JP2003244946A - 同期整流回路及び電源装置 - Google Patents

同期整流回路及び電源装置

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貴之 岩崎
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光造 坂本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】軽負荷時から重負荷時にかけて、電源効率が高
い同期整流回路及び電源装置を提供する。 【解決手段】MOSFET2がオンになると直流入力電
源1から供給された電流がチョークコイル4を介してコ
ンデンサ5を充電しながら、負荷6へ出力される。MOSF
ET2がオフすると、転流電流がコンデンサ5,負荷6を
経由して検出抵抗7に流れる。検出電圧が小さい軽負荷
時にはMOSFET3のゲート電圧を低くし、検出電圧
が大きな重負荷時にはMOSFET2のゲート電圧を高
くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電源装置に係り、
特に、電子機器等に用いる同期整流回路及び電源装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来技術の電子機器等に用いる電源装置
として、図16に示す電源装置が知られている。図16
に示す電源装置では、直流入力電源60から入力コンデ
ンサ61を備えた入力部51に入力した直流電力を駆動
部70が出力する制御信号に基づいてスイッチング部5
2でスイッチングし、ダイオード63や出力フィルタ5
5を備えた出力部53から負荷66に電力を供給する。
また、負荷66へ出力した電圧や電流を検出部67で検
出し、この検出値と設定部68で設定した負荷66の制
御目標値とを比較演算部69で比較して、駆動部70か
ら比較結果に基づいた制御信号をスイッチング部52に
出力する。このようにして負荷に供給される電力が制御
目標値と一致するように制御する。
【0003】このような従来技術の電源装置の具体的な
回路構成を図17に示す。図17に示すように、スイッ
チング部52は、能動素子(例えばトランジスタやMOSFE
T等)62で構成されている。出力部53は、ダイオード
63と、チョークコイル64及びコンデンサ65で構成
された出力フィルタ55とで構成されている。制御部5
4は、比較演算部69,設定部68,駆動部70で構成
されている。さらに、制御部54は図示しない発振回路
を備えており、駆動部70からパルス信号を能動素子6
2に出力する。これにより能動素子62に印加される直
流入力電源60からの直流電圧Vinがスイッチングさ
れる。
【0004】能動素子62がオンの場合には、直流電力
はチョークコイル64及びコンデンサ65にチャージさ
れると共に負荷66へ供給される。能動素子62がオフ
の場合は、チョークコイル64及びコンデンサ65にチ
ャージされていたエネルギーがダイオード63を介して
負荷66に供給される。
【0005】このとき、制御部54では、比較演算部6
9において検出部67で検出した出力電圧Voをモニタ
し、これと設定部68で設定された制御目標値と比較
し、駆動部70から比較結果に基づいた制御信号をスイ
ッチング部52に出力する。これにより能動素子62が
オンオフ制御され、負荷に供給される電力が制御目標値
と一致するように制御される。このときの出力電圧V0
は次の(数1)式で示される。
【0006】 V0=VIN×(TON/T) …(数1) (数1)式中、VINは入力直流電圧、Tは駆動部70が
出力するパルス信号の周期、TONは周期Tのうち能動素
子62が導通の時間を示す。すなわち、TON/Tはデュ
ーティ比を示す。
【0007】別の従来技術として、図19に示す転流側
にMOSFET3を使用した同期整流方式の電源装置が
ある。この従来技術は図20に示すように、ダイオード
の電流−電圧特性が非線形性であるのに対し、MOSF
ETの電流−電圧特性がゲート電圧によっては線形性に
なり、電圧降下がダイオードより小さいことを利用して
いる。
【0008】この図19に示す電源装置は、スイッチン
グ用のMOSFET2を備え、このMOSFET2のゲ
ート端子に、制御回路8から制御信号を入力する。MOSF
ET2が導通状態の場合は、入力電力はチョークコイル4
を通ってコンデンサ5に充電されると共に負荷6に供給
される。次にMOSFET2が非導通状態になると、チ
ョークコイル4に蓄えられていた磁気エネルギーが放出
