JP2003239996A - 転がり軸受 - Google Patents
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Abstract
(保持器音)にも優れ、かつ軸受トルク低減を図った転
がり軸受を提供する。 【解決手段】 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周
面に内輪軌道を有する内輪と、外輪軌道と内輪軌道との
間に転動自在に設けた複数個の転動体と、複数個の転動
体を転動自在に保持する保持器とを備え、外輪軌道と内
輪軌道との間の空間内に、特定の炭酸エステル化合物を
含有する基油を用いたグリースを封入した転がり軸受。
Description
使用される各種モータ用転がり軸受に関し、特に低温時
の保持器音の改善、及び軸受トルクの低減を図った転が
り軸受に関する。
装置(以下、「エアコンディショナー」と称する)用の
駆動用モータ装置が挙げられる。これらに使用する転が
り軸受に封入されるグリースとして、従来よりさまざま
なものが開発されており、本出願人も先に摩耗係数が低
く、音響寿命を目的として、基油の50〜100質量%
が炭酸エステル化合物からなり、増ちょう剤がリチウム
石けん等からなる潤滑グリース組成物を提案している
(特開2000−26875号公報)。
ースとして、発塵(飛散)が少なく、トルクが小さく、
音響特性に優れ、また長寿命化を目的として、炭酸エス
テル化合物と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の
水酸化物と炭素数10以上の高級脂肪酸又は1個以上の
水酸基を有する炭素数10以上の高級ヒドロキシ脂肪酸
とから合成された潤滑グリース組成物(特開2000−
63874号公報)、あるいは、アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の水酸化物と、炭素数10以上の高級脂
肪酸又は1個以上の水酸基を有する炭素数10以上の高
級ヒドロキシ脂肪酸とから合成されたアルカリ金属塩お
よび/アルカリ土類金属塩と、炭酸エステル化合物と、
ジエステル系合成油、トリエステル系合成油、テトラエ
ステル系合成油および他のネオペンチルポリオールエス
テル系合成油からなる群より選ばれた少なくとも1種の
エステル系合成油とを含むグリース組成物も知られてい
る(特開2001−72988号公報、特開2001−
72989号公報、特開2001−81492号公
報)。
み、例えば、インバータ制御による低速運転時におけ
る、空気の吹き出し音や、モータの回転音等を抑えた低
騒音運転に対する要求が高まってきている。また、装置
の小型化も進んでいるが、それに伴って装置内部の冷却
効率が低下し、モータに組み込まれた転がり軸受の温度
が上昇して100〜120℃前後に達することもあり、
潤滑のための油膜厚の確保が難しくなったり、軸受に封
入したグリースが劣化しやすくなる等の問題も発生して
いる。更に、エアコンディショナーに使用される室外機
においては、冬季等の低温環境における運転起動時の軸
受初期音響(保持器音)が問題になることがある。
と同時に環境規制にも配慮し、モータからの発熱を抑制
するために小型化、低出力化が促進されている。このた
め、これらの用途に使用される転がり軸受では、トルク
特性が重要な機能として求められている。転がり軸受の
動摩擦トルクは、転がり接触面の微少滑りによる摩擦、
軸受内の滑り接触部における滑り摩擦、グリースの粘性
抵抗が原因で発生する。このうちグリース粘性抵抗は、
基油の動粘度及びグリースのちょう度に影響を受けるこ
とが知られている。従って、基油の動粘度は流体潤滑膜
が形成された際の油のせん断抵抗によるため、この動粘
度の低減が転がり軸受の動摩擦トルクを低減させる上で
大きな解決策となる。また、グリースのちょう度は軸受
回転時、軸受内部でせん断を受ける際のチャネリング性
に関わるため、このちょう度を低減することも効果的で
ある。
と、上記したように、インバータ制御による低速運転時
に油膜厚の確保が難しくなる。また、一般に、基油動粘
度が低い油は耐熱性が低く、音響耐久性に問題が出てく
る。一方、グリースのちょう度を低減させることは、増
ちょう剤の配合量の増加を招くため、グリース中の基油
の量が相対的に少なくなり、またグリースの機械的せん
断の抵抗力が高まるため、結果として軸受潤滑面への基
油の供給量が減り、潤滑性を長期にわたり安定に維持す
ることができなくなる。
ス組成物を封入した転がり軸受は、音響特性の改善がみ
られ、ある程度の優れた特性を有する。しかしながら、
先にも述べたように、装置全体としての高性能・多機能
化要求と、環境規制配慮に伴い、組み込まれる転がり軸
受仕様にも、更なる音響特性の改善・低トルク化が求め
られ、今後もこのような要求が高まることは十分に予測
される。
ものであり、低温環境における運転起動時の軸受初期音
