JP2003257751A - 磁気シールド装置 - Google Patents

磁気シールド装置

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JP2003257751A
JP2003257751A JP2002058722A JP2002058722A JP2003257751A JP 2003257751 A JP2003257751 A JP 2003257751A JP 2002058722 A JP2002058722 A JP 2002058722A JP 2002058722 A JP2002058722 A JP 2002058722A JP 2003257751 A JP2003257751 A JP 2003257751A
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shield wall
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Chiharu Mitsumata
千春 三俣
Hirokazu Araki
博和 荒木
Hiromitsu Itabashi
弘光 板橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来技術では十分なシールド特性を得ようと
すると壁面の磁性体がたとえ2重あるいはそれ以上の多
重構造になっていたとしても磁性体厚さを厚くしなけれ
ばならなかった。この理由は従来の磁気シールドの基本
構造に依存して、空間の磁束制御が不十分になりやすい
ことに起因する。 【解決手段】 軟磁性材料を備えるシールド壁1によっ
て所定のシールド空間を囲んでなる磁気シールド装置1
0であって、外部磁場方向Hoと平行するシールド壁1
において前記外部磁場による最大磁束密度を示す箇所の
近傍に導電体5を設置し、該導電体で閉コイル50を構
成する磁気シールド装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気シールドに関
し、特に中空構造を有する磁気シールド装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気シールドは、矩形状断面構造
やリング状断面構造を持ち、その要求される遮蔽特性に
応じて、シールドを構成する磁性体の壁面を2重あるい
は3重にした構造あるいは壁面の磁性体厚さを変化させ
た構造で対応するのが一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術では
十分なシールド特性を得ようとすると壁面の磁性体がた
とえ2重あるいはそれ以上の多重構造になっていたとし
ても磁性体厚さを厚くしなければならなかった。この理
由は従来の磁気シールドの基本構造に依存して、空間の
磁束制御が不十分になりやすいことに起因する。例え
ば、一般原理として高透磁率の磁性体と真空(空気)の
界面では、真空中の磁束の方向に対して界面と垂直な方
向については磁束密度が連続、界面に平行な方向に対し
ては磁場が連続になる。ここで磁性体の比透磁率をμ、
磁束密度をBとすると磁場Hは、H=B/μで与えられ
ることから比透磁率μが大きいほど界面近傍の空間磁場
の平行成分は小さくなる。
【0004】空間の磁束密度が増大すると、磁性体内の
磁場も大きくなるため磁性体は飽和に近づいてゆく。こ
のとき磁性体の比透磁率は減少していくことからシール
ド特性は劣化する。この効果を避けるためには磁性体の
飽和磁束密度を大きくするか、磁性体の厚さを大きくし
て密度を下げる必要がある。従来の技術ではシールド率
を向上させるため比透磁率の大きなパーマロイ(NiF
e合金)が用いられることが多い。パーマロイの場合、
飽和磁束密度が比較的小さいため磁性体の厚さを厚くす
る必要があった。加えて従来の技術では磁性体と真空の
界面に対して垂直方向の磁束成分を制御する技術を持た
ないため、磁束線の界面における屈折率を大きくするこ
とのみが垂直成分の磁束をシールドする方法であった。
この方法では屈折率が比透磁率に比例していることから
磁性体の厚さを十分厚く保ち比透磁率の劣化を避ける必
要があった。
【0005】シールドを行なう磁性体の磁気飽和を避け
る技術としては特開昭57−8000号公報に開示され
るような屈曲部にテーパ形状を設ける技術、あるいはテ
ーパ形状からなる磁路を2重にするための磁性体を設け
る技術等がある。しかし、これらに開示された従来技術
はシールドを行なうために集められた磁束の飽和を避け
るための技術であり、磁気シールドを行なう装置全体に
対し、外部磁場の磁束を効率よく制御することはできな
い。
【0006】しかし、結局これらの従来技術では、磁性
体の厚さを厚くする必要があることから磁気シールド装
置を構成するシールド壁が重くなってしまうと言う問題
点があった。この問題は磁気シールドを行なう空間の体
積が小さい場合には、壁面の構造強度を弱くして全体の
重量を軽減するなどの解決策が可能であった。しかし、
シールドする空間が大きい場合、シールド壁自身が大面
積となり、自重の増大とともにシールド壁を支える構造
物も大型で且つ十分な強度を有するものが必要となる。
この状況において磁性体の占める割合を小さくして構造
重量を軽減することは従来のシールド構造では不可能で
あった。
【0007】本発明の目的は、前記の問題点を解決し、
シールド壁を構成する磁性体の厚さを厚くしなくても高
性能なシールド特性が得られる磁気シールド装置を提供
することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本願の第一の発明は、軟
磁性材料を備えるシールド壁によって所定のシールド空
間を囲んでなる磁気シールド装置であって、外部磁場方
向と平行するシールド壁において前記外部磁場による最
大磁束密度を示す箇所の近傍に導電体を設置し、該導電
体で閉コイルを構成することを特徴とする磁気シールド
装置である。シールド壁の磁気飽和を抑制する効果をよ
