JP2003203601A - 化学物質の検出装置および化学物質の検出方法 - Google Patents
化学物質の検出装置および化学物質の検出方法Info
- Publication number
- JP2003203601A JP2003203601A JP2001401970A JP2001401970A JP2003203601A JP 2003203601 A JP2003203601 A JP 2003203601A JP 2001401970 A JP2001401970 A JP 2001401970A JP 2001401970 A JP2001401970 A JP 2001401970A JP 2003203601 A JP2003203601 A JP 2003203601A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- chemical substance
- detected
- mass
- ions
- frequency
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/02—Details
- H01J49/10—Ion sources; Ion guns
- H01J49/16—Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission
- H01J49/161—Ion sources; Ion guns using surface ionisation, e.g. field-, thermionic- or photo-emission using photoionisation, e.g. by laser
- H01J49/162—Direct photo-ionisation, e.g. single photon or multi-photon ionisation
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/004—Combinations of spectrometers, tandem spectrometers, e.g. MS/MS, MSn
- H01J49/0045—Combinations of spectrometers, tandem spectrometers, e.g. MS/MS, MSn characterised by the fragmentation or other specific reaction
- H01J49/0063—Combinations of spectrometers, tandem spectrometers, e.g. MS/MS, MSn characterised by the fragmentation or other specific reaction by applying a resonant excitation voltage
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/26—Mass spectrometers or separator tubes
- H01J49/34—Dynamic spectrometers
- H01J49/42—Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons
- H01J49/4205—Device types
- H01J49/424—Three-dimensional ion traps, i.e. comprising end-cap and ring electrodes
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/26—Mass spectrometers or separator tubes
- H01J49/34—Dynamic spectrometers
- H01J49/42—Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons
- H01J49/426—Methods for controlling ions
- H01J49/427—Ejection and selection methods
- H01J49/428—Applying a notched broadband signal
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F23—COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
- F23J—REMOVAL OR TREATMENT OF COMBUSTION PRODUCTS OR COMBUSTION RESIDUES; FLUES
- F23J2215/00—Preventing emissions
- F23J2215/30—Halogen; Compounds thereof
- F23J2215/301—Dioxins; Furans
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Optics & Photonics (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Plasma & Fusion (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
- Electron Tubes For Measurement (AREA)
Abstract
と。 【解決手段】 この化学物質の検出装置100は、真空
紫外光ランプ3を備えており、この真空紫外光ランプ3
によって、排ガスGs中の検出対象化学物質をイオン化
する。イオン化された検出対象化学物質は、高周波電界
が内部に形成されるイオントラップ装置10内に閉じ込
められる。この検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周
波数に対応する周波数を除いた周波数成分を含むSWI
FT波形によってイオントラップ装置10内のイオン群
にエネルギーを与えて不純物が除去される。つぎに、検
出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に対応する周
波数成分を持つTICKLE波形で前記イオン群にエネ
ルギーを与えて検出対象化学物質のイオンをフラグメン
ト化する。そして、質量分析計4によって、このフラグ
メントの質量が測定され、検出対象化学物質が同定され
る。
Description
装置および化学物質の濃度測定方法に関し、特に、ごみ
焼却施設等の排ガス中にごく微量含まれるダイオキシン
類やその前駆体を高精度に検出するための化学物質の検
出装置および化学物質の検出方法に関するものである。
ス中に含まれるダイオキシン類を低減させるために、排
ガス中に含まれるダイオキシン類またはその前駆体をリ
アルタイムに測定して焼却炉の燃焼制御に用いる試みが
始まっている。ダイオキシン類の測定には、高分解能の
GC/MS(ガスクロマトグラフ/質量分析計)による
測定法が知られているが、この方法は複雑な前処理を要
するため、試料採取から結果が判明するまでに数週間を
要するのが現状である。したがって上記のようなリアル
タイム制御に適用することは極めて困難である。この問
題を解決するため、大気圧化学イオン化法により排ガス
中に含まれるダイオキシン類やその前駆体をイオン化
し、このイオンを三次元四重極質量分析計によって測定
するオンラインモニターが開示されている。なお、この
オンラインモニターについては、第11回廃棄物学会研
究発表会講演論文集 2000にその詳細が記載されて
いるので、必要があればこちらを参照されたい。
化学イオン化法ではつぎのような問題点があった。ま
ず、その計測原理のため、負イオンになりにくい分子を
計測する感度が低く、精密な制御には適用し難かった。
つぎに、計測対象化学物質のイオン化確率は、雰囲気ガ
ス組成によって大きく影響を受ける。このため、計測さ
れる電気的な信号強度からその濃度を算出するために
は、高価なC同位体を含む化学物質を内部標準試料とし
て使用必要があるため、測定に要するコストが高くなっ
ていた。
ては、ダイオキシン類の濃度と相関があるとされ、か
つ、計測感度の比較的高いフェノール類を検出する場合
が一般的である。しかし、フェノール類は配管に付着し
やすいためメモリー効果が大きく、配管に工夫しないと
感度よく測定できない。また、このメモリー効果のた
め、排ガスがきれいになってもフェノール類が検出され
て測定精度が低下する。さらに、測りたい前駆体よりも
イオン化されやすい物質が排ガス中に存在する場合に
は、そちらの方が先にイオン化してしまい、測定したい
物質を正確に測定することが困難である。
(例えばトリクロロフェノール)がダイオキシン類濃度の
最適な指標物質であったとしても、他の炉においては炉
の種類や燃焼条件等が異なる場合がある。このため、他
の炉において前記ある炉における指標物質が最適である
とは限らず、一つの前駆体が計測できるだけでは汎用性
が低い。すなわち、汎用性を高めるためには、様々な種
類の化学物質を、できれば同時に検出できる方が好まし
い。
たものであって、検出対象化学物質の検出感度を向上さ
せること、焼却炉や加熱炉その他の燃焼炉を運転してい
る最中であってもその燃焼条件を制御できる程度に検出
対象化学物質の検出速度を向上させること、検出設備の
低コスト化を図ることのうち少なくとも一つを達成でき
る化学物質の検出装置および化学物質の検出方法を提供
することを目的とする。
めに、請求項1に係る化学物質の検出装置は、検出対象
化学物質のイオン化ポテンシャルよりも大きく、当該イ
オン化ポテンシャルと前記検出対象化学物質のイオンの
解離エネルギーとの和よりも小さいエネルギーを当該検
出対象化学物質に与え、この検出対象化学物質をイオン
化するイオン化手段と、電界、磁界その他の手段によっ
て前記イオン化手段でイオン化された前記検出対象化学
物質のイオンを含むイオン群を閉じ込めるイオントラッ
プ手段と、前記検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周
波数に対応する周波数を除いた周波数成分を含むSWI
FT波形によって前記イオン群にエネルギーを与えて不
純物を除去する不純物除去手段と、前記検出対象化学物
質の質量を測定する質量分析手段と、を備えたことを特
徴とする。
物質をイオン化する際に検出対象化学物質のイオン化ポ
テンシャルよりも大きく、当該イオン化ポテンシャルと
前記検出対象化学物質のイオンの解離エネルギーとの和
よりも小さいエネルギーを当該検出対象化学物質に与え
る。このため、検出対象化学物質を壊さずにイオン化で
きるため、イオン化効率を高くできる。
形を与えるだけなので、素早く不純物が除去できる。ま
た、この発明に係るイオン化においては、イオン化に要
するエネルギーを適度に設定しているため、無闇に各種
の分子を解離したりイオン化したりすることがない。こ
のため、フラグメントの発生が非常に少ないので、不純
物を取り除く過程で除去すべき不純物も極めて少なくな
る。その結果、SWIFT電圧を低く抑えることができ
るので、残すべき検出対象化学物質を壊さないで済み、
質量分析手段の検出感度を高くできる。また、無闇に大
きな電源を用意する必要はなく、装置の製造コストを抑
えることができる。さらに、この発明に係る化学物質の
検出装置では、余分なフラグメントイオンの発生を極め
て小さく抑えることができる。これによって、イオント
ラップ内に余分なイオンが多量に存在することによるト
ラップ効率低下を小さく抑えることができる。ここで、
質量分析手段には、特に飛行時間計測方式のものを使用
すると、計測時間を短くできるので好ましい。また、イ
オントラップ手段には電界や磁界その他の電磁気学的力
によってイオンを内部に閉じ込めるものが使用できる。
電界や磁界等はそれぞれ単独で使用してもよく、またこ
れら複数を適宜組み合わせて使用してもよい。このよう
なイオントラップ手段としては、高周波電界が内部に形
成されるイオントラップが知られており、これは取り扱
いが比較的容易であるため好ましい(以下同様)。
は、焼却炉等の排ガス中に含まれるダイオキシン類の前
駆体やダイオキシン類そのものをいう。したがって、こ
の発明に係る化学物質の検出装置では、ダイオキシン類
と相関の高い前駆体を検出して排ガス中に含まれるダイ
オキシン類濃度を推定することができる。また、直接排
ガス中に含まれるダイオキシン類を検出してその濃度を
求めたりすることもできる。後者は前駆体による推定値
を検定する際にも使用できる。ここで、ダイオキシン類
とは、一般にダイオキシン類やフランやコプラナーPC
Bと呼ばれる分子を含むものである。また、前駆体に
は、例えばトリクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、モ
ノクロロベンゼン等のベンゼン類や、トリクロロフェノ
ール等のフェノール類が含まれる。
verse Fourier Transformであり、詳細は、文献"Develo
pment of a Capillary High-performance Liquid Chrom
atography Tandem Mass Spectrometry System Using SW
IFT Technology in an IonTrap/Reflectron Time-of-fl
ight Mass Spectrometer" Rapid Communication inmass
spectrometry, vol. 11 1739-1748(1997) を参照され
たい。
は、検出対象化学物質のイオン化ポテンシャルよりも大
きく、当該イオン化ポテンシャルと前記検出対象化学物
質のイオンの解離エネルギーとの和よりも小さいエネル
ギーを当該検出対象化学物質に与え、この検出対象化学
物質をイオン化するイオン化手段と、電界、磁界その他
の手段によって前記イオン化手段でイオン化された前記
検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込める
イオントラップ手段と、前記検出対象化学物質のイオン
の軌道共鳴周波数に対応する周波数を除いた周波数成分
を含むSWIFT波形によって前記イオン群にエネルギ
ーを与えて不純物を除去する不純物除去手段と、検出対
象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に対応する周波数
成分のTICKLE波形で前記イオン群にエネルギーを
与えて検出対象化学物質のイオンをフラグメント化する
フラグメント化手段と、前記検出対象化学物質のフラグ
メントの質量を測定する質量分析手段と、を備えたこと
を特徴とする。
E波形を与えるフラグメント化手段によって検出対象化
学物質をフラグメント化するので、検出対象化学物質の
質量数に不純物があっても、この影響を排除して正確に
測定できる。また、イオン化の際に発生するフラグメン
トも極めて少ないため、検出対象化学物質をフラグメン
ト化する場合には、目的とする検出対象化学物質を効率
的にフラグメント化できる。その結果、ほとんどすべて
の検出対象化学物質のフラグメントを質量分析手段の測
定対象とすることができるので、質量分析手段の検出感
度を高くでき、より緻密に燃焼制御ができる。ここで、
