JP2003200874A - 自転車フレーム用部材の製造方法および自転車 - Google Patents

自転車フレーム用部材の製造方法および自転車

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JP2003200874A JP2002000209A JP2002000209A JP2003200874A JP 2003200874 A JP2003200874 A JP 2003200874A JP 2002000209 A JP2002000209 A JP 2002000209A JP 2002000209 A JP2002000209 A JP 2002000209A JP 2003200874 A JP2003200874 A JP 2003200874A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金型を必要とせずに多品種少量生産に適しな
がら、製造工程において形状の誤差や肉厚の誤差を生じ
難くて、精度よく自転車フレーム用部材を生産する製造
方法を提供する。 【解決手段】 中空の部材である素材管10の外周の一
部をマスキングし、このマスキング済みの素材管10の
外周をケミカルミーリングして、素材管10の外周にお
けるマスキング部11を除く箇所を薄肉状とすることに
より、自転車フレーム用パイプ20を製造する。この方
法により、ケミカルミーリングにより薄肉状とするた
め、金型を必要とせず、多品種少量生産に適している。
また、素材管10の外周をケミカルミーリングするの
で、素材管10の外周の変化を容易に確認することがで
き、さらに、機械加工を行わないため、自転車フレーム
用パイプが長尺寸法であっても良好な形状に形成でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自転車フレーム用部
材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軽量化および高剛性が要求される自転車
フレーム用の部材として、比較的大きな応力が作用する
パイプの継手部分である両端部(または一端部)の肉厚
を厚くし、中間部の肉厚を薄くすることで、パイプの軽
量化を図りながら、剛性の低下を最小限に抑えて、十分
な剛性を確保させるバテッド加工方法は既に知られてい
る。
【0003】従来のバテッド加工方法としては、大きく
分けて、冷間加工によるものと、酸洗いなどのケミカル
ミーリング(化学切削)によってパイプの内周を加工す
るものとの2種類のものがある。
【0004】冷間加工による手法としては、図10
(a)に示すように、均一な肉厚の素材管50内に円柱
形状の心金51を挿入し、これらを軸心を中心に回転さ
せた状態で、素材管50の中間部となる箇所をロール5
2により外周部分を側方から押圧して薄肉状に形成し、
この後、図10(b)に示すように、心金51を抜いた
状態で、その孔部53aの直径D1が素材管50の直径
D2よりも小さい(ロール52で強制的に変形させた素
材管50の細径部分の直径D3とほぼ等しい)ダイズ5
3から素材管50を引き抜くことで、図10(b)にお
いて2点鎖線で示すように、端部が厚肉のパイプ55を
得る、いわゆるロール法による加工手法と、図11に示
すように、肉厚がほぼ一定な素材管60に、端部が細径
となった心金61を挿入し、この状態で、素材管60
を、その孔部62aの直径D4が素材管60の直径D5
よりも小さいダイズ62から引き抜くことで、端部が厚
肉のパイプ65を得る、いわゆる引抜法による加工手法
とがある。このような冷間加工によるバテッド加工方法
を用いると、加工後におけるパイプ55、65の形状
が、肉厚が徐々に変化するように形成されるので応力集
中が生じ難いという利点や、冷間加工工程において加工
硬化による強度が向上するという利点がある。
【0005】また、従来のケミカルミーリングによる加
工方法としては、図12(a)に示すように、均一な肉
厚の素材管70の両端部内側に、中央部にケミカルミー
リング用の処理液(腐食液)72を流入させるための流
