JP2003246902A - 含ハロゲン樹脂用安定剤 - Google Patents

含ハロゲン樹脂用安定剤

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JP2003246902A
JP2003246902A JP2002093269A JP2002093269A JP2003246902A JP 2003246902 A JP2003246902 A JP 2003246902A JP 2002093269 A JP2002093269 A JP 2002093269A JP 2002093269 A JP2002093269 A JP 2002093269A JP 2003246902 A JP2003246902 A JP 2003246902A
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earth metal
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phenol
halogen
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JP2002093269A
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Akiyuki Hiraide
明幸 平出
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Toho Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存時に着色せず、またエンドクリンとして
問題となるフェノール類を含まず、特に含ハロゲン樹脂
用の安定剤として優れた効果を示すアルカリ土類金属の
フェノールフリー過塩基性化合物を製造する方法および
それらを使用したフェノールフリー含ハロゲン樹脂を提
供する。 【解決手段】 本発明のアルカリ土類金属フェノールフ
リー過塩基性化合物の製造方法は、少なくとも一種のア
ルカリ土類金属塩基、少なくとも一種の炭素数10〜1
8のモノアルコール、少なくとも一種の一価カルボン酸
および少なくとも一種のナフテン系鉱物油類を、塩基過
剰となるように混合して、塩基性度が実質的に減じられ
るまで、炭酸ガスにより処理する工程を包含することを
特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フェノール化合物
を一切使用しない、アルカリ土類金属のフェノールフリ
ー過塩基性化合物の製造方法に関する。詳しくは、耐候
性、安全性に問題となるフェノール類を使用しないこと
を特徴とする、特に塩素含有樹脂用の安定剤として有用
なアルカリ土類金属の過塩基性化合物の製造方法、それ
らを使用した安定剤、およびそれらを使用した含ハロゲ
ン樹脂に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩化ビニル樹脂などの含ハロゲン樹脂
は、農業用のシートから、壁紙などの建材用とまで種々
の用途に使用されている。しかし、含ハロゲン樹脂は光
や熱により、加熱成型加工時あるいは製品の使用時に、
脱ハロゲン化水素に起因する分解を起こし安定性が悪く
なることが知られている。そこで安定性を改善するた
め、有機酸の金属塩、β−ジケトン化合物、エポキシ化
合物、有機錫化合物、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの
種々の安定剤を配合することが検討されている。
【0003】これらの安定剤の中でも、有機金属系の安
定剤、とくに鉛系、カドミニウム系、有機錫系などは安
定化効果が優れているが、毒性の問題から、これらの使
用は制限されている。一方近年、バリウム、カルシウム
などのアルカリ土類金属の有機酸塩、特にアルカリ土類
金属の過塩基性化合物は、高い金属含有量を有すること
などから優れた安定化効果を示し、多く使用されるよう
になってきている。
【0004】従来、アルカリ土類金属の過塩基性化合物
を製造する際、アルカリ土類金属の炭酸塩である多量の
無機化合物を希釈油中に可溶化するために、反応促進剤
としてフェノール類を使用しないと、過塩基価200m