TICKLEとは、検出対象化学物質をフラグメント化
させて、検出対象化学物質と質量数が近似する不純物と
検出対象化学物質とを分離する操作であり、詳細は、上
記文献"Development of a Capillary High-performance
Liquid Chromatography Tandem Mass Spectrometry Sy
stem Using SWIFT Technology in an Ion Trap/Reflect
ron Time-of-flight MassSpectrometer" を参照された
い。
は、上記化学物質の検出装置において、上記イオン化手
段は、イオン化ポテンシャルよりも高く当該イオン化ポ
テンシャルに4eVを加算した値以下のエネルギーを前
記検出対象化学物質に与えることを特徴とする。また、
請求項4に係る化学物質の検出装置は、上記化学物質の
検出装置において、上記イオン化手段は、波長が50n
m以上200nm以下の光を発生する光発生手段である
ことを特徴とする。また、請求項5に係る化学物質の検
出装置は、上記化学物質の検出装置において、上記イオ
ン化手段は、真空紫外光ランプであることを特徴とす
る。
いて検出対象化学物質にエネルギーを与える場合には、
イオン化ポテンシャルよりも高く当該イオン化ポテンシ
ャルに4eVを加算した値以下であることが望ましい。
また、光のエネルギーによって検出対象化学物質をイオ
ン化する場合には、その波長を50nm以上200nm
以下とすることが望ましい。そして、このような光は真
空紫外光ランプを使用すると、容易に得ることができる
ので好ましい。
は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化された
検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込める
イオントラップ手段と、所定の信号強度よりも高い信号
強度を示す濃度で存在する不純物の軌道共鳴周波数に対
応した周波数においては、所定の信号強度よりも低い信
号強度を示す濃度で存在する不純物の軌道共鳴周波数に
対応する周波数帯における電圧振幅よりも大きい電圧振
幅を有するSWIFT波形を生成する任意波形発生手段
と、この任意波形発生手段で生成された前記SWIFT
波形を、前記イオントラップ手段に閉じ込められている
イオン群に与えて前記不純物を除去した後に、前記検出
対象化学物質またはこのフラグメントの質量を測定する
質量分析手段と、を備えたことを特徴とする。
濃度で存在する不純物の質量数に対応する周波数のSW
IFT波形の電圧振幅を高くし、不純物の濃度が低い質
量数に対応する周波数においては電圧振幅を低くするこ
とで、特に濃度の高い不純物を選択的に除去できる。こ
れによって、不純物を選択的に除去できるので、SWI
FTに要するエネルギーが少なくて済む。また、電源装
置を小型にできるので、無闇に大きな電源を使用しなく
ともよいため、経済的である。ここで、SWIFT波形
の電圧振幅を高くする不純物は、少なくとも検出対象化
学物質の信号強度と同じ程度の信号強度を示す濃度で存
在する不純物を対象とすることが好ましい。さらに少な
い質量数存在する不純物を対象としてもよいが、そうす
るとSWIFTに要するエネルギーが大きくなるため、
検出対象化学物質の信号強度の5割以上の信号強度を持
つ不純物を対象とすることが好ましい。
は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化された
検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込める
イオントラップ手段と、周波数が大きくなるにしたがっ
て電圧振幅を小さくしたSWIFT波形を発生させる任
意波形発生手段と、前記SWIFT波形を前記イオント
ラップ手段に閉じ込められているイオン群に与えて前記
不純物を除去した後に、前記検出対象化学物質またはこ
のフラグメントの質量を測定する質量分析手段と、を備
えたことを特徴とする。
量数の大きい不純物に対して、質量数の小さい不純物に
与えるエネルギーと同程度のエネルギーを与えるように
してある。一般に、イオントラップにおける軌道共鳴周
波数は質量数の関数であるが、質量数が大きくなるほ
ど、周波数は小さくなり、質量数間隔1に相当する周波
数間隔が狭くなる。一方、従来文献"Development of a
Capillary High-performance Liquid Chromatography T
andem Mass Spectrometry System Using SWIFT Technol
ogy in an Ion Trap/Reflectron Time-of-flight Mass
Spectrometer" Rapid Communication in mass spectrom
etry, vol. 11 1739-1748(1997)等で一般に行われてい
るSWIFT波形の生成では、電圧振幅が一定の周波数
スペクトルを逆フーリエ変換により時間領域に変換する
ことによりSWIFT波形を生成している。この場合、
一定の周波数間隔で一定の電圧振幅を持つ形の和の波形
を生成することになる。したがってこの場合、質量数が
大きいほど、質量数間隔1あたりの正弦波の数が少ない
ため、質量数間隔1あたりのエネルギーは少ない。すな
わち、質量数が大きい分子に加えられるエネルギーは相
対的に小さくなってしまう。
くなった分正弦波の電圧振幅を大きくして補正するた
め、質量数の大きいイオンに対しても十分なエネルギー
を与えることができるので、このような不純物でもより
確実に除去できる。また、質量数の小さいイオンには必
要十分な範囲でエネルギーを与えることができるので、
エネルギーの使用効率を高くできる。さらに、無闇に大
きな電源装置も不要となるので、装置の設置コストも低
減できる。
は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化された
検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込める
イオントラップ手段と、SWIFTによる除去対象分子
の質量数に関わらず電圧振幅が一定の分布を持つSWI
FT波形を発生させる任意波形発生手段と、前記SWI
FT波形を前記イオントラップ手段に閉じ込められてい
るイオン群に与えて前記不純物を除去した後に、前記検
出対象化学物質またはこのフラグメントの質量を測定す
る質量分析手段と、を備えたことを特徴とする。
くなるにしたがって電圧振幅を大きくしたSWIFT波
形の周波数スペクトルを、質量数を横軸として変換した
ときに単位質量数あたりの電圧振幅が略一定値となるよ
うにしてある。このため、SWIFTによる除去の対象
とするどのような質量の分子に対しても略一定のエネル
ギーを与えることができる。これによって、質量数の大
きいイオンに対しても十分なエネルギーを与えることが
できるので、このような不純物でもより確実に除去でき
る。また、質量数の小さいイオンには必要十分な範囲で
エネルギーを与えることができるので、エネルギーの使
用効率を高くできる。さらに、無闇に大きな電源装置も
不要となるので、設置コストも低減できる。
は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化された
検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込める
イオントラップ手段と、複数の検出対象化学物質の質量
数に対応する複数の周波数帯においては電圧振幅を与え
ず、不純物の質量数に対応する周波数帯においては電圧
振幅を与えるSWIFT波形を発生させる任意波形発生
手段と、前記複数の検出対象化学物質の軌道共鳴周波数
に対応する複数の周波数成分を持つTICKLE波形で
前記イオン群にエネルギーを与えて前記複数の検出対象
化学物質のイオンをフラグメント化するフラグメント化
手段と、前記SWIFT波形を前記イオントラップ手段
に閉じ込められているイオン群に与えて前記不純物を除
去した後に、前記検出対象化学物質またはこのフラグメ
ントの質量を測定する質量分析手段と、を備えたことを
特徴とする。
類やその前駆体は極めて微量であるため、これらの検出
精度を高めることは焼却炉の燃焼条件をリアルタイムで
制御する場合には極めて重要である。この発明に係る化
学物質の検出装置は、複数の検出対象化学物質に対応す
る周波数帯においては電圧振幅を与えないSWIFT波
形を用いて不純物を除去する。そして、複数の検出対象
化学物質を質量分析手段で同時に検出する。このよう
に、複数の検対象化学物質を同時に検出するので、精度
の高い測定ができ、燃焼制御の精度も高くできる。
装置は、上記化学物質の検出装置において、さらに、検
出対象化学物質のイオン化ポテンシャルよりも大きく、
当該イオン化ポテンシャルと前記検出対象化学物質のイ
オンの解離エネルギーとの和よりも小さいエネルギーを
当該検出対象化学物質に与え、この検出対象化学物質を
イオン化するイオン化手段を備えたことを特徴とする。
また、請求項11に記載の化学物質の検出装置は、上記
化学物質の検出装置において、上記イオン化手段は、イ
オン化ポテンシャルよりも高く当該イオン化ポテンシャ
ルに4eVを加算した値以下のエネルギーを前記検出対
象化学物質に与えることを特徴とする。
は、検出対象化学物質のイオン化ポテンシャルよりも高
く解離エネルギーよりも小さいエネルギーを当該検出対
象化学物質に与え、この検出対象化学物質をイオン化す
る。このため、余計なフラグメントを生成せず、残すべ
き検出対象化学物質も壊さないで済むので質量分析手段
の検出感度を高くできる。したがって、上記化学物質の
検出装置で奏される作用・効果と相まって、さらに質量
分析手段における検出感度を向上させて、精度の高い測
定ができる。そして、焼却炉の燃焼制御においても、よ
り緻密に制御できる。さらに、SWIFT電圧を低く抑
えることができるので、無闇に大きな電源を用意する必
要はなく、装置の製造コストをより抑えることができ
る。
法は、検出対象化学物質のイオン化ポテンシャルよりも
大きく、当該イオン化ポテンシャルと前記検出対象化学
物質のイオンの解離エネルギーとの和よりも小さいエネ
ルギーを当該検出対象化学物質に与え、この検出対象化
学物質をイオン化するイオン化工程と、電界、磁界その
他の手段によって、イオン化された検出対象化学物質の
イオンを含むイオン群を閉じ込めるイオントラップ工程
と、前記検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に
対応する周波数を除いた周波数成分を含むSWIFT波
形によって前記イオン群にエネルギーを与えて不純物を
除去する不純物除去工程と、前記検出対象化学物質の質
量を測定する質量分析工程と、を有することを特徴とす
る。
する際に検出対象化学物質のイオン化ポテンシャルより
も高く解離エネルギーよりも小さいエネルギーを当該検
出対象化学物質に与える。このため、検出対象化学物質
を壊さずに不純物を除去でき、また、不純物除去の際に
は余計なフラグメントの発生が極めて少ない。したがっ
て、残すべき検出対象化学物質も壊さないで済むので質
量分析手段の検出感度を高くできる。さらに、不純物除
去の際にはSWIFT波形を与えるだけなので、素早く
不純物が除去できる。また、この発明に係るイオン化に
おいてはフラグメントの発生が非常に少ないため、不純
物を取り除く過程で除去すべき不純物も極めて少なくな
る。その結果、SWIFT電圧を低く抑えることができ
るので、無闇に大きな電源を用意する必要はなく、装置
の製造コストを抑えることができる。
法は、検出対象化学物質のイオン化ポテンシャルよりも
大きく、当該イオン化ポテンシャルと前記検出対象化学
物質のイオンの解離エネルギーとの和よりも小さいエネ
ルギーを当該検出対象化学物質に与え、この検出対象化
学物質をイオン化するイオン化工程と、電界、磁界その
他の手段によって、イオン化された検出対象化学物質の
イオンを含むイオン群を閉じ込めるイオントラップ工程
と、前記検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に
対応する周波数を除いた周波数成分を含むSWIFT波
形によって前記イオン群にエネルギーを与えて不純物を
除去する不純物除去工程と、検出対象化学物質のイオン
の軌道共鳴周波数に対応する周波数成分のTICKLE
波形で前記イオン群にエネルギーを与えて検出対象化学
物質のイオンをフラグメント化するフラグメント化工程
と、前記検出対象化学物質のフラグメントの質量を測定
する質量分析工程と、を有することを特徴とする。
波形を検出対象化学物質に与えて検出対象化学物質をフ
ラグメント化するので、検出対象化学物質の質量数に対
応する周波数帯に不純物があっても、この影響を排除し
て正確に測定できる。また、イオン化の際に発生するフ
ラグメントも極めて少ないため、検出対象化学物質をフ
ラグメント化する場合には、目的とする検出対象化学物
質を効率的にフラグメント化できる。その結果、ほとん
どすべての検出対象化学物質のフラグメントを質量分析
の対象とすることができるので、質量分析工程において
は、分析の検出感度を高くできる。この検出方法によれ
ば、焼却炉の燃焼条件を制御する際により緻密に燃焼制
御ができる。
法は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化され
た検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込め
るイオントラップ工程と、上記イオン群に含まれる不純
物の分布を測定し、所定の割合以上存在する不純物に対
応する周波数成分を含むSWIFT波形を前記イオン群
に与えて不純物を除去する不純物除去工程と、前記検出
対象化学物質またはこのフラグメントの質量を測定する
質量分析工程と、を有することを特徴とする。
の割合以上存在する不純物を選択的に除去するようにし
てある。このため、すべての不純物を除去する場合と比
較して少ないエネルギーで必要十分な不純物を除去でき
る。このため、電源装置を小さくでき、経済的である。
ここで、所定の割合とは、少なくとも計測対象化学物質
の信号強度と同じ程度の強度以上存在する不純物を対象
とすることが好ましい。さらに小さい信号強度の不純物
を対象としてもよいが、そうするとSWIFTに要する
エネルギーが大きくなるため、上記計測対象化学物質の
信号強度の5割以上の信号強度を有する不純物を対象と
することが好ましい。
法は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化され
た検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込め
るイオントラップ工程と、所定の信号強度よりも高い信
号強度を示す濃度で存在する不純物の軌道共鳴周波数に
対応した周波数においては、所定の信号強度よりも低い
信号強度を示す濃度で存在する不純物の軌道共鳴周波数
に対応する周波数帯における電圧振幅よりも大きい電圧
振幅を有するSWIFT波形を前記イオン群に与えて不
純物を除去する不純物除去工程と、前記検出対象化学物
質またはこのフラグメントの質量を測定する質量分析工
程と、を有することを特徴とする。
所定の信号強度よりも高い信号強度を示す濃度で存在す
る不純物に対応する周波数のSWIFT波形の電圧振幅
を高くし、不純物の濃度が低い部分の周波数は電圧振幅
を低くしてある。このため、特に濃度の高い不純物を選
択的に除去できるので、濃度の低い不純物除去に要する
エネルギーを小さくできる。これによって、SWIFT
に要するエネルギーが少なくて済み、また、電源装置も
小型にできるので、無闇に大きな電源を使用しなくとも
よく、経済的である。ここで、SWIFT波形の電圧振
幅を高くする不純物は、少なくとも計測対象化学物質の
信号強度と同じ程度の信号強度を持つ不純物を対象とす
ることが好ましい。さらに少ない質量数存在する不純物
を対象としてもよいが、そうするとSWIFTに要する
エネルギーが大きくなるため、上記計測対象化学物質の
信号強度の5割以上の信号強度を持つ不純物を対象とす
ることが好ましい。
法は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化され
た検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込め
るイオントラップ工程と、含まれる周波数が大きくなる
にしたがって電圧振幅を小さくしたSWIFT波形を前
記イオン群に与えて不純物を除去する不純物除去工程
と、前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質
量を測定する質量分析工程と、を有することを特徴とす
る。
量数の大きい不純物に対しては、質量数の小さい不純物
に与えるエネルギーと同程度のエネルギーを与えるよう
にしてある。一般に、イオントラップにおける軌道共鳴
周波数は質量数の関数であるが、質量数が大きくなるほ
ど、周波数は小さくなり、質量数間隔1に相当する周波
数間隔も狭くなる。一方、従来文献"Development of a
Capillary High-performance Liquid Chromatography T
andem Mass Spectrometry System Using SWIFTTechnolo
gy in an Ion Trap/Reflectron Time-of-flight Mass S
pectrometer"Rapid Communication in mass spectromet
ry, vol. 11 1739-1748(1997)などで一般に行われてい
るSWIFT波形の生成では、電圧振幅が一定の周波数
スペクトルを逆フーリエ変換により時間領域に変換する
ことによりSWIFT波形を生成している。この場合、
一定の周波数間隔で一定の電圧振幅の正弦波形の和の波
形を生成することになる。したがってこの場合、質量数
が大きいほど、質量数間隔1あたりの正弦波の数が少な
いため、質量数間隔1あたりのエネルギーは少ない。す
なわち、質量数が大きい分子に加えられるエネルギーは
相対的に小さくなってしまう。
った分正弦波の電圧振幅を大きくして補正するため、質
量数の大きいイオンに対しても十分なエネルギーを与え
ることができるので、このような不純物でもより確実に
除去できる。また、質量数の小さいイオンには必要十分
な範囲でエネルギーを与えることができるので、エネル
ギーの使用効率を高くできる。さらに、無闇に大きな電
源装置も不要となるので、設置コストも低減できる。
法は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化され
た検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込め
るイオントラップ工程と、SWIFTによる除去対象分
子の質量数に関わらず電圧振幅が一定の分布を持つSW
IFT波形を発生させる任意波形発生工程と、前記SW
IFT波形を前記イオントラップ手段に閉じ込められて
いるイオン群に与えて前記不純物を除去した後に、前記
検出対象化学物質またはこのフラグメントの質量を測定
する質量分析工程と、を備えたことを特徴とする。
くなるにしたがって電圧振幅を大きくしたSWIFT波
形の周波数スペクトルを、質量数を横軸として変換した
ときに質量数あたりの電圧振幅が略一定値になるになる
ようにしてある。このため、SWIFTによる除去の対
象とするどのような質量の分子に対しても略一定のエネ
ルギーを与えることができる。これによって、質量数の
大きいイオンに対しても十分なエネルギーを与えること
ができるので、このような不純物でもより確実に除去で
きる。また、質量数の小さいイオンには必要十分な範囲
でエネルギーを与えることができるので、エネルギーの
使用効率を高くできる。さらに、無闇に大きな電源装置
も不要となるので、設置コストも低減できる。
法は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化され
た検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込め
るイオントラップ工程と、複数の検出対象化学物質の質
量数に対応する複数の周波数帯においては電圧振幅を与
えないSWIFT波形を前記イオン群に与えて不純物を
除去し、複数の検出対象化学物質を残す工程と、前記検
出対象化学物質またはこのフラグメントの質量を測定す
る質量分析工程と、を有することを特徴とする。
類やその前駆体は極めて微量であるため、これらの検出
精度を高めることは焼却炉の燃焼条件をリアルタイムで
制御する場合には極めて重要である。この発明に係る化
学物質の検出方法は、複数の検出対象化学物質に対応す
る周波数帯においては電圧振幅を与えないSWIFT波
形を用いて不純物を除去する。そして、複数の検出対象
化学物質を質量分析手段で同時に検出する。このよう
に、複数の検出対象化学物質を同時に検出するので、例
えば、たとえ一つ一つの検出対象物質を検出する精度が
不十分であったとしても、複数物質のトータルとして、
ダイオキシン類との相関を求めたり燃焼状態を評価した
りすることにより精度の高い測定ができ、燃焼制御の精
度も高くできる。
法は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化され
た複数の質量数が異なる検出対象化学物質のイオンを含
むイオン群を閉じ込めるイオントラップ工程と、複数の
検出対象化学物質の質量数に対応する複数の周波数帯に
おいては電圧振幅を与えないSWIFT波形を前記イオ
ン群に与えて不純物を除去し、複数の検出対象化学物質
を残す工程と、前記複数の検出対象化学物質のうち質量
数が小さい検出対象化学物質から順にフラグメント化す
るフラグメント化工程と、前記検出対象化学物質または
このフラグメントの質量を測定する質量分析工程と、を
有することを特徴とする。
る検出対象化学物質のうち質量数の小さい検出対象化学
物質から順にフラグメント化するようにしてある。この
ため、質量数の小さい検出対象化学物質のフラグメント
化によって、この検出対象化学物質よりも質量数の大き
い物質のフラグメントが壊れないようにできる。これに
よって、複数の検出対象化学物質をすべて検出できるの
で、質量分析における感度を高くして、より精度の高い
測定ができる。
法は、電界、磁界その他の手段によって、イオン化され
た複数の質量数が異なる検出対象化学物質のイオンを含
むイオン群を閉じ込めるイオントラップ工程と、複数の
検出対象化学物質の質量数に対応する複数の周波数帯に
おいては電圧振幅を与えないSWIFT波形を前記イオ
ン群に与えて不純物を除去し、複数の検出対象化学物質
を残す工程と、前記検出対象化学物質の同位体のうち少
なくとも2種類の同位体に対応する周波数を含むTIC
KLE波形を与えて、当該検出対象化学物質の同位体の
うち少なくとも2種類をフラグメント化するフラグメン
ト化工程と、前記検出対象化学物質またはこのフラグメ
ントの質量を測定する質量分析工程と、を有することを
特徴とする。
物質の同位体のうち少なくとも2種類の同位体に対応す
る周波数を含むTICKLE波形を与えて、検出対象化
学物質の同位体のうち少なくとも2種類をフラグメント
化し、質量分析に供する。このように、質量分析におい
ては複数の同位体を使用するので、排ガス中に極微量し
かダイオキシン類やその前駆体が存在しない場合でも、
検出精度を高くできる。また、焼却炉の燃焼制御に使用
した場合には制御の精度も高くできる。
法は、上記化学物質の検出方法において、上記質量分析
工程においては、検出対象化学物質から生成されるフラ
グメントの同位体のうち少なくとも2種類を計測対象と
することを特徴とする。
物質から生成されるフラグメントの同位体のうち少なく
とも2種類を質量分析の対象とする。このように、質量
分析においては複数のフラグメントの同位体を使用する
ので、排ガス中に極微量しかダイオキシン類やその前駆
体が存在しない場合でも、検出精度を高くできる。ま
た、焼却炉の燃焼制御に使用した場合には制御の精度も
高くできる。
方法は、上記化学物質の検出方法において、さらに、上
記イオントラップ工程の前に、検出対象化学物質のイオ
ン化ポテンシャルよりも大きく、当該イオン化ポテンシ
ャルと前記検出対象化学物質のイオンの解離エネルギー
との和よりも小さいエネルギーを当該検出対象化学物質
に与え、この検出対象化学物質をイオン化するイオン化
工程を有することを特徴とする。
方法は、上記イオン化工程は、イオン化ポテンシャルよ
りも高く当該イオン化ポテンシャルに4eVを加算した
値以下のエネルギーを前記検出対象化学物質に与えるこ
とを特徴とする。
は、検出対象化学物質のイオン化ポテンシャルよりも大
きく、当該イオン化ポテンシャルと前記検出対象化学物
質のイオンの解離エネルギーとの和よりも小さいエネル
ギーを当該検出対象化学物質に与え、この検出対象化学
物質をイオン化する。このため、余計なフラグメントを
生成せず、残すべき検出対象化学物質も壊さないで済む
ので質量分析における検出感度を高くできる。したがっ
て、上記化学物質の検出方法で奏される作用・効果と相
まって、さらに質量分析手段における検出感度を向上さ
せて、精度の高い測定ができる。そして、焼却炉の燃焼
制御においても、より緻密に制御できる。さらに、SW
IFT電圧を低く抑えることができるので、無闇に大き
な電源を用意する必要はなく、装置の製造コストをより
抑えることができる。
しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこ
の発明が限定されるものではない。また、下記実施の形
態における構成要素には、当業者が容易に想定できるも
の或いは実質的に同一のものが含まれる。また、下記実
施の形態における構成要素には、当業者が容易に想定で
きるものが含まれるものとする。
の形態1に係る化学物質の検出装置を示す説明図であ
る。この化学物質の検出装置100は、イオン化室1
と、ガス導入装置2と、イオン化手段である真空紫外光
ランプ3と、質量分析手段である飛行時間型の質量分析
計4とを備えている。イオン化室1にはイオントラップ
手段であるRF(Radio Frequency:高周波)リングを
備えたRFイオントラップ装置10が備えられている。
これは、内部に形成される高周波電界によって、イオン
化された排ガス中の検出対象化学物質をトラップ11内
に閉じ込めておく。
によってイオンを内部に閉じ込めるものが使用できる。
そして、電界や磁界等はそれぞれ単独で使用してもよ
く、またこれらを適宜組み合わせて使用してもよい。こ
のようなイオントラップ手段としてはいくつかの種類が
知られており、中でも高周波電界が内部に形成される上
記RFイオントラップ装置11は取り扱いが比較的容易
であるため好ましい。また、他のイオントラップ手段と
しては、このRF型の他、直流電圧と静磁場とによるペ
ニング(Penning)トラップを使用することもできる。
ップ装置10は、第一エンドキャップ12と第二エンド
キャップ13とRFリング14とから構成されており、
三次元四重極型である。図1に示すように、RFリング
14は、第一エンドキャップ12と第二エンドキャップ
13との内部に配置されている。また、RFリング14
にはトラップ電圧を印加するための高周波電源装置21
が接続されており、RFリング14にトラップ電圧とし
て高周波電圧を印加する。この高周波によって、イオン
化された排ガス中の検出対象化学物質その他の物質がト
ラップ11内に閉じ込められる。また、第一および第二
エンドキャップ12および13には任意波形発生手段で
ある任意波形発生装置20が接続されており、後述する
SWIFTおよびTICKLE時には両エンドキャップ
間に特定の周波数を持つ電圧を印加する。
れており、ガス噴射管5は、パルスバルブのようなオリ
フィスを用いた開閉弁あるいはキャピラリ管により形成
されている。ガス噴射管5に導入された焼却炉等の排ガ
スGsはイオン化室1に導入される。ガス噴射管5の周
囲にはヒータ6が設けられている。ヒータ6は検出対象
化学物質がガス噴射管5の内壁に付着することを防止す
るための加熱装置である。
ルギーを与えてイオン化するためのイオン化手段として
真空紫外光ランプ3を備えている。真空紫外光ランプ3
は、Ar、Kr、Xe等の希ガスや、H2、O2、Cl2
等をAr、Heに添加したガスの放電により真空紫外光
Lを発生する。本実施の形態においては、121.6n
mの波長を持つ、水素プラズマからのLyman α光
を用いている。
類を変えることで、発生する真空紫外光の光子エネルギ
ー量を変えることができる。このため、検出対象化学物
質のイオン化ポテンシャルに合わせて、これよりも大き
く検出対象化学物質を解離させない程度の光子エネルギ
ーを与えることができる。これによって、光子エネルギ
ー量より高いイオン化ポテンシャルを持つ混在物質のイ
オン化を阻止すると共に、検出対象化学物質のフラグメ
ント化を抑制することができる。
3に代えて、レーザーあるいはその高調波を用いること
もできる。この場合、波長可変レーザーを使用すること
により、発生する光子エネルギー量を変化させること
で、イオン化する物質を選別することができる。波長可
変レーザーには、周知のものを用いることができる。な
お、この発明には50nm以上200nm以下の波長を
もつ真空紫外光が適用でき、より好ましくは100nm
以上200nmであり、不要なフラグメント発生をより
少なく抑える観点からは112nm以上138nmの範
囲が望ましい。
与えてイオン化する手段としては、真空紫外光の波長を
持つレーザー、エキシマランプを使用してもよい。ま
た、例えばHeイオン等のイオンを粒子加速器で打ち出
して、イオン化室1内のサンプルガス中に含まれる検出
対象化学物質に衝突させてもよい。さらに、電子ビーム
をセクターで分離して10eV程度のエネルギーを持つ
ものを取り出し、イオン化室1内の排ガス中に含まれる
検出対象化学物質に衝突させてもよい。
計4は、イオン化室1内でイオン化された排ガス中の検
出対象化学物質のイオンについて、その質量を測定する
ことで検出対象化学物質を特定する。イオン化された検
出対象化学物質は、上記RFイオントラップ装置10の
第二エンドキャップ13にパルス状の引出し電圧を印加
することによって質量分析計4に導入され、質量分析計
4内を飛行する。飛行したイオンはイオン検出器30に
よって検出され、ここで検出された信号はプリアンプ3
1によって増幅された後、データ処理装置32に取り込
まれデータ処理される。なお、本実施の形態において
は、イオン検出器にマイクロチャネルプレートが用いら
れており、イオンの検出感度を高めている。質量分析計
4はその飛行時間を測定する。飛行時間と飛行物質の質
量との間には高度の対応関係があるので、飛行時間から
飛行物質の質量を検出し、この質量から物質を同定する
のである。
装置100を用いて排ガス中の検出対象である前駆体を
検出する手順について説明する。ここで、図2は、この
発明の実施の形態1に係る化学物質の検出方法を示すフ
ローチャートである。まず、イオン化室1に焼却炉の排
ガスGsを導入する(ステップS101)。つぎに、真
空紫外光ランプ3からイオン化室1内に導入された排ガ
スGsに対して真空紫外光Lを照射し、排ガスGsが真
空紫外光Lから光子エネルギーを受け取ってイオン化さ
れる(ステップS102)。ここで、検査対象物質であ
る前駆体のイオン化ポテンシャルは8.5〜10.0e
Vの範囲である。また、上述したように、本実施の形態
で使用する真空紫外光は121.6nmの波長を持って
おり、その光子エネルギーは10.1eVである。この
ように、前駆体のイオン化ポテンシャルよりもやや大き
い程度のエネルギーを与えるため、余分なエネルギーを
前駆体に与えないで前駆体をイオン化できる。
である前駆体を効率よく計測できるようになった。これ
は、真空紫外光によるイオン化においてはフラグメント
の発生が非常に少ないため、イオン化した前駆体のほと
んどすべてを質量分析計4の測定対象とすることができ
るからである。特に、焼却炉からの排ガス中には極めて
微量の前駆体しか存在しないため、この効果は大きい。
また、トラップ11のトラップ効率低下を抑えることが
できる。ここで、フラグメント化したイオンが多い場合
には、トラップ11内に閉じ込められているイオンによ
って生ずるイオンの作るポテンシャルがトラップのポテ
ンシャルを打ち消すように作用する。しかし、この真空
紫外光によるイオン化では、余分なフラグメントイオン
の発生を極めて小さく抑えることができるので、イオン
トラップ装置11のトラップ効率低下を小さくすること
ができる。
低く抑えることができる。ここで、SWIFTとは、不
純物を除去するために特定の周波数を持つ電圧波形をト
ラップ11の第一エンドキャップ12と第二エンドキャ
ップ13間に与えることによってイオンの軌道を変える
操作をいう。フラグメントの発生が多いイオン化方法に
おいては、SWIFTの過程で除去しておくべき質量数
に、検出対象化学物質である前駆体、あるいは他の物質
を親分子とする大量のフラグメントが発生してしまう。
これをSWIFTで除去するためには非常に大きな電圧
を必要とするため、出力の大きなSWIFT電圧発生装
置(任意波形発生器)が必要である。一方、SWIFT
電圧を大きくすると、壊したい質量数以外の質量数を持
つ分子も壊してしまうので、残したい前駆体も壊してし
まう。その結果、質量分析においては分析精度の低下を
招いてしまう。
メントの発生が非常に少ないため、SWIFTの過程で
除去すべきフラグメントも極めて少なくなる。その結
果、SWIFT電圧を低く抑え、且つ残すべき前駆体も
壊さないで済むので、上記問題点はほとんど回避でき
る。また、SWIFT後に残った親分子へ後述するTI
CKLEをかける場合やCOOLINGしたりする場合
にも、フラグメントの多いイオン化方法では種々の親分
子からフラグメントが発生してしまう。その結果、目的
とする前駆体以外のフラグメントが不純物として含まれ
る結果、質量分析の精度低下を引き起こしていた。しか
し、この発明に係るイオン化方法によれば、イオン化の
際に発生するフラグメントが極めて少ないため、この問
題点もほとんど回避できる。
は、排ガス中に存在している検出対象化学物質以外の不
要物質を除去するための操作である。このために、RF
イオントラップ装置10の第一エンドキャップ12と第
二エンドキャップ13との間に、任意波形発生装置20
によって取り除きたい物質の軌道共鳴周波数に対応した
広域帯の周波数で電圧を印加する。これによって、この
発明に係る不純物除去手段を形成している。なお、この
広域帯の周波数からは、検出対象化学物質の質量数の周
波数に対応する軌道共鳴周波数は除かれている。これに
よって、取り除きたい物質は大きな振幅で振られること
になり、RFイオントラップ装置10の壁に衝突して電
荷を失ってイオンとしては存在しなくなる。検出対象化
学物質はRFリング14に印加されるトラップ電圧によ
って、トラップ11内に閉じ込められたままである。こ
のような操作をSWIFTといい、この操作によって検
出対象化学物質以外の不純物を取り除くことができる
(ステップS103)。
ICKLEは検出対象化学物質をフラグメント化させ
て、検出対象化学物質と質量数が近似する不純物と検出
対象化学物質とを分離する操作である。そして、親分子
である検出対象化学物質の分子から生成されたフラグメ
ントの質量数を測定することで、検出対象化学物質を特
定する。また、当該フラグメントの量を測定すれば、検
出対象化学物質の濃度も求めることができる。TICK
LEは、上述したSWIFTとは異なり、親分子である
検出対象化学物質の軌道共鳴周波数に対応する周波数で
第一エンドキャップ12と第二エンドキャップ13との
間に電圧を印加する。このときには、任意波形発生装置
20によって前記エンドキャップ間に前記周波数の電圧
を印加する。これによって、本発明に係るフラグメント
化手段を構成する。そして、検出対象化学物質のイオン
をトラップ11内に共存する他の物質と衝突させて、検
出対象化学物質をフラグメント化する。これによってT
ICKLEによるフラグメント化が完了する(ステップ
S104)。
したら、RFリング14に対する電圧の印加を止めて、
第二エンドキャップ13にパルス状の引出し電圧を印加
することによって、フラグメント化された検出対象化学
物質のイオンを質量分析計4側に引き出す(ステップS
105)。この検出対象化学物質のイオンは質量分析計
4内を飛行し、質量分析計4によってその飛行時間が測
定される。上述したとおり、飛行時間と飛行物質の質量
との間には高度の対応関係があるので、飛行時間から飛
行物質の質量を検出し、この質量から物質を同定して
(ステップS106)、測定が終了する(ステップS1
07)。
量分析計は、数10μ秒で一回の計測が完了するため、
計測時間が非常に早く、応答性に優れるという利点があ
る。このため、特に、実際のプラントにおいてリアルタ
イムで燃焼条件を制御する際に好適である。なお、他の
質量分析手段としては、電場型、RFコイル型等の質量
分析手段も使用できる。特にRFコイル型はトラップ1
1の出口にイオン検出器を設けるだけでよいので、簡単
な構造で質量分析器を構成できる。
の検出装置100は、トラップ11内へ導入した排ガス
に真空紫外光を直接照射することで、計測対象物質をイ
オン化する。そして、これにSWIFTおよびTICK
LEをかけて計測対象物質のイオンをフラグメント化す
る。このため、これまでのイオン化と同じ条件ではSW
IFTやフラグメント化が必ずしも成功しない場合があ
る。そこで、ここでは、SWIFTおよびTICKLE
の条件について説明する。図3は、トラップ周波数を一
定とした場合におけるRF電圧に対するイオン信号強度
分布を示した説明図である。また、図4は、RF電圧を
一定とした場合におけるRF周波数に対するイオン信号
強度分布を示した説明図である。
の組み合わせによるイオン化では、トラップ11の外部
で検出対象化学物質をイオン化していた。そして、検出
対象化学物質をフラグメント化するときには、外部から
不活性ガスや窒素ガス等の衝突ガスをトラップ11内に
供給して、検出対象化学物質をフラグメント化してい
た。したがって、被測定ガスである排ガスに含まれる水
蒸気や酸素等の大気成分はトラップ11内にほとんど存
在していなかった。このため、図3(a)や図4(a)
に示すようなイオン信号強度分布を示していた。
は、トラップ11内に導入した排ガスに真空紫外光を直
接照射して検出対象化学物質をイオン化する。したがっ
て、トラップ11内には排ガス中に存在する水蒸気や酸
素等の大気成分が存在することになる。このような水蒸
気や酸素等の大気成分分子が検出対象化学物質と共存す
る環境下で、後述するTICKLE電圧を印加して検出
対象化学物質をフラグメント化すると、フラグメントが
トラップできない条件が発生することがある。例えば、
RF電圧が1500Vを超えると、もはやフラグメント
はトラップできない(図3(b))。また、RF周波数
が1.0MHzよりも小さくなると、もはやフラグメン
トはトラップできない(図4(b))。ここで、トラッ
プ条件とは、RFリング14に印加するRF電圧および
RF周波数の値をいう。これは、上記水蒸気、すなわち
水の分子や酸素分子は極性を持つため、フラグメント化
した検出対象化学物質のイオンの軌道が大きくなる結
果、当該イオンがトラップ11の壁面に衝突して電荷を
失うことが原因であると考えられる。
もフラグメント化した検出対象化学物質のイオンをトラ
ップできるように、トラップ条件を調整する必要があ
る。例えば、TCB(質量数180、182、184)
を親分子として、ここから塩素が一個取れたフラグメン
ト(質量数145、147)、塩素二個と水素一個とが
取れたフラグメント(質量数109、111)および塩
素三個と水素一個とが取れたフラグメント(質量数7
4)を検出する場合を考える。従来のイオン化方法にお
いては、RF周波数が1.0MHzの場合にRF電圧を
1000V以上2000V以下とすると好適にフラグメ
ントイオンがトラップできた(図3(a)参照)。
じ周波数条件において、RF電圧を700V以上130
0V以下にすると好適にトラップでき、さらには900
V以上1100V以下とするとより安定してフラグメン
トイオンをトラップできる(図3(b)参照)。また、
RF電圧を1600Vとした場合には、従来法において
はRF周波数を1.0MHzが適当であったが、この方
法においてはRF周波数を1.2MHz以上1.7MH
z以下の範囲とすると安定してフラグメントイオンをト
ラップできる。さらには、RF周波数を1.4MHz以
上1.6MHz以下の範囲とすると、さらに安定してフ
ラグメントイオンをトラップできる(図4(b)参
照)。
量を持つ親分子である計測対象物質のトラップ効率を高
くする必要がある。一方、TICKLE時には低い質量
数を持つフラグメント化された計測対象物のトラップ効
率を高くする必要がある。したがって、SWIFT時に
はRFリング14に印加するエネルギー値、すなわちR
F電圧とRF周波数との積が高くなる設定とする。そし
てTICKLE時には、RF電圧とRF周波数との積が
小さくなる設定とする。このようにすることによって、
SWIFTおよびTICKLE時における計測対象物質
やこのフラグメントのトラップ効率を高くすることがで
きる。
て、SWIFT時において1600Vでトラップし、T
ICKLE時には1000Vでトラップする。また、R
F電圧を1600Vで一定としておき、SWIFT時に
はRF周波数を1.4MHzでトラップして、TICK
LE時には1.0MHzでトラップしてもよい。また、
RF周波数とRF電圧とを両方変化させてもよい。な
お、この変化はステップ応答的に変化させてもよいし、
徐々に変化させるようにしてもよい。なお、検出対象化
学物質は、ある一定の寿命でトラップ11から外部へ散
逸していくため、TICKLEに要する時間を短くする
方向に適正化した方がよい。具体的にはTICKLE電
圧を高くするようにするとよい。
てフラグメント化した後は、フラグメント化する前より
も質量数が小さくなっているため、少なくともTICK
LE終了後にはRFリング14に印加するRF電圧をT
ICKLE前よりも小さくするか、RF周波数を大きく
する必要がある。しかし、RFリング14に印加するR
F電圧を小さくするかRF周波数を大きくする方向に変
化させると、質量数の小さいフラグメントのトラップ効
率が低下する。したがって、この状態でTICKLE終
了後あまり時間が経過すると、当該フラグメントが減少
して質量分析計4における検出感度が低下する。このた
め、TICKLE波形を入力後、検出対象化学物質がフ
ラグメント化される時間が経過してからただちに、上記
のように切替えることが好ましい。
検出対象化学物質以外の物質を除去するが、このときに
必ず除去しなければならないのは、検出対象化学物質を
フラグメント化したときに発生するフラグメントイオン
と同程度の質量数をもつ不純物である。これは、TIC
KLEによるフラグメント化の後における質量分析にお
いて、この不純物もフラグメントイオンと共に測定され
る結果、検出対象化学物質の計測精度が低下するからで
ある。また、上記以外の不純物も、これらがトラップ1
1内へ大量に存在する場合にはトラップ11が飽和し、
トラップ効率が低下してしまうため、検出対象化学物質
以外の不純物はSWIFT時に極力除去しておいた方が
よい。
すべて除去するためには、非常に広い質量数の範囲に対
応する周波数成分をもつSWIFT波形を印加しなけれ
ばならない。しかしながら、広い範囲の周波数成分を持
つSWIFT波形は、単位周波数当たりのエネルギーが
小さくなるため、ある質量数を持つ分子に加えることの
できるエネルギーも小さくなってしまう。その結果、不
純物の除去効率が低下して、検出対象化学物質の検出精
度も低下してしまう。したがって、広い範囲の周波数成
分を持つSWIFT波形を加える場合には、SWIFT
波形発生源である高周波発生装置21を高性能にした
り、この出力を増幅するアンプの出力を大きくしたり、
増幅周波数の帯域を広くする必要がある。その結果、装
置が大型化したり、高価になったりしてしまう。
スペクトルを調べ、最低限除去しなければならない質量
数の範囲に対応する周波数成分を持つSWIFT波形に
よって不純物を除去するようにする。最低限除去しなけ
ればならない質量数の範囲は、例えば、質量スペクトル
の信号強度がある一定値以上の値を持つ不純物を含むよ
うにすることで決定できる。この一定値は、少なくとも
計測対象化学物質の信号強度と同程度とし、この値以上
の信号強度を持つ不純物を対象とすることが好ましい。
なお、さらに少ない質量数存在する不純物を対象として
もよいが、そうするとSWIFTに要するエネルギーが
大きくなる。このため、計測対象化学物質の信号強度の
5割以上の強さを有する信号強度である不純物を対象と
することが好ましい。
が48以上355以下の範囲が最低限除去しなければな
らない範囲となっているので、この範囲に対応する周波
数成分を持つSWIFT波形によって不純物を除去す
る。このようにすると、トラップ11に投入するエネル
ギーを無闇に大きくしなくとも、実用上十分な精度で検
出対象化学物質を測定できる。これによって、無闇に大
きな装置を使用する必要がなくなり、装置のコストも抑
えることができる。
数と振幅との関係およびイオン信号と質量数との関係を
示した説明図である。ここで、図5における質量数は、
同図中のSWIFT周波数に対応する。また、図6は、
この発明の実施の形態5に係るSWIFT波形の周波数
スペクトルを示す説明図である。周波数スペクトルは、
SWIFT波形やTICKLE波形の強度(電圧振幅)
を、SWIFT波形等の周波数に対する関数として表し
たものである。非常に濃度の高い不純物を除去するため
には非常に高いSWIFT電圧を印加する必要がある
が、従来のSWIFTにおいてはすべての質量数に相当
する周波数を同じ電圧振幅で印加する。すなわち、SW
IFT電圧は、濃度の最も高い不純物を除去するために
必要な電圧によって決定される。このため、非常に濃度
が高い不純物を除去する場合には、全体として非常に高
い電圧振幅が必要となるので、エネルギーの使用効率が
低下する。
となるため、コスト増加を招く。さらに、検出対象化学
物質である親分子を残すために、SWIFT波形からは
