JP2003210049A - 農業用ハウス被覆材 - Google Patents

農業用ハウス被覆材

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JP2003210049A
JP2003210049A JP2002014344A JP2002014344A JP2003210049A JP 2003210049 A JP2003210049 A JP 2003210049A JP 2002014344 A JP2002014344 A JP 2002014344A JP 2002014344 A JP2002014344 A JP 2002014344A JP 2003210049 A JP2003210049 A JP 2003210049A
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agricultural house
polyolefin
film
coating material
chain length
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Atsuhiro Takada
敦弘 高田
Tatsuma Kuroda
竜磨 黒田
Akira Hanada
暁 花田
Takeshi Yamada
武 山田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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    • Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
    • Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor

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  • Protection Of Plants (AREA)
  • Greenhouses (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】無用な害虫の侵入防止、寒冷時の保温、風雨か
らの保護等の効果の他に、通気性が十分に確保され、し
かも光の利用効率が高く、光の透過も小さな農業用ハウ
ス被覆材を提供する。 【解決手段】ポリオレフィン系熱可塑性樹脂にて形成さ
れたフィルムからなり、微細孔を有する多孔性であり、
全光線透過率が30%以下である農業用ハウス被覆材と
する。ポリオレフィン系熱可塑性樹脂は、分子鎖長が2
850nm以上のポリオレフィンを1重量%以上含むこ
とが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、農作物、園芸用植
物などの育成、栽培を行う農業用ハウスの被覆材に関す
る。本発明の農業用ハウス被覆材は、特に電照栽培用ハ
ウスの被覆材として好適である。
【0002】
【従来の技術】パイプ等にて形成された枠体にシートを
取り付けた構造を有する農業用ハウス等の施設を用いた
葉茎菜類の栽培においては、一般的に、無用な害虫の侵
入防止、寒冷時の保温、風雨からの保護等の効果の他
に、通気性が十分に確保されることが求められる。
【0003】農業用ハウス被覆材としては、軟質ポリ塩
化ビニル製シートが周知であり、風雨からの保護という
観点では、かかるシートの使用で十分な効果が得られ
る。ところが、軟質ポリ塩化ビニル製シートは全く通気
性を有しない材料であり、ハウスの通気性確保のために
該シートは施設の上部を覆い、側面部を開放した構成に
て使用される。この場合には、農業用ハウスに対する上
記の要請のうち、雨水への直接の暴露は防止されるが、
害虫の侵入防止、寒冷時の保温の要請は達成されない。
【0004】かかる課題を解決するものとして特開平6
−121625号公報において、透明な網目シートと透
明性樹脂からなる通気性園芸用被覆材が開示されてい
る。この通気性園芸用被覆材によれば、ある程度の害虫
の侵入防止、寒冷時の保温の要請は達成可能である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、農業用ハウス
を使用して電照栽培が行われる場合があり、かかる電照
栽培においては、光源から照射される光の利用効率が高
いこと、光源からの光が近隣の人家の迷惑にならないこ
