JP2003193262A - 金属筒体内面の自溶合金被覆方法及び装置 - Google Patents

金属筒体内面の自溶合金被覆方法及び装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒体内に自溶合金粉末を装入し、筒体を回転
させながら粉末を一度に加熱溶融させて筒体内面に自溶
合金被覆を施す、一発方式の自溶合金被覆施工を、筒体
軸線方向に被覆厚さ偏倚を生じさせずに行う技術を提供
する。 【解決手段】 横置きした筒体1の内部に、被覆形成厚
さに見合った量の自溶合金の粉末2を投入し且つ筒体軸
線方向均等に配置し、その後、筒体1を短時間で内部の
粉末に3G以上の遠心力が生じる回転速度に加速するこ
とで筒体軸線方向及び周方向に厚さ偏倚のほとんどない
粉末層を形成して筒体内面に張りつかせ、筒体の回転を
続けたままで、筒体全体を加熱して筒体内の粉末を加熱
溶融して自溶合金被覆を形成する構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂成形機シリン
ダーやスラリー輸送用鋼管など、金属筒体の内面に、耐
摩耗性、耐食性に優れた自溶合金被覆を、高い生産性と
併せ、好ましい品質を以て施す技術に関する。
【0002】
【従来の技術】金属筒体内面に自溶合金の融着被覆を施
す代表的な技術は次のようなものである。すなわち、被
覆形成厚さに見合った量の自溶合金粉末を装入してこの
筒体を横置きし、筒体内の粉末に強い遠心力がかかる速
度で筒体を回転させながら筒体内の粉末を加熱溶融させ
て筒体内面全体に自溶合金の溶湯層を形成し、次いで、
回転を続けたまま冷却段階に移動させて上記溶融層を凝
固させることで被覆を形成する技術(例えば、特開平1
−96363号公報参照)を挙げることができる。
【0003】ここで、上記筒体内粉末を加熱溶融させる
(次いで凝固させる)方式としては、上記公報に開示さ
れているように、(イ)加熱手段を筒体の一端側から他
端側へ連続移動させて行くことで筒体内の粉末を微分的
に順次溶融させ(これに追随して凝固させ)て行く連続
方式と、(ロ)筒体全体を同時昇温させるように加熱手
段を配して筒体内の粉末を一斉に溶融させ(次いで、一
斉に凝固させ)る一発方式のいずれかが選定される。
(イ),(ロ)両方式には、それぞれ、次のような得失
がある。
【0004】まず、(イ)の連続方式の利点は、筒体の
軸線方向短区間を誘導加熱するための環状の誘導コイル
と、これに給電するための小規模の高周波電源装置と、
筒体回転手段とを備えた簡易な設備で実施できることで
ある。一方、不利な点は、小規模設備を高稼働率で用い
る形態であるため、生産に時間がかかり、又、局部加熱
・冷却起因の熱歪が生じないようにするための注力を要
することから、コスト高になりやすいことである。
【0005】次に、(ロ)の一発方式の利点は、上記連
続方式の1/5前後の短時間で生産でき、更には、全体
を同時に加熱・冷却して施工するため熱歪が生じにくい
から、コスト高を避けやすいことである。一方、不利な
点は、筒体の全長を加熱するための大がかりな誘導コイ
ルと大規模電源設備、あるいは、大容量バーナーや加熱
炉を要することと、厚い被覆を施工したときに筒体軸線
方向の厚さ偏倚が生じやすく、これの修正に余分なコス
トがかかることである。もっとも、大規模設備を要する
費用は、その規模に見合う生産量によって償却されるか
ら、上記被覆厚さ偏倚の問題さえ解消されれば、この一
発方式は、きわめて生産性の高い有利な方式となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みてなされたものであって、筒体内に自溶合金粉末を装
入し、筒体を回転させながら筒体内の粉末を一度に加熱
溶融させて筒体内面に自溶合金被覆を施す、一発方式の
自溶合金被覆施工を、筒体軸線方向に被覆厚さ偏倚を生
じさせずに行うことのできる技術の提供を課題としたも
のである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すべくな
された本発明の要旨は、金属製の筒体の内面に自溶合金
の融着被覆を施す方法であって、(1)横置きした筒体
の内部に、被覆形成厚さに見合った量の自溶合金の粉末
を筒体軸線方向均等に配置し、(2)筒体をその軸線を
中心に回転させ、3G以上の遠心力が生じる回転速度に
到達させることで、筒体内の粉末を、筒体周方向にも行
き亘らせた形で筒体内面に張りつかせ、その際、3G以
上の遠心力が生じる回転速度に到達する時間を、筒体軸
線方向均等に配置した粉末の筒体軸線方向の移動を抑制
するように短時間とすることで、筒体軸線方向及び周方
向に厚さ偏倚のほとんどない粉末層を形成して筒体内面
に張りつかせ、(3)筒体の回転を続けたままで、筒体
