gibberella fujikuroi)、イネご
ま葉枯病等(Cochliobolus miyabeanus)を例示すること
が出来るが、これらイネ科植物病害に限定されるもので
はない。以下、本発明を製剤例及び実施例を挙げて具体
的に説明するが、本発明はこれら例に限定されるもので
はない。
発生する病害に対して有効であり、その有効な病害とし
てイネ苗立枯細菌病(Burkholderia plantarii)、イネ
もみ枯細菌病(Burkholderia glumae)、イネ褐条病(A
cidodovorax avenae)、イネ内頴褐変病(Erwinia herb
oicola )、イネ葉鞘褐変病(Pseudomonas fuscovagina
e)、およびイネ白葉枯病(Xanthomonas campestris p
v. oryzae)、また、イネいもち病(Pyricularia oryza
e)、イネばか苗病(Gibberella fujikuroi)、イネご
ま葉枯病等(Cochliobolus miyabeanus)を例示すること
が出来るが、これらイネ科植物病害に限定されるもので
はない。以下、本発明を製剤例及び実施例を挙げて具体
的に説明するが、本発明はこれら例に限定されるもので
はない。
【0015】
【製剤例1】Pseudomonas aureofaciens B5の水和剤の
調製 Pseudomonas aureofaciens B5をPPG培地で30℃24時間振
盪培養し、遠心分離を行なって集菌した。これに適度な
保護剤を加えた液に再懸濁後凍結乾燥後した。得られた
固形物を粉砕し、これに鉱物質担体を添加し均一に混合
して菌体乾燥物5%、担体70%、保護剤25%を含む水和
剤を得た。
調製 Pseudomonas aureofaciens B5をPPG培地で30℃24時間振
盪培養し、遠心分離を行なって集菌した。これに適度な
保護剤を加えた液に再懸濁後凍結乾燥後した。得られた
固形物を粉砕し、これに鉱物質担体を添加し均一に混合
して菌体乾燥物5%、担体70%、保護剤25%を含む水和
剤を得た。
【0016】
【製剤例2】Trichoderma harzianumの懸濁剤の調製
Trichoderma harzianumをPDA培地で25℃2週間培養し、
蒸留水中に胞子を懸濁させた。これに鉱物質担体を添加
し均一に混合して胞子重量3%、担体20%、水77%を含
む懸濁剤を得た。施用においては、上記水和剤と懸濁剤
を併用することができる。
蒸留水中に胞子を懸濁させた。これに鉱物質担体を添加
し均一に混合して胞子重量3%、担体20%、水77%を含
む懸濁剤を得た。施用においては、上記水和剤と懸濁剤
を併用することができる。
【0017】
【実施例1:イネ苗立枯細菌病防除効果試験】イネ苗立
枯細菌病菌(Burkholderia plantarii)を開花期接種した
イネの種籾(品種:日本晴)を調製した。この接種籾を健
全籾に重量で5%となるようによく混合し、防除効果試験
に供試した。この籾15gに対して所定濃度に希釈した上
記の水和剤、懸濁剤を単独および混合して24時間浸漬処
理を行ない(浴比1:1)、15℃4日間浸種、32℃24時間催
芽後、市販育苗培土に播種し、32℃2日間出芽させ、以
降ガラス温室内で育苗した。播種21日後に各処理区の全
苗数、枯死苗数、白化・部分枯死苗数を計測し、発病度
から防除価を求めた。結果を表1に示す。Pseudomonas a
ureofaciens単剤の処理においてイネ苗立枯細菌病に対
する防除効果が低下する希薄な濃度においても、両者を
混合すると防除効果の向上が見られ、相乗的効果が見ら
れた。
枯細菌病菌(Burkholderia plantarii)を開花期接種した
イネの種籾(品種:日本晴)を調製した。この接種籾を健
全籾に重量で5%となるようによく混合し、防除効果試験
に供試した。この籾15gに対して所定濃度に希釈した上
記の水和剤、懸濁剤を単独および混合して24時間浸漬処
理を行ない(浴比1:1)、15℃4日間浸種、32℃24時間催
芽後、市販育苗培土に播種し、32℃2日間出芽させ、以
降ガラス温室内で育苗した。播種21日後に各処理区の全
苗数、枯死苗数、白化・部分枯死苗数を計測し、発病度
から防除価を求めた。結果を表1に示す。Pseudomonas a
ureofaciens単剤の処理においてイネ苗立枯細菌病に対
する防除効果が低下する希薄な濃度においても、両者を
混合すると防除効果の向上が見られ、相乗的効果が見ら
れた。
【0018】
【表1】
【0019】
【発明の効果】本発明の微生物防除剤および防除方法
は、優れた相乗効果を示し、使用濃度を大幅に低減する
ことを可能とし、一層の省資源、省力化、また環境保全促
進につながるものである。 例えば、実施例1表1によ
ればPseudomonas aureofaciens B5の濃度を1/100に低減
できる。
は、優れた相乗効果を示し、使用濃度を大幅に低減する
ことを可能とし、一層の省資源、省力化、また環境保全促
進につながるものである。 例えば、実施例1表1によ
ればPseudomonas aureofaciens B5の濃度を1/100に低減
できる。
Claims (9)
- 【請求項1】 イネ科植物育苗時に発生する糸状菌性な
らびに細菌性病害に対して防除能を有するトリコデルマ
(Trichoderma)属、フザリウム(Fusarium)属、ペニシリ
ウム(Penicillium)属、サッカロミセス(Saccharomyce
s)、またはグリオクラディウム(Gliocladium)属のいず
れかに属する少なくとも一つの糸状菌と、イネ科植物育
苗中に発生する細菌性病原菌に対して拮抗作用を有する
シュードモナス(Pseudomonas)属、バチルス(Bacillus)
属またはエンテロバクター(Enterobacter)属のいずれか
に属する少なくとも一つの細菌を有効成分として含有す
ることを特徴とする植物病害防除剤。 - 【請求項2】 シュードモナス(Pseudomonas)属細菌
が、シュードモナス・オーレオファシエンス(Pseudomon
as aureofaciens)B5(FERM BP−6067)である請求項1に
記載の植物病害防除剤。 - 【請求項3】 バチルス(Bacillus)属細菌が、バチルス
・ポリミキサ(Bacillus polymyxa)B36 (FERM BP−6068)
である請求項1に記載の植物病害防除剤。 - 【請求項4】 エンテロバクター(Enterobacter)属細菌
が、エンテロバクター・クロアーカ(Enterobacter cloa
cae)B51 (FERM BP−6069)である請求項1に記載の植物
病害防除剤。 - 【請求項5】 請求項1〜4の少なくともいずれか1項
に記載の植物病害防除剤を植物に茎葉処理することを特
徴とする植物病害防除方法。 - 【請求項6】 請求項1〜4の少なくともいずれか1項
に記載の植物病害防除剤を植物種子あるいは植物根に浸
漬、噴霧、塗布または粉衣処理することを特徴とする植
物病害防除方法。 - 【請求項7】 請求項1〜4の少なくともいずれか1項
に記載の植物病害防除剤を土壌に潅注または混和処理す
ることを特徴とする植物病害防除方法。 - 【請求項8】 請求項1〜4の少なくともいずれか1項
に記載の植物病害防除剤で処理してなる病害防除性イネ
種子。 - 【請求項9】 請求項1〜4の少なくともいずれか1項
に記載の植物病害防除剤で処理してなる病害防除性イネ
育苗培養土。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001396511A JP2003192515A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 植物病害防除剤および防除方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001396511A JP2003192515A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 植物病害防除剤および防除方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003192515A true JP2003192515A (ja) | 2003-07-09 |
Family
ID=27602581
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001396511A Pending JP2003192515A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 植物病害防除剤および防除方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003192515A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006143628A (ja) * | 2004-11-18 | 2006-06-08 | Central Glass Co Ltd | イネ苗病害の防除剤および防除方法 |
| JP2006182773A (ja) * | 2004-12-01 | 2006-07-13 | Kureha Corp | イネ科植物病害を防除するための生物資材または防除剤の製造方法 |
| JP2011213686A (ja) * | 2010-04-01 | 2011-10-27 | Ibigawa Kogyo Kk | イネ苗病害防除剤、及びこれを利用したイネ苗病害の防除方法 |
| WO2014136967A1 (ja) * | 2013-03-08 | 2014-09-12 | 国立大学法人東京農工大学 | 育苗期病害耐病性植物種子の製造方法及び育苗期病害の発病予防及び防除方法 |
| US12421489B2 (en) | 2016-09-12 | 2025-09-23 | The New Zealand Institute For Plant And Food Research Limited | Biological control of plant pathogenic microorganisms |
-
2001
- 2001-12-27 JP JP2001396511A patent/JP2003192515A/ja active Pending
Cited By (8)
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| JP2014195451A (ja) * | 2013-03-08 | 2014-10-16 | 国立大学法人東京農工大学 | 育苗期病害耐病性植物種子の製造方法及び育苗期病害の発病予防及び防除方法 |
| KR101770656B1 (ko) * | 2013-03-08 | 2017-08-23 | 고꾸리쯔 다이가꾸호우징 도쿄노우코우다이가쿠 | 육묘기 병해 내병성 식물 종자의 제조 방법 및 육묘기 병해의 발병 예방 및 방제 방법 |
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| US12421489B2 (en) | 2016-09-12 | 2025-09-23 | The New Zealand Institute For Plant And Food Research Limited | Biological control of plant pathogenic microorganisms |
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