響(保持器音)にも優れ、かつ軸受トルク低減を図った
転がり軸受を提供することを目的とする。
係る、内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周面に内輪
軌道を有する内輪と、外輪軌道と内輪軌道との間に転動
自在に設けた複数個の転動体と、複数個の転動体を転動
自在に保持する保持器とを備え、外輪軌道と内輪軌道と
の間の空間内に潤滑のためのグリースを封入した転がり
軸受において、前記グリースを構成する基油が、一般式 R1−O−CO−O−R2 (I) (R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数6〜30の
飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐アルキル基を表す。)
で表され、40℃における動粘度が20〜40mm2/sec
である炭酸エステル化合物を必須成分として含むことを
特徴とする転がり軸受により構成される。
ステル化合物が、従来の極性基を有する合成潤滑油、例
えばエステル油と同様に作用して、軸受回転部の接触面
に優先的に吸着して吸着膜を形成し、摩擦特性を改善し
て軸受トルクを低減するが、従来の極性基を有する合成
潤滑油に比べて、吸着膜の成膜性により優れている。
て図面を参照して詳細に説明する。
は特に制限がなく、例えば図1に示すような転がり軸受
とすることができる。図示される転がり軸受は、外周面
に内輪軌道1を有する内輪2と、内周面に外輪軌道3を
有する外輪4とを同心に配置し、内輪軌道1と外輪軌道
3との間に、複数個の転動体である玉5、5を転動自在
に設けて成る。図1の例の場合、内輪軌道1と外輪軌道
3とは、共に深溝型としている。また、複数個の玉5、
5は、保持器6に設けたポケット7、7内に、転動自在
に保持している。
もので、金属板材をプレス成形により波形で円環状に形
成された一対の素子8、8を組み合わせて成る。両素子
8、8は、それぞれの円周方向複数個所に、各ポケット
7、7を構成するための、略半円筒状の凹部9、9を形
成している。そして、この一対の素子8、8同士をこれ
ら各凹部9、9から外れた部分で突き合わせ、これら各
部分を複数のリベット10により結合固定して、円環状
で円周方向複数個所にポケット7、7を有する保持器6
としている。また、各凹部9、9の内面中間部は、各玉
5、5の転動面の曲率半径よりも僅かに大きな曲率半径
を有する、断面円弧状の球状凹面としている。
ばれる保持器11を使用することもできる。この保持器
11は、合成樹脂等により造られた円環状の主部12の
円周方向複数個所に、各玉5、5(図1)を転動自在に
保持するポケット7、7を有する。合成樹脂としては、
ポリアミド樹脂、ポリアセタール樹脂、フェノール樹
脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニルサルファイド樹
脂等が使用可能であり、補強剤としてガラス繊維等を適
量添加してもよい。また、各ポケット7、7は、主部1
2に互いに間隔を空けて配置された一対の弾性片13、
13の片側面と、主部12の軸方向(図2の左右方向)
片面(図2の右面)でこの一対の弾性片13、13の間
部分に設けられた球面状の凹面部14、14とから構成
される。弾性片13、13の片側面及び凹面部14、1
4の曲率半径は、何れも玉5の転動面の曲率半径より僅
かに大きく設定されている。
も、内輪2の外周面と外輪4の内周面との間に存在する
空間部分に、下記に示されるグリースを充填して、これ
ら内輪2と外輪4との相対回転が円滑に行われるように
する。そして、転がり軸受に振動や騒音が生じないよう
にすると共に、焼き付き等の故障を防止する。
環状のシール板やシールド板等の密封板(図1には省
略)を装着して前記空間部分の両端開口を塞ぎ、この空
間部分から潤滑剤が漏洩したり、あるいはこの空間部分
内に塵芥等の異物が進入するのを防止する。また、内輪
2、外輪4や玉5、5、更には保持器6、11の表面に
は、金属製部材の防錆や寿命の延長等を目的として、潤
滑油を薄く塗布しておくことが好ましい。
の基油は、一般式 R1−O−CO−O−R2 (I) (R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数6〜30の
飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐アルキル基を表す。)
で表され、かつ40℃における動粘度が20〜40mm2
/secである炭酸エステル化合物を必須成分として含有
する。40℃における動粘度が20mm2/sec未満では油
膜強度が低くすぎて潤滑特性、特に低温音響特性を改善
し難く、また40mm 2/secを超える場合には低トルクが
実現し難くなる。
「−CH2CHR3R4」で表されるものである。この式
において、R3は炭素数1〜12の飽和直鎖アルキル
