JP2003236363A - 水熱酸化反応方法 - Google Patents

水熱酸化反応方法

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JP2003236363A
JP2003236363A JP2002039342A JP2002039342A JP2003236363A JP 2003236363 A JP2003236363 A JP 2003236363A JP 2002039342 A JP2002039342 A JP 2002039342A JP 2002039342 A JP2002039342 A JP 2002039342A JP 2003236363 A JP2003236363 A JP 2003236363A
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liquid
oxidation reaction
treated
hydrothermal
organic substance
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JP2002039342A
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English (en)
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Hiroshi Obuse
洋 小布施
Kiyoyuki Kitano
清之 北野
Yasuhiko Hatake
康彦 畠
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Komatsu Ltd
Kurita Water Industries Ltd
General Atomics Corp
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Komatsu Ltd
Kurita Water Industries Ltd
General Atomics Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水熱反応器の腐食を低減して安全で、かつ長
期的な運転を可能にするとともに、中和剤の使用量を少
なくして低コストで運転することができる水熱酸化反応
方法を提案することである。 【解決手段】 混合槽1に系路11からアルカリ性の廃
液、系路12から有機物を導入して混合し、混合廃液1
3を調製する。この場合、数式(1) 【数1】 ([Na]、[K]、…は被処理液に含まれる各原子の
モル濃度(mol/L))で示されるZの値に対して過
剰の二酸化炭素が生成するように有機物を添加する。混
合廃液13は水熱反応器2の供給装置2aに送り、酸化
剤と混合し、混合流を水熱反応器2に下向流で供給して
水熱酸化反応を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水の超臨界または
亜臨界状態下で水熱反応を行う水熱酸化反応方法、特に
廃棄物の分解を行うのに好適な水熱酸化反応方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】水の超臨界または亜臨界状態下で酸化反
応を行う水熱酸化反応処理は廃液中の有機物を短時間で
高レベルまで酸化分解できる技術として注目されてい
る。水熱酸化反応を行うことにより、被処理液中の有機
成分は二酸化炭素、窒素成分は窒素ガス(条件によって
はアンモニアや硝酸性窒素も生成する)へと分解され
る。また、リンや硫黄といったヘテロ原子はそれぞれリ
ン酸イオンおよび硫酸イオンにまで酸化される。
【0003】水熱酸化反応実用化の大きな課題として、
処理装置材質の腐食があげられる。一般には被処理液中
に含まれる酸、あるいは水熱酸化反応によって生成する
酸による腐食が多いが、アルカリによる腐食についても
報告されている。従来の水熱酸化反応方法では、予め被
処理液の分析を行い、推定酸生成量を求め、それを中和
するのに十分な量の中和剤を反応器供給前(特表平3−
500264)、あるいは反応後の処理流体に供給する
方法で対処していた(特開平10−314770、特開
平11−156186)。また、中和剤の添加量は、反
応終了後に水熱反応処理水を冷却、減圧してpHを求
め、そのpHが腐食の起こりにくい適正値(通常、pH
3〜11)になるように調整することで対応していた。
【0004】アルカリによる腐食が問題となる場合、N
aOH等の水酸化物アルカリは反応器内で流体と分離し
て器壁等に付着するため、反応器供給前に中和剤と混合
することが必要となる。しかし、適切な中和剤を選択し
ないと別の問題を引き起こすことになる。例えば、塩酸
等のハロゲンを含む酸を中和剤として使用すると、生成
する塩による腐食が生じる場合がある。他の酸を使用す
れば腐食の問題は若干軽減されるかもしれないが、添加
する中和剤のコストが高くなる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、水熱
反応器の腐食を低減して安全で、かつ長期的な運転を可
能にするとともに、中和剤の使用量を少なくして低コス
トで運転することができる水熱酸化反応方法を提案する
ことである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記の課題を
解決できる手段を検討した結果、有機物の分解時に生じ
る二酸化炭素に中和作用があり、水熱反応器内で生成す
るアルカリに対して過剰の二酸化炭素が生成するように
被処理液の有機物濃度を調整することで、アルカリによ
る腐食を大きく低減できることを見い出した。
【0007】すなわち、本発明は次の水熱酸化反応方法
である。 (1) 塩類と有機物を含む被処理液を、水の超臨界ま
たは亜臨界状態で水熱反応させ、有機物を酸化分解する
水熱酸化反応方法であって、被処理液中の陽イオンおよ
び陰イオンの濃度をそれぞれ1価の陽イオンおよび1価
の陰イオンの濃度に換算し、両者の差で陽イオンの含有
量が多く、その差の濃度に対して2倍モル濃度を超える
二酸化炭素が生成する状態で水熱酸化反応を行う水熱酸
化反応方法。 (2) 塩類と有機物を含む被処理液を、水の超臨界ま
たは亜臨界状態で水熱反応させ、有機物を酸化分解する
水熱酸化反応方法であって、被処理液中に含まれる各元
素の濃度の関係を示す下記数式(1)で示されるZの値
が0<Zであって、Z値に相当する陽イオンのモル濃度
に対して過剰の二酸化炭素が生成する状態で水熱酸化反
応を行う水熱酸化反応方法。
【数3】 (式(1)中、[Na]、[K]、[Mg]、[C
a]、[F]、[Cl]、[Br]、[P]および
[S]は被処理液に含まれる各原子のモル濃度(mol
/L)である。) (3) 塩類と有機物を含む被処理液を、水の超臨界ま
たは亜臨界状態で水熱反応させ、有機物を酸化分解する
水熱酸化反応方法であって、被処理液中に含まれる各元
素の含有量の関係を示す前記数式(1)で示されるZの
値が0<Zであって、Z値に相当する陽イオンのモル濃
度に対して10倍モル濃度以上の二酸化炭素が生成する
ように、被処理液中のTOC濃度を調整して水熱酸化反
応を行う水熱酸化反応方法。 (4) 被処理液に有機物または有機物含有廃液を添加
して、10倍モル濃度以上の二酸化炭素が生成するよう
に調整する上記(2)または(3)記載の水熱酸化反応
方法。
【0008】本発明で処理の対象となる被処理液の具体
的なものとしては、工場等から排出される有機物を含む
アルカリ性の廃液、工場等から排出される有機物を含む
廃液であって水熱反応の進行に伴ってアルカリ性を呈す
る廃液などがあげられる。
【0009】本発明の方法は、アルカリの中和を二酸化
炭素により行う方法であり、この二酸化炭素の供給源と
して被処理液中の有機物を利用する。中和に使用する二
酸化炭素の量は、前記数式(1)に従って求める被処理
液中の陽イオン過剰モル濃度に対して過剰、好ましくは
大過剰のモル濃度になるように決定する。二酸化炭素を
過剰にする理由は、二酸化炭素と陽イオン(アルカリ金
属等)との反応は気相と液/固相との反応で、反応速度
が緩慢であるためである。
【0010】中和に使用する二酸化炭素の具体的な量と
しては、被処理液中に含まれる各元素の濃度の関係を示
す前記数式(1)で示されるZの値が0<Zであって、
Z値に相当する陽イオンのモル濃度に対して2倍モル濃
度を越え、好ましくは10倍モル濃度以上、より好まし
くは50〜500倍モル濃度である。
【0011】陽イオンとなる原子の具体的なものとして
は、Na、K等のアルカリ金属、Ca、Mg等アルカリ
土類金属のほか、アルミニウムや鉄等の金属原子などが
あげられる。また陽イオンの含有量を1価の陽イオンに
換算した濃度とは、イオン価が2価以上の陽イオンにお
いて実際の濃度にイオン価数を掛けた値である。例え
ば、2価の陽イオンの場合は実際の濃度を2倍した値で
ある。なお1価の陽イオンの場合は実際の濃度と換算し
た濃度とは同じ値である。
【0012】陰イオンを構成する原子の具体的なものと
しては、F、Cl、Br、P、Sなどがあげられる。ま
た陰イオンの濃度を1価の陰イオンに換算した濃度と