全体を同時昇温させるように筒体を加熱して筒体内の粉
末を同時溶融させたのち、溶融状態に保持し、(4)筒
体の回転を続けたままで冷却段階に移行させて筒体内の
溶融自溶合金を凝固させる操作をこの順序で行うこと
で、自溶合金を筒体内面全体に一度に融着させて、筒体
軸線方向及び周方向に厚さ偏倚のほとんどない自溶合金
被覆を形成することを特徴とする金属筒体内面の自溶合
金被覆方法である。すなわち、上記本発明方法によって
筒体内面に形成された自溶合金被覆には、修正を要する
ような厚さ偏倚が存在しない。
【0008】本発明方法によって、被覆の厚さ偏倚が解
消された理由は次のように推定される。先ず、自溶合金
粉末が遠心力によって筒体内面に行き亘る態様について
考えてみると、図5に示すように、回転中の筒体1の周
方向の対地位置を、筒体の回転方向に沿った時計目盛
(例えば、3°,6°,9°,12°等)で表し、かつ
3°,6°,9°,12°の位置における筒体内の粉末
にかかる重力の加速度をG3 ,G6 ,G9 ,G12で表す
こととして、筒体内の粉末にかかる重力の加速度は、G
3 〜G12とも値はg≡980cm/s2 である。そし
て、G12は、粉末にかかる遠心力が上記gを超えること
で、打ち消されて粉末落下要因とはなり得なくなる。一
方、G3 ,G9 については、これらの重力による落下
は、遠心力が増すほど、遠心力由来の摩擦力が大となっ
て起こりにくくはなるものの、重力そのものが打ち消さ
れることはなく、粉末層は円周方向にスリップしうる。
12°〜3°の中間及び9°〜12°の中間では、重力
が一部打ち消される状況の下で遠心力に応じて粉末の落
下が抑制される。
【0009】筒体内面の表面粗さや粉末の粒度によって
も異なるが、実験的に見ると、遠心力が3G以上であれ
ば、上記粉末層のスリップや粉末の落下は実質的に無視
できる。よって、粉末は、円筒内面に静止状態で張りつ
く。
【0010】一方、1G〜2G程度の弱い遠心力では、
粉末は筒体内面に一応張りつくものの12°〜3°及び
9°〜12°の範囲で粉末層のスリップや粉末の落下が
起こり、その際、筒体内面各部には肌目等の微視的な方
向性があり、この方向性の統計的な総和によって、右ね
じ的または左ねじ的らせん変位を粉末に及ぼすところと
なって、粉末層は、どちらかの端部に向かって移動する
こととなる(因みに、回転方向を変えると移動方向が変
る事実を確認している)。
【0011】3G以上の遠心力をかける場合でも、そこ
に至るまでの1G〜2Gの段階では上記粉末層の移動が
起こる。従って、筒体内に軸線方向に均等に粉末を装入
しておいても、その筒体を高速回転させて内部の粉末に
3G以上の遠心力をかける際に、その加速をゆっくりと
行うと、1G〜2Gの遠心力での運転時間がある程度長
くなり、その間に粉末が筒体の軸線方向に移動して厚さ
偏倚を生じる。これに対し、本発明では、3G以上の遠
心力になるまでの加速を短時間で行い、1G〜2Gの遠
心力を生じる回転速度での運転時間を短縮したことで、
粉末が筒体軸線方向に移動するのを阻止することがで
き、これによって、筒体内面に張りつかせた粉末層には
筒体軸線方向の厚さ偏倚がほとんど生じておらず、この
粉末層を加熱溶融させることで、筒体軸線方向の厚さ偏
倚がほとんどない被覆層を形成できるものと推定され
る。ここで、厚さ偏倚がほとんどない被覆層とは、後工
程で修正を要するような過大な偏倚の無い状態、すなわ
ち、偏肉率[={(最大被覆厚−最小被覆厚)÷平均被
覆厚}×100]が許容値(例えば、10%)以下を意
味している。
【0012】上記した本発明方法の実施に当たって、上
記(1)の操作に先立って、筒体の内面の表面粗さを5
〜20μmRaに調えておくことが好ましい。本発明者
らが確認した結果、この表面粗さが、筒体を1G〜2G
程度の遠心力を生じる回転速度で回転させている間にお
ける粉末の筒体軸線方向移動に影響を与えており、表面
を精密に仕上げるよりは、5〜20μmRa程度に調え
た方が粉末の軸線方向移動が少なくなることが判明し
た。従って、筒体の内面の表面粗さを5〜20μmRa
に調えておくことで、それよりも表面粗さを小さくした
場合に比べて3G以上の遠心力を生じる回転速度への加
速時における粉末の筒体軸線方向移動を一層抑制して、
厚さ偏倚を小さくでき、或いは、同じ厚さ偏倚に抑える
場合には加速時間を長くすることができ、これによって
筒体の回転に用いる駆動装置に要求される動力を小さく
でき、装置の小型化を図ることができる。
【0013】筒体を1G〜2G程度の遠心力を生じる回
転速度で回転させている間における粉末の筒体軸線方向
移動には筒体内面の表面粗さのみならず、筒体の内径も
影響しており、内径が大きくなるほど移動が多くなるこ
とが判明した。そこで、筒体内面の表面粗さを5μmR
aに調えた筒体について、3G以上の遠心力が生じる回