路71aを形成したマスキング用のゴム栓71をそれぞ
れ挿入し、この後、前記流路71aから処理液72を素
材管70の内部に導入することで、処理液72により素
材管70の内周面を溶かして(エッチングして)、図1
2(b)に示すように、中間部が薄肉形状になったパイ
プ75を形成するケミカルミーリングによる手法があ
る。このようなケミカルミーリングによりパイプの内周
を加工する方法は、化学的にパイプの内周を溶かすた
め、機械的加工が難しい材料でも加工することが可能と
なる利点や、ダイズなどの金型が一般にいらないので、
多品種少量生産に向いているなどの利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ロ
ール法や引抜法などの冷間加工方法では、素材管50、
60の素材として延性が大きな材料を用いた場合には、
比較的小さな力で変形できるので、比較的容易にバテッ
ド加工することができるが、延性が小さくて引張強度が
高いチタンなどの材料では極めて大きな力で加工しなけ
ればならず、加工が困難であるという課題がある。ま
た、ダイズ53、62などの大掛かりな金型が必要であ
るため、多品種少量生産を行うと製品1つ当たりの製造
コストが多大となる課題もある。また、大きな力により
変形させながら加工するので、パイプとして比較的長い
ものが必要である自転車フレーム用部材としては、加工
時に、形状の誤差を生じ易くなり、精度よく生産するこ
とが困難である。さらに、加工途中での肉厚の測定など
を行うことができないので、肉厚の管理が難しい欠点も
ある。
【0007】また、ケミカルミーリングによってパイプ
の内周を加工する従来の方法では、エッチング途中での
肉厚変化を外側から認識することができないため、肉厚
の管理が困難である。ゆえに、ケミカルミーリングによ
り素材管70におけるマスキング部分とマスキングして
いない部分とに大きな段差を生じた場合が生じ、パイプ
75内周の段差部75aに応力集中を生じやすくなる欠
点がある。
【0008】また、ケミカルミーリングによってパイプ
内周を加工する従来の方法では、複雑な加工をすること
が難しかった。本発明は上記課題や欠点を解決するもの
で、金型を必要とせずに多品種少量生産に適しておりな
がら、製造工程において形状の誤差や肉厚の誤差を生じ
難くて、精度よく自転車フレーム用部材を生産すること
ができる自転車フレーム用部材の製造方法および自転車
を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の請求項1記載の自転車フレーム用部材の製造
方法は、中空の部材の外周の一部をマスキングし、この
マスキングした中空の部材の外周における前記マスキン
グした部分を除く箇所の少なくとも一部をケミカルミー
リングする工程を含むことを特徴とする。
【0010】この方法により、中空の部材の外周の一部
をケミカルミーリングにより薄肉状とすることができる
ため、金型を必要とせず、多品種少量生産に適してい
る。また、中空の部材の外周の一部をケミカルミーリン
グするので、中空の部材の外周の厚みの変化を容易に確
認することができ、さらに、機械加工を行わないため、
自転車フレーム用部材が長尺寸法であっても良好な形状
に形成でき、精度よく自転車フレーム用部材を製造でき
る。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の自転車フレーム用部材の製造方法において、外周の一
部をマスキングした中空の部材の外周をケミカルミーリ
ングし、ケミカルミーリング後に、前記マスキングした
部分の一部のみのマスキングを残した状態で、再度ケミ
カルミーリングして、中空の部材の厚さを多段に形成す
ることを特徴とする。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の自転車フレーム用部材の製造方法において、外周の一
部をマスキングした中空の部材の外周をケミカルミーリ
ングし、ケミカルミーリング後に、前記マスキングした
部分の近傍をさらに延長してマスキングした状態で、再