は、イオン価が2価以上の陰イオンにおいて実際の濃度
にイオン価数を掛けた値である。例えば、2価の陰イオ
ンの場合は実際の濃度を2倍した値である。なお1価の
陰イオンの場合は実際の濃度と換算した濃度とは同じ値
である。
【0013】二酸化炭素は有機物を水熱酸化反応させる
ことにより水熱反応器内で発生させる。被処理液中の有
機物含有量が十分にある場合には新たな二酸化炭素源を
添加する必要はないが、不足する場合には二酸化炭素源
となる有機物を添加する。添加する有機物は安価で無
害、かつ易分解性のものが望ましい。通常水熱酸化反応
の助燃剤として使用される炭化水素やアルコール等が二
酸化炭素源として適切であるので、これらを被処理液に
添加することができる。また別の有機廃棄物を混合して
処理することも効果がある。さらに、相対的に陽イオン
の含有量が少なく、相対的に有機物含有量の多い別の廃
液を混合することもできる。助燃剤は水熱酸化反応の温
度を維持するために必要なものであり、別の有機廃棄物
や廃液もいずれ処理するものであるから、高価な中和剤
は添加する必要はないか、添加する場合でも大きく削減
でき、低コストで処理することができる。有機物、助燃
剤、他の廃液などは予め被処理液に混合した状態で水熱
反応器に供給することもできるし、別々に水熱反応器に
供給することもできる。
【0014】実際の処理水のpHは前記数式(1)に示
されている元素以外の元素も影響して決まるが、概略の
pH値を得るにはこの式が有効である。すなわち、Z>
0では処理水中にはNa+やK+といったカチオンのモル
数が多く、処理水はアルカリ性になると考えられる。例
えば、Z=+0.001の場合は、Na+やK+といった
カチオンのモル濃度が0.001mol/L過剰という
ことで、推定pHは水に0.01mol/Lの水酸化ナ
トリウムを添加した程度、すなわちpH=11というこ
とになる。
【0015】前記数式(1)に示されている元素以外
で、水熱反応の処理水中に存在するイオン種としては各
種重金属イオン、炭酸イオン、含窒素イオン(NH4 +
NO2 -、NO3 -など)があるが、これらは含まれる可能
性が少ないか、含まれていてもわずかであるか、水熱反
応下では分解されるか、または処理流体の気液分離後に
ガス側に移行する元素であり、中和反応に大きく影響し
ない場合がほとんどである。しかし、これらのイオン種
や他の要因によりpH値が概略値と大きく異なってくる
場合もあると考えられる。よって前記数式(1)を活用
する場合でも、処理時には処理水のpHをモニタリング
し、必要に応じて中和剤を添加する手段は併用すること
が望ましい。
【0016】なお、複数廃液の混合は、通常一つの貯留
槽内で行えばよいが、混合することによって何らかの不
都合(例えば臭気が発生する、相分離する、固体が析出
するなど)がある場合は、適当な場所で混合(例えば、
それぞれを送液して反応器入口近傍で混合するなど)す
ればよい。
【0017】アルカリを二酸化炭素で中和することによ
り水熱反応器内で中和塩としての炭酸塩が生成し、反応
器内に堆積する可能性がある。そのため、水熱反応器内
における塩の堆積防止手段や排出手段の併用が望まし
い。具体的な方法としては、水熱反応器下部に水層を設
けて塩を溶解、排出する手段(特許2726293)や
機械的に塩を掻き取る手段(USP5,100,56
0、特開平10−15566、特開平11−25378
6)、反応器表面から流体を噴出させて付着を防止する
手段(特開平9−299966)など、公知の方法を採
用することができる。
【0018】水熱酸化反応は、前記被処理液を水熱反応
器に導入し、有機物の酸化分解を行う。水熱反応器は有
機物を酸化剤の存在下に水の超臨界または亜臨界状態で
水熱酸化反応により酸化分解するように構成される。こ
こで水熱酸化反応とは、超臨界または亜臨界状態の高温
高圧の水および酸化剤の存在下に有機物を酸化分解する
反応である。超臨界状態とは374℃以上、22MPa
以上の状態である。また亜臨界状態とは例えば374℃
以上、2.5MPa以上22MPa未満あるいは374
℃未満、22MPa以上の状態、あるいは374℃以
下、22MPa未満であっても臨界点に近い高温高圧の
状態をいう。
【0019】このような水熱酸化反応は有機物が酸化剤
と混合した状態で水熱反応器において行われ、これらの
混合物が反応器内部で反応する。酸化剤としては、空
気、酸素、液体酸素、オゾン、過酸化水素水、硝酸、亜
硝酸、硝酸塩、亜硝酸塩等を用いることができる。酸化
剤は、被処理液と混合されて供給されてもよいし、供給
口を二重管ノズルにして複層流として供給してもよい。