gKOH/g以上の高い金属含有量を有する過塩基性錯
体を製造することが出来なかった。ところが、それらに
フェノール類が残存するため、保存下で着色し、含ハロ
ゲン樹脂に配合した場合、熱により着色を生じやすいな
どの欠点を有している。さらに、USP296864
2、USP3630979、USP3773664、U
SP4159973に記載されるように、そのフェノー
ル類としては、近年問題となっているエンドクリン化合
物であるアルキルフェノールが主に使用されている。
【0005】過塩基性化合物の保存下、および含ハロゲ
ン樹脂に配合した場合の着色を解決するために、特表昭
63−502753号公報、特開平9−286874、
特表平11−501333には、過塩基性化合物中の遊
離のフェノール性水酸基を処理するために低級のプロピ
レンオキシドまたはエチレンオキシド、多価エポキシ化
合物、アルキルグリシジルエステル等を使用することが
記載されている。しかし、遊離のフェノール性水酸基を
0にすることは不可能であり、その改善効果は不十分な
ものであった。さらに、エチレンオキシド処理後の反応
生成物もエンドクリン化合物であり、問題は解決されな
い。
【0006】アルカリ土類金属の炭酸塩である多量の無
機化合物を希釈油中に可溶化するために、芳香族溶剤、
通常の鉱物油が使用されてきたが、従来、可溶化のため
の重要な因子である、可溶化するための溶媒に対しては
十分な検討がされてこなかった。また、ナフテン系鉱物
油に関しては、それに含まれる芳香族化合物、多環芳香
族等により、検討されてこなかった。近年、安全性の問
題から、水素化処理、水素化精製が用いられ、多環芳香
族が3パーセント以下のナフテン系鉱油が製造されるよ
うになってきている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、着色
の原因となる、またエンドクリンとして問題となるフェ
ノール類を含まず、特に含ハロゲン樹脂用の安定剤とし
て優れた効果を示すアルカリ土類金属のフェノールフリ
ー過塩基性化合物を製造する方法、およびフェノール類
を含まない含ハロゲン樹脂を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
を重ねた結果、塩基過剰のアルカリ土類金属の有機酸塩
に炭酸ガスを供給して得られるアルカリ土類金属の過塩
基性化合物の製造において、多量の無機化合物を希釈油
中に可溶化するための重要な因子である反応溶媒に注目
し、鋭意検討した結果、フェノール類を使用せず、ある
種のアルコール類、ナフテン系鉱物油類を使用すること
により、上記課題を解決することを見出した。
【0009】すなわち本発明は、アルカリ土類金属の過
塩基性化合物の製造において、フェノール化合物を使用
せず、少なくとも一種のアルカリ土類金属塩基、少なく
とも一種の炭素数10〜18のモノアルコール、少なく
とも一種の一価カルボン酸および多環芳香族が3パーセ
ント以下の少なくとも一種のナフテン系鉱物油類を、塩
基過剰となるように混合し、塩基性度が実質的に減じら
れるまで、炭酸ガスにより処理する工程を包含すること
を特徴とする過塩基価200mgKOH/g以上のアル
カリ土類金属フェノールフリー過塩基性化合物の製造方
法に関する。
【0010】さらに、アルカリ土類金属塩基が、一価カ
ルボン酸1当量に対して、2〜10当量である上記アル
カリ土類金属フェノールフリー過塩基性化合物の製造方
法。上記アルカリ土類金属フェノールフリー過塩基性化
合物。少なくとも一種の上記アルカリ土類金属フェノー
ルフリー過塩基性化合物を使用した含ハロゲン樹脂用安
定剤。含ハロゲン樹脂100部(質量比)に対して、少
なくとも一種の上記のアルカリ土類金属フェノールフリ
ー過塩基性化合物を0.01〜10部添加してなる含ハ
ロゲン樹脂組成物を提供することにある。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明のアルカリ土類金属
フェノールフリー過塩基性化合物の製造方法、使用方法
について述べる。
【0012】アルカリ土類金属のカルボン酸塩とアルカ
リ土類金属炭酸塩との単純な混合物では均一な液状を示
すことが出来ないが、本発明により得られるアルカリ土
類金属の超過塩基性化合物とは、これらが弱い結合、ミ
セルの形成等によりアルカリ土類金属炭酸塩を分散し、
均一な可溶化した過塩基性の化合物になっているもので
ある。つまり、有機アルカリ土類金属塩に対して、過剰
のアルカリ土類金属含有量を有しながら、すなわち過塩
基性(オーバーベース)という、有機溶媒中で均一な液
状を示すという特徴を有している。
【0013】本発明の製造方法における工程で使用され
る成分であるアルカリ土類金属塩基としては、カルシウ
ム、バリウム、マグネシウム、ストロンチウムなどのア
ルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、スルフィド、ヒド
ロスルフィドなどがあるが、好ましくは、カルシウムま
たはバリウムの酸化物または水酸化物である。
【0014】上記工程で使用される成分であるアルコー
ル類は、反応促進剤として働くものである。例えば、デ
カノール、ウンデカノール、ドデカノール、トリデカノ
ール、テトラデカノール、ペンタデカノール、ヘキサデ
カノール、ヘプタデカノール、オクタデカノールなどの
直鎖または分岐のモノアルコール、または、それらのア
ルコールのアルキル鎖中に不飽和結合を有する、ミリス
チルアルコール、オレイルアルコール、それらのアルコ
ール分子中に(チオ)エーテル結合、(チオ)エステル
結合、ニトロ基、アミノ基、ハロゲン原子等の置換基を
有することができる。それらのアルコール類の中で、好
ましくは炭素数10〜18のモノアルコール2種以上の
混合物である。それらアルコールの炭素数が小さすぎる
と、揮発しやすく、炭素数が大きすぎると溶解性不足で
析出することがある。
【0015】上記促進剤として使用されるアルコール類
の量は特に限定されるものではないが、成分である一価
カルボン酸に対して0.1倍当量以上で使用され、好ま
しくは、0.1〜10倍等量で使用される。これ以上使
用しても反応促進効果は小さく、むしろミセルの生成を
阻害して、均一な液状の製品を得ることが出来なくなっ
てしまう。
【0016】また、上記工程で使用される成分である一
価カルボン酸としては、例えば、カプロン酸、エナント
酸、カプリル酸、2−エチルヘキサン酸、ペラルゴン
酸、カプリン酸、ネオデカン酸、ウンデカン酸、ラウリ
ン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ス
テアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール
酸、リノレン酸、リシノール酸、ベヘニン酸、エライジ
ン酸などの脂肪族カルボン酸、アジピン酸モノラウリル
エステル、アジピン酸モノオレイルエステル、フタル酸
モノラウリルエステル、アジピン酸モノオレイルエステ
ル等の多価脂肪酸とのエステル、安息香酸、アルキル安
息香酸、フェニルステアリン酸、サリチル酸、アルキル
サリチル酸等の芳香族カルボン酸などが含まれる。好ま
しくは、ミセルの生成を助け、系内の水をより細かく分
散させるために、炭素数10〜20の飽和または不飽和
脂肪酸である。
【0017】アルカリ土類金属塩基は、上記成分である
一価カルボン酸に対して過剰に使用されるが、カルボン
酸1当量に対して、アルカリ土類金属塩基が2〜10当
量、好ましくは4〜8当量となるように使用される。
【0018】また、上記工程で使用される成分であるナ
フテン系鉱物油は、反応中および製品中の希釈油として
使用される。ナフテン系鉱物油としては、近年精製度が
改善された多環芳香族が3パーセント以下の、ダイナフ
レシアN28、U46、U68、N90、クリセフオイ
ルF8,F46、F68、コスモピュアスピン46N、
セレオNH8、NH46、フッコールNL60E、NL
250E、NL350E、SNH8、SNH22、SN
H46、SNH68、SNH100、SUN60N、5
00N等各種組成、粘度のものを使用できるが、その選
択は使用目的に依存する。好ましくは、ナフテン系鉱物
油中のナフテン分が30パーセント以上、沸点200℃
以上の常温で不揮発性、および製品粘度を下げるため4
0℃の粘度が100mm2/s以下の鉱物油が使用され
る。さらに好ましくは、ナフテン分が40パーセント以
上の鉱物油である。ナフテン系鉱物油類の量は、アルカ
リ土類金属の量によるが、好ましくは系内に10〜60
パーセント含む。さらに好ましくは20〜50パーセン
トである。
【0019】さらに、希釈油としては、その他に脂肪
族、脂環族あるいは芳香族系の炭化水素、エステル類、
エーテル類など天然または合成の各種の希釈剤を追加す
ることができる。また、これらの希釈剤は、必要に応じ
て工程において除去または追加することもできる。
【0020】本発明の工程は、アルカリ土類金属とカル
ボン酸を反応させ、加熱および脱水反応により、系内の
水をより細かく分散させる。続いて80℃以上、200
℃以下の任意の温度で炭酸ガスを直接徐々に吹き込みな
がら行なわれる。炭酸ガスの吹き込み量は、あまり速い
と良好なミセルが生成されず、あまり遅いと実用的でな
い。好ましくは、3時間から10時間をかけて導入す
る。炭酸ガスの使用量は、実質塩基性が減じられるま
で、塩基性に対する理論当量、または5%程度過剰に導
入される。
【0021】本発明のアルカリ土類金属のフェノールフ
リー過塩基性化合物は、含ハロゲン樹脂に添加すること
により、特に加工時の安定性、および耐候性が改善され
る。含ハロゲン樹脂としては、ハロゲン化ビニル重合
体、およびその他のモノマーとの共重合体があり、たと
えば、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル、ポリ臭化ビ
ニル、ポリ塩化ビニリテン、塩素化ポリエチレン、塩素
化ポリプロピレン、塩化ビニルエチレン共重合体、塩化
ビニルプロピレン共重合体、塩化ビニルイソブチレン共
重合体、塩化ビニルスチレン共重合体、塩化ビニル酢酸
ビニル共重合体、塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体、
塩化ビニルスチレン−アクリロニリトル共重合体、塩化
ビニルマレイン酸エステル共重合体、塩化ビニルメタク
リル酸エステル共重合体、などの塩素含有樹脂などをあ
げることができる。さらに、これら塩素含有樹脂相互の
ブレンド品、その他のポリマーとのブレンド品なども含
まれる。
【0022】本発明の製造方法により得られたアルカリ
土類金属のフェノールフリー過塩基性化合物を含ハロゲ
ン樹脂に添加する場合、過塩基性化合物の添加量(質量
比)は含ハロゲン樹脂100部に対して0.01〜10
部であり、好ましくは0.1〜2部である。
【0023】本発明の製造方法により得られたアルカリ
土類金属のフェノールフリー過塩基性化合物を含ハロゲ
ン樹脂に添加する場合、各種添加剤を併用して含ハロゲ
ン樹脂用安定剤とすることができる。例えば、金属有機
酸塩(カルボキシレート、ホスフェート)、β−ジケト
ン化合物、β−ジケトン化合物の金属錯塩、有機ホスフ
ァイト化合物、エポキシ化合物、有機錫化合物、ハイド
ロタルサイト化合物、ゼオライト化合物、抗酸化剤、紫
外線吸収剤、その他無機金属化合物等を併用することが
できる。
【0024】その他必要に応じて、可塑剤、光安定剤、
架橋剤、顔料、充填剤、発泡剤、帯電防止剤、防曇剤、
難燃剤、表面処理剤、滑剤、蛍光剤、防黴剤、殺菌剤、
加工助剤、離型剤などを混合することができる。
【0025】
【実施例】以下に実施例、比較例をあげて本発明を説明
するが、本発明はこれらの実施例、比較例に限定される
ものではない。
【0026】実施例1 水酸化バリウム8水塩315.3g、ナフテン系鉱物油
(ナフテン分50%、40℃の粘度45.9mm2/
s)120.0gおよびラウリルアルコール30.0g
仕込み、撹拌しながら70℃まで昇温する。次にオレイ
ン酸51.5gを仕込み、中和反応を行なう。窒素を吹
き込みながら150℃まで昇温、脱水反応を完了させ
た。
【0027】吹き込み管より炭酸ガス42gを90ml
/minで約4時間かけて吹き込み、脱水を継続しなが
ら、150℃で反応させた。70℃に冷却し、ろ過助剤
(セライト)を使用して、ろ過を行ない、淡黄色透明液
状のバリウム過塩基性化合物300g〔バリウム含有量
33.6%、過塩基価275mgKOH/g〕を得た。
【0028】実施例2 実施例1において、ラウリルアルコール30.0gをラ
ウリルアルコール10.0g、テトラデカノール10.
0gおよびヘキサデカノール10.0gの混合物に代え
て行ない、淡黄色透明液状のバリウム過塩基性化合物3
03g〔バリウム含有量33.9%、過塩基価277m
gKOH/g〕を得た。
【0029】実施例3 実施例1において、ナフテン系鉱物油(ナフテン分5
0.0%、40℃の粘度45.9mm2/s)120.
0gをナフテン系鉱物油(ナフテン分42%、40℃の
粘度9.8mm2/s)120.0gに代え、ラウリル
アルコール30.0gをオレイルアルコール15.0
g、ステアリルアルコール10.0gおよびヘキサデカ
ノール10.0gの混合物に代えて行ない、淡黄色透明
液状のバリウム過塩基性化合物300g〔バリウム含有
量33.7%、過塩基価275mgKOH/g〕を得た
【0030】比較例1 実施例1において、ナフテン系鉱物油120.0gをパ
ラフィン系鉱物油(40℃の粘度26.1mm2/s)
120.0gに代え、ラウリルアルコール30.0gを
オクチルアルコール30.0gに代えて、その他は実施
例1と同様な方法で反応させた。ろ過助剤(セライト)
を使用してろ過を行なったが、炭酸バリウムの細かい結
晶が生成し、ろ過目詰まりを起こした。最終的に淡黄色
液状でやや霞のあるバリウム過塩基性化合物120g
〔バリウム含有量22.0%、過塩基価180mgKO
H/g〕を得た。
【0031】比較例2 実施例1において、ナフテン系鉱物油120.0gをパ
ラフィン系鉱物油(40℃の粘度26.1mm2/s)
105.0gに代え、さらにノニルフェノール15.0
gを加えて、その他は実施例1と同様な方法で反応させ
た。ろ過助剤(セライト)を使用してろ過を行なった
が、ろ過目詰まりは起こさなかった。赤褐色透明液状の
バリウム過塩基性化合物305g〔バリウム含有量3
5.0%、過塩基価286mgKOH/g〕を得た。
【0032】実施例1〜3および比較例1および2で得
られたアルカリ土類金属の過塩基性化合物をそれぞれ、
100CCのビーカーに入れ、80℃の恒温槽にて1週
間の経時試験を実施した。経時前後のサンプルの色相を
ASTM色試験法(JIS K−2580)で調べた。
それらの結果を下記表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】本発明により得られたアルカリ土類金属の
過塩基性化合物を含ハロゲン樹脂に添加したときの効果
確認のため、次の試験を行なった。
【0035】次の配合処方にて、混練ロールで厚さ1m
mのシートを作成し、180℃における熱安定性試験を
実施した。その安定性について、着色を目視により評価
した。それらの結果を下記表2に示す。
【0036】 〔配 合〕 g 塩化ビニル樹脂 100 ジオクチルフタレート 50 亜鉛ステアレート 0.5 ステアリン酸 0.3 バリウムステアレート 0.2 β−ジケトン化合物 0.1 エポキシ化アマニ油 0.5 アルカリ土類金属の過塩基性化合物(実施例、比較例) 0.5
【0037】
【表2】
【0038】以上の結果より、アルカリ土類金属の過塩
基性化合物の製造において、比較例1で示すとおり、炭
素数10未満のアルコール、パラフィン系鉱物油を使用
すると、十分塩基性の高い、均一で透明な製品を得る事
ができない。また、比較例2で示す通り、ノニルフェノ
ールを使用すると、塩基性の高い、透明な製品を得る事
ができるが、経時での着色性が劣り、近年問題となって
いるエンドクリン化合物を含むという欠点を有する。
【0039】これに対し、適切にアルコール類を選択
し、ナフテン系鉱物油を使用した場合は、実施例1〜3
に示すとおり、着色性の優れた、高塩基価の透明な製品
を得る事ができる。また、含ハロゲン樹脂に配合したと
きにも熱安定性についても優れた効果が得られる。
【0040】
【発明の効果】本発明の製造方法により、保存時に着色
せず、またエンドクリンとして問題となるフェノール類
を含まず、特に塩素含有樹脂用の安定剤として優れた効
果を示すアルカリ土類金属のフェノールフリー超過塩基
性化合物を製造するができる。また、それら過塩基性化
合物を使用する事により、フェノールフリーの含ハロゲ
ン樹脂を提供することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ土類金属の過塩基性化合物の製
    造において、フェノール化合物を使用せず、少なくとも
    一種のアルカリ土類金属塩基、少なくとも一種の炭素数
    10〜18のモノアルコール、少なくとも一種の一価カ
    ルボン酸および多環芳香族が3パーセント以下の少なく
    とも一種のナフテン系鉱物油類を、塩基過剰となるよう
    に混合し、塩基性度が実質的に減じられるまで、炭酸ガ
    スにより処理する工程を包含することを特徴とする過塩
    基価200mgKOH/g以上のアルカリ土類金属フェ
    ノールフリー過塩基性化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 アルカリ土類金属塩基が、一価カルボン
    酸1当量に対して、2〜10当量である請求項1記載の
    アルカリ土類金属フェノールフリー過塩基性化合物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のアルカリ土類金属フェノ
    ールフリー過塩基性化合物。
  4. 【請求項4】 少なくとも一種の請求項1記載のアルカ
    リ土類金属フェノールフリー過塩基性化合物を使用した
    含ハロゲン樹脂用安定剤。
  5. 【請求項5】 含ハロゲン樹脂100部(質量比)に対
    して、少なくとも一種の請求項1記載のアルカリ土類金
    属フェノールフリー過塩基性化合物を0.01〜10部
    添加してなる含ハロゲン樹脂組成物。
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