JP2003246745A - 枇杷核エキスを有効成分とするフリーラジカル消去剤 - Google Patents

枇杷核エキスを有効成分とするフリーラジカル消去剤

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JP2003246745A
JP2003246745A JP2002047539A JP2002047539A JP2003246745A JP 2003246745 A JP2003246745 A JP 2003246745A JP 2002047539 A JP2002047539 A JP 2002047539A JP 2002047539 A JP2002047539 A JP 2002047539A JP 2003246745 A JP2003246745 A JP 2003246745A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フリーラジカルを副作用なしに消去し得る有
益な消去剤の提供。 【解決手段】 本発明のフリーラジカル消去剤は、枇杷
核エキスを有効成分とすることを特徴とする。また、本
発明のフリーラジカル消去剤の好ましい態様としては、
枇杷核由来エキスが、枇杷核を粉砕し得た粉砕物を、エ
タノール、メタノール、水、へキサンからなる群から選
択される少なくとも1種の溶媒に浸漬して、上清を分取
して前記枇杷核エキスを得ることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フリーラジカル消
去剤に関し、特に、枇杷核エキスを含有するフリーラジ
カル消去剤に関する。
【0002】
【従来の技術】動物、植物等の天然物質から抽出した特
定の成分を有するエキスが、様々な有効作用を有するこ
とが知られている。特に、動物、植物等の天然物質から
抽出したエキスの中では、魚油抽出物及び大豆抽出物
は、高脂血症に有効であることが知られている。天然物
質は、一般に腸管吸収に優れ、副作用がなく、人体に対
する安全性が高いという特徴がある。
【0003】一方、最近では、好中球等の食細胞が産生
する活性酸素により生成される過酸化脂質が肝線維化の
進展に大きく影響を与えることが注目されている。その
ため肝線維化の抑制には活性酸素(O2 -)及びハイドロ
キシラジカル(・OH)等のフリーラジカルの消去能を有
する薬物の投与が有用であり、種々の薬物について検討
が行なわれている。
【0004】また、高コレステロール血症に伴う動脈硬
化や虚血性心疾患の発症にフリーラジカルが大きく関与
していることが報告されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、天然物
質を抽出する場合に、有効成分を上手に抽出することが
困難な場合もあり、簡便に有効成分を抽出でき、かつ様
々な有効な作用を有する天然物質の利用が望まれてい
た。
【0006】また、上述したような、肝線維化、動脈硬
化、虚血性心疾患等に有害なフリーラジカルを消去し得
る消去剤に関しても、未だ満足な結果が得られていない
現状にある。
【0007】ところで、上述のような天然物質のうち、
枇杷は、通常果樹として広く植栽され、果実は食品、葉
は、皮膚疾患等に用いられているものの、種子(枇杷
核)は、廃棄物として処理されており、有効に利用され
ていない。そして、本邦において通常果樹として広く植
栽されているバラ科植物の一種である枇杷の種子(枇杷
核)に、漢方エキスに優る有効な作用があることは知ら
れていない。したがって、枇杷核から、何らかの方法に
より有効成分を抽出して、各有効成分を利用することに
より副作用なしに安全な健康食品または健康飲料を提供
