JP2003201615A - ヘルメット用衝撃吸収材及び該衝撃吸収材を備えたヘルメット - Google Patents

ヘルメット用衝撃吸収材及び該衝撃吸収材を備えたヘルメット

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JP2003201615A
JP2003201615A JP2001393314A JP2001393314A JP2003201615A JP 2003201615 A JP2003201615 A JP 2003201615A JP 2001393314 A JP2001393314 A JP 2001393314A JP 2001393314 A JP2001393314 A JP 2001393314A JP 2003201615 A JP2003201615 A JP 2003201615A
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styrene
resin particles
particles
styrene resin
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JP2001393314A
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Shinji Takakura
伸治 高倉
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Sekisui Kasei Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Plastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温の雰囲気下でも長期にわたって寸法が非
常に安定し、揮発性有機化合物の含有量も極めて少ない
スチレン系樹脂発泡成形体製のヘルメット用衝撃吸収材
とそれを用いたヘルメットを提供する。 【解決手段】 スチレン系樹脂粒子に炭酸ガスを含浸さ
せて得たスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形し
て中空略半球形状を有するヘルメット用衝撃吸収材とす
る。発泡成形品を80℃で600時間加熱したとき、そ
の加熱前と加熱後における寸法変化率を±0.5%以内
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘルメット用衝撃
吸収材及び該衝撃吸収材を備えたヘルメットに関し、更
に詳しくは、二輪自動車搭乗時の安全確保、高所その他
現場作業時での安全確保、あるいは、銃器等からの防弾
等を目的としたヘルメットの内装体として用いられるヘ
ルメット用衝撃吸収材及び該衝撃吸収材を備えたヘルメ
ットに関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に上記のような用途で使用される
ヘルメットのための衝撃吸収材して、発泡ポリエチレ
ン、ウレタン系のスポンジ、ゴム系のスポンジ、ゲル状
のもの、等が使用され、所要形状とされた衝撃吸収材を
繊維強化プラスチック製や金属製である帽体の内側に接
着や両面テープ等で固定しているのが普通である。材料
として、高い剛性と高い緩衝性の双方を満足することの
できる発泡ポリスチレン等のスチレン系樹脂発泡成形体
で作った衝撃吸収材は、頭蓋骨骨折等人体に重大な影響
を与える可能性がある場所で使用するヘルメットの衝撃
吸収材として、高い評価が得られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】通常、スチレン系樹脂
の発泡成形品は、ブタンやペンタン等を発泡剤として含
