JP2003209458A - 弾性表面波基板及び弾性表面波機能素子 - Google Patents

弾性表面波基板及び弾性表面波機能素子

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JP2003209458A JP2002051053A JP2002051053A JP2003209458A JP 2003209458 A JP2003209458 A JP 2003209458A JP 2002051053 A JP2002051053 A JP 2002051053A JP 2002051053 A JP2002051053 A JP 2002051053A JP 2003209458 A JP2003209458 A JP 2003209458A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 周波数温度特性に優れた薄膜構造の高結合擬
似弾性表面波基板および高周波帯の挿入損失を低下させ
る弾性表面波機能素子を提供する。 【解決手段】 LiNbO3基板上にSiO2膜の薄膜層を形成す
るとともに、前記LiNbO3基板の回転Y板のカット角度を
−10度から+30度とし、前記薄膜層の膜厚寸法を
H、前記弾性表面波の動作中心周波数の波長をλとした
ときに、H/λの値を0.115から0.31とした。
その結果、レーレー型の弾性表面波よりも早い速度の擬
似弾性表面波に対する電気機械結合係数k2を0.20
以上にでき、かつ周波数温度特性を−30から+30pp
m/℃の各範囲とすることができ、電気機械結合係数k2
が大きく、周波数温度特性の優れた機能素子を得ること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、擬似弾性表面波が
回転Y板のカット面上をX軸方向へ伝搬するLiNbO3基板
の前記Yカット面にSiO2などの薄膜が形成された弾性表
面波基板に係り、特に温度特性に優れた弾性表面波基板
および弾性表面波機能素子に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】圧電性基板表面にすだれ
電極(Inter-Digital Electrode)を設けた弾性表面波
機能素子は、テレビの中間周波数帯のフィルターや移動
体通信用のフィルターなどとして広く応用されている。
前記弾性表面波機能素子は、圧電作用を有する基板の表
面に、弾性表面波を励起する電極と、前記弾性表面波を
受信する電極とを有している。
【0003】弾性表面波機能素子に使用される圧電体基
板として、従来は、電気機械結合係数(electro mechan
ical coupling constant)k2の大きな材料が使用され
ている。しかし前記電気機械結合係数k2の大きい材料
を基板として用いた弾性表面波機能素子は、一般に温度
特性が悪く、即ち温度安定性に欠けるという問題があ
る。
【0004】またST−カット水晶、LST−カット水
晶などの単結晶の圧電体の基板を用いたものは、温度安
定性に優れているが、その反面、電気機械結合係数k2
が小さい。そのためフィルターとして使用されたときの
挿入損失が大きく、また広い帯域幅をもつフィルターな
どには使用することもできない。
【0005】そこで、温度安定性に優れ、かつ大きな電
気機械結合係数k2をもつ基板として、LiNbO3基板、LiT
aO3基板を用い、その表面に線膨張係数の小さく、かつ
逆の温度特性をもつSiO2膜を付着させたSiO2/LiNbO3
板、SiO2/LiTaO3基板などが考案されている。これら
は、山之内、岩橋、柴山著「Wave Electronics,3,(1
979−12)」や、山之内、端山著「IEEE,Trans.on Son
ics and Ulrason.,Vol-SU-31,No.1,Jan.1984)」
に好結果が得られるものとして記載されている。これら
の基板は、高安定の発振器及び通常の両方向性のすだれ
状電極を用いたフィルターとしての応用が提唱されてい
る。
【0006】しかし、上記従来のものよりも更に大きな
電気機械結合係数k2をもち、かつ温度安定性に優れた
基板が必要とされている。
【0007】本発明は上記従来の課題を解決するための
ものであり、従来以上に大きな電気機械結合係数k2
もち、かつ温度特性が良好な弾性表面波基板および弾性
表面波機能素子を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、電気機械結合
係数の大きな圧電性あるいは電歪性基板上に、温度変化
に対する弾性表面波の周波数の変動特性が前記基板と逆
の特性である薄膜が積層された弾性表面波基板であっ
て、前記基板は、回転Y板のカット角度が−10度以上
で+30度以下の範囲で、レーレー型の弾性表面波より
も速い伝搬速度を有する擬似弾性表面波が、X軸方向あ
るいは前記X軸方向に対してプラス・マイナス5度の範
囲で伝搬するLiNbO3基板であり、前記薄膜の膜厚をH、
前記擬似弾性表面波の動作中心周波数での波長をλとし
たときに、H/λの値が0.05から0.35の範囲で
あることを特徴とするものである。
【0009】さらに好ましくは、前記基板の回転Y板の
カット角度が0度以上で+20度以下であり、前記H/
λの値が0.1から0.35の範囲であり、または、前
記基板の回転Y板のカット角度が+20度以上で+30
度以下であり、前記H/λの値が0.15から0.35
の範囲である。
【0010】回転Y板のカット角度とH/λを前記範囲
内で選択すると、25℃で測定した周波数温度特性(T
CF)を零にすることが可能になり、または前記周波数
温度特性を小さくすることができる。
【0011】本発明の弾性表面波基板の好ましい範囲
は、周波数温度特性(TCF)が、25℃で測定した、
−30ppm/℃から+30ppm/℃である。さらには、前
記擬似弾性表面波の電気機械結合係数k2が、0.15
5以上であり、レーレー波成分の電気機械結合係数kR 2
が0.01以下である。
【0012】前記周波数温度特性(TCF)と前記電気
機械結合係数k2の範囲は、回転Y板のカット角度とH
/λを以下の(1)ないし(5)のいずれかの範囲内に
設定することにより達成できる。
【0013】(1)前記基板の回転Y板のカット角度が
−10度以上で−5度以下であり、前記H/λの値が
0.07から0.31の範囲、(2)前記基板の回転Y
板のカット角度が−5度以上で+10度以下であり、前
記H/λの値が0.115から0.31の範囲、(3)
前記基板の回転Y板のカット角度が+10度以上で+1
5度以下であり、前記H/λの値が0.16から0.3
1の範囲、(4)前記基板の回転Y板のカット角度が+
15度以上で+20度以下であり、前記H/λの値が
0.2から0.31の範囲、(5)前記基板の回転Y板
のカット角度が+20度以上で+30度以下であり、前
記H/λの値が0.25から0.31の範囲、また、本
発明の弾性表面波機能素子は、前記いずれかに記載の弾
性表面波基板を用い、励振または受信領域では、前記基
板の表面と前記薄膜との境界面に、擬似弾性表面波を励
振または受信するための電極が、すだれ状電極(Inter-
Digital Electrode)として形成されており、伝搬領域
では、前記基板の表面と前記薄膜との境界面が、電気的
に短絡させる構造または短絡型のグレーティング電極構
造を有することを特徴とするものである。
【0014】さらに本発明の弾性表面波機能素子は、電
気機械結合係数の大きな圧電性あるいは電歪性基板上
に、温度変化に対する弾性表面波の周波数の変動特性が
前記基板と逆の特性である薄膜が積層された基板を有
し、前記基板は、回転Y板のカット角度が−10度以上
で+30度以下の範囲で、レーレー型の弾性表面波より
も速い伝搬速度を有する擬似弾性表面波が、X軸方向あ
るいは前記X軸方向に対してプラス・マイナス5度の範
囲で伝搬するLiNbO3基板であり、前記薄膜の膜厚寸法を
H、前記弾性表面波の動作中心周波数での波長をλとし
たときに、励起または受信領域では、H/λの値が0か
ら0.35の範囲であり、伝搬領域では、H/λの値が
0.05から0.35の範囲であることを特徴とするも
のである。
【0015】この場合も、前記励振または受信領域で
は、前記基板の表面と前記薄膜との境界面に、擬似弾性
表面波を励振または受信するための電極が、すだれ状電
極(Inter-Digital Electrode)として形成されてお
り、前記伝搬領域では、前記基板表面と前記薄膜との境
界面が、電気的に短絡させる構造または短絡型のグレー
ティング電極構造を有するものである。
【0016】前記のように構成すれば、励振または受信
領域において、電気機械結合係数k 2を大きくでき、前
記伝搬領域において周波数温度特性(TCF)を小さく
した弾性表面波機能素子を得ることができる。
【0017】さらに励振または受信領域と、伝搬領域に
おいて、H/λを好ましい範囲に設定すれば、前記励振
または受信領域では、擬似弾性表面波の電気機械結合係
数k 2が、0.115以上であり、前記伝搬領域では、
25℃で測定した周波数温度特性(TCF)が、−30
ppm/℃から+30ppm/℃である弾性表面波機能素子を
得ることが可能である。
【0018】また、前記弾性表面波機能素子において
は、前記すだれ状電極が、Al、Cu、Ti、W、M
o、Cr、Au、Agのいずれかの金属、または前記い
ずれか2種以上の金属の組み合わせ若しくは合金で形成
され、前記伝搬領域では、前記基板と前記薄膜とを電気
的に短絡させる構造として、Al、Cu、Ti、W、M
o、Cr、Au、Agのいずれかの金属、または前記い
ずれか2種以上の金属の組み合わせ若しくは合金で形成
された導電層が設けられているものが好ましい。
【0019】よって、前記いずれかの弾性表面波機能素
子をフィルターとして用いれば、周波数特性が広帯域
で、且つ挿入損失の低いものとなる。
【0020】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態であ
る弾性表面波基板の構造を示す断面図である。
【0021】異方性の圧電材料であるLiNbO3のX軸の種
結晶で育成した単結晶においては、Y軸方向を零度とし
て、前記Y軸方向を基準とした所定の回転Y板のカット
面において弾性表面波がX軸方向または、X軸方向に対
してプラス・マイナス5度の範囲内で伝搬する場合を考
える。
【0022】このような、回転Yカット面で弾性表面波
がX軸方向へ伝搬するLiNbO3基板の解析と実験は山之
内、柴山著「Journal of Applied Physics,Vol.43,N
0.3,March1972、pp.856−862」によって、発表され
ている。
【0023】LiNbO3基板においてX軸方向へ伝搬する横
波の弾性波は、速い横波と遅い横波とを有する。前記文
献では、前記遅い横波より遅いモードの波がレーレ一波
(Rayleigh waves)とされている。従来のフィルターな
どで使用されている弾性表面波のほとんどがレーレー波
である。また、前記文献などには、レーレ一波より速い
速度で且つ前記速い横波と前記遅い横波との間の速度を
持つ擬似弾性表面波(piezo electric leaky surface w
aves)が存在すると記載されている。
【0024】また、前記擬似弾性表面波は基板内部に放
射されるために伝搬減衰する。LiNbO3の単結晶の場合、
前記単結晶の回転Y板のYカット面を零度のカット面と
し、前記零度のカット面を基準として回転させたときの
回転角度が41度付近のカット面において、表面Ope
nの場合の伝搬減衰がほぼ零となる。また、カット面に
おいて、LiNbO3基板上に導電層を配置して、電気的に短
絡させた場合には、回転角度が64度付近のカット面に
おいて前記伝搬減衰が零となり、それ以外の回転角度の
カット面では伝搬減衰が大きくなると記載されている。
【0025】前記伝搬減衰とは、基板の内部に擬似弾性
表面波がエネルギーの一部を基板中に放射することに起
因して、前記擬似弾性表面波が基板の表面に沿って伝搬
するときに減衰していく程度を意味する。これは単位波
長(λ)あたりの振幅の減衰量(dB)によって、表さ
れ、その単位は(dB/λ)である。前記回転Y板のカ
ット角度が−10度から+30度の範囲では、前記伝搬
減衰が0.8(dB/λ)と大きな値となる領域が存在
し、このような領域では、擬似弾性表面波基板として使
用しにくい。
【0026】さらに、前記文献では、回転角度が−10
度から+30度の範囲にあるYカット面においては、2
5℃における周波数温度特性(TCF)が−80ppm/
℃と大きい値を示す。
【0027】前記周波数温度特性TCF(Temperature
Coefficient of Frequency)とは、25℃における弾性
表面波の伝搬速度をv(m/s)、温度変化に対する伝
搬速度の変化量を(∂v/∂T)、線膨張係数をαとし
たときに、周波数温度特性(TCF)は、{1/v・
(∂v/∂T)−α}(1/℃)で表される。
【0028】そこで、図1に示すように、この実施の形
態の弾性表面波基板では、LiNbO3基板の表面に、温度変
化に対する弾性表面波の周波数の変動特性が前記LiNbO3
基板と逆の特性である薄膜としてSiO2膜を形成してい
る。すなわち、圧電単結晶材料であるLiNbO3基板の上に
熔融石英を蒸着やスパッター法などを用いて付着させる
ことにより、SiO2の薄膜が形成されている。
【0029】ここで、「温度変化に対する弾性表面波の
周波数の変動特性が前記基板と逆の特性である」とは、
前記LiNbO3基板は温度が高くなるにしたがって駆動中心
周波数が低くなるが、SiO2は温度が高くなるにしたがっ
て駆動中心周波数が高くなることを意味している。すな
わちLiNbO3基板は、温度が高くなると弾性表面波の伝搬
速度が遅くなると同時に線膨張係数が正のために波長が
長くなるため、駆動中心周波数が低くなる。一方、SiO2
は、線膨張がほとんど零であるが、温度が高くなると伝
搬速度が速くなるため、波長が短くなって駆動中心周波
数が高くなる。
【0030】本発明の実施の形態は、前記のように、Li
NbO3基板のYカット面に、温度変化に対する弾性表面波
の周波数の変動特性が前記基板と逆の特性であるSiO2
薄膜を形成することにより、周波数温度特性(TCF)
を零またはきわめて小さくできること(図9参照)に着
目したものである。さらに、前記LiNbO3基板とSiO2の薄
膜とを電気的に短絡すること、具体的には、前記基板と
前記薄膜との界面に、図11に示すようなすだれ状電極
3a,3bを形成すること、また伝搬路は電気的に短絡
された構造または短絡型のグレーティング電極4,4を
形成することにより、伝搬減衰を低減させることができ
ること(図4)に着目したものである。
【0031】ここで、基板と薄膜との間を電気的に短絡
することとは、基板と薄膜との境界面に均一な膜厚で一
定の面積を有する導電層が挟まれて形成されているこ
と、または、前記すだれ状電極3a,3bや短絡型のグ
レーティング電極4,4が挟まれて形成されていること
を意味する。
【0032】また本明細書でのすだれ状電極とは、弾性
表面波の伝搬方向(X軸方向)に直交する方向へ延びる
複数の細長い電極(ストリップ電極)の一端どうしが交
互に電気的に接続されているものであり、図11に示す
ように、励振または受信領域5では、一方のすだれ状電
極3aの各ストリップ電極と他方のすだれ状電極3bの
各ストリップ電極とが、交互に配置されている構造であ
る。
【0033】また、短絡型のグレーティング電極とは、
図11に示すように、弾性表面波の伝搬方向(X軸方
向)に直交する方向へ延びる複数の細長い電極(ストリ
ップ電極)の両端どうしが互いに短絡されているものを
意味する。図11に示す擬似弾性表面波機能素子では、
伝搬領域に形成された前記短絡型のグレーティング電極
4,4により反射器が形成されている。
【0034】また、この実施の形態は、回転Y板のカッ
ト角度と、H/λ(HはSiO2の薄膜の膜厚、λは駆動中
心周波数)とを選ぶことにより、レーレー波の電気機械
結合係数kR 2を零または零に近い値にできること(図
8)、擬似弾性表面波の電気機械結合係数k2を大きく
できること(図3)に着目したものである。この弾性表
面波基板は、レーレー波がほとんど励振されず、擬似弾
性表面波の励振を高めることができ、スプリアス特性に
優れ、さらに広帯域の特性を有するフィルターなどの使
用に適したものとなる。
【0035】以上の特性は、単結晶の回転Y板のY軸方
向を0度のカット面としたときに回転Y板の回転角度が
−10度以上で+30度以下のLiNbO3基板を用い、H/
λを0.05〜0.35の範囲内とすることによって得
ることができる。また、好ましくは、回転Y板のカット
角度が0度以上で+20度以下であり、H/λの値が
0.1から0.35の範囲である。あるいは、回転Y板
のカット角度が+20度以上で+30度以下の場合、好
ましくはH/λの値が0.15から0.35の範囲であ
る。また、電気機械結合係数k2を高くし、レーレー波
の電気機械結合係数kR 2を低くするためには、いずれの
場合もH/λの上限が0.31であることが好ましい。
【0036】以上の詳細な特性例として、回転角度が+
10度の場合を用いて説明すると、図9に示すように、
H/λ=0では、TCF=−80ppm/℃であり、図4
に示すように前記基板と前記薄膜との界面が電気的に短
絡されている界面短絡(SHORT)と、短絡されていない
界面開放(OPEN)の双方において、伝搬減衰が0.8dB
/λとなり、良好な特性は得られない。一方、H/λ=
0.2では、図9に示すように界面短絡(SHORT)では
TCFが0ppm/℃に近い値であり、また図4に示すよ
うに、界面短絡(SHORT)の場合は、H/λ=0.2で
は伝搬減衰がほぼ0dB/λの擬似弾性表面波基板が得ら
れる。
【0037】ここで、前記基板と前記薄膜との界面に、
弾性表面波を励振するためのすだれ状電極または受信の
ためのすだれ状電極を設けた場合、また弾性表面波伝搬
経路に、短絡型のグレーティング電極を設けた場合に
は、前記界面短絡(SHORT)の条件に対応するので、前
記電極上を伝搬する擬似弾性表面波の伝搬減衰を零にで
きまたは零に近くできる。
【0038】なお、前記電極は、アルミニウム(A
l)、銅(Cu)、チタン(Ti)、タングステン
(W)、モリブデン(Mo)、クロム(Cr)、金(A
u)、銀(Ag)のいずれかの金属膜、あるいは前記の
いずれか2種以上を組み合わせた金属膜または合金で形
成される。好ましくは、励振電極または受信電極をAl
あるいはCuで形成し、伝搬領域に位置する前記反射器
などの電極をAlあるいはCuで形成することが好まし
い。前記電極をCuで形成すると、挿入損失を低減で
き、電極をAlとTiなどの金属を組み合わせると、大
きな電力が与えられたときに電極に疲労破壊が生じるの
を防止できる。
【0039】LiNbO3の弾性、圧電、誘電の各定数として
は、Smithらが測定した定数(R.T.Smith et al,J.App
l.Phys.,vol.42、No.6,1971,pp.2219−2229)
と、Warnerらが測定した定数(A.W.Warner et al,J.A
coust.Soc.Amer.,Vo1.42,No.6,1967,pp.1223
−1231)、温度特性についてはSmithらの定数(SiO2
定数と温度特性についてはM.J. Mcskimin(J.Appl. Phy
s.,vol.24、pp.988〜997,1953))がある。解析はL
iNbO3についてはSmithとWarnerの定数、温度特性はSmit
hの定数(SiO2についてはMcskiminの定数)で解析を行
ったが、LiNbO3については実験結果が、よりSmithらの
定数に近いことから、以下においては、Smithの定数を
用いて計算した結果を実験結果を含めて説明する。
【0040】図2は、H/λと、周波数温度特性(TC
F)との関係を示す図、図3は、H/λと、擬似弾性表
面波の電気機械結合係数k2との関係を示す図、図4、
図5および図6は、H/λと、擬似弾性表面波の伝搬減
衰との関係を示す図、図7は、H/λと、弾性表面波の
伝搬速度との関係を示す図、図8は、H/λと、擬似弾
性表面波よりも伝搬速度が遅いレーレー波成分の電気機
械結合係数kR 2との関係を示す図である。なお、図2、
図4および図7は、LiNbO3基板の回転Y板のカット角度
が+10度のとき、図5は前記回転角度が0度のとき、
図6は前記回転角度が+5度のときであり、図3と図8
は、前記回転角度を、0度から40度の範囲で5度ごと
に変化させた場合を示している。いずれも弾性表面波の
伝搬方向がX軸方向である。
【0041】図2で示す実線および破線の曲線はSmith
の定数を用いて計算した結果であるが、回転Y板のカッ
ト角度が10度の場合、TCFが0ppm/℃となるの
は、LiNbO3基板とSiO2の薄膜の界面において基板表面を
電気的に短絡させた界面短絡の場合(SHORT)が、H/
λ=0.13のときであり、短絡させない界面開放の場
合(OPEN)が、H/λ=0.26のときである。またLi
NbO3基板とSiO2の薄膜の界面にすだれ状電極を形成し
て、弾性表面波を送受した時の中心周波数から求めた速
度を「×」で示す。これから、すだれ状電極は短絡電極
として動作していることが判る。この実験結果は、前記
計算結果と一致していることが判る。
【0042】図2から、回転Y板の回転角度が+10度
で、界面短絡の場合、H/λ=0.13であれば、周波
数温度特性(TCF)が0であり、H/λを0.115
以上で0.31の範囲とすると、周波数温度特性(TC
F)が−30ppm/℃から+30ppm/℃の範囲の擬似弾
性表面基板を得ることができる。
【0043】図3に示すように擬似弾性表面波の電気機
械結合係数(electro mechanical coupling constant)
2は、回転角度が+10度で、界面短絡でH/λ=
0.13のとき、すなわち周波数温度特性(TCF)が
0のとき、k2=0.24以上の大きな値となる。ま
た、H/λが0.115以上で0.31の範囲でも、k
2を0.19以上にできることが判る。
【0044】図4は前記回転角度が+10度のときの、
伝搬減衰(Decay)を示しているが、界面短絡(SHORT)
の場合、H/λ=0.13のとき伝搬減衰は零にきわめ
て近くなり、H/λが0.115以上で0.31の範囲
でも伝搬減衰を小さい値にできることが判る。なお、界
面開放(OPEN)の場合、周波数温度特性(TCF)が零
になるH/λ=0.26のとき、伝搬減衰は約0.8dB
/λであり、伝搬減衰が大きくなる。
【0045】従って、励振又は受信用のすだれ状電極、
あるいは短絡電極または反射器を構成する短絡型のグレ
ーティング電極が、LiNbO3基板とSiO2の薄膜との界面に
設けられて、LiNbO3基板とSiO2の薄膜との界面が電気的
に短絡された基板を用いたとき、前記基板の回転Y板の
カット角度を+10度とし、H/λを0.115以上で
0.31以下に設定すれば、周波数温度特性に優れ、電
気機械結合係数k2が大きく、伝搬減数が零に近いフィ
ルターなどの弾性表面波機能素子を得ることができる。
また、H/λを0.15以上で0.25以下に設定すれ
ば、電気機械結合係数k2を0.215以上にでき、一
方において伝搬減衰を限りなく零に近づけることができ
る。
【0046】また、図7に示すように、界面短絡(SHOR
T)の場合は、H/λの変化に対する弾性表面波の伝搬
速度の変化の幅が小さく、実用上有効であることが判
る。なお、図7の「x」印は、LiNbO3基板とSiO2の薄膜
との界面にすだれ状電極を設けて、前記電極で励振され
る擬似弾性表面波の速度を求めた実験値であるが、これ
はSmithらの定数から計算した界面短絡(SHORT)の結果
と近似していることが判る。
【0047】また、図8に示すように、回転Y板のカッ
ト面の回転角度が+10度の場合、H/λの値が0.1
15〜0.31の範囲にあるとき、レーレー波の電気機
械結合係数KR 2が、+0.002から0の範囲に収ま
り、スプリアス信号の殆どない弾性表面波基板を得るこ
とができる。
【0048】図9は、界面短絡(SHORT)の場合の、H
/λと擬似弾性表面波の周波数温度特性(TCF)との
解析結果を示す図であり、ここではYカット面を−10
度から40度の範囲で5度ごとに回転させた回転角度を
パラメータとしている。
【0049】図9に示すように、回転角度が−10度か
ら+15度の範囲では、界面短絡の場合H/λが0.0
5以上、0.2以下で周波数温度特性が零(TCF=0
ppm/℃)と成り得ることが判る。また回転角度が−1
0度から+25度の範囲では、H/λが0.05以上、
0.25以下で、周波数温度特性が零となることが判
る。さらに、回転角度が−10度から+30度の範囲で
は、H/λが0.05以上、0.35以下で、周波数温
度特性が零となることが判る。
【0050】上記のように、SiO2の薄膜の膜厚Hの変化
による音響特性に起因して、LiNbO3基板の回転Y板のカ
ット面の最適な回転角度が異なることが判る。よって、
最適の回転角度とSiO2の薄膜の膜厚Hとを選択して組み
合わせることにより、目的とする弾性表面波機能素子を
作製することが可能になる。
【0051】前記のように、LiNbO3基板とSiO2膜との界
面にすだれ状電極または短絡電極あるいは短絡型のグレ
ーティング電極を形成して前記基板と前記薄膜との界面
において前記基板と薄膜との間を電気的に短絡させた場
合、図9に示す周波数温度特性(TCF)を−30ppm
/℃以上で+30ppm/℃以下にするには、基板の回転
Y板のカット角度と、H/λとの関係を以下のように設
定すればよい。
【0052】(1)回転Y板のカット角度が−10度以
上で−5度以下のとき、H/λは、0.07以上で0.
31以下、(2)回転Y板のカット角度が−5度以上で
+10度以下のとき、H/λは、0.115以上で0.
31以下、(3)回転Y板のカット角度が+10度以上
で+15度以下のとき、H/λは、0.16以上で0.
31以下、(4)回転Y板のカット角度が+15度以上
で+20度以下のとき、H/λは、0.2以上で0.3
1以下、(5)回転Y板のカット角度が+20度以上で
+30度以下のとき、H/λは、0.25以上で0.3
1以下、さらに、回転角度が0度以上で+10度以下の
ときも、H/λの最適な範囲は、0.115以上で0.
31以下であり、回転角度が+5度以上で+15度以下
のときの、H/λの最適な範囲も、0.16以上で0.
31以下である。
【0053】図4、図5および図6は回転角度が+10
度、0度、および+5度のときを示しているが、これに
よると界面短絡において、伝搬減衰が零に近づく条件
は、回転Y板のカット角度に依存せず、H/λに依存し
ていることが判る。図4,5,6によれば、前記(1)
(2)(3)(4)(5)に示す範囲のうち、H/λが
0.115以上であれば、伝搬減衰が低下していること
が判り、H/λが0.16以上であれば伝搬減衰が限り
なく零に近いことが判る。よって、伝搬減衰を零に近づ
けるためには、前記(1)(2)においてもH/λを
0.13以上とすることが好ましく、さらに好ましくは
0.15以上である。
【0054】また、図8に示すように、H/λが0.1
6から0.31の範囲であれば、レーレー波の電気機械
結合係数kR 2が0.01未満であり、レーレー波成分は
ほとんど励起されず、スプリアス特性に優れたものとな
る。図8によれば、回転Y板のカット角度が小さくなる
にしたがって、kR 2が零となるH/λが高い値に移行す
る。よって、前記(1)または(2)の場合、あるいは
回転角度が0度から+5度の場合に、H/λは、0.1
5以上であることが好ましく、さらに好ましくは0.2
以上である。
【0055】また、図3に示すように、回転Y板のカッ
ト角度が−10度以上で+30度以下の場合、H/λが
0.31以下であれば、擬似弾性表面波の電気機械結合
係数k2を0.135以上にできる。また、回転角度が
+20度以下の場合に、H/λが0.31以下であれ
ば、擬似弾性表面波の電気機械結合係数k2を0.15
5以上にでき、回転Y板のカット角度が+15度以下の
場合に、H/λが0.31以下であれば、擬似弾性表面
波の電気機械結合係数k2を0.175以上にできる。
【0056】また、挿入損失を低減させて擬似弾性表面
波の伝搬特性を向上させ、出力を高くするためには、電
気機械結合係数k2を0.215以上とすることが好ま
しい。そのためには、前記(1)の場合に、H/λを
0.07以上で0.25以下とすることが好ましく、前
記(2)の場合に、H/λを0.115以上で0.25
以下とすることが好ましく、前記(3)の場合に、H/
λを0.16以上で0.23以下にすることが好まし
い。
【0057】また、一般に、SiO2膜などの薄膜層での弾
性表面波の伝搬損失は、単結晶の圧電材料であるLiNbO3
基板より大きいと考えられている。一方、前記実施の形
態では、周波数温度特性(TCF)を加味してH/λを
前記範囲に設定することによりSiO2膜の膜厚寸法Hは波
長5μm以上(周波数800MHz)では1μmと非常
に薄いものとなり、薄膜層の伝搬損失を極めて小さく抑
えることが可能である。また前記のように薄膜の形成
は、既に半導体生産技術において用いられているよう
に、良質の膜を高精度に形成することが可能である。
【0058】図10はTTE(Triple Transit Echo)
の実験結果を示す図である。図10では、回転Y板のカ
ット角度を+10度とし、薄膜層を零の周波数温度特性
(TCF=0)が得られる膜厚寸法(H/λ=0.1
3)とし、伝搬距離を60λ(ただし、λ=10μm
(約400MHz))とした場合である。なお、TTE
とは入力側によって励振された表面波が受信側に達する
と同時にその一部が反射され、これが入力側に戻ってさ
らに再反射する現象である。
【0059】図10では5番目のTTEが観測されてお
り、これより伝搬減衰は0.01dB/λ以下である。
【0060】以上のことから、例えば上記の界面短絡の
条件を満たす反射器を備えた弾性表面波共振器とするこ
とにより、高いQ値の弾性表面波共振器を得ることがで
きる。
【0061】この実施の形態では、SiO2膜を薄くして伝
搬減衰の小さい膜とすることが可能であることから、周
波数温度特性を零に近くでき、かつ大きな電気機械結合
係数k2をもつ擬似弾性表面波基板とすることができ
る。よって、これまでは得ることができなかった優れた
周波数温度特性を持つ擬似弾性表面波機能素子、例えば
広帯域のフィルター、マッチドフィルター、VCOなど
を得ることが可能となる。
【0062】図11は本発明の実施の形態として前記擬
似弾性表面波基板を用いた弾性表面波機能素子の一例を
示す斜視図である。
【0063】図11に示す弾性表面波基板では、LiNbO3
基板1の表面にSiO2の薄膜層2が成膜され、前記LiNbO3
基板1と薄膜層2の界面に、擬似弾性表面波を励振又は
受信するための一方の電極3aと他方の電極3bとから
成るすだれ状電極が形成されている。また前記励振また
は受信領域5の左右両側に、反射器として機能する一対
の短絡型のグレーティング電極4,4が形成された伝搬
領域6,7が位置している。
【0064】そして薄膜層2の膜厚寸法は、励振または
受信領域5と伝搬領域6,7とで相違している。励振ま
たは受信領域5では、薄膜層2の膜厚寸法H0が擬似弾
性表面波の電気機械結合係数k2が大きくなる範囲に設
定されており、前記伝搬領域6,7では、薄膜層2の膜
厚寸法H1が周波数温度特性(TCF)が小さくなるよ
うに設定されている。その結果、擬似弾性表面波に対す
る電気機械結合係数が大きく、周波数温度特性に優れた
弾性表面波機能素子を得ることができる。この場合の、
前記膜厚寸法H0とH1の組み合わせとしては以下が好ま
しい。
【0065】(6)基板の回転Y板のカット角度が−1
0度以上で−5度以下のとき、励振または受信領域5で
はH0/λが0以上で0.25以下、好ましくは0.0
5以上で0.25以下、伝搬領域6,7では、H1/λ
が0.07以上で0.31以下、好ましくは0.15以
上で0.31以下、(7)基板の回転Y板のカット角度
が−5度以上で+10度以下のとき、励振または受信領
域5ではH0/λが0以上で0.25以下、好ましくは
0.05以上で0.25以下、伝搬領域6,7では、H
1/λが0.115以上で0.31以下、好ましくは
0.15以上で0.25以下、(8)基板の回転Y板の
カット角度が+10度以上で+15度以下のとき、励振
または受信領域5ではH0/λが0以上で0.23以
下、好ましくは0.05以上で0.23以下、伝搬領域
6,7では、H1/λが0.16以上で0.31以下、
好ましくは0.16以上で0.23以下、(9)基板の
回転Y板のカット角度が+15度以上で+20度以下の
とき、励振または受信領域5ではH0/λが0以上で
0.2以下、好ましくは0.05以上で0.2以下、伝
搬領域6,7では、H1/λが0.2以上で0.31以
下である。
【0066】前記のように設定すれば、励振または受信
領域5において擬似弾性表面波の電気機械結合係数k2
を0.2以上、好ましくは0.215以上にでき、伝搬
領域6,7では、25℃における周波数温度特性が、−
30ppm/℃から+30ppm/℃にできる。
【0067】以上のSiO2/LiNbO3基板においては、SiO2
膜とLiNbO3基板の間の界面に正規型のすだれ状電極を作
成した素子、多位相型の一方向性の変換器を有する素
子、一方向性のすだれ状電極で形成された内部反射型の
弾性表面波変換器を有する素子、短絡型のグレーティン
グ電極を用いた共振器、反射器を付加した共振器などを
構成することができる。これらは、擬似弾性表面波を用
い、伝搬減衰を零に近くでき、且つ大きな電気機械結合
係数k2と周波数温度特性の優れた素子とすることがで
きる。
【0068】
【発明の効果】本発明の弾性表面波基板および弾性表面
波素子は、広い帯域幅で、低挿入損失で、かつ温度安定
性に優れたフィルター、高性能の弾性表面波共振器及び
VCOなどの弾性波機能素子、あるいは高性能の半導体
素子と組み合わせた素子として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の弾性表面波基板の構造を示す断面図、
【図2】回転Y板のカット角度が+10度のときの、H
/λと周波数温度特性(TCF)との関係を示す図、
【図3】回転Y板のカット角度が0度から+40度のと
きの、H/λと擬似弾性表面波の電気機械結合係数k2
との関係を示す図、
【図4】回転Y板のカット角度が+10度のときの、H
/λと擬似弾性表面波の伝搬減衰との関係を示す図、
【図5】回転Y板のカット角度が0度のときの、H/λ
と擬似弾性表面波の伝搬減衰との関係を示す図、
【図6】回転Y板のカット角度が+5度のときの、H/
λと擬似弾性表面波の伝搬減衰との関係を示す図、
【図7】回転Y板のカット角度が10度のときの、H/
λと伝搬速度との関係を示す図、
【図8】回転Y板のカット角度が0度から+40度のと
きの、レーレー波成分の電気機械結合係数kR 2との関係
を示す図、
【図9】回転Y板のカット角度が−10度から+40度
のときの、H/λと擬似弾性表面波の周波数温度(TC
F)との解析結果を示す図、
【図10】零温度特性の得られる膜厚で、伝搬距離60
λ、λ=5μm(約400MHz)において、5番目の
TTE(トリプルトランジットエコー)が観測されてい
ることを示す実験結果、
【図11】本発明の実施の形態の弾性表面波機能素子を
示す斜視図、
【符号の説明】
1 基板 2 薄膜層(SiO2膜) 3、3a、3b 電極(すだれ状電極) 4 短絡型のグレーティング電極 H1、H0 SiO2の膜厚寸法

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気機械結合係数の大きな圧電性あるい
    は電歪性基板上に、温度変化に対する弾性表面波の周波
    数の変動特性が前記基板と逆の特性である薄膜が積層さ
    れた弾性表面波基板であって、 前記基板は、回転Y板のカット角度が−10度以上で+
    30度以下の範囲で、レーレー型の弾性表面波よりも速
    い伝搬速度を有する擬似弾性表面波が、X軸方向あるい
    は前記X軸方向に対してプラス・マイナス5度の範囲で
    伝搬するLiNbO3基板であり、 前記薄膜の膜厚をH、前記擬似弾性表面波の動作中心周
    波数での波長をλとしたときに、H/λの値が0.05
    から0.35の範囲であることを特徴とする弾性表面波
    基板。
  2. 【請求項2】 前記基板の回転Y板のカット角度が0度
    以上で+20度以下であり、前記H/λの値が0.1か
    ら0.35の範囲である請求項1記載の弾性表面波基
    板。
  3. 【請求項3】 前記基板の回転Y板のカット角度が+2
    0度以上で+30度以下であり、前記H/λの値が0.
    15から0.35の範囲である請求項1記載の弾性表面
    波基板。
  4. 【請求項4】 周波数温度特性(TCF)が、25℃で
    測定した、−30ppm/℃から+30ppm/℃である請求
    項1ないし3のいずれかに記載の弾性表面波基板。
  5. 【請求項5】 前記擬似弾性表面波の電気機械結合係数
    2が、0.155以上であり、レーレー波成分の電気
    機械結合係数kR 2が0.01以下である請求項4記載の
    弾性表面波基板。
  6. 【請求項6】 前記基板の回転Y板のカット角度が−1
    0度以上で−5度以下であり、前記H/λの値が0.0
    7から0.31の範囲である請求項5記載の弾性表面波
    基板。
  7. 【請求項7】 前記基板の回転Y板のカット角度が−5
    度以上で+10度以下であり、前記H/λの値が0.1
    15から0.31の範囲である請求項5記載の弾性表面
    波基板。
  8. 【請求項8】 前記基板の回転Y板のカット角度が+1
    0度以上で+15度以下であり、前記H/λの値が0.
    16から0.31の範囲である請求項5記載の弾性表面
    波基板。
  9. 【請求項9】 前記基板の回転Y板のカット角度が+1
    5度以上で+20度以下であり、前記H/λの値が0.
    2から0.31の範囲である請求項5記載の弾性表面波
    基板。
  10. 【請求項10】 前記基板の回転Y板のカット角度が+
    20度以上で+30度以下であり、前記H/λの値が
    0.25から0.31の範囲である請求項5記載の弾性
    表面波基板。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載
    の弾性表面波基板を用い、 励振または受信領域では、前記基板の表面と前記薄膜と
    の境界面に、擬似弾性表面波を励振または受信するため
    の電極が、すだれ状電極(Inter-Digital Electrode)
    として形成されており、 伝搬領域では、前記基板の表面と前記薄膜との境界面
    に、前記基板と前記薄膜とを電気的に短絡させる構造ま
    たは短絡型のグレーティング電極構造を有することを特
    徴とする弾性表面波機能素子。
  12. 【請求項12】 電気機械結合係数の大きな圧電性ある
    いは電歪性基板上に、温度変化に対する弾性表面波の周
    波数の変動特性が前記基板と逆の特性である薄膜が積層
    された基板を有し、 前記基板は、回転Y板のカット角度が−10度以上で+
    30度以下の範囲で、レーレー型の弾性表面波よりも速
    い伝搬速度を有する擬似弾性表面波が、X軸方向あるい
    は前記X軸方向に対してプラス・マイナス5度の範囲で
    伝搬するLiNbO3基板であり、 前記薄膜の膜厚寸法をH、前記弾性表面波の動作中心周
    波数での波長をλとしたときに、励起または受信領域で
    は、H/λの値が0から0.35の範囲であり、伝搬領
    域では、H/λの値が0.05から0.35の範囲であ
    ることを特徴とする弾性表面波機能素子。
  13. 【請求項13】 前記励振または受信領域では、前記基
    板の表面と前記薄膜との境界面に、擬似弾性表面波を励
    振または受信するための電極が、すだれ状電極(Inter-
    Digital Electrode)として形成されており、 前記伝搬領域では、前記基板表面と前記薄膜との境界面
    が、電気的に短絡させる構造または短絡型のグレーティ
    ング電極構造を有する請求項12記載の弾性表面波機能
    素子。
  14. 【請求項14】 前記励振または受信領域では、擬似弾
    性表面波の電気機械結合係数k2が、0.115以上で
    あり、前記伝搬領域では、25℃で測定した周波数温度
    特性(TCF)が、−30ppm/℃から+30ppm/℃で
    ある請求項12または13記載の弾性表面波機能素子。
  15. 【請求項15】 前記すだれ状電極が、Al、Cu、T
    i、W、Mo、Cr、Au、Agのいずれかの金属、ま
    たは前記いずれか2種以上の金属の組み合わせ若しくは
    合金で形成されている請求項11または13記載の弾性
    表面波機能素子。
  16. 【請求項16】 前記伝搬領域では、前記基板と前記薄
    膜とを電気的に短絡させる構造として、Al、Cu、T
    i、W、Mo、Cr、Au、Agのいずれかの金属、ま
    たは前記いずれか2種以上の金属の組み合わせ若しくは
    合金で形成された導電層が設けられている請求項11ま
    たは13記載の弾性表面波機能素子。
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