度ケミカルミーリングして、中空の部材の厚さを多段に
形成することを特徴とする。
【0013】請求項2、請求項3の方法によれば、中空
の部材を多段に薄肉形状に形成することができるので、
段差を少なくすることが可能となって、応力集中を回避
でき、良好な剛性を維持することが可能となる。
【0014】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
何れかに記載の自転車フレーム用部材の製造方法におい
て、中空の部材の外周の一部だけでなく、内周の一部も
マスキングし、マスキングした中空の部材の外周および
内周をケミカルミーリングすることを特徴とする。
【0015】この方法によれば、中空の部材を外周から
だけでなく内周からも同時にケミカルミーリングして処
理できるため、外周だけをケミカルミーリングした場合
と比べて、処理時間を短縮することができ、製造処理を
能率よく行うことができる。
【0016】請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の
何れかに記載の自転車フレーム用部材の製造方法におい
て、中空の部材の外周の両端部または一方の端部をマス
キングし、このマスキングした中空の部材の外周をケミ
カルミーリングする工程を含むことを特徴とする。
【0017】この方法によれば、良好にバテッド加工す
ることができる。請求項6に記載の発明は、請求項1〜
5の何れかに記載の自転車フレーム用部材の製造方法に
おいて、中空の部材がチタン合金製またはチタン製であ
ることを特徴とする。
【0018】この方法によれば、延性が小さくて引張強
度が高いチタンまたはチタン合金に対しても良好な形状
に比較的短い時間で製造することができる。本発明の請
求項7に記載の自転車は、請求項1〜6の何れかに記載
の自転車フレーム用部材の製造方法により製造した自転
車フレーム用部材を備えたことを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を用いて説明する。ここで、図1(a)は本発
明の実施の形態にかかる自転車フレーム用パイプの製造
方法で用いる素材管の一部切欠正面図、(b)は同自転
車フレーム用パイプの製造方法で製造したパイプの正面
図、(c)は同パイプの正面断面図であり、図2は、同
自転車のフレームを示す右側面図、図3は同自転車フレ
ーム用パイプの製造方法で製造したパイプの他の例を示
す正面図、図4(a)〜(d)はそれぞれ同製造方法の
各工程を示す断面図、図5は同製造方法でのマスキング
部の塗布部分を展開して示す図、図6は本発明の他の実
施の形態にかかる自転車フレーム用パイプの製造方法で
製造したパイプの正面図、図7(a)〜(c)はそれぞ
れ同製造方法の各工程を示す断面図、図8は本発明のそ
の他の実施の形態にかかる自転車フレーム用パイプの製
造方法で製造したパイプの断面図、図9(a)〜(c)
はそれぞれ同製造方法の各工程を示す断面図である。
【0020】図1(a)における10は、本発明の実施
の形態にかかる製造方法で用いる中空な棒状の部材とし
ての、自転車フレーム用パイプの素材管である。素材管
10は、肉厚が一定の円筒形状とされている。また、そ
の素材材料は、例えば、チタン合金(または純粋なチタ
ン)とされている。なお、素材管10は、円筒形状に限
らず、四角柱、三角柱、三角錐、円錐、四角錐等でもよ
く、曲がっているものでもよい。また、チタン合金とし
ては、Ti−3Al−2.5V、Ti−6Al−4V、
Ti−15Mo−5Zr−3Al、Ti−6Al−2S
n−4Zr−2Mo、Ti−8Al−1Mo−1V等が
挙げられる。
【0021】また、図1(b),(c)における20
は、以下に述べる製造方法により製造される自転車フレ
ーム用部材としての自転車フレーム用パイプであり、両
端部が厚肉のラグ形状に形成され、両端部間の中間部2
3が両端部より薄肉状となるように形成されている。こ
の自転車フレーム用パイプ20は、内周側には段差がな
く、外周側だけに段差(段付部20a)が形成されてい
る。また、この図1に示す自転車フレーム用パイプ20
は、図2に示す自転車のフレーム1における下バイプ2
として用いられる場合を1例として示している。
【0022】図1(b),(c)、図2に示すように、
この自転車フレーム用パイプ20の一端部には自転車の
ヘッドパイプ3につながれる第1ラグ部21が形成さ
れ、他端部には自転車のハンガラグ4につながれる第2
ラグ部22が形成され、これらのラグ部21、22間の
中間部23が薄肉形状に形成されている。このように、
中間部23を薄肉状に形成して軽量化を図りながら、ラ
グ部21、22は厚肉状に形成することにより、この自
転車フレーム用パイプ20を自転車用フレームとして組
付けた状態に製造して自転車を使用する際に、大きな応
力が作用しやすい箇所を補強し、かつ、応力が作用した
際でも応力を分散させて、応力集中を防止するように図
られている。なお、図3に示すように、必要に応じて、
中間部23に、水筒支持用の突起24や変速レバー取付
用突部25などが形成される場合もある。
【0023】この自転車フレーム用パイプ20の製造方
法について以下に述べる。なお、図4においては、素材
管10などの厚みの変化がわかりやすいように誇張して
図示している。
【0024】まず、図4(a)に示すように、肉厚が一
定の円筒形状とされている素材管10の、最終的に第1
ラグ部21および第2ラグ部22となる外周部両端部
に、それぞれマスキング材(耐薬品性保護皮膜)として
のマスキング塗料(例えば、耐酸性の樹脂やゴム等)を
塗布してマスキングし、マスキング部11を形成する。
マスキングは、ここでは、ハケ塗り、スプレー塗り、流
し塗り、静電塗装により塗料を塗布することにより行う
が、シルクスクリーン、フォトレジスト等で行ってもよ
い。ここで、図5はマスキング部11の塗布部分を展開
して示している。また、素材管10の内周両端部に、次
のエッチング工程で使用する腐食(酸洗いまたはアルカ
リ液処理)用の処理液12が素材管10の内部に浸入し
ないように、中実のマスキング用ゴム栓13を挿入す
る。
【0025】次に、図4(b)に示すように、所定の容
器(図示せず)に満たした処理液12中に、マスキング
済みの素材管10を浸漬する。この場合に、処理液12
としては、チタン合金の場合には、例えば、硝酸(HN
3)とフッ酸(HF)との混合液(硝フッ酸)を用い
る。また、素材材料がアルミニウムの場合には、例えば
水酸化ナトリウム(NaOH)溶液や塩化ナトリウム
(NaCl)溶液を用い、素材材料が炭素鋼の場合には
例えば硝酸(HNO3)溶液を用い、素材材料がステン
レス鋼の場合には、例えば硝酸(HNO3)と塩酸(H
Cl)との混合液を用い、素材材料がベリリウムの場合
には、例えば、二フッ化窒素アンモニウム(NH4
2)溶液や硫酸(H2SO4)溶液を用いる。この浸漬
時間は、処理液12による加工速度(例えば、チタン合
金(Ti−3Al−2.5V)に対する硝フッ酸の場合
には、0.018〜0.038mm/minである)に
応じたものとする。
【0026】この後、上記浸漬時間が経過して、図4
(c)に示すように、中間部23が外周側よりケミカル
ミーリングされて薄肉形状に形成された時点で、素材管
10を処理液12から引上げて、必要に応じて光沢浸漬
などの後処理を行った後、マスキング部11をシンナー
などにより取り除くとともにマスキング用ゴム栓13を
外す。これにより、図4(d)および図1(c)に示す
ように、両端のラグ部21、22が厚肉状となり、中間
部23が両端のラグ部21、22より薄肉状となるよう
にバテッド加工された自転車フレーム用パイプ20を得
ることができる。なお、素材管10を薄肉形状に形成す
る方法は、ケミカルミーリングではなく、エッチングに
よってもよい。
【0027】また、図6に示すように、厚肉部であるラ
グ部(第3の部分)21、22と薄肉部である中間部
(第1の部分)23との境界部分(第2の部分)26、
27の厚みが、多段階で徐々に変化するようなパイプ2
8を製造する場合には、図7(a)に示すように、ま
ず、所定の容器に満たした処理液12の中に、マスキン
グ済みの素材管10を浸漬して、素材管10の中間部2
3の外周をケミカルミーリングして、外周寄りの段付部
28aまで薄肉状に形成した後に、一旦、処理液12か
ら引き上げて、マスキングした部分であるマスキング部
11における段付部28a近傍箇所を除去することによ
り、マスキング部11の一部のみを残した状態で、この
後、図7(b)に示すように、再度ケミカルミーリング
する。これにより、第2の部分が第1の部分より厚くな
り、パイプ28の厚肉部であるラグ部21、22と薄肉
部である中間部23との境界部分26、27の厚みが多
段(図6に示す場合には2段)の段付部28aとなるよ
うにバテッド加工された自転車フレーム用パイプ28を
得ることができる。なお、マスキング部11としてシー
ル状のものを代わりに用いてもよく、この場合には、こ
のマスキング部11を除去するかわりに、両端側へずら
せてもよい。
【0028】なお、マスキング部11の近傍をさらにマ
スキングした状態で、ケミカルミーリングすることによ
り多段(3段以上)に形成してもよい。また、ここでは
素材管10の厚みを3段階で徐々に変化させているが、
3段階に限らず、何段階であってもよい。
【0029】上記図4や図7に示す製造方法によれば、
ケミカルミーリングにより中間部23を薄肉状とするた
め、冷間加工の場合には必要であった金型が要らず、金
型作製費用が不要となり、多品種少量生産を良好に行え
ながら、製造単価は比較的安価となる。したがって、多
品種少量生産に適することとなる。また、複数の素材管
10を処理液12に一度に浸漬させることによって、複
数の自転車フレーム用パイプ20、28を一度に得るこ
とができ、この場合には、作業能率が良好となる。ま
た、素材管10の外周をケミカルミーリングするので、
試作段階などにおいても素材管10の外周の変化を比較
的容易に確認することができる。さらに、機械加工を行
わないため、自転車フレーム用パイプ20、28が長尺
寸法であっても良好な形状に形成でき、精度よく自転車
フレーム用パイプ20、28を製造できる。
【0030】また、図6、図7に示すように、素材管1
0の内周をケミカルミーリングすることでは不可能であ
ったが、素材管10における厚肉部と薄肉部との境界部
を多段に薄肉形状に形成することで、境界部分26、2
7の段差を少なくすることが可能となる。これにより、
パイプ28の境界部分26、27に応力が集中すること
を回避できて、さらに良好な剛性を維持できる。
【0031】なお、中間部23に水筒支持用などの突起
24や変速レバー取付用突部25などを形成する場合
(図3参照)には、これに対応する場所をマスキング材
によりマスキングし、浸漬時にその突起部分や突部など
がケミカルミーリングされることを防止して、突起24
や突部25などを形成することができ、これらの部材を
簡易に形成できる。
【0032】次に、本発明の他の実施の形態を図8を用
いて説明する。図8は本発明の他の実施の形態にかかる
自転車フレーム用パイプの製造方法で製造したパイプの
断面図である。この自転車フレーム用パイプ30は、外
周側に段差(段付部31)が形成されているだけでな
く、内周側にも段差(段付部32)が形成されて、厚肉
部であるラグ部31、32と薄肉部である中間部33と
が設けられている。
【0033】この自転車フレーム用パイプ30の製造方
法について以下に述べる。まず、図9(a)に示すよう
に、肉厚が一定の円筒形状とされている素材管10の、
最終的に第1ラグ部31および第2ラグ部32となる外
周部両端部に、それぞれマスキング材(耐薬品性保護皮
膜)としてのマスキング塗料を塗布してマスキング部1
1を形成する。また、素材管10の内周両端部にもマス
キング塗料を塗布してマスキング部14を形成する。
【0034】次に、図9(b)に示すように、所定の容
器(図示せず)に満たした処理液12中に、マスキング
済みの素材管10を浸漬する。この後、所定の浸漬時間
が経過して、図9(c)に示すように、中間部33に対
応する箇所が外周側および内周側よりエッチングされて
薄肉形状に形成された時点で、素材管10を処理液12
から引上げて、必要に応じて光沢浸漬などの後処理を行
った後、マスキング部11、14をシンナーなどにより
取り除く。これにより、両端のラグ部31、32が厚肉
状となり、中間部33が薄肉状となるようにバテッド加
工された自転車フレーム用パイプ30(図8参照)を得
ることができる。
【0035】この製造方法によれば、素材管10を外周
からだけでなく内周からも同時にケミカルミーリングし
て処理できるため、外周だけをケミカルミーリングした
場合と比べて、処理時間を短縮することができ、製造処
理を能率よく行うことができる。特に、素材材料がチタ
ンである場合には、外周のみから処理した場合と比べ
て、加工速度を約2.5〜3倍に増加させることができ
る。これは、チタンが比較的熱伝導性が悪い材料である
ので、外周からだけケミカルミーリング処理した場合に
は、その金属面近傍の浴温度が緩い勾配でしか上昇しな
いが、内外周の両方から一度にケミカルミーリング処理
すると、大量の反応熱が金属面近傍の浴温度を著しく高
め、この結果、反応速度が増加して加工速度を大きく速
めることができる。これにより、さらに、ケミカルミー
リング工程での処理時間を短縮することができて、製造
能率を高めることができる。
【0036】なお、上記実施の形態においては、両端部
を厚肉形状とし、これらの中間部を薄肉形状としたダブ
ルバテッド加工のパイプ20、28、30を製造する場
合について述べたが、これに限るものではなく、片方の
端部のみ厚肉形状とし、中間部および他の端部を薄肉形
状としたシングルバテッド加工のパイプを製造する場合
や、両端部をそれぞれ互いに異なる厚みの厚肉形状と
し、これらの中間部を薄肉形状としたトリプルバテッド
加工のパイプを製造する場合にも適用できる。また、上
記実施の形態においては、その素材材料がチタンである
場合を述べ、この場合は、特に、ケミカルミーリングに
より良好に加工できる利点があるが、これに限るもので
はなく、素材材料がアルミニウム、炭素鋼、ステンレス
鋼、ベリリウムや、その他のケミカルミーリング可能な
材料にも適用できることはいうまでもない。また、本発
明の自転車フレーム用部材の製造方法は、下パイプに限
らず、自転車フレームの他の箇所のパイプ、例えば、上
パイプ、立パイプ、チェーンステー、バックホーク、ホ
ーク足、ホークステム等を製造する場合にも適用できる
ことはもちろんである。
【0037】なお、パイプ形状は、円筒形状に限らず、
三角柱形状、四角柱形状、円錐形状、三角錐形状、四角
錐形状でもよい。また、パイプの形状は曲がっていても
よい。
【0038】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、中空の部
材の外周の一部をマスキングし、このマスキングした中
空の部材の外における前記マスキングした部分を除く箇
所の少なくとも一部をケミカルミーリングすることで、
中空の部材の外周の一部を薄肉状とすることができて、
自転車フレーム用パイプを比較的安価に多品種少量生産
することができ、また、自転車フレーム用パイプが長尺
寸法であっても良好な形状に形成でき、精度よく自転車
フレーム用パイプを製造できる。
【0039】また、一部をマスキングした素材管の外周
をケミカルミーリングし、ケミカルミーリング後に、素
材管のマスキング部分の一部を除去し、またはずらせた
状態、もしくはマスキング部分の近傍をさらに延長して
マスキングした状態で、再度ケミカルミーリングするこ
とで、中空の部材を多段に薄肉形状に形成することがで
きて、段差を少なくすることが可能となり、応力集中を
回避でき、良好な剛性を維持することが可能となる。
【0040】また、中空の部材の外周の一部だけでな
く、中空の部材の内周の一部もマスキングし、マスキン
グした中空の部材の外周および内周をケミカルミーリン
グすることにより、中空の部材の内外周におけるマスキ
ングしていない箇所を薄肉状となるように加工すること
ができるだけでなく、処理時間を短縮することができ、
製造処理を能率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の実施の形態にかかる自転車フ
レーム用パイプの製造方法で用いる素材管の一部切欠正
面図、(b)は同自転車フレーム用パイプの製造方法で
製造したパイプの正面図、(c)は同パイプの正面断面
図である。
【図2】同自転車のフレームを示す右側面図である。
【図3】同自転車フレーム用パイプの製造方法で製造し
たパイプの他の例を示す正面図である。
【図4】(a)〜(d)はそれぞれ同製造方法の各工程
を示す断面図である。
【図5】同製造方法でのマスキング部の塗布部分を展開
して示す図である。
【図6】本発明の他の実施の形態にかかる自転車フレー
ム用パイプの製造方法で製造したパイプの正面図であ
る。
【図7】(a)〜(c)はそれぞれ同製造方法の各工程
を示す断面図である。
【図8】本発明のその他の実施の形態にかかる自転車フ
レーム用パイプの製造方法で製造したパイプの断面図で
ある。
【図9】(a)〜(c)はそれぞれ同製造方法の各工程
を示す断面図である。
【図10】(a)および(b)はそれぞれロール法の冷
間加工による従来の自転車フレーム用パイプの製造方法
の各工程を示す断面図である。
【図11】引抜法の冷間加工による従来の自転車フレー
ム用パイプの製造方法を示す断面図である。
【図12】(a)および(b)はそれぞれ従来のケミカ
ルミーリングによる自転車フレーム用パイプの製造方法
の各工程を示す断面図である。
【符号の説明】
1 フレーム 10 素材管(中空の部材) 11、14 マスキング部 12 処理液 13 マスキング用ゴム栓 20、28、30 パイプ(自転車フレーム用部材) 21、22、31、32 ラグ部 23、33 中間部 28a 段付部
フロントページの続き Fターム(参考) 3D012 BC00 4K057 WA11 WB08 WC05 WE02 WE07 WN06

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中空の部材の外周の一部をマスキング
    し、このマスキングした中空の部材の外周における前記
    マスキングした部分を除く箇所の少なくとも一部をケミ
    カルミーリングする工程を含むことを特徴とする自転車
    フレーム用部材の製造方法。
  2. 【請求項2】 外周の一部をマスキングした中空の部材
    の外周をケミカルミーリングし、ケミカルミーリング後
    に、前記マスキングした部分の一部のみのマスキングを
    残した状態で、再度ケミカルミーリングして、中空の部
    材の厚さを多段に形成することを特徴とする請求項1に
    記載の自転車フレーム用部材の製造方法。
  3. 【請求項3】 外周の一部をマスキングした中空の部材
    の外周をケミカルミーリングし、ケミカルミーリング後
    に、前記マスキングした部分の近傍をさらに延長してマ
    スキングした状態で、再度ケミカルミーリングして、中
    空の部材の厚さを多段に形成することを特徴とする請求
    項1に記載の自転車フレーム用部材の製造方法。
  4. 【請求項4】 中空の部材の外周の一部だけでなく、内
    周の一部もマスキングし、マスキングした中空の部材の
    外周および内周をケミカルミーリングすることを特徴と
    する請求項1〜3の何れかに記載の自転車フレーム用部
    材の製造方法。
  5. 【請求項5】 中空の部材の外周の両端部または一方の
    端部をマスキングし、このマスキングした中空の部材の
    外周をケミカルミーリングする工程を含むことを特徴と
    する請求項1〜4の何れかに記載の自転車フレーム用部
    材の製造方法。
  6. 【請求項6】 中空の部材がチタン合金製またはチタン
    製であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載
    の自転車フレーム用部材の製造方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜5の何れかに記載の自転車フ
    レーム用部材の製造方法により製造した自転車フレーム
    用部材を備えたことを特徴とする自転車。
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