とも求められるが、上記特開平6−121625号公報
記載の通気性園芸用被覆材は光の透過性が大きく、光源
から発せられた光は該被覆材を透過してしまうために光
の利用効率は高くならず、また被覆材を透過した光が近
隣の人家の迷惑になる場合も有る。
【0006】本発明の目的は、無用な害虫の侵入防止、
寒冷時の保温、風雨からの保護等の効果の他に、通気性
が十分に確保され、しかも光の利用効率が高く、光の透
過も小さな農業用ハウス被覆材を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の農業用ハウス被
覆材は、ポリオレフィン系熱可塑性樹脂にて形成された
フィルムからなり、微細孔を有する多孔性であり、全光
線透過率が30%以下であることを特徴とする。
【0008】かかる構成の農業用ハウス被覆材は、雨水
侵入の防止可能な耐水性を有すると共に無用な害虫の侵
入防止、寒冷時の保温等の効果も有するものであり、通
気性が十分に確保され、光の利用効率が高く、外部への
光の透過も小さい。ここにいう光は、主として農作物の
成長に必要な可視光、紫外線である。全光線透過率が小
さく、光線反射率が高いほどよい。
【0009】前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂は、分
子鎖長が2850nm以上のポリオレフィンを1重量%
以上含むものであることが好ましい。
【0010】ポリオレフィン系樹脂が分子鎖長が285
0nm以上の長分子鎖長ポリオレフィンを含有する多孔
性フィルムは強度に優れており、従って機械的強度に優
れた被覆材となる。また機械的強度を維持しつつ膜厚を
薄くすることができるため通気性、透湿性もより向上さ
せることができ、本発明の効果をより発現する農業用ハ
ウス被覆材が得られる。
【0011】農業用ハウス被覆材の強度の観点から、ポ
リオレフィン系樹脂は、分子鎖長が2850nm以上の
長分子鎖長ポリオレフィンを1重量%以上含有している
ことが好ましく、10重量%以上含有していることがよ
り好ましく、20重量%以上含有していることが更に好
ましい。
【0012】ポリオレフィンの分子鎖長、重量平均分子
鎖長、分子量及び重量平均分子量はGPC(ゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー)により測定し、特定分
子鎖長範囲又は特定分子量範囲のポリオレフィンの混合
比率(重量%)はGPC測定により得られる分子量分布
曲線の積分により求めることができる。
【0013】ここに、ポリオレフィンの分子鎖長は、後
述するGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー)測定によるポリスチレン換算の分子鎖長であり、よ
り具体的には以下の手順で求められるパラメータであ
る。
【0014】すなわち、GPC測定の移動相としては、
測定する未知試料も分子量既知の標準ポリスチレンも溶
解することができる溶媒を使用する。まず、分子量が異
なる複数種の標準ポリスチレンのGPC測定を行い、各
標準ポリスチレンの保持時間を求める。ポリスチレンの
Qファクターを用いて各標準ポリスチレンの分子鎖長を
求め、これにより、各標準ポリスチレンの分子鎖長とそ
れに対応する保持時間を知る。尚、標準ポリスチレンの
分子量、分子鎖長およびQファクターは下記の関係にあ
る。
【0015】分子量=分子鎖長×Qファクター 次に、未知試料のGPC測定を行い、保持時間−溶出成
分量曲線を得る。標準ポリスチレンのGPC測定におい
て、保持時間Tであった標準ポリスチレンの分子鎖長を
Lとするとき、未知試料のGPC測定において保持時間
Tであった成分の「ポリスチレン換算の分子鎖長」をL
とする。この関係を用いて、当該未知試料の前記保持時
間−溶出成分量曲線から、当該未知試料のポリスチレン
換算の分子鎖長分布(ポリスチレン換算の分子鎖長と溶
出成分量との関係)が求められる。
【0016】また本発明の農業用ハウス被覆材は、厚さ
25μmあたりのガーレー値(通気度)が10〜100
0秒/100mlであることが好ましい。
【0017】ガーレー通気度が1000秒/100ml
を超えると、即ち100mlの通気に要する時間が10
00秒を超えると、通気性ないし透湿性が低すぎて農作
物に蒸れが生じる場合があり、10秒/100ml未
満、即ち100mlの通気に要する時間が10秒未満で
は、雨水が侵入しやすくなる。
【0018】本発明の農業用ハウス被覆材においては、