当該検出対象化学物質の質量数に対応する周波数帯は除
かれているが、高い電圧振幅を印加した場合には、同じ
周波数帯だけ除いていても実際に残る質量数の範囲が小
さくなる。その結果、検出対象化学物質も一部除去され
てしまい、検出精度が低下するという問題もあった。こ
れは、実際のSWIFT波形の周波数スペクトルは図5
(a)の実線で示すような理想的な矩形ではなく、図5
(b)の破線で示すようなやや末広がりの形状になるこ
とが原因である。すなわち、SWIFT波形の周波数ス
ペクトルが実際には末広がりの形状になるため、図中Δ
Fで示す検出対象化学物質の質量数に対応する周波数帯
が小さくなる結果、検出精度が低下するからである。
不純物の質量数に対応する周波数のSWIFT波形の電
圧振幅を高くし、不純物の濃度が低い部分は電圧振幅を
低くする。このようにして、特に濃度の高い不純物を選
択的に除去できる。ここで、SWIFT波形の電圧振幅
を高くする不純物は、少なくとも計測対象化学物質の信
号強度と同程度の信号強度を持つ不純物を対象とするこ
とが好ましい。さらに少ない質量数存在する不純物を対
象としてもよいが、そうするとSWIFTに要するエネ
ルギーが大きくなる。このため、計測対象化学物質の信
号強度の5割以上の信号強度を有する不純物を対象とす
ることが好ましい。これによって、全体としてはSWI
FT波形の電圧振幅を低く抑えることができるので、エ
ネルギーの使用効率を高くして不純物を除去できる。ま
た、電源装置も容量が小さいものを使用できるので、電
源装置を小型にでき、コストも低く抑えることができ
る。さらに、SWIFT操作をしても、検出対象化学物
質も確実に残すことができるので、質量分析計4におけ
る検出精度を高くすることができる。
WIFT波形の周波数スペクトルを示す説明図である。
また、図8は、この発明の実施の形態6に係るSWIF
T波形の周波数スペクトルを示す説明図である。ここ
で、両図中の(b)は、SWIFT波形の周波数スペク
トルを、質量数を横軸として、すなわち質量数の関数と
して変換したものである。通常のSWIFT波形は、イ
オンの共振周波数が大きくなっても振幅の大きさが変化
しない矩形状の周波数スペクトルを逆フーリエ変換して
発生させる(図7(a))。このときのSWIFT波形
は、取り除きたい不純物の質量数に対応した共鳴周波数
が重畳した波形となっている。この波形は、理想的には
ある質量範囲に対応したすべての軌道共鳴周波数を含
む、連続的な波形となる。しかしながら、実際には必ず
有限個の共鳴周波数のデータを基に逆フーリエ変換をす
るため、得られるSWIFT波形に含まれる周波数成分
は離散的で、その周波数ピッチは一定となる。これを逆
に質量数に換算してみると、質量数が大きい領域では周
波数ピッチが粗く、質量数が小さい領域では周波数ピッ
チが細かくなっている。
質量数の小さいイオンは高いエネルギー密度で振幅が与
えられ、反対に質量数の大きいイオンは小さいエネルギ
ー密度でしか振幅が与えられない(図7(b))。この
ため、質量数の小さいイオンは容易に壊すことができる
が、質量数の大きいイオンは壊れにくく、不純物として
残ってしまう。そして、TIKCLによって余分なフラ
グメントを発生させて質量分析の精度を低下させてしま
う。
波数が大きくなるにしたがって、電圧振幅を小さくした
周波数スペクトルを逆フーリエ変換して生成されるSW
IFT波形を用いる(図8(a))。このようにする
と、質量数の大きいイオンに対しても十分なエネルギー
を与えることができる(図8(b))。すなわち、SW
IFTによる除去対象分子の質量数に関わらず電圧振幅
が一定の分布を持つSWIFT波形を与えることができ
るため(図8(b))、質量数の大きいイオンであって
もより確実に除去できる。また、質量数の小さいイオン
には必要十分な範囲でエネルギーを与えることができる
ので、エネルギーの使用効率を高くできる。また、無闇
に大きな電源装置も不要となるので、設置コストも低減
できる。
の形態7に係るSWIFT波形の周波数スペクトルを示
す説明図である。また、図10は、この発明の実施の形
態7に係るTICKLE波形の周波数スペクトルを示す
説明図である。この化学物質の検出装置100で、ダイ
オキシン類の前駆体等である検出対象化学物質を計測す
るときには、複数の検出対象化学物質を同時に計測する
と、より検出精度を高くすることができる。特に、焼却
炉の排ガス中に含まれる前記ダイオキシン類の前駆体は
極めて微量であるため、検出精度を高めることは焼却炉
の燃焼条件をリアルタイムで制御する場合には極めて重
要である。
計測するために、SWIFTの際には当該検出対象化学
物質の質量数に対応した共鳴周波数帯における電圧振幅
を0とした、すなわち電圧振幅を与えないSWIFT波
形の周波数スペクトルを用いる(図9)。そして、この
SWIFT波形の周波数スペクトルを逆フーリエ変換し
てSWIFT波形を生成する。この逆変換後のSWIF
T波形を使用してSWIFTをかけると、当該検出対象
化学物質はイオントラップ装置10のトラップ11に閉
じ込められたままになるため、他の不純物と分離でき
る。
量数に対応する周波数帯に大きな振幅を持つTICKL
E周波数スペクトルを逆フーリエ変換して生成したTI
CKLE波形によって検出対象化学物質をフラグメント
化する(図10(a))。そして、フラグメント化され
た検出対象化学物質のイオンを質量分析計4(図1参
照)で計測して、検出対象化学物質を同定し、その濃度
を求めることができる。また、上記複数の検出対象化学
物質の質量数に対応する周波数すべてを包含する範囲に
大きな振幅を持つTICKLE周波数スペクトルを逆フ
ーリエ変換して生成したTICKLE波形によってTI
CKLEをかけてもよい(図10(b))。さらに、上
記複数の検出対象化学物質の質量数に対応するそれぞれ
の周波数を、単一で順次与えてもよい。
検出対象化学物質を同時に計測すると、検出精度を高く
できるので好ましい。しかし、複数の検出対象化学物質
を同時に計測する場合には、つぎのような問題点があ
る。例えば、TCB(トリクロロベンゼン)、DCB
(ジクロロベンゼン)を親分子とするフラグメントパタ
ーンを一度に得る場合には、TCBのフラグメントは質
量数145であり、質量数146であるDCBと質量数
が1しか異なっていない。このため、TCBとDCBと
へ同時にTICKLEをかけると、DCBのTICKL
E周波数によって近接したTCBのフラグメントが一部
壊れてしまう場合がある。こうなると、TCBをフラグ
メント化することによって質量数がTCBと同程度の不
純物からTCBを分離し、当該フラグメントの信号を測
定することでTCBの濃度等を求めることができなくな
る。その結果、TCBの検出精度が低下してしまう。し
たがって、実施の形態7に係るTICKLEにおいて
は、質量数に対応する周波数を正確に与えたり、TIC
KLE電圧を適性化したりする等、各種の注意を要す
る。しかも、このような注意をしても、適切にフラグメ
ント化できない場合もある。
の小さい検出対象化学物質からTICKLEで壊してフ
ラグメント化し、当該検出対象化学物質の質量数の範囲
における検出対象化学物質や不純物等を除去しておく。
その上で、より質量数の大きい検出対象化学物質に対し
てTICKLEをかけて、前記質量数の小さい検出対象
化学物質の存在していた質量数の範囲に、当該質量数の
大きい検出対象化学物質のフラグメントを生成させる。
象化学物質をフラグメント化する際には、質量数の小さ
い検出対象化学物質が既にフラグメント化されているの
で、前記質量数の大きい検出対象化学物質のフラグメン
トが質量数の小さい検出対象化学物質のTICKLEに
よって壊されることはない。したがって、質量数の異な
る複数の検出対象化学物質を同時に検出しても、精度の
高い測定ができるようになる。
2、184、186)、DCB(質量数146、14
8、150)およびMCB(モノクロロベンゼン:質量
数112、114)を同時に検出する場合を考える。T
ICKLEの前に、SWIFTによってこれらの検出対
象化学物質を残してその他の不純物を除去する。つぎ
に、MCBをフラグメント化するために、MCBの質量
数に対応するTICKLE周波数を第一および第二エン
ドキャップ12および13に印加して、質量数77のフ
ラグメントを生成する。このとき、イオントラップ装置
10のトラップ11内には、質量数112〜114の物
質は存在していない。
CBの質量数に対応したTICKLE周波数を印加して
DCBをフラグメント化する。このフラグメントは、D
CBから塩素が一個分離した質量数111と113のも
の、および塩素二個と水素一個とが分離した質量数75
のものである。最後に、上記TCBの質量数に対応した
周波数を印加してTCBをフラグメント化する。このと
き生成するフラグメントは、塩素が一個分離した質量数
145、147、149のものと、塩素二個と水素一個
とが分離した質量数109、111のもの、および塩素
三個と水素一個とが分離した質量数74のものである。
なお、上記フラグメントは、それぞれある程度の時間差
を設けて逐次それぞれのTICKLE周波数を印加す
る。
したら、イオントラップ装置10の第一および第二エン
ドキャップ12および13間に電圧を印加しないで、ト
ラップ11内のフラグメントイオンをCoolingす
る。Coolingとは、フラグメントイオンがトラッ
プ11内の中性ガスと衝突してエネルギーを失うことで
あり、これによってフラグメントイオンが冷却される。
Coolingによって質量分析計4による質量計測の
精度を向上させることができる。
プ13に引出し電圧を印加することで上記フラグメント
を質量分析計4に導いて、その質量を測定することによ
って、検出対象化学物質の濃度を測定できる。具体的に
MCBの濃度は、質量数77のフラグメント信号強度
を、DCBの濃度は質量数113および75のフラグメ
ント信号強度を選んで求めることができる。そして、T
CBの濃度は、質量数145、147、149、10
9、74の信号強度等、上記MCBおよびDCBのフラ
グメントと重ならない質量数を選択して求めることがで
きる。
ラグメントの質量数が重ならない検出対象化学物質同
士、例えばTCBとTCPとは同時にTICKLE波形
によって壊すことができる。例えば、まずMCBとMC
Pとをフラグメント化し、つぎにDCBとDCPとを、
最後にTCBとTCPとを壊すことで、六種類の検出対
象化学物質を同時に計測することができる。なお、この
場合には二種類ずつフラグメント化するため、フラグメ
ント化に要する時間は一種類のときのおよそ3倍で済
む。
位体を持つものがあり、同じ検出対象化学物質であって
も異なる質量数を持つ。例えば、MCBは質量数が11
2と114との同位体を持っている。これは、ベンゼン
環に結合している塩素の質量数に35と37との二種類
があるためである。このような同位体を持つ検出対象化
学物質においては、一種類の質量数に係る検出対象化学
物質の密度は、当該検出対象化学物質全体の密度よりも
低いため、一種類の質量数のみを質量分析計4における
計測対象物質とすると、計測感度の低下を招いてしま
う。
MCBのみを計測対象とした場合には質量数114のM
CBは計測されない。その結果、MCB全体としては計
測されなかった質量数114のMCBの分だけ、濃度が
低く検出されることになる。特に、焼却炉の排ガスにお
ける検出対象化学物質であるダイオキシン類の前駆体
は、その濃度が極めて低いため、少しでも検出感度を高
くする必要がある。
学物質の同位体すべてまでをフラグメント化すれば、上
記計測感度の低下という問題は回避できる。ここでは、
TCBの同位体を例にとって説明するが、この発明の適
用対象はTCBに限られるものではなく、同位体を持つ
検出対象化学物質であればすべて適用できる。図11
は、この発明の実施の形態9に係るTICKLE波形の
周波数スペクトルを、質量数を横軸として変換した説明
図である。なお、同図(a)は、TCBイオンにおける
同位体の分布を示している。
体をフラグメント化したり、すべての同位体から理論的
に濃度の低い同位体を除いたり、あるいは不純物の混入
割合の多い質量数を除いた検出対象化学物質の同位体を
フラグメント化したりすることができる。このときのT
ICKLE波形は、少なくとも2個の検出対象化学物質
のうちすべてまでの同位体に対する質量数を含むように
した、広い共鳴周波数帯の範囲で大きな振幅を与える周
波数スペクトルを逆フーリエ変換したものが使用できる
(図11(b))。
質量数にはある幅があるため、振幅が一定の周波数スペ
クトルを使用した場合、質量数が最大と最小の同位体に
はTICKLEがかかりにくく、中間の同位体は相対的
にTICKLEがかかりやすいという現象がある。この
ため、検出対象化学物質同位体の質量数が最大の部分と
最小の部分とにおける電圧振幅を大きくとった周波数ス
ペクトルとすると、TICKLEの対象としている複数
の同位体すべてに略一定のTICKLEをかけることが
できる。これによって、略均一にフラグメント化させる
ことができる。また、フラグメント化の対象である同位
体のうち質量数が最大の部分と最小の部分とにおいて電
圧振幅を大きくとり、質量数が中程度の部分における電
圧振幅を相対的に小さくとった周波数スペクトルとして
もよい(図11(c)の実線)。さらに、イオンの信号
強度が相対的に低い同位体においては、電圧振幅をイオ
ンの信号強度が相対的に高い同位体における電圧振幅よ
りも小さくした周波数スペクトルを使用してもよい(図
11(c)の破線)。
をもつ不純物が大量に存在する場合がある。例えば、図
11(d)において質量数180のTCB同位体と同じ
質量数を持つ不純物が大量に存在していたとする。この
ような場合には、その同位体を除いた複数の同位体をフ
ラグメント化し、大量の不純物をフラグメント化させな
いことで、精度の高い計測を行うようにしてもよい。こ
の場合には、その同位体(ここではTCBの同位体)の
中から同じ質量数に不純物があまり含まれていない複数
の同位体を選び、その質量数に対応する複数の共鳴周波
数からなる周波数スペクトルを逆フーリエ変換したTI
CKLE波形を使用することができる(図11
(d))。
同位体は存在するが、検出対象化学物質のフラグメント
にも同様に同位体が存在する。したがって、フラグメン
トの測定についても実施の形態8で述べたことと同様な
問題が存在する。従来は、一つのフラグメントのみで検
出対象化学物質の濃度を測定するか、フラグメントの出
現パターンマッチングをとることによって、検出対象化
学物質の濃度を見積もっていた。
オキシン類の前駆体のように、極めて低い濃度でしか存
在しない物質においてフラグメントの一つの同位体のみ
を測定したのでは、十分な感度の測定はできない。ま
た、複数のフラグメントによるパターンマッチングであ
っても、一つの同位体のみでは絶対的なフラグメントの
量が少なく、統計的に濃度を見積もるためには不十分で
ある。
フラグメントの同位体のうち少なくとも2種類を計測対
象とする。具体的には、あるフラグメントのスペクトル
(信号電圧)のうち、複数現れる同位体のスペクトルの
最大値をそれぞれ加算した値、または、複数現れる同位
体のスペクトルの面積をそれぞれ加算した値を質量分析
計4の計測値として使用する。このようにすると、ある
フラグメントの同位体をすべて使用できるので、計測対
象物質の濃度が極めて低い場合であっても、質量分析計
4における測定では計測感度を高くできる。また、ある
同位体の質量数に不純物のフラグメントが表れている場
合等、ノイズ成分の大きなスペクトルが存在する場合に
は、その同位体のスペクトルを除いた同位体の質量数を
