JP2003233036A - 環状ジスルフィド化合物を用いてなる光学製品 - Google Patents

環状ジスルフィド化合物を用いてなる光学製品

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JP2003233036A
JP2003233036A JP2002031294A JP2002031294A JP2003233036A JP 2003233036 A JP2003233036 A JP 2003233036A JP 2002031294 A JP2002031294 A JP 2002031294A JP 2002031294 A JP2002031294 A JP 2002031294A JP 2003233036 A JP2003233036 A JP 2003233036A
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bis
polymer
cyclic disulfide
compound
acid
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Takeshi Okubo
毅 大久保
Takeshi Takamatsu
健 高松
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Hoya Corp
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Hoya Corp
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  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 屈折率とアッベ数が共に高く、かつ耐熱
性、透明性なども優れる光学製品を提供すること。 【解決手段】 モノマー必須成分として少なくとも一般
式 (1)又は(2)で示される構造を含み、かつイオウ含
有量が50〜85重量%である環状ジスルフィド化合物を用
いて得られた重合体からなる光学製品である。 【化1】 【化2】 (式中Xは炭素および/またはイオウを骨格とする連鎖
であり、環状のものを含む。またXを構成する元素の数
は1〜4である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な環状ジスルフ
ィド化合物を用いてなる光学製品に関する。さらに詳し
くは、本発明の光学製品は、屈折率とアッベ数が共に高
く、かつ耐熱性、耐候性、透明性なども優れており、プ
ラスチックレンズ、プリズム、光ファイバー、情報記録
用基板、赤外吸収用フィルター、着色フィルターなどに
好ましく用いられる光学製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プラスチックはガラスに比較し軽量で割
れにくく染色が容易であるため、近年、レンズ等の各種
光学用途に使用されている。そして、光学用プラスチッ
ク材料としては、ポリ(ジエチレングリコールビスアリ
ルカーボネート) (CR−39)やポリ(メチルメタクリレー
ト)が、一般的に用いられている。しかしながら、これ
らのプラスチックは1.50以下の屈折率を有するため、そ
れらを例えばレンズ材料に用いた場合、度数が強くなる
ほどレンズが厚くなり、軽量を長所とするプラスチック
の優位性が損なわれてしまう。特に強度の凹レンズは、
レンズ周辺が肉厚となり、複屈折や色収差が生じること
から好ましくない。さらに眼鏡用途において肉厚のレン
ズは、審美性を悪くする傾向にある。一方、肉薄のレン
ズを得るためには、材料の屈折率を高めることが効果的
である。しかしながら、一般的にガラスやプラスチック
は、屈折率の増加に伴いアッベ数が減少し、その結果、
それらの色収差は増加する。従って、高い屈折率とアッ
ベ数を兼ね備えたプラスチック材料が望まれている。
【0003】このような性能を有するプラスチック材料
としては、例えば(1) 分子内に臭素を有するポリオー
ルとポリイソシアネートとの重付加により得られるポリ
ウレタン(特開昭58−164615号公報)、(2) ポリチオ
ールとポリイソシアネートとの重付加により得られるポ
リチオウレタン(特公平4−58489号公報、特公平5−148
340号公報)が提案されている。そして、特に(2)のポリ
チオウレタンの原料となるポリチオールとして、イオウ
原子の含有率を高めた分岐鎖(特開平2−270859号公
報、特開平5−148340号公報)や、イオウ原子を高める
ためジチアン構造を導入したポリチオール(特公平6−5
323号公報、特開平7−118390号公報)が提案されてい
る。さらに、(3) エピスルフィドを重合官能基としたア
ルキルスルフィドの重合体が提案されている(特開平9
−72580号公報、特開平9−110979号公報)。
【0004】しかしながら上記(1)のポリウレタンは、
屈折率がわずかに改良されているものの、アッベ数が低
く、かつ耐光性に劣る上、比重が高く、軽量性が損なわ
れるなどの欠点を有している。また(2)のポリチオウレ
タンのうち、原料のポリチオールとして高イオウ含有率
のポリチオールを用いて得られたポリチオウレタンは、
例えば屈折率が1.60〜1.68程度に高められているが、同
等の屈折率を有する光学用無機ガラスに比べてアッベ数
が低く、さらにアッベ数を高めなければならないという
課題を有している。さらに、(3)のアルキルスルフィド
重合体は、一例としてアッベ数が36において、屈折率が
1.70に高められており、この重合体を用いて得られたレ
ンズは、著しく肉薄、軽量化されているが、屈折率とア
ッベ数をさらに高めたプラスチック材料が望まれてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の課題
を解決するためになされたもので、屈折率とアッベ数が
共に高く、かつ耐熱性、耐候性、透明性なども優れる光
学製品を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、モノマー必須
成分として、特定の構造を有し、かつ50〜85重量%のイ
オウを含有する環状ジスルフィド化合物を用いて得られ
た重合体が高屈折率、高アッベ数、耐熱性、透明性など
の特性を有し、光学製品として好適に用いられることを
見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明は、モ
ノマー必須成分として少なくとも一般式 (1)又は(2)
で示される構造を含み、かつイオウ含有量が50〜85重量
%である環状ジスルフィド化合物を用いて得られた重合
体からなる光学製品、特にプラスチックレンズを提供す
るものである。
【化3】
【化4】 (式中Xは炭素および/またはイオウを骨格とする連鎖
であり、環状のものを含む。またXを構成する元素の数
は1〜4である。)
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の光学製品で使用する環状
ジスルフィド化合物は一般式 (1)又は(2)で示される
構造を含み、かつ50〜85重量%のイオウを含有してい
る。
【化5】
【化6】 (式中Xは炭素および/またはイオウを骨格とする連鎖
であり、環状のものを含む。またXを構成する元素の数