できれば有意義である。しかし、このような枇杷核由来
の有効なエキスは、ほとんど知られていない。
【0008】そこで、本発明は、フリーラジカルを副作
用なしに消去し得る有益な消去剤を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】発明者らは、各種植物の
種子由来エキスに着目し、特に、枇杷核から抽出した枇
杷核エキスのフリーラジカル消去作用について検討した
結果、本発明の消去剤を見出すに至った。
【0010】本発明のフリーラジカル消去剤は、枇杷核
由来エキスを有効成分とすることを特徴とする。また、
本発明のフリーラジカル消去剤の好ましい態様として
は、枇杷核由来エキスが、枇杷核を粉砕して得た粉砕物
を、エタノール、メタノール、水、へキサン、又はこれ
らの混合物からなる群から選択される少なくともl種の
溶媒に浸漬して、上清を分取して得られることを特徴と
する。また、本発明のフリーラジカル消去剤の好ましい
態様としては、枇杷核由来エキスが、リノール酸、リノ
レン酸、β-シトステロール、β−シトステロール-3-O-
モノグリコシド、アミグダリン、ベンズアルデヒド、マ
ンデニトリル、安息香酸からなる群から選択される少な
くとも1種を含有することを特徴とする。また、本発明
のフリーラジカル消去剤の好ましい態様としては、枇杷
核由来エキスが、β-シトステロール及びβ-シトステロ
ール-3-O-モノグリコシドを含有することを特徴とす
る。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明のフリーラジカル消去剤
は、枇杷核エキスを含有する。枇杷核エキスは、枇杷の
種子由来のエキスである。本発明に適用する枇杷核エキ
スは、枇杷の種子由来である限り、全ての枇杷核エキス
を対象とする。ここで、フリーラジカルとは、遊離基と
も呼ばれ、広く不対電子を持つ原子団を意味する。一般
的に、フリーラジカルを持つ分子及びフリーラジカルを
生成する物質は、反応性に富み、細胞には有害である。
DNAについて考えれば、DNAを損傷させ、突然変異を誘発
させる。このようなフリーラジカルを、本発明において
は効率よく除去することが可能となる。
【0012】
【枇杷核エキスの調製方法】まず、図lを用いて、枇杷
核エキスの調製方法について一例を挙げて説明する。図
1は、枇杷核エキスの調製方法の一例を示す図である。
枇杷核は、必要に応じて洗浄し、乾燥する。乾燥は十分
に行なうのが好ましい。後の粉砕を均質に行なうためで
ある。
【0013】次に、枇杷核を粉砕する。粉砕の方法は特
に限定されず、ボールミル、ハンマーミル、ローラーミ
ル、ロッドミル、サンプルミル、スタンプミル、デイス
インテグレーター、乳鉢、冷却装置付きブレンダーなど
の公知の粉砕機を用いることができる。なお、粉砕時に
おける発熱により、枇杷核組成物の分解等が発生するこ
とも考えられることより、冷却装置付きブレンダーが好
ましい。
【0014】枇杷核を粉砕し粉砕物を得た後、各種溶媒
に前記粉砕物を浸漬する。この場合の溶媒は、特に限定
されず、所望とする効果に対応して適宜溶媒を設定する
ことができる。溶媒としては、エタノール、メタノー
ル、水、へキサン、酢酸エチル、クロロホルム、アセト
ンなどの極性、非極性溶媒を問わず挙げることができ
る。細胞膜透過性が高い枇杷核エキスを得ることができ
るという観点から、好ましくは、メタノール、エタノー
ル、水等である。
【0015】浸漬は、緩やかな攪拌下で行なうことがで
きる。各種溶媒に前記粉砕物を浸漬して各種溶液を得
る。各種溶液について,溶液の状態に応じて攪拌を行
い、場合によりそのまま溶液を放置しても良い。攪拌す
る場合には、特に限定されないが5〜10日間攪拌を持続
させることができる.