選択して、計測対象物の濃度を求めればよい。このよう
にすると、不純物等のノイズを排除できるので、より精
度の高い計測ができる。
学物質の検出装置(請求項1)では、検出対象化学物質
をイオン化する際に、検出対象化学物質のイオン化ポテ
ンシャルよりも大きく、当該イオン化ポテンシャルと前
記検出対象化学物質のイオンの解離エネルギーとの和よ
りも小さいエネルギーを当該検出対象化学物質に与える
ようにした。このため、検出対象化学物質を壊さずにイ
オン化でき、また、SWIFTによる不純物除去の際に
問題となる余計なフラグメントの発生が極めて少ない。
したがって、残すべき検出対象化学物質も壊さないで済
むので質量分析手段の検出感度を高くできる。さらに、
不純物除去の際にはSWIFT波形を与えるだけなの
で、素早く不純物が除去できる。これにより、検出対象
化学物質の検出速度を速くできるので、実際の焼却炉の
制御に好適である。
(請求項2)では、TICKLE波形を与えるフラグメ
ント化手段によって検出対象化学物質をフラグメント化
するようにしたので、検出対象化学物質の質量数に対応
する周波数帯に不純物があっても、この影響を排除して
正確に測定できる。また、イオン化の際に発生するフラ
グメントも極めて少ないため、検出対象化学物質をフラ
グメント化する場合には、目的とする検出対象化学物質
を効率的にフラグメント化できる。その結果、質量分析
手段の検出感度を高くでき、より緻密に燃焼制御ができ
る。
(請求項3)では、イオン化手段において検出対象化学
物質にエネルギーを与える場合には、イオン化ポテンシ
ャルよりも高く当該イオン化ポテンシャルに4eVを加
算した値以下とした(請求項3)。また、光のエネルギ
ーによって検出対象化学物質をイオン化する場合には、
その波長を50nm以上200nm以下とした(請求項
4)。このため、余計なフラグメントを発生させずに不
純物を除去できる。そして、このような光は真空紫外光
ランプを使用するようにしたので(請求項5)、取り扱
いが容易であり、また、装置の構成も簡単にできる。
(請求項6)では、特定の信号強度よりも高い信号強度
を与える、高い濃度で存在する不純物の質量数に対応す
る周波数のSWIFT波形の電圧振幅を高くし、不純物
の濃度が低い部分は電圧振幅を低くした。このため、特
に濃度の高い不純物を選択的に除去できるので、不純物
を選択的に除去できるので、SWIFTに要するエネル
ギーが少なくて済む。これによって、電源装置を小型に
できるので、無闇に大きな電源を使用しなくともよく、
経済的である。
(請求項7)では、質量数の大きい不純物に対しては、
質量数の小さい不純物に与えるエネルギーよりも大きな
エネルギーを与えるようにした。また、この発明に係る
化学物質の検出装置(請求項8)では、周波数が小さく
なるにしたがって電圧振幅を大きくしたSWIFT波形
の周波数スペクトルを、質量数を横軸として変換したと
きに単位質量数あたりの電圧振幅が略一定値となるよう
ににした。このため、質量数の大きい不純物に対して十
分なエネルギーを与えてこれを除去し、質量数の小さい
イオンには必要十分な範囲でエネルギーを与えることが
できるので、エネルギーの使用効率を高くできる。これ
によって、無闇に大きな電源装置も不要となるので、設
置コストも低減できる。
(請求項9)では、複数の検出対象化学物質に対応する
周波数帯においては電圧振幅を与えないSWIFT波形
を用いて不純物を除去するようにした。そして、複数の
検出対象化学物質を質量分析手段で同時に検出するよう
にした。このように、複数の検対象化学物質を同時に検
出するので、精度の高い測定ができ、燃焼制御の精度も
高くできる。
(請求項10)では、上記化学物質の検出装置におい
て、さらに、検出対象化学物質のイオン化ポテンシャル
よりも大きく、当該イオン化ポテンシャルと前記検出対
象化学物質のイオンの解離エネルギーとの和よりも小さ
いエネルギーを当該検出対象化学物質に与え、この検出
対象化学物質をイオン化するイオン化手段を備えた。ま
た、この発明に係る化学物質の検出装置(請求項11)
では、上記化学物質の検出装置において、上記イオン化
手段は、イオン化ポテンシャルよりも高く当該イオン化
ポテンシャルに4eVを加算した値以下のエネルギーを
前記検出対象化学物質に与えるようにした。これらの発
明に係る化学物質の検出装置は、検出対象化学物質のイ
オン化ポテンシャルよりも大きく、当該イオン化ポテン
シャルと前記検出対象化学物質のイオンの解離エネルギ
ーとの和よりも小さいエネルギーを当該検出対象化学物
質に与え、この検出対象化学物質をイオン化するように
した。このため、余計なフラグメントを生成せず、残す
べき検出対象化学物質も壊さないで済むので質量分析手
段の検出感度を高くできる。したがって、上記化学物質
の検出装置で奏される作用・効果と相まって、さらに質
量分析手段における検出感度を向上させて、精度の高い
測定ができる。
(請求項12)では、イオン化の際に、検出対象化学物
質のイオン化ポテンシャルよりも大きく、当該イオン化
ポテンシャルと前記検出対象化学物質のイオンの解離エ
ネルギーとの和よりも小さいエネルギーを当該検出対象
化学物質に与えるようにした。このため、検出対象化学
物質を壊さずにイオン化でき、また、イオン化の際には
余計なフラグメントの発生が極めて少ない。したがっ
て、残すべき検出対象化学物質も壊さないで済むので質
量分析手段の検出感度を高くできる。
(請求項13)では、TICKLE波形を検出対象化学
物質に与えて検出対象化学物質をフラグメント化するよ
うにした。このため、検出対象化学物質の質量数に対応
する周波数帯に不純物があっても、この影響を排除して
正確に測定できる。その結果、ほとんどすべての検出対
象化学物質のフラグメントを質量分析の対象とすること
ができるので、質量分析工程においては、分析の検出感
度を高くできる。
(請求項14)では、所定の割合以上存在する不純物を
選択的に除去するようにした。このため、すべての不純
物を除去する場合と比較して少ないエネルギーで必要十
分な不純物を除去できる。また、エネルギーも少なくて
済むので、電源装置を小さくでき、経済的である。
(請求項15)では、所定の信号強度よりも高い信号強
度を与える不純物に対応する周波数のSWIFT波形の
電圧振幅を高くし、不純物の濃度が低い部分の周波数は
電圧振幅を低くした。このため、特に濃度の高い不純物
を選択的に除去できるので、濃度の低い不純物除去に要
するエネルギーを小さくできる。これによって、不純物
の除去に要するエネルギーが少なくて済み、また、無闇
に大きな電源を使用しなくともよいので経済的である。
(請求項16)では、質量数の大きい不純物に対して
は、質量数の小さい不純物に与えるエネルギーよりも大
きなエネルギーを与えるようにした。また、この発明に
係る化学物質の検出方法(請求項17)では、周波数が
小さくなるにしたがって電圧振幅を大きくしたSWIF
T波形の周波数スペクトルを、質量数を横軸として変換
したときに質量数あたりの電圧振幅が略一定値となるよ
うにした。これによって、質量数の大きいイオンに対し
ては十分なエネルギーを与えてこれを除去し、質量数の
小さいイオンには必要十分な範囲でエネルギーを与える
ことができるので、エネルギーの使用効率を高くでき
る。これによって、無闇に大きな電源装置も不要となる
ので、設置コストも低減できる。
(請求項18)では、複数の検出対象化学物質に対応す
る周波数帯においては電圧振幅を与えないSWIFT波
形を用いて不純物を除去するようにした。そして、複数
の検出対象化学物質を質量分析手段で同時に検出するよ
うにした。このように、複数の検出対象化学物質を同時
に検出するので、精度の高い測定ができる。
(請求項19)では、複数存在する検出対象化学物質の
うち質量数の小さい検出対象化学物質から順にフラグメ
ント化するようにした。このため、複数の検出対象化学
物質をすべて検出できるので、質量分析における感度を
高くして、より精度の高い測定ができる。
(請求項20)では、この化学物質の検出方法は、検出
対象化学物質の同位体のうち少なくとも2種類の同位体
に対応する周波数を含むTICKLE波形を与えて、検
出対象化学物質の同位体のうち少なくとも2種類をフラ
グメント化し、質量分析に供するようにした。このよう
に、質量分析においては複数の同位体を使用するので、
排ガス中に極微量しかダイオキシン類やその前駆体が存
在しない場合でも、検出精度を高くできる。
(請求項21)では、検出対象化学物質から生成される
フラグメントの同位体のうち少なくとも2種類を質量分
析の対象とするようにした。このように、質量分析にお
いては複数のフラグメントの同位体を使用するので、排
ガス中に極微量しかダイオキシン類やその前駆体が存在
しない場合でも、検出精度を高くできる。
(請求項22)では、上記化学物質の検出方法におい
て、さらに、イオントラップ工程の前に、検出対象化学
物質のイオン化ポテンシャルよりも大きく、当該イオン
化ポテンシャルと前記検出対象化学物質のイオンの解離
エネルギーとの和よりも小さいエネルギーを当該検出対
象化学物質に与えて検出対象化学物質をイオン化するよ
うにした。また、この発明に係る化学物質の検出方法
(請求項23)では、上記イオン化工程においては、イ
オン化ポテンシャルよりも高く当該イオン化ポテンシャ
ルに4eVを加算した値以下のエネルギーを前記検出対
象化学物質に与えるようにした。このため、余計なフラ
グメントを生成せず、残すべき検出対象化学物質も壊さ
ないで済むので質量分析における検出感度を高くでき
る。したがって、上記化学物質の検出方法で奏される作
用・効果と相まって、さらに質量分析手段における検出
感度を向上させて、精度の高い測定ができる。
装置を示す説明図である。
方法を示すフローチャートである。
電圧に対するイオン信号強度分布を示した説明図であ
る。
に対するイオン信号強度分布を示した説明図である。
信号と質量数との関係を示した説明図である。
の周波数スペクトルを示す説明図である。
ルを示す説明図である。
の周波数スペクトルを示す説明図である。
の周波数スペクトルを示す説明図である。
波形の周波数スペクトルを示す説明図である。
波形の周波数スペクトルを、質量数を横軸として変換し
た説明図である。
Claims (23)
- 【請求項1】 検出対象化学物質のイオン化ポテンシャ
ルよりも大きく、当該イオン化ポテンシャルと前記検出
対象化学物質のイオンの解離エネルギーとの和よりも小
さいエネルギーを当該検出対象化学物質に与え、この検
出対象化学物質をイオン化するイオン化手段と、 電界、磁界その他の手段によって前記イオン化手段でイ
オン化された前記検出対象化学物質のイオンを含むイオ
ン群を閉じ込めるイオントラップ手段と、 前記検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に対応
する周波数を除いた周波数成分を含むSWIFT波形に
よって前記イオン群にエネルギーを与えて不純物を除去
する不純物除去手段と、 前記検出対象化学物質の質量を測定する質量分析手段
と、 を備えたことを特徴とする化学物質の検出装置。 - 【請求項2】 検出対象化学物質のイオン化ポテンシャ
ルよりも大きく、当該イオン化ポテンシャルと前記検出
対象化学物質のイオンの解離エネルギーとの和よりも小
さいエネルギーを当該検出対象化学物質に与え、この検
出対象化学物質をイオン化するイオン化手段と、 電界、磁界その他の手段によって前記イオン化手段でイ
オン化された前記検出対象化学物質のイオンを含むイオ
ン群を閉じ込めるイオントラップ手段と、 前記検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に対応
する周波数を除いた周波数成分を含むSWIFT波形に
よって前記イオン群にエネルギーを与えて不純物を除去
する不純物除去手段と、 検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に対応する
周波数成分のTICKLE波形で前記イオン群にエネル
ギーを与えて検出対象化学物質のイオンをフラグメント
化するフラグメント化手段と、 前記検出対象化学物質のフラグメントの質量を測定する
質量分析手段と、 を備えたことを特徴とする化学物質の検出装置。 - 【請求項3】 上記イオン化手段は、イオン化ポテンシ
ャルよりも高く当該イオン化ポテンシャルに4eVを加
算した値以下のエネルギーを前記検出対象化学物質に与
えることを特徴とする請求項1または2に記載の化学物
質の検出装置。 - 【請求項4】 上記イオン化手段は、波長が50nm以
上200nm以下の光を発生する光発生手段であること
を特徴とする請求項1または2に記載の化学物質の検出
装置。 - 【請求項5】 上記イオン化手段は、真空紫外光ランプ
であることを特徴とする請求項1または2に記載の化学
物質の検出装置。 - 【請求項6】 電界、磁界その他の手段によって、イオ
ン化された検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を
閉じ込めるイオントラップ手段と、 所定の信号強度よりも高い信号強度を示す濃度で存在す
る不純物の軌道共鳴周波数に対応した周波数において
は、所定の信号強度よりも低い信号強度を示す濃度で存
在する不純物の軌道共鳴周波数に対応する周波数帯にお
ける電圧振幅よりも大きい電圧振幅を有するSWIFT
波形を生成する任意波形発生手段と、 この任意波形発生手段で生成された前記SWIFT波形
を、前記イオントラップ手段に閉じ込められているイオ
ン群に与えて前記不純物を除去した後に、前記検出対象
化学物質またはこのフラグメントの質量を測定する質量
分析手段と、 を備えたことを特徴とする化学物質の検出装置。 - 【請求項7】 電界、磁界その他の手段によって、イオ
ン化された検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を
閉じ込めるイオントラップ手段と、 周波数が大きくなるにしたがって電圧振幅を小さくした
SWIFT波形を発生させる任意波形発生手段と、 前記SWIFT波形を前記イオントラップ手段に閉じ込
められているイオン群に与えて前記不純物を除去した後
に、前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質
量を測定する質量分析手段と、 を備えたことを特徴とする化学物質の検出装置。 - 【請求項8】 電界、磁界その他の手段によって、イオ
ン化された検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を
閉じ込めるイオントラップ手段と、 SWIFTによる除去対象分子の質量数に関わらず電圧
振幅が一定の分布を持つSWIFT波形を発生させる任
意波形発生手段と、 前記SWIFT波形を前記イオントラップ手段に閉じ込
められているイオン群に与えて前記不純物を除去した後
に、前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質
量を測定する質量分析手段と、 を備えたことを特徴とする化学物質の検出装置。 - 【請求項9】 電界、磁界その他の手段によって、イオ
ン化された検出対象化学物質のイオンを含むイオン群を
閉じ込めるイオントラップ手段と、 複数の検出対象化学物質の質量数に対応する複数の周波
数帯においては電圧振幅を与えず、不純物の質量数に対
応する周波数帯においては電圧振幅を与えるSWIFT
波形を発生させる任意波形発生手段と、 前記複数の検出対象化学物質の軌道共鳴周波数に対応す