転速度に到達するまでの時間と、内径と、得られた被覆
の偏肉率との関係を実験で求め、偏肉率を許容値以下に
抑制するための加速時間τを求める下記実験式(A)を
得た。従って、内面の表面粗さを5μmRa以上に調え
た筒体について、筒体の回転速度を次の実験式(A) τ=K/D3 ・・・(A) 〔Dは筒体の内径(mm)、K=3×105 (s/mm
3 )〕 で求められる時間τを超えない短時間内に前記3G以上
の遠心力が生じる回転速度に到達させるように、筒体の
加速を行うことで、筒体内面に、筒体軸線方向に厚さ偏
倚のきわめて小さい自溶合金粉末層を形成することがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明方法の実施に用いる金
属筒体内面の自溶合金被覆装置の概略斜視図、図2
(a),(b),(c)は図1の装置によって筒体内面
に自溶合金被覆を形成する手順を示す概略断面図であ
り、1は内面に自溶合金被覆を施すべき筒体である。被
覆の対象とする筒体1は、金属製のものであれば任意で
あり、代表的な例としては、樹脂成形機シリンダーなど
のシリンダーやスラリー輸送用鋼管等の各種鋼管を挙げ
ることができる。2は筒体1内面に被覆を形成するため
の自溶合金の粉末である。被覆を形成する自溶合金とし
ては、JIS,8303のSFNi4,SFCo3,S
FWC2等を例示できる。
【0015】3は、筒体1を水平に支持し且つ回転させ
る筒体支持回転装置であり、この実施形態では、筒体1
の下側を支持する2本の受けロール4と筒体1の上側を
押さえる押えロール5と、前記2本の受けロール4を回
転駆動する駆動装置(図示せず)と、その駆動装置によ
る受けロール4の回転速度及び加速度を制御する制御装
置(図示せず)等を備えている。この制御装置は、筒体
1の回転速度を、上記した実験式(A)で求められる時
間τを超えない短時間内に3G以上の遠心力が生じる回
転速度に到達させるように制御可能な構成としている。
7は、筒体支持回転装置3で支持された筒体1内に被覆
形成厚さに見合った量の自溶合金の粉末を供給する粉末
供給装置であり、この実施形態では、先端から粉末を送
り出す粉末供給管8と、その粉末供給管8を保持して管
軸方向に移動可能なホッパー台車9等を備えている。1
1は、筒体支持回転装置3に支持された筒体1の全長を
加熱する加熱装置であり、この実施形態では、筒体1の
円周方向の小区間を筒体全長に亘って誘導加熱する面焼
形コイルである誘導子が用いられている。
【0016】次に、上記構成の自溶合金被覆装置を用い
た被覆方法を説明する。まず、内面被覆すべき筒体1を
用意し、その内面を被覆に適した表面粗さに調える。こ
こで、筒体1内面の表面粗さは、限定するものではない
が、5〜20μmRa程度に選定しておくことが好まし
い。この範囲の表面粗さは、内面を清浄にする操作を兼
ねた内面ブラストによって容易に形成できる。筒体内面
の表面粗さを5〜20μmRaに調えておくと、自溶合
金粉末を入れた筒体1が1G〜2G程度の遠心力が生じ
る回転速度で回転する時の粉末の筒体軸線方向の移動を
きわめて小さくできる利点が得られる。この理由は、筒
体1の内面に適度な凹凸が存在し、それに粉末が引っか
かることによって粉末の移動が抑制されるためと思われ
る。筒体内面の表面粗さは、大きいほど粉末の筒体軸線
方向移動を抑制する効果が増す傾向があり、その抑制効
果を利用するため、上記したように表面粗さを5μmR
a以上とするが、これが20μmRa以上となると粉末
の移動抑制効果の増加がほとんど期待できなくなる。一
方、粗面加工のコストはアップする。これらを考慮して
表面粗さの上限を20μmRaとすることが好ましい。
【0017】次に、筒体1を筒体支持回転装置3にセッ
トして横置き状態とし、その横置きした筒体1の内部
に、被覆形成厚さに見合った量の自溶合金の粉末を筒体
軸線方向均等に配置する操作を行う。具体的には、粉末
供給装置7の粉末供給管8を筒体1内に差し込み、所定
量の自溶合金粉末2を筒体1内の軸線方向の適当な個所
(1個所でも複数個所でもよい)に装入し[図2(a)
参照]、粉末供給管8を引き抜き、筒体1の両端を適当
なカバー(図示せず)で閉じ、次いで、筒体1を、その
筒体1内の粉末が筒体周方向には行き亘らない程度の緩
速で回転させる。この回転により、筒体1内に装入され
た粉末2を筒体の軸線方向に均等に行き亘らせて、筒体
軸線方向均等に配置することができる[図2(b)参
照]。この方法は、粉末供給管8によって筒体1へ自溶
合金粉末を装入するの際に粉末を筒体軸線方向に均等に
装入しなくてもよいので、粉末装入作業を容易とできる
利点が得られる。
【0018】なお、筒体1の内部に、被覆形成厚さに見
合った量の自溶合金の粉末を筒体軸線方向均等に配置す
る操作は、上記した方法に限らず他の方法を採ることも
可能である。例えば、粉末供給管8を筒体1内に挿入
し、その先端から一定流量で粉末を吐出しながらホッパ
ー台車9を筒体軸線方向に一定速度で移動させる方法を
採ることによって、筒体1内に粉末を軸線方向均等に配
置することができる。また、筒体1内に装入する粉末供
給管8として、その側面に軸線方向に延びるスリット状
の吐出口或いは軸線方向に並んだ多数の孔からなる吐出
口を形成したものを用い、その吐出口を閉じるか上向き
にした状態で粉末供給管8内に軸線方向に均等に自溶合
金粉末を入れ、その粉末供給管8を筒体1内に挿入し、
その後吐出口を開くか下向きにして粉末供給管8内の自
溶合金粉末を筒体1内に供給する方法を採ることによっ
ても、筒体軸線方向均等に配置することができる。
【0019】筒体1内に自溶合金粉末2を筒体軸線方向
均等に配置した後は、筒体支持回転装置3によって、筒
体1をその軸線を中心に回転させ、3G以上の遠心力が
生じる回転速度に到達させる。この回転により、筒体1
内に装入されていた自溶合金粉末2が筒体周方向に均等
に行き亘り、筒体内面に張りつく[図2(c)参照]。
そして、3G以上の遠心力が生じる回転速度に到達した
後は、筒体内面に張りついた粉体はほとんど移動せず、
その位置に保持される。ところで前記したように、筒体
1の加速中において、1G〜2G程度の遠心力が生じる
回転速度においても、粉末は筒体内面に一応張りつく
が、遠心力に基づく拘束力が小さいため、筒体1内面の
肌目等の微視的な方向性によって粉末には右ねじ的また
は左ねじ的らせん変位が生じ、粉末が筒体軸線方向に移
動して、筒体軸線方向の厚さ偏倚が生じる傾向がある。
そこで、このような筒体軸線方向の厚さ偏倚がほとんど
生じないように(生じても、許容範囲内に納まるよう
に)、短時間で3G以上の遠心力が生じる回転速度に到
達するように加速する。具体的には、内面の表面粗さを
5〜20μmRaに調えた筒体1に対して、その筒体1
の回転速度を次の実験式(A) τ=K/D3 ・・・(A) で求められる時間τを超えない短時間内に前記3G以上
の遠心力が生じる回転速度に到達させるように、筒体1
の加速を行う。これにより、筒体1内面に、筒体軸線方
向に厚さ偏倚のきわめて小さい自溶合金粉末層を形成し
張りつかせることができる。なお、この実験式(A)の
根拠については、後述する。
【0020】3G以上の遠心力が生じる回転速度に到達
させた後は、筒体1をその回転速度に保持し、回転を続
けたままで、加熱装置11によって筒体1を加熱して筒
体内の粉末2を同時溶融させたのち、溶融状態に保持す
る。これにより、自溶合金の溶融被覆層が形成される。
ここで、粉末の溶融状態とは、必ずしも粉末全体を完全
に溶融した状態のみを意味するものではなく、粉末の少
なくとも一部が溶融して粉末同志或いは筒体内面に対し
て融着しうる状態を意味する。従って、加熱装置11に
よる筒体1の加熱温度は、筒体内面に張りついている自
溶合金粉末が少なくとも部分的に溶融して粉末同志或い
は筒体内面に対して融着しうるように選定すればよく、
具体的には、自溶合金に係る状態図における固相線の温
度を超えた温度とすればよい。
【0021】一方、筒体1の加熱温度は高くするほど、
粉末の溶融割合が多くなり、ついには完全に溶融した状
態となる。そして、粉末層を完全に溶融した状態とする
ことで、より緻密な且つ気泡やピンホールのない融着被
覆層を形成することができると考えられていたが、本発
明者等が確認したところ、必ずしも粉末を完全に溶融さ
せなくても、緻密な且つ気泡やピンホールのない融着被
覆層を形成することができることが判明した。また、粉
末層を完全に溶融した状態とすると、溶融層の流動性に
よって被覆厚さを筒体軸線方向に均等とすることがで
き、従って筒体内面に張り付けた粉末層に厚さ偏倚があ
っても、それを修正することができるが、上記したよう
に粉末層を形成した時点で厚さ偏倚がほとんど無い状態
としておけば、完全溶融状態として厚さ偏倚を修正する
必要はない。一方、粉末層を完全溶融しようとすると、
筒体1の加熱温度を高くしなければならず、当然、熱エ
ネルギー消費が大きくなり、且つ加熱時間も長くなって
しまう。しかも、自溶合金の液相線の温度を超えた完全
溶融状態とすると、自溶合金内の硬度向上に寄与する金
属ホウ化物や金属ケイ化物などの粒子が溶体化したり酸
化消耗して硬さが低下するという欠点も生じる。これら
のことを考慮すると、筒体1の加熱温度の上限は、筒体
内の自溶合金の温度が該自溶合金の溶融に係る液相線の
温度を超えないように選定することが好ましい。粉末を
溶融状態に保持する時間は、20〜180秒の範囲内に
設定することが好ましい。この時間が20秒未満では、
筒体1内面への確実な溶着が確保できず、一方、180
秒を超えると、自溶合金の物性変化(例えば、金属ホウ
化物や金属ケイ化物などの粒子の溶体化や酸化消耗に起
因する物性変化)が生じる恐れがある。これらのことに
より、筒体1を加熱して筒体内の粉末2を溶融させ、溶
融状態に保持するに当たっては、筒体1の加熱を、内部
の自溶合金粉末の温度が該自溶合金の溶融に係る固相線
の温度は超えるが、液相線の温度は超えないように行う
とともに、前記溶融状態に保持する時間を20〜180
秒に選定することが好ましく、この条件選択により、有
害な気泡や硬さ不全のない自溶合金被覆を形成すること
ができる。
【0022】自溶合金粉末層を加熱溶融する際の筒体1
の回転速度は、前記したように3G以上の遠心力が作用
する回転速度とする。この回転速度は速いほど、遠心力
が大きくなって自溶合金の溶融層からの気泡やピンホー
ル除去効果が増すが、或る程度以上に高速化すると、除
去効果の向上はあまり期待できなくなる。そこで、回転
速度としては、3G〜10G程度の遠心力が作用する回
転速度とすることが好ましく、更には、5G〜10G程
度の遠心力が作用する回転速度とすることが一層好まし
い。
【0023】自溶合金粉末を所望時間、溶融状態に保持
した後は、筒体1の回転を続けたままで冷却段階に移行
させて筒体1内の溶融自溶合金を凝固させる。この冷却
は、炉内冷却や保温冷却、あるいは放冷、空冷等、任意
の冷却方法を採用しうるが、冷却が速すぎると凝固した
自溶合金被覆が熱応力によって割れることとなる。よっ
て、割れを生じない程度のなるべる短時間の冷却スケジ
ュールを実験的に求めることが望ましい。
【0024】以上のようにして、自溶合金を筒体内面全
体に一度に融着させて自溶合金被覆を形成することがで
き、しかも得られた自溶合金被覆は、筒体軸線方向に被
覆厚さ偏倚がきわめて小さくなっている。すなわち、こ
の実施形態により、一発方式の自溶合金被覆施工を、筒
体軸線方向に被覆厚さ偏倚を生じさせずに行うことがで
きる。
【0025】上記の実施形態において、回転中の筒体1
を加熱して内部の自溶合金粉末を溶融させる操作は、筒
体内を大気に開放した状態で行っているが、本発明はこ
の構成に限らず、筒体内を減圧した状態で行って被覆内
気孔を極小化し又は無酸化雰囲気にした状態で行って前
記自溶合金酸化の極小化を図ってもよい。
【0026】また、上記の実施形態では、筒体1を加熱
する加熱装置11として、筒体1の円周方向の小区間を
筒体全長に亘って同時に誘導加熱する直線状の誘導子
(面焼形コイル)を用いている。この誘導子11は筒体
1の全長を短時間で均一に加熱でき、筒体1が高速で回
転しているので、結局、筒体1の全体を短時間で均一に
加熱できるという利点を備えている。しかしながら、筒
体1の全長を加熱する加熱装置11は、これに限らず、
適宜変更可能であり、例えば、図6に示すように、筒体
1をほぼ全長に亘って取り囲むように配置され、筒体1
全体を同時に誘導加熱するマルチターンコイル形態の誘
導子11Aを用いても良い。このマルチターンコイル形
態の誘導子11Aを用いると、投入熱量を大きくできる
ので肉厚の厚い筒体に対して好適である。なお、図6で
は、筒体1の全長を受けロール4と押えロール5で支持
しているため、誘導子11Aを、その受けロール4と押
えロール5の外側に通すよう湾曲させているが、筒体1
を支持する機構を、筒体1の両端のみを支持するとか、
軸線方向に離れた複数個所を支持するように変更すれ
ば、このように湾曲させる必要はなく、一定直径のマル
チターンコイルを用いることができ、その方が加熱効率
が良いので好ましい。なお、上記ロール類を非磁性材料
で構成して誘導加熱されにくくする施策が総じて有用で
あり、特に、ロール類が誘導加熱されやすい図6の実施
形態において然りである。加熱装置11の更に他の変形
例として、筒体1の円周方向の小区間を筒体全長に亘っ
て同時に加熱するラインバーナーを用いたもの、更に
は、大入熱用のラインバーナーと温度微調節用の直線状
誘導子を併用したのも等を挙げることもできる。更に、
筒体1の加熱は筒体1の外面側から行う場合に限らず、
内側から行っても良く、その場合の例としては、ヘアピ
ン形棒状コイル(誘導子)を挙げることができる。ま
た、筒体1を内外面から同時に加熱するとか、筒体1の
加熱時に、筒体1の内面側から自溶合金粉末層をバーナ
ー等で加熱する等の変更を加えても良い。
【0027】次に、上記した実験式(A)を求めるため
に行った実験並びに加熱温度が被覆の硬度に与える影響
を調べるために行った実験を説明する。 (1)実験1 試料筒体A,B,Cとして、次の仕様の筒体1を準備し
た。 試料A:外径125mm×内径44mm×長さ1250mm 材質:SCM410 内面:ブラスト仕上げ(内面粗さ20μmRa) 試料B:外径125mm×内径44mm×長さ1250mm 材質:SCM410 内面:ブラスト仕上げ(内面粗さ5μmRa) 試料C:外径125mm×内径44mm×長さ1250mm 材質:SCM410 内面:ホーニング加工(内面粗さ0.5μmRa)