され、コンデンサ5及び負荷6を経由して転流電流が検
出抵抗7,寄生ダイオード3Aを流れる。このとき、検
出抵抗7により電圧降下が生じるが、この電圧降下を検
出電圧として比較器80で基準電圧電源82から出力さ
れる基準電圧Vrefと比較する。そして、検出電圧が
基準電圧よりも高い場合には比較器80はハイレベルを
出力し、駆動回路81を介してMOSFET3を導通さ
せる。
【0009】さらに別の従来技術が実開平6−4439
6号公報に開示されていて、ダイオードに生じる電力損
失PDが大きくなる問題を解決するため、MOSFET
を並列に接続してオン抵抗を1/2にする。これを図2
2に示す。
【0010】また特開2001−161072号公報
に、出力電流により、並列接続したMOSFETのう
ち、オンになるMOSFET数を段階的に変える従来技
術が開示されている。これを図24に示す。図24に示
す同期整流回路は、基準電圧電源82,122の電圧に
応じて少なくとも1つを選択して駆動する。Vref1
<Vref2のとき、複数のスイッチ素子が全て同一特
性、すなわち流せる電流の大きさが同じ場合において、
検出値が小さいとき、すなわち軽負荷時には1つのスイ
ッチング素子MOSFET3を駆動し、検出値が大きく
なる、すなわち重負荷になるに従って駆動するスイッチ
ング素子を増やすことができる。このため、軽負荷時に
は1つのスイッチング素子のみを駆動することにより、
無駄な駆動電力の消費を防ぎ、重負荷時には複数のスイ
ッチング素子を駆動することによりスイッチ素子1個当
たりの損失を小さくできる。従って軽負荷時から重負荷
時に亘って、電源効率を向上できる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】前記図16に示した従
来技術の出力部53の転流側には、図17に示すように
受動素子であるダイオード63を使用するのが通常であ
る。ダイオード63は、図18に示すような電流−電圧
特性を有しており、電流がある所定値以上になると、順
方向電圧が飽和状態になる。この飽和電圧は、高速ダイ
オードにおいては0.9V〜1.3V、ショットキーダイ
オードでは0.45V〜0.55V程度となっている。こ
のように、ダイオード63の順方向電圧が飽和すること
により電力損失が生じ、電源変換効率を悪化させる問題
があった。さらに、電力損失が大きく素子のジャンクシ
ョン温度が上昇するため、出力電流を大きくする程、ダ
イオード63を多くし、2個や3個等を並列接続し、1
素子当たりの電力損失を分散させ、ジャンクション温度
を抑制する必要がある。
【0012】また、前記図19に示す電源回路の変換効
率(出力電圧/入力電圧)ηは図21に示す如く、出力
電流Ioの増加と共に低下する。これは、下記(数2)
式に示すMOSFETの電力損失PFETがオン抵抗Ro
n一定の下、ドレイン電流IDの2乗の比例して増加す
るためである。
【0013】 PFET=Ron×ID2=(Ron×ID)×ID …(数2) さらに、MOSFETの電圧降下(Ron×ID)とダ
イオードの電圧降下VFとを比較すると、Ron×ID
<VFとなるのが一般的である。従って、出力電流が大
きくなるほど下記(数3)式に示すダイオードに生じる
電力損失PDが大きくなる。
【0014】 PD=VF×I …(数3) また、前記図22に示す電源装置では、2個のMOSF
ETを常に同時に駆動するため、駆動電力が2倍必要と
なり、図23に示すように定格出力時の効率を改善でき
ても、軽負荷時の損失が相対的に増加し、効率が低下す
る問題がある。
【0015】本発明は、軽負荷時から重負荷時に亘っ
て、連続的な制御ができ、さらにチップ数の増加がない
ため、ピンに伴う寄生容量や実装面積の増加がない電源
装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、出力側から戻る戻り電流を同期整流する
スイッチ素子と、前記のスイッチ素子と直列に接続する
と共に前記戻り電流を検出する検出手段とを含む同期整
流回路であって、前記検出手段の検出値に応じて前記の
スイッチ素子のゲート電圧を変えて駆動する駆動手段を
備えた。
【0017】同期整流回路は、例えば入力電力をスイッ
チングし、入力電力がオンのときに入力電力を蓄えなが
ら負荷へ出力し、入力電力がオフのときには蓄えた電力
を負荷へ出力するような電源装置に用いられる。同期整
流回路は、例えば出力側、すなわち負荷側から戻る戻り
電流、すなわち、例えば入力電力がオンの際に流れる整
流電流や入力電力がオフのときに流れる転流電流を同期
整流するスイッチ素子を備えている。このスイッチ素子
は制御信号に基づいて制御され、例えば制御信号がハイ
レベルの場合にオンにし、ローレベルの場合はオフにす
る。
【0018】また、前記のスイッチ素子は、検出手段と
直列に接続している。従って、例えば制御信号によりス
イッチ素子がオンされた場合には検出手段を流れる電流
が該スイッチ素子にも流れ、制御信号によりスイッチ素
子がオフされた場合には検出手段を流れる電流は該スイ
ッチ素子には流れない。このスイッチ素子には、ユニポ
ーラトランジスタ、例えばMOSFETやバイポーラト
ランジスタや、IGBTを用いることができる。
【0019】検出手段は、スイッチ素子と直列に接続し
ており、出力側からの戻り電流、すなわち整流電流又は
転流電流を検出する。この検出手段は、例えば抵抗を用
いることができる。電流がこの検出手段を流れることに
より、流れた電流に応じた電圧を検出できる。
【0020】このような同期整流回路において、駆動手
段は、検出手段の検出値に応じてスイッチ素子を駆動す
る。検出値が小さい場合、すなわち軽負荷時にはゲート
電圧を低くし、検出値が大きくなるに従って、すなわち
重負荷になるに従ってゲート電圧を高くする。このた
め、軽負荷時にはゲート電圧が低いので、ゲートの充放
電損失が低減し、重負荷時にはゲート電圧を高くして、
スイッチ素子のオン抵抗を低減し、損失を小さくする。
従って、軽負荷時から重負荷時に亘って電源効率を向上
できる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の実施例を図面を
用いて詳しく説明する。
【0022】(実施例1)以下、図面を参照して本実施
例を説明する。図1に本実施例に係る電源装置を示す。
図1に示すように、電源装置はPチャンネルのMOSF
ET2を備え、MOSFET2のソース端子に電源側端
子が接続し、電源側端子に入力電圧Vinを印加する。M
OSFET2のドレイン端子はチョークコイル4の一端
とNチャンネルのMOSFET3のドレイン端子とに接
続している。チョークコイル4の他端は、コンデンサ
(例えば電解コンデンサ)5の一端と負荷6とに接続し、
コンデンサ5の他端はGND(接地)端子に接続してい
る。MOSFET3のソース端子は検出抵抗7の一端に
接続し、検出抵抗7の他端が、GNDに接続している。
検出抵抗7の両端の電圧差をDC−DCコンバータ9に
入力し、MOSFET3のゲート電圧を制御する。な
お、MOSFET3は、その特性により寄生ダイオード
3Aを備えている。
【0023】次に、本実施例1の動作を説明する。ま
ず、制御回路8が出力する制御信号でMOSFET2が
導通(オン)するとドレイン電流IDが流れ、該ドレイ
ン電流IDがチョークコイル4を介してコンデンサ5を
充電しながら負荷6へ出力される。
【0024】次に、MOSFET2が非導通(オフ)にな
ると、チョークコイル4に蓄積されていたエネルギーが
コンデンサ5,負荷6を経由して検出抵抗7,MOSF
ET3の寄生ダイオード3Aを転流電流ISとして流れ
る。このとき、検出抵抗7の抵抗値R1と転流電流IS
との積とによる電圧降下、検出電圧VS1(=(R1×I
S))により、MOSFET3のゲート電圧を変える。転
流電流ISが小さい時、すなわち軽負荷時にはMOSF
ET3のゲート電圧を低くし、転流電流ISが大きくな
った時には、ゲート電圧を高くする。ここで、MOSF
ET3を駆動したときに生じる損失P1は下記(数4)
式で計算できる。
【0025】 P1=Ron×(ID1)2+Pdr …(数4) (数4)式中、ID1はMOSFET3に流れるドレイ
ン電流の実効値、RonはMOSFET3のオン抵抗、P
drはドライブ電力を示す。ゲート電圧を高くした場
合、オン抵抗Ronは低下し、導通損失は低下する。一
方、ゲートの充放電損失は増加する。よって、導通損失
の低下>ゲート充放電損失の増加を満たす場合、電源効
率は向上する。
【0026】図2に各部の電圧及び電流波形を示す。図
2(C),(D),(E)に示すように、電流値が小さ
いとき、すなわち軽負荷時には下アームMOSのゲート
電圧を低くし、電流値が大きいとき、すなわち重負荷時
にはゲート電圧を高くする。
【0027】このように、軽負荷時にゲート電圧を低く
することで、損失を低減できる理由を述べる。軽負荷時
の主要な損失成分は、ゲート充放電損失Pdrであるの
で、ゲート電圧を低くすることで、(4)式のオン抵抗
Ronは高くなるが、ゲート充放電損失Pdrを低減で
きる。ここで、MOSFET3のゲート充放電損失Pd
rは、下記(数5)式の如く計算できる。
