JP2003243048A - 二次電池の劣化判定方法 - Google Patents
二次電池の劣化判定方法Info
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Abstract
劣化状態を判定することができる判定方法を提供するこ
とにある。 【解決手段】二次電池に対して電流の放電、放電中止後
の休止、電流の充電、充電中止後の休止を所定時間行う
単位充放電サイクルを1回又は連続して複数回繰り返
し、最後の単位充放電サイクルにおける放電の中止時の
電圧と充電の中止時の電圧との電圧差を求め、予め設定
した所定の設定値とこの電圧差とを比較して二次電池の
劣化状態を判定することを特徴とする二次電池の劣化判
定方法である。所定の時間の単位充放電サイクルに従っ
て、二次電池に放電と充電とを行わせて分極電圧を測定
するので、短い時間で判定することが可能となる。
Description
態にあるか否かを判定する二次電池の劣化判定方法に関
する。
状態にあるか否かを判定する手法として種々の手法が開
発され、提案されている。例えば特開2000−329
834号公報には、二次電池の劣化を検出する従来の手
法として、一旦完全に充電したバッテリーを定格電流容
量の2時間放電率で120分間に亘って定格電流を流し
続けて、放電開始から120分経過後でのバッテリー端
子間電圧(放電電圧)即ち放電終止電圧を測定して、こ
の放電終止電圧からそのバッテリーの劣化状態を判定す
る手法が紹介されている((2)頁、右欄)。この手法
は、「容量低下状態にあるバッテリーはその放電終止電
圧が極度に低下することが知られていることから」
((2)頁、右欄)、バッテリーの放電終止電圧を測定
して、そのバッテリーの劣化状態を判定しようとする手
法である。
電池の劣化状態を判定するために、二次電池に完全に一
旦充電を完了した後放電して放電終止電圧を測定して二
次電池の劣化状態を判定するという手法では、劣化状態
の判定にするためにその都度一旦完全に充電を完了して
から行う必要があり、「多くの時間が要されるといった
不都合」(同公報、(2)頁、右欄)が存在していた。
報には、「バッテリー種別対応に、良品バッテリーにつ
いての、時間経過に伴い放電電圧が如何に変化するかを
示す放電特性と、時間経過に伴い充電電圧が如何に変化
するかを示す充電特性とが予め電圧変化上の許容範囲と
して記憶された状態で、既に充電状態におかれているバ
ッテリーが放電されるに際しては、一定時間毎にバッテ
リー端子間電圧としての放電電圧が測定される度に、該
放電電圧が該当許容範囲内にあるか否かが判定された
上、該該当許容範囲内にないと判定されたことを以て、
バッテリー劣化として検出表示されるとともに、バッテ
リーからの放電が停止されるようにし、バッテリーから
の放電が所定時間に亘って行われ得た場合には、バッテ
リーからの放電を停止の上、該バッテリーが充電される
に際しては、一定時間毎にバッテリー端子間電圧として
の充電電圧が測定される度に、該充電電圧が該当許容範
囲内にあるか否かが判定された上、該該当許容範囲内に
ないと判定されたことを以て、バッテリー劣化として検
出表示されるとともに、バッテリーへの充電が停止され
るようにしたバッテリー劣化検出方法」(請求項1)が
提案されている。
公報に記載されたこの手法によるバッテリーの劣化を判
定する処理を表すフローチャートを示す。この手法は、
時間経過に伴うバッテリーの放電電圧の変化を示す放電
特性と時間経過に伴うバッテリーの充電電圧の変化を示
す充電特性とを電圧変化上の許容範囲として予め記憶し
ておいて、バッテリーが充電あるいは放電される際に一
定時間毎にバッテリー端子間電圧としての放電電圧ある
いは充電電圧を測定して、その測定の度に測定された放
電電圧あるいは充電電圧が許容範囲内にあるか否かを判
定し、許容範囲内にないと判定された場合にはその時点
でバッテリー劣化とするという手法である。つまり放電
サイクルと充電サイクルにおける開始時と終了時の電圧
をみるだけではなく、放電サイクルの過程及び充電サイ
クルの過程にあるバッテリーの電圧を測定して、それに
よって劣化を検出する手法である。
の許容範囲を設定するためにまず放電開始、放電終了そ
して充電開始、充電終了という一連の動作を予め行って
充電電圧の変化及び放電電圧の変化を測定しておく必要
がある。そしてバッテリーの劣化を判定するために一定
の時間毎に電圧を測定して許容範囲内にあるか否かを判
定して許容範囲内にある限り放電開始、放電終了という
放電サイクル、また充電開始、充電終了という充電サイ
クルを行うというように、測定された電圧が途中で許容
範囲内にないと判定されない限り一連の放電サイクルと
充電サイクルとを行われることになる。
と充電サイクルという一連のサイクルを行う必要があ
り、放電と充電とをこまめに繰り返してバッテリーの劣
化を判定することができない。
まめに充電及び放電を繰り返して二次電池の劣化状態を
判定することができる判定方法を提供することにある。
次電池の使用によって充放電が繰り返されて二次電池の
劣化が進行するに伴って、二次電池の内部直流抵抗(I
R)が増大し、また二次電池の分極による電圧(分極電
圧)が増大することが知られている。この内部直流抵抗
の増大については電解液の減少や電極の酸化等の理由に
よると考えられており、分極電圧の増大については、二
次電池の電極板付近に非可逆的な生成物質の蓄積が増加
して電流交換密度が小さくなるということや電解質の分
解でイオン伝導率が低下するということ等の理由による
と考えられる。
進行するに伴って分極電圧は増加することから、二次電
池の放電時の電圧はより低下し、二次電池の充電時の電
圧はより上昇することに着目した。そして本発明者ら
は、放電時の電圧と充電時の電圧との電圧差の変化は、
二次電池の分極のあり方を反映していると考え、放電時
の電圧と充電時の電圧の電圧差から分極電圧の増大のあ
り方を把握して、この電圧差が所定の設定値を超えたら
二次電池が劣化したと判定すればよいという考えに到達
した。
究の結果、二次電池に対して電流の放電、放電中止後の
休止、電流の充電、充電中止後の休止を所定時間行う単
位充放電サイクルを1回又は連続して複数回繰り返し、
最後の単位充放電サイクルにおける放電の中止時の電圧
と充電の中止時の電圧との電圧差を求め、予め設定した
所定の設定値とこの電圧差とを比較して二次電池の劣化
状態を判定することを特徴とする二次電池の劣化判定方
法を発明した。ここで「最後の単位充放電サイクル」と
は、単位充放電サイクルが1回しか行われないときは、
その1回の単位充放電サイクルをいう。そして例えば単
位充放電サイクルが連続して3回繰り返されるときは、
3回目の単位充放電サイクルをいう。
ルに従って、二次電池に放電と充電とを行わせて分極電
圧を測定するので、上述の特開平2000−32983
4号公報において開示された手法と比較すると、短い時
間で判定することが可能となる。即ち特開平2000−
329834号の手法のように途中で許容範囲内にない
として劣化が検出されない限り放電サイクル、充電サイ
クルを最後まで行うという必要もなく、本発明の二次電
池の劣化判定方法においては所定の時間の単位充放電サ
イクルを行うことで、二次電池の劣化を判定することが
できる。
において二次電池に負荷される単位充放電サイクルと単
位充放電サイクルを負荷されたときの二次電池の電圧に
ついて説明する。この単位充放電サイクルは、所定の大
きさの電流を所定の時間放電し、そしてその放電を中止
して所定の時間電流ゼロの状態で休止し、次に所定の大
きさの電流を所定の時間充電し、そしてその充電を中止
して所定の時間電流ゼロの状態で休止するというサイク
ルである。ここでこの単位充放電サイクルの一例を図1
に示す。図1は単位充放電サイクルにおける同一時間に
おける電流と電圧との関係を示している。図1の上半分
に同一の時間軸上の電流の大きさを示し、下半分に電圧
の大きさを示すものである。
は、所定の大きさの電流で放電を開始すると、その放電
開始の時点で二次電池の内部直流抵抗(IR)が発生し
て内部直流抵抗分だけ二次電池の電圧が低下する
()。そして放電の継続に伴い二次電池の分極が進行
して二次電池の電圧が低下し続ける()。このとき放
電時間を長くすればそれだけ二次電池の分極が進行して
二次電池の電圧がより低下することになる。次に放電を
中止すると、その放電中止の時点で内部直流抵抗(I
R)が消滅して内部直流抵抗分だけ二次電池の電圧が回
復する()。その後電流ゼロの休止状態を所定の時間
継続すると、分極が徐々に回復してそれに伴い二次電池
の電圧は徐々に上昇する()。このとき休止状態をよ
り長くすれば分極がそれだけ回復することができ、その
分だけ電圧もより上昇する。
と、その充電開始の時点で二次電池の内部直流抵抗(I
R)が発生して内部直流抵抗分だけ二次電池の電圧が上
昇する()。そして充電の継続に伴って二次電池の分
極が進行して電圧が上昇し続けるが()、この場合も
充電時間を長くすれば分極が進行する分だけ二次電池の
電圧がより上昇することになる。次に充電を中止する
と、その充電中止の時点で内部直流抵抗(IR)が消滅
して内部直流抵抗分だけ二次電池の電圧が低下する
()。その後電流ゼロの休止状態を所定の時間継続す
ると、分極が徐々に回復してそれに伴い二次電池の電圧
は徐々に低下する()。この場合も休止状態をより長
く継続すれば、分極の回復が進行してその分だけ二次電
池の電圧は低下することになる。
うな単位充放電サイクルを二次電池に負荷して、二次電
池の放電を中止した時点での電圧と充電を中止した時点
での電圧差(ΔV)(以下適宜「中止時電圧差」と略
す)を求めるものである。この中止時電圧差において
は、放電開始時及び中止時、また充電開始時及び充電中
止時の内部直流抵抗(IR)による電圧変化が除かれて
いる。この中止時電圧差を測定することで二次電池の使
用に伴う分極の増大を把握することが可能となる。そし
てこの中止時電圧差(ΔV)が所定の設定値を超えた場
合に分極が増大した結果二次電池が劣化に達したと判定
するものである。
するという観点からは、この単位充放電サイクルの電流
の大きさの波形は、放電の中止及び充電の中止を急峻に
あるいは瞬間的に行って分極電圧は残した状態で内部直
流抵抗による電圧変化分を除くことができれば特に限定
はない。この単位充放電サイクルは、二次電池の容量、
劣化判定の精度等を考慮して、放電電流の大きさ及び時
間、放電中止後の休止時間、充電電流の大きさ及び時
間、充電中止後の休止時間を適切に設定することができ
る。一般に放電、充電の電流の大きさを大きくしたり、
放電、充電の時間を長くすることで二次電池内部で生じ
る分極の増大による中止時電圧差が大きくなり、劣化判
定の精度を向上させることができると言うことができ
る。
所定の設定値は、この単位充放電サイクルと二次電池の
種類、容量等を考慮して適切な数値を設定することがで
きる。即ち単位充放電サイクルのあり方、二次電池の種
類、容量等が異なれば、所定の設定値もまた異なること
になる。従って所定の設定値は二次電池に負荷される単
位充放電サイクルのあり方例えば放電、充電の電気量、
放電中止後、充電中止後の休止時間、また二次電池の種
類、容量、更には劣化判定の精度等を考慮して適切に定
めることができる。
も3回以上繰り返されることが好ましい。単位充放電サ
イクルは、1回でもよいし連続して複数回繰り返しても
よいが、3回以上単位充放電サイクルを繰り返すことに
よってそれまでの二次電池の使用状況によって生じてき
た分極の影響を解消することができる。
ルは同一であることが好ましい。同一の単位充放電サイ
クルを繰り返すことで、放電と充電とを繰り返すことに
よる分極による電圧差を精度良く測定することができ
る。
の電気量と充電電流の電気量は同一であることが好まし
い。充電による分極の増大と放電による分極の増大とを
バランス良く考慮することができる。
後の休止時間とは同一時間であることが好ましい。充電
後の分極の回復と放電後の分極の回復とをバランス良く
回復することができる。
は矩形であることが好ましい。電気量が安定することに
より、分極の大きさも安定するためである。
圧差を二次電池の温度によって補正をすることが好まし
い。
し、温度が上昇すると電圧差は減少する傾向にある。こ
れは温度が低い方が二次電池内部で生ずる分極電圧が増
加しやすく、温度が上昇すると分極電圧の増加が少なく
なるためである。そこで温度の低下によって分極電圧が
増加すると放電時における二次電池の電圧はより一層減
少し、充電時における二次電池の電圧はより一層増加す
ることになる。逆に温度の上昇によって分極電圧が減少
すると、放電時における二次電池の電圧の減少は少なく
なり、充電時における二次電池の電圧の増加も少なくな
る。従って一般に二次電池の温度が低下すると中止時電
圧差が増大し、逆に二次電池の温度が上昇するとと中止
時電圧差が減少することになる。
測定した中止時電圧差をその基準となる温度のときの中
止時電圧差に補正して所定の設定値と比較することで、
二次電池の劣化判定の精度を向上することができる。
圧差を二次電池の充電状態によって補正することが好ま
しい。充電状態の差によって中止時電圧差が変化する。
そこでこの場合も基準となる充電状態を設定しておい
て、測定した電圧差をその基準となる充電状態のときの
中止時電圧差に補正して所定の設定値と比較すること
で、二次電池の劣化判定の精度を向上することができ
る。
において測定された中止時電圧差から導出された数値で
あることが好ましい。所定の設定値は、二次電池の種
類、容量、単位充放電サイクルのあり方また劣化の判定
方法における必要とされる精度等を考慮して適切に設定
することができるが、同一種類の二次電池であっても固
体毎に個性があることを考慮すると、予め新品の二次電
池に劣化判定のために負荷される単位充放電サイクルを
負荷して、初期状態における中止時電圧差を求めておい
て、この中止時電圧差を基に所定の設定値を定めること
で、劣化判定の精度を向上することができる。
定方法の実施の形態を説明する。本発明の二次電池の劣
化判定方法は、本発明の二次電池に対して電流の放電、
放電中止後の休止、電流の充電、充電中止後の休止を所
定時間行う単位充放電サイクルを1回又は連続して複数
回繰り返し、最後の単位充放電サイクルにおける中止時
電圧差を求め、予め設定した所定の設定値と中止時電圧
差とを比較して二次電池の劣化状態を判定する。判定の
対象となる二次電池には特に限定はない。ハイブリッド
車両に用いられる二次電池の他、コンピュータや電動工
具等に用いられる二次電池に対しても本発明の二次電池
の劣化判定方法を実施することができる。
イクルについて説明する。この単位充放電サイクルのあ
り方つまり放電電流の大きさ、放電時間、放電中止後
(電流ゼロ)の休止時間、充電電流の大きさ、充電時
間、充電中止後(電流ゼロ)の休止時間等のあり方は、
対象となる二次電池の種類、容量等また劣化判定の精度
等を考慮して適切に定めることができる。
て、放電は電流の大きさを3C(20分率を示し、電池
容量において20分間で放電する電流値)で5秒行い、
放電中止後の休止は電流ゼロで20秒行い、充電は電流
の大きさを3Cで5秒行い、充電中止後の休止は電流ゼ
ロで20秒行うというように定めることができる。二次
電池の容量また劣化判定の精度を考えて充放電の電流の
大きさをより大きくすることも小さくすることもできる
し、また充放電時間もより長くすることも短くすること
もできる。また同様に放電後の休止時間、充電後の休止
時間もより長くすることも短くすることもできる。
充放電サイクルのあり方また劣化判定の精度等を考慮し
て定めることができる。放電時間、充電時間が異なって
いても、放電の電気量、充電の電気量が異なっていて
も、それに対応した所定の設定値を定めることで二次電
池の劣化を判定することができる。
中止と充電中止が急峻に行われていれば、それ以外に特
に限定はない。二次電池の分極による電圧変化が中止時
電圧差に反映するように単位充放電サイクルを設定すれ
ばよい。単位充放電サイクルの電流の大きさの形状は、
特に矩形でなくてもよく、放電中止と充電中止とが瞬間
に行われるように設定されていれば、放電及び充電の電
流の大きさが徐々に大きくなっていく形状であることも
できる。
における放電電流の電気量と充電電流の電気量は同一で
あることが好ましい。また放電中止後の休止の時間と充
電中止後の休止の時間とは同一時間であることが好まし
い。更に単位充放電サイクルの電流の大きさの波形は矩
形であることが好ましい。
象となる二次電池に1回負荷してその中止時電圧差を測
定して、二次電池の劣化を判定することができるが、単
位充放電サイクルを連続して複数回繰り返して、その最
後の回の中止時電圧差を測定して二次電池の劣化を判定
することもできる。繰り返しの回数には特に限定はな
く、適切な回数を設定することができる。従って2回と
することもできるし、3回以上とすることもできる。既
に述べたようにそれまでの二次電池の使用状況による影
響を解消する観点からは、3回以上とすることが好まし
い。
す場合において、繰り返される単位充放電サイクルにお
ける放電及び充電の電気量や充電中止後及び充電中止後
の休止時間が異なることも可能である。この場合は、連
続して繰り返して負荷される単位充電サイクルの負荷パ
ターンに対応するように、所定の設定値を適切に定めれ
ばよい。
電池の測定時における温度や充電状態に応じて補正し
て、その補正した中止時電圧差と所定の設定値とを比較
して、二次電池の劣化状態を判定することができる。
二次電池の充電状態(state of charge)や二次電池の温
度により変化することが知られている。従って二次電池
の劣化状態を判定するに際して、測定した単位充放電サ
イクルにおける中止時電圧差を補正して所定の設定値と
比較することが好ましい。
態のときの中止電圧差に対する測定時の温度や充電状態
のときの中止時電圧差の増減割合を求めておいて、その
増減割合を用いて測定された中止時電圧差を基準となる
温度や充電状態における中止時電圧差に補正することが
できる。このように測定された中止時電圧差を基準とな
る温度や充電状態のときの中止時電圧差に補正すること
で、劣化判定の精度を向上させることができる。
の中止時電圧差に対する測定時の温度や充電状態のとき
の中止時電圧差の増減割合は、測定の対象となる二次電
池が新品のときに予め求めておいたり、同種の二次電池
を用いて求めておくことができる。
定の設定値を定める際に前提として温度、充電状態とす
ることができる。
即ち同じ種類の二次電池であっても個性があることを考
慮すると、二次電池の劣化を判定する基準となる所定の
設定値を定めるに際して、同種の二次電池という理由で
一律に同じ設定値を定めるよりも二次電池毎の個性に応
じて所定の設定値を定める方が劣化判定の精度を向上さ
せることができる。
止時電圧差即ち初期状態の中止時電圧差を測定しておい
て、この初期状態の中止時電圧差から所定の割合を増加
させた値を所定の設定値と定めることができる。例えば
初期状態の中止時電圧差から50%増加した数値を所定
の設定値と定めることができる。
は、判定の精度や二次電池が用いられるシステムの目
的、用途、安定性、特性等を考慮して定めることができ
る。
例を具体的に図面を参照しつつ説明する。
をハイブリット車両に適用したシステム(以下適宜「劣
化判定システム」という)の構成を示すブロック図であ
る。
なるニッケル金属水素化物電池である。詳しく述べると
6個のセルを一体化して1つのモジュールを形成し、こ
のモジュールを2個まとめて1つのブロックとした。そ
してこのブロックを19個直列に接続することによって
300V程度の出力電圧を有するように構成した。
続されており、この電圧検出器11がこの二次電池10
の各モジュール毎の電圧及び二次電池10の全体の電圧
を検出するように構成されている。またこの二次電池1
0には電流検出器14が接続されており、この電流検出
器14が二次電池10の電流の大きさを検出するように
構成されている。更にこの二次電池10には二次電池1
0の温度を検出する温度センサ13が接続されており、
この温度センサ13が二次電池10の温度を検出するよ
うに構成されている。
(以下「電池ECU」と略す)12と接続され、この電
圧検出器11によって検出された各電圧の大きさは電池
ECUに入力されるように構成されている。また同様に
電流検出器14及び温度センサ13も電池ECU12と
接続され、これら電流検出器14及び温度センサ13に
よって検出された電流の大きさ及び温度も電池ECUに
入力されるように構成されている。
電圧の大きさ、電流の大きさ等のデータに基いて、二次
電池10の充電状態を検出することができるように構成
されている。そしてこの電池ECU12はハイブリッド
車両用電子制御装置(以下「HVECU」と略す)20
と接続されており、検出した二次電池10の充電状態
(SOC(state of charge))をHVECU20に供給
するように構成されている。
キ踏み込み量、車速などの情報に基いて決定されたトル
ク指令に基いて、負荷システム30及び充電システム4
0を制御するように構成されている。
どから構成されている。インバータが二次電池10から
の直流電力を交流電流に変換し、モータがインバータが
変換した交流電流によって駆動されるようになってい
る。この場合HVECU20は制御信号によってインバ
ータの動作を制御して、トルク指令に合致したトルクを
モータが出力するように構成されている。
ェネレータ、エンジンなどから構成されている。エンジ
ンの出力を利用して、ジェネレータが交流電流を発電
し、インバータがこの交流電流を直流電流に変換して、
二次電池10に充電するようになっている。この場合H
VECU20は二次電池ECU12から供給される二次
電池10の充電状態(SOC)の値に基いてモータ出
力、エンジン出力などを制御することにより、二次電池
10の充電状態(SOC)が60%付近になるように制
御するように構成されている。
50に接続されている。HVECU20は負荷システム
30及び充電システム40とを制御して、所定の矩形波
形を有する放電、放電中止後の休止(電流ゼロ)、充
電、充電中止後の休止(電流ゼロ)を単位充放電サイク
ルとする充放電を二次電池10に実行させることができ
るように構成されている。
ルを二次電池10に実行させたとき、電池ECU12は
電圧検出器11から入力されるモジュール毎の電圧の大
きさと電流検出器14から入力される二次電池10の電
流の大きさとに基いて、放電中止時(電流ゼロ)の電圧
と充電中止時(電流ゼロ)の電圧との電圧差(以下適宜
「中止時電圧差」という)を測定するように設定されて
いる。そしてこの電圧差が予め設定しておいた数値を超
えたときは、電池ECU12は二次電池10が劣化して
寿命に達したと判定して、その旨を電池寿命警告表示器
50に出力するように設定されている。
二次電池10が既に劣化して寿命に達したことを認識す
ることができる。
化判定方法を実施することができる。
劣化判定システムで実施した場合の基本的な動作を説明
する。
状況に応じて負荷システム30と充電システム40とを
制御して、一定時間が経過する毎に単位充放電サイクル
を連続して3回繰り返して二次電池10に実行させる。
ここで本実施例で実行される単位充放電サイクルは、3
0Aの大きさの電流で5秒間放電し、放電中止後電流の
大きさ0Aで20秒間休止し、30Aの大きさの電流で
5秒間充電し、充電中止後電流の大きさ0Aで20秒間
休止するというサイクルである。従って本実施例の単位
充放電サイクルにおける電流の大きさの波形は矩形の波
形形状を有している。
実行している間、二次電池10が放電する電流の大きさ
及び二次電池が充電する電流の大きさが電流検出器14
によって検出されて電池ECU12に入力され、また二
次電池10の各モジュールの電圧の大きさが電圧検出器
11によって検出されて、電池ECU12に入力され
る。このようにして電池ECU12は、二次電池が放充
電する電流の大きさとその時の電圧の大きさとを共に検
知することができる。
返したときの二次電池10の電流と電圧の大きさとを同
一の時間軸上で示したものを図3に示す。
おける時間の経過と電圧の変化について説明する。単位
充放電サイクルにおいて二次電池10から電流を所定の
大きさの電流(30A)で放電させると、その放電開始
時(図3中のt1)に二次電池10の内部直流抵抗分に
よる電圧低下IR1が瞬間的に生じる。そしてその後所
定の大きさの電流での放電の継続に伴い、分極の増大に
よって二次電池の電圧は徐々に低下する。
とすると、その放電中止時(図3中のt2)において二
次電池の内部抵抗分による電圧回復IR2が瞬間的に生
じる。なおこの放電中止時の電圧の大きさをVf1とす
る。そして放電の中止の継続に伴い、分極による電圧の
低下が回復していく。
(30A)で電流を充電させると、その充電開始時(図
3中のt3)に二次電池10の内部直流抵抗分による電
圧上昇IR3が瞬間的に生じる。その後所定の大きさの
電流での充電の継続に伴い、分極の増大により二次電池
の電圧が徐々に上昇する。そして充電を中止して電流の
大きさを0Aとすると、その充電中止時(図3中のt
4)において二次電池の内部抵抗分による電圧低下IR
4が瞬間的に生じる。なおこの充電中止時の電圧の大き
さをVj1とする。そしてこのような単位充放電サイク
ルは3回繰り返されるので、電流の放電及び充電に伴う
上述の電圧の大きさの変化も3回繰り返されることにな
る。
放電中止時の電圧Vf1と充電中止時の電圧Vj1の電
圧差ΔV1(=Vj1−Vf1)、第2回目の単位充放
電サイクルにおける放電中止時の電圧Vf2と充電中止
時の電圧Vj2の電圧差ΔV2(=Vj2−Vf2)、
第3回目の単位充放電サイクルにおける放電中止時の電
圧Vf3と充電中止時の電圧Vj3の電圧差ΔV3(=
Vj3−Vf3)はいずれも二次電池10の内部で生じ
る分極の増大による二次電池10の劣化状態を反映して
いる。
サイクルの中止時電圧差ΔV3を二次電池10の劣化状
態の判定に用いる。使用に供されてきた二次電池10
は、これまで使用による負荷状態によって分極電圧の大
きさが変化している。従って本実施例のように、単位充
放電サイクルを連続して3回程度繰り返すことでこれま
での使用状態での分極の影響を解消することができる。
そこで本実施例では3回目の単位充放電サイクルにおけ
るデータ即ちΔV3(=Vj3−Vf3)で二次電池1
0の劣化状態を判定することとした。
この3回目の電圧差ΔV3を算出して、それを予め設定
しておいた所定の設定値と比較する。そして3回目の電
圧差ΔV3が所定の設定値よりも大きい場合には、電池
ECU12は、二次電池10が劣化して寿命に達したと
判定して、その旨を電池寿命警告表示器50に出力し
て、ハイブリット者のドライバー等に二次電池10が既
に劣化して寿命に達したことを認識させる。
クルは電流の大きさが30A、放電時間及び充電時間が
5秒、放電中止後の休止時間(電流の大きさが0A)及
び充電中止後の休止時間(電流の大きさが0A)が20
秒と設定されている。そしてこの単位充放電サイクルを
3回繰り返している。但し本発明の二次電池の劣化判定
方法においては、これらを変更することも可能である。
クルを連続して3回繰り返している。これを基本パター
ンということにする。この基本パターンに対して、単位
充放電サイクルにおける放電電流及び充電電流の大きさ
を1回目、2回目、3回目と繰り返されるにつれて大き
くして、他は基本パターンと同じ条件で単位充放電サイ
クルを3回繰り返すことができる。
充電電流の大きさを第1回の単位充放電サイクルにおい
ては10A、第2回目の単位充放電サイクルにおいては
20A、第3回目の単位充放電サイクルにおいては30
Aと変化させ、他は同じ条件で単位充放電サイクルを繰
り返すというパターンで二次電池の単位充放電サイクル
を負荷することができる。ここでこのパターンでの二次
電池10に付加される電流と電圧との時間との関係を同
一の時間軸上を用いて図4に示す。
放電サイクルにおける放電中止時の電圧と充電中止時の
電圧との電圧差即ち中止時電圧差ΔV1(=Vj1−V
f1)、第2回目の単位充放電サイクルにおける中止時
電圧差ΔV2(=Vj2−Vf2)、第3回目の単位充
放電サイクルにおける中止時電圧差ΔV3(=Vj3−
Vf3)は徐々に増大している。従ってそれだけ劣化状
態の判定精度が増加していると考えることができる。こ
の場合においては、3回目の単位充放電サイクルに対応
した値を所定の設定値として定めることができる。
イクルを3回繰り返すのではなく、変形パターンのよう
に電流の大きさを変化させることも本発明の二次電池の
劣化判定方法においては可能である。
サイクルにおける中止時電圧差を二次電池10の温度に
よって補正することができる。ここで二次電池10の温
度によって測定した中止時電圧差を補正する方法を説明
する。
中止時電圧差の変化との関係を示す。図5(a)は新品
の二次電池における温度の変化と中止時電圧差の変化と
の関係を示し、図5(b)は劣化した二次電池における
温度の変化と中止時電圧差の変化との関係を示す。
新品の二次電池と劣化した二次電池とを比較すると、中
止時電圧差の増減量の増減割合は一般に劣化した二次電
池の方が新品の二次電池よりも大きいことが知られてい
る。
電圧の補正については、新品の二次電池の増減割合を参
照して補正することができる。例えば、図5(a)に示
す25℃に対する測定時の温度での中止時電圧差の増減
割合を利用して、測定された中止時電圧差を基準温度で
の中止時電圧差に補正することができる。
て、所定の設定値と比較して二次電池の劣化状態を判定
することができる。
しているので、測定時の温度が基準温度から大きくずれ
るとそれだけ誤差が大きくなる。従って基準温度を中心
して測定可能な温度の範囲を設定しておいて、二次電池
の温度がこの範囲に入っている場合に劣化状態を判定す
るようにすることができる。
ては、二次電池10の温度は温度センサ13によって測
定される。そしてこの温度センサ13によって検出され
た二次電池10の温度は、電池ECU12に入力され
る。電池ECU12に温度が入力されると、電池ECU
12は、中止時電圧差を予め設定したおいた基準温度で
の中止時電圧差に補正することができる。
た中止時電圧差を補正する方法を説明する。
中止時電圧差との変化の関係を示す。図6(a)に新品
の二次電池における充電状態の変化と中止時電圧差の変
化との関係を示し、図6(b)に使用して劣化した二次
電池における充電状態の変化と中止時電圧差の変化との
関係を示す。
量は、温度の変化による中止時電圧差の増減量と比較す
ると小さい。また新品の二次電池の場合の増減割合と劣
化した二次電池の増減割合とは概ね近似している。この
場合においても、新品の二次電池について、二次電池の
充電状態の変化と中止時電圧差の変化との関係を把握し
ておいて、基準充電状態例えば図6中の二次電池におい
ては60%に対する測定時の充電状態での中止時電圧差
の増減割合を求め、測定された中止時電圧差を基準充電
状態での中止時電圧差に補正することができる。
て、所定の設定値と比較して二次電池の劣化状態を判定
することができる。
テムにおいては、電池ECU12に電圧検出器11及び
電流検出器14とが接続されており、電圧検出器11及
び電流検出器13とによって検出された電圧の大きさ及
び電流の大きさが入力される。電池ECU12は、この
ように入力された電圧の大きさ、電流の大きさ等のデー
タに基いて、電池の充放電の積算量を算出して二次電池
10の充電状態を検出することができる。
ムが適用されるハイブリット車両においては、二次電池
10の充電状態は概ね60%程度になるように制御され
ている。従って二次電池10の充放電の積算量から算出
して二次電池10の充電状態が60%程度のときのみに
中止時電圧差を測定して劣化状態を判定するようにする
ならば、特に充電状態によって中止時電圧差を補正する
必要はなくなる。
10の充電状態を充放電の積層量から算出すると、実際
の充電状態からずれる可能性がある。そこでより精度よ
く判定するためには、一度0%まで放電し、その後あら
ためて60%まで充電することもできる。
次電池10の中止時電圧差を予め測定しておいて、この
中止時電圧差から所定の割合を増加させた値を所定の設
定値と定めることができる。例えば初期状態の中止時電
圧差から50%増加した数値を所定の設定値と定めるこ
とができる。
のと同様に新品の二次電池に対して単位充放電サイクル
を連続して3回繰り返して負荷することで二次電池の初
期状態の中止時電圧差を得ることができる。即ち初期状
態の中止時電圧差を得る場合においても、その後の劣化
判定において実行されるのと同じ単位充放電サイクルで
中止時電圧差を得ることが必要である。初期状態の中止
時電圧差を得るために二次電池に負荷する条件が二次電
池を使用してから測定する時と初期状態の時と異なると
初期状態の時の中止時電圧差が所定の設定値を定めるた
めの基準とならなくなってしまう。
明の二次電池の劣化判定方法を実施する場合の具体的な
流れを図7のフローチャートで示す。
の劣化判定方法を実施して二次電池の中止時電圧差を測
定するか時期か否かを判定する。前回の判定時から所定
の期間経過していれば、第2ステップ(102)に移
る。所定の期間経過していなければ、第2ステップ(1
02)には移行せず、元に戻る。
期的に行うように設定しておくことができる。なお併せ
てユーザが要求した場合には第2ステップ(102)に
移行するように設定しておくこともできる。
10の温度を温度センサ13によって測定する。またそ
れまでの放充電の電流の積算量から二次電池10の充電
状態(SOC)を測定する。なおこの測定結果は、電池
ECU12に入力される。
した基本パターンに従って即ち電流の大きさが矩形波形
で、30Aで5秒放電、放電中止後20秒間休止(電流
ゼロ)、30Aで5秒充電、充電中止後20秒間休止
(電流ゼロ)の単位充放電サイクルを3回繰り返す。こ
の際放電中止時(電流ゼロ)の電圧及び充電中止時(電
流ゼロ)の電圧を電圧検出器11で測定する。即ち図3
におけるVf1、Vj1、Vf2、Vj2、Vf3、V
j3を測定する。この測定結果は電池ECU12に入力
される。
の単位充放電サイクルにおける中止時電圧差ΔV(Vj
3−Vf3)を計算する。
ップにおいて測定した二次電池10の温度、充電状態に
基いて中止時電圧差ΔVを補正する。
ップによって、補正した中止時電圧差ΔVと所定の設定
値とを比較する。なおこの場合、所定の設定値は、予め
上述の初期状態における中止時電圧差を求めておいて、
この初期状態における中止時電圧差から適切な割合を増
加させた数値とする。
果、電池寿命警告表示器に所定の設定値を超えた場合に
は寿命に達した旨を表示し、所定の設定値を超えていな
い場合には、寿命に達していない旨を表示する。
法を用いて、ハイブリッド車両に用いられた二次電池の
劣化状態を判定することができる。
一時間軸で示した図である。同一の時間軸で上に電流の
大きさからなる波形を示し、下に電圧の大きさの波形を
示すものである。
ト車両に適用したシステムの構成を示すブロック図であ
る。
電サイクルの電流と電圧との関係を同一の時間軸上で示
したものである。
放電サイクルの電流と電圧との時間とを同一の時間軸で
示した図である。
変化との関係を示した図である。
差の変化との関係を示した図である。
法を実施する場合の具体的な流れを示したフローチャー
トである。
この手法によるバッテリーの劣化を判定する処理を表す
フローチャートである。
Claims (9)
- 【請求項1】 二次電池に対して電流の放電、放電中止
後の休止、電流の充電、充電中止後の休止を所定時間行
う単位充放電サイクルを1回又は連続して複数回繰り返
し、最後の該単位充放電サイクルにおける該放電の中止
時の電圧と該充電の中止時の電圧との電圧差を求め、 予め設定した所定の設定値と該電圧差とを比較して二次
電池の劣化状態を判定することを特徴とする二次電池の
劣化判定方法。 - 【請求項2】 前記単位充放電サイクルは少なくとも3
回以上繰り返される請求項1記載の二次電池の劣化判定
方法。 - 【請求項3】 複数回繰り返される前記単位充放電サイ
クルは、同一である請求項1又は2記載の二次電池の劣
化判定方法。 - 【請求項4】 前記単位充放電サイクルにおける放電電
流の電気量と充電電流の電気量は同一である請求項1、
2又は3記載の二次電池の劣化判定方法。 - 【請求項5】 前記放電中止後の休止の時間と前記充電
中止後の休止の時間とは同一時間である請求項1、2、
3又は4記載の二次電池の劣化判定方法。 - 【請求項6】 前記単位充放電サイクルの電流の大きさ
の波形は矩形である請求項1、2、3、4又は5記載の
二次電池の劣化判定方法。 - 【請求項7】 前記電圧差を前記二次電池の温度によっ
て補正をする請求項1、2、3、4、5又は6記載の二
次電池の劣化判定方法。 - 【請求項8】 前記電圧差を前記二次電池の充電状態に
よって補正する請求項1、2、3、4、5、6又は7記
載の二次電池の劣化判定方法。 - 【請求項9】 前記設定値は、前記二次電池の初期状態
において測定された前記電圧差から導出された数値であ
る請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載の二次
電池の劣化判定方法。
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