【0016】その後、上清を分取して蒸発乾固し、枇杷
核エキス末を得ることが出来る。蒸発乾固は、エバポレ
ータを用いて、55℃〜80℃の温浴上で行なうことができ
る。
【0017】
【枇杷核エキスの成分】枇杷核中に含まれる成分は、枇
杷核を極性の異なる溶媒を用いて抽出することにより、
その極性により振り分けられる。したがって、使用した
溶媒により、枇杷核エキスの成分の種類及び含有量は異
なる。
【0018】図2は、各種枇杷核エキスの成分を調べる
ために、各種溶媒を用いて抽出した枇杷核エキスの薄層
クロマトグラムを示す。
【0019】この薄層クロマトグラムによれば、溶媒が
水であるエキス(以下、水エキスという。)は、原点に
のみスポットが認められ、したがって、タンバタ質、糖
類、アミグダリン等の極性の高い化合物を含有すると考
えられる。
【0020】また、溶媒が70%エタノールであるエキス
(以下、70%エタノールエキスという。)、及び溶媒が
メタノールであるエキス(以下、メタノールエキスとい
う。)は、薄層クロマトグラムにおいて原点のスポット
が水エキスに比較して小さく、タンパク質、糖類、アミ
グダリン等の極性の高い化合物が少ないと考えられる。
70%エタノールエキス及びメタノールエキスにおいて
は、薄層クロマトグラムにてRf値が0.63を示す化合物は
リノレン酸、Rf値が0.53を示す化合物は、β−シトステ
ロール、Rf値が0.41を示す化合物はリノール酸、Rf値が
0.25を示す化合物はβ−シトステロール-3-O-モノグリ
コシドであることが、構造解析により判明したことによ
り、これらの化合物を少なくとも含む。また、溶媒がヘ
キサンであるエキス(以下、へキサンエキス)は、薄層
クロマトグラムにてRf値が0.71≧の化合物が確認され、
極性の低い化合物を多く含むと考えられる。
【0021】
【有効量】本発明によるフリーラジカル消去剤は、有効
的な量の枇杷核エキス、及び適当な投与形態の形で調製
される。
【0022】本発明のフリーラジカル消去剤における枇
杷核エキスの投与量は、投与対象患者の病態及びその重
篤度、投薬形態、選択した投与経路及び1日当たりの投
与回数等により変更することができる。
【0023】本発明のフリーラジカル消去剤における枇
杷核エキスの投与量は、ラットにおいては少なくとも37
5mg/kg/日となる量であり、ヒトにおいては感受性の相
違等により、更に低い量であることが好ましい。
【0024】また、投与には、経口剤(タブレット、カ
プセル、被膜タブレット、顆粒、溶液、シロップ)、直
腸投与用坐剤、注射剤等を用いることができる。投与対
象患者は、慢性疾患の場合が多く、長期投与の必要性、
運用の容易性という観点から、好ましくは、経口剤であ
る。
【0025】投与には、従来の他の成分、例えば、安定
保存剤、甘味料、着色剤、芳香剤などを含むことができ
る。
【0026】
【急性毒性試験】Carter. J.H. らは、枇杷核エキスの
含有成分であるアミグダリンの毒性について検討し、ラ
ットにおけるアミグダリンの致死量は、600mgであると
報告している(Carter. J.H. Mclefferty,M. A., Gold
0an, F., Biochem. Pharmacol. 29,301(1980))。枇
杷核エキスの致死量は、そのアミグダリン含量(7.4
%)より、8060mg/kgと推定できる。
【0027】
【枇杷核エキスの調製方法】枇杷核は、高知県内にて採
取した枇杷の種子を日干しにより十分に乾燥させたもの
を用いた。枇杷核エキスは、冷却装置付ブレンダーにて
粉砕(1,000rpm)した枇杷核(1,050g)
を倍量の70%エタノール(2,1000ml)に浸漬、
攪拌器にて常時攪拌(300rpm)し、浸漬後7日に
上清を分取し、エバポレータにて70℃の温浴で蒸発乾固
し、製した。なお、枇杷核エキス末の収量は10.4g(抽
出率1.0%)であった。
【0028】
【成分分析】枇杷核エキスのフリーラジカル消去作用を
検討する為に、まず、枇杷核エキスに含有きれる有効成
分について調べた。即ち、枇杷核エキスを調製(図l)
し、溶媒間分画法、シリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー、分子ふるいカラムクロマトグラフイー及び薄層クロ
マトグラフィー(TLC)を用いて成分分画を行い、8種類
の成分を単離した。これらの化合物について高速液体ク
ロマトグラフィー(HPLC)、TLC等を用いた標品との
比較、及び核磁気共鳴法(NMR)、質量分析法(MS)、
赤外吸収スペクトル法(IR)等を用いた機器分析により
構造決定を行った。その結果、枇杷核エキスは、β−シ
トステロール、β−シトステロール−3−O−モノグリ
コシド、リノール酸、リノレン酸、アミグダリン、ベン
ズアルデヒド、マンデニトリル及び安息香酸を含有する
ことが判明した。以下に、その同定結果を示す。測定条
件等については、以下の通りである。
【0029】
【β−シトステロール】β-シトステロールは、枇杷核
エキスより単離し、TLC,EI-MS,1HNMR(CDCl2)、スペクト
ルにおいて標品のデータを比較同定した。 TLC展開溶媒 CHCl3: MeOH: H2O (8:2:0.2) Rf値0.71 HR-EI-MS C29H30Oとして、理論値414.378、実測値414.