は1〜4である。) この環状ジスルフィド化合物は原子屈折の高いイオウを
比較的高い割合で含有しており、その重合体の屈折率を
大きく高める。この化合物は開環重合により直鎖ジスル
フィド連鎖を生成し、それもまた屈折率の増加に寄与す
る。通常、アモルファス材料のアッベ数はその屈折率の
増加とともに減少する傾向にある。イオウを高い割合で
含有するポリマーの場合、イオウの電子共鳴が顕著とな
りアッベ数の大きな低下がよく観測されるが、本発明の
環状ジスルフィド化合物ではそのようなことがない。一
般式(1)又は(2)の必須構造はポリチオールを酢酸鉛
と反応させ得られた鉛ジチオレートを酸化することで得
られる。この反応で収率よく目的物を得るためには一般
式(1)又は(2)におけるXは合計して1〜4の炭素および
/またはイオウから成る連鎖でなければならない。この
範囲を超えた場合本発明の環状ジスルフィド化合物が全
く得られないか、その収率が著しく低下する。本発明の
環状ジスルフィドから得られたポリマーのガラス転移温
度(Tg)はこの連鎖の増加と共に減少するため、耐熱性
の良い重合体を得るためにも上述の製造上の制約と併せ
て一般式(1)又は(2)で示されるXの連鎖数は1〜4に限
定される。尚、一般式(1)又は(2)で表される構造
は、1つの分子中に複数存在することができる。例えば
後述するスキーム2の反応によって生成する1,1'−ビ−
2,4,5,7−テトラチアシクロヘプタンは、一般式(1)
の構造を2つ有する化合物であって、本発明の範囲内に
ある化合物である。
【0008】本発明の環状ジスルフィド化合物は一般式
(1)又は(2)を必須構造とし50〜85重量%のイオウを
含有しいていればよく、一般式(1)又は(2)のX上の置
換基には何ら制約がなく、単一環状ジスルフィド、環集
合、スピロ環、縮合環などが挙げられる。具体的には1,
2−ジチアシクロペンタン、1,2−ジチアシクロヘキサ
ン、メチルチオ−1,2−ジチアシクロヘプタン、1,2,4−
トリチアペンタン、2−(1,2−ジチアシクロペンチル)ス
ルフィド、2−(1,2−ジチアシクロオクチル)ジスルフィ
ド、1,1'−ビ−2,4,5,7−テトラチアシクロヘプタン、
ビス(1,3,5,6−テトラチア−2−シクロヘプチル)メタ
ン、1,1'−ビ−2,3,5−トリチオラン、ビシクロ[3.3.0]
−2,3,6,7−テトラチアオクタン、ビシクロ[2.2.1]−2,
3,5,6−テトラチアヘプタン、トリシクロ[2.2.0.22,8]
−3,4,6,7,9,10−ヘキサチアデカンなどが挙げられる。
【0009】本発明の環状ジスルフィド化合物の製造法
をビシクロ[2.2.1]−2,3,5,6−テトラチアヘプタンの合
成を例として、以下のスキーム1に示す。
【化7】
【0010】マロンアルデヒドビス(ジメチルアセター
ル)をパラトルエンスルホン酸の触媒下、チオ酢酸と室
温〜80℃で反応させテトラチオアセテートを得る。この
化合物は1,1,3,3,−テトラブロモプロパンとナトリウム
チオアセテートの反応でも得られる。一般にチオアセテ
ートの原料は、コストや入手の容易さなどを考慮しアル
コキシアセタールもしくは臭素化物を選択することがで
きるが、前者はgem−チオアセテートの調製にのみ有用
である。得られたチオアセテートは酸触媒下でメタノリ
シスされ相当するチオールを与える。酸触媒には塩化水
素、パラトルエンスルホン酸、硫酸などのプロトン酸が
好適に用いられる。加溶媒分解にはメタノール以外にも
エタノール、プロパノールなども用いることができる。
さらにgem−チオアセテート以外のチオアセテートは、
水酸化アルカリ水溶液で加水分解され、酸性にすること
で相当するチオールを与える。次にこのチオールを酢酸
鉛の水溶液と反応させることで、鉛ジチオレートがほぼ
定量的に得られる。鉛ジチオレートはイオウ原子が最低
で3つの炭素原子で隔てられるように生成されるので、
スキーム1に示した配座の鉛ジチオレートが選択的に得
られる。本発明の環状ジスルフィド化合物の製造法は、
スキーム1に示すような反応による環状ジスルフィドの
前駆体である鉛ジチオレートの選択的な生成により、不
安定なジチアシクロプロパンや1,2−ジチアシクロブタ
ンを除く一般式(1)又は(2)の必須構造を有する安定
な環状スルフィドを効率よく製造することを特徴とする
ものである。最後にこの鉛ジチオレートの0.02〜2 mol/
Lベンゼン溶液を当量のイオウ、セレン、塩素、ヨウ素
などで酸化することにより目的の環状スルフィド化合物
が得られる。本発明における環状ジスルフィド化合物の
製造法は、環状ジスルフィド化合物を与える分子内反応
の割合を増やすための極希薄状態を必要としないことも
特徴としている。
【0011】さらなる具体例として、環集合である1,1'
−ビ−2,4,5,7−テトラチアシクロヘプタンの製造例を
スキーム2に示す。
【化8】
【0012】グリオキサールビス(ジメチルアセタール)
にメルカプトアセチルチオメタンを反応させ、得られた
チオアセチル誘導体をメタノリシスすることでテトラチ
オールが得られる。両反応ではスキーム1で詳述した酸触
媒を用いることができ、特にパラトルエンスルホン酸が
好ましい。このテトラチオールのプロパノール溶液に酢
酸鉛・3水和物の水溶液を反応させると即時にビス(鉛ジ
チオレート)が析出し、得られる。最後にこのビス(鉛ジ
チオレート)を酸化することで本発明の環状ジスルフィ
ドが得られる。この反応でもスキーム1で詳述した酸化剤
が用いられ、特にこの反応ではヨウ素が好ましい。この
ビス(鉛ジチオレート)は、スキーム1の場合とは異なり
ベンゼンに分散していたが高収率で酸化された。
【0013】次に、本発明の環状ジスルフィド化合物を
用いて得られる光学材料について説明する。一般式(1)
又は(2)の必須構造を有する本発明の環状ジスルフィ
ド化合物は必須成分であり、本発明の環状ジスルフィド
化合物を単独で用いてもよいし、二種以上を組み合わせ
て用いてもよい。さらに、この環状ジスルフィド化合物
は、得られる重合体の物性などを適宜改良するための任
意成分として、他のエピスルフィド化合物、エポキシ化
合物およびビニルモノマーと混合して使用することがで
きる。
【0014】上記の適宜用いられるエピスルフィド化合
物の例としては、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メ
タン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタ
ン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパ
ン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパ
ン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エ
ピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス
(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス
(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピ
チオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオ
メチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピル
チオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−
4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、
1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、
1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチ
オプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオ
プロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチ
オエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピル
チオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオ
エチル)チオエチル〕チオ]エタン等の鎖状有機化合物
等;テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メ
タン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオ
メチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピ
ルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−
3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピ
ルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメ
チル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピ
ルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメ
チル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−
エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピル
チオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−
エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピル
チオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス
(β−エピチオプロピルチオ)−4,5ビス(β−エピ
チオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、
1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−
ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジ
チアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチ
オ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオ
メチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β
−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチ
オプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、
1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β
−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エ
ピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジ
チアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチ
オ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオ
エチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,1
1−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス
(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−ト
リチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロ
ピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオ
メチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11
−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2
−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−
3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β
−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチ
オプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデ
カン等の分岐状有機化合物およびこれらの化合物のエピ
スルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換
された化合物等;1,3および1,4−ビス(β−エピ
チオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3および1,
4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘ
キサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シク
ロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチ
オプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4
−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スル
フィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチ
ル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオ
プロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン等
の環状脂肪族有機化合物およびこれらの化合物のエピス
ルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換さ
れた化合物;1,3および1,4−ビス(β−エピチオ
プロピルチオ)ベンゼン、1,3および1,4−ビス
(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス
〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタ
ン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)
フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピ
ルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピ
チオプロピルチオ)フェニル〕スルフォン、4,4’−
ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香
族有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基
の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物
等が挙げられ、これらは単独もしくは二種以上を組み合
わせて用いてもよい。これらのエピスルフィド化合物の
使用量は本発明の環状ジスルフィド化合物の総量に対し
て0.01〜80モル%が好ましい。
【0015】上記の適宜用いられるエポキシ化合物の例
としては、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシン、ビ
スフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールス
ルフォン、ビスフェノールエーテル、ビスフェノールス
ルフィド、ハロゲン化ビスフェノールA、ノボラック樹
脂等の多価フェノール化合物とエピハロヒドリンの縮合
により製造されるフェノール系エポキシ化合物;エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレング
リコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコ
ール、1、3−プロパンジオール、1、4−ブタンジオ
ール、1、6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、グリセリン、トリメチロールプロパントリメタク
リレート、ペンタエリスリトール、1、3−および1、
4−シクロヘキサンジオール、1、3−および1、4−
シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、
ビスフェノルA・エチレンオキサイド付加物、ビスフェ
ノルA・プロピレンオキサイド付加物等の多価アルコー
ル化合物とエピハロヒドリンの縮合により製造されるア
ルコール系エポキシ化合物;アジピン酸、セバチン酸、
ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸、フタル酸、イソフ
タル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、メチル
テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘッ
ト酸、ナジック酸、マレイン酸、コハク酸、フマール
酸、トリメリット酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ベン
ゾフェノンテトラカルボン酸、ナフタリンジカルボン
酸、ジフェニルジカルボン酸等の多価カルボン酸化合物
とエピハロヒドリンの縮合により製造されるグリシジル
エステル系エポキシ化合物;エチレンジアミン、1,2
−ジアミノプロパン、1,3−ジアミノプロパン、1,
2−ジアミノブタン、1,3−ジアミノブタン、1,4
−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6
−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,
8−ジアミノオクタン、ビス−(3−アミノプロピル)
エーテル、1,2−ビス−(3−アミノプロポキシ)エ
タン、1,3−ビス−(3−アミノプロポキシ)−2,
2’−ジメチルプロパン、1,2−、1,3−および
1,4−ビスアミノシクロヘキサン、1,3−および
1,4−ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3−お
よび1,4−ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3
−および1,4−ビスアミノプロピルシクロヘキサン、
水添4,4’−ジアミノジフェニルメタン、イソホロン
ジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、m
−およびp−フェニレンジアミン、2,4−および2,
6−トリレンジアミン、m−およびp−キシリレンジア
ミン、1,5−および2,6−ナフタレンジアミン、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジア
ミノジフェニルエーテル、2,2−(4,4’−ジアミ
ノジフェニル)プロパン等の一級ジアミン、N,N’−
ジメチルエチレンジアミン、N,N’−ジメチル−1,
2−ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,3−
ジアミノプロパン、N,N’−ジメチル−1,2−ジア
ミノブタン、N,N’−ジメチル−1,3−ジアミノブ
タン、N,N’−ジメチル−1,4−ジアミノブタン、
N,N’−ジメチル−1,5−ジアミノペンタン、N,
N’−ジメチル−1,6−ジアミノヘキサン、N,N’
−ジメチル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ
エチルエチレンジアミン、N,N’−ジエチル−1,2
−ジアミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,3−ジ
アミノプロパン、N,N’−ジエチル−1,2−ジアミ
ノブタン、N,N’−ジエチル−1,3−ジアミノブタ
ン、N,N’−ジエチル−1,4−ジアミノブタン、
N,N’−ジエチル−1,6−ジアミノヘキサン、ピペ
ラジン、2−メチルピペラジン、2,5−および2,6
−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1−ジ−
(4−ピペリジル)−メタン、1,2−ジ−(4−ピペ
リジル)−エタン、1,3−ジ−(4−ピペリジル)−
プロパン、1,4−ジ−(4−ピペリジル)−ブタン等
の二級ジアミンとエピハロヒドリンの縮合により製造さ
れるアミン系エポキシ化合物;3、4−エポキシシクロ
ヘキシル−3、4−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レート、ビニルシクリヘキサンジオキサイド、2−
(3、4−エポキシシクロヘキシル)−5、5−スピロ
−3、4−エポキシシクロヘキサン−メタ−ジオキサ
ン、ビス(3、4−エポキシシクロヘキシル)アジペー
ト等の脂環式エポキシ化合物;シクロペンタジエンエポ
キシド、エポキシ化大豆油、エポキシ化ポリブタジエ
ン、ビニルシクロヘキセンエポキシド等の不飽和化合物
のエポキシ化により製造されるエポキシ化合物;上述の
多価アルコール、フェノール化合物とジイソシアネート
およびグリシドール等から製造されるウレタン系エポキ
シ化合物等が挙げられ、これらは単独もしくは二種以上
を組み合わせて用いてもよい。これらエポキシ化合物の
使用量は本発明の環状ジスルフィド化合物の総量に対し
て0.01〜80モル%が好ましい。
【0016】上記の適宜用いられるビニルモノマーの例
としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレー
ト、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、エチ
レングリコールジアクリレート、エチレングリコールジ
メタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレー
ト、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチ
レングリコールジアクリレート、トリエチレングリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、
1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,3−
ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサ
ンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ポリ
プロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレン
グリコールジメタクリレート、2,2−ビス〔4−(ア
クリロキシエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビ
ス〔4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル〕プロパ
ン、2,2−ビス〔4−(アクリロキシ・ジエトキシ)
フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(メタクリロ
キシ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス
〔4−(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕プロ
パン、2,2−ビス〔4−(メタクリロキシ・ポリエト
キシ)フェニル〕プロパン、トリメチロールプロパント
リアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペ
ンタエリスリトールテトラメタクリレート、ビス(2,
2,2−トリメチロールエチル)エーテルのヘキサアク
リレート、ビス(2,2,2−トリメチロールエチル)
エーテルのヘキサメタクリレート等の1価以上のアルコ
ールとアクリル酸、メタクリル酸のエステル構造を有す
る化合物;アリルスルフィド、ジアリルフタレート、ジ
エチレングリコールビスアリルカーボネート等のアリル
化合物;アクロレイン、アクリロニトリル、ビニルスル
フィド等のビニル化合物;スチレン、α−メチルスチレ
ン、メチルビニルベンゼン、エチルビニルベンゼン、α
−クロロスチレン、クロロビニルベンゼン、ビニルベン
ジルクロライド、パラジビニルベンゼン、メタジビニル
ベンゼン等の芳香族ビニル化合物等が挙げられ、これら
は単独もしくは二種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらビニルモノマーの使用量は本発明の環状ジスルフ
ィド化合物の総量に対して0.01〜20モル%が好ましい。
【0017】上記の必須成分および任意成分からなる重
合性組成物には、本発明の目的が損なわれない範囲で、
所望により、耐候性改良のため、紫外線吸収剤、酸化防
止剤、着色防止剤、蛍光染料などの添加剤を適宜加えて
もよい。また、重合反応向上のための触媒を適宜使用し
てもよく、例えばアミン類、フォスフィン類、チオール
のリチウム・ナトリウム・カリウム塩類およびそれらの
クラウンエーテル錯体、第4級アンモニウム塩類、第4
級ホスホニウム塩類、第3級スルホニウム塩類、第2級
ヨードニウム塩類、鉱酸類、ルイス酸類、有機酸類、ケ
イ酸類、四フッ化ホウ酸等が効果的である。
【0018】本発明の環状ジスルフィド化合物を用いて
得られる光学材料は、例えば以下に示す方法に従って製
造することができる。まず、上記重合性組成物、および
必要に応じて用いられる各種添加剤を含む均一な組成物
を調製する。次いで、この組成物を公知の注型重合法を
用いて、ガラス製または金属製のモールドと樹脂性のガ
スケットを組み合わせた型の中に注入し、加熱して硬化
させる。この際、成形後の樹脂の取り出しを容易にする
ためにあらかじめモールドを離型処理したり、この組成
物に離型剤を混合してもよい。重合温度は、使用する化
合物により異なるが、一般には−20〜+150°Cで、重合
時間は0.5〜72時間程度である。重合後離型された重合
体は通常の分散染料を用い、水もしくは有機溶媒中で容
易に染色できる。この際さらに染色を容易にするため
に、染料分散液にキャリアーを加えてもよく、また加熱
しても良い。このようにして得られた光学材料は、これ
に限定されるものではないが、プラスチックレンズ等の
光学製品として特に好ましく用いられる。
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限
定されるものではない。なお、参考例で得られた環状ジ
スルフィドの物性、および実施例、比較例で得られた重
合体の物性は、以下に示す方法にしたがって測定した。 1) 屈折率 (nD)、アッベ数 (nD): アタゴ社製アッベ
屈折率計DR−M4を用いて25°Cにて測定した。 2) 外 観: 肉眼により観察した。 3) 耐熱性: リガク社製TMA装置により0.5 mmφのピ
ンを用いて98 mN (10 gf)の荷重でTMA測定を行ない、10
℃/minの昇温で得られたチャートのピーク温度により評
価した。 4) 透明性: 日立社製紫外分光器UV−330を用いて550
nmにおける光線透過率により評価した。
【0020】製造例1ビシクロ[2.2.1]−2,3,5,6−テトラチアヘプタンの製造
マロンアルデヒドビス(ジメチルアセタール) (16.4
g)、チオ酢酸 (33.5) gおよびパラトルエンスルホン酸
一水和物 (1.9 g)の混合物を60℃にて1 kPaの減圧下
で、メタノールが溜出しなくなるまで4時間加熱した。
反応混合物を冷却後、2%の塩化水素を含有するメタノー
ル (200 mL)に溶解し、室温にて24時間攪拌した。反応混
合物を氷水に注ぎ、クロロホルムで抽出し、溶媒を溜去
することで1,1,3,3−テトラメルカプトプロパンを得た。
このチオールのメタノール (100 mL)溶液に酢酸鉛・3水
和物(75.9 g)の水溶液 (200 mL)を加え、即時に析出す
る沈殿をロ別、水洗、乾燥させた。得られた鉛ジチオレ
ートをベンゼン (1 L)に分散させイオウ (6.4 g)を加え
た後室温で2時間攪拌した。析出する硫化鉛をロ別した
反応混合物を267 Pa、92℃で蒸留し目的物を64%の全収
率で得た。この化合物の屈折率 (nD)は1.692、アッベ数
(nD)は33.1であった。以下にこの化合物の構造特定のた
めの分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): d3.43
(d, 2H), d4.12 (t, 2H)。元素分析値(計算値): C;2
1.5%(21.4%)、H;2.43%(2.38%)、S;75.7%(76.2%)。
【0021】製造例21,1'−ビ−2,4,5,7−テトラチアシクロヘプタンの製造
グリオキサールビス(ジメチルアセタール) (15 g)にメ
ルカプトアセチルチオメタン (48.9 g)およびパラトル
エンスルホン酸一水和物 (1.9 g)の混合物を60℃にて1
kPaの減圧下で、メタノールが溜出しなくなるまで6時間
加熱した。この反応混合物をメタノール (200 mL)に溶
解し、60℃にて4時間攪拌した。反応混合物を氷水に注
ぎ、クロロホルムで抽出し、溶媒を溜去することで1,1,
2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタンを得た。
このチオールのプロパノール (100mL)溶液に酢酸鉛・3
水和物(75.9 g)の水溶液 (200 mL)を加え、即時に析出
する沈殿をロ別、水洗、乾燥させた。得られた鉛ジチオ
レートをベンゼン (1 L)に分散させヨウ素 (50.8 g)を
加えた後室温で3時間攪拌した。析出するヨウ化鉛をロ
別し、ベンゼン溶液を5%−亜硫酸水素ナトリウム水溶液
および水で洗浄、乾燥後ベンゼンを除き目的物を54%の
全収率で得た。この化合物の屈折率 (nD)は1.711、アッ
ベ数 (nD)は32.4であった。以下にこの化合物の構造特
定のための分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): d4.53
(d, 2H), d5.52 (s, 8H)。元素分析値(計算値): C;2
0.8%(21.3%)、H;3.01%(2.95%)、S;75.7%(75.8%)。
【0022】製造例3ビシクロ[3.3.0]−2,3,6,7−テトラチアオクタンの製造
1,2,3,4−テトラブロモブタン(37.4 g)とチオ酢酸カリ
ウム (45.7 g)の無水エタノール (200 mL)分散混合物を
30分間還流し、冷却後40%水酸化カリウム水溶液 (61.7
g)を加え室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃塩酸で
酸性にし、次いでベンゼン抽出物を中性になるまで水洗
し、乾燥した。ベンゼンを溜去した残査のエタノール (1
00 mL)溶液に酢酸鉛・3水和物(75.9 g)の水溶液 (200
mL)を加え、即時に析出する沈殿をロ別、水洗、乾燥さ
せた。得られた鉛ジチオレートをベンゼン (1 L)に分散
させイオウ (6.4 g)を加えた後室温で3時間攪拌した。
析出する硫化鉛をロ別した反応混合物を267 Pa、86℃で
蒸留し目的物を44%の全収率で得た。この化合物の屈折率
(nD)は1.688、アッベ数 (nD)は33.9であった。以下に
この化合物の構造特定のための分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): d5.32
(m, 2H), d3.48 (dd, 4H)。元素分析値(計算値): C;
26.1%(26.3%)、H;3.3%(3.29%)、S;75.7%(75.4%)。
【0023】実施例1重合体からなる光学材料の製造 実施例1で得られたビシクロ[2.2.1]−2,3,5,6−テトラ
チアヘプタン(CD1)0.1モルと重合触媒であるトリエチ
ルアミン (CT1) 2×10-5 モルの混合物を60°Cにて均一
に攪拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入し、70°
Cで10時間、その後80°Cで5時間、さらに100°Cで3時間
加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。得られた重
合体の諸物性を第1表に示す。第1表から、本実施例1で
得られた重合体は無色透明であり、屈折率 (nD)は1.811
と非常に高く、アッベ数 (nD)も30と高い (低分散)もの
であり、耐熱性 (125°C)および透明性 (92%)に優れた
ものであった。従って、得られた重合体は光学材料とし
て好適であった。
【0024】実施例2〜5重合体からなる光学材料の製造 本発明の環状ジスルフィド化合物、エピスルフィド化合
物、エポキシ化合物および/またはビニルモノマー、お
よび重合触媒を第1表に示すように使用して、重合条件
を適宜変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、
レンズ形状の重合体を得た。これらの重合体の諸物性を
第1表に示す。第1表から、本実施例2〜5で得られた重
合体も無色透明であり、屈折率 (nD)は1.801〜1.775と
非常に高く、アッベ数 (nD)も31〜34と高い (低分散)も
のであり、耐熱性 (104〜138°C)、透明性 (89〜96%)に
優れたものであった。
【0025】
【表1】
【0026】*1 CD1: ビシクロ[2.2.1]−2,3,5,6
−テトラチアヘプタン *2 CD2: 1,1'−ビ−2,4,5,7−テトラチアシクロヘ
プタン *3 CD3: ビシクロ[3.3.0]−2,3,6,7−テトラチア
オクタン *4 EP1: ビス(エピチオメチル)スルフィド *5 EP2: ビス(エピチオメチル)ジスルフィド *6 V: 2,5−ビス(ビニルチオメチル)−1,4−ジ
チアン *7 ASD: 1,7−ジエピチオ−2,3,5,6−テトラチア
ヘプタン *11 CT1: トリエチルアミン *12 CT2: 3フッ化ホウ素エチルエーテル錯体 *13 CT3: ナトリウムチオフェノレート、18クラ
ウン6錯体
【0027】比較例1重合体からなる光学材料の製造 第2表に示すようにペンタエリスリトールテトラキスメ
ルカプトプロピオネート (CE1) 0.1 モル、m−キシリレ
ンジイソシアネート (CE2) 0.2モルおよびジブチルスズ
ジクロライド (CT4) 1.0×10-4 モルの混合物を均一に
撹拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入し、50°C
で10時間、その後60°Cで5時間、さらに120°Cで3時間
加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。得られた重
合体の諸物性を第2表に示す。第2表から、本比較例1
の重合体は無色で透明性(92%)も良かったが、nD/nDが1.
59/36であって、屈折率が低く、耐熱性も86°Cと劣って
いた。
【0028】比較例2、3重合体からなる光学材料の製造 第2表に示した原料組成物を使用した以外は、比較例1
と同様の操作を行ない、レンズ形状の重合体を得た。こ
れらの重合体の諸物性を第2表に示す。第2表から、本
比較例2の重合体はnD/nDが1.67/28といずれも低く、耐
熱性 (94°C)は比較的良好であるが、着色が見られ透明
性(81%)が低かった。本比較例3の重合体は、nDが36と比
較的高く、耐候性に優れており、無色で透明性(89%)も
良かったが、耐熱性 (90°C)が劣り、nDが1.70とそれほ
ど高くなく、また、重合体は脆弱であった。
【0029】
【表2】
【0030】*4 EP1: ビス(エピチオメチル)スル
フィド *8 CE1: ペンタエリスリトールテトラキスメルカ
プトプロピオネート *9 CE2: m−キシリレンジイソシアネート *10 CE3: 1,3,5−トリメルカプトベンゼン *11 CT1: トリエチルアミン *14 CT4: ジブチルスズジクロライド
【0031】
【発明の効果】本発明の光学製品は、屈折率、アッベ数
が高く、耐熱性、透明性に優れているので眼鏡レンズ、
カメラレンズ等のレンズ、プリズム、光ファイバー、光
ディスク、磁気ディスク等に用いられる記録媒体基板、
着色フィルター、赤外線吸収フィルター等として好適で
ある。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年10月11日(2002.10.
11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【実施例】次に、本発明を実施例により、さらに具体的
に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限
定されるものではない。なお、参考例で得られた環状ジ
スルフィドの物性、および実施例、比較例で得られた重
合体の物性は、以下に示す方法にしたがって測定した。 1) 屈折率 (nD)、アッベ数 (ν D): アタゴ社製アッ
ベ屈折率計DR−M4を用いて25°Cにて測定した。 2) 外 観: 肉眼により観察した。 3) 耐熱性: リガク社製TMA装置により0.5 mmφのピ
ンを用いて98 mN (10 gf)の荷重でTMA測定を行ない、10
℃/minの昇温で得られたチャートのピーク温度により評
価した。 4) 透明性: 日立社製紫外分光器UV−330を用いて550
nmにおける光線透過率により評価した。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】製造例1ビシクロ[2.2.1]−2,3,5,6−テトラチアヘプタンの製造
マロンアルデヒドビス(ジメチルアセタール) (16.4
g)、チオ酢酸 (33.5) gおよびパラトルエンスルホン酸
一水和物 (1.9 g)の混合物を60℃にて1 kPaの減圧下
で、メタノールが溜出しなくなるまで4時間加熱した。
反応混合物を冷却後、2%の塩化水素を含有するメタノー
ル (200 mL)に溶解し、室温にて24時間攪拌した。反応混
合物を氷水に注ぎ、クロロホルムで抽出し、溶媒を溜去
することで1,1,3,3−テトラメルカプトプロパンを得た。
このチオールのメタノール (100 mL)溶液に酢酸鉛・3水
和物(75.9 g)の水溶液 (200 mL)を加え、即時に析出す
る沈殿をロ別、水洗、乾燥させた。得られた鉛ジチオレ
ートをベンゼン (1 L)に分散させイオウ (6.4 g)を加え
た後室温で2時間攪拌した。析出する硫化鉛をロ別した
反応混合物を267 Pa、92℃で蒸留し目的物を64%の全収
率で得た。この化合物の屈折率 (nD)は1.692、アッベ数
(ν D)は33.1であった。以下にこの化合物の構造特定の
ための分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): δ3.43
(d, 2H),δ4.12 (t, 2H)。元素分析値(計算値): C;2
1.5%(21.4%)、H;2.43%(2.38%)、S;75.7%(76.2%)。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】製造例21,1'−ビ−2,4,5,7−テトラチアシクロヘプタンの製造
グリオキサールビス(ジメチルアセタール) (15 g)にメ
ルカプトアセチルチオメタン (48.9 g)およびパラトル
エンスルホン酸一水和物 (1.9 g)の混合物を60℃にて1
kPaの減圧下で、メタノールが溜出しなくなるまで6時間
加熱した。この反応混合物をメタノール (200 mL)に溶
解し、60℃にて4時間攪拌した。反応混合物を氷水に注
ぎ、クロロホルムで抽出し、溶媒を溜去することで1,1,
2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ)エタンを得た。
このチオールのプロパノール (100mL)溶液に酢酸鉛・3
水和物(75.9 g)の水溶液 (200 mL)を加え、即時に析出
する沈殿をロ別、水洗、乾燥させた。得られた鉛ジチオ
レートをベンゼン (1 L)に分散させヨウ素 (50.8 g)を
加えた後室温で3時間攪拌した。析出するヨウ化鉛をロ
別し、ベンゼン溶液を5%−亜硫酸水素ナトリウム水溶液
および水で洗浄、乾燥後ベンゼンを除き目的物を54%の
全収率で得た。この化合物の屈折率 (nD)は1.711、アッ
ベ数 (ν D)は32.4であった。以下にこの化合物の構造特
定のための分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): δ4.53
(d, 2H),δ5.52 (s, 8H)。元素分析値(計算値): C;2
0.8%(21.3%)、H;3.01%(2.95%)、S;75.7%(75.8%)。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】製造例3ビシクロ[3.3.0]−2,3,6,7−テトラチアオクタンの製造
1,2,3,4−テトラブロモブタン(37.4 g)とチオ酢酸カリ
ウム (45.7 g)の無水エタノール (200 mL)分散混合物を
30分間還流し、冷却後40%水酸化カリウム水溶液 (61.7
g)を加え室温で2時間攪拌した。反応混合物を濃塩酸で
酸性にし、次いでベンゼン抽出物を中性になるまで水洗
し、乾燥した。ベンゼンを溜去した残査のエタノール (1
00 mL)溶液に酢酸鉛・3水和物(75.9 g)の水溶液 (200
mL)を加え、即時に析出する沈殿をロ別、水洗、乾燥さ
せた。得られた鉛ジチオレートをベンゼン (1 L)に分散
させイオウ (6.4 g)を加えた後室温で3時間攪拌した。
析出する硫化鉛をロ別した反応混合物を267 Pa、86℃で
蒸留し目的物を44%の全収率で得た。この化合物の屈折率
(nD)は1.688、アッベ数 (ν D)は33.9であった。以下に
この化合物の構造特定のための分析結果を示す。1 H−NMR (溶媒:CDCl3 、内部標準物質:TMS): δ5.32
(m, 2H),δ3.48 (dd, 4H)。元素分析値(計算値): C;
26.1%(26.3%)、H;3.3%(3.29%)、S;75.7%(75.4%)。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0023
【補正方法】変更
【補正内容】
【0023】実施例1重合体からなる光学材料の製造 実施例1で得られたビシクロ[2.2.1]−2,3,5,6−テトラ
チアヘプタン(CD1)0.1モルと重合触媒であるトリエチ
ルアミン (CT1) 2×10-5モルの混合物を60°Cにて均一
に攪拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入し、70°
Cで10時間、その後80°Cで5時間、さらに100°Cで3時間
加熱重合させてレンズ形状の重合体を得た。得られた重
合体の諸物性を第1表に示す。第1表から、本実施例1で
得られた重合体は無色透明であり、屈折率 (nD)は1.811
と非常に高く、アッベ数 (ν D)も30と高い (低分散)も
のであり、耐熱性 (125°C)および透明性 (92%)に優れ
たものであった。従って、得られた重合体は光学材料と
して好適であった。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】実施例2〜5重合体からなる光学材料の製造 本発明の環状ジスルフィド化合物、エピスルフィド化合
物、エポキシ化合物および/またはビニルモノマー、お
よび重合触媒を第1表に示すように使用して、重合条件
を適宜変更した以外は、実施例1と同様の操作を行い、
レンズ形状の重合体を得た。これらの重合体の諸物性を
第1表に示す。第1表から、本実施例2〜5で得られた重
合体も無色透明であり、屈折率 (nD)は1.801〜1.775と
非常に高く、アッベ数 (ν D)も31〜34と高い (低分散)
ものであり、耐熱性 (104〜138°C)、透明性 (89〜96%)
に優れたものであった。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】
【表1】
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】比較例1重合体からなる光学材料の製造 第2表に示すようにペンタエリスリトールテトラキスメ
ルカプトプロピオネート (CE1) 0.1 モル、m−キシリレ
ンジイソシアネート (CE2) 0.2モルおよびジブチルスズ
ジクロライド (CT4) 1.0×10-4モルの混合物を均一に撹
拌し、二枚のレンズ成形用ガラス型に注入し、50°Cで1
0時間、その後60°Cで5時間、さらに120°Cで3時間加熱
重合させてレンズ形状の重合体を得た。得られた重合体
の諸物性を第2表に示す。第2表から、本比較例1の重
合体は無色で透明性(92%)も良かったが、nD/ν Dが1.59/
36であって、屈折率が低く、耐熱性も86°Cと劣ってい
た。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正内容】
【0028】比較例2、3重合体からなる光学材料の製造 第2表に示した原料組成物を使用した以外は、比較例1
と同様の操作を行ない、レンズ形状の重合体を得た。こ
れらの重合体の諸物性を第2表に示す。第2表から、本
比較例2の重合体はnD/ν Dが1.67/28といずれも低く、
耐熱性 (94°C)は比較的良好であるが、着色が見られ透
明性(81%)が低かった。本比較例3の重合体は、ν Dが36
と比較的高く、耐候性に優れており、無色で透明性(89
%)も良かったが、耐熱性 (90°C)が劣り、nDが1.70とそ
れほど高くなく、また、重合体は脆弱であった。
【手続補正10】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F071 AA63 AF30 AF31 AF45 AF57 AG05 AH19 BA02 BB01 BC01 BC03 4J030 BA05 BB02 BC02 BC21 BF05 BF19 BG25

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モノマー必須成分として少なくとも一般
    式 (1)又は(2)で示される構造を含み、かつイオウ含
    有量が50〜85重量%である環状ジスルフィド化合物を用
    いて得られた重合体からなる光学製品。 【化1】 【化2】 (式中Xは炭素および/またはイオウを骨格とする連鎖
    であり、環状のものを含む。またXを構成する元素の数
    は1〜4である。)
  2. 【請求項2】 重合体が、上記の環状ジスルフィドとエ
    ピスルフィド化合物とからなる請求項1記載の光学製
    品。
  3. 【請求項3】 重合体が、上記の環状ジスルフィドとエ
    ポキシ化合物とからなる請求項1記載の光学製品。
  4. 【請求項4】 重合体が、上記の環状ジスルフィドとビ
    ニルモノマーとからなる請求項1記載の光学製品。
  5. 【請求項5】 前記光学製品がプラスチックレンズであ
    る請求項1〜4のいずれかに記載の光学製品。
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