【0028】 Pdr=Cg×Vg2×f …(数5) (数5)式中、Cgはゲート容量、Vgはゲート電圧、
fはスイッチング周波数である。
【0029】次に、重負荷時に、ゲート電圧を高くする
ことで、損失を低減できる理由を述べる。重負荷時の主
要な損失成分は、MOSFET3の導通損失、すなわ
ち、(数4)式のRon×(ID1)2の項である。ゲー
ト電圧を高くすると、(数5)式に示すようにゲート充
放電損失Pdrは大きくなるが、オン抵抗Ronが小さ
くなるので、全体の損失は小さくなる。したがって、図
3に示すように、電流値が大きくなるとともに、ゲート
電圧を高くすることにより、軽負荷時から重負荷時に亘
って損失を低減でき、ゲート電圧一定で駆動した場合と
比べて、電源効率を向上できる。
【0030】図4は、本実施例と、特開2001−16
1072号公報(図24)に開示の従来技術とを比較し
たものである。従来技術では、並列接続したMOSFE
Tのうち、オンになるMOSFETの数を段階的に変え
るので、切り替えの際に効率が低下し、グラフに窪みが
できる。出力電流値が大きくなった場合に、オンになる
MOSFET数を増やす「しきい電流」を図4に示すよ
うに、小さい順に、Is1,Is2とする。図4に示す
ように従来技術では、このしきい電流付近で効率が低下
する。電流値が大きくなるに従い、オンになるMOSF
ET数を増やすという従来技術では、制御が段階状にな
るので、MOSFET数を切り換える際の効率低下を避
けることができない。
【0031】一方、本実施例では、ゲート電圧を可変に
するので、連続的な制御が可能となり、軽負荷から重負
荷まで、高効率を達成できる。本実施例では、電流値に
応じて、ゲート電圧を連続的に変えることが望ましい
が、ゲート電圧をゼロから段階的に変えても、同様に高
い効率を達成できる。図5に示すように、MOSFET
に流れる電流がIs1,Is2,Is3,Is4のと
き、ゲート電圧をゼロから段階的に高くする。この方法
は検出抵抗7の両端の電圧を、DC−DCコンバータ9
内で複数の基準電圧と比較して、ゲート電圧を出力する
場合に相当する。
【0032】図6は、ゲート電圧を段階的に切り換えた
電源装置である。図6の電源装置は、スイッチング用の
MOSFET2を備え、このMOSFET2のゲート端
子には、制御回路8から制御信号が入力される。MOS
FET2が導通状態の場合は、入力電力はチョークコイ
ル4を通ってコンデンサ5を充電すると共に負荷6に供
給される。次にMOSFET2が非導通状態になると、
チョークコイル4に蓄えていた磁気エネルギーを放出
し、コンデンサ5及び負荷6を経由して転流電流が検出
抵抗7,寄生ダイオード3Aに流れる。このとき、検出
抵抗7で電圧降下を生じるが、この電圧降下を検出電圧
として、比較器80,120で、基準電圧電源82,1
22が出力する基準電圧Vref1,Vref2とそれ
ぞれ比較する。そして、検出電圧が基準電圧よりも高い
場合には比較器80はハイレベルを出力し、駆動回路8
1,121を介してMOSFET111,112を導通
させる。Vref1とVref2には、Vref1<V
ref2の関係があるため、低い電流値でMOSFET
112がオンになる。MOSFET112のドレイン端
子には直流電源115のVdd1が接続し、ソース端子
にはダイオード113を介して、増幅器123の電源端
子に接続する。Vdd1はMOSFET3を駆動する電
源となる。MOSFET3を流れる電流が増加し、検出
抵抗7の電圧降下がさらに大きくなると、Vref2以
上になり、MOSFET111がオンになる。この場
合、MOSFET3を駆動する電源は直流電源114の
Vdd2となる。但し、Vdd2>Vdd1の関係があ
り、ダイオード113はMOSFET111がオンになったとき
に、Vdd1→MOSFET111→MOSFET11
2→Vdd2の経路で短絡電流が流れないように挿入す
る。以上述べたように、電流値に応じて、段階的にゲー
ト電圧を切り換える場合は、MOSFET3,10のゲ
ートドライブ回路が簡易になる。
【0033】実施例1では、MOSFET3に流れる電
流を検出する手段として、検出抵抗7を用いたが、MO
SFET3のソース,ドレイン間の電圧を検出し、この
電圧に応じてMOSFET3のゲート電圧を制御しても
良い。MOSFET3のソース,ドレイン間の電圧を検
出すれば、電流検出に伴う損失が無いため、効率が向上
する。
【0034】ゲート電圧を、電流値により可変とする方
法は、図1の下アームMOSFET3だけでなく、上ア
ームMOSFET2に対しても有効である。図7は上ア
ームと下アームMOSFETのゲート電圧とを可変とし
た場合の電圧,電流波形である。図7(C),(D)に示す
ように、MOSFET2およびMOSFET3のドレイ
ン電流が大きくなるに従い、図7(A),(B)に示すよう
にMOSFET2とMOSFET3のゲート電圧を高く
する。このようにして、下アームMOSFET3だけでなく、
上アームMOSFET2の損失も低減できるので、電源
効率が向上する。
【0035】(実施例2)次に、図8を用いて本実施例
を説明する。実施例1と異なる点は、上アームMOSF
ET10がNチャンネルという点である。図8で、MO
SFET10がオンのとき、MOSFET10のソース
電位は、直流入力電源1の電圧となるので、ゲートに
は、「入力電源電圧+ゲート電圧」の大きさの電圧を印
加する必要があり、制御回路8にはトランスやブートス
トラップコンデンサなどを用いる。ただし、Nチャンネ
ルのMOSFET10はPチャンネルのMOSFET2
と比べ、オン抵抗RONが小さいので導通損失が小さ
く、より電源効率が向上できる。
【0036】(実施例3)次に、本実施例を図9を用い
て説明する。実施例1と異なる点は、下アームMOSF
ET3と並列にショットキーダイオード18を挿入した
点である。図2(E)に示すように、上アームMOSF
ET2がオフになってから、下アームMOSFET3が
オンになるまで、上および下アームMOSがともにオフ
する期間、いわゆるデッドタイムを設ける。デッドタイ
ム中は、下アームMOSFET3の寄生ダイオード3A
に電流が流れる。デッドタイムを設ける理由は、上およ
び下アームMOSFETが同時にオンになる直流入力電
源1,上アームMOSFET2,下アームMOSFET3の経
路で、大きな貫通電流が流れ損失を発生し、最悪の場
合、発熱のためMOSFETが破壊することを防止する
ためである。ショットキーダイオード18の順方向飽和
電圧は寄生ダイオード3Aより小さいため転流電流によ
る損失を低減でき、電源効率を向上できる。
【0037】(実施例4)図10を用いて本実施例を説
明する。本実施例ではトランスの1次側のスイッチング
素子がオンのときチョークコイルにエネルギーを蓄えな
がら出力し、スイッチング素子がオフのときに、チョー
クコイルに蓄えたエネルギーを放出するいわゆるフォワ
ード型の電源装置である。
【0038】本実施例の電源装置は、トランス11を備
えている。トランス11の1次巻線11Aの一端は、直
流入力電源1のプラス側が接続し、他端はMOSFET
12のドレイン端子が接続している。MOSFET12
のゲート端子は制御回路8が接続しており、ソース端子
は直流入力電源1のマイナス側に接続している。MOS
FET12のゲート端子に制御回路8により制御信号を
入力してトランス11の1次巻線11Aに印加される直
流電圧をスイッチングする。これにより、トランス11
の2次巻線11B側に、交流電圧が誘起される。
【0039】2次巻線11Bの一端は、MOSFET1
3のドレインとチョークコイル4の一端に接続してお
り、2次巻線11Bの他端はMOSFET14のドレイ
ンに接続している。チョークコイル4の他端はコンデン
サ5の一端と、負荷6の一端とに接続し、コンデンサ5
の他端、および負荷6の他端はMOSFET13および
MOSFET14に直列に接続した検出抵抗7に接続し
ている。
【0040】次に、本実施例の動作を説明する。制御回
路8から、MOSFET12のゲート端子に、所定周期
でオンオフを繰り返す制御信号を出力する。そして、MO
SFET12がオンになるとドレイン電流IDがトランス1
1の1次巻線11Aを流れ、2次巻線11Bに電圧が誘
起される。この誘起された電圧による電流がチョークコ
イル4に蓄積されながらコンデンサ5により平滑されて
出力電流Ioとして負荷側へ流れる。また、負荷側から
整流電流I1がMOSFET14とその寄生ダイオード
14Aとを流れる。
【0041】次に、MOSFET12がオフになると、
チョークコイル4に蓄積されたエネルギーがコンデンサ
5,負荷6を経由して転流電流I2としてMOSFET
13とその寄生ダイオード13Aとを流れる。
【0042】整流時には、MOSFET14の検出抵抗
7の抵抗値Rsと整流電流I1との積による電圧降下、
すなわち検出電圧VS(=Rs×I1)により、MOSF
ET14をドライブするゲート電圧を制御する。軽負荷
時はゲート電圧を低くし、重負荷時はゲート電圧を高く
する。転流時についても、同様にMOSFET13に直
列接続した検出抵抗7の両端の電圧に応じて、ゲート電
圧を制御する。
【0043】図11に本実施例の各素子の電圧,電流波
形を示す。検出抵抗7の電流値により、MOSFET1
3とMOSFET14とのゲート電圧を変えることで、
電源効率を向上できる。図18では2次側のMOSFE
T13,14のみゲート電圧を可変としたが、1次側の
MOSFET12も、1次側に電流検出抵抗を配置し、
検出した電流値に応じてゲート電圧を同様に可変とすれ
ばさらに電源効率が上がる。
【0044】(実施例5)図12を用いて本実施例を説
明する。本実施例は、トランスの1次側のスイッチング
素子がオンのときにトランスにエネルギーを蓄え、スイ
ッチング素子がオフのときに出力側へ電力を送る所謂フ
ライバック型の電源装置である。なお、図12の符号は
図10の電源装置と同一部分については同一符号を付
す。
【0045】図12に示す電源装置が図10に示す電源
装置と異なる点は、トランス11の1次巻線11Aと2
次巻線11Bとの極性が異なる点、チョークコイル4と
転流用のMOSFETが無い点である。すなわち、図1
2に示す電源装置は、MOSFET12がオンのときにトラン
ス11にエネルギーを蓄え、MOSFET12がオフの
ときに出力側へ電力を送る。
【0046】次に、本実施例の電源装置の動作を説明す
る。制御回路8からMOSFET12のゲート端子に所定
周期でオンオフを繰り返す制御信号を出力する。MOSFET
12がオンになるとドレイン電流IDがトランス11の1
次巻線11Aを流れ、2次巻線11Bに電圧が誘起され
る。次にMOSFET12がオフになると、2次巻線1
1Bに蓄積されたエネルギーがコンデンサ5により平滑
されて出力電流Ioとして負荷側へ出力される。また、
負荷側から整流電流I1がMOSFET15とその寄生
ダイオード15Aとを流れる。
【0047】整流時には、MOSFET14の検出抵抗
7の抵抗値Rsと整流電流I1との積による電圧降下、
すなわち検出電圧VS(=Rs×I1)により、MOSF
ET14をドライブするゲート電圧を選択する。軽負荷
時はゲート電圧を低くし、重負荷時はゲート電圧を高く
する。
【0048】図13に各素子の電圧,電流波形を示す。
検出抵抗7の電流値により、MOSFET15のゲート電圧を
変えて、電源効率が向上する。
【0049】(実施例6)図14を用いて本実施例を説
明する。本実施例は、トランスの1次側に複数のスイッ
チング素子を備え、これらのスイッチング素子を所定の
タイミングで交互にオンオフさせることによりトランス
の使用効率を高めることができる所謂多石方式(ハーフ
ブリッジ方式)の電源装置である。なお、図14で、図
10に示す電源装置と同一部分については同一符号を付
す。
【0050】図14に示すように本実施例の電源装置
は、1次巻線11Aと、中点(センタータップ)を設け
た2次巻線11B,11Cとを具備したトランス11を
備えている。トランス11の1次巻線11Aの一端は、
MOSFET103のソース端子及びMOSFET10
4のドレイン端子が接続している。MOSFET103
のドレイン端子は直流入力電源1のプラス側及びコンデ
ンサ101の一端に接続している。コンデンサ101の
他端は1次巻線11Aの他端とコンデンサ102の一端
とに接続している。コンデンサ102の他端はMOSF
ET104のソース端子に接続すると共に接地してい
る。
【0051】MOSFET103,104のゲート端子
は制御回路8が接続している。制御回路8は、MOSF
ET103,104を所定のタイミングで交互にオンオ
フさせる制御信号を出力する。これにより、トランス1
1の1次巻線11Aに極性が異なる電圧が交互に印加さ
れる。すなわち、1次巻線11A側の回路は、所謂ハー
フブリッジ型のインバータ回路となっている。
【0052】2次巻線11Bと11C接続点である中点
は、チョークコイル4の一端に接続しており、チョーク
コイル4の他端は負荷6及びコンデンサ5の一端に接続
している。コンデンサ5の他端はMOSFET16およ
び17に直列に接続した検出抵抗7に接続する。
【0053】次に、本実施例動作を説明する。まず、制
御回路8からMOSFET103,104のゲート端子
に所定の制御信号、すなわちMOSFET103,10
4を所定周期で交互にオンオフさせる制御信号を出力す
る。MOSFET103がオンになると、直流入力電源
1→MOSFET103→トランス11の1次巻線11
A→コンデンサ102の経路で電流が流れ、MOSFE
T104がオンになると、直流入力電源1→コンデンサ
101→トランス11の1次巻線11A→MOSFET
104の経路で電流が流れる。
【0054】従って、1次巻線11Aに流れる電流の向
き(1次巻線11Aに印加される電圧の向き)は、MO
SFET103がオンの場合とMOSFET104がオ
ンの場合とで逆向きとなる。この1次側電流IDは、ト
ランス11のインダクタンスのために次第に増加する波
形となる。
【0055】これにより、トランス11の1次巻線11
Aには、一定のオフ期間Toffを挟んで、極性の異な
る電圧(一次側トランス電圧Vp)が交互に印加されて
互いに逆向きの電流が交互に流れる。トランス11の1
次巻線11Aに上記のように電圧が印加されると、2次
巻線11B,11Cに2次側巻線電圧が発生する。
【0056】MOSFET103がオンのときには、図
14のトランス11の2次巻線11Bの中点→チョークコ
イル4→コンデンサ5及び負荷6→MOSFET16、
およびその寄生ダイオード16Aの経路で電流I1が流
れる。
【0057】一方、MOSFET104がオンのときに
は、図14で、トランス11の2次巻線11Bの中点→
チョークコイル4→コンデンサ5及び負荷6→MOSF
ET17、およびその寄生ダイオード17Aの経路で電
流I2が流れる。
【0058】なお、MOSFET103,104が共に
オフの時には、トランス11の2次巻線11B,11C
に電圧が誘起されないため、チョークコイル4に蓄えた
エネルギーにより、チョークコイル4→コンデンサ5及
び負荷6→MOSFET16,17→2次巻線11B,
11Cの中点の経路で電流I1,I2が同時に各々流れ
る。
【0059】MOSFET103がオンの時には、MO
SFET16の検出抵抗7の抵抗値Rs、と整流電流I
1との積による電圧降下、すなわち検出電圧VS(=R
s×I1)により、ゲート電圧値を制御する。具体的に
は、MOSFET16に流れる電流が小さい場合、すな
わち軽負荷時には、MOSFET16のゲート電圧を低
くし、MOSFET16に流れる電流が大きい場合、す
なわち重負荷時には、MOSFET16のゲート電圧を
高くする。軽負荷時、および重負荷時の各素子の電圧,
電流波形を図15に示す。検出抵抗7の電流値により、
MOSFET16および17のゲート電圧を変えて、電源
効率を向上できる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
出力電流検出手段の検出値に応じて、半導体スイッチン
グ素子をドライブする電圧を可変にしたので、軽負荷か
ら重負荷にかけて、電源効率を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の電源装置の概略構成図である。
【図2】実施例1における各部の電流及び電圧の波形図
である。
【図3】実施例1の出力電流と電源効率との関係の説明
図である。
【図4】実施例1と従来技術の出力電流と電源効率との
関係を示す図である。
【図5】実施例1の出力電流とゲート電圧との関係を示
す図である。
【図6】実施例1のべつの電源装置の概略構成図であ
る。
【図7】実施例1の各部の電流及び電圧の波形図であ
る。
【図8】実施例2の電源装置の概略構成図である。
【図9】実施例3の電源装置の概略構成図である。
【図10】実施例4の電源装置の概略構成図である。
【図11】実施例4の各部の電流及び電圧の波形図であ
る。
【図12】実施例5の電源装置の概略構成図である。
【図13】実施例5における各部の電流及び電圧の波形
図である。
【図14】実施例6の電源装置の概略構成図である。
【図15】実施例6における各部の電流及び電圧の波形
図である。
【図16】従来技術の電源装置の概略構成図である。
【図17】従来技術の電源装置の回路構成図である。
【図18】ダイオードの電圧降下と電流の関係の説明図
である。
【図19】従来技術の電源装置の概略構成図である。
【図20】ダイオードとMOSFETの電圧降下と電流
の関係の説明図である。
【図21】従来技術の電源装置の出力電流と電源効率と
の関係の説明図である。
【図22】従来技術の電源装置の概略構成図である。
【図23】従来技術の出力電流と電源効率との関係の説
明図である。
【図24】従来技術の電源装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1…直流入力電源、2,3,10,12,13,14,
15,16,17,103,104,111,112…
MOSFET、3A,12A,13A,14A,15A,
16A,17A…寄生ダイオード、4,64…チョーク
コイル、5,65,101,102…コンデンサ、6…
負荷、7…検出抵抗、8…制御回路、9…DC−DCコ
ンバータ、11…トランス、11A…1次巻線、11
B,11C…2次巻線、18…ショットキーダイオード、
21…AD変換器、51…入力部、52…スイッチング
部、53…出力部、54…制御部、55…出力フィル
タ、60…直流入力電源、61…入力コンデンサ、62
…能動素子、63,113…ダイオード、66…負荷、
67…検出部、68…設定部、69…比較演算部、70
…駆動部、80,120…比較器、81,121…駆動
回路、82,122…基準電圧電源、114,115…
直流電源、123…増幅器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 白石 正樹 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 5H006 CA02 CB07 CC02 DA04 DB01 DC02 5H730 AA14 BB13 BB23 BB26 BB43 BB57 DD04 EE02 EE03 EE13 FD51 FG05 FG15

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電力半導体スイッチ素子と該電力半導体ス
    イッチ素子を流れる主電流を検出する検出手段とを備え
    た電子回路であって、 前記検出手段の検出値の大小に応じて、前記電力半導体
    スイッチ素子の制御端子駆動電圧を変化させることを特
    徴とする電子回路。
  2. 【請求項2】出力側から戻る戻り電流を同期整流する半
    導体スイッチ素子と、戻り電流を検出する検出手段とを
    具備した同期整流回路であって、 前記検出手段の検出値の大小に応じて、前記半導体スイ
    ッチ素子の制御端子駆動電圧を変化させることを特徴と
    する同期整流回路。
  3. 【請求項3】1次巻線と該1次巻線と同一極性の2次巻
    線とを備えたトランスと、前記トランスの1次巻線に印
    加される電力をスイッチングするスイッチング手段と、
    前記トランスの1次巻線に電力が印加されているとき
    に、前記2次巻線に誘起された電力を蓄積すると共に平
    滑して出力側へ出力する平滑手段と、出力側から戻る戻
    り電流を同期整流する並列に接続した半導体スイッチ素
    子と、前記戻り電流を検出する検出手段と、前記検出手
    段の検出値の大小に応じて、前記半導体スイッチ素子の
    駆動電圧を可変する手段とを具備することを特徴とする
    電源装置。
  4. 【請求項4】1次巻線と該1次巻線の極性と異なる2次
    巻線とを備えたトランスと、前記トランスの1次巻線に
    印加される電力をスイッチングするスイッチング手段
    と、前記2次巻線に誘起された電力を平滑して出力側へ
    出力する平滑手段と、出力側から戻る戻り電流を同期整
    流する半導体スイッチ素子と、前記戻り電流を検出する
    検出手段と、前記検出手段の検出値の大小に応じて、前
    記半導体スイッチ素子の駆動電圧を可変する手段とを具
    備することを特徴とする電源装置。
  5. 【請求項5】1次巻線と、中点が設けた2次巻線とを備
    えたトランスと、前記トランスの1次巻線に一方向の電
    圧を印加した後に前記電圧の印加を所定時間停止し、前
    記1次巻線に他方向の電圧を印加した後に電圧の印加を
    所定時間停止することを繰り返す電圧印加手段と、前記
    トランスの2次巻線の両端と、この両端を互いに接続す
    る接続点との間に配置した一対のスイッチ手段と、前記
    2次巻線の中点と前記接続点との間に配置し、前記中点
    と接続点との間の電力を平滑して出力する平滑手段と、
    前記戻り電流を検出する一対の検出手段と、前記検出手
    段の検出値の大小に応じて、前記スイッチ素子の駆動電
    圧を可変する手段とを具備することを特徴とする電源装
    置。
  6. 【請求項6】請求項2から5の何れかに記載の電源装置
    において、前記検出手段が検出した電流値が大きくなる
    に従い、前記半導体スイッチ素子の制御端子電圧を高く
    することを特徴とする電源装置。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の電源装置において、前記
    駆動電圧を段階的に変化させることを特徴とする電源装
    置。
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