JP2003199280A - 回転電機の固定子 - Google Patents

回転電機の固定子

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JP2003199280A JP2001401292A JP2001401292A JP2003199280A JP 2003199280 A JP2003199280 A JP 2003199280A JP 2001401292 A JP2001401292 A JP 2001401292A JP 2001401292 A JP2001401292 A JP 2001401292A JP 2003199280 A JP2003199280 A JP 2003199280A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】回転電機の固定子巻線端部において、通電によ
る巻線導体に発生する電磁振動を低減して信頼性の向上
を図ることにある。 【解決手段】回転電機の固定子巻線端部において、巻線
導体につながる接続導体6と口出し導体8とを接続する
2本の円弧状の位相リングが円周方向に沿って配設さ
れ、且つ各位相リングの接続導体6との接続端部を互い
に円周方向で対向させると共に、この接続端部の対向間
に間隔ブロック14を介挿して対向部分を固定する構成
とし、一方の位相リング7bの接続導体6bは他方の位
相リング7aを交差させて一方の位相リング7bの接続
端部に接続される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タービン発電機な
ど大型の回転電機における固定子巻線端部を電磁力によ
る振動を低減可能に固定するようにした回転電機の固定
子に関する。
【0002】
【従来の技術】タービン発電機に代表される回転界磁型
回転電機において、固定子巻線の導体は固定子鉄心のス
ロット内部に挿入されて直線部を形成しているが、鉄心
両端の巻き返し部分では鉄心スロットより空間に突き出
る構造となっている。
【0003】この巻線導体は、鉄心スロットの内部で全
面が強固に固定されているのに対して、巻線端部では空
中に露出していることから支持が少なく、剛性が低くな
っている。
【0004】ところで、巻線導体には導体への通電によ
り電磁力が導体自体に発生するという特徴的な現象があ
り、この電磁力の作用によって導体に振動が発生する。
したがって、巻線端部では導体に強固な剛性を与えるた
めに種々の補強構造を設けて導体に発生する電磁振動の
低減を図る必要がある。
【0005】図13は回転電機の固定子巻線端部の構造
を示す断面図である。
【0006】図13において、固定子巻線導体の上コイ
ル導体1は鉄心端部2からサイクロイド曲線に沿って伸
び、先端部3で下コイル導体4に反転接続される。下コ
イル導体4は先端部3から上コイル導体1の外周側をサ
イクロイド曲線に沿って鉄心端部2に戻される。
【0007】また、固定子巻線には電流の取り出し口で
ある接続導体6が配設されている。この接続導体6は上
コイル導体1、あるいは下コイル導体4に先端部3で接
続して、下コイル導体4の外周部に沿って配設された円
弧状の位相リング7に連結されている。位相リング7は
口出し導体8に接続されており、発電機の場合では固定
子巻線に発生した電流は口出し導体8より外部に出力さ
れる。
【0008】さらに、上コイル導体1および下コイル導
体4は電磁力に対抗するためにガラス・ロービング9で
導体同士を糸縛りするとともに、環状補強部材であるバ
インド・リング10に結び付けられている。また、下コ
イル導体4の外周には鉄心端部の押え板5に固定された
バインド・リング支え11が設けられている。
【0009】このバインド・リング支え11はバインド
・リング10を支承して巻線端部全体を支持するもので
あるが、外周部で位相リング7と糸縛りで結合されてお
り、位相リング7の保持機能をも併せ持っている。
【0010】上述のように巻線端部の導体には、導体に
流れる電流が作る磁界の相互作用により導体そのものに
電磁力が作用する。このため、導体に流れる電流によっ
て直接導体に力が作用するので、通常の振動問題のよう
に加振力を低減することによって振動を抑制することは
困難であり、低振動化を図るには構造上の問題がある。
【0011】最近では、例えば公開特許公報「特開平1
1−299158号」に示されるようにコイル導体同士
の結合を強化して導体の支持剛性を増強させるのが導体
の振動を抑制するのに有効と考えられていた。
【0012】この技術では、図14に示すように鉄心端
2から伸び出した多数の巻線導体12(上コイル導体ま
たは下コイル導体)の中間に、電気的絶縁性と耐熱性を
有した素材から形成される振動吸収材13を圧縮状態で
挿入するようにしたものである。この振動吸収材は圧入
