JP2003203643A - 燃料電池セパレーター用成形材料とその製造方法、及び燃料電池セパレーター - Google Patents

燃料電池セパレーター用成形材料とその製造方法、及び燃料電池セパレーター

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JP2003203643A
JP2003203643A JP2002000594A JP2002000594A JP2003203643A JP 2003203643 A JP2003203643 A JP 2003203643A JP 2002000594 A JP2002000594 A JP 2002000594A JP 2002000594 A JP2002000594 A JP 2002000594A JP 2003203643 A JP2003203643 A JP 2003203643A
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molding material
carbon
molding
cell separator
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Hideki Murayama
英樹 村山
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性、導電性に優れた燃料電池セパレータ
ー用成形材料と、これを煩雑な工程を得ることなく製造
する方法、および前記成形材料を成形してなる燃料電池
用セパレーターを提供する。 【解決手段】 熱硬化性樹脂と導電性を有する炭素系基
材とを必須成分として含有し、成形材料化された段階で
の成形材料中の前記導電性を有する炭素系基材が、平均
粒径が50μm以上、100μm以下の範囲内にあり、
かつ、全粒子の85%以上が粒径10μm以上、200
μm以下の範囲内にあることを特徴とする燃料電池セパ
レーター用成形材料であって、好ましくは、導電性を有
する炭素系基材が、全粒子の30〜50%が粒径50μ
m以上、200μm以下の範囲内にあり、かつ、全粒子
の35〜55%が粒径10μm以上、50μm未満の範
囲内にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術的分野】本発明は燃料電池セパレー
ター用成形材料とその製造方法、及び燃料電池セパレー
ターに関するものである。
【0002】
【従来の技術】固体高分子形燃料電池は燃料ガスと酸化
ガスとの電気化学的反応によって生ずる電気を取り出す
一種の発電装置である。セパレーターとは電極の間で燃
料ガス及び酸化ガスの流路を形成すると共に、両ガスを
隔てる分離板である。また、発生した電気を集める集電
板としての役割も果たしている。従って、セパレーター
には高導電性とガス不透過性が要求される。
【0003】固体高分子形燃料電池セパレーターの製造
方法としては、カーボン粉末を原料としてこれにフェノ
ール樹脂をバインダとして加え、混練、成形した後に炭
化及び黒鉛化する方法が知られている(例えば特開平8
−222241号公報等)。しかし、この場合、100
0〜3000℃の高温で長時間加熱を行う焼成の工程を
含むとともに、焼成したカーボン板にガス流路を切削加
工する工程を含むために、製造に要する時間とコストが
高くなるという問題があった。或いは、金属板などに溝
をプレス加工した上で樹脂コートを行うなどの金属樹脂
コンポジットを素材とする方法(例えば、特開平11−
345618号公報、新エネルギー産業技術総合開発機
構 平成12年度固体高分子形燃料電池研究開発成果報告
会要旨集P70)などにより製作が試みられてきたが、
使用される環境において金属と樹脂との界面層で層剥離
及び金属板の腐食問題外が解決せず、品質と価格で適切
なセパレーターを供給する目処が立っていない。
【0004】このため、更に種々の試みがなされてお
り、黒鉛やカーボンブラック等の導電性炭素系基材を樹
脂でバインドして成形材料化し、これを加熱成形するこ
とにより溝形状を付与するモールド成形がコストと特性
の両立する手法として有望視されている。この手法では
セパレーターとして高導電性を得るために、成形材料中