る複数の周波数成分を持つTICKLE波形で前記イオ
ン群にエネルギーを与えて前記複数の検出対象化学物質
のイオンをフラグメント化するフラグメント化手段と、 前記SWIFT波形を前記イオントラップ手段に閉じ込
められているイオン群に与えて前記不純物を除去した後
に、前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質
量を測定する質量分析手段と、 を備えたことを特徴とする化学物質の検出装置。 - 【請求項10】 さらに、検出対象化学物質のイオン化
ポテンシャルよりも大きく、当該イオン化ポテンシャル
と前記検出対象化学物質のイオンの解離エネルギーとの
和よりも小さいエネルギーを当該検出対象化学物質に与
え、この検出対象化学物質をイオン化するイオン化手段
を備えたことを特徴とする請求項6〜9のいずれか一つ
に記載の化学物質の検出装置。 - 【請求項11】 上記イオン化手段は、イオン化ポテン
シャルよりも高く当該イオン化ポテンシャルに4eVを
加算した値以下のエネルギーを前記検出対象化学物質に
与えることを特徴とする請求項10に記載の化学物質の
検出装置。 - 【請求項12】 検出対象化学物質のイオン化ポテンシ
ャルよりも大きく、当該イオン化ポテンシャルと前記検
出対象化学物質のイオンの解離エネルギーとの和よりも
小さいエネルギーを当該検出対象化学物質に与え、この
検出対象化学物質をイオン化するイオン化工程と、 電界、磁界その他の手段によって、イオン化された検出
対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込めるイオ
ントラップ工程と、 前記検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に対応
する周波数を除いた周波数成分を含むSWIFT波形に
よって前記イオン群にエネルギーを与えて不純物を除去
する不純物除去工程と、 前記検出対象化学物質の質量を測定する質量分析工程
と、 を有することを特徴とする化学物質の検出方法。 - 【請求項13】 検出対象化学物質のイオン化ポテンシ
ャルよりも大きく、 当該イオン化ポテンシャルと前記検出対象化学物質のイ
オンの解離エネルギーとの和よりも小さいエネルギーを
当該検出対象化学物質に与え、この検出対象化学物質を
イオン化するイオン化工程と、 電界、磁界その他の手段によって、イオン化された検出
対象化学物質のイオンを含むイオン群を閉じ込めるイオ
ントラップ工程と、 前記検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に対応
する周波数を除いた周波数成分を含むSWIFT波形に
よって前記イオン群にエネルギーを与えて不純物を除去
する不純物除去工程と、 検出対象化学物質のイオンの軌道共鳴周波数に対応する
周波数成分のTICKLE波形で前記イオン群にエネル
ギーを与えて検出対象化学物質のイオンをフラグメント
化するフラグメント化工程と、 前記検出対象化学物質のフラグメントの質量を測定する
質量分析工程と、 を有することを特徴とする化学物質の検出方法。 - 【請求項14】 電界、磁界その他の手段によって、イ
オン化された検出対象化学物質のイオンを含むイオン群
を閉じ込めるイオントラップ工程と、 上記イオン群に含まれる不純物の分布を測定し、所定の
割合以上存在する不純物に対応する周波数成分を含むS
WIFT波形を前記イオン群に与えて不純物を除去する
不純物除去工程と、 前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質量を
測定する質量分析工程と、 を有することを特徴とする化学物質の検出方法。 - 【請求項15】 電界、磁界その他の手段によって、イ
オン化された検出対象化学物質のイオンを含むイオン群
を閉じ込めるイオントラップ工程と、 所定の信号強度よりも高い信号強度を示す濃度で存在す
る不純物の軌道共鳴周波数に対応した周波数において
は、所定の信号強度よりも低い信号強度を示す濃度で存
在する不純物の軌道共鳴周波数に対応する周波数帯にお
ける電圧振幅よりも大きい電圧振幅を有するSWIFT
波形を前記イオン群に与えて不純物を除去する不純物除
去工程と、 前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質量を
測定する質量分析工程と、 を有することを特徴とする化学物質の検出方法。 - 【請求項16】 電界、磁界その他の手段によって、イ
オン化された検出対象化学物質のイオンを含むイオン群
を閉じ込めるイオントラップ工程と、 含まれる周波数が大きくなるにしたがって電圧振幅を小
さくしたSWIFT波形を前記イオン群に与えて不純物
を除去する不純物除去工程と、 前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質量を
測定する質量分析工程と、 を有することを特徴とする化学物質の検出方法。 - 【請求項17】 電界、磁界その他の手段によって、イ
オン化された検出対象化学物質のイオンを含むイオン群
を閉じ込めるイオントラップ工程と、 SWIFTによる除去対象分子の質量数に関わらず電圧
振幅が一定の分布を持つSWIFT波形を発生させる任
意波形発生工程と、 前記SWIFT波形を前記イオントラップ手段に閉じ込
められているイオン群に与えて前記不純物を除去した後
に、前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質
量を測定する質量分析工程と、 を備えたことを特徴とする化学物質の検出方法。 - 【請求項18】 電界、磁界その他の手段によって、イ
オン化された検出対象化学物質のイオンを含むイオン群
を閉じ込めるイオントラップ工程と、 複数の検出対象化学物質の質量数に対応する複数の周波
数帯においては電圧振幅を与えないSWIFT波形を前
記イオン群に与えて不純物を除去し、複数の検出対象化
学物質を残す工程と、 前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質量を
測定する質量分析工程と、 を有することを特徴とする化学物質の検出方法。 - 【請求項19】 電界、磁界その他の手段によって、イ
オン化された複数の質量数が異なる検出対象化学物質の
イオンを含むイオン群を閉じ込めるイオントラップ工程
と、 複数の検出対象化学物質の質量数に対応する複数の周波
数帯においては電圧振幅を与えないSWIFT波形を前
記イオン群に与えて不純物を除去し、複数の検出対象化
学物質を残す工程と、 前記複数の検出対象化学物質のうち質量数が小さい検出
対象化学物質から順にフラグメント化するフラグメント
化工程と、 前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質量を
測定する質量分析工程と、 を有することを特徴とする化学物質の検出方法。 - 【請求項20】 電界、磁界その他の手段によって、イ
オン化された複数の質量数が異なる検出対象化学物質の
イオンを含むイオン群を閉じ込めるイオントラップ工程
と、 複数の検出対象化学物質の質量数に対応する複数の周波
数帯においては電圧振幅を与えないSWIFT波形を前
記イオン群に与えて不純物を除去し、複数の検出対象化
学物質を残す工程と、 前記検出対象化学物質の同位体のうち少なくとも2種類
の同位体に対応する周波数を含むTICKLE波形を与
えて、当該検出対象化学物質の同位体のうち少なくとも
2種類をフラグメント化するフラグメント化工程と、 前記検出対象化学物質またはこのフラグメントの質量を
測定する質量分析工程と、 を有することを特徴とする化学物質の検出方法。 - 【請求項21】 上記質量分析工程においては、検出対
象化学物質から生成されるフラグメントの同位体のうち
少なくとも2種類を計測対象とすることを特徴とする請
求項12〜20のいずれか一つに記載の化学物質の検出
方法。 - 【請求項22】 さらに、上記イオントラップ工程の前
に、検出対象化学物質のイオン化ポテンシャルよりも大
きく、当該イオン化ポテンシャルと前記検出対象化学物
質のイオンの解離エネルギーとの和よりも小さいエネル
ギーを当該検出対象化学物質に与え、この検出対象化学
物質をイオン化するイオン化工程を有することを特徴と
する請求項14〜20のいずれか一つに記載の化学物質
の検出方法。 - 【請求項23】 上記イオン化工程は、イオン化ポテン
シャルよりも高く当該イオン化ポテンシャルに4eVを
加算した値以下のエネルギーを前記検出対象化学物質に
与えることを特徴とする請求項22に記載の化学物質の
検出方法。
Priority Applications (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001401970A JP3676298B2 (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 化学物質の検出装置および化学物質の検出方法 |
| TW092117658A TWI222096B (en) | 2001-12-28 | 2003-06-27 | Detecting device for chemical matter and detecting method for chemical matter |
| US10/495,044 US7064323B2 (en) | 2001-12-28 | 2003-06-27 | Chemical substance detection apparatus and chemical substance detection method |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2001401970A JP3676298B2 (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 化学物質の検出装置および化学物質の検出方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003203601A true JP2003203601A (ja) | 2003-07-18 |
| JP3676298B2 JP3676298B2 (ja) | 2005-07-27 |
Family
ID=27640369
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2001401970A Expired - Fee Related JP3676298B2 (ja) | 2001-12-28 | 2001-12-28 | 化学物質の検出装置および化学物質の検出方法 |
Country Status (3)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US7064323B2 (ja) |
| JP (1) | JP3676298B2 (ja) |
| TW (1) | TWI222096B (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005001465A1 (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-06 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | 化学物質の検出装置および化学物質の検出方法 |
| JP2005310610A (ja) * | 2004-04-23 | 2005-11-04 | Shimadzu Corp | イオン蓄積装置におけるイオン選別の方法 |
| US7064323B2 (en) | 2001-12-28 | 2006-06-20 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Chemical substance detection apparatus and chemical substance detection method |
| JP2009510691A (ja) * | 2005-09-30 | 2009-03-12 | バリアン・インコーポレイテッド | 広帯域波形信号を利用する高分解能イオン分離 |
| WO2009095948A1 (ja) * | 2008-01-28 | 2009-08-06 | Shimadzu Corporation | イオントラップ質量分析装置 |
| JP2013543594A (ja) * | 2010-10-13 | 2013-12-05 | パーデュー・リサーチ・ファウンデーション | 合成波形を用いたタンデム質量分析法 |
| JP2014526769A (ja) * | 2011-08-05 | 2014-10-06 | アンスティテュ ナスィヨナル ドゥ ラ ルシェルシュ アグロナミーク−イエヌエールア | タンデム型質量分析計及びタンデム型質量分析方法 |
| CN104614421A (zh) * | 2015-01-16 | 2015-05-13 | 济南大学 | 一种检测2,4,6-三氯苯酚的电化学方法 |
| JP2020188008A (ja) * | 2015-05-04 | 2020-11-19 | カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー | 質量分析によりガスを検査するための方法および質量分析計 |
Families Citing this family (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006322899A (ja) * | 2005-05-20 | 2006-11-30 | Hitachi Ltd | ガスモニタリング装置 |
| US8193487B2 (en) * | 2007-03-16 | 2012-06-05 | Inficon, Inc. | Portable light emitting sampling probe |
| US7960689B2 (en) * | 2009-06-06 | 2011-06-14 | Andreas Landrock | Method and system for internal chemical ionization with water in ion trap mass spectrometry |
| DE102013201499A1 (de) * | 2013-01-30 | 2014-07-31 | Carl Zeiss Microscopy Gmbh | Verfahren zur massenspektrometrischen Untersuchung von Gasgemischen sowie Massenspektrometer hierzu |
| CN103972018B (zh) * | 2013-02-01 | 2017-02-08 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种射频电场增强的单光子‑化学电离源 |
| WO2014149846A2 (en) | 2013-03-15 | 2014-09-25 | 1St Detect Corporation | A mass spectrometer system having an external detector |
| JP6229529B2 (ja) * | 2014-02-19 | 2017-11-15 | 株式会社島津製作所 | イオントラップ質量分析装置及びイオントラップ質量分析方法 |
| US9558924B2 (en) * | 2014-12-09 | 2017-01-31 | Morpho Detection, Llc | Systems for separating ions and neutrals and methods of operating the same |
| CN106876243A (zh) * | 2015-12-11 | 2017-06-20 | 中国科学院大连化学物理研究所 | 一种用于质谱的试剂分子辅助低气压真空紫外光电离源 |
Family Cites Families (18)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4761545A (en) * | 1986-05-23 | 1988-08-02 | The Ohio State University Research Foundation | Tailored excitation for trapped ion mass spectrometry |
| US4818869A (en) | 1987-05-22 | 1989-04-04 | Finnigan Corporation | Method of isolating a single mass or narrow range of masses and/or enhancing the sensitivity of an ion trap mass spectrometer |
| US5436445A (en) * | 1991-02-28 | 1995-07-25 | Teledyne Electronic Technologies | Mass spectrometry method with two applied trapping fields having same spatial form |
| US5521380A (en) * | 1992-05-29 | 1996-05-28 | Wells; Gregory J. | Frequency modulated selected ion species isolation in a quadrupole ion trap |
| US5324939A (en) * | 1993-05-28 | 1994-06-28 | Finnigan Corporation | Method and apparatus for ejecting unwanted ions in an ion trap mass spectrometer |
| US5396064A (en) * | 1994-01-11 | 1995-03-07 | Varian Associates, Inc. | Quadrupole trap ion isolation method |
| US5843311A (en) | 1994-06-14 | 1998-12-01 | Dionex Corporation | Accelerated solvent extraction method |
| DE4425384C1 (de) * | 1994-07-19 | 1995-11-02 | Bruker Franzen Analytik Gmbh | Verfahren zur stoßinduzierten Fragmentierung von Ionen in Ionenfallen |
| US5808299A (en) * | 1996-04-01 | 1998-09-15 | Syagen Technology | Real-time multispecies monitoring by photoionization mass spectrometry |
| JP2001235406A (ja) | 2000-02-23 | 2001-08-31 | Hitachi Ltd | ガス状有機化合物分析装置 |
| US20020104962A1 (en) | 2000-06-14 | 2002-08-08 | Minoru Danno | Device for detecting chemical substance and method for measuring concentration of chemical substance |
| JP3664977B2 (ja) | 2000-12-19 | 2005-06-29 | 三菱重工業株式会社 | 化学物質検出装置 |
| JP3620479B2 (ja) * | 2001-07-31 | 2005-02-16 | 株式会社島津製作所 | イオン蓄積装置におけるイオン選別の方法 |
| JP3676298B2 (ja) * | 2001-12-28 | 2005-07-27 | 三菱重工業株式会社 | 化学物質の検出装置および化学物質の検出方法 |
| US6649909B2 (en) * | 2002-02-20 | 2003-11-18 | Agilent Technologies, Inc. | Internal introduction of lock masses in mass spectrometer systems |
| DE10218913B4 (de) * | 2002-04-27 | 2005-05-04 | Bruker Daltonik Gmbh | Vorrichtung und Verfahren zur Bewegung einer Elektronenquelle in einem Magnetfeld |
| JP3791455B2 (ja) * | 2002-05-20 | 2006-06-28 | 株式会社島津製作所 | イオントラップ型質量分析装置 |
| JP2004191033A (ja) * | 2002-12-10 | 2004-07-08 | Lg Electronics Inc | 空気調和機 |
-
2001
- 2001-12-28 JP JP2001401970A patent/JP3676298B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-06-27 TW TW092117658A patent/TWI222096B/zh not_active IP Right Cessation
- 2003-06-27 US US10/495,044 patent/US7064323B2/en not_active Expired - Fee Related
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7064323B2 (en) | 2001-12-28 | 2006-06-20 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | Chemical substance detection apparatus and chemical substance detection method |
| WO2005001465A1 (ja) * | 2003-06-27 | 2005-01-06 | Mitsubishi Heavy Industries, Ltd. | 化学物質の検出装置および化学物質の検出方法 |
| JP2005310610A (ja) * | 2004-04-23 | 2005-11-04 | Shimadzu Corp | イオン蓄積装置におけるイオン選別の方法 |
| JP2009510691A (ja) * | 2005-09-30 | 2009-03-12 | バリアン・インコーポレイテッド | 広帯域波形信号を利用する高分解能イオン分離 |
| WO2009095948A1 (ja) * | 2008-01-28 | 2009-08-06 | Shimadzu Corporation | イオントラップ質量分析装置 |
| JP2013543594A (ja) * | 2010-10-13 | 2013-12-05 | パーデュー・リサーチ・ファウンデーション | 合成波形を用いたタンデム質量分析法 |
| JP2014526769A (ja) * | 2011-08-05 | 2014-10-06 | アンスティテュ ナスィヨナル ドゥ ラ ルシェルシュ アグロナミーク−イエヌエールア | タンデム型質量分析計及びタンデム型質量分析方法 |
| CN104614421A (zh) * | 2015-01-16 | 2015-05-13 | 济南大学 | 一种检测2,4,6-三氯苯酚的电化学方法 |
| JP2020188008A (ja) * | 2015-05-04 | 2020-11-19 | カール・ツァイス・エスエムティー・ゲーエムベーハー | 質量分析によりガスを検査するための方法および質量分析計 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3676298B2 (ja) | 2005-07-27 |
| US7064323B2 (en) | 2006-06-20 |
| TWI222096B (en) | 2004-10-11 |
| TW200501193A (en) | 2005-01-01 |
| US20050009172A1 (en) | 2005-01-13 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| KR101868215B1 (ko) | 혼합 가스의 질량 분석 검사 방법 및 그 질량 분석계 | |
| JP2003203601A (ja) | 化学物質の検出装置および化学物質の検出方法 | |
| Becker et al. | Surface analysis by nonresonant multiphoton ionization of desorbed or sputtered species | |
| JP5793207B2 (ja) | 検体生体粒子の電荷監視質量分析を行うためのシステムおよび方法 | |
| US5146088A (en) | Method and apparatus for surface analysis | |
| US7309992B2 (en) | Gas analysis method and ionisation detector for carrying out said method | |
| US9589775B2 (en) | Plasma cleaning for mass spectrometers | |
| US6541766B2 (en) | Ion trap mass spectrometry and ion trap mass spectrometer | |
| JPH03214044A (ja) | 固体状態の試料物質を分析する方法、プラズマを発生させる場合に使用する固体試料陰極を支持するための試料ホルダー、およびマトリックス中に変態を生じることのない一体化された連続の固体試料を直接に分析するための装置、ならびに固体試料を質量スペクトル分析するための源 | |
| CA2381070C (en) | Detector of chemical substances and concentration-measuring method of chemical substances | |
| Sherman et al. | Laser-induced thermal desorption utilizing FT-MS detection | |
| Nash et al. | Aerosol particle mass spectrometry with low photon energy laser ionization | |
| Bierstedt et al. | Airborne laser-spark for ambient desorption/ionisation | |
| JP3626940B2 (ja) | 化学物質の検出方法及び検出装置 | |
| JP2003185635A (ja) | 電子付着質量分析法を利用した昇温脱離ガス分析装置及び分析方法 | |
| CN100458435C (zh) | 化学物质的检测装置以及化学物质的检测方法 | |
| Kornienko et al. | Organic surface analysis by two-laser ion trap mass spectrometry | |
| JP3536029B2 (ja) | イオントラップ質量分析方法およびイオントラップ質量分析計 | |
| Lloyd et al. | An IT-TOF mass spectrometer for the analysis of organic aerosol | |
| He et al. | Surface Analysis with 1014–1015 W cm2 Laser Intensities | |
| CN116097395A (zh) | 傅立叶变换四极质谱仪中的信噪比改善 | |
| JPH04248241A (ja) | 中性粒子質量分析装置 | |
| Park et al. | Development of Resonance Laser-Assisted Sputtered Neutral Mass Spectrometry for Uranium Isotope Measurement | |
| JPH01272043A (ja) | スパッタ中性粒子のイオン化方法およびその装置 | |
| JPH10172506A (ja) | フォトイオン分光計 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040727 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040927 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20050405 |
|
| A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050427 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090513 Year of fee payment: 4 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100513 Year of fee payment: 5 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110513 Year of fee payment: 6 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120513 Year of fee payment: 7 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130513 Year of fee payment: 8 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140513 Year of fee payment: 9 |
|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |