JP2003248181A - 反射型空間光変調装置 - Google Patents

反射型空間光変調装置

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JP2003248181A
JP2003248181A JP2002048010A JP2002048010A JP2003248181A JP 2003248181 A JP2003248181 A JP 2003248181A JP 2002048010 A JP2002048010 A JP 2002048010A JP 2002048010 A JP2002048010 A JP 2002048010A JP 2003248181 A JP2003248181 A JP 2003248181A
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reflection
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Keishin Aisaka
敬信 逢坂
Atsushi Takaura
淳 高浦
Kazuya Miyagaki
一也 宮垣
Ikuo Kato
幾雄 加藤
Takeshi Namie
健史 浪江
Kenji Kameyama
健司 亀山
Yasuyuki Takiguchi
康之 滝口
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光軸シフト素子と反射型ライトバルブを用い
た高解像度の画像表示装置を、より低コストでより信頼
性があり面内での不均一をより減少させて実行する。 【解決手段】 空間光変調素子となる画素は、反射凹面
構造1、透光性の部材からなる埋め込み層2、液晶層4
からなり、反射凹面構造1と埋め込み層2との間には反
射電極6が設けてあり、埋め込み層2の上には上面を平
坦化された平坦化層3を有する。入射光束10は、液晶
層4、透光性平坦化層3を透過し凹面反射鏡1に入射
し、該反射凹面鏡1により、反射、集光され、焦点f付
近11で画素の集光状態つまりは画素サイズを縮小され
た新たなる縮小画素12を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い空間周波数の
光変調を実現する空間光変調装置に関し、また、この空
間光変調装置を用いた光通信用の光交換スイッチ、画像
表示用のプロジェクタやヘッドマウンテッドディスプレ
イ、さらには、この空間光変調装置を用いた光情報処理
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、画像表示装置(ディスプレイ)と
して、CRT、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレ
イ、プロジェクタなどがある。これらの画像表示装置に
は、写真のような自然画あるいは文字を主体としたテキ
スト等の画像をより高精細化に表示すること、またより
大画面での表示が求められている。
【0003】これは、市場における画像表示装置の性能
を表す尺度である画素数、画面サイズに現れている。
今、画素数はXGA(1024x768ドット)、SX
GA(1260x1024ドット)、SXGA+(14
00x1050ドット)、QXGA(1600x120
0ドット)と増大する傾向にある。また、画面サイズに
関しても、画素数の増大と共に、現在主流の14、15
インチのものから20インチ、24インチといった大型
化に向っている。高精細で、大画面のディスプレイに
は、画素サイズがより小さいこと、また、全画素数が多
いことが求められている。
【0004】ディスプレイのうちプロジェクタは、液晶
による空間光変調を利用した液晶空間光変調素子(液晶
ライトバルブ)と呼ばれる微細な画素を多数配列させた
画像表示装置により画像を形成し、これを投射レンズに
よりスクリーンに投射する方式を用いるものである。画
素の形状は正方形あるいは矩形をしており、サイズは1
辺が数十μmから10数μm、数十μmである。この画
素サイズが画像の高精細化を決定しており、画素が微細
である程、より高精細な画像が実現できる。また大画面
化に対応するには画素数を増大させる必要がある。
【0005】液晶ライトバルブは透過型ライトバルブと
反射型ライトバルブに大別される。透過型ライトバルブ
では、画素を微細化するときに、薄膜トランジスタ(T
FT)等の画像形成に寄与しない部分が微細化できず、
画素を微細化してもこれらの画素に占める面積が相対的
に大きくなり、開口率が低下する問題がある。これに対
して、反射型ライトバルブでは、画素電極(反射電極)
の下に配線部を形成することが可能であるため開口率あ
るいは反射率を向上させることができる。
【0006】しかしながら、液晶層がスイッチングする
ためには、強誘電性液晶を用いて表面安定化構造とした
場合や、ネマチック液晶を用いて垂直配向モードや1次
のTN構造とした場合において、液晶層の厚さとしては
1ミクロン程度が必要であり、10ミクロン程度の画素
サイズを実現はできるが、コントラストや階調性や均一
性を高品質に保持したまま、それより小さい5〜7ミク
ロン以下の画素サイズの実現は非常に困難である。ま
た、液晶ライトバルブ自体のサイズを増大させて、画素
数を増大する方法もあるが、これは液晶ライトバルブの
コストが指数的に増大すると同時に、光学系の大きさも
増大し、より一層高コストの画像表示装置となる。
【0007】このため、液晶ライトライトバルブを投射
するときに、光軸をシフトする素子を設けることによ
り、時分割で画素を増加させ高解像度を実現する画像表
示装置が、特開平4−113308号公報(日本電信電
話株式会社、特許第2939826号)に開示されてお
り、偏光方向を旋回できる光学素子と複屈折効果を有す
る透明素子を光軸シフト方向を直交させて2組用いるこ
とにより、縦2倍、横2倍で合計4倍の高解像度化する
装置が示されている。また、特開平5−289044号
公報(松下電気産業株式会社)、特開平6−32432
0号公報(ソニー株式会社)にインターレス駆動の場合
に走査線を補間する縦方向の2倍の高密度化する装置が
示されている。また、特開平9−230329号公報に
は、光軸シフトによりΔ(デルタ)配列が実現できる装
置が示されている。
【0008】光軸シフト素子に偏光方向を旋回できる光
学素子と複屈折効果を有する透明素子以外を用いるもの
としては、直接に揺動機構を用いて表示パネル(ライト
バルブまたは空間光変調器)をシフトさせる特開平5−
313116号公報(日本電信電話株式会社)、円周方
向で角度の異なる回転板を用いる特開平6−20834
5号公報(日本ビクター株式会社)、レンズやミラー等
の光学部品を振動させる特開平6−324320号公報
(ソニー株式会社)等がある。
【0009】また、特開平09−054554号公報に
は、光軸シフトをして高解像度化を行う場合に、集光レ
ンズにより透過型液晶パネルの比較的大きい開口より小
さく集光する方法が開示されている。具体的には、特定
の開口を有する透過型液晶ライトバルブと、この画素に
対向してアクティブ素子により制約されて生じる小さな
開口よりもさらに画素サイズを縮小する円形外形状を有
するマイクロレンズが示されている。
【0010】また、前記特開平09−054554号公
報には、液晶ライトバルブと、光軸シフト素子を用いた
投射拡大装置により、一方向に2倍の高解像度化を行っ
た場合の動作、作用が従来の例と比較して示されてお
り、従来の構成例の場合は、アクティブ素子により、画
素ピッチよりも小さい開口により必然的に画素が若干縮
小されているが、この場合のビームプロファイルは矩形
形状であり、このような画素で、光軸シフトにより高解
像度化を図っても、シフトした画素同士が重なり、重な
り部分の輝度がステップ的に増大して、解像度が向上し
ない。これに対して、該特開平09−054554号公
報に記載の発明では、集光された画素となる円形形状の
場合に対応した、矩形形状のビームプロファイルが示さ
れており、これが画素ピッチよりも小さいことにより、
光軸シフト素子を用いた場合に、光軸シフトした場合に
画素の重なりがなくなり解像度が向上する。
【0011】図16は、前記特開平09−054554
号公報に記載の表示装置の一例を説明するための概略構
成図で、図示の形態例では、モザイク状表示装置103
の表示ピント面の入射光ビーム101側(バックライト
側)に、集光光学系(マイクロレンズ、フレネルレンズ
等)102が配置されており、この集光光学系102に
は、モザイク状表示装置103の各表示画素開口部10
3aに対応させた微小レンズ部102aが配列されてい
る。この微小レンズ部102aは、バックライト側から
の入射光ビーム101を、モザイク状表示装置103の
表示ピント面において、表示画素開口部103aより小
さい集光画素サイズ101aに絞り込んで、出射光ビー
ム104を観察者側もしくはスクリーン側に出射させる
ようにしている。
【0012】図17は、図16に示した表示装置を実施
しないハーフライン・ノンインターレース表示を光学ウ
ォブリングを用いてフルライン・インタレース表示とし
た輝度状態を示す図で、横軸は輝度レベル、縦軸は画素
位置を示す。表示信号としては、ライン毎の白黒の繰り
返し横すじパターンを想定している。ハーフラインなの
でODDフィールドは白レベル、EVENフィールドは
黒レベルとなる。輝度レベル0の部分は画素と画素の間
のマスク部分で、ラインごとの白黒繰り返し信号が、ハ
ーフライン・ノンインタレース表示の場合に比べて再現
していることがわかる。輝度向上等のため開口部がマス
ク部分よりも広く形成されている場合、元のフィールド
の画素とウォブリングされたフィールドの画素とが一部
重なって見え、このため、垂直解像度が半分になってい
る。
【0013】図18は、図16に示した集光光学系を用
いて集光画素サイズを絞った場合の輝度状態を示す図
で、図17の場合に比して、集光画素サイズが絞られて
表示画素サイズが小さくなるため、表示画素間の重なり
がなくなり、解像度が向上し、輝度レベルも向上してコ
ントラストが良くなる。従って、フルライン倍速表示と
同等の解像度、コントラストの画質が得られる。動き画
像も考えると、光学ウォブリングによりインタレースし
ているので、画質はフルライン倍速表示よりも良い。
【0014】しかしながら、前記特開平09−0545
54号公報に示される構成は、表示画素数の集光機能部
分を配列した集光光学系となるマイクロレンズアレイ
を、表示画素の光源側に配置されることを特徴としてお
り、これは透過型の液晶パネルに対して用いることがで
きる方式ではあるが、反射型のライトバルブの通常の構
成においては、入射の際にマイクロレンズアレイにより
集光された照明光が、出射の際には同一のマイクロレン
ズアレイにより拡大されるために、画素を縮小すること
ができない。特開平09−054554号公報には、こ
のような反射型ライトバルブで生じる問題点に関しては
考慮されておらず、またその解決に関しては一切記述さ
れていない。
【0015】一方、反射型ライトバルブにおいて、光利
用効率を向上させるために、各画素ごとにマイクロレン
ズを設ける画像表示装置は、特開平11−258585
号公報、特開2001−215531号公報等に記載さ
れている。特開平11−258585号公報では、反射
電極上にマイクロレンズを設け、かつその焦点距離とマ
イクロレンズと画素との距離に着目した反射型ライトバ
ルブの従来例が開示されている。この発明では、特開2
001−215531号公報と同様にディスクリネーシ
ョンの影響を低減すると同時に、画素の実効的な反射面
積率を100%に近付け光利用効率を向上し、より高輝
度、高品位の画像を実現することを目的としている。特
開平11−258585号公報においては、マイクロレ
ンズの焦点距離f、マイクロレンズと反射電極との距離
をtとしたとき、f>tが高輝度、高品位の画像実現の
好条件であり、さらに、f=2tが最も好ましいとされ
ている。これは、この条件を満たす構成が、効率良く投
写レンズに取り込まれ、マイクロレンズからの出射光を
生成し、利用効率を向上させるためである。また、f=
2tの条件では、反射電極上ではマイクロレンズ(正方
形)の1辺の1/2のサイズのスポットが形成されると
記述されている。
【0016】図19は、特開平11−258585号公
報に記載された表示装置の一例を示す図で、光源111
からの光はビームスプリッタ112により液晶表示装置
113へ入射し、該液晶表示装置113がオン状態にあ
る時は、反射電極114により反射され、ビームスプリ
ッタ112を通して投影レンズ115に達し、スクリー
ン116上に投影される。
【0017】しかしながら、上記特開平11−2585
85号公報に記載の発明は、光利用効率の向上を目的と
しており、光軸シフト素子を組み合わせた場合の画素サ
イズ縮小素子に関しては一切考慮しておらず、この構成
で光軸シフト素子を用いて高解像度の画像表示装置とす
ることはできない。なぜならば、特開平11−2585
85号公報では、画素が等倍に結像されるように、照明
系のF値=マイクロレンズのF値=投射レンズのF値を
満たすFの範囲が最適であるとしている。さらに、f=
2tの関係が成立し、マイクロレンズと反射電極との間
の屈折率が1であり、反射電極に入射する照明光が最初
に入射するとき、マイクロレンズはほぼフィールドレン
ズとして作用する。このため、入射した照明光が画素と
なる反射電極で反射されて反対方向に出射、再びマイク
ロレンズに入射するときに、この反射光をマイクロレン
ズの大きさである開口にほぼ100%の大きさで、光の
ロスもなく透過させることができる。つまり、画素縮小
を全く行っていない。
【0018】このような光学構成においては、3つのF
値をほぼ一致させたために、投射レンズのF値をより小
さくする必要がない代りに、画素を縮小する効果が生ぜ
ず、出射した映像光がマイクロレンズに再入射した際の
画素の大きさは、マイクロレンズとほぼ同じ、つまりは
等倍であり、光軸シフト素子と組み合わせた場合の画素
縮小に関する効果を何等、考慮検討したものではない。
何故ならば、光軸シフトを行わない場合には、画素縮小
を行って、画素と画素の間に隙間が生じると、かえって
映像の滑らかさが低減されてしまうからである。
【0019】また、反射型ライトバルブにおいて光利用
効率を向上させるために、各画素ごとにその光源側にマ
イクロレンズを設けると同時に、それに加えて基板側に
もマイクロレンズまたはマイクロ集光鏡を設ける画像表
示装置が、特開平9−90310号公報に開示されてい
る。
【0020】図20は、上記特開平09−90310号
公報に記載の反射型液晶装置の一例を説明するための斜
視構成図、図21は断面構成図で、121は第1の集光
性手段であるマイクロレンズ121aを有する前方光入
射側透光性基板、122は画素電極122aを有する後
方光入射側透光性基板で、これらは、図21に示すよう
に、接着剤125により接合されている。123は第2
の集光性手段である反射電極123aを有する反射電極
で、液晶を主たる構成要素とする電気光学機能層124
に接するか又は近接される面に前記透明電極122aが
形成されている。
【0021】この特開平09−90310号公報に開示
された光利用効率を向上させる反射型ライトバルブにお
いては、レンズ121が、入射時と出射時の2回とも特
定の照明角の照明に対してフィールドレンズ的に構成す
ると同時に、さらには液晶層に対してこのレンズ121
と反対側に設けたマイクロレンズまたはマイクロ集光鏡
123をリレーレンズ的な構成とすることにより、光の
ロスと、照明角に対する出射角の広がりがほとんどな
く、画素ごとに対応したマイクロレンズを構成すること
ができるとしている。
【0022】しかしながら、前記特開平09−9031
0号公報においては、光利用効率を向上させるために、
入射する照明角と出射角をほぼ同じにすることと、レン
ズの大きさを絞りとする光学系でのケラレがないことが
重要となるので、レンズ121の大きさ一杯に反射され
た出射光が透過することを考慮しており、光軸シフト素
子を用いた場合に画素サイズを縮小することは一切考慮
しているものではない。このため、マイクロ集光鏡12
3も、リレーレンズとして焦点距離の約2倍の位置にフ
ィールドレンズとなるレンズ121を配置した構成とな
っており、これは等倍結像であるので、光軸シフト素子
による高解像度化や画素サイズを縮小することを、一切
考慮しているものではない。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
に鑑みてなされたものであり、光軸シフト素子と反射型
ライトバルブを用いた高解像度の画像表示装置を実現す
る場合に、従来の画素を駆動する回路と反射面を有する
基板とマイクロレンズを有する対向基板を張り合わせた
反射型ライトバルブと光軸シフト素子を用いた高解像度
画像表示装置よりも、より低コストでより信頼性がある
と同時に面内での不均一をより減少させることができる
画像表示装置を提供でき、さらには、従来のマイクロレ
ンズを照射光の経路においてスイッチング層の透過より
も先に作用させていた画像表示装置よりも、より高解像
度でより明るい視認性に優れた画像表示装置を提供する
ことにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】本発明は、従来の光軸シ
フト素子を用いた高解像度画像表示装置で必要であった
駆動回路と反射面を有する基板と画素プロファイルを変
形するマイクロレンズを有する対向基板との間における
高精度の位置合わせを、マイクロレンズを有する対向基
板からマイクロレンズをなくしかつ駆動する回路と反射
面を有する基板上に反射すると同時に画素プロファイル
を変形する光学素子を設けることにより、対向基板と回
路を有する基板とをアライメントフリーとし、また、従
来のマイクロレンズからなる画素プロファイル変形素子
を照射光の経路においてスイッチング層の透過よりも先
に作用させるかわりに、画素プロファイル変形素子を照
射光の経路においてスイッチング層の最初の透過の後に
作用させることにより解決した。
【0025】第1の発明は、光を放出する光源と、該光
源からの光を整形して照射光とする照射光学素子と、入
射した前記照射光を光変調するとともに該照射光を反射
して出射せしめる略同一の平面上に配列された複数の光
変調素子と、該複数の光変調素子から出射された出射光
の光路を空間座標的に変調させる光路変調素子とを有す
る反射型空間光変調装置において、前記光変調素子が、
該光変調素子ごとに照射光を反射するとともに該反射に
より出射された出射光の光束プロファイルを変形させる
反射型光束プロファイル変形素子を有していることを特
徴としたものである。
【0026】第2の発明は、第1の発明において、前記
反射型光束プロファイル変形素子が、凹形状を有する鏡
面を有する光学素子であることを特徴としたものであ
る。
【0027】第3の発明は、第1の発明において、前記
反射型光束プロファイル変形素子が、曲面を有する凹形
状の鏡面を有する光学素子であることを特徴としたもの
である。
【0028】第4の発明は、第1又は第2又は第3の発
明において、前記反射型光束プロファイル変形素子の前
記凹形状の鏡面の入出射側に、屈折率nが1.6以上の
透明部材でかつ前記鏡面に埋め込まれる形状となる埋め
込み部材を有することを特徴としたものである。
【0029】第5の発明は、第1乃至第4のいずれかの
発明において、前記反射光束プロファイル変形素子の前
記曲面を有する凹形状の鏡面の口径をdとし、前記凹形
状の鏡面の平均曲率をrとしたときに、2.2/(m/
2)<r/d<17.9/(m/2)(ただし、mは光
路変調素子の変調ステップ数)であることを特徴とした
ものである。
【0030】第6の発明は、第1乃至第5のいずれかの
発明において、前記反射光束プロファイル変形素子の前
記曲面を有する凹形状の鏡面のF値をFr値としたとき
に、1.1/(m/2)<n×Fr<8.9/(m/2)
(ただし、nは埋め込み部材の屈折率、mは光路変調素
子の変調ステップ数)であることを特徴としたものであ
る。
【0031】第7の発明は、第1乃至第6のいずれかの
発明において、前記反射光束プロファイル変形素子の前
記曲面を有する凹形状の鏡面のF値をFr値とし、前記
空間光変調素子へ入射する前記照射光のF値をFi値と
したときに、0.27/(m/2)<n×(Fr/F
i)<2.2/(m/2)(ただし、nは埋め込み部材
の屈折率、mは光路変調素子の変調ステップ数)である
ことを特徴としたものである。
【0032】第8の発明は、第1乃至第7のいずれかの
発明において、前記反射型光束プロファイル変形素子
が、鏡面とマイクロレンズとが一体化された光学素子を
有することを特徴としたものである。
【0033】第9の発明は、第8の発明において、前記
反射型光束プロファイル変形素子のマイクロレンズが、
曲面を有するマイクロレンズであることを特徴としたも
のである。
【0034】第10の発明は、第8の発明において、前
記反射型光束プロファイル変形素子の前記マイクロレン
ズが、屈折率分布部材を有するマイクロレンズを有する
ことを特徴としたものである。
【0035】第11の発明は、第1乃至第10のいずれ
かの発明において、前記反射型光束プロファイル変形素
子が、鏡面とマイクロプリズムとが一体化された光学素
子であることを特徴としたものである。
【0036】第12の発明は、第4又は第9の発明にお
いて、前記反射型光束プロファイル変形素子の前記マイ
クロレンズまたは前記マイクロプリズムが、回折格子を
有することを特徴としたものである。
【0037】第13の発明は、第1乃至第12のいずれ
かの発明において、前記光変調素子が、透過率変化また
は偏向角変化により光を変調する光変調層を有し、前記
光変調層に対して照射光の入射方向と反対側に前記反射
型光束プロファイル変形素子を有することを特徴とした
ものである。
【0038】第14の発明は、第13の発明において、
前記反射型光束プロファイル変形素子と前記光変調層と
の間に、平坦化層を有することを特徴としたものであ
る。
【0039】第15の発明は、第14の発明において、
前記反射型光束プロファイル変形素子の前記平坦化層と
前記光変調層との間に導電層を有することを特徴とした
ものである。
【0040】第16の発明は、第1乃至第12のいずれ
かの発明において、前記光変調素子が、透過率変化また
は偏向角変化により光を変調する光変調層を有し、前記
反射型光束プロファイル変形素子が前記光変調層と一体
化されていることを特徴としたものである。
【0041】第17の発明は、第1乃至第15のいずれ
かの発明において、前記光変調素子が、開口を有する遮
光層を有することを特徴としたものである。
【0042】第18の発明は、第1乃至第17のいずれ
かの発明において、前記光変調素子から出射された出射
光の光束プロファイルの半値全幅が元の前記光変調素子
のピッチよりも小さくかつ前記光変調素子の光変調層の
位置とは異なる位置の出射光を結像する結像レンズを有
することを特徴としたものである。
【0043】第19の発明は、第1乃至第17のいずれ
かの発明において、前記光変調素子から出射された出射
光の光束プロファイルの半値全幅が元の前記光変調素子
のピッチよりも小さくかつ前記光変調素子の光変調層の
位置とは異なる位置の出射光の虚像を形成する虚像形成
レンズを有することを特徴としたものである。
【0044】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本発明の実
施例1を説明するための図であり、光軸シフト素子を用
いて元の反射型ライトバルブの解像度を増大する反射型
画像表示装置の、画素プロファイ変形素子となる凹面鏡
を画素ごとに有する反射型ライトバルブの断面の模式図
である。図1には、基本構成のみ示されており、空間光
変調素子となる画素は、反射凹面構造1、透光性の部材
からなる層である埋め込み層2、液晶層4、からなり、
反射凹面構造1と埋め込み層2との間には反射電極6が
設けてあり、埋め込み層2の上には上面を平坦化された
平坦化層3を有し、この平坦化層3の上部でかつ液晶層
4の下には別途透明な電極7がある。また、液晶層4の
上には対向基板5が設けてあり、この対向基板5の液晶
側には別途透明な電極8が設けてある。また、透明電極
7および反射電極6は図示はされていないが画素ごとに
分離しており、それぞれスルーホール充填部材9により
電気的に接続されている。ここで凹面反射板1の曲率半
径をr、また埋め込み層2の屈折率をnとする。反射凹
面鏡1の基板にはSi、高温pSi付きSiO2基板等
が使用される。また反射電極6にはAl等の金属の薄膜
が、また透明な電極7にはITO等の薄膜が使われる。
【0045】図2は、図1に示した実施例1の場合の動
作概要を説明するための図で、図2は、実施例1の図1
における照射光の動作と反射凹面鏡により画素の像が形
成される様子を示す図で、図2においては、入射光束1
0は平行光のみが示されている。入射光束10が、液晶
層4、透光性平坦化層3を透過し反射凹面鏡1に入射
し、該反射凹面鏡1により、反射、集光され、焦点f付
近11で画素の集光状態つまりは画素サイズが縮小され
た新たなる縮小画素12を形成する。図2で、縮小画素
12が広がっているのは、実際には、光束には光源、或
いは装置による広がり、すなわち照明角(発散角)θi
n(図3参照)があるためである。幾何学的に考える
と、縮小画素の大きさは、照明角と焦点距離に応じた大
きさを持つ。また、収差に応じて、縮小画素はさらに大
きくなる。さらに、この変形された縮小画素の画素プロ
ファイルを、投射レンズを用いてスクリーンに投射する
場合には、投射レンズの伝達関数に対応してさらなる画
素プロファイルの変形を受ける。しかしながら、これら
を最適化することにより、反射凹面鏡1の焦点位置付近
11に、画素からの出射光が画素縮小された集光状態を
形成することができる。
【0046】図3は、画素への入射時の最大角θinと
出射時の最大角θoutとの関係を示す図である。θi
nは照射光学系によって決定され、その照射する入射光
に関しては一定の値であるが、θoutはn及びrによ
り変化する。図3で、θoutは、光束の広がりの約半
分の角度としているが、画素サイズを縮小して約1/2
にした場合には、この約2倍の角度(±θout)とな
る。このため、光軸シフト素子と画素縮小素子を用い
て、画素サイズを約1/2にした場合に光利用効率を保
持したまま高解像度化を行うには、投射レンズで反射型
ライトバルブからの出射光を投射するときに、従来より
も約1/2倍のF値の投射レンズを用いることが好まし
い。
【0047】また、図3に示すように、画素サイズが縮
小された集光状態の画素プロファイルは光学素子の焦点
付近であるので、画素への照射光の角度分布も大きく影
響する。さらには、画素自体の外形形状、凹面鏡の曲率
プロファイル、投射レンズの特性および位置関係等によ
っても大きく画素の縮小率が異なり、これらを最適化す
ることが好ましい。
【0048】また、凹面鏡により出射光を画素縮小する
場合に、単にその画素サイズを1/2にする必要はな
い。光軸シフト素子を用いて高解像度化を行うときの、
変形された画素プロファイルは、単に画素の縮小率で、
画像の解像度やなめらかさ等の視認性が決定されるわけ
ではなく、同じ画素縮小率においても、画素プロファイ
ルが異なるならば、大きく異なる視認性となる場合もあ
る。また、画素サイズが1/2でなくとも、視認性に大
きな差が認められない場合もある。
【0049】図4は、本発明の実施例2を説明するため
の図であり、実施例1のおける反射型ライトバルブによ
り反射凹面鏡から出射する(画素から出射する)画素プ
ロファイルが変形され、画素サイズが縮小された画素が
光路を変調(空間的にシフト)する素子により、画素数
(画素の像)を増大させる動作を示す。この例では、空
間光変調素子21の画素から出射した光の光路を変調さ
せる手段として、ピエゾ素子22,23を用いている
(光軸に垂直に見たものである)。これは、ピエゾ素子
22,23を用いて、空間変調素子21自体を機械的に
動かすものである。素子自体が動くため、画素も動くこ
とになる。ピエゾ素子を用いれば画素サイズが10数μ
m以下であっても、それ以下の光路のシフトを行うこと
ができる。これは、空間光変調素子21と治具24に縦
(y軸方向)25及び横(x軸方向)26にピエゾ素子
22,23を設置し、周期的に動かせばよい。なお、z
軸は紙面に垂直な方向で、光軸と一致している。
【0050】図5は、図1の実施例1における反射型ラ
イトバルブにより反射凹面鏡から出射する画素プロファ
イルが変形され、画素サイズを縮小された画素が、図4
の実施例2における光軸シフト素子によりスクリーンに
時分割で投射されて、高解像度の画像となる動作を示す
図である。ここで、マイクロレンズアレイによる画素サ
イズの縮小率αは1/2とする。空間光変調素子の画素
が正方形であり、理想的に縮小されたとして、正方形の
縮小像となっている。はじめ、動いていない初期状態を
(A)、次に、y方向に空間光変調素子の画素サイズの
1/2シフトさせた状態を(B)とすると、例えば、画
素サイズを14μmとすれば7μm=Δx、Δyであ
る。(B)から、x方向に画素サイズの1/2シフトさ
せた状態が(C)、続いて、(B)とは反対の方向(マ
イナス、−で表示)に画素サイズの1/2シフトさせた
状態が(D)、続いて、(C)とは、反対の方向にシフ
トさせた状態が(E)、最後に、y方向に画素サイズの
1/2シフトさせた状態が(F)で、次いで、(A)の
状態にもどる。この結果、これらのシフトの周期が早け
れば画像のちらつき、フリッカーを感じることなしに、
画素の一辺のサイズが1/2、密度が4倍の高精細化画
像(G)が実現できる。また、この例では、空間光変調
素子と光路変調手段が一つのデバイスとなるため、光学
系を拡張し光路変調装置を挿入する必要がなくなるた
め、装置の小型化につながる。上記の例はx、yの2方
向に動かしているが、xあるいはyのいずれかのみの方
向のシフトであってもかまわない。この場合、画素は2
倍増加する。また、αを1/3として、シフト量を1/
3とすれば、3x3で9倍の画素数増加が見込める。
【0051】また、図4の光軸シフト素子は、光路を空
間座標的にシフトする素子であればよく、直接に機械的
に反射型ライトバルブを移動させる以外にも、複屈折材
料である液晶を用いた光学素子を用いて、光軸を平行シ
フトさせたり、光軸を偏向させたり、または光軸の平行
シフトと光軸の偏向を同時に行ってもよい。また、クサ
ビ形状や斜めに配置した光路長の異なる透明部材を機械
的に変位させてもよい。
【0052】図6は、図5で示した動作に基づき、図1
の実施例1のおける反射型ライトバルブにより反射凹面
鏡から出射する画素プロファイルを、変形され画素サイ
ズを縮小された画素が、図4の実施例2における光軸シ
フト素子によるスクリーンに時分割で投射されて、高解
像度の画像表示を実現する画像表示装置の構成となる実
施例3であり、前記高精細化画像表示装置を用いた高精
細化画像投射装置(プロジェクタ)に関するものであ
る。一例として、反射型の空間光変調素子を一枚用いて
いる単板式プロジェクタの例を示す。白色光源31を出
た光は、まず、フライアイレンズ等の均一化光学素子
(光インテグレータ)32により、その照度が均一化さ
れる。次に、カラーホイール等の色分離装置33によ
り、赤、緑、青の3色に分離される。カラーホイールを
用いた場合、同時に、赤、緑、青に分離されるのではな
く、時系列に赤、緑、青に分離される。次に各色ごとに
偏光ビームスプリッター35に入り、空間光変調素子
(反射型液晶ライトバルブ)34の画素で反射され、偏
光ビームスプリッター35を抜け、最終的に、投射レン
ズ36により投影され、スクリーン37に高精細画像が
形成される。
【0053】空間光変調素子としては、図1の実施例1
に記載の反射型ライトバルブであるLCOS以外にも、
DMDのようにMEMS技術を用いて反射型偏向素子を
用いてもよい。また、空間光変調素子を用いる方式は図
6の単板式に限られるものではなく、3板式、2板式で
あてもよい。空間光変調素子は、光軸シフト素子と組み
合わせるので高速応答のものであることが好ましい。
【0054】また、図6に示すプロジェクタのように画
素プロファイルが変形された縮小画素を、投射レンズを
用いて、共役の関係を満たす結像により拡大した高解像
度の画像を表示する装置以外にも、ルーペのような虚像
表示が可能な虚像形成用の拡大レンズを用いて、虚像と
して拡大することにより、画像を拡大させて表示する画
像表示装置でもよい。これにより、ビデオカメラのファ
インダー、ヘッドマウンテッドディスプレイ、セルラー
フォン用の小型ディスプレイ等が実現できる。
【0055】本発明における光軸シフト素子と反射型ラ
イトバルブを組み合わせてかつ反射型の画素縮小素子を
用いて高解像度の表示を行った場合に、従来の対向基板
上のマイクロレンズでの画素縮小を用いた場合と比較し
た場合の作用の違いに関して、以下に説明する。実施例
1の図1および図4、図6に示す構成で、反射型ライト
バルブにおいて画素プロファイルの変形を行った場合、
従来のマイクロレンズを光源側に設ける場合と異なり、
反射電極を有するシリコン基板と対向する基板に位置あ
わせの必要な光学素子を設けていないので、対向基板と
張り合わせる際に位置調整の必要がなくなりアライメン
トフリーとなるので、組み付け時に高額な重ね合わせ装
置や防振設備を用いる必要がなくなり、また組み付けの
歩留まりも大きく向上することにより、非常に低コスト
化できる。また、組み付け後に対向基板との水平方向の
位置ずれが生じても、画素プロファイルが変化しないの
で、非常に信頼性に優れるようになる。また、対向基板
として通常用いるガラス基板とシリコン基板とでは、膨
張係数に差があるために、作製時のプロセス温度および
製品としての使用環境に大きな制約があった。対角1イ
ンチのシリコン基板と通常の光学ガラスとにおいては、
10度の温度変化でも端どうしでは数ミクロンの位置ズ
レ分の膨張差を生じ、さらには接着硬化の120〜15
0度の工程での、100度の温度変化では10ミクロン
以上の位置ズレ分の膨張差があった。これらは、直接に
位置ズレとなったり、液晶スペーサを損傷したり、反り
となって反射型ライトバルブの特性を劣化していた。し
かし、位置ズレの影響を解消することができ、より低コ
ストにで作製できると同時に、寒冷地や夏の車内等の厳
しい環境下での信頼性を大きく向上することができるよ
うになる。さらには、大型の2インチの反射型ライトバ
ルブを用いても、その絶対的な位置ズレが増大するにも
かかわらず、その影響がないので、反射型ライトバルブ
を大型にすることでも、より解像度を向上することがで
きるようになる。
【0056】また、実施例1の図1および図4、図6に
示す構成で、反射型ライトバルブにおいて画素プロファ
イルの変形を行った場合、従来のマイクロレンズを光源
側に設ける場合と異なり、シリコン基板側に画素プロフ
ァイルを変形する素子を設けているので、別途偏光分離
素子と組み合わせて偏光回転によりスイッチングする液
晶層を開口として、最初に照明光がそのまま透過した後
に、画素プロファイルを変形する光学素子の作用を受
け、その後に再び液晶層を透過している。このため、従
来の光源側のマイクロレンズが、最初の画素プロファイ
ルを縮小しようと集光機能を付与しても、帰りに拡大さ
れてしまう場合があり縮小できない場合がある。また、
マイクロレンズの焦点距離を変化させて、1枚のレンズ
を往路と復路とで両方効果的に作用させて画素縮小を行
うこともできるが、照明角や基板の厚さ、マイクロレン
ズの構造の制限等を受けやすく、また1枚のレンズなの
で、往路と復路でのレンズのパワーが必然的に同じであ
るために、画素プロファイルを変化させる場合の解像度
や光利用率が十分ではなく、またより明るい照明角やよ
り暗い投射レンズ等を用いることもできない。
【0057】これに対して、本発明のマイクロレンズ
は、往路の最初の液晶層までは作用せずに、それ以後の
光路で作用することができるので、画素プロファイルの
変形をより解像度がでて、かつ光利用効率が向上するよ
うに設計するようになる。また、従来の対向基板に設け
たマイクロレンズによる画素プロファイル変形では実現
できない形状の画像プロファイルを実現することもでき
るようになり、さらなる高解像度化を実現することがで
きる。また、透過型のマイクロレンズで、とくにF値が
非常に小さい単レンズの大きな色収差を、反射鏡の場合
は皆無とすることができるので、この点でも画素プロフ
ァイルの色によるばらつきを大きく低減でき、従来より
高解像度を実現することができるようになる。
【0058】また、光学系としての実効的な開口が、従
来の方法は対向基板のマイクロレンズであったのに対し
て、本発明は液晶層の画素の大きさそのものが開口とな
る。このため、従来は、対向基板に設けたマイクロレン
ズの周辺および隣接部分の特性に隣接間のクロストーク
が大きく影響され解像度が低減していたのに対し、液晶
自体の隣接どうしの画素のクロストークを減少させるこ
とにより解像度を向上できるので、電極パターンや遮光
層を設けることで隣接する画像のクロストークを容易に
減少できるようになり、より高解像度の画像を実現する
ことができるようになる。
【0059】また、図1において、凹面鏡は、球面鏡に
限定されるものではなく、非球面鏡または自由曲面鏡で
もよい。また、曲面を有しない平面鏡を複数枚組み合わ
せて用いてもよい。2枚で対称にV字型に斜めに対向し
た鏡面に用いることにより、水平または垂直方向のどち
らか1方向の画素プロファイルを変形して画素を縮小す
ることができる。また、3枚以上用いると、画素をより
効果的に縮小することができて好ましい。さらには、逆
ピラミッド構造のように2方向に斜めに対向した4枚の
鏡面を用いることにより、水平および垂直の2方向に画
素を縮小することができる。さらに、鏡面の枚数を増や
すことにより、画素を効果的に縮小することができる。
これらは、曲面構造を形成する必要がないので、鏡面の
枚数が数枚程度の場合には、MEMS技術を用いて比較
的容易に製作でき、より低コストである。
【0060】図1において、埋め込み層2を有すること
により、凹面形状に液晶層4を形成する必要がないの
で、対向基板に凸形状を設ける必要がなくなり、位置合
わせ等も不要となり、組み付けが非常に容易となる。さ
らに、空気層とせずに、透明の誘電体材料を埋め込むこ
とにより、その屈折率は、少なくとも1.3以上となる
ので、凹面鏡の焦点距離f(絶対値)は曲率rと直径d
と屈折率によりf=r/(nd)で与えられるので、凹
面鏡の焦点距離を同じ曲率であっても空気層に対して3
割以上小さくすることができ、凹面鏡の軸上の球面収差
や、軸外の非点収差、コマ収差等の諸収差を大きく減少
することができるようになり、画素の縮小率を大きく低
減することにより、より高解像度化できるようになる。
【0061】また、図1において、埋め込み層2の上部
に、別の透明材料からなる平坦化層3を設けてあり、こ
の平坦化層3は、上面を化学研磨によって平坦化処理さ
れている。この平坦化層3の上には、透明電極、配向膜
を形成したのち、液晶層を形成してあり、これにより液
晶層の厚さをプラスマイナス1ミクロン以内にすること
を実現でき、良好なコントラストとさらにはその面内の
均一性が実現でき、さらにはパネル内での均一性が向上
する。平坦化層3は、埋め込み層2を一体化して埋め込
み層自体を平坦化層として用いてもよい。
【0062】液晶に電界を印加する場合には、透明な電
極7を設けずに、直接に反射電極6により電界を印加す
ることもでき、構造が単純であるので低コストで信頼性
にすぐれる。しなしながら、凹面鏡の曲率が小さいと
き、または画素ピッチが大きいときには、凹面形状部材
1の凹凸差が大きくなり、液晶層4に均一に電界を印加
できない場合が生じる。このため、図1に示すように、
平坦化層3の上に別途透明な電極7を設けることによ
り、液晶層に画素内で均一な電界を印加することができ
るようになり、画像のコントラストを向上することがで
きるようになる。透明な電極7と反射電極6とはスルー
ホール充填部材を用いて電気的に接触する以外に、埋め
込み層2を薄くして、反射電極6のエッジ部分で直接に
透明電極7と電気的に接触してもよい。
【0063】図1の実施例1の構成において、画素プロ
ファイルの特性を定量的に評価するために、以下の評価
値、すなわち、(1)CTF(Contrast Tr
ansfer Function)、(2)縮小率:
α、及び、(3)利用効率;ηを用いた。
【0064】図7は、CTFを説明するための図で、図
7(A)は、画素縮小素子により画素プロファイルが元
の正方形から縮小され、変形された場合の外径形状の概
要図あり、図7(B)は、図7(A)の紙面水平方向の
断面図である画素プロファイルとなる光強度分布図であ
る。図7(A)に示すように、測定または視認される3
つの画素41は、実際に定量的に評価すると、図7
(B)に示されるように、完全な矩形形状の画素プロフ
ァイルではなく連続的な画素プロファイルであると同時
に、0以外の最小値MINを有する。このとき、この画
素プロファイルの最大値MAXと最小値MINとで、式
(1)に示すように定義される。 CTF=(MAX−MIN)/(MAX+MIN)…式(1)
【0065】ただし、通常のMTFが正弦波の伝達関数
であるのに対して、ここではその最初の波形を、反射型
ライトバルブの画素矩形波としている。このため、画素
縮小した場合のCTFであるので、空間周波数は、元の
画素のピッチの逆数がそのまま対応する空間周波数とな
る。ただし、このCTFは矩形波の伝達関数であるの
で、対応する空間周波数以外のより高周波数およびより
低周波数のMTF特性によりCTFが決定されるので、
特定の空間周波数のMTFと一義的に対応するものでは
ない。しかしながら、解像限界という視点からは、MT
Fとほぼ同様であって、通常は少なくとも20%以上、
好ましくは30%以上、より好ましくは50%以上の値
がよい。また、65%以上であれば、視認性としてはほ
ぼ元の矩形波と同様に認識される。
【0066】これらのCTFの測定は、プリズム型ビー
ムスプリッタを介して、顕微鏡対物レンズとCCD受光
素子を組み合わせることによって行った。また、顕微鏡
対物レンズのかわりにMTF特性の異なる投射レンズを
用いて、共役となるスクリーンを配置する面にCCDを
直接に配置して行った。顕微鏡対物レンズは、ニコンの
長作動距離のSLWD20倍、40倍を、必要により開
口を設けて取り込みNAを制御して用いた。投射レンズ
は、自作のものを用いた。CCDのダークノイズ分は除
去して計算した。
【0067】矩形形状の画素プロファイルに対して、理
想光学系を用いれば、スクリーン上に投射される画像は
矩形であり、かちっとした明瞭な画像を実現できる。し
かしながら、このような画像は、従来の低解像度の表示
で画像情報が少ないデータプロジェクタの場合には主観
評価で良好な結果を得るが、従来の倍以上の高解像度の
表示で画像の「なめらかさ」を実現しようとする画像表
示装置や動画像の映像表示が主な画像情報の画像表示装
置においては、「ジャギー」感や「階調性の不連続性」
感が主観評価により生じ、必ずしも優れた画像品質を与
えるとは限らない。これらは、開口率と対応する以下に
述べる縮小率とも組み合わされて画像品質に影響する。
【0068】縮小率は、CTFを評価する光学系と同様
の構成で、半値全幅を用いて評価した。縮小率αは、以
下の式(2)で定義される。 α=画素プロファイルの半値全幅/空間光変調素子の画素サイズ…式(2) ただし、拡大光学系を用いている場合には、その拡大率
で正規化して、縮小率αが1.0または100%のとき
に縮小なしの等倍とした。この縮小率が画像の高精細化
の基準として、CTFとともに重要である。画素縮小に
よる高精細化画像という観点からは、αが1.0の場
合、全く縮小されておらず高精細化画像にはなり得ない
が、逆に値が小さ過ぎても、今度はプロファイル以外の
隙間が顕著となり、高精細画像とはなり得ない過縮小の
状態であることがわかった。
【0069】そこで、光軸シフト素子を用いて画像をシ
フトした場合の、縮小率と画像品質との関係を、主観評
価により実験した。縮小率は、光軸シフト素子を用いて
高解像化した場合に、画像品質に大きく影響する。図7
(A)に示したようなプロファイルをもとにした画像の
主観的評価から縮小率と画像の高精細化に関して表1に
示す結果を得た。ここでは、上記で述べた画素数の増加
に関しては、4倍(縦2倍、横2倍)とした。画像は、
αの異なる画像プロファイルを有する画素からなる画像
を評価した。
【0070】
【表1】
【0071】ここで、○は良、△は可、×は不可を意味
し、10人の観察者に対して系列範疇法である5段階の
尺度をもとに行い、4以上を○、3を△、2以下を×と
した。5段階の尺度としては、非常によい、よい、普
通、悪い、非常に悪い、の尺度を用い、階調、先鋭度、
ノイズに関する複数の評価を行った。
【0072】α’が1.0の時、画素像は全く縮小され
ず高精細化画像とは言えない。α’が0.8では効果は
顕著ではないが、1.0の時と比較すると差があり、よ
って、α’の上限は0.9前後と考えられる。しかし、
好ましくは0.35前後から0.8前後であり、より好ま
しくは0.4前後から0.7前後である。画素縮小による
画像の高精細化のみの場合、α’は適当に小さければよ
いが、画素数を増加させるときには、縮小率は増加率に
応じた値でなければならない。上記例のように、画素数
を4倍(2×2)にした場合は、α’は0.5前後がよ
り適切であるが、しかし、画素数を9倍(縦3倍、横3
倍)にした場合、この値では大きい。なぜなら、プロフ
ァイルが裾野を引いた形状であるため、画素間で重なり
が生じ、CTFが劣化、画質が劣化するからである。
【0073】光軸シフト素子により光軸をシフトする水
準が、2つ以外で、3つ以上のn個である場合は、0.
8*2/3倍の画素サイズ縮小率であることが好まし
い。これにより、2倍の光軸シフトと同様のコンボルー
ションの画像を得ることができ、3倍および4倍の光軸
シフトにおいても、隣接する画素間のクロストークによ
る解像度の劣化を低減することができる。より具体的に
は、3倍のときには、0.23以上0.53以下が好まし
く、さらには0.23以上0.46以下がさらにはより好
ましい。α’は0.33程度がより最適値でであるとあ
る。
【0074】また、画像が高精細であっても、像が暗く
ては良好な画像品質とはならず、利用効率も重要であ
る。これをはかる尺度として、一画素に関する利用効率
ηを定義した。これは、空間光変調素子の画素アレイ上
の一画素から出射したエネルギが画素縮小された位置お
よびこれと共役な位置で結像関係にあるスクリーンに投
射された1画素に相当する領域にどれだけ到達したかの
比である。式(3)に、スクリーンに投射した場合の効
率の定義を示す。 η=スクリーン上の一画素相当領域に到達するエネルギ(W)/ライトバルブ 上の一画素が反射するエネルギ(W) …式(3)
【0075】単純に遮光層のみの開口を用いて画素サイ
ズを縮小した場合には、1/2倍の画素縮小の場合、つ
まりはα=0.5の場合の光利用効率は、0.25つまり
は25%であるので、少なくともこれ以上であることが
好ましい。光軸シフト素子を用いた高解像度化に関して
は、上記のCTF、α、ηの値を適切に向上することが
必要である。
【0076】(作製、評価手段)本発明の実施例1の反
射型ライトバルブの作製は、以下のように製作できる。
通常のLCOS用のシリコン基板バックプレーンをその
まま用い、このアルミニウム金属反射電極上に透明誘電
体層を約2ミクロンの厚さで成膜する。成膜は、PCV
DによりSiO2層、SiON層、SiN層、EB蒸着
およびスパッタによるAl2O3層、TiO2層、ZnO
層等を成膜する。この後、画素のエッジ部分にコンタク
ト用のスルーホールを形成したのち、この部分にアルミ
ニウム金属を電鋳により込む。また、階調性マスクで転
写用凹面形状レジスト層を形成したのち、ドレイエッチ
ングにより約0.5〜2ミクロンの凹面形状を形成す
る。この後、全面にアルミニウム電極を成膜した後、画
素間のコンタクトを防ぐために周辺部分をエッチングに
より除去する。その後、再び、このアルミニウム金属反
射電極上に透明誘電体層を約2ミクロンの厚さで成膜す
る。成膜は、PCVDによりSiO2層、SiON層、
SiN層、EB蒸着およびスパッタによるAl2O 3層、
TiO2層、ZnO層等を成膜する。
【0077】その後、画素のエッジ部分にコンタクト用
の2箇所目のスルーホールを形成したのち、この部分に
アルミニウム金属を電鋳により込む。その後、化学研磨
をした後、全面にITO電極を成膜した後、画素間のコ
ンタクトを防ぐために周辺部分をドライエッチングによ
り除去する。さらに、このITO膜の上にポリイミドの
配向膜を塗布する。この後は、通常のLCOSと同様の
対向基板との重ね合わせ、組み付け、注液、シールを行
うことで作製することができる。
【0078】本発明の実施例1の反射型ライトバルブ
は、前述の図6に示したような構成で投射画像を、スク
リーン面の代用として顕微鏡で拡大した面に配置したC
CDカメラと、さらには投射されたスクリーン面での評
価に光学設計評価ツールを用いて評価した。光学設計評
価ツールとしては、米国オプチカルリーサチアソシエー
ション社のノンシーケンシャル光線追跡解析が可能なラ
イツールズ(第3版)を用い、光線数は約20万本とし
た(1GHzのCPUを用いて約50分間の計算量)。
光線追跡は、計算の負担を減じるために、特定の領域の
複数の画素についてのみ実行し、別途の計算ツ−ルによ
りコンボルーションすることによりスクリーン面での広
い領域での光強度分布を計算し、評価した。高圧水銀ラ
ンプは、ウシオ社の150W級のDC放電ランプの値を
用いた。照明角は、5×8のフライアイレンズにより、
垂直方向の照明角が7度となるように設計作製した。ま
た、投射レンズはF2.4の高解像のものに相当する開
口を設置した。
【0079】表2は、図1の構成における、画素縮小の
評価値である実施例5、実施例6を示す。実施例5は、
埋め込み層2の屈折率n=1.83、r=150ミクロ
ンであり、実施例6は、埋め込み層2の屈折率n=1.
83、r=190ミクロンである。画素ピッチは14ミ
クロンである。
【0080】
【表2】
【0081】また、マイクロレンズを用いた場合の比較
例1を表3に、比較例2を表4に示す。ただし、屈折率
は凸形状を有する部材の屈折率であり、凹形状を有する
部材は、フッ素系の光硬化性接着剤で、屈折率はn=
1.4であり、厚さtは、凸形状を有する部材の凸部と
液晶層との距離であり、このフッ素系の光硬化性接着剤
の平均厚み4ミクロンを含む。厚さtは、中間基板の厚
さにより不均一になりやすく、面内の均一性を優先した
場合には、少なくとも20ミクロン以上であることが好
ましい。画素ピッチは14ミクロンである。
【0082】
【表3】
【0083】
【表4】
【0084】実施例5、6および比較例1、2を比較し
てわかるように、反射鏡を用いた場合のほうが、CT
F、η、αのうちの少なくとも2以上の評価値を同時に
向上し、かつ残りの評価値の低減を最小限とすることが
できることがわかる。
【0085】図8に、曲率rを100ミクロンに固定し
た場合に埋め込み層の屈折率を変化させた場合の、図1
の場合の画素縮小の評価値となる実施例7を示す。図8
に示すように、埋め込み層の屈折率は、より大きい方が
好ましく、1.6以上(n>=1.6)であれば、光利用
効率が90%以上と、10分の1以下の損失となる非常
に高い光利用効率となる。さらには、1.7以上であれ
ばほぼ97%以上の一定な光利用効率となりより好まし
い。さらには、高屈折率になるほど、縮小率はほぼ変化
しないものの、光利用効率が低下してくることと、屈折
率2.2以下であるならば、種々の透明誘電体材料がP
CVD、EB蒸着、スパッタ等により成膜でき、かつ、
これらの屈折率2.2以下の材料はドレイエッチングも
しやすいので、屈折率は1.7以上2.2以下であること
が特に好ましい。
【0086】実施例7に示すように、通常の1.4以上
で1.6未満のSiO2、BK7、アクリルポリマー、サ
イトップ、1737ガラス(コーニング社)等の透明材
料よりも、屈折率1.6以上の材料が好ましいのは、前
述のように、凹面鏡の焦点距離f(絶対値)は曲率rと
直径dと屈折率nによりf=r/(nd)で与えられる
ので、高屈折率になるほど、凹面鏡の軸上の球面収差
や、軸外の非点収差、コマ収差等の諸収差を大きく減少
することができるようになる以外にも、同様の動作では
あるが入射した照明角が平坦化層部分で屈折されてスネ
ルの法則によりその入射角度が小さくなることより、投
射レンズでのケラれによる光束となる反射光が小さくな
ることによる。
【0087】図9、図10に、図1の構成における凹面
鏡の曲率を変化させた場合の画素縮小の評価値である実
施例8を示す。実施例8は、埋め込み層の屈折率n=
1.6で、画素ピッチは14ミクロンである。図9に示
すように、縮小率は曲率半径が30ミクロンより大きく
250ミクロンより小さいことが好ましく、より好まし
くは、50ミクロン以上200ミクロン以下である。ま
た、図10に示すように、CTFは急激に変化し、図9
と同様に、曲率半径が30ミクロンより大きく250ミ
クロンより小さいことが好ましく、より好ましくは、5
0ミクロン以上200ミクロン以下である。このとき、
縮小率は40%以上50%以下であり、過縮小でもな
く、かつ解像度を劣化させる縮小でもなく、かつ矩形形
状ではないので、さらには50%以上のCTFが確保で
きており、このように画素プロファイルを変形した縮小
画素に対して光軸シフト素子を用いることにより、画像
の解像度となめらかさを同時に実現できる非常に高品位
の画像を実現する画像表示装置を実現できる。
【0088】実施例8における画素ピッチは14ミクロ
ンであり、画素ピッチで曲率半径を正規化することがで
き、また光軸シフト素子の変位ステップ数を考慮して、
上記の非常に高品位の解像度を実現する範囲は、2.2
/(m/2)<r/d<17.9/(m/2)(ただ
し、nは埋め込み部材の屈折率、mは光路変調素子の変
調ステップ数)となる。また、これを1.6以上の埋め
込み層の屈折率を考慮することにより、凹形状の鏡面の
F値をFr値としたときに、1.1/(m/2)<n×
Fr<8.9/(m/2)(ただし、nは埋め込み部材
の屈折率、mは光路変調素子の変調ステップ数)が好ま
しい範囲であり、さらには、照明角7度であるF値とし
ての4を考慮し、さらに好ましい範囲は、照明径のF値
をFi値としたときに、0.27/(m/2)<n×
(Fr/Fi)<2.2/(m/2)(ただし、nは埋
め込み部材の屈折率、mは光路変調素子の変調ステップ
数)となる。
【0089】図11に、マイクロレンズと鏡面が一体と
なった場合の構成例となる本発明の第9の実施例を示
す。図11において、51は上面反射電極を有するバッ
クプレーン、52はマイクロレンズ、53は平坦化層、
54は液晶層、55は対向基板である。図示はしていな
いが、図1と同様に液晶層を挟むITO電極、コンタク
トホール等が形成されている。このとき、反射電極とマ
イクロレンズが一体となり、かつ液晶層に対して光源側
と反対側に配置されることにより、ほぼ図1と同様の画
素プロファイルの変形を行うことができると同時に、反
射鏡を平面で構成できるので、作製がより容易となり、
歩留まりも向上し低コストとすることができるようにな
る。マイクロレンズの形状も、同じ箇所で同時に2回作
用できるので曲率が小さくてよいのでプロセスも簡単と
なり、収差も小さくなる。高屈折率の凸形状のマイクロ
レンズを低屈折率の材料で埋め込んで平坦化する以外
に、低屈折率の凹形状のマイクロレンズを高屈折率の材
料で埋め込んで形成してもよい。
【0090】図12に、マイクロレンズと鏡面が一体と
なった場合の別の構成例となる本発明の第10の実施例
を示す。図12において、51は上面反射電極を有する
バックプレーン、61はマイクロレンズ下部層、62は
マイクロレンズ、53は平坦化層、54は液晶層、55
は対向基板である。図示はしていないが、図1と同様に
液晶層を挟むITO電極、コンタクトホール等が形成さ
れている。このとき、マイクロレンズは凹面形状材料と
下部層61により分離されているが、光学的な作用とし
ては、液晶層の反対側にあることにより、図11と同様
に反射電極とマイクロレンズが一体となった場合と同様
である。この場合には、レンズの面数を増加できるの
で、レンズの収差をより低減して、より画素プロファイ
ルを制御することにより高解像度の画像表示を行うこと
ができる。また、レンズの厚さを薄くすることにより、
凹凸構造に対応したストレスにより生じる研磨の際の平
坦化層の厚さのばらつきの絶対値を減少することもで
き、よりギャップが均一でコントラストの高い、面内ば
らつきの少ない画像表示装置を提供することができる。
【0091】図13は、マイクロプリズムと鏡面が一体
となった場合の構成例となる本発明の第11の実施例を
示す。図13において、51は上面反射電極を有するバ
ックプレーン、71はマイクロレンズ、53は平坦化
層、54は液晶層、55は対向基板である。図示はして
いないが、図1と同様に液晶層を挟むITO電極、コン
タクトホール等が形成されている。このとき、図11と
同様に、反射電極とマイクプリズムが一体となり、かつ
液晶層に対して光源側と反対側に配置されることによ
り、ほぼ図1と同様の画素プロファイルの変形を行うこ
とができると同時に、反射鏡およびプリズムを平面で構
成できるので、作製がより容易となり、歩留まりも向上
し低コストとすることができるようになる。
【0092】図14は、変調層と凹鏡面が一体となった
場合の構成例となる本発明の第12の実施例を示す。図
14において、81はSRAMを有するバックプレー
ン、82はひんじピラー、83a、83bは凹面鏡可動
部、84a、84bは凹面鏡の平坦化層である。83
a、83bは、MEMS技術により作製した、偏向制御
により光変調を行う変調層であり、83a、84aの状
態と、83b、84bの状態の2つの状態において、反
射光を0値と1値のデジタル変調を行う反射型素子であ
る。このとき、この可動鏡となる部分に凹面鏡構造を形
成することにより、図1または図11とほぼ同様の画素
プロファイルの変形を行うことができると同時に、従来
のマイクロレンズ対向基板では不可能であった、偏向型
光変調素子における画素縮小を実現できるので、偏向型
光変調素子の高いコントラストを実現できると同時に、
MEMS構造により制限のある画素ピッチの制約を、光
軸シフトにより解決し、高解像度の画像表示装置を実現
することができる。また、平坦化層は、凹面鏡の焦点距
離を小さくできるので効果的である。また、凹面鏡構造
以外にも、平面鏡上にマイクロレンズを構成してもよ
い。
【0093】図15に、空間光変調素子に遮光層を用い
た場合の構成例となる本発明の第13の実施例を示す。
図15において、51は上面反射電極を有するバックプ
レーン、52はマイクロレンズ、53は平坦化層、54
は液晶層、55は対向基板であり、91a、91b、9
1c、91dは凹面鏡の周辺に格子状に設けたブラック
マトリックス層である。。図示はしていないが、図1と
同様に液晶層を挟むITO電極、コンタクトホール等が
形成されている。このとき、ブラックマトリックス層9
1a〜91dは、凹面鏡のエッジ付近の散乱光を低減す
ることができ、コントラストを向上すると同時に、凹面
鏡の収差の大きい部分をマスキングすることにより画素
サイズをより縮小することができ、より高解像度の画像
表示装置を実現できる。
【0094】なお、図1の反射型ライトバルブは、上記
画像表示装置に限定されるものではなく、光通信用の空
間型光交換スイッチとして用いてもよいし、また、平面
型受光素子や、演算回路、平面型発光素子、マイクロレ
ンズ多段アレイ等を組み合わせることにより、光情報処
理回路装置を構成してもよい。
【0095】
【発明の効果】本発明によると、光軸シフト素子と反射
型ライトバルブを用いた高解像度の画像表示装置を実現
する場合に、従来の光軸シフト素子を用いた高解像度画
像表示装置で必要であった駆動する回路と反射面を有す
る基板と画素プロファイルを変形するマイクロレンズを
有する対向基板との間における高精度の位置合わせを、
マイクロレンズを有する対向基板からマイクロレンズを
なくしかつ駆動する回路と反射面を有する基板上に反射
すると同時に画素プロファイルを変形する光学素子を設
けているので、対向基板と回路を有する基板とをアライ
メントフリーとすることにより、より低コストでより高
信頼性であると同時に面内での不均一をより減少させる
ことができる画像表示装置を提供できる。また、従来の
マイクロレンズからなる画素プロファイル変形素子を照
射光の経路においてスイッチング層の透過よりも先に作
用させるかわりに、画素プロファイル変形素子を照射光
の経路においてスイッチング層の最初の透過の後に作用
させることにより、往路の液晶層に対する作用を無視で
きる光学素子の設計ができるようになり、この従来のマ
イクロレンズを照射光の経路においてスイッチング層の
透過よりも先に作用させていた画像表示装置よりも、よ
り高解像度でより明るい視認性に優れた画像表示装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による反射型ライトバルブの断面模式
図である。
【図2】 図1に示した反射型ライトバルブの動作概要
を説明するための図で、照射光の動作と反射凹面鏡によ
り画素の像が形成される様子を示す図である。
【図3】 画素への入射時の最大角θinと出射時の最
大角θoutとの関係を示す図である。
【図4】 反射型ライトバルブにより出射される画素プ
ロファイルを変形させ、画素数を増大させる動作を説明
するための図である。
【図5】 反射型ライトバルブにより反射凹面鏡から出
射する縮小画素を、スクリーンに時分割で投射する動作
を説明するための図である。
【図6】 本発明が適用された高精細プロジェクタの一
例を説明するための全体構成図である。
【図7】 CTFを説明するための図である。
【図8】 埋め込み層の屈折率を変化させた場合の画素
縮小の評価値を示す図である。
【図9】 凹面鏡の曲率を変化させた場合の画素縮小の
評価値である縮小率を示す図である。
【図10】 凹面鏡の曲率を変化させた場合の画素縮小
の評価値であるCTFを示す図である。
【図11】 マイクロレンズと鏡面が一体となった場合
の実施例を示す図である。
【図12】 マイクロレンズと鏡面が一体となった場合
の他の実施例を示す図である。
【図13】 マイクロプリズムと鏡面が一体となった場
合の他の実施例を示す図である。
【図14】 変調層と凹鏡面が一体となった場合の実施
例を示す図である。
【図15】 空間光変調素子に遮光層を用いた場合の構
成例となる本発明の実施例を示す図である。
【図16】 特開平9−54554号公報に記載の表示
装置の一例を説明するための図である。
【図17】 図16に示した表示装置を用いない場合の
輝度状態を示す図である。
【図18】 図16に示した表示装置を用いた場合の輝
度状態を示す図である。
【図19】 特開平11−258585号公報に記載さ
れた表示装置の一例を示す図である。
【図20】 特開平9−90310号公報に記載された
表示装置の一例を示す図である。
【図21】 特開平09−90310号公報に記載の反
射型液晶装置の一例を説明するため断面構成図である。
【符号の説明】
1…反射凹面構造、2…埋め込み層、3…平坦化層、4
…液晶層、5…対向基板、6…反射電極、7,8…透明
電極、9…スルーホール充填部材、10…入射光束、1
1…焦点付近、12…縮小画素、21…空間光変調素
子、22,23…ピエゾ素子、24…治具、31…白色
光源、32…均一化光学素子、33…色分離装置、34
…反射型液晶ライトバルブ、35…偏光ビームスプリッ
ター、36…投射レンズ、37…スクリーン、41…画
素、51…バックプレーン、52…マイクロレンズ、5
3…平坦化層、54…液晶層、55…対向基板、61…
マイクロレンズ下部層、62…マイクロレンズ、71…
マイクロレンズ、81…バックプレーン、82…ひんじ
ピラー、83a,83b…凹面鏡可動部、84a,84
b…凹面鏡の平坦化層、91a,91b,91c,91
d…ブラックマトリックス層。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02F 1/13357 G02F 1/13357 (72)発明者 加藤 幾雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 浪江 健史 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 亀山 健司 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 滝口 康之 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 Fターム(参考) 2H041 AA16 AB14 AC06 AZ01 AZ05 AZ08 2H079 AA02 AA12 BA01 CA02 DA08 EB01 GA05 KA01 KA14 2H088 EA13 EA16 EA18 FA19 GA02 HA20 HA24 HA28 MA06 MA20 2H091 FA10X FA17Y FA26X FA26Z FA41Z FA50X FA50Z FD02 LA18 LA30 MA07

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を放出する光源と、該光源からの光を
    整形して照射光とする照射光学素子と、入射した前記照
    射光を光変調するとともに該照射光を反射して出射せし
    める略同一の平面上に配列された複数の光変調素子と、
    該複数の光変調素子から出射された出射光の光路を空間
    座標的に変調させる光路変調素子とを有する反射型空間
    光変調装置において、前記光変調素子が、該光変調素子
    ごとに照射光を反射するとともに該反射により出射され
    た出射光の光束プロファイルを変形させる反射型光束プ
    ロファイル変形素子を有していることを特徴とする反射
    型空間光変調装置。
  2. 【請求項2】 前記反射型光束プロファイル変形素子
    が、凹形状を有する鏡面を有する光学素子であることを
    特徴とする請求項1に記載の反射型空間光変調装置。
  3. 【請求項3】 前記反射型光束プロファイル変形素子
    が、曲面を有する凹形状の鏡面を有する光学素子である
    ことを特徴とする請求項1に記載の反射型空間光変調装
    置。
  4. 【請求項4】 前記反射型光束プロファイル変形素子の
    前記凹形状の鏡面の入出射側に、屈折率nが1.6以上
    の透明部材でかつ前記鏡面に埋め込まれる形状となる埋
    め込み部材を有することを特徴とする請求項1又は2又
    は3に記載の反射型空間光変調装置。
  5. 【請求項5】 前記反射光束プロファイル変形素子の前
    記曲面を有する凹形状の鏡面の口径をdとし、前記凹形
    状の鏡面の平均曲率をrとしたときに、2.2/(m/
    2)<r/d<17.9/(m/2)(ただし、mは光
    路変調素子の変調ステップ数)であることを特徴とする
    請求項1乃至4のいずれかに記載の反射型空間光変調装
    置。
  6. 【請求項6】 前記反射光束プロファイル変形素子の前
    記曲面を有する凹形状の鏡面のF値をFr値としたとき
    に、1.1/(m/2)<n×Fr<8.9/(m/2)
    (ただし、nは埋め込み部材の屈折率、mは光路変調素
    子の変調ステップ数)であることを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれかに記載の反射型空間光変調装置。
  7. 【請求項7】 前記反射光束プロファイル変形素子の前
    記曲面を有する凹形状の鏡面のF値をFr値とし、前記
    空間光変調素子へ入射する前記照射光のF値をFi値と
    したときに、0.27/(m/2)<n×(Fr/F
    i)<2.2/(m/2)(ただし、nは埋め込み部材
    の屈折率、mは光路変調素子の変調ステップ数)である
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の反
    射型空間光変調装置。
  8. 【請求項8】 前記反射型光束プロファイル変形素子
    が、鏡面とマイクロレンズとが一体化された光学素子を
    有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記
    載の反射型空間光変調装置。
  9. 【請求項9】 前記反射型光束プロファイル変形素子の
    マイクロレンズが、曲面を有するマイクロレンズである
    ことを特徴とする請求項8に記載の反射型空間光変調装
    置。
  10. 【請求項10】 前記反射型光束プロファイル変形素子
    の前記マイクロレンズが、屈折率分布部材を有するマイ
    クロレンズを有することを特徴とする請求項8に記載の
    反射型空間光変調装置。
  11. 【請求項11】 前記反射型光束プロファイル変形素子
    が、鏡面とマイクロプリズムとが一体化された光学素子
    であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに
    記載の反射型空間光変調装置。
  12. 【請求項12】 前記反射型光束プロファイル変形素子
    の前記マイクロレンズまたは前記マイクロプリズムが、
    回折格子を有することを特徴とする請求項4又は9に記
    載の反射型空間光変調装置。
  13. 【請求項13】 前記光変調素子が、透過率変化または
    偏向角変化により光を変調する光変調層を有し、前記光
    変調層に対して照射光の入射方向と反対側に前記反射型
    光束プロファイル変形素子を有することを特徴とする請
    求項1乃至12のいずれかに記載の反射型空間光変調装
    置。
  14. 【請求項14】 前記反射型光束プロファイル変形素子
    と前記光変調層との間に、平坦化層を有することを特徴
    とする請求項13に記載の反射型空間光変調装置。
  15. 【請求項15】 前記反射型光束プロファイル変形素子
    の前記平坦化層と前記光変調層との間に導電層を有する
    ことを特徴とする請求項14に記載の反射型空間光変調
    装置。
  16. 【請求項16】 前記光変調素子が、透過率変化または
    偏向角変化により光を変調する光変調層を有し、前記反
    射型光束プロファイル変形素子が前記光変調層と一体化
    されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれ
    かに記載の反射型空間光変調装置。
  17. 【請求項17】 前記光変調素子が、開口を有する遮光
    層を有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれ
    かに記載の反射型空間光変調装置。
  18. 【請求項18】 前記光変調素子から出射された出射光
    の光束プロファイルの半値全幅が元の前記光変調素子の
    ピッチよりも小さくかつ前記光変調素子の光変調層の位
    置とは異なる位置の出射光を結像する結像レンズを有す
    ることを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載
    の反射型空間光変調装置。
  19. 【請求項19】 前記光変調素子から出射された出射光
    の光束プロファイルの半値全幅が元の前記光変調素子の
    ピッチよりも小さくかつ前記光変調素子の光変調層の位
    置とは異なる位置の出射光の虚像を形成する虚像形成レ
    ンズを有することを特徴とする請求項1乃至17のいず
    れかに記載の反射型空間光変調装置。
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