の炭素系基材の配合量を多くする必要がある。しかし、
炭素系基材をこのように大量に配合した場合、材料の流
動性が十分でないために充填不足となったり、燃料ガス
や酸化ガスが透過してしまったりするなどの問題が発生
してしまう。従って、成形性と導電性を両立させるため
の技術が必要となるが、これには炭素系基材の粒子形状
の最適化が重要なポイントとなる。このため、成形性に
優れ、導電性が高い成形体を得るのに炭素系基材として
使用する黒鉛粒子のアスペクト比を小さくし、粒径を揃
えることが試みられてきた(例えば、特公昭64−34
0号公報)。しかし、この方法は黒鉛粒子の粉砕や磨
砕、及び分級工程が必要となり生産コストが高くなる欠
点があった。しかも、粒度調整により最適化した黒鉛粒
子の粒径を保持して、成形体中に残すためには、樹脂と
黒鉛を混合して、溶剤を大量に用いてスラリー状にして
造粒するなどの方法(特開平11−204120号公
報)により、材料化しなければならず、工程が長くなる
問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、成形性、導
電性に優れた燃料電池セパレーター用成形材料と、これ
を煩雑な工程を経ることなく製造する方法、およびこの
成形材料を成形してなる燃料電池用セパレーターを提供
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
の本発明(1)〜(6)によって達成される。 (1)熱硬化性樹脂と導電性を有する炭素系基材とを必
須成分として含有し、成形材料化された段階での成形材
料中の前記導電性を有する炭素系基材が、平均粒径が5
0μm以上、100μm以下の範囲内にあり、かつ、全
粒子の85%以上が粒径10μm以上、200μm以下
の範囲内にあることを特徴とする燃料電池セパレーター
用成形材料。 (2)前記成形材料化された段階での成形材料中の導電
性を有する炭素系基材が、全粒子の30〜50%が粒径
50μm以上、200μm以下の範囲内にあり、かつ、
全粒子の35〜55%が粒径10μm以上、50μm未
満の範囲内にある上記(1)に記載の燃料電池セパレー
ター用成形材料。 (3)導電性を有する炭素系基材の含有量が、熱硬化性
樹脂100重量部に対して300〜900重量部である
上記(1)または(2)に記載の燃料電池セパレーター
用成形材料。 (4)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の燃料
電池セパレーター用成形材料を成形してなる燃料電池セ
パレーター。 (5)上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の燃料
電池セパレーター用成形材料を製造する方法であって、
熱硬化性樹脂と導電性を有する炭素系基材とを必須成分
として含有する原材料混合物を、溶融混練装置を用いて
混練することを特徴とする燃料電池セパレーター用成形
材料の製造方法。 (6)上記(5)に記載の燃料電池セパレーター用成形
材料の製造方法により得られた成形材料を成形してなる
燃料電池セパレーター。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳しく説明
する。本発明の燃料電池セパレーター用成形材料(以
下、単に「成形材料」という)は、熱硬化性樹脂と導電
性を有する炭素系基材とを必須成分として含有し、成形
材料化された段階での成形材料中の導電性を有する炭素
系基材が、平均粒径が50〜100μmであり、かつ、
全粒子の85%以上が粒径10μm以上、200μm以
下の範囲内にあることを特徴とする。また、本発明の成
形材料の製造方法は、熱硬化性樹脂と導電性を有する炭
素系基材とを必須成分として含有する原材料混合物を、
溶融混練装置を用いて混練することを特徴とする。そし
て、本発明の燃料電池セパレーターは、前記成形材料、
あるいは前記製造方法により得られた成形材料を成形し
てなることを特徴とする。まず、本発明の成形材料につ
いて述べる。
【0008】本発明の成形材料で用いられる熱硬化性樹
脂としては特に限定されないが、例えばフェノール樹
脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ジアリルフタレ
ート樹脂、シリコン樹脂などが挙げられる。これらの中
でも、フェノール樹脂、エポキシ樹脂を用いた場合は、
耐熱性、機械的強度、電気安定性、価格などにおいて優
れている。また、ベースとなる樹脂を低分子量のものか
ら選択することができるため、導電性を有する炭素系基
材の配合比率が高い本発明の成形材料においても、成形
材料製造時の材料粘度を調整しやすく、さらに、成形時
に流動性を付与しやすいという点でも好ましいものであ
る。
【0009】本発明の成形材料には、成形品に導電性を
付与するために導電性を有する炭素系基材(以下、単に
「炭素系基材」という)を配合する。炭素系基材として
は特に限定されないが、黒鉛、炭素繊維、カーボンブラ
ックなどの炭素材が挙げられる。これらの炭素材の中で
も導電性の優れているものが好ましく用いられ、具体的
にはグラファイト構造が成長したものであり、天然や人
造の黒鉛がこれに該当する。天然に算出する鉱物として
の黒鉛には天然黒鉛と称される鱗片状の黒鉛と土壌黒鉛
があるが、これらの中でも天然黒鉛が導電性に優れてい
る。また、人造黒鉛については、石炭系コークスを熱処
理したものと石油系コークスを熱処理したものがあり、
形状としては鱗状、針状、塊状、球状、凝集体などがあ
るが、いずれのものも、X線解析による格子定数精密法
で求めるc軸(002)層面間距離(d002)が0.3
35〜0.460nmの範囲にあって、真比重が2.0
4〜2.34の範囲にあることが好ましい。なお、天然
黒鉛や人造黒鉛を後加工により球形状化したものは、成
形時に流動性を付与することができるため、これも好ま
しいものである。炭素系基材には主として黒鉛が好まし
く用いられるが、必要に応じてカーボンブラックや炭素
繊維を併用してもよい。カーボンブラックは樹脂相内に
分散して導電補助剤として働き、炭素繊維はその形状に
よる効果として、曲げや強靭性などの機械的特性を改善
する効果がある。
【0010】本発明の炭素系基材は、成形材料化された
段階での平均粒径が50μm以上、100μm以下の範
囲内にあり、かつ、全粒子の85%以上が粒径10μm
以上、200μm以下の範囲内にあることを特徴とす
る。これにより、成形材料を燃料電池セパレーターに成
形する際の成形性や、成形品の導電性を良好なものにす
ることができる。平均粒径が前記上限値を越えたり、粒
径200μmを越える粒子が多くなったりすると、硬化
した熱硬化性樹脂の間に破壊されやすい大きな炭素系基
材が存在することになるため、成形品の機械的強度が低
下する。さらに、炭素系基材間の大きな空間を熱硬化性
樹脂で完全に埋められないことにより、成形品のガス不
透過性も低下するようになる。また、大きな粒径の炭素
系基材が表面に現れ、成形品の表面平滑性が損なわれる
ためにガスケットとの密着性が低下する。一方、燃料電
池セパレーターは高い板厚精度が要求されるが、平均粒
径が前記下限値未満であったり、粒径10μ未満の粒子
が多くなったりすると、成形時の流動性が小さくなるた
め成形性が低下し、十分な厚み精度が得られない。ま
た、成形品内で熱硬化性樹脂を介して炭素系基材どうし
が接触する部分が多くなるため、導電性が低下するよう
になる。
【0011】また、本発明の炭素系基材は特に限定され
ないが、成形材料化された段階で全粒子の30〜50%
が粒径50μm以上、200μm以下の範囲内にあり、
かつ、全粒子の35〜55%が粒径10μm以上、50
μm未満の範囲内にあることが好ましい。このような粒
径分布の炭素系基材を含有する成形材料を成形した成形
品においては、炭素系基材は粒径50μm以上、200
μm以下のものが比較的規則正しく配列した構造を基本
とし、この間にできた比較的大きな隙間に、粒径10μ
m以上、50μm未満のものが隙間を充填する形態で配
置する。このような構造は炭素系基材間に大きな隙間が
残存しにくいため、熱硬化性樹脂でこれを充填する際
に、炭素系基材に対する熱硬化性樹脂の配合量が少ない
場合でも未充填が発生しにくく、これにより、成形性、
ガス不透過性を向上させることができる。
【0012】本発明の成形材料において、熱硬化性樹脂
と炭素系基材との配合割合については特に限定されない
が、熱硬化性樹脂100重量部に対して炭素系基材30
0〜900重量部であることが好ましい。さらに好まし
くは熱硬化性樹脂100重量部に対して炭素系基材50
0〜800重量部である。かかる範囲内の炭素系基材を
配合することにより、成形材料を成形する際に十分な流
動性と、成形品である燃料電池セパレーターに良好な導
電性を付与することができる。炭素系基材の配合量が前
記上限値を上回ると、成形時の流動性が不足し精密な形
状を成形することが難しいことがある。一方、前記下限
値を下回ると、燃料電池セパレーターとして要求される
導電性が十分でなくなることがある。これは、成形品内
において熱硬化性樹脂が占有する体積が増えることで、
炭素系基材粒子間に絶縁層である樹脂が多く存在する確
率が高くなり、結果として絶縁体部分が増えて導電性を
低下させるものと考えられる。
【0013】なお、本発明の成形材料には、これまで説
明した熱硬化性樹脂、炭素系基材以外にも、本発明の目
的および効果に反しない範囲内において、燃料電池セパ
レーター用成形材料として一般的に用いられる滑材、離
型剤、着色剤、硬化促進剤、難燃剤などを用いることが
できる。
【0014】次に、本発明の成形材料の製造方法(以
下、単に「製造方法」という)について説明する。本発
明の製造方法としては特に限定されないが、熱硬化性樹
脂と炭素系基材とを必須成分として含有する原材料混合
物を、溶融混練装置を用いて混練する方法が挙げられ
る。溶融混練装置としては特に限定されないが、二軸ニ
ーダー、二軸押出機、単軸押出機、ロール混練装置など
の公知のものを用いることができる。混練条件としても
特に限定されず、用いる原料炭素系基材の粒度分布・性
状、溶融混練装置の種類、成形材料の組成・性状、およ
び目的とする成形材料中の炭素系基材の粒度分布などを
考慮し、最適な混練条件を選定して用いることができ
る。この方法は、熱硬化性樹脂と炭素系基材とを混合
し、溶剤を大量に用いてスラリー状にして造粒する方法
などと比較すると、工程を簡略化でき、溶剤の処理を行
う必要がなく好ましいものである。また、市販されてい
る黒鉛のような炭素系基材は、粒度分布が比較的シャー
プであるものが多い。このような炭素系基材を用いた場
合でも、溶融混練装置で混練することにより、前もって
分級や組合せ等の処理を必要とせずに用いることができ
る。例えば、成形材料化された段階での平均粒径よりも
大きい平均粒径を有する炭素系基材を原料として用い、
熱硬化性樹脂等を配合して溶融混練装置で混練すること
により、平均粒径を小径粒子化し、分布をブロード化す
る。このようにして、成形材料中の炭素系基材を本発明
の効果を有する粒度分布とすることができる。このよう
に溶融混練装置を用いて混練した後、冷却して粉砕する
か、あるいは溶融混練の直後にペレタイザーなどにより
顆粒化することにより、成形材料とすることができる。
【0015】また、前記溶融混練装置を用いる方法とは
別に、目的とする成形材料中の炭素系基材の粒度分布に
近い粒度分布を有した炭素系基材を原料として用いる場
合は、成形材料製造時に大きな混練エネルギーを与えず
に成形材料化する方法を用いることが好ましい。このよ
うな製造方法としては特に限定されないが、例えば、熱
硬化性樹脂、炭素系基材、その他必要に応じて配合する
原材料を配合した原材料混合物を、ヘンシェルミキサ
ー、リボンブレンダー、ユニバーサルミキサーのような
撹拌装置を用いて混合し、必要に応じて加温しながら処
理することにより、混合しながら造粒化して成形材料と
する方法が挙げられる。この方法を用いる場合は、炭素
系基材以外の原材料を予め微粉砕し、予備混合等を行っ
ておくことが好ましい。これにより、大きな混練エネル
ギーを与えなくても炭素系基材との混合精度を充分なも
のとすることができ、かつ、成形材料中の炭素系基材を
目的とする粒度分布に容易に調製することができる。
【0016】次に、本発明の燃料電池セパレーターにつ
いて説明する。本発明の燃料電池セパレーターは、前記
成形材料、あるいは前記製造方法により得られた成形材
料を成形してなるものである。本発明の燃料電池セパレ
ーターの成形方法としては特に限定されないが、通常、
圧縮成形やトランスファー成形が用いられる。圧縮成形
を用いる場合は、成形品の形状に合わせて予備成形品を
成形し、これを成形することで成形性を補助することも
できる。圧縮成形の一例を挙げると、圧力50〜400
kg/cm2、温度20〜70℃、時間0.1〜2分で予
備成形品を成形し、これをさらに圧力200〜1500
kg/cm2、温度150〜200℃、時間1〜30分
で成形することにより、燃料電池セパレーター用成形品
を得ることができる。
【0017】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明する。 1.成形材料の製造 表1に示した原料配合比で、原料混合物をヘンシェルミ
キサー(三井鉱山社製・FM20B)を用い、室温で1
分間350rpmで混合した後、引き続き、二軸押出機
(東芝機械製・TEM−50)を用い、80℃で混練、
造粒した。なお、表1において、「混練時の比エネルギ
ー」とは、二軸混練機の駆動に要した電力量(kW)
を、材料の吐出量(kg)で除した値であり、混練度の
指標とした。
【0018】2.成形材料化された段階での炭素系基材
の粒度分布測定 実施例および比較例で得られた成形材料約1gを採取
し、これに含有される樹脂分をろ紙を用いてアセトンで
洗い流し、炭素系基材だけを取り出した。これを十分に
乾燥させた後に、レーザー回折型粒度分布測定器(堀場
製作所製・LA920)を用いて測定した。
【0019】3.燃料電池セパレーター用材料としての
諸特性評価 (1)貫通方向抵抗率の測定 図1に示す方法で行った。実施例および比較例で得られ
た成形材料を用いて、金型温度170℃、成形圧力30
0kg/cm2、成形時間3分で圧縮成形して、80×
80×15mmの試料3、及び80×80×5mmの試
料4を得た。これらの試料を用いて貫通方向の抵抗を測
定した。即ち、厚さの異なる2枚の試料3、4を組み合
わせて、カーボンペーパー2を介して電極1にセット
し、成形体の厚みが異なった状態での抵抗値より、貫通
方向の固有抵抗を求めた。
【0020】4.燃料電池セパレーター用素材としての
諸特性評価 実施例又は比較例で得られた成形材料を用いて、金型温
度170℃、成形圧力400kg/cm2、成形時間3
分で圧縮成形して300×300×2mmの大きさの成
形品を得た。これよりテストピースを切り出して作成し
て評価を行った。 (1)曲げ弾性率、曲げ強さ:JISK7203により
測定した。 (2)ガス透過率:窒素ガスを用いてJISK7126
A法により測定した。 (3)モノホール流動性:JISK6911により測定
した。 (4)厚み精度:300×300×2mmの大きさの成
形品を用い、ミツトヨ社製・3次元測定器を用いて等間
隔に16ヶ所の厚みを測定し、最大値と最小値の差を厚
み精度とした。
【0021】実施例、比較例における原材料の配合、成
形材料ならびに成形品の評価結果を表1に示す。
【表1】 (表の注) (1)フェノール樹脂:以下の方法により製造したもの
を用いた。2リットルフラスコにホルムアルデヒド
(F)とフェノール(P)をモル比(F/P)=1.7
で投入し、ナフテン酸亜鉛と蓚酸を用いてPHを5.5
に調整し、120rpmで攪拌しながら4時間反応させ
た。次に常圧のまま120℃まで脱水昇温したあと、減
圧かで脱水しながら160℃まで昇温した後、フラスコ
から取り出してフェノール樹脂(フリーフェノール除外
平均分子量=864)を得た。 (2)エポキシ樹脂:ジャパンエポキシレジン社製・エ
ピコート1001(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、
数平均分子量900) (3)硬化剤:四国化成工業社製・2MZ (4)脂肪酸:東亜化成社製カルナバワックス(平均炭
素数26、融点83℃) (5)人造黒鉛1:日本黒鉛工業社製・PAG−60
(平均粒径580μm) (6)人造黒鉛2:日本黒鉛工業社製・PAG−80
(平均粒径400μm) (7)人造黒鉛3:日本黒鉛工業社製・PAG−120
(平均粒径120μm)
【0022】実施例1、2、3では熱硬化性樹脂、炭素
系基材、脂肪酸などを所定量配合した原材料混合物を、
二軸押出機を用いて成形材料化した。これらは原材料と
して使用した炭素系基材の平均粒径は大きく異なるが、
溶融混練装置で混練することにより炭素系基材が小径粒
子化され、成形材料化された段階での炭素系基材の粒度
分布を好ましい範囲とすることができた。そして、これ
らを用いた成形品は導電性、機械的強度、ガス不透過
性、および厚み精度に優れたものとなった。特に、実施
例1、2では、成形材料化された段階での炭素系基材の
粒度分布が最も好ましいものであったので、厚み精度を
さらに良好なものにすることができた。一方、比較例1
は実施例3で使用したものと同じ炭素系基材を原材料と
して用い、低い混練度で混練したものであるが、炭素系
基材の小径粒子化が不十分であり、成形材料化された段
階での炭素系基材の粒度分布は平均粒径が大きいものと
なった。この結果、これを用いた成形品はガス不透過性
が劣る結果となった。また、比較例2では実施例1で使
用したものと同じ炭素系基材を原材料として用い、高い
混練度で混練したものであるが、炭素系基材の小径粒子
化が進みすぎ、成形材料化された段階での炭素系基材の
粒度分布は平均粒径が小さいものとなった。この結果、
これを用いた成形品は導電性、厚み精度がいずれも低下
した。
【0023】
【発明の効果】本発明は、熱硬化性樹脂と導電性を有す
る炭素系基材とを必須成分として含有し、成形材料化さ
れた段階での成形材料中の前記導電性を有する炭素系基
材が、平均粒径が50μm以上、100μm以下の範囲
内にあり、かつ、全粒子の85%以上が粒径10μm以
上、200μm以下の範囲内にあることを特徴とする燃
料電池セパレーター用成形材料である。本発明の成形材
料を用いた成形品は、導電性と成形性に優れたものであ
り、燃料電池セパレーター用として好適に使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 貫通方向抵抗率の測定法を示す概略図
【符号の説明】
1 電極 2 カーボンペーパー 3 本発明の樹脂組成物の成形物(厚さ15mm) 4 本発明の樹脂組成物の成形物(厚さ5mm) 5 定電流装置 6 電圧計

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱硬化性樹脂と導電性を有する炭素系基
    材とを必須成分として含有し、成形材料化された段階で
    の成形材料中の前記導電性を有する炭素系基材が、平均
    粒径が50μm以上、100μm以下の範囲内にあり、
    かつ、全粒子の85%以上が粒径10μm以上、200
    μm以下の範囲内にあることを特徴とする燃料電池セパ
    レーター用成形材料。
  2. 【請求項2】 前記成形材料化された段階での成形材料
    中の導電性を有する炭素系基材が、全粒子の30〜50
    %が粒径50μm以上、200μm以下の範囲内にあ
    り、かつ、全粒子の35〜55%が粒径10μm以上、
    50μm未満の範囲内にある請求項1に記載の燃料電池
    セパレーター用成形材料。
  3. 【請求項3】 導電性を有する炭素系基材の含有量が、
    熱硬化性樹脂100重量部に対して300〜900重量
    部である請求項1または2に記載の燃料電池セパレータ
    ー用成形材料。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃
    料電池セパレーター用成形材料を成形してなる燃料電池
    セパレーター。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃
    料電池セパレーター用成形材料を製造する方法であっ
    て、熱硬化性樹脂と導電性を有する炭素系基材とを必須
    成分として含有する原材料混合物を、溶融混練装置を用
    いて混練することを特徴とする燃料電池セパレーター用
    成形材料の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の燃料電池セパレーター
    用成形材料の製造方法により得られた成形材料を成形し
    てなる燃料電池セパレーター。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005108589A (ja) * 2003-09-30 2005-04-21 Nichias Corp 燃料電池用セパレータ

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