前記微細孔は、平均細孔直径dが0.06〜3μmであ
ることが好ましい。微細孔の平均細孔直径d(μm)
は、バブルポイント法(ASTM F316−86)に
より求めることができる。
【0019】平均細孔直径が0.06μm未満の場合に
は通気性、透湿性が十分でない場合が発生し、3μmを
超えると雨水が侵入しやすくなる。
【0020】また本発明の農業用ハウス被覆材は、空隙
率が40〜80%であることが、均一で高い通気性が得
られ、好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明の農業用ハウス被覆材を構
成するポリオレフィン系樹脂は、1種類のオレフィンの
重合体または2種類以上のオレフィンの共重合体を主成
分とするものである。ポリオレフィン系樹脂の原料とな
るオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテ
ン、ヘキセンなどが挙げられる。ポリオレフィン系樹脂
の具体例としては、低密度ポリエチレン、線状ポリエチ
レン(エチレン−α−オレフィン共重合体)、高密度ポ
リエチレン等のポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体等のポリプロピレン系樹
脂、ポリ(4 −メチルペンテン−1)、ポリ(ブテン−
1)、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体等が挙げられ
る。
【0022】上記のポリオレフィン系樹脂に加えて他の
熱可塑性樹脂を併用してもよい。かかる熱可塑性樹脂と
しては、ブタジエン−スチレン共重合体、ポリスチレ
ン、スチレン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレ
ン−イソプレン−スチレン共重合体等のスチレン系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化
ビニリデン等のフッ化ビニル系樹脂、6−ナイロン、
6,6−ナイロン、12−ナイロン等のポリアミド系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート等の飽和ポリエステル系樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリフェニレンオキサイド、ポリアセタール、ポリ
フェニレンスルフィド、シリコーン樹脂、熱可塑性ポリ
ウレタン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエー
テルイミド、熱可塑性エラストマーやこれらの架橋物等
が挙げられる。
【0023】本発明の農業用ハウス被覆材は無機充填剤
あるいは有機充填剤等の充填剤を含有していてもよい。
【0024】さらに本発明の農業用ハウス被覆材は本発
明の目的を妨げない範囲で脂肪酸エステルや低分子量ポ
リオレフィン樹脂等の延伸助剤、安定化剤、酸化防止
剤、紫外線吸収剤、難燃剤、顔料などの着色剤等の添加
剤を含有してもよい。なお、着色剤とその添加量は、光
の利用効率を低下させるものでないことが好ましい。本
発明の農業用ハウス被覆材は、カーボンブラック等の添
加により全光線透過率を低下させたものではない。
【0025】分子鎖長が2850nm以上の長分子鎖長
ポリオレフィンを含有するポリオレフィン系樹脂を原料
とする本発明の農業用ハウス被覆材は、例えば、樹脂原
料と無機化合物及び/又は樹脂の微粉末とを、強混練で
きるようセグメント設計した2軸混練機を使用して混練
した後、ロール圧延法によりフィルム化し、得られた原
反フィルムを延伸機により延伸することによって、製造
することができる。
【0026】このようにして得られたポリオレフィン系
樹脂フィルムは、該フィルムの1方向に伸びる幹フィブ
リルと前記幹フィブリル間を連結する枝フィブリルとか
らなる3次元網状組織により形成される微細孔を有し、
枝フィブリルの形成密度が幹フィブリルの形成密度より
高いものとなる。かかる多孔性フィルムの孔構造を、l
oofah構造と称する。
【0027】かかる構成の多孔性フィルムは、優れた耐
水性、均一な通気性、透湿性を有し、しかも十分な強度
を有する。またかかる構成の微細孔の存在により全体が
不透明となり、光源から発せられた光が表面の微細な凹
凸によりハウス内で乱反射することによって30%以下
という低い全光線透過率を有する農業用ハウス被覆材と
なる。より具体的には、例えば微細孔の平均細孔直径を
光の波長以上にすることによって光を反射することがで
きるが、好ましくは平均細孔直径を0.06μm以上に
することによって光の透過をより抑制して光の反射率を
高めることができるだけでなく、通気性や透湿性の優れ
た農業用ハウス被覆材になりうる。さらに空孔率を40
〜80%とすると、空気と樹脂との屈折率の違いによっ
て光が乱反射され、全光線透過率が30%以下という農
業用ハウス被覆材となりうる。また上記の構成の農業用
ハウス被覆材は、十分な強度を有する。
【0028】また、枝フィブリルの形成密度が、幹フィ
ブリルの形成密度より高いことによって、最大熱収縮方
向、及びそれに直交する方向との力学強度のバランスの
優れた農業用ハウス被覆材となる。枝フィブリル、幹フ
ィブリルは、必ずしも直線的に伸びている必要はない。
また、幹フィブリルの伸びる方向は、電子顕微鏡写真に
より確認でき、フィルムの裁断により決定されるので、
特に特定されるものではない。「1方向に伸びる」と
は、すべての幹フィブリルが直線的に平行に特定方向に
伸びていることを要するものではなく、蛇行しつつある
程度のばらつきを有して平均的に特定方向に配向してい
ることを意味する。
【0029】枝フィブリル、幹フィブリルのそれぞれの
形成密度は、フィルム1μm2 の面積に存在するフィブ
リルの数であり、走査型電子顕微鏡によりフィルム表面
を観測して求める。具体的には、5×5μmの中に存在
するフィブリルの数を計測して求める。
【0030】延伸に使用する装置としては、公知の延伸
装置が限定なく使用可能であり、クリップテンターが好
適な手段として例示される。
【0031】上述の無機化合物の微粉末としては、平均
粒子径が0.1〜1μmの酸化アルミニウムや水酸化ア
ルミニウム、酸化マグネシウムや水酸化マグネシウム、
ハイドロタルサイト、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化チタン、
炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどが例示される。
特に、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムを使用し、農
業用ハウス被覆材を作製後に、酸性水により溶解、除去
することが、安定した通気性、透湿性を得る上で好適で
ある。
【0032】本発明の農業用ハウス被覆材を構成してい
る熱可塑性樹脂は、放射線の照射により架橋されていて
もよい。熱可塑性樹脂が架橋されている農業用ハウス被
覆材は、非架橋の熱可塑性樹脂からなる農業用ハウス被
覆材よりも耐熱性や強度において優れている。
【0033】本発明の農業用ハウス被覆材は厚み10〜
150μm程度の薄膜であることが効果的である。ま
た、この場合、農業用ハウス被覆材を構成する熱可塑性
樹脂が放射線照射により架橋されていることも効果的で
ある。通常は、農業用ハウス被覆材を薄膜化すると、膜
強度が低下してしまうという問題がある。これに対し
て、本発明にかかる農業用ハウス被覆材であって、その
膜厚が10〜150μm程度であり、かつ、それを構成
する熱可塑性樹脂が放射線の照射により架橋されている
フィルムは、通気性や透湿性が特に安定しており、かつ
高い強度を有する農業用ハウス被覆材となり得る。
【0034】本発明の農業用ハウス被覆材であって熱可
塑性樹脂が架橋されているフィルムは、非架橋の熱可塑
性樹脂を用いて製造した本発明の農業用ハウス被覆材に
対して更に放射線を照射することにより得ることができ
る。
【0035】架橋のために本発明の農業用ハウス被覆材
に照射する放射線の種類は特に限定されないが、ガンマ
ー線、アルファー線、電子線などが好ましく用いられ、
生産速度や安全性の面から電子線の使用が特に好まし
い。
【0036】放射線源としては、加速電圧が100〜3
000kVの電子線加速器が好ましく用いられる。加速
電圧が100kVより小さいと電子線の透過深さが充分
でなく、3000kVより大きいと装置がおおがかりで
コスト的に好ましくない。放射線照射装置の例として
は、バンデグラーフ型などの電子線走査型装置やエレク
トロンカーテン型などの電子線固定・コンベア移動型装
置などが挙げられる。
【0037】放射線の吸収線量は0.1〜100Mra
dであることが好ましく、0.5〜50Mradである
ことがより好ましい。吸収線量が0.1Mradより小
さい場合には樹脂を架橋させる効果が充分でなく、10
0Mradより大きい場合は強度が著しく低下するため
好ましくない。
【0038】本発明の農業用ハウス被覆材に放射線を照
射するときの照射雰囲気は空気でも構わないが、窒素な
ど不活性ガス雰囲気が好ましい。
【0039】また、本発明の農業用ハウス被覆材では、
放射線照射の有無にかかわらず、多孔性フィルムの孔の
中に、他の有機あるいは無機化合物を含浸させておくこ
とができる。含浸させる化合物は多孔性フィルムの用途
に応じて適宜選択することができるが、例えば殺虫剤や
農薬等の薬剤などが挙げられる。
【0040】本発明の農業用ハウス用被覆材はハウス全
体の被覆に使用してもよいが、太陽光の有効利用の観点
から、屋根構成部分を従来の透明フィルムないしシート
を使用し、側面部構成材料に本発明の農業用ハウス用被
覆材を使用することも好ましい。かかる構成によれば、
上方への光の透過率が高くなるが、近隣の人家への迷惑
は防止される。
【0041】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に説明するために
実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に制限される
ものではない。実施例及び比較例に示す農業用ハウス被
覆材の物性は下記の評価方法により測定した。
【0042】[評価方法] (1)ガーレー通気度(通気性評価) フィルムのガーレー通気度(秒/100ml)は、JI
S P8117に準じて、B型デンソメーター(東洋精
機製)にて測定した。
【0043】(2)全光線透過率 JIS K 7361−1のシングルビーム法に準拠
し、330型自記分光光度計(日立製作所製)を使用し
て測定した。全光線透過率は、数値が小さいほど光を遮
断し、反射する性能が優れたものといえる。
【0044】(3)平均細孔直径 ASTM F316−86に準拠し、バブルポイント法
により、Perm−Porometer(PMI社製)
にて平均細孔直径d(μm)を測定した。
【0045】(4)突刺強度 直径12mmのワッシャーにて固定したフィルムに、直
径1mm、針先曲率半径0.5mmの金属製の針を、2
00mm/分の速さで突き刺した際に、孔が開口する最
大荷重を測定し、突刺強度とした。
【0046】[農業用ハウス被覆材の製造] (5)透湿度 JIS Z 0208に規定されるカップ法に準拠し、
40℃、相対湿度90%の雰囲気中で1時間状態調整を
し、状態調整完了時点から1時間後の水蒸気透過量を測
定し、フィルムの単位面積あたり1日に透過した水蒸気
の量に換算して透湿度(g/m2 ・day)として表わ
した。
【0047】(6)耐水圧 JIS L 1092に規定される静水圧A法(低水圧
法)に準じて測定し、mm水柱単位にて表示した。
【0048】(実施例1)炭酸カルシウム(スターピゴ
ット15A、白石カルシウム社製、平均粒子径0.15
μm)30vol%と、ポリエチレン粉末(ハイゼック
スミリオン340M,三井化学製、重量平均分子鎖長1
7000nm、重量平均分子量300万、融点136
℃)70重量%とポリエチレンワックス(ハイワックス
110P,三井化学製、重量平均分子量1000、融点
110℃)30重量%の混合ポリエチレン樹脂70vo
l%とを強混練できるようセグメント設計した2軸混練
機(プラスチック工学研究所製)を使用して混練して樹
脂組成物を得た。この樹脂組成物中の分子鎖長2850
nm以上のポリエチレンの含有率は、27重量%であっ
た。この樹脂組成物をロール圧延(ロール温度150
℃)することにより、約70μmの膜厚の原反フィルム
を作製した。
【0049】得られた原反フィルムをテンター延伸機に
より延伸温度110℃で約5倍に延伸しloofah構
造の多孔性フィルムからなる農業用ハウス被覆材を得
た。得られた農業用ハウス被覆材の表面の走査電子顕微
鏡写真を図1に示した。このハウス被覆フィルムは、l
oofah構造を有している。即ち図1のV方向に蛇行
しながら配向しているやや太めの繊維が幹フィブリルで
あり、V方向と直交する方向に枝フィブリルが形成され
ている。図1から明らかなように、枝フィブリルの形成
密度は、幹フィブリルよりも高い。幹フィブリルと枝フ
ィブリルにより、多数の微細な孔が形成されている。ま
た枝フィブリルは最大熱収縮方向に配向していた。
【0050】この実施例1にて得られた農業用ハウス被
覆材の耐水圧、通気度、透湿度、全光線透過率、膜厚、
平均細孔直径d並びに突刺し強度の測定結果を表1に示
した。
【0051】(実施例2)市販されている多孔性フィル
ムを農業用ハウス被覆材として使用した。この多孔性フ
ィルムは、ポリエチレン40重量%と炭酸カルシウム
(平均粒子径1.25μm)60重量%からなる樹脂組
成物をTダイ成形機により製膜し、ロール延伸機により
延伸して製造されたものであり、loofah構造を有
するものではない。この多孔性フィルムの物性も表1に
示した。このフィルムを構成するポリエチレンについて
GPC測定をしたところ、分子鎖長2850nm以上の
ポリエチレンの含有量は1%未満であった。この農業用
ハウス被覆材の耐水圧、通気度、透湿度、膜厚、平均細
孔直径d、突刺強度、並びに全光線透過率の測定結果を
表1に示した。
【0052】(比較例1)市販されている別の多孔性フ
ィルムを農業用ハウス被覆材として使用した。この多孔
性フィルムは、高ドラフト比(引取速度/押出速度比)
にて成形されたポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプ
ロピレン積層フィルムに結晶化熱処理を施して秩序性の
高い結晶構造を形成した後、低温延伸、次いで高温延伸
して結晶界面を剥離させることにより製造された多孔性
フィルムである。この市販多孔性フィルムは、積層され
たラメラ晶の間隙が孔となった構造を有する。この農業
用ハウス被覆材の耐水圧、通気度、透湿度、膜厚、平均
細孔直径d、突刺強度、並びに全光線透過率の測定結果
を表1に示した。
【0053】
【表1】 実施例1、2の多孔性フィルムを酸水溶液にて洗浄し、
乾燥後、荷重試験を行った。荷重試験においては、多孔
性フィルムを5cm×5cmのアルミ板(厚さ0.5m
m)にて挟み、その上から70kgの荷重(2.8kg
/cm2 に相当)を30秒間加えた。70kgという荷
重は、成人男性の体重を想定したものである。荷重試験
前後のガーレー値の測定結果を表2に示した。
【0054】
【表2】 表2に示した結果より、荷重試験後、実施例1の多孔性
フィルムは通気度がほぼ維持されているが、実施例2の
多孔性フィルムは通気度が約1.4倍となっている。
【0055】
【発明の効果】本発明の農業用ハウス被覆材は、ポリオ
レフィン系熱可塑性樹脂にて形成されたフィルムであっ
て、微細孔を有し、全光線透過率が30%以下であるフ
ィルムにより構成されているので、農業用ハウスに使用
した場合にハウス内への雨水や害虫の侵入を効果的に防
止し得ると共に通気性を十分に確保することができ、さ
らには光の利用効率を高くし、ハウス外への光の透過も
抑制することができる。また上記ポリオレフィン系熱可
塑性樹脂は、分子鎖長が2850nm以上のポリオレフ
ィンを1重量%以上含む構成とすることによって、機械
的強度に優れた農業用ハウス被覆材を提供することがで
き、また、良好な機械的強度を維持しつつ膜厚を薄くす
ることができるため、通気性、透湿性もより向上させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の農業用ハウス被覆材の電子顕微鏡写
真
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花田 暁 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住友化 学工業株式会社内 (72)発明者 山田 武 大阪府高槻市塚原2丁目10番1号 住化プ ラステック株式会社内 Fターム(参考) 2B024 DB01 DD01 2B029 EB02 EB22 EC02 EC12 EC13 4F074 AA16 AA17 AB01 AB03 AC26 CA01 CA06 DA03 DA24 DA46

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系熱可塑性樹脂にて形成
    されたフィルムからなり、微細孔を有する多孔性であ
    り、全光線透過率が30%以下であることを特徴とする
    農業用ハウス被覆材。
  2. 【請求項2】 前記ポリオレフィン系熱可塑性樹脂は、
    分子鎖長が2850nm以上のポリオレフィンを1重量
    %以上含むものである請求項1に記載の農業用ハウス被
    覆材。
  3. 【請求項3】 前記微細孔は、平均細孔直径dが0.0
    6〜3μmである請求項1又は2に記載の農業用ハウス
    被覆材。
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