【0028】これらの試料筒体のそれぞれの内面に、図
1、図2に示す装置を用い、次の条件で自溶合金被覆を
行った。 粉末装入:筒体1内の1個所に粉末2.5Kgを装入。
その後、筒体1を70rpmで20秒回転。これによっ
て粉末は筒体1内に軸線方向に均等に分散。 筒体の加速:筒体1を静止状態から350rpm(遠心
力3Gが作用する回転速度)までを表1に示す時間で加
速。その回転速度に到達後は、その回転速度に保持。 筒体の加熱:筒体1を1050°Cに加熱。これによ
り、内部の粉末もほぼ同温度に昇温し、粉末が部分的に
溶融した状態となる。保持時間30秒。 筒体の冷却:放冷
【0029】以上の操作によって各試料筒体の内面に融
着被覆層を形成した。これらの被覆層の厚さ及び軸線方
向の偏肉率を測定し、且つピンホールの有無を検査し
た。その結果を表1及び図3のグラフに示す。
【0030】
【表1】
【0031】表1及び図3のグラフより明らかなよう
に、加速時間を短くするほど、偏肉率が小さくなってお
り、且つ筒体の内面粗さを大きくするほど、偏肉率が小
さくなる。従って、内面粗さを大きくすることが、被覆
の軸線方向の偏肉防止に有効であることを確認できた。
【0032】(2)実験2 試料筒体D,E,Fとして、次の仕様の筒体1を準備し
た。 試料D:外径125mm×内径27mm×長さ1250mm 材質SCM410 内面ブラスト仕上げ,内面粗さ5μmRa 試料E:外径125mm×内径35mm×長さ1250mm 材質SCM410 内面ブラスト仕上げ,内面粗さ5μmRa 試料F:外径125mm×内径44mm×長さ1250mm 材質SCM410 内面ブラスト仕上げ,内面粗さ5μmRa
【0033】これらの試料筒体のそれぞれの内面に、図
1、図2に示す装置を用い、次の条件で自溶合金被覆を
行った。 粉末装入:筒体1内の1個所に表2に示す量の粉末を装
入。その後、筒体1を70rpmで20秒回転。これに
よって粉末は筒体1内に軸線方向に均等に分散。 筒体の加速:筒体1を静止状態から表2に示す回転速度
(遠心力3Gが作用する回転速度)までを表2に示す時
間で加速。その回転速度に到達後は、その回転速度に保
持。 筒体の加熱:筒体1を1020°Cに加熱。これによ
り、内部の粉末もほぼ同温度に昇温し、粉末が部分的に
溶融した状態となる。保持時間60秒。 筒体の冷却:放冷
【0034】以上の操作によって各試料筒体の内面に融
着被覆層を形成した。これらの被覆層の厚さ及び軸線方
向の偏肉率を測定し、且つピンホールの有無を検査し
た。その結果を表2及び図4のグラフに示す。
【0035】
【表2】
【0036】表2及び図4のグラフより明らかなよう
に、加速時間を短くするほど、偏肉率が小さくなってお
り、且つ内径が大きくなるほど、偏肉率が大きくなり、
偏肉率を小さく抑えるには加速時間を短縮する必要があ
ることが判明した。また、図3のグラフ内に、偏肉がほ
とんど生じない領域を示す曲線15を書き込み、その曲
線15から次の実験式(A)を得た。 τ=K/D3 ・・・(A) 〔Dは筒体の内直径(mm)、K=3×105 (s/m
3 )〕 従って、内面粗さを5μmRa以上とした筒体に対して
自溶合金被覆を行う際には、筒体内に粉末を軸線方向均
等に配置した後、筒体を3G以上の遠心力が生じる回転
速度に到達させる時間を、上記実験式(A)で求められ
る時間τを超えない値とすることで筒体軸線方向に厚さ
偏倚のほとんどない被覆を形成できる。
【0037】(3)実験3 試料筒体Gとして、次の仕様の筒体1を2本準備した。 試料G:外径125mm×内径44mm×長さ1250mm 材質SCM410 内面ブラスト仕上げ,内面粗さ5μmRa この試料筒体Gの内面に、図1、図2に示す装置を用
い、次の条件で自溶合金被覆を行った。 粉末装入:筒体1内の1個所に2.5Kgの粉末を装
入。その後、筒体1を70rpmで20秒回転。これに
よって粉末は筒体1内に軸線方向に均等に分散。 筒体の加速:筒体1を静止状態から350rpm(遠心
力3Gが作用する回転速度)まで、2秒で加速。その回
転速度に到達後は、その回転速度に保持。 筒体の加熱:2本の試料筒体に対して、それぞれ加熱温
度を次の(a),(b)のように設定。 (a)筒体1を1070°Cに加熱。これにより、内部
の粉末もほぼ同温度に昇温し、粉末が部分的に溶融した
状態となる。保持時間20秒。 (b)筒体1を1160°Cに加熱。これにより、内部
の粉末もほぼ同温度に昇温し、粉末が完全に溶融した状
態となる。保持時間20秒。 筒体の冷却:放冷
【0038】以上の操作によって各試料筒体の内面に融
着被覆層を形成した。これらの被覆層の軸線方向の偏肉
及びピンホールの有無を調べたが、いずれも、偏肉もピ
ンホールも見られなかった。また、その被覆層の硬さを