基、R4は炭素数4〜17の飽和直鎖アルキル基を表
す。特に好ましいものは、R3とR4の炭素数の和が16
〜18であるものである。
することもできるし、他の潤滑油との混合油とすること
もできる。混合油とするときの他の潤滑油については特
に制限がなく、例えば、合成油として二塩基酸と分岐ア
ルコールとの反応から得られるジエステル油、芳香族系
三塩基酸と分岐アルコールとの反応から得られる芳香族
エステル油、一塩基酸と多価アルコールとの反応から得
られるポリオールエステル油等を好適に挙げることがで
きる。これらは、単独でも複数種を併用してもよい。以
下にそれぞれの好ましい具体例を例示する。
ート(DOA)、ジイソブチルアジペート(DIB
A)、ジブチルアジペート(DBA)、ジオクチルアジ
ペート(DOZ)、ジブチルセバケート(DBS)、ジ
オクチルセバケート(DOS)、メチル・アセチルリシ
ノレート(MAR−N)等が挙げられる。
トリメリテート(TOTM)、トリデシルトリメリテー
ト、テトラオクチルピロメリテート等が挙げられる。
す多価アルコールと一塩基酸とを適宜反応させて得られ
るものが挙げられる。多価アルコールに反応させる一塩
基酸は単独でもよいし、複数用いてもよい。更に、多価
アルコールと二塩基酸・一塩基酸の混合脂肪酸とのオリ
ゴエステルであるコンプレックスエステルとして用いて
もよい。
プロパン(TMP)、ペンタエリスリトール(PE)、
ジペンタエリスリトール(DPE)、ネオペンチルプリ
コール(NPG)、2−メチル−2−プロピル−1,3
−プロパンジオール(MPPD)等が挙げられる。
脂肪酸が用いられる。具体的には、酪酸、吉草酸、カプ
ロン酸、カプリル酸、エナント酸、ペラルゴン酸、カプ
リン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、ミステリン酸、パ
ルミチン酸、牛脂脂肪酸、スレアリン酸、カプロレイン
酸、パルミトレイン酸、ペトロセリン酸、オレイン酸、
エライジン酸、アスクレピン酸、バクセン酸、ソルビン
酸、リノール酸、リノレン酸、サビニン酸、リシノール
酸等が挙げられる。
時の保持器音の改善、および低トルクの特性が求められ
る場合には、基油として粘度が低いことや、軸受回転部
の接触面に優先的に吸着して吸着膜を形成し、摩擦特性
を改善する必要があるため、ポリオールエステル油及び
芳香族エステル油が好ましい。
る、例えば(ジ)アルキルジフェニルエーテル油、
(ジ)アルキルポリフェニルエーテル油、ポリアルキレ
ングリコール油等のエーテル系潤滑油や、ポリ−α−オ
レフィン油等の合成炭化水素油等も併用できる。更に
は、鉱油を併用することができる。
の潤滑油との混合油とした場合、混合油の40℃におけ
る動粘度が15〜150mm2/secであることが好まし
い。40℃における動粘度が15mm2/sec未満の場合に
は、油膜強度が低く、摩耗を生じやすい。一方、40℃
における動粘度が150mm2/secよりも高い場合には、
動粘度が高いために回転トルクが増大する。特に、40
℃における動粘度が100mm2/sec以下であることが好
ましい。従って、基油を上記した炭酸エステル油の混合
油とする場合は、このような動粘度となるように、炭酸
エステル化合物と他の潤滑油との配合比を調整する。
限されるものではなく、金属石けん系、非金属石けん系
の各増ちょう剤を使用できる。特に好ましい増ちょう剤
を以下に例示する。
価の有機脂肪酸または有機ヒドロキシ脂肪酸と、金属水
酸化物とを合成して得られる有機脂肪酸金属塩または有
機ヒドロキシ脂肪酸金属塩が好ましい。合成に用いる有
機脂肪酸としては、特に限定されないが、ラウリン酸
(C12)、ミスチリン酸(C14)、パルミチン酸
(C16)、マルガン酸(C17)、ステアリン酸
(C18)、アラキジン酸(C20)、ベヘン酸(C22)、
リグノセリン酸(C24)、牛脂脂肪酸等が挙げられる。
また、有機ヒドロキシ脂肪酸としては、9−ヒドロキシ
ステアリン酸、10−ヒドロキシステアリン酸、12−
ヒドロキシステアリン酸、9、10−ジヒドロキシステ
アリン酸、リシノール酸、リシノエライジン酸等が挙げ
られる。一方、金属水酸化物としては、アルミニウム、
バリウム、カルシウム、リチウム、ナトリウム等の水酸
化物が挙げられる。
肪酸と、金属水酸化物との組み合わせは特に限定される
ものではないが、ステアリン酸、牛脂脂肪酸またはヒド
ロキシステアリン酸(特に12−ヒドロキシステアリン
酸)と、水酸化リチウムとの組み合わせが、軸受性能に
優れることから好ましい。また、必要に応じて複数種を
併用することもできる。
は、ウレア化合物が好ましい。
ース組成物と同様の5〜25質量%で構わない。
及び増ちょう剤以外に、カルボン酸またはカルボン酸塩
を添加することが好ましい。カルボン酸またはカルボン
酸塩を添加することにより、吸着膜を形成し易くして、
表面摩擦特性を改善し、軸受トルク低減を更に効果的な
ものとなる。そして音響耐久性の改善となる。尚、カル
ボン酸としては、例えば、オレイン酸、ナフテン酸、コ
ハク酸等を挙げることができる。コハク酸化合物として
は、アルケニルコハク酸が好ましく、コハク酸誘導体と
しては、例えば、アルキルコハク酸エステル、アルキル
コハク酸エーテル、アルケニルコハク酸エステル、アル
ケニルコハク酸エーテル等を挙げることができる。ま
た、その添加量は、全体としてグリース組成物全量の1
0質量%以下とすることが適当である。
を損なわない限り、酸化防止剤、防錆剤、金属不活性化
剤、油性剤、極圧剤、摩耗防止剤、粘度指数向上剤等を
単独または2種以上組み合わせて添加することができ
る。これらはいずれも公知のもので構わない。例えば、
酸化防止剤としては、アミン系、フェノール系、イオウ
系、ジチオリン酸亜鉛等を使用できる。防錆剤として
は、石油スルフォネート、ジノニルナフタレンスルフォ
ネート、ソルビタンエステル等を使用できる。金属不活
性化剤としては、ベンゾトリアゾールや亜鉛酸ソーダ等
を使用できる。油性剤としては、脂肪酸、植物油等を使
用できる。粘度指数向上剤としては、ポリメタクリレー
ト、ポリイソブチレン、ポリスチレン等を使用できる。
これらの添加剤の添加量は、全体としてグリース組成物
全量の20質量%以下とすることが好ましい。
尚、本発明は、以下の実施例に限定されるものではな
い。
表2及び表3に示す配合にて、実施例1〜10、比較例
1〜6のグリース組成物を調製した。その際、増ちょう
剤と基油との総量を950gとし、これに添加剤(酸化
防止剤、防錆剤、金属不活性剤等)50gを加えて総量
1000gのグリース組成物としてある。また、グリー
スを構成している基油の動粘度(40℃)を同表に併記
した。
ウムであり、リチウムBは12−ヒドロキシステアリン
酸リチウムである。炭酸エステル油は、40℃における
動粘度が30mm2/secである。ポリαオレフィン油A〜
C及び鉱油A〜Bは、それぞれ組成が同一で、40℃に
おける動粘度が異なるものである。
試験軸受に適用し、(1)軸受動トルク、(2)軸受保
持器音、(3)軸受音響耐久試験に供した。
った。この測定装置30において、試験軸受31は2個
一組で、駆動スピンドル32に連結する軸33に予圧用
ウェーブワッシャ34を用いて装着される。また、試験
軸受31は駆動スピンドル32とともに水平に置かれ、
糸35を介して荷重変換器36が吊るされており、荷重
変換器36の出力がX−Yレコーダ37により記録され
る。
保持器を備えた内径φ15mm、外径φ35mm、幅11mm
の非接触ゴムシール付き転がり軸受を用い、これに実施
例1〜10、比較例1〜6の各グリース組成物を0.7
g封入し、アキシアル荷重39.2Nとし、1400mi
n-1で内輪回転させて動トルクを測定した。測定結果を
表1、表2及び表3中に動トルクとして示した。尚、表
中、×印は、従来エアコンファンモータ用に使用されて
いるグリース組成物が封入された転がり軸受の動トルク
を100%(基準値)とした時に、試験軸受31の動ト
ルクが80%以上であること、△印は基準値の60%以
上で80%未満であること、○印は基準値の40%以上
で60%未満であること、◎印は基準値の40%未満で
あることをそれぞれ表わしている。軸受動トルク試験
は、○印、即ち基準値の60%未満の場合を合格とし
た。表1、表2及び表3から、実施例1〜10、比較例
1、5、6において、良好なトルク特性が得られること
がわかる。
た内径φ15mm、外径φ35mm、幅11mmの非接触ゴム
シール付き転がり軸受を用い、これに実施例1〜10、
比較例1〜6の各グリース組成物を0.7g封入し、ア
キシアル荷重39.2Nとし、1800min-1で内輪回
転させ、周波数分析器を用いて0℃および+20℃にお
ける保持器音を測定した。測定結果を表1、表2及び表
3中に保持器音として示した。尚、表中、○印は保持器
音の発生なし、△印は保持器音ややあり、×印は保持器
音が大きいことをそれぞれ表わしている。表1、表2及
び表3から、実施例3、8で0℃の試験において、ごく
僅かに保持器音が聞き取れたものの、その他の実施例1
〜10、比較例1、6では、保持器音が無いことを確認
できた。
久試験を行った。このモータ実機試験機は、ハウジング
20内に入れた2個一対の試験軸受21を、コイル22
を介してDC電源23の動力にて回転させるものであ
る。
備えた内径φ15mm、外径φ35mm、幅11mmの非接触
金属シール付き転がり軸受を用いた。これに実施例1〜
10、比較例1〜6の各グリース組成物を0.7g封入
した。試験軸受21は、各グリース組成物毎に8個ずつ
用意し、上記モータ実機耐久試験機に到着(アキシアル
荷重39.2N)した。そして、モータ実機耐久試験機
を120℃に調整された恒温槽中に収納し、300min
-1および5600min-1で、1000時間内輪回転させ
た。1000時間後、試験軸受21を取り出し、下記評
価基準により軸受の音響特性を調べた。
タを用いて行い、グリース組成物を封入した直後の軸受
アンデロン値と、1000時間内輪回転後の軸受のアン
デロン値とを比較して音響特性の判定を行った。判定結
果を表1、表2及び表3中に音響特性として示した。表
中、○印は音響特性の低下なし、△印は音響特性の低下
ややあり、×印は音響特性の低下あり、をそれぞれ表わ
している。表1、表2から、実施例2、3、6、8にお
いては音響特性の低下がややあるものの、各実施例とも
満足できる音響特性が得られることがわかる。これに対
して比較例は、何れも音響特性に劣ることがわかる。
受によれば、上記一般式(I)で表され、40℃におけ
る基油動粘度が20〜40mm2/secである炭酸エステル
化合物を必須成分とし含有する基油からなるグリース組
成物を封入することにより、軸受回転部の接触面に優先
的に吸着して吸着膜を形成し、ポケットの内面と転動体
の転動面との間の滑り摩擦を低減して振動や騒音の減少
が図られ、かつ転動体の転動面と内・外輪軌道面との接
触部に存在する弾性変性量が少なくなり、すなわち、ヘ
ルツの接触楕円が小さくなり、差動すべりを軽減して軸
受トルクの低減を図れ、また音響耐久性向上が図れる。
分切断斜視図である。
図である。
使用した測定装置を示す構成概略図である。
に使用した測定装置を示す構成概略図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 内周面に外輪軌道を有する外輪と、外周
面に内輪軌道を有する内輪と、外輪軌道と内輪軌道との
間に転動自在に設けた複数個の転動体と、複数個の転動
体を転動自在に保持する保持器とを備え、外輪軌道と内
輪軌道との間の空間内に潤滑のためのグリースを封入し
た転がり軸受において、前記グリースを構成する基油
が、一般式 R1−O−CO−O−R2 (I) (R1及びR2は、それぞれ独立して、炭素数6〜30の
飽和又は不飽和の、直鎖又は分岐アルキル基を表す。)
で表され、40℃における動粘度が20〜40mm2/sec
である炭酸エステル化合物を必須成分として含むことを
特徴とする転がり軸受。 - 【請求項2】 前記グリースを構成している基油の40
℃における動粘度が15〜150mm2/secであることを
特徴とする請求項1記載の転がり軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002035450A JP2003239996A (ja) | 2002-02-13 | 2002-02-13 | 転がり軸受 |
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002035450A JP2003239996A (ja) | 2002-02-13 | 2002-02-13 | 転がり軸受 |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003239996A true JP2003239996A (ja) | 2003-08-27 |
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|---|---|
| JP (1) | JP2003239996A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014088006A1 (ja) | 2012-12-04 | 2014-06-12 | 日本精工株式会社 | 転動装置 |
-
2002
- 2002-02-13 JP JP2002035450A patent/JP2003239996A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2014088006A1 (ja) | 2012-12-04 | 2014-06-12 | 日本精工株式会社 | 転動装置 |
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Legal Events
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| RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Effective date: 20071128 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080109 |
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080528 |
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Effective date: 20081001 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |