JP2003197955A - 光パワーメータ - Google Patents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 紫外域で感度カーブが平坦な紫外線パワーメ
ータを提供する。 【解決手段】 受光素子に照射された所定の波長の光の
強度を出力する光パワーメータであって、前記受光素子
がInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)
からなる半導体受光領域を備えて構成される。
ータを提供する。 【解決手段】 受光素子に照射された所定の波長の光の
強度を出力する光パワーメータであって、前記受光素子
がInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)
からなる半導体受光領域を備えて構成される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光パワーメータに関
し、特に受光素子がGaN系半導体からなる光パワーメ
ータに関する。
し、特に受光素子がGaN系半導体からなる光パワーメ
ータに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、特定の波長の光強度を測定す
る測定装置として光パワーメータが使用されてきた。光
パワーメータの受光部にはSiやInGaAs等を用い
たフォトダイオード型の受光素子が一般に使用され、波
長約1μm以下の光の強度を測定する際にはSiフォト
ダイオードが一般的に使用される。
る測定装置として光パワーメータが使用されてきた。光
パワーメータの受光部にはSiやInGaAs等を用い
たフォトダイオード型の受光素子が一般に使用され、波
長約1μm以下の光の強度を測定する際にはSiフォト
ダイオードが一般的に使用される。
【0003】光パワーメータの使用例としては図1に示
すような測定システムがある。まず、光源1から放射さ
れた光は減衰器2によって所定の光強度にまで減衰され
る。次に、所定の光強度に調整された光は分光器3にお
いて単色化される。光強度が調整されて単色化された光
は、ハーフミラー4に到達し、試料へ照射される照射光
と、光パワーメータ5へ向かう参照光とに分離される。
光パワーメータ5において測定され、電気信号として出
力された光強度は制御装置6において監視されるのだ
が、光パワーメータ5において測定された参照光の光強
度の大きさは照射光の光強度の大きさに比例するため、
制御装置6は照射光の強度を監視しているのと同等とな
る。測定システムとして試料に照射される光強度を調整
する場合、制御装置6が、光パワーメータ5からの出力
に基づいて減衰器2を制御するフィードバック制御が行
われる。例えば、光源の出力が時間的に変動する場合で
あっても、光パワーメータ5からの出力を常に監視し、
その出力値に基づくフィードバック制御が常に行われる
ことで、照射光の強度が所定の値に保たれる。或いは、
光源から試料側へ同じ強度の光を広い波長範囲にわたっ
て取り出す際に、光源の光強度出力が波長によって異な
る場合には、減衰器2が、分光器3の動作と同期して、
参照光強度に基づいてリアルタイムでフィードバック制
御される。
すような測定システムがある。まず、光源1から放射さ
れた光は減衰器2によって所定の光強度にまで減衰され
る。次に、所定の光強度に調整された光は分光器3にお
いて単色化される。光強度が調整されて単色化された光
は、ハーフミラー4に到達し、試料へ照射される照射光
と、光パワーメータ5へ向かう参照光とに分離される。
光パワーメータ5において測定され、電気信号として出
力された光強度は制御装置6において監視されるのだ
が、光パワーメータ5において測定された参照光の光強
度の大きさは照射光の光強度の大きさに比例するため、
制御装置6は照射光の強度を監視しているのと同等とな
る。測定システムとして試料に照射される光強度を調整
する場合、制御装置6が、光パワーメータ5からの出力
に基づいて減衰器2を制御するフィードバック制御が行
われる。例えば、光源の出力が時間的に変動する場合で
あっても、光パワーメータ5からの出力を常に監視し、
その出力値に基づくフィードバック制御が常に行われる
ことで、照射光の強度が所定の値に保たれる。或いは、
光源から試料側へ同じ強度の光を広い波長範囲にわたっ
て取り出す際に、光源の光強度出力が波長によって異な
る場合には、減衰器2が、分光器3の動作と同期して、
参照光強度に基づいてリアルタイムでフィードバック制
御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光パワ
ーメータ5の受光素子の感度に波長依存性がある場合、
参照光強度が異なる波長毎に同じであっても、光パワー
メータ5からの出力値が異なるという問題も発生する。
このため、その出力値を受光素子の波長感度依存特性に
基づいて実際の光強度に換算し、換算された値に従って
減衰器2を調整することが行われる。例えば、Siフォ
トダイオードの感度の波長依存性は図5に示すように波
長約400nm以上の可視域では感度が線形であるもの
の傾きが大きく、更に波長約400nm以下の紫外域で
は感度が線形ではなく、大きく変動することが知られて
いる。従って、Siフォトダイオードを受光素子に使用
した光パワーメータ5は、波長900nm〜波長100
0nm付近の光に対しては大きな値を出力するが、照射
される光の波長が短くなるにつれて、同じ強度の光を照
射した場合であっても小さな値しか出力しなくなるとい
う波長感度特性を示す。
ーメータ5の受光素子の感度に波長依存性がある場合、
参照光強度が異なる波長毎に同じであっても、光パワー
メータ5からの出力値が異なるという問題も発生する。
このため、その出力値を受光素子の波長感度依存特性に
基づいて実際の光強度に換算し、換算された値に従って
減衰器2を調整することが行われる。例えば、Siフォ
トダイオードの感度の波長依存性は図5に示すように波
長約400nm以上の可視域では感度が線形であるもの
の傾きが大きく、更に波長約400nm以下の紫外域で
は感度が線形ではなく、大きく変動することが知られて
いる。従って、Siフォトダイオードを受光素子に使用
した光パワーメータ5は、波長900nm〜波長100
0nm付近の光に対しては大きな値を出力するが、照射
される光の波長が短くなるにつれて、同じ強度の光を照
射した場合であっても小さな値しか出力しなくなるとい
う波長感度特性を示す。
【0005】以上のことから、上述したような減衰器2
のフィードバック制御を行う際には、光パワーメータ5
の受光素子の波長毎の感度差を予め測定し、感度補正テ
ーブルを作成した上で、制御装置6において減衰器2の
フィードバック制御が行われていた。ここで、Siフォ
トダイオードの波長感度特性は波長400nm以下の紫
外域で特に複雑に変化するため、感度補正テーブルの作
成にも詳細な測定が要求される。
のフィードバック制御を行う際には、光パワーメータ5
の受光素子の波長毎の感度差を予め測定し、感度補正テ
ーブルを作成した上で、制御装置6において減衰器2の
フィードバック制御が行われていた。ここで、Siフォ
トダイオードの波長感度特性は波長400nm以下の紫
外域で特に複雑に変化するため、感度補正テーブルの作
成にも詳細な測定が要求される。
【0006】このように、Siフォトダイオードのよう
に感度の波長依存性が見られる材料を光パワーメータ5
の受光素子に用いた場合には、所定の光強度を得るため
のフィードバック制御を行う際の感度補正演算を行う必
要があり、制御装置における演算負荷が大きいという問
題があった。また、光源の光強度出力が波長によって異
なる場合にも、減衰器のフィードバック制御を行う必要
がある。
に感度の波長依存性が見られる材料を光パワーメータ5
の受光素子に用いた場合には、所定の光強度を得るため
のフィードバック制御を行う際の感度補正演算を行う必
要があり、制御装置における演算負荷が大きいという問
題があった。また、光源の光強度出力が波長によって異
なる場合にも、減衰器のフィードバック制御を行う必要
がある。
【0007】また、受光領域自体の波長感度特性カーブ
が平坦であっても、受光領域よりも光入射面側に特定の
波長域の光を吸収する材料が設けられている場合には、
その吸収ピークが存在することにより、受光素子として
の波長感度特性カーブが平坦にならないという問題も発
生する。
が平坦であっても、受光領域よりも光入射面側に特定の
波長域の光を吸収する材料が設けられている場合には、
その吸収ピークが存在することにより、受光素子として
の波長感度特性カーブが平坦にならないという問題も発
生する。
【0008】更に、波長感度特性カーブが平坦であるこ
とに加えて、照射される光の強度に対して線形な感度を
有することも要求される。例えば、受光領域がp型半導
体に形成された場合には、そのp型半導体には電子をト
ラップする深い準位(ホールトラップ)が形成されるこ
とがある。この場合、照射された光を吸収して発生した
励起電子(光キャリア)が上記深い準位において消滅す
るため、照射光強度が小さい場合には、ホールトラップ
の密度と励起電子(光キャリア)の数とが競合し、照射
された光強度に対する出力(光電流)の線形性を確保で
きないという問題が発生する。また、受光領域の結晶品
質が良好でない場合にも、光キャリアをトラップして消
滅させる準位が形成されるため、同様の問題が発生す
る。
とに加えて、照射される光の強度に対して線形な感度を
有することも要求される。例えば、受光領域がp型半導
体に形成された場合には、そのp型半導体には電子をト
ラップする深い準位(ホールトラップ)が形成されるこ
とがある。この場合、照射された光を吸収して発生した
励起電子(光キャリア)が上記深い準位において消滅す
るため、照射光強度が小さい場合には、ホールトラップ
の密度と励起電子(光キャリア)の数とが競合し、照射
された光強度に対する出力(光電流)の線形性を確保で
きないという問題が発生する。また、受光領域の結晶品
質が良好でない場合にも、光キャリアをトラップして消
滅させる準位が形成されるため、同様の問題が発生す
る。
【0009】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、波長感度特性カーブが平坦な光
パワーメータを提供する点にある。
のであり、その目的は、波長感度特性カーブが平坦な光
パワーメータを提供する点にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明に係る光パワーメータの第一の特徴構成は、特
許請求の範囲の欄の請求項1に記載の如く、受光素子に
照射された所定の波長の光の強度信号を出力する光パワ
ーメータであって、前記受光素子がInxAlyGa
1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)からなる半導体受
光領域を備えて構成される点にある。
の本発明に係る光パワーメータの第一の特徴構成は、特
許請求の範囲の欄の請求項1に記載の如く、受光素子に
照射された所定の波長の光の強度信号を出力する光パワ
ーメータであって、前記受光素子がInxAlyGa
1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)からなる半導体受
光領域を備えて構成される点にある。
【0011】上記課題を解決するための本発明に係る光
パワーメータの第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項2に記載の如く、上記第一の特徴構成に加え
て、前記受光素子がショットキーダイオード型であっ
て、前記半導体受光領域において発生された光キャリア
を、少なくとも前記半導体受光領域を挟んで設けられた
一対の電極間に0V以上5V以下の逆バイアス電圧を印
加することで光電流として出力する点にある。
パワーメータの第二の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項2に記載の如く、上記第一の特徴構成に加え
て、前記受光素子がショットキーダイオード型であっ
て、前記半導体受光領域において発生された光キャリア
を、少なくとも前記半導体受光領域を挟んで設けられた
一対の電極間に0V以上5V以下の逆バイアス電圧を印
加することで光電流として出力する点にある。
【0012】上記課題を解決するための本発明に係る光
パワーメータの第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項3に記載の如く、上記第二の特徴構成に加え
て、前記逆バイアス電圧が0Vである点にある。
パワーメータの第三の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項3に記載の如く、上記第二の特徴構成に加え
て、前記逆バイアス電圧が0Vである点にある。
【0013】上記課題を解決するための本発明に係る光
パワーメータの第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項4に記載の如く、上記第一から第三の何れかの
特徴構成に加えて、前記半導体受光領域の多数キャリア
が電子である点にある。
パワーメータの第四の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項4に記載の如く、上記第一から第三の何れかの
特徴構成に加えて、前記半導体受光領域の多数キャリア
が電子である点にある。
【0014】上記課題を解決するための本発明に係る光
パワーメータの第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項5に記載の如く、上記第一から第四の何れかの
特徴構成に加えて、前記受光素子が、下地構造と、前記
下地構造上に堆積された、前記半導体受光領域を含むデ
バイス構造とを備えてなり、前記下地構造が備える複数
の半導体層が、前記下地構造の結晶状態を改善する複数
のバッファ層を備えて構成される点にある。
パワーメータの第五の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項5に記載の如く、上記第一から第四の何れかの
特徴構成に加えて、前記受光素子が、下地構造と、前記
下地構造上に堆積された、前記半導体受光領域を含むデ
バイス構造とを備えてなり、前記下地構造が備える複数
の半導体層が、前記下地構造の結晶状態を改善する複数
のバッファ層を備えて構成される点にある。
【0015】上記課題を解決するための本発明に係る光
パワーメータの第六の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項6に記載の如く、上記第一から第四の何れかの
特徴構成に加えて、前記受光素子が、ZrB2基板上に
堆積された、前記半導体受光領域を含むデバイス構造を
備えて構成される点にある。
パワーメータの第六の特徴構成は、特許請求の範囲の欄
の請求項6に記載の如く、上記第一から第四の何れかの
特徴構成に加えて、前記受光素子が、ZrB2基板上に
堆積された、前記半導体受光領域を含むデバイス構造を
備えて構成される点にある。
【0016】以下に作用並びに効果を説明する。本発明
に係る光パワーメータの第一の特徴構成によれば、受光
素子がGaN系半導体であるInxAlyGa1-x-yN
(0≦x≦1、0≦y≦1)からなる半導体受光領域を
備えて構成されることで、波長感度特性の平坦な(所定
の波長範囲の光に対してほぼ一定の感度を示す)受光素
子が得られる。従って、その受光素子を用いて光パワー
メータを構成した場合には、受光素子の波長感度特性に
基づいた感度補正テーブルを作成した換算演算を行う必
要がないという利点がある。また、InxAlyGa
1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)のインジウム組成
比xおよびアルミニウム組成比yを変えることで、その
InAlGaNのバンドギャップエネルギが自在に調整
され、結果として、受光素子のカットオフ波長を調整す
ることができる。具体的には、インジウム組成比xおよ
びアルミニウム組成比yの値を変えて成膜を行うこと
で、InAlGaNのバンドギャップエネルギが約1.
9eV〜約6.2eVの範囲で調整され、受光素子のカ
ットオフ波長を紫外域の波長約200nmから可視域の
波長約653nmの範囲で調整することができる。つま
り、紫外域を含む上述の所定の波長域で波長感度特性が
ほぼ一定の光パワーメータを得ることができる。
に係る光パワーメータの第一の特徴構成によれば、受光
素子がGaN系半導体であるInxAlyGa1-x-yN
(0≦x≦1、0≦y≦1)からなる半導体受光領域を
備えて構成されることで、波長感度特性の平坦な(所定
の波長範囲の光に対してほぼ一定の感度を示す)受光素
子が得られる。従って、その受光素子を用いて光パワー
メータを構成した場合には、受光素子の波長感度特性に
基づいた感度補正テーブルを作成した換算演算を行う必
要がないという利点がある。また、InxAlyGa
1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)のインジウム組成
比xおよびアルミニウム組成比yを変えることで、その
InAlGaNのバンドギャップエネルギが自在に調整
され、結果として、受光素子のカットオフ波長を調整す
ることができる。具体的には、インジウム組成比xおよ
びアルミニウム組成比yの値を変えて成膜を行うこと
で、InAlGaNのバンドギャップエネルギが約1.
9eV〜約6.2eVの範囲で調整され、受光素子のカ
ットオフ波長を紫外域の波長約200nmから可視域の
波長約653nmの範囲で調整することができる。つま
り、紫外域を含む上述の所定の波長域で波長感度特性が
ほぼ一定の光パワーメータを得ることができる。
【0017】本発明に係る光パワーメータの第二の特徴
構成によれば、上記受光素子がショットキーダイオード
型であるため、ショットキー電極と接合される受光素子
の表面部分に半導体受光領域が形成され、半導体受光領
域には外部から照射された光が直接入射し、結果として
広い波長範囲の光を直接受光可能な光パワーメータを構
成することができる。更に、上記半導体受光領域を挟ん
で印加される逆バイアス電圧の大きさ(絶対値)が5V
以下であるので、受光素子において(例えば、PN接合
部などで)発生するトンネル電流などを起源とする暗電
流を低いレベルにまで低減することができる。その結
果、微弱な光が照射された場合であっても、その光を吸
収して発生した光電流の存在を明確に検出して、良好な
感度で光強度を測定することができる。
構成によれば、上記受光素子がショットキーダイオード
型であるため、ショットキー電極と接合される受光素子
の表面部分に半導体受光領域が形成され、半導体受光領
域には外部から照射された光が直接入射し、結果として
広い波長範囲の光を直接受光可能な光パワーメータを構
成することができる。更に、上記半導体受光領域を挟ん
で印加される逆バイアス電圧の大きさ(絶対値)が5V
以下であるので、受光素子において(例えば、PN接合
部などで)発生するトンネル電流などを起源とする暗電
流を低いレベルにまで低減することができる。その結
果、微弱な光が照射された場合であっても、その光を吸
収して発生した光電流の存在を明確に検出して、良好な
感度で光強度を測定することができる。
【0018】本発明に係る光パワーメータの第三の特徴
構成によれば、上記半導体受光領域を挟んで印加される
逆バイアス電圧の大きさが0Vであるので、上記トンネ
ル電流などが発生することがなく、暗電流がない状態で
光電流の測定を行うことができる。微弱な光が照射され
た場合であっても、その光を吸収して発生した光電流の
存在を明確に検出して、良好な感度で光強度を測定する
ことができる。
構成によれば、上記半導体受光領域を挟んで印加される
逆バイアス電圧の大きさが0Vであるので、上記トンネ
ル電流などが発生することがなく、暗電流がない状態で
光電流の測定を行うことができる。微弱な光が照射され
た場合であっても、その光を吸収して発生した光電流の
存在を明確に検出して、良好な感度で光強度を測定する
ことができる。
【0019】本発明に係る光パワーメータの第四の特徴
構成によれば、上記半導体受光領域(主として空乏化す
る領域)の多数キャリアが電子である、即ち、半導体受
光領域がn型半導体的な特性を有するi型半導体層また
はn型半導体層そのものに形成されることで、ホールト
ラップにより消滅される光キャリアの数を少なくするこ
とができる。その結果、微弱な光を受光して発生した少
数の光キャリアによる光電流を感度良く検出し、且つ照
射された光強度に対する出力(光電流)の線形性が確保
された光パワーメータを構成することができる。
構成によれば、上記半導体受光領域(主として空乏化す
る領域)の多数キャリアが電子である、即ち、半導体受
光領域がn型半導体的な特性を有するi型半導体層また
はn型半導体層そのものに形成されることで、ホールト
ラップにより消滅される光キャリアの数を少なくするこ
とができる。その結果、微弱な光を受光して発生した少
数の光キャリアによる光電流を感度良く検出し、且つ照
射された光強度に対する出力(光電流)の線形性が確保
された光パワーメータを構成することができる。
【0020】本発明に係る光パワーメータの第五の特徴
構成によれば、上記受光素子において、上記下地構造が
複数のバッファ層を備えて構成されることで、基板上に
堆積される各半導体層の格子定数が基板の結晶成長面の
格子間隔と異なるために、通常は堆積される半導体層に
格子欠陥が生じる可能性があっても、下地構造中におい
てバッファ層の上方に堆積された半導体層の結晶状態が
改善されるため、格子欠陥(欠陥準位)の少ない半導体
層を得ることができる。その結果、上記下地構造の上方
に堆積されるデバイス構造の形成に係る半導体層(受光
領域を含む)の格子欠陥を少なくして、その結晶状態を
良好にすることができる。従って、受光素子の波長感度
特性のカーブに欠陥準位を起源とする感度が現れること
がないため、広い波長範囲にわたって平坦な感度カーブ
を有する受光素子を備えた光パワーメータを得ることが
できる。更に、結晶品質の良好なInAlGaN(半導
体受光領域)が得られることから、光キャリアをトラッ
プする準位が半導体受光領域に含まれることを避けるこ
とができるので、照射された光強度に対する出力(光電
流)の線形性が確保され、且つ強度の小さい光に対して
も感度の良好な光パワーメータが得られる。
構成によれば、上記受光素子において、上記下地構造が
複数のバッファ層を備えて構成されることで、基板上に
堆積される各半導体層の格子定数が基板の結晶成長面の
格子間隔と異なるために、通常は堆積される半導体層に
格子欠陥が生じる可能性があっても、下地構造中におい
てバッファ層の上方に堆積された半導体層の結晶状態が
改善されるため、格子欠陥(欠陥準位)の少ない半導体
層を得ることができる。その結果、上記下地構造の上方
に堆積されるデバイス構造の形成に係る半導体層(受光
領域を含む)の格子欠陥を少なくして、その結晶状態を
良好にすることができる。従って、受光素子の波長感度
特性のカーブに欠陥準位を起源とする感度が現れること
がないため、広い波長範囲にわたって平坦な感度カーブ
を有する受光素子を備えた光パワーメータを得ることが
できる。更に、結晶品質の良好なInAlGaN(半導
体受光領域)が得られることから、光キャリアをトラッ
プする準位が半導体受光領域に含まれることを避けるこ
とができるので、照射された光強度に対する出力(光電
流)の線形性が確保され、且つ強度の小さい光に対して
も感度の良好な光パワーメータが得られる。
【0021】また、結晶状態の良好な半導体層(受光領
域を含む)を大面積にわたって均一に形成することがで
きるので、受光素子の受光面上における光の受光場所が
移動しても出力値に変化のない光パワーメータ、即ち面
感度分布が大面積にわたって均一な光パワーメータを提
供することができる。
域を含む)を大面積にわたって均一に形成することがで
きるので、受光素子の受光面上における光の受光場所が
移動しても出力値に変化のない光パワーメータ、即ち面
感度分布が大面積にわたって均一な光パワーメータを提
供することができる。
【0022】本発明に係る光パワーメータの第六の特徴
構成によれば、ZrB2基板上にデバイス構造を堆積さ
せることで、従来は問題となっていたInAlGaNと
基板との間の格子不整合の問題を解消し、結晶品質の良
好なInAlGaN(半導体受光領域)が得られる。従
って、光キャリアをトラップする準位が半導体受光領域
に含まれることを避けることができるので、照射された
光強度に対する出力(光電流)の線形性が確保され、且
つ強度の小さい光に対しても感度の良好な光パワーメー
タが得られる。
構成によれば、ZrB2基板上にデバイス構造を堆積さ
せることで、従来は問題となっていたInAlGaNと
基板との間の格子不整合の問題を解消し、結晶品質の良
好なInAlGaN(半導体受光領域)が得られる。従
って、光キャリアをトラップする準位が半導体受光領域
に含まれることを避けることができるので、照射された
光強度に対する出力(光電流)の線形性が確保され、且
つ強度の小さい光に対しても感度の良好な光パワーメー
タが得られる。
【0023】また、結晶状態の良好な半導体層(受光領
域を含む)を大面積にわたって均一に形成することがで
きるので、受光素子の受光面上における光の受光場所が
移動しても出力値に変化のない光パワーメータ、即ち面
感度分布が大面積にわたって均一な光パワーメータを提
供することができる。
域を含む)を大面積にわたって均一に形成することがで
きるので、受光素子の受光面上における光の受光場所が
移動しても出力値に変化のない光パワーメータ、即ち面
感度分布が大面積にわたって均一な光パワーメータを提
供することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】図1に示すのは本発明に係る光パ
ワーメータ5を使用した測定システムの構成例であり、
光源1から放射された光が試料に照射される光学系が構
築されている。この光学系においては、まず、光源1か
ら放射された光が減衰器2を通過して減光されて分光器
3に入る。分光器3では、光源1から放射された光が所
定の波長に単色化される。分光器3を出た単色光はハー
フミラー4に到達し、試料側へ反射され、試料に照射さ
れる照射光と、ハーフミラー4を透過して光パワーメー
タ5に到達する参照光とに分離される。照射光の光強度
は参照光の光強度に比例することから、参照光の光強度
を測定することで、照射光の光強度を監視することがで
きる。また、参照光の光強度を測定する光パワーメータ
5の出力は制御装置6に伝達され、参照光の光強度に基
づいて減衰器2を制御して、結果的に照射光の光強度を
調整するようなフィードバック制御が行われる。
ワーメータ5を使用した測定システムの構成例であり、
光源1から放射された光が試料に照射される光学系が構
築されている。この光学系においては、まず、光源1か
ら放射された光が減衰器2を通過して減光されて分光器
3に入る。分光器3では、光源1から放射された光が所
定の波長に単色化される。分光器3を出た単色光はハー
フミラー4に到達し、試料側へ反射され、試料に照射さ
れる照射光と、ハーフミラー4を透過して光パワーメー
タ5に到達する参照光とに分離される。照射光の光強度
は参照光の光強度に比例することから、参照光の光強度
を測定することで、照射光の光強度を監視することがで
きる。また、参照光の光強度を測定する光パワーメータ
5の出力は制御装置6に伝達され、参照光の光強度に基
づいて減衰器2を制御して、結果的に照射光の光強度を
調整するようなフィードバック制御が行われる。
【0025】光パワーメータ5は、InxAlyGa
1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)からなる半導体受
光領域を備えた受光素子5aを備えてなり、照射された
所定の波長の光の強度を電気信号に変換して出力する装
置であるが、その光パワーメータ5が備える受光素子5
aは、全ての波長域において同じ感度を示すとは限ら
ず、同じ強度の光を照射した場合であっても、ある波長
の光に対しては光をよく吸収して大きな電気信号を出力
するが、別の波長の光に対してはあまり光を吸収せずに
小さな値しか出力しない場合がある。このように、照射
した光強度(W)に対して、どれだけの大きさの光電流
(A)を出力したかを示すのが感度(A/W)であり、
受光素子5aは波長毎にその感度が測定されて感度の波
長依存性が調べられている。従って、一般的には感度の
波長依存性のデータに基づいて、実際に光パワーメータ
5に照射された光強度(W)が換算され、それに基づい
て試料に照射される光強度が換算される。
1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)からなる半導体受
光領域を備えた受光素子5aを備えてなり、照射された
所定の波長の光の強度を電気信号に変換して出力する装
置であるが、その光パワーメータ5が備える受光素子5
aは、全ての波長域において同じ感度を示すとは限ら
ず、同じ強度の光を照射した場合であっても、ある波長
の光に対しては光をよく吸収して大きな電気信号を出力
するが、別の波長の光に対してはあまり光を吸収せずに
小さな値しか出力しない場合がある。このように、照射
した光強度(W)に対して、どれだけの大きさの光電流
(A)を出力したかを示すのが感度(A/W)であり、
受光素子5aは波長毎にその感度が測定されて感度の波
長依存性が調べられている。従って、一般的には感度の
波長依存性のデータに基づいて、実際に光パワーメータ
5に照射された光強度(W)が換算され、それに基づい
て試料に照射される光強度が換算される。
【0026】図2(a)および図2(b)に示すのはフ
ォトコンダクタ型の受光素子5aの構成図であり、基板
10と、低温堆積緩衝層11(バッファ層)と、結晶改
善層12と、低温堆積中間層13(バッファ層)と、I
nxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)から
なる受光層14とを順次積層し、櫛形の電極15および
電極16を受光層14上に形成している。光が受光素子
5aの上面から入射された場合には、受光層14におけ
る吸収フォトン数に応じて光キャリアが発生して受光層
14の抵抗が変化し、その結果、電極15および電極1
6の間の抵抗変化として入射光強度(入射フォトン数)
を知ることができる。この抵抗値と入射光強度との関係
は一般に知られているものを使用することができる。或
いは、受光素子5aを作製後、測定を行って関係を導出
してもよい。尚、本実施形態において受光層とは、光を
吸収して上記抵抗変化を発生させる領域を有する半導体
層のことである。
ォトコンダクタ型の受光素子5aの構成図であり、基板
10と、低温堆積緩衝層11(バッファ層)と、結晶改
善層12と、低温堆積中間層13(バッファ層)と、I
nxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)から
なる受光層14とを順次積層し、櫛形の電極15および
電極16を受光層14上に形成している。光が受光素子
5aの上面から入射された場合には、受光層14におけ
る吸収フォトン数に応じて光キャリアが発生して受光層
14の抵抗が変化し、その結果、電極15および電極1
6の間の抵抗変化として入射光強度(入射フォトン数)
を知ることができる。この抵抗値と入射光強度との関係
は一般に知られているものを使用することができる。或
いは、受光素子5aを作製後、測定を行って関係を導出
してもよい。尚、本実施形態において受光層とは、光を
吸収して上記抵抗変化を発生させる領域を有する半導体
層のことである。
【0027】また、図2(a)および図2(b)に示し
た実施形態では基板10にサファイア基板を使用し、低
温堆積緩衝層11にはAlN(厚さ20nm)を使用
し、結晶改善層12にはGaN(厚さ1μm)を使用
し、低温堆積中間層13にはAlN(厚さ20nm)を
使用し、電極15および電極16にはTi、Al、A
u、Niなどの金属が使用される。その際、電極と受光
層14との界面にはショットキー接合またはオーミック
接触が形成されるのだが、電極15および電極16の両
方がショットキー接合とされる場合や、両方がオーミッ
ク接触とされる場合や、一方の電極がショットキー接合
で、他方がオーミック接触とされる場合などの様々な電
極の形態をとることができる。ただし、各層の厚さなど
の数値は記載したものに限定されない。
た実施形態では基板10にサファイア基板を使用し、低
温堆積緩衝層11にはAlN(厚さ20nm)を使用
し、結晶改善層12にはGaN(厚さ1μm)を使用
し、低温堆積中間層13にはAlN(厚さ20nm)を
使用し、電極15および電極16にはTi、Al、A
u、Niなどの金属が使用される。その際、電極と受光
層14との界面にはショットキー接合またはオーミック
接触が形成されるのだが、電極15および電極16の両
方がショットキー接合とされる場合や、両方がオーミッ
ク接触とされる場合や、一方の電極がショットキー接合
で、他方がオーミック接触とされる場合などの様々な電
極の形態をとることができる。ただし、各層の厚さなど
の数値は記載したものに限定されない。
【0028】ここで、受光層14と基板10との間に低
温堆積緩衝層11と、結晶改善層12と、低温堆積中間
層13とを備えた下地構造を設けることで、基板10の
結晶成長面の格子間隔と下地構造材料の格子定数との間
に差がある場合であっても、その差が緩和され、結果的
に基板10と受光層14との間に存在する格子不整合に
よって受光層14の結晶品質が悪化するという影響を緩
和することができる。
温堆積緩衝層11と、結晶改善層12と、低温堆積中間
層13とを備えた下地構造を設けることで、基板10の
結晶成長面の格子間隔と下地構造材料の格子定数との間
に差がある場合であっても、その差が緩和され、結果的
に基板10と受光層14との間に存在する格子不整合に
よって受光層14の結晶品質が悪化するという影響を緩
和することができる。
【0029】受光層14(受光領域)の形成に係るIn
xAlyGa1-x-yNのバンドギャップエネルギは、その
インジウム組成比xおよびアルミニウム組成比yを変え
て成膜を行うことで調整される。具体的には、図3に示
すように、受光領域のバンドギャップエネルギを約1.
9eV〜約6.2eVの範囲で調整することができるこ
とから、波長約200nm〜波長約653nmの範囲の
所定の波長にカットオフ波長を設定することができる。
xAlyGa1-x-yNのバンドギャップエネルギは、その
インジウム組成比xおよびアルミニウム組成比yを変え
て成膜を行うことで調整される。具体的には、図3に示
すように、受光領域のバンドギャップエネルギを約1.
9eV〜約6.2eVの範囲で調整することができるこ
とから、波長約200nm〜波長約653nmの範囲の
所定の波長にカットオフ波長を設定することができる。
【0030】図4に示すのは、受光領域の形成に係るI
nAlGaNのバンドギャップエネルギが約3.4eV
になる(カットオフ波長が約360nmになる)ように
調整された受光素子5aに対して、複数の測定波長毎に
同じ強度(0.9μW/cm 2または0.1μW/c
m2)の光を照射した場合に受光素子5aから出力され
た光電流(A)を示すグラフである。従って、図4に示
す光電流のカーブは感度(A/W)のカーブと同じ形状
となる。
nAlGaNのバンドギャップエネルギが約3.4eV
になる(カットオフ波長が約360nmになる)ように
調整された受光素子5aに対して、複数の測定波長毎に
同じ強度(0.9μW/cm 2または0.1μW/c
m2)の光を照射した場合に受光素子5aから出力され
た光電流(A)を示すグラフである。従って、図4に示
す光電流のカーブは感度(A/W)のカーブと同じ形状
となる。
【0031】図4に示す感度の波長依存性のグラフから
は、受光領域の形成に係るAlGaNの感度カーブが、
上記カットオフ波長以下でほぼ平坦(一定)であること
が分かる。ここでは図示しないが、感度カーブの平坦性
はInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)
において同様に観測された。このような受光領域を含む
受光素子5aを備えた光パワーメータ5を使用した場
合、感度カーブが平坦であるので、光パワーメータ5に
照射される光の波長が変化した場合であっても、感度補
正テーブルを使用して、実際に光パワーメータ5に照射
された光強度を演算によって求めることは不要である。
は、受光領域の形成に係るAlGaNの感度カーブが、
上記カットオフ波長以下でほぼ平坦(一定)であること
が分かる。ここでは図示しないが、感度カーブの平坦性
はInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)
において同様に観測された。このような受光領域を含む
受光素子5aを備えた光パワーメータ5を使用した場
合、感度カーブが平坦であるので、光パワーメータ5に
照射される光の波長が変化した場合であっても、感度補
正テーブルを使用して、実際に光パワーメータ5に照射
された光強度を演算によって求めることは不要である。
【0032】図5には、受光素子5aの材料としてSi
フォトダイオードを使用した場合の短所を比較例として
具体的に説明する。従来から使用されてきたSiフォト
ダイオードの感度は波長によって大きく変化し、特に波
長400nm以下の紫外域においては非線形に大きく変
化する。このため、感度補正テーブルを使用して、実際
に光パワーメータ5に照射された光強度を演算して求め
ることが必須であり、本実施形態のように、光パワーメ
ータ5の出力値に基づいて減衰器2をフィードバック制
御する場合には、制御が煩雑になるという問題がある。
フォトダイオードを使用した場合の短所を比較例として
具体的に説明する。従来から使用されてきたSiフォト
ダイオードの感度は波長によって大きく変化し、特に波
長400nm以下の紫外域においては非線形に大きく変
化する。このため、感度補正テーブルを使用して、実際
に光パワーメータ5に照射された光強度を演算して求め
ることが必須であり、本実施形態のように、光パワーメ
ータ5の出力値に基づいて減衰器2をフィードバック制
御する場合には、制御が煩雑になるという問題がある。
【0033】以上の実施形態では、図2(a)および図
2(b)に例示したようなフォトコンダクタ型の受光素
子を例にして光パワーメータ5の説明を行ったが、受光
素子には他の様々な形態のものが使用可能である。例え
ば、図6に示すようなショットキーダイオード型の受光
素子がある。
2(b)に例示したようなフォトコンダクタ型の受光素
子を例にして光パワーメータ5の説明を行ったが、受光
素子には他の様々な形態のものが使用可能である。例え
ば、図6に示すようなショットキーダイオード型の受光
素子がある。
【0034】図6に示すショットキーダイオード型の受
光素子は、基板10上に下地構造とデバイス構造とが順
次堆積された構造を有する。その下地構造は、基板10
上に、低温堆積緩衝層11と、結晶改善層12と、低温
堆積中間層13とを順次堆積させて形成される。また、
デバイス構造は、下地構造上に、n型半導体層17と、
受光領域として作用するi型半導体層18とを順次堆積
して形成される。また、n型半導体層17の表面が露出
するようにデバイス構造を部分的にエッチングなどによ
って除去し、露出された部位に電極21(負極)がオー
ミック接触となるように形成される。また、i型半導体
層18上にはメッシュ状または光透過性を有する電極2
2(正極)がショットキー接合となるように形成され、
外部から照射された光が遮断されること無しにi型半導
体層18にまで到達するような対策が施されている。そ
して、電極22上の一部分にワイヤボンディング用の電
極23が形成される。
光素子は、基板10上に下地構造とデバイス構造とが順
次堆積された構造を有する。その下地構造は、基板10
上に、低温堆積緩衝層11と、結晶改善層12と、低温
堆積中間層13とを順次堆積させて形成される。また、
デバイス構造は、下地構造上に、n型半導体層17と、
受光領域として作用するi型半導体層18とを順次堆積
して形成される。また、n型半導体層17の表面が露出
するようにデバイス構造を部分的にエッチングなどによ
って除去し、露出された部位に電極21(負極)がオー
ミック接触となるように形成される。また、i型半導体
層18上にはメッシュ状または光透過性を有する電極2
2(正極)がショットキー接合となるように形成され、
外部から照射された光が遮断されること無しにi型半導
体層18にまで到達するような対策が施されている。そ
して、電極22上の一部分にワイヤボンディング用の電
極23が形成される。
【0035】図6に例示した実施形態において、n型半
導体層17、およびi型半導体層18はいずれもInx
AlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)からな
り、インジウム組成比xおよびアルミニウム組成比yを
変えて成膜することで、上述したようにそれぞれのバン
ドギャップエネルギが調整される。そして、n−AlG
aNからなるn型半導体層17の膜厚は約1μmであ
り、アンドープのAlGaNからなるi型半導体層18
の膜厚は約100〜200nmである。尚、本実施形態
ではn型半導体層とi型半導体層とが積層されてなるシ
ョットキーダイオード型の受光素子を説明しているが、
n型半導体層とn-型半導体層とが積層されてなる受光
素子などの他の構成のショットキーダイオード型の受光
素子を構成することもできる。
導体層17、およびi型半導体層18はいずれもInx
AlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)からな
り、インジウム組成比xおよびアルミニウム組成比yを
変えて成膜することで、上述したようにそれぞれのバン
ドギャップエネルギが調整される。そして、n−AlG
aNからなるn型半導体層17の膜厚は約1μmであ
り、アンドープのAlGaNからなるi型半導体層18
の膜厚は約100〜200nmである。尚、本実施形態
ではn型半導体層とi型半導体層とが積層されてなるシ
ョットキーダイオード型の受光素子を説明しているが、
n型半導体層とn-型半導体層とが積層されてなる受光
素子などの他の構成のショットキーダイオード型の受光
素子を構成することもできる。
【0036】また、図1(a)および図1(b)に示し
た場合と同様に、基板10にサファイア基板が使用さ
れ、低温堆積緩衝層11にはAlN(厚さ20nm)が
使用され、結晶改善層12にはGaN(厚さ1μm)が
使用され、低温堆積中間層13にはAlN(厚さ20n
m)が使用され、電極21にはTi、Al、Au、Ni
などの金属が使用される。電極22にはITOやSnO
2などの透明導電性材料やTi、Al、Au、Niなど
の金属が使用される。ワイヤボンディング用の電極23
には良好な導電性を示すAuなどの材料が使用される。
た場合と同様に、基板10にサファイア基板が使用さ
れ、低温堆積緩衝層11にはAlN(厚さ20nm)が
使用され、結晶改善層12にはGaN(厚さ1μm)が
使用され、低温堆積中間層13にはAlN(厚さ20n
m)が使用され、電極21にはTi、Al、Au、Ni
などの金属が使用される。電極22にはITOやSnO
2などの透明導電性材料やTi、Al、Au、Niなど
の金属が使用される。ワイヤボンディング用の電極23
には良好な導電性を示すAuなどの材料が使用される。
【0037】ここで、電極21(負極)および電極22
(正極)の間に印加される逆バイアス電圧(電極21を
プラス側に、電極22をマイナス側にして印加された電
圧)の大きさ(絶対値)は所定の値に設定可能である
が、逆バイアス電圧の大きさを小さく(例えば5V以下
に)設定して光強度の測定を行った場合には、半導体間
の接合部に生じるトンネル電流を小さくすることができ
るので、受光素子5aから出力される光電流に含まれる
暗電流(上記トンネル電流を含む)の割合を非常に小さ
いものとすることができる。その結果、照射された光が
微弱であった場合でも、発生された光電流の存在が明確
に現われるため、照射された光の強度を良好な感度で測
定することができる。更に、逆バイアス電圧の大きさが
0Vに設定された場合には、暗電流がない状態で光強度
の測定を行うことができるため、照射された光によって
のみ発生された光電流から、照射された光強度を求める
ことができ、結果として、非常に正確な光強度測定の実
施が可能となる。
(正極)の間に印加される逆バイアス電圧(電極21を
プラス側に、電極22をマイナス側にして印加された電
圧)の大きさ(絶対値)は所定の値に設定可能である
が、逆バイアス電圧の大きさを小さく(例えば5V以下
に)設定して光強度の測定を行った場合には、半導体間
の接合部に生じるトンネル電流を小さくすることができ
るので、受光素子5aから出力される光電流に含まれる
暗電流(上記トンネル電流を含む)の割合を非常に小さ
いものとすることができる。その結果、照射された光が
微弱であった場合でも、発生された光電流の存在が明確
に現われるため、照射された光の強度を良好な感度で測
定することができる。更に、逆バイアス電圧の大きさが
0Vに設定された場合には、暗電流がない状態で光強度
の測定を行うことができるため、照射された光によって
のみ発生された光電流から、照射された光強度を求める
ことができ、結果として、非常に正確な光強度測定の実
施が可能となる。
【0038】更に別の受光素子の構成例としては、図7
に示すショットキーダイオード型の受光素子がある。図
7に示す受光素子は、ZrB2基板19上に、n型半導
体層17と、受光領域として作用するi型半導体層18
とを順次堆積して形成されたデバイス構造を備えて構成
される。また、n型半導体層17の表面が露出するよう
にデバイス構造を部分的にエッチングなどによって除去
し、露出された部位に電極21(負極)がオーミック接
触となるように形成される。また、i型半導体層18上
にはメッシュ状または光透過性を有する電極22(正
極)がショットキー接合となるように形成され、外部か
ら照射された光が遮断されること無しにi型半導体層1
8にまで到達するような対策が施されている。
に示すショットキーダイオード型の受光素子がある。図
7に示す受光素子は、ZrB2基板19上に、n型半導
体層17と、受光領域として作用するi型半導体層18
とを順次堆積して形成されたデバイス構造を備えて構成
される。また、n型半導体層17の表面が露出するよう
にデバイス構造を部分的にエッチングなどによって除去
し、露出された部位に電極21(負極)がオーミック接
触となるように形成される。また、i型半導体層18上
にはメッシュ状または光透過性を有する電極22(正
極)がショットキー接合となるように形成され、外部か
ら照射された光が遮断されること無しにi型半導体層1
8にまで到達するような対策が施されている。
【0039】図6に例示した受光素子と同様に、n型半
導体層17、およびi型半導体層18はいずれもInx
AlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)からな
り、インジウム組成比xおよびアルミニウム組成比yを
変えて成膜することで、上述したようにそれぞれのバン
ドギャップエネルギが調整される。そして、n−AlG
aNからなるn型半導体層17の膜厚は約1μmであ
り、アンドープのAlGaNからなるi型半導体層18
の膜厚は約100〜200nmである。また、電極21
にはTi、Al、Au、Niなどの金属が使用される。
電極22にはITOやSnO2などの透明導電性材料や
Ti、Al、Au、Niなどの金属が使用される。ワイ
ヤボンディング用の電極23には良好な導電性を示すA
uなどの材料が使用される。
導体層17、およびi型半導体層18はいずれもInx
AlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0≦y≦1)からな
り、インジウム組成比xおよびアルミニウム組成比yを
変えて成膜することで、上述したようにそれぞれのバン
ドギャップエネルギが調整される。そして、n−AlG
aNからなるn型半導体層17の膜厚は約1μmであ
り、アンドープのAlGaNからなるi型半導体層18
の膜厚は約100〜200nmである。また、電極21
にはTi、Al、Au、Niなどの金属が使用される。
電極22にはITOやSnO2などの透明導電性材料や
Ti、Al、Au、Niなどの金属が使用される。ワイ
ヤボンディング用の電極23には良好な導電性を示すA
uなどの材料が使用される。
【0040】図7に例示する受光素子において基板材料
に使用されるZrB2の格子定数は約0.29であるの
だが、この値はデバイス構造の形成に係るInAlGa
Nの格子定数と非常に近い値である。図8には、ZrB
2の格子定数とAlyGa1-yN(0≦y≦1)の格子定
数とを例示するが、両者の値が非常に近いことが分か
る。これは、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0
≦y≦1)であっても同様である。従って、デバイス構
造を堆積させる際に、格子定数が異なる場合に生じる応
力を非常に小さくすることができ、結果として結晶品質
の良好なデバイス構造を得ることができる。他方で、図
8に比較例として示すように、従来から使用されてきた
サファイアやSiCといった基板の結晶成長面の格子間
隔は、デバイス構造の形成に係るAlGaNの格子定数
と大きく異なっているので、デバイス構造を堆積させる
際に応力が加わり、結晶品質の良好な半導体層が得られ
ない。
に使用されるZrB2の格子定数は約0.29であるの
だが、この値はデバイス構造の形成に係るInAlGa
Nの格子定数と非常に近い値である。図8には、ZrB
2の格子定数とAlyGa1-yN(0≦y≦1)の格子定
数とを例示するが、両者の値が非常に近いことが分か
る。これは、InxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、0
≦y≦1)であっても同様である。従って、デバイス構
造を堆積させる際に、格子定数が異なる場合に生じる応
力を非常に小さくすることができ、結果として結晶品質
の良好なデバイス構造を得ることができる。他方で、図
8に比較例として示すように、従来から使用されてきた
サファイアやSiCといった基板の結晶成長面の格子間
隔は、デバイス構造の形成に係るAlGaNの格子定数
と大きく異なっているので、デバイス構造を堆積させる
際に応力が加わり、結晶品質の良好な半導体層が得られ
ない。
【0041】以上のように、フォトコンダクタ型および
ショットキーダイオード型の受光素子の例を説明した
が、何れの場合にも外部から照射された光が受光領域に
直接入射されるように構成されているので、受光される
べき光が他の物質によって遮断されることはなく、結果
として広い波長範囲の光を直接受光可能な光パワーメー
タを構成することができる。
ショットキーダイオード型の受光素子の例を説明した
が、何れの場合にも外部から照射された光が受光領域に
直接入射されるように構成されているので、受光される
べき光が他の物質によって遮断されることはなく、結果
として広い波長範囲の光を直接受光可能な光パワーメー
タを構成することができる。
【0042】更に、半導体受光領域(主として空乏化す
る領域)がn型半導体的な特性を有する(多数キャリア
が電子である)半導体層に形成された場合には、電子を
トラップする正孔の深い準位(ホールトラップにより消
滅される光キャリアの数を少なくできるという効果が得
られる。ここで、n型半導体的な特性を有する半導体受
光領域は、負キャリアが注入されたn型半導体層を使用
するのが一般的である。他には、成膜時に供給されるV
族原料およびIII族原料のV−III比を調整するこ
とでn型半導体的なIII−V族半導体を得る方法や、
原料ガスとして使用される、例えばアンモニア(N
H3)中の残留酸素を、i型半導体層に対する極めて微
量のn型不純物して働かせることでn型半導体的な特性
を有する半導体を得る方法や、i型半導体層に極微量の
Siなどをドーピングすることでn型半導体的な特性を
有する半導体を得る方法などを用いることができる。そ
の結果、微弱な光を受光して発生した少数の光キャリア
による光電流を感度良く検出し、且つ照射された光強度
に対する出力(光電流)の線形性が確保された光パワー
メータを構成することができる。
る領域)がn型半導体的な特性を有する(多数キャリア
が電子である)半導体層に形成された場合には、電子を
トラップする正孔の深い準位(ホールトラップにより消
滅される光キャリアの数を少なくできるという効果が得
られる。ここで、n型半導体的な特性を有する半導体受
光領域は、負キャリアが注入されたn型半導体層を使用
するのが一般的である。他には、成膜時に供給されるV
族原料およびIII族原料のV−III比を調整するこ
とでn型半導体的なIII−V族半導体を得る方法や、
原料ガスとして使用される、例えばアンモニア(N
H3)中の残留酸素を、i型半導体層に対する極めて微
量のn型不純物して働かせることでn型半導体的な特性
を有する半導体を得る方法や、i型半導体層に極微量の
Siなどをドーピングすることでn型半導体的な特性を
有する半導体を得る方法などを用いることができる。そ
の結果、微弱な光を受光して発生した少数の光キャリア
による光電流を感度良く検出し、且つ照射された光強度
に対する出力(光電流)の線形性が確保された光パワー
メータを構成することができる。
【図1】測定システムの構成図である。
【図2】(a)は受光素子の上面図であり、(b)は受
光素子の断面図である。
光素子の断面図である。
【図3】InxAlyGa1-x-yNのバンドギャップエネ
ルギを示すグラフである。
ルギを示すグラフである。
【図4】InxAlyGa1-x-yNの感度カーブを示すグ
ラフである。
ラフである。
【図5】Siフォトダイオードの感度カーブを示すグラ
フである。
フである。
【図6】別の受光素子の断面図である。
【図7】別の受光素子の断面図である。
【図8】AlGaNとZrB2の格子定数を示すグラフ
である。
である。
【符号の説明】
1 光源
2 減衰器
3 分光器
4 ハーフミラー
5 光パワーメータ
6 制御装置
10 基板
11 低温堆積緩衝層
12 結晶改善層
13 低温堆積中間層
14 受光層
15 電極
16 電極
17 n型半導体層
18 i型半導体層
19 ZrB2基板
21 電極
22 電極
23 電極
Claims (6)
- 【請求項1】 受光素子に照射された所定の波長の光の
強度信号を出力する光パワーメータであって、 前記受光素子がInxAlyGa1-x-yN(0≦x≦1、
0≦y≦1)からなる半導体受光領域を備えて構成され
る光パワーメータ。 - 【請求項2】 前記受光素子がショットキーダイオード
型であって、 前記半導体受光領域において発生された光キャリアを、
少なくとも前記半導体受光領域を挟んで設けられた一対
の電極間に0V以上5V以下の逆バイアス電圧を印加す
ることで光電流として出力する請求項1に記載の光パワ
ーメータ。 - 【請求項3】 前記逆バイアス電圧が0Vである請求項
2に記載の光パワーメータ。 - 【請求項4】 前記半導体受光領域の多数キャリアが電
子である請求項1から請求項3の何れかに記載の光パワ
ーメータ。 - 【請求項5】 前記受光素子が、下地構造と、前記下地
構造上に堆積された、前記半導体受光領域を含むデバイ
ス構造とを備えてなり、 前記下地構造が備える複数の半導体層が、前記下地構造
の結晶状態を改善する複数のバッファ層を備えて構成さ
れる請求項1から請求項4の何れか1項に記載の光パワ
ーメータ。 - 【請求項6】 前記受光素子が、ZrB2基板上に堆積
された、前記半導体受光領域を含むデバイス構造を備え
て構成される請求項1から請求項4の何れか1項に記載
の光パワーメータ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001397108A JP2003197955A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 光パワーメータ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001397108A JP2003197955A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 光パワーメータ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003197955A true JP2003197955A (ja) | 2003-07-11 |
Family
ID=27602996
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001397108A Pending JP2003197955A (ja) | 2001-12-27 | 2001-12-27 | 光パワーメータ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003197955A (ja) |
-
2001
- 2001-12-27 JP JP2001397108A patent/JP2003197955A/ja active Pending
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040218 |
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| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061121 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061130 |
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| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20071004 |