測定して次の結果を得た。 (a)筒体加熱温度1070°Cの場合、Hr700程
度 (b)筒体加熱温度1160°Cの場合、Hr450程
度 この結果より明らかなように、粉末を完全溶融させず、
部分的に溶融した状態に保持することで、きわめて硬い
被覆層を得ることができることを確認できた。
【0039】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明は、筒体
内面に自溶合金被覆を施すに当たって、筒体内に被覆形
成厚さに見合った量の自溶合金粉末を装入し且つ軸線方
向均等に配置した後、筒体を短時間で3G以上の遠心力
が作用する回転速度に到達させる構成としたことで、筒
体内面に自溶合金粉末を筒体軸線方向及び周方向に厚さ
偏倚のほとんどない状態で張りつかせることができ、更
にその後の筒体全長を加熱する構成としたことで内部の
粉末を一度に加熱溶融させて筒体内面に自溶合金被覆を
施すことができ、一発方式の自溶合金被覆施工を採用し
て生産性良く、しかも筒体軸線方向の厚さ偏倚のほとん
どない自溶合金被覆を形成できるという効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に用いる金属筒体内面の自溶
合金被覆装置の概略斜視図
【図2】(a),(b),(c)は図1の装置によって
筒体対面に樹脂被覆を形成する手順を示す概略断面図
【図3】実験1において得た被覆の軸線方向の偏肉率に
対する、筒体内面の表面粗さ及び加速時間の関係を示す
グラフ
【図4】実験2において得た被覆の軸線方向の偏肉率に
対する、筒体内径及び加速時間の関係を示すグラフ
【図5】回転中の筒体1の周方向の対地位置を説明する
概略断面図
【図6】加熱装置としてマルチターンコイル形態の誘導
子を用いた実施形態に係る自溶合金被覆装置を示す概略
端面図
【符号の説明】
1 筒体 2 自溶合金の粉末 3 筒体支持回転装置 4 受けロール 5 押えロール 7 粉末供給装置 8 粉末供給管 9 ホッパー台車 11 加熱装置
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年1月17日(2002.1.1
7)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正内容】
【0013】筒体を1G〜2G程度の遠心力を生じる回
転速度で回転させている間における粉末の筒体軸線方向
移動には筒体内面の表面粗さのみならず、筒体の内径も
影響しており、内径が大きくなるほど移動が多くなるこ
とが判明した。そこで、筒体内面の表面粗さを5μmR
aに調えた筒体について、3G以上の遠心力が生じる回
転速度に到達するまでの時間と、内径と、得られた被覆
の偏肉率との関係を実験で求め、偏肉率を許容値以下に
抑制するための加速時間τを求める下記実験式(A)を
得た。従って、内面の表面粗さを5μmRa以上に調え
た筒体について、筒体の回転速度を次の実験式(A) τ=K/D3 ・・・(A) 〔Dは筒体の内径(mm)、K=3×105s・m
3 )〕で求められる時間τを超えない短時間内に前記3
G以上の遠心力が生じる回転速度に到達させるように、
筒体の加速を行うことで、筒体内面に、筒体軸線方向に
厚さ偏倚のきわめて小さい自溶合金粉末層を形成するこ
とができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0036
【補正方法】変更
【補正内容】
【0036】表2及び図4のグラフより明らかなよう
に、加速時間を短くするほど、偏肉率が小さくなってお
り、且つ内径が大きくなるほど、偏肉率が大きくなり、
偏肉率を小さく抑えるには加速時間を短縮する必要があ
ることが判明した。また、図3のグラフ内に、偏肉がほ
とんど生じない領域を示す曲線15を書き込み、その曲
線15から次の実験式(A)を得た。 τ=K/D3 ・・・(A) 〔Dは筒体の内直径(mm)、K=3×105s・m
3 )〕従って、内面粗さを5μmRa以上とした筒体
に対して自溶合金被覆を行う際には、筒体内に粉末を軸
線方向均等に配置した後、筒体を3G以上の遠心力が生
じる回転速度に到達させる時間を、上記実験式(A)で
求められる時間τを超えない値とすることで筒体軸線方
向に厚さ偏倚のほとんどない被覆を形成できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多田 文明 神奈川県川崎市川崎区殿町2丁目17番8号 第一高周波工業株式会社内 (72)発明者 西馬場 和典 神奈川県川崎市川崎区殿町2丁目17番8号 第一高周波工業株式会社内 Fターム(参考) 4K044 AA02 AB03 BA01 BA06 BB01 BC01 CA07 CA24 CA25

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の筒体の内面に自溶合金の融着被
    覆を施す方法であって、(1)横置きした筒体の内部
    に、被覆形成厚さに見合った量の自溶合金の粉末を筒体
    軸線方向均等に配置し、(2)筒体をその軸線を中心に
    回転させ、3G以上の遠心力が生じる回転速度に到達さ
    せることで、筒体内の粉末を、筒体周方向にも行き亘ら
    せた形で筒体内面に張りつかせ、その際、3G以上の遠
    心力が生じる回転速度に到達する時間を、筒体軸線方向
    均等に配置した粉末の筒体軸線方向の移動を抑制するよ
    うに短時間とすることで、筒体軸線方向及び周方向に厚
    さ偏倚のほとんどない粉末層を形成して筒体内面に張り
    つかせ、(3)筒体の回転を続けたままで、筒体全体を
    同時昇温させるように筒体を加熱して筒体内の粉末を同
    時溶融させたのち、溶融状態に保持し、(4)筒体の回
    転を続けたままで冷却段階に移行させて筒体内の溶融自
    溶合金を凝固させる操作をこの順序で行うことで、自溶
    合金を筒体内面全体に一度に融着させて、筒体軸線方向
    及び周方向に厚さ偏倚のほとんどない自溶合金被覆を形
    成することを特徴とする金属筒体内面の自溶合金被覆方
    法。
  2. 【請求項2】 前記(1)の操作に先立って、筒体の内
    面の表面粗さを5〜20μmRaに調えておくことを特
    徴とする請求項1記載の金属筒体内面の自溶合金被覆方
    法。
  3. 【請求項3】 前記(2)の操作において、筒体を3G
    以上の遠心力が生じる回転速度に到達させる時間を、下
    記実験式(A)で求められる時間τを超えない値とする
    ことを特徴とする請求項2記載の金属筒体内面の自溶合
    金被覆方法。 τ=K/D3 ・・・(A) 〔Dは筒体の内直径(mm)、K=3×105 (s/m
    3 )〕
  4. 【請求項4】 前記(1)の操作における、自溶合金粉
    末の筒体軸線方向均等配置を、横置きした筒体の内部に
    粉末を装入し、筒体内の粉末が筒体周方向には行き亘ら
    ない程度の緩速で筒体をその軸線を中心に回転させるこ
    とにより、筒体内の粉末を筒体軸線方向に行き亘らせて
    行う、請求項1から3のいずれか1項記載の金属筒体内
    面の自溶合金被覆方法。
  5. 【請求項5】 前記(3)の操作において、前記筒体の
    加熱を、筒体内で溶融した自溶合金の温度が該自溶合金
    の溶融に係る液相線の温度を超えないように行うととも
    に、前記溶融状態に保持する時間を20〜180Sに選
    定することにより、有害な気泡や硬さ不全のない自溶合
    金被覆を形成する、請求項1から4のいずれか1項記載
    の金属筒体内面の自溶合金被覆方法。
  6. 【請求項6】 前記(3)の操作を、筒体内を減圧し又
    は無酸化雰囲気にした状態で行う、請求項1から5のい
    ずれか1項記載の金属筒体内面の自溶合金被覆方法。
  7. 【請求項7】 金属製の筒体を水平に支持し且つ回転さ
    せる筒体支持回転装置と、該筒体支持回転装置で支持さ
    れた筒体内に被覆形成厚さに見合った量の自溶合金の粉
    末を供給する粉末供給装置と、前記筒体回転支持装置に
    支持された筒体の全長を加熱する加熱装置を備え、前記
    筒体支持回転装置が、前記筒体の回転速度を、下記実験
    式(A)で求められる時間τを超えない短時間内に3G
    以上の遠心力が生じる回転速度に到達させる構成であ
    る、金属筒体内面の自溶合金被覆装置。 τ=K/D3 ・・・(A) 〔Dは筒体の内直径(mm)、K=3×105 (s/m
    3 )〕
  8. 【請求項8】 前記加熱装置が、前記筒体支持装置に支
    持された筒体の円周方向の小区間を筒体全長に亘って同
    時に誘導加熱する誘導子を備えている、請求項7記載の
    金属筒体内面の自溶合金被覆装置。
  9. 【請求項9】 前記加熱装置が、前記筒体支持装置に支
    持された筒体をほぼ全長に亘って取り囲むように配置さ
    れ、前記筒体全体を同時に誘導加熱するマルチターンコ
    イル形態の誘導子を備えている、請求項7記載の金属筒
    体内面の自溶合金被覆装置。
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CN113976913A (zh) * 2021-10-26 2022-01-28 中国核动力研究设计院 一种核电站超大型整体式不锈钢堆芯围筒构件的制备方法

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