また必要により触媒や中和剤等が添加される場合がある
が、これらは被処理液と混合して、あるいは別々に反応
器に供給することができる。
【0020】本発明で用いられる水熱反応器は超臨界ま
たは亜臨界状態で水熱酸化反応を行うように、耐熱性、
耐圧性、耐腐食性等の少なくとも一つを有する材料で構
成される。通常、反応に必要な温度は被処理液自体の酸
化反応熱で賄うが、反応熱が不足するような場合には助
燃剤を添加する、被処理液を予熱する、反応器を外部加
熱手段で加熱するなどの方法で反応温度を維持する。反
応器の形状は特に限定はされないが、チューブ型のよう
な内径の細い反応器では塩の閉塞が起こりやすく、本発
明への適用には適さない。反応器の内径が50mm以上
で、実質的に垂直方向に配置した筒状反応器が好まし
い。反応器の形状は円筒、楕円筒、多角筒のものを用い
ることができ、下端部はコーン状とすることができる。
【0021】このような水熱反応器により超臨界または
亜臨界状態で水熱反応を行うと、有機物は酸化剤と反応
して酸化されて、最終的に少なくとも水と二酸化炭素に
分解される。被処理液に含まれるか、水熱酸化反応によ
って生成した陽イオンや陰イオンは無機塩を形成し、固
体あるいは溶融状態で分離する。この無機塩の中には有
機物の分解によって生成し、陽イオンと中和反応した炭
酸イオンも含まれる。反応生成物は冷却、気液分離、減
圧等を経て、処理ガスと処理水として放出される。な
お、反応器出口から処理水放出部までの間に、必要に応
じて固体分離手段を設けることができる。これは固体に
よる閉塞や磨耗、あるいは処理水中のSS低減など、種
々の目的に応じて使い分けることになる。
【0022】上記の水熱反応器は従来より水熱反応に用
いられているものをそのまま用いることができるが、特
開平11−156186号に示されているように、上部
に逆流を伴う混合反応域、下部に栓状流反応域を形成す
る実質的に垂直な反応器に、さらに上部に設けられた供
給装置から被処理液と酸化剤の混合流を下向流で供給し
て上部の混合反応域で逆流を伴う混合流を形成して水熱
反応を行い、下部の栓状流反応域で平行な下向栓流を形
成して追加の水熱反応を行う構造のものが好ましい。こ
れは、上部の逆流を伴う混合反応域が、二酸化炭素と陽
イオンとの反応を促進するためである。
【0023】水熱反応器の材質は制限されないが、ハス
テロイ、インコネル、ステンレス等の耐食性の材質が好
ましい。水熱反応器には耐腐食性ライナーを設けるのが
好ましい。耐腐食性ライナーは特に限定されず、特開平
11−156186号に開示されたような耐腐食性ライ
ナーと圧力負荷壁との間に間隙が存在するような耐腐食
性ライナーを用いることができる。
【0024】水熱反応器には反応混合物を排出口から排
出する前に無機塩を溶解するための手段を設けることが
できる。この手段は特に限定されないが、例えば反応器
下部に水を導入することで、無機塩を溶解してその排出
を促進することができる。また、反応器下部に酸やアル
カリを含む水を導入することで、アルカリや酸の中和を
行うことができる。固体の付着性が著しい場合には、反
応器の内壁に付着した固体を除去するための機械的除去
装置を設けることができる。固体除去のための機械的除
去装置は特に限定されないが、特開平11−15618
6号で開示された切欠窓部分を含む実質的に円筒状のス
クレーパが好適である。
【0025】水熱反応器による反応開始の手段は特に制
限されない。通常、反応器は反応開始にあたって所定の
反応温度付近に予熱される。予熱は加熱装置を反応器に
設けるか、あるいは被処理液および/または酸化剤供給
路に設けて加熱された水や空気を導入して実施すること
ができる。また、通常、反応器に水や酸化剤を供給し、
通常設けられる圧力調整弁によって所定の圧力に加圧さ
れる。所定の温度、圧力に調整された後、被処理液を含
む流体を供給して水熱反応を開始する。反応によって有
機物が分解され、反応熱が発生する。水熱反応器上部に
逆流を伴う混合反応域を設けた場合、ここで逆流を伴う
混合作用で有機物、酸化剤および反応器内容物などが十
分に混合されるため、流体の温度が上昇する。これによ
り供給される有機物は速やかに水熱反応を開始し、安定
した反応が継続されることになる。反応流体は反応器内
を下向きに移動し、栓状流反応域で継続反応した後、排
出口から排出される。反応器の長さ:直径の比は1:1
〜100:1が好ましい。
【0026】本発明では水熱酸化反応の進行に伴って有
機物から生成される二酸化炭素によりアルカリを中和し
ているので、中和剤の使用量を節約して反応器の腐食を
抑えた処理が行えるようになる。本発明は、実際の水熱
酸化反応における簡便かつ安価な腐食抑制方法として有
用である。
【0027】
【発明の効果】本発明の水熱酸化反応方法は、被処理液
中の陽イオンおよび陰イオンの濃度をそれぞれ1価の陽
イオンおよび1価の陰イオンの濃度に換算し、両者の差
で陽イオンの濃度が多く、その差の濃度に対して過剰の
二酸化炭素が生成する状態で水熱酸化反応を行うことで
アルカリを中和し、水熱反応器の腐食を低減して安全
で、かつ長期的な運転を可能にするとともに、中和剤の
使用量を少なくして低コストで運転することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
より説明する。図1は本発明の水熱酸化反応方法を実施
する実施形態の水熱反応装置の系統図であり、1は混合
槽、2は水熱反応器、3は酸化剤槽、5は気液分離器で
ある。
【0029】図1の装置による水熱反応処理は以下のよ
うに行われる。まず混合槽1に系路11からアルカリ性
の廃液、系路12から有機物を導入して混合し、混合廃
液13を調製する。この場合、前記数式(1)で示され
るZの値に相当する陽イオンのモル濃度に対して過剰、
好ましくは10倍モル濃度以上の二酸化炭素が生成する
ように、有機物を添加する。
【0030】混合廃液13は高圧ポンプP1により系路
14を通して水熱反応器2の供給装置2aに送り、ここ
で酸化剤槽3から高圧ポンプP2により系路15を通し
て送られる酸化剤(例えば空気、過酸化水素水)と混合
し、混合流を水熱反応器2に下向流で供給して水熱反応
を行う。水熱反応器2では反応開始時に系路14または
15に設けられる予熱器(図示せず)により、加熱を行
って超臨界または亜臨界状態に保って水熱反応を行う。
【0031】供給装置2aから供給される混合流は水熱
反応器2の上部では逆流を伴う混合反応域を形成し、有
機物の酸化分解が行われ、下部では乱流は解消して栓状
流反応域を形成して追加反応が行われる。このような水
熱反応により、有機物から二酸化炭素が生成する。水熱
反応器2で処理する混合廃液13は、過剰の二酸化炭素
が生成するように有機物が添加されているので、生成す
る二酸化炭素により中和され、アルカリによる水熱反応
器2の腐食は防止される。
【0032】水熱反応器2の反応流体は系路16から冷
却器19に導入して、冷却水路21から供給する冷却水
で冷却し、系路22から気液分離器5に導入して気液分
離し、気体排出路23から弁V1を通して気体を排出
し、液体排出路24から弁V2を通して処理水を排出す
る。得られる処理水は有機物、アンモニア、その他被反
応物が分解された、高水質なものであり、回収利用も可
能である。
【0033】図1では有機物を廃液に添加しているが、
有機物の代わりに他の有機廃棄物や有機物を相対的に高
濃度に含む廃液などを添加して混合廃液を調製すること
もできる。有機物や有機廃棄物が廃液と良好に混合せ
ず、分離してしまう場合は、それぞれ別個に水熱反応器
2に供給することもできる。図1では、高圧ポンプP2
の代わりにコンプレッサを使用することもできる。
【0034】
【実施例】実施例1、2および比較例1 酢酸ナトリウムの0.022mol/L溶液(試料1、
比較例1)、試料1に二酸化炭素源としてメタノールを
1.40mol/Lになるように加えたもの(試料2、
実施例1)、酢酸ナトリウムの0.05mol/L溶液
にメタノールを0.40mol/Lになるように加えた
もの(試料3、実施例2)を使用し、水熱反応試験を図
1の装置で行った。
【0035】300℃に予熱した試料と酸化剤(35%
過酸化水素水を5倍希釈したもの)とを反応器手前で混
合し、反応器内にノズル(管径1mmφ)を通して供給
した。反応器には外熱式ヒーターが取り付けられてお
り、反応条件が650℃、24MPaになるように調整
した。反応器内には腐食評価用のテストロッド(1.6
mmφ)が取り付けられるようになっている。反応器に
水と酸化剤を供給し、反応器内が設定反応温度になるよ
うに外熱式ヒーターで加熱して調整した。反応温度が設
定値になった段階で、水と試料を徐々に切り替え、水の
超臨界または亜臨界状態で水熱反応を行った。水と試料
が完全に切り替わってから4時間反応を継続し、試料を
徐々に水に切り替えた後、ヒーターを切って試験を終了
させた。なお、冷却中の腐食を最小限に抑えるため、ヒ
ーターを切ってからは空気のみを流して反応器を冷却し
た。試験後にテストロッドを取り出し、数か所の断面観
察を行い、最大腐食深さを求めた。なお、実施例1は内
径5mmのチューブを、実施例2では内径50mmの縦
筒型反応器で内径1mmの供給ノズルを使用して行っ
た。結果を表1に示す。
【0036】
【表1】
【0037】表1の結果からわかるように、10倍モル
濃度の二酸化炭素が生成するようにメタノールを添加し
た実施例2では、2倍モル濃度の比較例1に比べて腐食
量が大幅に低減できた。これは二酸化炭素による中和効
果が十分に発揮されたためと考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水熱酸化反応方法を実施する実施形態
の水熱反応装置の系統図である。
【符号の説明】
1 混合槽 2 水熱反応器 3 酸化剤槽 5 気液分離器 11、12、14、15、16、22 系路 13 混合廃液 19 冷却器 21 冷却水路 23 気体排出路 24 液体排出路
フロントページの続き (71)出願人 598124412 ジェネラル アトミックス インコーポレ イテッド アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サン ディエゴ ジェネラル アトミックス コ ート 3550 (72)発明者 小布施 洋 東京都新宿区西新宿三丁目4番7号 栗田 工業株式会社内 (72)発明者 北野 清之 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所中央研究所内 (72)発明者 畠 康彦 神奈川県平塚市万田1200 株式会社小松製 作所中央研究所内 Fターム(参考) 4D050 AA13 AB07 BB01 BB02 BB08 BB09 BC01 BC02 BC06 BD02 BD03 CA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩類と有機物を含む被処理液を、水の超
    臨界または亜臨界状態で水熱反応させ、有機物を酸化分
    解する水熱酸化反応方法であって、 被処理液中の陽イオンおよび陰イオンの濃度をそれぞれ
    1価の陽イオンおよび1価の陰イオンの濃度に換算し、
    両者の差で陽イオンの含有量が多く、その差の濃度に対
    して2倍モル濃度を超える二酸化炭素が生成する状態で
    水熱酸化反応を行う水熱酸化反応方法。
  2. 【請求項2】 塩類と有機物を含む被処理液を、水の超
    臨界または亜臨界状態で水熱反応させ、有機物を酸化分
    解する水熱酸化反応方法であって、 被処理液中に含まれる各元素の濃度の関係を示す下記数
    式(1)で示されるZの値が0<Zであって、Z値に相
    当する陽イオンのモル濃度に対して過剰の二酸化炭素が
    生成する状態で水熱酸化反応を行う水熱酸化反応方法。 【数1】 (式(1)中、[Na]、[K]、[Mg]、[C
    a]、[F]、[Cl]、[Br]、[P]および
    [S]は被処理液に含まれる各原子のモル濃度(mol
    /L)である。)
  3. 【請求項3】 塩類と有機物を含む被処理液を、水の超
    臨界または亜臨界状態で水熱反応させ、有機物を酸化分
    解する水熱酸化反応方法であって、 被処理液中に含まれる各元素の含有量の関係を示す下記
    数式(1)で示されるZの値が0<Zであって、Z値に
    相当する陽イオンのモル濃度に対して10倍モル濃度以
    上の二酸化炭素が生成するように、被処理液中のTOC
    濃度を調整して水熱酸化反応を行う水熱酸化反応方法。 【数2】 (式(1)中、[Na]、[K]、[Mg]、[C
    a]、[F]、[Cl]、[Br]、[P]および
    [S]は被処理液に含まれる各原子のモル濃度(mol
    /L)である。)
  4. 【請求項4】 被処理液に有機物または有機物含有廃液
    を添加して、10倍モル濃度以上の二酸化炭素が生成す
    るように調整する請求項2または3記載の水熱酸化反応
    方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005313155A (ja) * 2004-03-31 2005-11-10 Osaka Gas Co Ltd 廃水の処理方法
US10688464B2 (en) 2017-06-05 2020-06-23 General Atomics Corrosion inhibition in hydrothermal processing
US11851354B2 (en) 2017-11-23 2023-12-26 Shell Usa, Inc. Process for the treatment of waste water

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