む発泡性スチレン系樹脂粒子を蒸気等により加熱して得
た予備発泡粒子を型内発泡成形用型のキャビティ内に充
填し、蒸気で加熱して該スチレン系樹脂予備発泡粒子を
型内発泡成形することによって製造される。しかし、発
泡剤としてブタンやペンタンを用いることが一般的であ
り、80℃程度の高温環境下に一定時間放置したときの
寸法変化率が±1.5%程度と大きく、帽体の内側に固
定されたスチレン系樹脂発泡成形体で作った衝撃吸収材
がはがれてしまうという問題が発生することがあった。
ヘルメットには80℃以上という高温環境に長時間にわ
たって置かれる場合もあり、高温かつ長時間の雰囲気下
でも寸法変化率が小さい衝撃吸収材が強く望まれてい
る。
【0004】一方、近年、シックハウス(室内空気汚
染)に係わるとされる残留揮発性有機化合物の含有量を
極めて少なくすることが強く求められるようになってき
ており、ブタンやペンタン等の有機化合物に替えて、発
泡剤に炭酸ガスを用いたスチレン系樹脂予備発泡粒子が
提案されている(特開平4−351646号公報参
照)。この種の予備発泡粒子を型内発泡させた成形品
は、発泡剤に炭酸ガスを用いていることから残留ガス量
は少なく、80℃程度の高温下に長時間放置したときの
寸法変化率は±0.8%程度に抑えることができ、ブタ
ンやペンタンを発泡剤に用いたものよりも優れている。
しかし、本発明者らの実験では、ヘルメットの衝撃吸収
材としては、高温環境下での寸法変化率を±0.8%程
度にまで改善できたとしてもまだ不十分であり、帽体か
らのはがれを防いで、種々の使用環境下での装着者の安
全性を配慮すると、該寸法変化率は士0.5%以下とす
ることが求められている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のような
要請に応えるべくなされたものであり、本発明によるヘ
ルメット用衝撃吸収材は、スチレン系樹脂粒子に炭酸ガ
スを含浸させて得たスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内
発泡成形して得た、80℃で600時間加熱したとき、
その加熱前と加熱後における寸法変化率が±0.5%以
内である中空略半球形状を有するスチレン系樹脂発泡成
形体からなるヘルメット用衝撃吸収材であることを特徴
とする。
【0006】本発明において、「80℃で600時間加
熱」としたのは、ヘルメットが使用される温度環境の最
高値である80℃を上限値とし、かつ、充分な安全率を
とって600時間この高温領域で加熱する条件において
も、上記した課題を解決することが求められていること
による。この環境において、寸法変化率が±0.5%以
下を満足するものは、このような問題を解決することが
できる。
【0007】上記の範囲の寸法変化率を持つヘルメット
用衝撃吸収材は、以下のようにして製造されるスチレン
系樹脂予備発泡粒子を型内発泡することにより得ること
ができる。すなわち、最初に、スチレン系樹脂粒子に炭
酸ガスを含浸させて発泡性スチレン系樹脂粒子とし、次
工程で蒸気投入ラインと排気ラインを備えた予備発泡機
内に前記発泡性スチレン系樹脂粒子を投入し、蒸気投入
ラインから蒸気を0.5〜5.0kg/cm2Gの投入
圧力で供給すると共に、排気ラインから蒸気を含む雰囲
気ガスを排気し、かつその間、発泡機内圧力を蒸気の投
入圧力より0.05〜1.0kg/cm2G低く維持し
ながら予備発泡させて得られるスチレン系樹脂予備発泡
粒子を使用する。
【0008】上記のスチレン系樹脂予備発泡粒子を用い
ることにより、上記寸法変化率が±0.5%以下である
型内発泡によるスチレン系樹脂発泡成形体を得ることが
できる。従って、このようにして製造したヘルメットの
衝撃吸収材は、上記したヘルメットに関する要求性能を
満たしたヘルメット用衝撃吸収材となる。また、ヘルメ
ット用衝撃吸収材における残留揮発性有機化合物の含有
量をきわめて少量とすることも可能である。以下、さら
に詳細に説明する。
【0009】上記スチレン系樹脂粒子としては、一般に
知られているスチレン系樹脂の粒状物を使用することが
できる。具体的には、このような樹脂粒子としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、パラメチルスチレン、t
−ブチルスチレン、クロルスチレン、ジビニルベンゼン
(2官能性単量体)等のスチレン系単量体の単独重合粒
子又はこれら単量体を2種以上組み合わせた共重合体粒
子、メチルアクリレート、ブチルアクリレート、メチル
メタクリレート、エチルメタクリレート、セチルメタク
リレート等のアクリル酸及びメタクリル酸のエステル、
あるいはアクリロニトリル、ジメチルフマレート、エチ
ルフマレート、アルキレングリコールジメタクリレート
(2官能性単量体)等のスチレン系単量体以外の単量体
との共重合体粒子等が挙げられる。更に、これらスチレ
ン系樹脂粒子中のスチレン成分が50重量%を超える範
囲内でスチレン系樹脂以外の樹脂と押出しブレンドして
得られた樹脂粒子であってもよい。スチレン系樹脂以外
の樹脂としては、ポリフェニルエーテル系樹脂、ポリオ
レフィン系樹脂、ゴム成分等が挙げられる。特にスチレ
ン系樹脂粒子としては、ポリスチレン樹脂粒子が好まし
い。樹脂粒子の粒径は、ヘルメットの用途に応じて適宜
選択でき、例えば、0.2〜5mmの粒径のものを使用
することができる。スチレン系樹脂粒子は、残留スチレ
ン系単量体の量ができるだけ少ないことが好ましく、樹
脂粒子中、0〜500ppmであることが特に好まし
い。
【0010】スチレン系樹脂粒子中の残留スチレン系単
量体を低減するには、例えば懸濁重合においては、スチ
レン系単量体に対して0.05重量%以上の高温開始型
の重合触媒を用い、最終の重合温度を115℃以上とす
るのが好ましい。高温開始型の重合触媒としては、t−
ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ
ピバレート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボ
ネート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,2−t
−ブチルパーオキシブタン等の半減期10時間を得るた
めの温度が100〜115℃のものが特に好ましい。た
だし、これらを必要以上に用いるとt−ブタノール等分
解副生成物を含有することになるため、重合触媒の種類
によって異なるが、使用量の上限は、0.5重量%であ
ることが好ましい。
【0011】スチレン系樹脂粒子の分子量は、GPC法
による重量平均分子量で20万〜40万であるのが好ま
しい。20万を下回ると、発泡成形体の強度が低下する
場合があり、40万を上回ると、十分な発泡性を得るこ
とが難しいので好ましくない。
【0012】上記のスチレン系樹脂粒子に発泡剤として
の炭酸ガスを含浸させて発泡性スチレン系樹脂粒子を得
る。発泡剤としての炭酸ガスは、炭酸ガス100%でも
よいが、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の発泡剤
を加えてもよい。他の発泡剤としては、空気、窒素等の
無機発泡剤、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン等
の脂肪族炭化水素、シクロブタン、シクロペンタン、シ
クロヘキサン等の脂環族炭化水素、フッ化炭化水素等の
有機発泡剤を混合することもできる。フッ化炭化水素と
しては、オゾン破壊係数がゼロであるジフルオロエタ
ン、テトラフルオロエタン等を使用することが好まし
い。ここで、有機発泡剤は、発泡剤の全体量の20重量
%を超えない範囲で使用することが好ましい。スチレン
系樹脂粒子中の炭酸ガスの含有割合は、1〜15重量%
が好ましい。
【0013】スチレン系樹脂粒子中に炭酸ガスを含浸さ
せるには、例えば、耐圧密閉容器にスチレン系樹脂粒子
を入れた後、炭酸ガスを圧入して、樹脂粒子を加圧され
た炭酸ガスと接触させることによって行うことができ
る。含浸温度は、スチレン系樹脂粒子どうしが互いに合
着して団塊化しない温度まで高くしてもよいが、通常0
〜40℃である。
【0014】スチレン系樹脂粒子に炭酸ガスを含浸させ
るときの圧力は、10kg/cm2G以上であることが
好ましく、より好ましくは15〜40kg/cm2Gで
ある。含浸時間は、スチレン系樹脂粒子が前記の炭酸ガ
ス含有量となるように適宜調整することができ、1〜2
0時間が好ましく、2〜8時間がより好ましい。
【0015】スチレン系樹脂粒子に炭酸ガスを含浸させ
るに際し、樹脂粒子の表面には各種の表面処理剤を塗布
しておくことができる。そのような表面処理剤として
は、例えば加熱発泡時の予備発泡粒子の結合を防止する
結合防止剤、成形時の融着促進剤、帯電防止剤、展着剤
等が挙げられる。
【0016】結合防止剤としては、例えばタルク、炭酸
カルシウム、シリカ、ステアリン酸亜鉛、水酸化アルミ
ニウム、エチレンビスステアリン酸アミド、第三リン酸
カルシウム、ジメチルシリコン等が挙げられる。融着促
進剤としては、例えばステアリン酸、ステアリン酸トリ
グリセリド、ヒドロキシステアリン酸トリグリセリド、
ステアリン酸ソルビタンエステル、ポリエチレンワック
ス等が挙げられる。帯電防止剤としては、例えばポリオ
キシエチレンアルキルフェノールエーテル、ステアリン
酸モノグリセリド等が挙げられる。展着剤としては、ポ
リブテン、ポリエチレングリコール、シリコンオイル等
が挙げられる。
【0017】また、他の添加剤として、スチレン系樹脂
粒子中には所望によりヘキサブロモシクロドデカン、テ
トラブロモシクロオクタン等の難燃剤、メタクリル酸エ
ステル系共重合ポリマー、エチレンビスステアリン酸ア
ミド、ポリエチレンワックス、エチレン−酢酸ビニル共
重合体等の気泡調整剤等を予め含有させておいてもよ
い。上記結合防止剤、成形時の融着促進剤、帯電防止
剤、展着剤及び他の添加剤は、単独もしくは2種以上を
混合して用いることができる。
【0018】上記スチレン系樹脂予備発泡粒子は、難燃
剤を含有させてもよい。難燃剤を含有したスチレン系樹
脂予備発泡粒子を得る方法としては、例えば、スチレン
系樹脂粒子と水との懸濁液中、水中に溶解又は懸濁した
難燃剤の融点以上の温度雰囲気下で樹脂粒子中に難燃剤
を含有させる方法、あるいは押出しブレンドによりスチ
レン系樹脂粒子中に難燃剤を含有させる方法等により難
燃剤を含むスチレン系樹脂粒子を得、これを用いて発泡
剤の含浸及び予備発泡する方法が挙げられる。この時に
使用できる難燃剤としては、ヘキサブロモシクロドデカ
ン、テトラブロモシクロオクタン等が挙げられる。難燃
剤含有量としては樹脂粒子全体に対して0.1〜4重量
%であることが好ましく、0.5〜3.0重量%である
のが特に好ましい。難燃剤含有量が0.1重量%を下回
ると、充分な難燃効果を得ることが困難となるので好ま
しくない。また、難燃剤含有量が4重量%を上回るとス
チレン系樹脂予備発泡粒子同士が合着する傾向が強くな
るので好ましくない。予備発泡粒子の粒径は、0.3〜
10mm程度が好ましい。
【0019】上記スチレン系樹脂予備発泡粒子は次のよ
うにして製造される。すなわち、上記したように、スチ
レン系樹脂粒子に炭酸ガスを含浸させて発泡性スチレン
系樹脂粒子とし、次工程で、蒸気投入ラインと排気ライ
ンを備えた予備発泡機内に、前記発泡性スチレン系樹脂
粒子を投入し、蒸気投入ラインから蒸気を0.5〜5.
0kg/cm2Gの投入圧力で供給すると共に、排気ラ
インから蒸気を含む雰囲気ガスを排気し、かつその間、
発泡機内圧力を蒸気の投入圧力より0.05〜1.0k
g/cm2G低く維持しながら予備発泡させてスチレン
系樹脂予備発泡粒子を得る。この方法において、炭酸ガ
スを含浸させる工程に次いで、直ちに予備発泡を行うこ
とが好ましい。
【0020】また、この方法では、蒸気が常に発泡機内
に供給されるように、排気制御弁等で予備発泡機内の圧
力が常に供給圧力を下回るように制御をする必要があ
る。例えば蒸気の投入圧力を1.2kg/cm2G、予
備発泡機内の圧力を0.8kg/cm2Gに設定した場
合、排気ラインから0.4kg/cm2G圧分の圧力を
抜きながら圧力の制御を行うこととなる。具体的には、
発泡機内圧力と排気制御弁とをリンクさせ、制御するこ
とにより圧力の調整することができる。
【0021】投入圧力と発泡機内圧力との差が、0.0
5kg/cm2G未満であると低嵩密度のスチレン系樹
脂予備発泡粒子が得られ難いばかりか、発泡成形体の外
観、内部融着が悪く、商品価値の低いものになる。ま
た、1.0kg/cm2Gを超えると予備発泡時の結合
が増加するので好ましくない。より好ましい圧力差は、
0.1〜0.7kg/cm2Gである。
【0022】予備発泡機内の発泡性スチレン系樹脂粒子
は、通常110〜160℃程度に加熱されることが好ま
しく、より好ましい加熱温度は110〜130℃であ
る。加熱温度が110℃を下回ると、嵩密度0.5g/
cm3以下のスチレン系樹脂予備発泡粒子は得られ難い
ので好ましくない。また、加熱温度が160℃を上回る
とスチレン系樹脂予備発泡粒子同士が合着する傾向が強
くなるので好ましくない。
【0023】上記のようなスチレン系樹脂予備発泡粒子
を製造するのに使用できる予備発泡機の一例を図1に示
す。図中、2は撹拌モーター、3は撹拌翼、4は邪魔
棒、5は発泡槽上面検出器、6は発泡性粒子輸送器、7
は発泡性粒子計量槽、8は発泡性粒子投入器、9は蒸気
吹込制御弁、10は蒸気チャンバー、11は凝縮水排出
弁、12は排気制御弁、13は予備発泡粒子排出口、1
4は予備発泡粒子一時受器、15は空気輸送設備、16
は内圧検出・制御装置、17は蒸気吹込孔、18は蒸気
投入圧力計、19は減圧弁、20は蒸気元圧力計を意味
する。
【0024】上記のスチレン系樹脂予備発泡粒子を発泡
成形することで得られる発泡成形体は、長期にわたる寸
法安定性に優れている。特に、80℃で、600時間加
熱したときの寸法変化率を±0.5%以内にすることが
できる。また、揮発性有機化合物の含有量を1000p
pm以下と、極めて少なくすることができる。
【0025】発泡成形法としては特に限定されず、公知
の方法をいずれも使用することができる。例えば、スチ
レン系樹脂予備発泡粒子を発泡成形用型のキャビティ内
に充填し、蒸気を吹き込んで予備発泡粒子を加熱するこ
とで、該粒子同士が互いに密着すると共に融着一体化し
て所望の発泡成形体を得ることができる。発泡成形体の
密度は0.015〜0.5g/cm程度が好ましい。
【0026】
【実施例】以下、本発明を実施例及び比較例に基づき更
に詳しく説明するが、本発明はこれらにより限定される
ことはない。なお、実施例において、寸法変化率及び揮
発性有機化合物の含有量の評価は以下のようにして行っ
た。
【0027】<寸法変化率>発泡成形用型から取り出し
た発泡成形体(実際には、図2に示す形状の中空略半球
形状を有するヘルメット用衝撃吸収材で、厚さh:20
mm、長手方向の外径長さa:260mm、短手方向の
外径長さb:220mm)を、温度23℃、相対湿度5
0%の恒温恒湿室(JIS−K7100の標準温湿度状
態)に24時間放置した後、JIS−K6767に従う
試験サンプルとした。
【0028】この試験サンプルを80℃に保った熱風循
環式乾燥機の中に水平に置き、600時間加熱した後に
取り出し、再び恒温恒湿室に1時間放置した。加熱前と
加熱後における試験サンプルの寸法測定をJIS−K6
767に準拠して実施した。測定には、図3aに示すよ
うに、加熱前の試験サンプルSの外形形状と同じ形状の
窪み51を持つアルミ製検具50を使用し、図3bに示
すように、加熱前と加熱後における試験サンプルSの長
手方向の長さでの収縮度合いtを隙間ゲージを差し込む
ことにより求めた。寸法変化率は次の式にしたがって求
めた。
【0029】 寸法変化率P(%)=(a2−a1)×100/a1 (ただし、a1は、型内成形後に23℃、相対湿度50
%で24時間放置された試験サンプルの長手方向の外径
長さ、a2は該試験サンプルを80℃で600時間加熱
した後の試験サンプルの長手方向の外径長さである)。
【0030】<揮発性有機化合物の含有量>発泡成形用
型から取り出した発泡成形体を50℃の恒温室で7日間
乾燥させた後、以下に示す三種類の測定法によって得ら
れた値を合計して求めた。 a.(炭素数5以下の炭化水素の測定) 発泡成形体を150℃の熱分解炉に入れ、揮発した炭化
水素をガスクロマトグラフィーにて測定した。 ガスクロマトグラフィー(GC):島津製作所社製 G
C−14B 熱分解炉:島津製作所社製 PYR−1A カラム:ポラパックQ 80/100(3mmφ×1.
5m) カラム温度:100℃ 検出器(FID)温度:120℃
【0031】b.(炭素数6以上の炭化水素であって、
ガスクロマトグラムに現われるスチレンのピークまでの
炭化水素の測定) 発泡成形体をジメチルホルムアミドに溶解し、内部標準
液(シクロペンタノール)を加えてGCにより測定し
た。ただし、特定できないピークについてはトルエンの
検出量に換算して定量した。
【0032】GC:島津製作所社製 GC−14A カラム:PEG−20M PT25% 60/80
(2.5m) カラム温度:105℃ 検出器(FID)温度:220℃
【0033】c.(ガスクロマトグラムに現われるスチ
レンの次のピークから炭素数16(n−ヘキサデカン)
までの炭化水素の測定) 発泡成形体をクロロホルムに溶解し、ガスクロマトグラ
フ質量分析計(GCMS)にて測定した。ただし、試験
サンプルを溶解しない溶剤のみの空試験を行い、空試験
の検出物質量を差し引いた。更に、特定できないピーク
についてはトルエンの検出量に換算して定量した。
【0034】GCMS:島津製作所社製 QP5000 カラム:J&W Scientific社製 DB−1
(1μm×60m 0.25mmφ) 測定条件:カラム温度(60℃で1分保持した後、10
℃/分で300℃まで昇温) スプリット比:10 キャリヤガス:He(1ml/min) インターフェイス温度:260℃
【0035】[実施例1]100リットルの反応器に、純
水40kg、ドデシルベンゼンスルホン酸ソーダ2.5
g、ピロリン酸マグネシウム58gを入れ水性媒体とし
た。次にベンゾイルパーオキサイド(純度75%)16
7g、t−ブチルパーオキシベンゾエート30g及びポ
リエチレンワックス(分子量1000)22gを溶解し
たスチレン44kgを撹拌しながら加えて懸濁させ、9
0℃に昇温して重合を開始した。比重法で測定した重合
転化率が95重量%まで進行した時点で、反応器を12
3℃に昇温して2.5時間保持した後、常温まで冷却し
て、スチレン樹脂粒子を取り出した。ここで得られたス
チレン樹脂粒子中の残留スチレンをガスクロマトグラフ
で測定したところ、452ppmであり、また、GPC
法で測定した重量平均分子量は278000であった。
【0036】スチレン樹脂粒子のうち、粒径0.7〜
1.0mmのもの15kgを、内容量が30リットルの
回転式耐圧容器に入れた後、展着剤としてポリエチレン
グリコール300を7.5g、グリセリンモノステアリ
ン酸エステルを7.5g、結合防止剤として炭酸カルシ
ウム30gを添加して容器を回転させ、樹脂粒子の表面
に付着させた。次いで回転を停止してから容器内に炭酸
ガスを圧入して、25℃、30kg/cm2Gに6時間
保って樹脂粒子内に炭酸ガスを含浸させ、発泡性スチレ
ン樹脂粒子を得た。
【0037】こうして得られた発泡性スチレン樹脂粒子
を耐圧容器から取り出し、次工程で攪拌機付き発泡機内
に投入した後、投入圧力が1.2kg/cm2Gの蒸気
を発泡機缶内に導入した。この時の発泡機内の圧力は
0.8kg/cm2Gになるように、排気制御弁の開度
を電気信号でコントロールしながら、排気ラインを使っ
て余分な圧力を外部に逃がした(投入圧力と発泡機内圧
力との差は0.4kg/cm2G)。このように、蒸気
を発泡機内に連続して導入しながら予備発泡させてスチ
レン樹脂予備発泡粒子とした。この予備発泡粒子の粒径
は2.3〜4.0mmであった。
【0038】予備発泡してから6時間後、型締め後のキ
ャビティ形状が、図2に示したヘルメット用衝撃吸収材
の形状に設計された発泡成形用型のキャビティ内に、ス
チレン樹脂予備発泡粒子を充填し蒸気で加熱して、図2
に示す形状である密度0.020g/cm3の発泡成形
体を得た。得られた発泡成形体について、上記した評価
方法により、寸法変化率及び揮発性有機化合物の含有量
を評価した。得られた結果を表1に示す。
【0039】[実施例2]発泡性スチレン樹脂粒子を耐圧
容器から取り出して直ちに、投入圧力が1.5kg/c
2Gの蒸気を発泡機内に導入し、発泡機内の圧力が
0.8kg/cm2Gになるように(投入圧力と発泡機
内圧力との差は0.7kg/cm2G)調整したこと以
外は、実施例1と同様にして予備発泡粒子及び発泡成形
体を得た。得られた発泡成形体の寸法変化率及び揮発性
有機化合物の含有量の評価結果を表1に示す。なお、予
備発泡粒子の粒径は2.3〜4.0mmで、発泡成形体
の密度は0.025g/cm3であった。
【0040】[比較例1]発泡性スチレン樹脂粒子を耐圧
容器から取り出して直ちに、投入圧力が2.0kg/c
2Gの蒸気を発泡機内に導入し、発泡機内の圧力は
0.8kg/cm2Gになるように(投入圧力と発泡機
内圧力との差は1.2kg/cm2G)調整したこと以
外は、実施例1と同様にして予備発泡粒子及び発泡成形
体を得た。得られた発泡成形体の評価結果を表1に示
す。なお、予備発泡粒子の粒径は2.2〜3.6mm
で、発泡成形体の密度は0.025g/cm3であっ
た。
【0041】[比較例2]発泡性スチレン樹脂粒子を耐圧
容器から取り出して直ちに、投入圧力が0.8kg/c
2Gの蒸気を発泡機内に導入し、発泡機内の圧力は
0.8kg/cm2Gになるように(投入圧力と発泡機
内圧力との差は0kg/cm2G)調整したこと以外
は、実施例1と同様にして予備発泡粒子及び発泡成形体
を得た。得られた発泡成形体の評価結果を表1に示す。
なお、得られた予備発泡粒子の粒径は1.8〜2.8m
mで、発泡成形体の密度は0.050g/cm3であっ
た。
【0042】[比較例3]内容積5リットルの攪拌機付き
耐圧容器に、実施例1で得られたスチレン樹脂粒子のう
ち、粒径0.7〜1.0mmのもの2.0kg、イオン
交換水2.2リットル、第三りん酸カルシウム6.0
g、及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2
gを入れて攪拌を開始した。次に90℃に昇温した後、
ブタン140gを圧入して5時間保持した。次いで、3
0℃まで冷却し、発泡性スチレン樹脂粒子を得た。取り
出した粒子を乾燥後、15℃の恒温室で5日間熟成させ
た。そして、予備発泡時の結合防止剤としてジンクステ
アレート、融着促進剤としてヒドロキシステアリン酸ト
リグリセライドを粒子表面に被膜処理した後、攪拌機付
き発泡機内に投入した後、投入圧力が0.5kg/cm
2Gの蒸気を発泡機内に導入した。この時の発泡機内の
圧力は0.1kg/cm2Gになるように、排気制御弁
の開度を電気信号でコントロールしながら、排気ライン
を使って余分な圧力を外部に逃がした(投入圧力と発泡
機内圧力との差は0.4kg/cm2G)。このよう
に、蒸気を発泡機内に連続して導入しながら予備発泡さ
せてスチレン樹脂予備発泡粒子とした。この予備発泡粒
子の粒径は2.3〜4.0mmであった。
【0043】予備発泡してから6時間後、実施例1で用
いたと同じ発泡成形用型のキャビティ内に予備発泡粒子
を充填し、蒸気で加熱して発泡成形し、密度0.020
g/cm3である実施例1と同じ形状のスチレン樹脂発
泡成形体を得た。得られた発泡成形体の評価結果を表1
に示す。
【0044】
【表1】
【0045】以上の結果から、スチレン系樹脂粒子に炭
酸ガスを含浸させて得たスチレン系樹脂予備発泡粒子の
型内発泡成形品において、スチレン系樹脂予備発泡粒子
として、炭酸ガスを有する発泡性スチレン系樹脂粒子を
投入圧力と発泡機内圧力との差を調整して予備発泡粒子
としたものを用いて発泡成形することにより、高温の雰
囲気下でも長期にわたって寸法安定性に優れたスチレン
系樹脂成形体が得られることがわかる。また、揮発性有
機化合物の含有量も極めて少なくすることができる。
【0046】
【発明の効果】本発明によるヘルメット用衝撃吸収材
は、高い剛性と高い緩衝性の双方を満足することのでき
る発泡ポリスチレン製のものでありながら、高温の雰囲
気下でも長期にわたって寸法が非常に安定したものであ
る。そのために、この衝撃吸収材を帽体の内側に固定し
たヘルメットは、使用途中に衝撃吸収材と帽体とが分離
するというような事態が生じるのを回避できるので、安
全性に富んだヘルメットとなる。また、衝撃吸収材の揮
発性有機化合物の含有量を極めて少なくすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で使用できるチレン系樹脂予備発泡粒子
を製造するのに用いられる予備発泡機の概略説明図であ
る。
【図2】実施例及び比較例で用いたヘルメット用衝撃吸
収材としての発泡成形品の概略を示す図。
【図3】寸法変化率の求めるために、試験サンプルの長
手方向の長さでの収縮度合いを測定した実際例を説明す
る図。
【符号の説明】
2 撹拌モーター 3 撹拌翼 4 邪魔棒 5 発泡槽上面検出器 6 発泡性粒子輸送器 7 発泡性粒子計量槽 8 発泡性粒子投入器 9 蒸気吹込制御弁 10 蒸気チャンバー 11 凝縮水排出弁 12 排気制御弁 13 予備発泡粒子排出口 14 予備発泡粒子一時受器 15 空気輸送設備 16 内圧検出・制御装置 17 蒸気吹込孔 18 蒸気投入圧力計 19 減圧弁 20 蒸気元圧力計 50 アルミ製検具 S 試験サンプル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系樹脂粒子に炭酸ガスを含浸さ
    せて得たスチレン系樹脂予備発泡粒子を型内発泡成形し
    て得た、80℃で600時間加熱したとき、その加熱前
    と加熱後における寸法変化率が±0.5%以内である中
    空略半球形状を有するスチレン系樹脂発泡成形体からな
    るヘルメット用衝撃吸収材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のヘルメット用衝撃吸収
    材を帽体の内側に備えているヘルメット。
JP2001393314A 2001-12-26 2001-12-26 ヘルメット用衝撃吸収材及び該衝撃吸収材を備えたヘルメット Pending JP2003201615A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010043379A (ja) * 2008-08-13 2010-02-25 Midori Anzen Co Ltd 保護帽

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JP2010043379A (ja) * 2008-08-13 2010-02-25 Midori Anzen Co Ltd 保護帽

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