JP2003232352A - エアパッド、このエアパッドを用いたステージ装置及びこのステージ装置を備える露光装置 - Google Patents

エアパッド、このエアパッドを用いたステージ装置及びこのステージ装置を備える露光装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアスライドの傾きや駆動時の微振動の発生
を防止することができるエアパッド、このエアパッドを
用いたステージ及びこのステージを備える露光装置を提
供する。 【解決手段】 エアパッド本体51と、このエアパッド
本体51に形成され、圧縮流体を吐出させるオリフィス
65とを備えているエアパッド50において、 オリフ
ィス65の断面積を出口66に向かって緩やかに絞っ
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエアパッド、この
エアパッドを用いたステージ及びこのステージを備える
露光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エアスピンドルやエアスライド等
に用いられるエアパッドにはオリフィス絞り、表面絞り
又はオリフィス絞りと表面絞りとを組み合わせた複合絞
りが設けられている。
【0003】オリフィス絞りはエアパッド本体に機械加
工によって直接形成されたり、エアパッド本体とは別体
のオリフィスブッシュに形成されたりする。
【0004】オリフィスブッシュは円筒形であり、エア
パッド本体に形成されたオリフィスブッシュと同じ円形
断面の孔に嵌合されるとともに、接着剤によってエアパ
ッド本体に固定されている。
【0005】オリフィスブッシュは金属やセラミックス
で製作され、このオリフィスブッシュには機械加工によ
ってオリフィスが形成されている。
【0006】従来、オリフィスの形状としては以下に示
すものが知られている。
【0007】図8(a)〜(c)は従来のエアパッドの
一部を構成するオリフィスブッシュの断面図である。
【0008】図8(a)のオリフィス565は、円筒形
のオリフィスブッシュ560の軸方向へ延び、入口から
出口まで同じ横断面積の小径孔565aで構成されてい
る。
【0009】図8(b)のオリフィス665は、円筒形
のオリフィスブッシュ660の軸方向へ延び、大径孔6
65bと大径孔665bに連なる小径孔665aとで構
成されている。
【0010】図8(c)のオリフィス765は、円筒形
のオリフィスブッシュ760の軸方向へ延び、大径孔7
65bと、小径孔765aと、大径孔765bと小径孔
765aとの間に形成されたテーパ部765cとで構成
されている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のオリフィス
ブッシュ560,660,760には以下の問題があ
る。
【0012】図8(a)のオリフィスブッシュ560の
場合、小径孔565aの径が極めて小さい(内径0.1
5mm程度)ため、機械加工による孔加工は難しく、ま
た圧縮流体の圧力損失が大きい。
【0013】図8(b)、図8(c)のオリフィスブッ
シュ660,760の場合、小径孔665a,765a
の断面積が急激に絞られるため、流体の流れがスムーズ
でなく、また機械加工による孔加工では小径孔665
a,765aを常に同一形状とすることは難しいため、
加工誤差による流体の圧力損失のバラツキが大きい。
【0014】その結果、エアパッドは優れた特性(エア
ギャップに対する負荷容量及び剛性)を得ることができ
ず、またエアパッドの特性にバラツキが生じ、複数個の
エアパッドを有するエアスライド要素部材(図1,2参
照)ではエアスライド要素部材が傾いてしまう。また、
エアスライド要素部材を駆動(XY方向へ移動させたと
き)したとき、エアスライド要素部材が微振動し、最悪
の場合にはエアスライド要素部材とガイド部材との間に
カジリが発生し、エアスライド要素部材やガイド部材に
傷がつくおそれがある(図1参照)。
【0015】この発明はこのような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題はエアスライド要素部材の傾きや駆
動時の微振動の発生を防止することができるエアパッ
ド、このエアパッドを用いたステージ及びこのステージ
を備える露光装置を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に記載の発明は、エアパッド本体と、このエ
アパッド本体に形成され、圧縮流体を吐出させるオリフ
ィスとを備えているエアパッドにおいて、前記オリフィ
スの断面積は出口に向かって緩やかに絞られることを特
徴とする。
【0017】請求項2に記載の発明は、請求項1記載の
エアパッドにおいて、前記オリフィスは前記パッド本体
と別体のブッシュに形成され、このブッシュは前記パッ
ド本体に形成された孔に固定されることを特徴とする。
【0018】請求項3に記載の発明は、請求項1又は2
記載のエアパッドにおいて、前記ブッシュは射出成形で
製造されることを特徴とする。
【0019】請求項4に記載の発明は、請求項1、2又
は3記載のエアパッドを用いたことを特徴とするステー
ジ装置である。
【0020】請求項5に記載の発明は、請求項4記載の
ステージ装置を備えていることを特徴とする露光装置で
ある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図
面に基づいて説明する。
【0022】図1はこの発明のエアパッドを備えるXY
ステージの構成を示す斜視図である。
【0023】このXYステージ(ステージ装置)10は
定盤20とXガイドバー30とエアスライド要素部材4
0とを備えている。
【0024】Xガイドバー30は矩形状の定盤20の上
面に設けられ、エアスライド要素部材40をX軸方向へ
ガイドする。
【0025】エアスライド要素部材40はX方向スライ
ド部材とY方向スライド部材とを有する。
【0026】X方向スライド部材は第1部材41と第2
部材42とYガイドバー43とを有する。Xガイドバー
30に沿ってX軸方向へ移動する第1部材41は第2部
材42に平行であり、第1部材41と第2部材42とは
それぞれX方向へ延びる。
【0027】Yガイドバー43はY軸方向へ延び、Yガ
イドバー43の両端は第1部材41の中間部及び第2部
材42の中間部にそれぞれ固定されている。すなわち、
X方向スライド部材はほぼH形をしている。
【0028】第1部材41の下面及び第2部材42の下
面には後述するエアパッド50が設けられ、エアパッド
50のオリフィスから吐出される圧縮空気によって第1
部材41及び第2部材42は定盤20から浮いている。
【0029】Y方向スライド部材は一対の第3部材45
とベース46とを有する。Y軸方向へ延びる一対の第3
部材45はベース46の上面に一体に設けられ、一対の
第3部材45によってガイド溝が形成されている。ガイ
ド溝はYガイドバー43と係合し、第3部材45はYガ
イドバー43にガイドされてベース46とともにY軸方
向へ移動する。
【0030】ベース46の下面にはエアパッド50が設
けられ、エアパッド50のオリフィスから吐出される圧
縮空気によってベース46は定盤20から浮いている。
【0031】なお、エアスライド要素部材40(第3部
材45)の上部にはウエハWを載置し、ウエハをZ軸方
向へ移動させるためのテーブル150が設けられる(図
7参照)。
【0032】図2は第2部材を斜め下方から見た斜視
図、図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
【0033】第2部材42にはエアパッド50が設けら
れている。エアパッド50を構成するエアパッド本体5
1は例えばアルミナセラミクスで製造される。
【0034】エアパッド本体51の表面には田の字状に
絞り溝(表面絞り)52が形成されている。絞り溝52
の幅及び深さは、例えばそれぞれ1mm及び10μmで
ある。
【0035】絞り溝52が交差するエアパッド本体51
の中心にはオリフィス65の出口66が開口している。
【0036】オリフィス65はエアパッド本体51とは
別体のオリフィスブッシュ(ブッシュ)60に形成され
ている。
【0037】このオリフィスブッシュ60はエアパッド
本体51の中心に形成された、オリフィスブッシュ60
と同じ円形断面の孔53に嵌合される。エアパッド本体
51の外周面にはオリフィスブッシュ60をエアパッド
本体51に固定するための接着剤を充填する溝61が形
成されている。
【0038】図4(a)〜(d)はこの発明のエアパッ
ドの一部を構成するオリフィスブッシュの断面図であ
る。
【0039】なお、図4(a)〜(d)のオリフィスブ
ッシュ60,160,260,360の溝の図示は省略
されている。
【0040】図4(a)のオリフィスブッシュ60は円
筒形であり、中心軸上にオリフィス65が形成されてい
る。オリフィスブッシュ60の外径及び長さはそれぞれ
4mm及び4mmである。
【0041】オリフィス65は大径部65bと小径部6
5aと大径部65bと小径部65aとを結ぶ曲線部65
cとで構成され、オリフィス65の断面積は出口66に
向かって緩やかに絞られている。
【0042】オリフィス65の出口66の内径は0.1
5〜0.4mmである。
【0043】オリフィス65の出口66の縁には丸みを
与えず、薄刃(シャープエッジ)に作り、空気の流れが
出口66に付着することなく、完全な縮流を生じさせる
ようにする。
【0044】オリフィスブッシュ60は例えばエアパッ
ド本体51と同じ材料であるアルミナセラミクスであ
り、セラミクス射出成形によって製造される。
【0045】オリフィス65は金型(図示せず)のコア
型に設けられた、大径部65b、小径部65a及び曲線
部65cの形状に対応したピン(図示せず)によって形
成される。同一ピンを用いた射出成形によってオリフィ
スブッシュ60を複数製造したとき、オリフィスブッシ
ュ60には常に同一形状のオリフィス65が精度良く形
成される。
【0046】なお、セラミクスとしてはアルミナに限る
ものではなく、ジルコニアでもよい。
【0047】また、エアパッドの寿命が短くても安価で
あることが要求される場合には、セラミクス射出成形に
代えてプラスチック射出成形によってオリフィスブッシ
ュ60を製造してもよい。
【0048】図4(b)のオリフィスブッシュ160の
オリフィス165は曲線部165cと小径部165aと
で構成されている点で図4(a)のオリフィスブッシュ
60のオリフィス65と相違する。オリフィス165の
断面積は出口166に向かって緩やかに絞られている。
【0049】このオリフィスブッシュ160はオリフィ
スブッシュ60と同様にセラミクス射出成形又はプラス
チック射出成形によって製造される。
【0050】図4(c)のオリフィスブッシュ260の
オリフィス265は曲線部265cと小径部265aと
曲線部265cに連なる大径部265bとで構成されて
いる(曲線部265cと大径部265bとの接続部は図
4(a)の方が緩やかである)点で図4(a)のオリフ
ィスブッシュ60のオリフィス65と相違する。オリフ
ィス265の断面積は出口266に向かって緩やかに絞
られている。
【0051】このオリフィスブッシュ260はオリフィ
スブッシュ60と同様にセラミクス射出成形又はプラス
チック射出成形によって製造される。
【0052】図4(d)のオリフィスブッシュ360の
オリフィス365は大径部365bと曲線部365cと
で構成されている点で図4(a)のオリフィスブッシュ
60のオリフィス65と相違する。オリフィス365の
断面積は出口366に向かって緩やかに絞られている。
【0053】このオリフィスブッシュ360はオリフィ
スブッシュ60と同様にセラミクス射出成形又はプラス
チック射出成形によって製造される。
【0054】オリフィス65,165,265,365
によれば、従来例のように断面積が急激に絞られないた
め、空気の流れがスムーズになり、図5(a),(b)
に示すように、特性が向上するとともに、特性のバラツ
キが小さくなる。
【0055】図5(a)はこの発明のエアパッドと従来
のエアパッドとの特性の比較を示す図、図5(b)はこ
の発明のエアパッドと従来のエアパッドとの特性のバラ
ツキを示す図である。
【0056】図5(a)から、従来のエアパッドの負荷
容量及び剛性のピークをそれぞれ1としたとき、この発
明のエアパッドの負荷容量及び剛性のピークがそれぞれ
1.2となり、この発明のエアパッドでは空気の流れ効
率が向上していることがわかる。
【0057】図5(b)から、従来のエアパッドでは負
荷容量バラツキ幅及び剛性のバラツキ幅がそれぞれ±1
0%と±20%であったが、この発明のエアパッドでは
負荷容量バラツキ幅及び剛性のバラツキ幅がそれぞれ±
5%と±10%となり、特性のバラツキが低減(半減)
されていることがわかる。
【0058】この実施形態によれば、特性に優れ、特性
のバラツキが少ないエアパッドを得ることができるた
め、エアスライド要素部材40の傾きや駆動時における
微振動を防止することができる。
【0059】更に、射出成形法によってオリフィスブッ
シュ60,160,260,360を製造することがで
きるため、オリフィス65,165,265,365を
成形するためのピンを高精度に製造しておけば、機械加
工による孔加工に比べて高精度かつ形状のバラツキの少
ないオリフィス65,165,265,365を形成す
ることができる。
【0060】なお、十分な加工精度が得られ、バラツキ
を少なくできるときにはオリフィス65,165,26
5,365を機械加工で形成してもよい。このとき、オ
リフィスブッシュ60,160,260,360の材料
はSUSや真鍮等の金属材料であっても、セラミクスで
あってもよい。
【0061】なお、オリフィスを図6に示す形状として
もよい。
【0062】図6はオリフィスの他の形状を示すオリフ
ィスブッシュの断面図である。
【0063】図6に示すオリフィスブッシュ460はオ
リフィス465の出口466の近傍で断面積を若干大き
くした(開口角度6°程度)点で図4に示すオリフィス
ブッシュ60,160,260,360と相違する。
【0064】次に、XYステージ10を備える露光装置
について説明する。
【0065】図7は露光装置を示す概念図である。
【0066】この露光装置100は、いわゆるステップ
・アンド・スキャン露光方式の走査型露光装置である。
【0067】この露光装置100は、照明系110と、
ステージ可動部121と、投影光学系PLと、ウエハW
をX−Y平面内でX方向及びY方向の2次元方向に駆動
するXYステージ10と、これらを制御する主制御装置
(図示せず)とを備えている。
【0068】照明系110は光源ユニットから出射され
た露光光をミラーMで反射させ、レチクルR上の矩形
(又は円弧状)の照明領域IARを均一な照度で照射す
る。
【0069】ステージ可動部121の上面にはレチクル
Rが、例えば真空吸着によって固定される。
【0070】投影光学系PLは縮小光学系であり、レチ
クルステージ120の下方に配置され、その光軸(照明
光学系の光軸AXに一致)の方向がZ軸方向とされてい
る。
【0071】ウエハW上の露光領域IAは照明領域IA
Rと共役な位置にある。
【0072】ウエハWはエアスライド要素部材40の上
部に設けられたテーブル150上に載置されている。
【0073】上記露光装置では以下の手順で露光処理が
行われる。
【0074】まず、レチクルR、ウエハWをそれぞれレ
チクルステージ120、XYステージ10に載置する。
【0075】次に、アライメント等を行った後、露光を
行う。
【0076】1つのショット領域に対するレチクルパタ
ーンの転写が終了すると、エアスライド要素部材40を
駆動してテーブル150を1ショット分だけ移動させ、
露光を行う。
【0077】上記動作を繰返してウエハW上に必要なシ
ョット数のパターンを転写する。
【0078】
【発明の効果】以上に説明したようにこの発明によれ
ば、特性に優れ、しかも特性のバラツキが少ないエアパ
ッドを得ることができ、傾きや駆動時における微振動を
防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明のエアパッドを備えるXYステ
ージの構成を示す斜視図である。
【図2】図2は第2部材を斜め下方から見た斜視図であ
る。
【図3】図3は図2のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図4(a)〜(d)はこの発明のエアパッドの
一部を構成するオリフィスブッシュの断面図である。
【図5】図5(a)はこの発明のエアパッドと従来のエ
アパッドとの特性の比較を示す図、図5(b)はこの発
明のエアパッドと従来のエアパッドとの特性のバラツキ
を示す図である。
【図6】図6はオリフィスの他の形状を示すオリフィス
ブッシュの断面図である。
【図7】図7は露光装置を示す概念図である。
【図8】図8(a)〜(c)は従来のエアパッドの一部
を構成するオリフィスブッシュの断面図である。
【符号の説明】
10 XYステージ(ステージ装置) 50 エアパッド 51 エアパッド本体 53 孔 60,160,260,360 オリフィスブッシュ 65,165,265,365 オリフィス 100 露光装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3J102 AA02 BA07 BA09 CA02 EA02 EA07 EA10 EA13 FA06 GA20 3J104 AA52 AA67 AA69 AA73 AA74 AA76 AA77 CA11 DA02 EA07 5F046 AA23 CC03 CC13

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアパッド本体と、このエアパッド本体
    に形成され、圧縮流体を吐出させるオリフィスとを備え
    ているエアパッドにおいて、 前記オリフィスの断面積は出口に向かって緩やかに絞ら
    れることを特徴とするエアパッド。
  2. 【請求項2】 前記オリフィスは前記パッド本体と別体
    のブッシュに形成され、このブッシュは前記パッド本体
    に形成された孔に固定されることを特徴とする請求項1
    記載のエアパッド。
  3. 【請求項3】 前記ブッシュは射出成形で製造されるこ
    とを特徴とする請求項1又は2記載のエアパッド。
  4. 【請求項4】 請求項1、2又は3記載のエアパッドを
    用いたことを特徴とするステージ装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のステージ装置を備えてい
    ることを特徴とする露光装置。
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