387 1HNMR(ピリジン-d5)141.0(s、lC)121.9(d、lC)10
2.6(d、1C)、56.9(d、1C)、56.4(d、lC)、50.5
(d、lC)、46.2(d、1C)、42.6(s、1C)40.0(t、l
C)、39.4(t、1C)、37.0(t、lC)、37.0(s、1C)、
36.4(d、1C)34.3(t、lC)、32.24(t、1C)、32.15
(d、1C)、32.15(d、1C)、30.3(t、1C)29.6(d、1
C)、28.6(t、lC)、26.6(t、lC)、24.6(t、IC)、
23.5(l、1C)、(t、1C)、20.0(q、lC)、19.5(q、
lC)、19.3(q、1C)、19.1(q、iC)、12.2(q、l
C)、12.0(q、1C) IR (KBr, cm-1) 3420
【0030】β−シトステロール−3−O−モノグリコシ
ド β−シトスチロール−3−O−モノグリコシドは、枇杷
核エキスより単離、H NMR(σ、CDCl3)及び13C−NMR
(σ、ピリジン-d5)スペクトルにおいて標品のデータ
と比較同定した。 1HNMR(δ、ピリジン-d5)5.6−3.8(m)2.8-0.6(m) 13C-NMR(δ、ピリジン-d5)141.0(s、1C)、121.9
(d、1C)、102.6(d、lC)78.6(d、lC)、78.4(d、1
C)、78.3(d、lC)、75.3(d、1C)、71.8(d、1C)、
62.9(t,1C)、56.9(d、lC)、56.4(d、1C)、50.5
(d、1C)、46.2(d、lC)、42.6(s、1C)、40.0(t、
lC)、39.4(t、lC)、37.6(t、1C)、37.0(s、l
C)、さ6.4(d、lC)、34.3(t、1C)、32.24(t、1
C)、32.15(d、1C)、30.3(t、1C)、29.6(d、1
C)、28.6(t、lC)、26.る(l、IC)、24.6(t、l
C)、23.5〈t、1C)、21.4(t、lC)、20.0(q、lC)、
19.5(q、IC)、19.3(q、1C)、19.1 (q、1C)、12.0
(q、lC)、12.9(q、1C)
【0031】
【安息香酸】安息香酸は、枇杷核エキスより単離し、1
R, HR-EI-MS, 1HNMR(CDCl3)及びHR-EI-MSスペクトルに
おいて標品のデータと比較同定した。 IR(KBr、cm-1)3432、3072、1687、1602 1HNMR(δ、CDCl3)8.15−8.10(m, 2H)7.66−7.60
(m.1H)7.52-7.46(m,2H) 13C-NMR(δ、CDCI3)171.2
(s、1C)、133.8(d、1C)、130.2(d、2C)、129.2
(s、lC)、128.5(d、2C) HR-EI-MS C7H6O2として、理論値122.043、 実測値12
2.036
【0032】
【リノール酸及びリノレン酸】リノール酸及びリノレン
酸は、枇杷核エキスをHPLCに付し、標品と比較同定し
た。枇杷核エキスのHPLCクロマトにおいて、リノール酸
及びリノレン酸の標品と同一のリテンションタイムを示
すピークが認められた。 リノール酸及びリノレン酸のHPLCの測定条件 装置 日立D600型高速液体クロマトグラフ 検出 240nm カラム YMC Pack ODS-AQ 150×6.6mm I.D. 測定温度 30℃ 移動相 アセトニトリル:水:酢酸(8:2:0.1) 流速 0.7ml/min
【0033】〔アミグダリン、ベンズアルデヒド及びマ
ンデニトリル〕アミグダリン、ベンズアルデヒド及びマ
ンデニトリルは、枇杷核エキスをHPLCに付し、標品と比
較同定した。枇杷核エキスのHPLCクロマトにおいて、ア
ミグダリン、ベンズアルデヒド及びマンデニトリルの標
品と同一のリテンションタイムを示すピークが認められ
た。
【0034】アミグダリンのHPLCの測定条件 装置 日立D600型高速液体クロマトグラフ 検出 UV242nm カラム YMC Pack ODS-AQ 150×6.6mm I.D. 測定温度 30℃ 移動相 アセトニトリル:水(1:4) 流速 1ml/min リテンションタイム:5.15分
【0035】ベンズアルデヒドのHPLCの測定条件 装置 日立D600型高速液体クロマトグラフ 検出 UV280nm カラム YMC Pack ODS-AQ 150×6.6mm I.D. 測定温度 30℃ 移動相 アセトニトリル:2%酢酸(2:1) 流速 1ml/min リテンションタイム:4.05分
【0036】マンデニトリルのHPLCの測定条件 装置 日立D600型高速液体クロマトグラフ 検出 280nm カラム YMC Pack ODS-AQ 150×6.6mm I.D. 測定温度 30℃ 移動相 メタノール:水(7:3) 流速 1ml/min リテンションタイム:4.98分
【0037】枇杷核エキスより単離した化合物を表1に
示す。
【表1】
【0038】
【実施例】以下では本発明の実施例を説明するが、本発
明は、下記の実施例に限定して解釈されるものではな
い。
【0039】
【実施例1】まず、活性酸素(02 -)消去能に対する枇杷
核エキス及びその有効成分の影響について調べた。好中
球は、ラット末梢血より濃度勾配遠心法により分離し
た。分離した好中球に、活性酸素産生刺激剤fMLP(N-for
myl-methionyl-phenylalanine(N-フォルミル−メチオニ
ル−ロイシル−フェニルアラニン))及び各種濃度のエキ
スあるいは有効成分を投与し、産生する活性酸素量
(O2 -)をチトクロームC還元法で測定した。対照例とし
て、市販医薬品(ラジカット及びアスコルピン酸)を用
いて同様に試験を行なった。なお、活性酸素消去能は、
枇杷核エキス及びその有効成分の投与群と無投与群との
比により求めた活性酸素産生抑制率及び活性酸素除去率
で表した。結果を、図3 (a)〜(i) に示す。図3は、
好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼす枇杷核エキス
及びその有効成分の影響を示す。対照例のラジカット及
びアスコルピン酸については、それぞれ図4 (a)、
(b)に示す。これらの結果、特に、本発明の枇杷核エ
キス及びβ−シトステロールは優れた活性酸素産生抑制
効果、及び活性酸素除去効果を示した。一方、ラジカッ
トは、弱い活性酸素産生抑制効果を示したが、活性酸素
除去効果は示さなかった。また、アスコルピン酸は、活
性酸素産生抑制効果を示さなかったが、弱い活性酸素除
去効果を示した。
【0040】
【実施例2】次に、活性酸素産生刺激剤としてfMLP
の代わりにPMA(Phorbol myristateacetate(ホルボー
ルミリステート アセテート))を用いて、実施例1と
同様に試験した。結果を図5(a)〜 (i)に示す。対
照例のラジカット及びアスコルピン酸については、それ
ぞれ図6 (a)、(b)に示す。本発明の枇杷核エキスは
活性酸素産生抑制効果及び活性酸素除去効果を示した。
β―シトステロールは弱い活性酸素除去効果が認めら
れ、活性酸素産生抑制効果は認められなかった。一方、
ラジカットはごく弱い活性酸素産生抑制効果及び活性酸
素除去効果を示したが、アスコルビン酸は効果が認めら
れなかった。
【0041】
【実施例3】更に、fMLPの代わりにAA(Arachidoni
c Acid(アラキドン酸))を用いて、実施例lと同様に
試験した。結果を図7(a)〜(i)に示す。対照例のラジ
カット及びアスコルピン酸については、それぞれ図8
(a)、(b)に示す。本発明の枇杷核エキスは、濃度を
高くした場合に活性酸素産生抑制効果を示した。また、
活性酸素除去効果を示した。β―シトステロールは弱い
活性酸素産生抑制効果及び活性酸素除去効果を示した。
一方、ラジカットは、わずかに活性酸素産生抑制効果を
示し、活性酸素除去効果は認められなかった。また、ア
スコルビン酸は効果が認められなかった。
【0042】
【実施例4】次に、キサンチン・キサンチンオキシダー
ゼによる活性酸素発生系について調べるために、高水溶
性テトラリゾウム塩還元法を用いて枇杷核エキスの活性
酸素(O2 -)消去能について検討した。その結果を表2に
示す。
【表2】 表2は、枇杷核エキス及び有効成分、ラジカット、アス
コルビン酸のSOD活性を示す。表2から明らかなよう
に、本発明の枇杷核エキスは100nM濃度において、SOD活
性は85%と高かったが、有効成分、ラジカット及びアス
コルビン酸は10%前後、もしくは認められなかった。
【0043】
【実施例5】また、安定ラジカルDPPH(1. 1-Diphenyl-2
-picrylhedrazyl(1. 1-ジフエニル−2−ビクリルヒド
ラジル))を用いてフリーラジカル「活性酸素(O2 -
+ハイドロキシラジカル(-OH)」の消去能について
検討した。50μM DPPHのエタノール溶液に、エタノール
又は蒸留水に溶解した枇杷核エキス及び有効成分を加
え、室温下で5分以内に吸光度517nmにて測定し、枇杷核
エキス及び各有効成分によるDPPHの消去作用より、50%
(IC50)消去量を求め、ラジカットとアスコルビン酸との
比較検討した。その結果を表3に示す。
【表3】 表3は、枇杷核エキス及びその有効成分、ラジカット、
アスコルビン酸のDPPH50%消去量を示す。表3から
明らかなように、本発明の枇杷核エキスは、DPPH50
%消去量が14.1μMと低く、対照としたラジカット及び
アスコルビン酸も同様に13.7μM、28.2μMと低く認め
られた。
【0044】
【実施例6】次に、ESR (Electron Spin Resonance(電
子スピン共鳴))を用いて枇杷核エキス及び各有効成分
のハイドロキシラジカル消去能について検討した。0.11
5MPBN(phenyl t-butyl nitrone)リン酸緩衝液に1
0mM硫酸アンモニウム鉄(II)水溶液を加えてハイドロ
キシラジカルを発生させ、ESRにて枇杷核エキス及び
各有効成分のハイドロキシラジカル消去能を測定し、ラ
ジカット及びアスコルビン酸との比較検討した。その結
果を表4に示す。
【表4】 表4は、枇杷核エキス及びその有効成分、ラジカット、
アスコルビン酸のヒドロキシラジカル消去活性を示す。
表4から明らかなように、Fenton反応によるヒドロキシ
ラジカルの消去活性(ESR法)は、枇杷核エキスが32
%、β−シトステロールが27%、安息香酸が24%と高
く、対照としたラジカット及びアスコルビン酸は23%及
び27%とほぼ同様の消去活性を示した。
【0045】
【発明の効果】本発明のフリーラジカル消去剤は、有害
なフリーラジカルを効率的に除去し得るという有利な効
果を有する。
【0046】本発明のフリーラジカル消去剤は、素材が
天然素材であるため、副作用を生じることなしに、所望
の効果を達成することができ、医療への責献はもとよ
り、農産物の利用範囲の拡大、及び廃棄物の有効利用
等、社会的貢献度が高いという有利な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、枇杷核エキスの調製方法の一例を示
す図である。
【図2】 図2は、各種溶媒を用いた場合の薄層クロマ
トグラムの結果を示す図である。
【図3A】 図3Aは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有功成分の影響を示す。
【図3B】 図3Bは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有功成分の影響を示す。
【図3C】 図3Cは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有功成分の影響を示す。
【図3D】 図3Dは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有功成分の影響を示す。
【図3E】 図3Eは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有功成分の影響を示す。
【図3F】 図3Fは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有功成分の影響を示す。
【図3G】 図3Gは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有功成分の影響を示す。
【図3H】 図3Hは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有功成分の影響を示す。
【図3I】 図3Iは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有功成分の影響を示す。
【図4A】 図4Aは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図4B】 図4Bは、活性酸素産生刺激剤fMLPを
用いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図5A】 図5Aは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図5B】 図5Bは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図5C】 図5Cは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図5D】 図5Dは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図5E】 図5Eは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図5F】 図5Fは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図5G】 図5Gは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図5H】 図5Hは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図5I】 図5Iは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
す枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図6A】 図6Aは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図6B】 図6Bは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図7A】 図7Aは、活性酸素産生刺激剤AAを用い
た場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼす
枇杷核エキス及びその有効成分の影響を示す。
【図7B】 図7Bは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図7C】 図7Cは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図7D】 図7Dは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図7E】 図7Eは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図7F】 図7Fは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図7G】 図7Gは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図7H】 図7Hは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図7I】 図7Iは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図8A】 図8Aは、活性酸素産生刺激剤AAを用い
た場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼす
ラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
【図8B】 図8Bは、活性酸素産生刺激剤PMAを用
いた場合に、好中球からの活性酸素(O2 -)産生に及ぼ
すラジカット及びアスコルビン酸の影響を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 31/277 A61K 31/277 31/575 31/575 31/7028 31/7028 31/704 31/704 A61P 39/06 A61P 39/06 Fターム(参考) 4C086 AA01 AA02 DA08 EA19 EA21 MA03 MA52 ZC37 ZC80 4C088 AB51 AC04 BA08 CA08 MA52 NA14 ZC37 ZC80 4C206 AA01 AA02 CB09 DA04 DA05 DA17 HA13 MA04 MA72 NA14 ZC37 ZC80

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 枇杷核由来エキスを有効成分とするフリ
    ーラジカル消去剤。
  2. 【請求項2】 枇杷核由来エキスが、枇杷核を粉砕して
    得た粉砕物を、エタノール、メタノール、水、ヘキサ
    ン、又はこれらの混合物からなる群から選択される少な
    くとも1種の溶媒に浸漬して、上清を分取して得られる
    ことを特徴とする請求項l記載のフリーラジカル消去
    剤。
  3. 【請求項3】 枇杷核由来エキスが、リノール酸、リノ
    レン酸、β-シトステロール、β-シトステロール-3-O-
    モノグリコシド、アミグダリン、ベンズアルデヒド、マ
    ンデニトリル、安息香酸からなる群から選択される少な
    くとも1種を含有することを特徴とする請求項1又は2項
    に記載のフリーラジカル消去剤。
  4. 【請求項4】 枇杷核由来エキスが、β-シトステロー
    ル及びβ-シトステロール-3-0-モノグリコシドを含有す
    ることを特徴とする請求項1〜3項のいずれか1項に記載
    のフリーラジカル消去剤。
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