されていることから、高い剛性を有しており、巻線導体
12相互間を強固に固定することができる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】このような巻線導体の
固定構造では、巻線導体相互の相対変位を拘束できる
が、接続導体やこれに接続する上コイル導体や下コイル
導体については大きな効果が期待できない。
【0014】一般に、巻線導体の電磁振動は導体の中間
部における振幅よりも固定点である鉄心端から離れた先
端部での振幅が大きくなる。特に、接続導体に接続され
た巻線導体の先端部での振幅は、上コイル導体と下コイ
ル導体がシリーズに接続されたシリーズ導体の先端部よ
りも大きくなる傾向が見られる。
【0015】この現象は位相リングの端部が拘束されて
いないために位相リングの振動が接続導体に伝えられて
発生するものであるが、接続導体は位相リングの端部を
支点とする片持ちはりを形成しているために端部の振動
が増幅されて、接続導体の端部における振動変位は著し
く大きくなる。
【0016】さらに、接続導体は巻線導体と比較して電
流密度が高くなることから、導体断面の形状が太くなっ
ている上に一体構造で形成されているため、接続導体の
剛性は巻線導体の剛性よりも著しく高くなっている。こ
のため、接続導体の振動によって剛性の低い巻線導体と
の接続部に大きな荷重を作用させるので、巻線導体に損
傷を起こす可能性はシリーズ導体よりも著しく高いもの
と考えられる。
【0017】図15は、回転電機の固定子巻線端部につ
いて有限要素法による構造解析と電磁解析で求めた電磁
力とを連結して電磁振動計算を行った結果である。
【0018】図15によれば、次のようなことが指摘さ
れる。
【0019】(1)巻線導体の先端部3における振幅が
大きいこと (2)接続導体6(6a,6b)の先端の変位が大きい
こと (3)接続導体6の変位により引張られて接続導体に接
続される巻線導体が大きく変形していること (4)接続導体6の振動は位相リング7(7a,7b)
の変形に伴なうものであること (5)位相リング7の振動は接続導体6との接続点で大
きいこと なお、図中1は上コイル導体、4は下コイル導体であ
る。
【0020】特に、上部に位置する2本の位相リング7
a、7bは支持点である口出し導体8から最も距離が長
いことから、接続導体6につながる端部での変位が大き
くなっている。
【0021】このように巻線導体相互の結合剛性を高め
ることを目的とした従来技術では、位相リングに起因
し、接続導体を介して巻線導体に伝えられる電磁振動に
は十分な振動低減の効果は期待できない。
【0022】本発明の目的は、位相リングの支持剛性を
強化してその振動を低減させることにより、巻線導体の
弱点である接続導体との接続部の振動を抑制して固定子
巻線端部の信頼性を向上させることができる回転電機の
固定子を提供することにある。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するため、次のような手段により回転電機の固定子を
構成する。
【0024】請求項1に対応する発明は、回転電機の固
定子巻線端部において、巻線導体につながる接続導体と
口出し導体とを接続する2本の円弧状の位相リングが円
周方向に沿って配設され、且つ各位相リングの前記接続
導体との接続端部を互いに円周方向で対向配置すると共
に、この接続端部の対向間に間隔ブロックを介挿して対
向部分を固定する構成とし、前記一方の位相リングの接
続導体は他方の位相リングを交差させて前記一方の位相
リングの接続端部に接続される。
【0025】上記請求項1に対応する発明によれば、そ
れぞれの位相リングの接続端部の剛性が高められるの
で、電磁力による位相リングの振動が低減され、巻線導
体全体の振動を抑制して信頼性を向上することができ
る。
【0026】請求項2に対応する発明は、請求項1に対
応する発明の回転電機の固定子において、両位相リング
の接続端部をそれぞれ外部より支持する。
【0027】上記請求項2に対応する発明によれば、位
相リングの剛性を一層高めることができる。
【0028】請求項3に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に対応する発明の回転電機の固定子において、
円周方向に沿って配設される2本の位相リングが同一平
面上にあるとき、各々の位相リングの前記接続導体との
接続端部の一方あるいは両方を半径方向にずらして対向
させる。
【0029】請求項4に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に対応する発明の回転電機の固定子において、
円周方向に沿って配設される2本の位相リングが同一平
面上にあるとき、各々の位相リングの前記接続導体との
接続端部の一方あるいは両方を軸方向にずらして対向さ
せる。
【0030】上記請求項3及び請求項4に対応する発明
によれば、位相リングの干渉を回避しつつ位相リングの
連結を図ることができる。
【0031】請求項5に対応する発明は、請求項1又は
請求項2に対応する発明の回転電機の固定子において、
円周方向に沿って配設される2本の位相リングが軸方向
に離れているとき、位相リングの前記接続導体との接続
端部の一方あるいは両方を対向部分の間隔が狭まるよう
に軸方向に折曲したものである。
【0032】上記請求項5に対応する発明によれば、位
相リングの間の固定を強固にすることができる。
【0033】請求項6に対応する発明は、回転電機の固
定子巻線端部において、巻線導体につながる接続導体と
口出し導体とを接続する2本の円弧状の位相リングが円
周方向に沿い、且つ接続端部が適宜離間して配設され、
これら両位相リングの接続端部間に補強部材を配置する
と共に、両方の位相リングを連結する構成とし、前記一
方の位相リングの接続導体は前記補強部材を交差させて
前記一方の位相リングの接続端部に接続される。
【0034】請求項7に対応する発明は、請求項6に対
応する発明の回転電機の固定子において、補強部材に電
気絶縁性の材料を用いる。
【0035】請求項8に対応する発明は、請求項6又は
請求項7に対応する発明の回転電機の固定子において、
位相リングを連結する補強部材を外部より支持する。
【0036】上記請求項6乃至請求項8に対応する発明
によれば、位相リング端部の剛性を高め、電磁振動の低
減をはかる。特に、請求項7に対応する発明では、補強
部材に電気絶縁性の材料を用いることにより信頼性が向
上する。また、請求項8に対応する発明は、補強部材を
外部から支持することにより固定を強固とするものであ
る。
【0037】請求項9に対応する発明は、回転電機の固
定子巻線端部において、巻線導体につながる接続導体に
沿って円環形状の補強部材を配置し、この補強部材を前
記接続導体に固定して口出し導体とつながる位相リング
を連結する。
【0038】上記請求項9に対応する発明によれば、補
強部材は円環を構成することから強固な剛性を有し、こ
れに接続導体を固定することによって接続導体の電磁振
動を低減することができる。
【0039】請求項10に対応する発明は、回転電機の
固定子巻線端部において、巻線導体につながる接続導体
と口出し導体とを接続する位相リングを円環形状とす
る。
【0040】上記請求項10に対応する発明によれば、
剛性の高い円環構造の途中から接続導体は分岐するので
電磁振動を抑制することができる。
【0041】請求項11に対応する発明は、請求項10
に対応する発明の回転電機の固定子において、接続導体
の分岐の位置を位相リングにおける口出し導体の接続位
置に対して対称となるように配置したものである。
【0042】上記請求項11に対応する発明によれば、
接続導体の分岐点から位相リングの両側の導体に流れる
電流が同一となるので、導体の断面積が従来の半分にな
り設置スペースを小さくできる。また、発熱も均一とな
るので位相リングにかかる荷重も均等化されて安定した
支持ができる。
【0043】請求項12に対応する発明は、請求項10
又は請求項11に対応する発明の回転電機の固定子にお
いて、位相リングの導体あるいは口出し導体を分割構造
とする。
【0044】請求項13に対応する発明は、請求項10
又は請求項11に対応する発明の回転電機の固定子にお
いて、口出し導体を分割して製造した上で組立る。
【0045】上記請求項12及び請求項13に対応する
発明によれば、位相リングの搬入、組立が容易になり、
製造性を向上することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面を
参照して説明する。
【0047】図1は本発明の第1の実施の形態である回
転電機の固定子巻線端部の構成を示す斜視図である。
【0048】図1に示すように、2本の円弧状の位相リ
ング7a、7bを円周方向に沿い、且つ軸方向に適宜の
間隔を存して配設すると共に、これら2本の位相リング
7a、7bの接続端部を互いに軸方向間で対向させ、こ
の対向面間に間隔ブロック14を挿入し、この部分をガ
ラス・ロービング15による糸縛りを施して位相リング
7aと7bの接続端部を結合する。
【0049】これらの位相リング7a、7bの接続端部
は、それぞれの先端が半径方向に折り曲げられて接続導
体6a、6bに接続され、さらに接続導体6aは上コイ
ル導体1の先端部3に、接続導体6bは下コイル4の先
端部3にそれぞれ接続される。
【0050】この場合、接続導体6a,6bは半径方向
に伸びる導体部と軸方向に伸びる導体部からなり、接続
導体6bの軸方向に伸びる導体部は位相リング7aの接
続端部の下方を交差させて位相リング7bの接続端部の
先端に接続される。
【0051】なお、位相リング7a,7bはそのリング
上の適宜の個所がバインド・リング支え11により支持
されている。
【0052】このように位相リング7a、7bの接続端
部を接続して一体化することにより、全体が環状体に形
成される。
【0053】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、円周方向に沿い、且つ軸方向に適宜の間隔
を存して配設された2本の円弧状の位相リング7a、7
bの接続端部を軸方向間で対向させることにより、両者
を互いに結合部材を介して結合させることができる。
【0054】また、2本の位相リング7a、7bは一体
化されて環状構造物を形成しているので、従来のように
それぞれが単独で形成される場合と比べて高い剛性を持
たせることができる。特に、接続導体6a、6bに接続
される巻線端部の近傍で位相リング7a、7bの接続端
部を結合しているので、接続導体とつながる接続端部先
端の振動が小さく抑えられる。
【0055】したがって、位相リング7a、7bの接続
端部の振動を低減できるので、接続導体6a、6bを介
して上コイル導体1および下コイル導体4に伝播する振
動が抑制されるので、回転電機の巻線端部における信頼
性を大きく向上することができる。
【0056】図2は、本発明の第2の実施の形態である
回転電機の固定子巻線端部の構成を示す斜視図である。
【0057】図2に示すように、2本の円弧状の位相リ
ング7a、7bを円周方向に沿い、且つ軸方向に適宜の
間隔を存して配設すると共に、これら2本の位相リング
7a、7bの接続端部を互いに軸方向間で対向させ、こ
の位相リング7aと7bの接続端部の対向面間に間隔ブ
ロック14を挿入し、この部分をガラス・ロービング1
5による糸縛りを施して位相リング7aと7bの接続端
部を結合する。
【0058】これらの位相リング7a、7bの接続端部
は、それぞれの先端が半径方向に折り曲げられて接続導
体6a、6bに接続され、さらに接続導体6aは上コイ
ル導体1の先端部3に、接続導体6bは下コイル4の先
端部3にそれぞれ接続される。
【0059】この場合、接続導体6a,6bは半径方向
に伸びる導体部と軸方向に伸びる導体部からなり、接続
導体6bの軸方向に伸びる導体部は位相リング7aの接
続端部の下方を交差させて位相リング7bの接続端部の
先端に接続される。
【0060】また、間隔ブロック14による位相リング
7aと7bの連結部の近傍に支え板16を設け、ガラス
・ロービング15を用いて位相リング7a、7bを支え
板16に固定する。この支え板16はバインド・リング
支え11の持つバインド・リング支持の機能を併せ持つ
こともできる。
【0061】なお、位相リング7a,7bはそのリング
上の適宜の個所がバインド・リング支え11により支持
されている。
【0062】このように位相リング7a、7bの接続端
部を接続して一体化することにより、全体が環状体に形
成される。
【0063】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得ら
れることに加え、位相リング7a,7bの接続端部の対
向部を糸縛り15で連結するとともに、支え板16によ
って位相リング7a,7bを接続導体6a、6bに接続
するそれぞれの端部に近い位置で支持するようにしてい
るので、位相リング7a、7bは一体化されて剛性が上
がり、特に接続導体6a、6bとの接続部の振動が抑制
されるので、巻線導体への荷重を低減することができ
る。
【0064】図3は本発明の第3の実施の形態である回
転電機の固定子巻線端部の構成を示す斜視図である。
【0065】図3に示すように、2本の円弧状の位相リ
ング7a、7bを円周方向に沿い、且つ同一平面上に配
設すると共に、これら2本の円弧状の位相リング7a、
7bの接続端部を互いに半径方向で対向させ、この位相
リング7aと7bの接続端部の対向面間に間隔ブロック
14を挿入すると共に、この部分をガラス・ロービング
15による糸縛りを施して位相リング7aと7bの接続
端部を結合する。
【0066】本実施の形態では、片方の位相リング7b
の接続端部を位相リング7aの接続端部の下面側に位置
する方向に曲げ、位相リング7aの接続端部の下面側を
通して両者を対向させている。
【0067】これらの位相リング7a、7bの接続端部
は、それぞれの先端が軸方向に折り曲げられて接続導体
6a、6bに接続され、さらに接続導体6aは上コイル
導体1の先端部に、接続導体6bは下コイルの先端部に
それぞれ接続される。
【0068】この場合、接続導体6a,6bは半径方向
に伸びる導体部と軸方向に伸びる導体部からなり、接続
導体6aの軸方向に伸びる導体部は位相リング7bの接
続端部の上方を交差させて位相リング7aの接続端部の
先端に接続される。
【0069】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得ら
れることに加え、2本の位相リング7a、7bを同一平
面上に配置することで接続端部に干渉が生じる場合で
も、両者の接続端部を対向させて連結することができ
る。
【0070】図4は本発明の第4の実施の形態である回
転電機の固定子巻線端部の構成を示す斜視図である。
【0071】図4に示すように、2本の円弧状の位相リ
ング7a、7bを円周方向に沿い、且つ同一平面上に配
設すると共に、これら2本の円弧状の位相リング7a、
7bの接続端部を互いに軸方向で対向させ、この位相リ
ング7aと7bの接続端部の対向面間に間隔ブロック1
4を挿入すると共に、この部分をガラス・ロービング1
5による糸縛りを施して位相リング7aと7bの接続端
部を結合する。
【0072】本実施の形態では、片方の位相リング7b
の接続端部を位相リング7aの先端の外側方向に曲げ、
位相リング7aの接続端部の外側面を通して両者を対向
させている。
【0073】これらの位相リング7a、7bの接続端部
は、それぞれの先端が半径方向に折り曲げられて接続導
体6a、6bに接続され、さらに接続導体6aは上コイ
ル導体1の先端部に、接続導体6bは下コイルの先端部
にそれぞれ接続される。
【0074】この場合、接続導体6a,6bは半径方向
に伸びる導体部と軸方向に伸びる導体部からなり、接続
導体6aの軸方向に伸びる導体部は位相リング7bの接
続端部の下方を交差させて位相リング7aの接続端部の
先端に接続される。
【0075】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得ら
れることに加え、2本の位相リング7a、7bを同一平
面上に配置することで接続端部に干渉が生じる場合で
も、両者の接続端部を対向させて連結することができ
る。
【0076】図5は本発明の第5の実施の形態である回
転電機の固定子巻線端部の構成を示す斜視図である。
【0077】図5に示すように、2本の円弧状の位相リ
ング7a、7bを円周方向に沿い、且つ互いに軸方向に
適宜離間させて配設し、これら両者の接続端部間に間隔
ブロックを挿入して糸縛りによって連結すると、糸縛り
のガラス・ロービングの長さが長くなって張力が弱まり
連結剛性が低下する恐れが生じる。
【0078】そこで、第5の実施の形態では、位相リン
グ7aをその接続端部の近傍を外側方向に折り曲げて接
続導体6aに接続し、位相リング7bをその接続端部の
近傍を内側方向に折り曲げて接続導体6bに接続する。
すなわち、位相リング7a、7bの接続端部をそれぞれ
間隔が狭まるように折り曲げ、両者を軸方向に対向さ
せ、この位相リング7aと7bの接続端部の対向面間に
間隔ブロック14を挿入すると共に、この部分をガラス
・ロービング15による糸縛りを施して位相リング7a
と7bの接続端部を結合する。
【0079】この場合、接続導体6a,6bは半径方向
に伸びる導体部と軸方向に伸びる導体部からなり、接続
導体6aの軸方向に伸びる導体部は位相リング7bの接
続端部の下方を交差させて位相リング7aの接続端部の
先端に接続される。
【0080】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、第1の実施の形態と同様の作用効果が得ら
れることに加え、位相リング7a、7bが軸方向に離れ
た円周方向に配設された場合でも、連結の剛性を低下さ
せることなく連結することができる。
【0081】図6は本発明の第6の実施の形態である回
転電機の固定子巻線端部の構成を示す斜視図である。
【0082】図6に示すように、円周方向に沿い、且つ
互いに軸方向に離れた2本の円弧状の位相リング7a、
7bが配設しても全体が環状とならない場合、各位相リ
ング7a、7bの接続端部間に円弧形状の補強部材17
を配置すると共に、この補強部材17の両端に対応する
部分を位相リング7a、7bの接続端部に糸縛り18で
それぞれ連結する。
【0083】この場合、接続導体6a,6bは半径方向
に伸びる導体部と軸方向に伸びる導体部からなり、接続
導体6bの軸方向に伸びる導体部は補強部材17の下方
を交差させて位相リング7bの接続端部の先端に接続さ
れる。
【0084】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、位相リング7a、7bは環状の構造を形成
するので、接続導体6a、6bの接続部における支持剛
性が高まり、電磁振動を低減することができる。
【0085】また、位相リング7a、7bの表面は一般
に絶縁処理が施されているが、より高い電気的絶縁性を
持たせるためには、補強部材17の材質としてガラス・
エポキシのような絶縁材を用いることが有効である。
【0086】図7は本発明の第7の実施の形態である回
転電機の固定子巻線端部の構成を示す斜視図である。
【0087】図7に示すように、円周方向に沿い、且つ
互いに軸方向に離れた2本の円弧状の位相リング7a、
7bが配設しても全体が環状とならない場合、各位相リ
ング7a、7bの接続端部間に円弧形状の補強部材17
を配置して、この補強部材17の両端に対応する部分を
位相リング7a、7bの接続端部に糸縛り18でそれぞ
れ連結する。この場合、補強部材17には支え板19が
取付けられ、この支え板19により補強部材17が支持
される。
【0088】この場合、接続導体6a,6bは半径方向
に伸びる導体部と軸方向に伸びる導体部からなり、接続
導体6bの軸方向に伸びる導体部は補強部材17の下方
を交差させて位相リング7bの接続端部の先端に接続さ
れる。
【0089】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、補強部材17を支え板19により支持する
ので、補強部材17は高い剛性を持ち、補強部材17に
連結された位相リング7a、7bの振動を抑制すること
ができる。また、支え板19にバインド・リングを支持
する機能を持たせることもできる。
【0090】図8は本発明の第8の実施の形態である回
転電機の固定子巻線端部の構成を示す斜視図である。
【0091】本実施の形態では、図8に示すように1本
の位相リング7と、この位相リング7に軸方向に適宜の
距離を存して補強リング20を配置し、位相リング7に
接続導体6の軸方向に伸びる導体部を接続すると共に、
この接続導体の並び方向にガラス・ロービングによる糸
縛り18により位相リングに結合されたバインド・リン
グ支え11によって補強リング20を支持させ、この補
強リング20に接続導体6を固定する。
【0092】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、接続導体6の変位は補強リング20によっ
て拘束されるので、接続導体6の電磁振動を抑制でき
る。
【0093】図9は本発明の第9の実施の形態である回
転電機の固定子巻線端部の構成を示す斜視図である。
【0094】第9の実施の形態では、図9に示すように
2本の位相リング7a、7bを環状の導体で形成し、こ
れら位相リング7a、7bを下コイル導体4の外周に沿
って配置すると共に、バインド・リング支え11によっ
て支持する。
【0095】図10は上記位相リング7aの構成を示す
正面図である。
【0096】図10に示すように位相リング7aには、
2本の接続導体6a、6a’と口出し導体8aが接続さ
れている。なお、図中23,24,25は位相リング分
割点であり、また26は口出し導体分割点である。
【0097】この位相リング7aは、円環形状をなして
いるので全体の剛性が高く、接続導体6a、6a’との
接続部での電磁振動を位相リング7a自体の構造で抑制
することができる。
【0098】一方、図12は従来の位相リング7aの構
成を示す正面図であるが、従来の位相リング7aは口出
し導体8aから両側に導体が円弧状に伸びており、両方
の円弧の終端に接続導体6a、6bが接続される構造に
なっている。
【0099】この構造では、両側の位相リング導体は口
出し導体8aとの接続部を支点とする片持ちはり構造を
なしているので、終端である接続導体6a、6bにおけ
る剛性は図10の本発明と比較して著しく低いものであ
る。
【0100】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、位相リングを円環形状に構成することによ
り、高い剛性を有し、接続導体に発生する電磁振動を抑
制することができる。
【0101】図11は本発明の第10の実施の形態であ
る回転電機の固定子巻線端部における位相リングの正面
図である。
【0102】図11に示すように、前述した第9の実施
の形態において、接続導体の接続位置を口出し導体の接
続位置に対して対称に配置したものである。即ち、位相
リング7aは円環形状で、下部で口出し導体8aが接続
されている。また、位相リング7aには接続導体6aが
位相リング7aの中心に対して口出し導体8aの接続位
置から180°の位置から分岐している。この接続導体
6aは分岐点から位相リング7aの内周に沿って下コイ
ル導体4との接続位置まで伸びている。
【0103】さらに、接続導体6aと位相リング7aと
の間には間隔ブロック21が挿入され、ガラス・ロービ
ング22による糸縛りによって固定されている。もう一
つの接続導体6a’は口出し導体8aの接続点と同一位
置から位相リングの7aの内周に沿って上コイル導体と
の接続位置まで伸びている。接続導体6a’も同様に位
相リング7aの間に挿入された間隔ブロック21を介し
てガラス・ロービング22による糸縛りによって固定さ
れている。
【0104】このような回転電機の固定子巻線端部の構
成とすれば、接続導体6aの位相リング7aからの分岐
点から口出し導体8aの接続点までの位相リング7aに
沿った距離は、分岐点の両側で等距離となる。この場
合、位相リング7aの両側で導体の電気抵抗は等しくな
るので流れる電流も等しくなる。
【0105】したがって、位相リング7aの円環部分の
導体断面積を従来の1/2にすることができる。また、
発熱均一となるので位相リングにかかる荷重も均等化さ
れて安定した支持ができる。これにより、分岐した接続
導体6a、6a’は円環形状の位相リング7aと密接に
固定することができるので、高い剛性が得られ、電磁振
動を抑制できる。
【0106】本発明の第11の実施の形態である回転電
機の固定子巻線端部における位相リングの構造を図10
を用いて説明する。
【0107】第11の実施の形態では、図10に示すよ
うに位相リング7a、口出し導体8aを分割して製作し
た上で、組立時に接合する。図10で位相リング7aは
分割点23、24、25で接合されている。また、口出
し導体8aは分割点26で位相リング7aと接合されて
いる。
【0108】一般に固定子巻線は固定子フレームの内部
に設置されるもので、位相リング7aを円環形状のまま
設置することは困難である。
【0109】位相リングは一般に固定子フレームの内部
で組立られる。円環形状の位相リングを狭隘な固定子フ
レームの内部に搬入し、組立られるにはそのままの形状
では困難である。
【0110】本実施の形態によれば、位相リング7aお
よび口出し導体8aを分割して設置場所に搬入できるの
で、巻線端部の組立製造が容易となる。
【0111】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、回転
電機の固定子巻線端部において、通電による巻線導体に
発生する電磁振動を低減して信頼性の高い回転電機の固
定子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第1
の実施の形態を示す斜視図。
【図2】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第2
の実施の形態を示す斜視図。
【図3】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第3
の実施の形態を示す斜視図。
【図4】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第4
の実施の形態を示す斜視図。
【図5】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第5
の実施の形態を示す斜視図。
【図6】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第6
の実施の形態を示す斜視図。
【図7】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第7
の実施の形態を示す斜視図。
【図8】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第8
の実施の形態を示す斜視図。
【図9】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第9
の実施の形態を示す斜視図。
【図10】同実施の形態における位相リングの正面図。
【図11】本発明による回転電機の固定子巻線端部の第
10の実施の形態を示す構成図。
【図12】従来の回転電機の固定子巻線端部における位
相リングを示す正面図。
【図13】従来の回転電機の固定子巻線端部を示す断面
図。
【図14】従来の回転電機の固定子巻線端部の固定手段
を説明するための図。
【図15】従来の回転電機の固定子巻線端部における電
磁振動解析結果を示す図。
【符号の説明】
1…上コイル導体 2…鉄心端部 3…導体先端部 4…下コイル導体 5…鉄心端部 6…接続導体 7…位相リング 8…口出し導体 9…ガラス・ロービング 10…バインド・リング 11…バインド・リング支え 12…巻線導体 13…振動吸収材 14…間隔ブロック 15…ガラス・ロービング 16…支え板 17…補強部材 18…ガラス・ロービング 19…支え板 20…補強部材 21…間隔ブロック 22…ガラス・ロービング 23…位相リング分割点 24…位相リング分割点 25…位相リング分割点 26…口出し導体分割点
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 風尾 幸彦 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 藤田 真史 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 (72)発明者 片山 仁 神奈川県横浜市鶴見区末広町2丁目4番地 株式会社東芝京浜事業所内 Fターム(参考) 5H604 AA05 BB04 BB10 BB14 CC01 CC05 CC14 DA06 DB24 QA01 QA08 QB01 QB14

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転電機の固定子巻線端部において、巻
    線導体につながる接続導体と口出し導体とを接続する2
    本の円弧状の位相リングが円周方向に沿って配設され、
    且つ各位相リングの前記接続導体との接続端部を互いに
    円周方向で対向配置すると共に、この接続端部の対向間
    に間隔ブロックを介挿して対向部分を固定する構成と
    し、前記一方の位相リングの接続導体は他方の位相リン
    グを交差させて前記一方の位相リングの接続端部に接続
    されることを特徴とする回転電機の固定子。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の回転電機の固定子にお
    いて、両位相リングの接続端部をそれぞれ外部より支持
    することを特徴とする回転電機の固定子。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の回転電機
    の固定子において、円周方向に沿って配設される2本の
    位相リングが同一平面上にあるとき、各々の位相リング
    の前記接続導体との接続端部の一方あるいは両方を半径
    方向にずらして対向させたことを特徴とする回転電機の
    固定子。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2に記載の回転電機
    の固定子において、円周方向に沿って配設される2本の
    位相リングが同一平面上にあるとき、各々の位相リング
    の前記接続導体との接続端部の一方あるいは両方を軸方
    向にずらして対向させたことを特徴とする回転電機の固
    定子。
  5. 【請求項5】 請求項1又は請求項2に記載の回転電機
    の固定子において、円周方向に沿って配設される2本の
    位相リングが軸方向に離れているとき、位相リングの前
    記接続導体との接続端部の一方あるいは両方を対向部分
    の間隔が狭まるように軸方向に折曲したことを特徴とす
    る回転電機の固定子。
  6. 【請求項6】 回転電機の固定子巻線端部において、巻
    線導体につながる接続導体と口出し導体とを接続する2
    本の円弧状の位相リングが円周方向に沿い、且つ接続端
    部が適宜離間して配設され、これら両位相リングの接続
    端部間に補強部材を配置すると共に、両方の位相リング
    を連結する構成とし、前記一方の位相リングの接続導体
    は前記補強部材を交差させて前記一方の位相リングの接
    続端部に接続されることを特徴とする回転電機の固定
    子。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の回転電機の固定子にお
    いて、補強部材に電気絶縁性の材料を用いることを特徴
    とする回転電機の固定子。
  8. 【請求項8】 請求項6又は請求項7に記載の回転電機
    の固定子において、位相リングを連結する補強部材を外
    部より支持することを特徴とする回転電機の固定子。
  9. 【請求項9】 回転電機の固定子巻線端部において、巻
    線導体につながる接続導体に沿って円環形状の補強部材
    を配置し、この補強部材を前記接続導体に固定して口出
    し導体とつながる位相リングを連結したことを特徴とす
    る回転電機の固定子。
  10. 【請求項10】 回転電機の固定子巻線端部において、
    巻線導体につながる接続導体と口出し導体とを接続する
    位相リングを円環形状としたことを特徴とする回転電機
    の固定子。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の回転電機の固定子に
    おいて、接続導体の位相リングとの接続位置を口出し導
    体と位相リングとの接続位置に対して対称に配置したこ
    とを特徴とする回転電機の固定子。
  12. 【請求項12】請求項10又は請求項11に記載の回転
    電機の固定子において、位相リング導体を分割して製造
    した上で組立ることを特徴とする回転電機の固定子。
  13. 【請求項13】請求項10乃至請求項12のいずれかの
    項に記載の回転電機の固定子において、口出し導体を分
    割して製造した上で組立ることを特徴とする回転電機の
    固定子。
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