り発揮させるためには、この閉コイルの内周形状と磁気
シールド装置の外周形状とをできるだけ一致させること
が好ましい。
【0009】本願の第二の発明は、軟磁性材料を備える
シールド壁によって所定のシールド空間を囲んでなる磁
気シールド装置であって、外部磁場方向と平行するシー
ルド壁において前記外部磁場方向の中央部の近傍に導電
体を設置し、該導電体で閉コイルを構成することを特徴
とする磁気シールド装置である。
【0010】シールド壁に窓部や磁気シールド装置内に
配線や配管を引き込むための開口部が設けられている場
合には、そこからシールド空間に磁束が進入しやすい。
ここでいう開口部とは、磁性材料が存在しないか又は存
在してもシールド壁の磁性材料と磁気的に不連続になっ
ている部位のことである。
【0011】本願の第三の発明は、軟磁性材料を備える
シールド壁によって所定のシールド空間を囲んでなる磁
気シールド装置であって、シールド壁に開口部を有し、
シールド壁にこの開口部を囲む導電体を設置し、該導電
体で閉コイルを構成することを特徴とする磁気シールド
装置である。
【0012】上記の各発明では、FeSi合金の微結晶を含
んだ軟磁性薄体を非磁性の樹脂でラミネートしたシート
状の材料で構成したシールド壁を好適に使用することが
できる。
【0013】磁気シールドはシールド体の周囲の空間か
ら磁束を集めることにより所望の空間の磁束密度を低下
させ磁気シールを行うものである。このため、シールド
を行う空間の体積が増加したり、シールド体の周囲の空
間の磁束密度が増加するとシールドを構成している軟磁
性体に流入する磁束が増加し、軟磁性体内の磁束密度が
上昇する。軟磁性体内に存在できる最大磁束の量は飽和
磁束密度によって決定されるが、一般に軟磁性体内の磁
束密度が飽和磁束密度に近づくに連れてその比透磁率は
劣化する。磁気シールド装置を構成する軟磁性体の透磁
率はシールド率を決定する重要な要素であり、透磁率が
低下するとシールド率も低下する。本発明は微結晶の磁
性体からなる箔体をシート状に成形することで軽量かつ
施工性の優れた磁気シールドルームを提供するものであ
るが、シールドルーム壁面の磁性体厚さが薄いため大き
な体積を持つシールド空間や強磁場中のシールドを行う
ためには、軟磁性体の磁気飽和を避けるように設計する
必要がある。単純には磁性体の厚さを増加させることで
対応可能であるが、これは磁性体の重量を増加させ本発
明のシールド装置の特徴を損なう恐れがある。そこで、
磁気シールドルームの壁に対して磁気飽和を起こしそう
な部分に予め磁場を印加する手段を設け、シールド壁の
磁化と反対方向の磁場を印加することでシールド壁の磁
束密度を低下させ、比透磁率の劣化を防ぐものである。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に磁気シールドルームを構成
する軟磁性材料を備えたシールド壁の磁束密度分布を示
す。シールド空間2は図1の奥側の空間でありシールド
壁1と図示しない他のシールド壁とで囲まれる。外部磁
場は矢印Hoの方向に印加されており、磁束3はシール
ド壁1の中を同じ方向に通る。シールド壁1を構成する
軟磁性材料のもつ磁化の方向はシールド壁1の中を通る
磁束3の方向と同じである。白から灰色、黒となるに連
れて磁束密度が大きくなっていることを表す。磁束密度
が最も大きくなっている部分は主にシールド壁1の外部
磁場方向中央部であり、この部分が最も磁気飽和を起こ
しやすい。これは磁束3がシールド壁1の端部からだけ
でなくその長手方向の途中の部位からもシールド壁1に
入り込み、そして他端部からだけでなく途中の部位から
も空間へ放出されるためである。
【0015】これに対して、図2に示すように閉コイル
4を用いてシールド壁の磁化と反対方向Hcの磁場を印
加するとシールド壁1を構成する軟磁性体内部の磁束密
度が低下し、比透磁率を改善することが可能である。図
2の例では複数の閉コイル4をシールド壁1の磁束密度
が最も大きくなっている箇所に沿って且つその軸方向を
上記の磁化方向と合わせて配置している。電磁誘導の法
則によると、導電体の周囲において磁場の大きさが、時
間と共に変化することによって導電体に起電力が発生す
る。そこで、導電体が閉回路を形成する場合には、この
起電力によって回路に誘導電流が流れる。この場合の電
流方向は、閉回路に差交する磁場を排除する方向である
から、外部磁場の中に閉コイルを配置した場合には、閉
コイルが誘導電流によって作る磁場は外部磁場に対抗す
るものになり、外部磁場は閉コイルによって作られる磁
場で低減されることになる。したがって、シールド壁1
の磁束密度が低減され磁気飽和を起こし難くなる。
【0016】磁気シールドの効率は周囲の空間も含めた
磁気回路に対してシールド部分の磁気抵抗が低いほど高
効率となることから比透磁率の改善によってもたらされ
た磁気抵抗の低下が磁気シールドの性能を向上させるこ
とになる。ここで図2における磁場印加の手段は永久磁
石のようなものでも可能である。
【0017】実際の外部磁場は各々が直交する三方向の
成分からなることが多い。この場合でも各方向の成分そ
れぞれについて本発明を適用することで、三軸方向の各
シールド壁を構成する磁性体の厚さを厚くしなくても磁
気飽和を起こり難くすることができる。
【0018】磁気シールド装置に外部磁場の一方向成分
Hoが印加されたときの本発明の実施の形態を図3に示
す。本発明の磁気シールド装置10は6面を構成するシ
ールド壁1とシールド壁1壁面上に設けられ閉コイル5
0を構成する四つの導電体5とからなる。外部磁場は交
番磁界であり、その一方向成分Hoに対して平行な四つ
のシールド壁内の磁束密度はHo方向のほぼ中央部で最
大となる。そこに導電体5が設置される。外部磁場成分
Hoが印加されるとそれを打ち消す方向の磁場が発生す
る方向に電流が閉コイル50に生じる。それによる磁束
密度は導電体5の位置で最大であるのでシールド壁内の
最大の磁束密度に作用してそれを大きく低下させ、シー
ルド壁の比透磁率の劣化を防ぐ。シールド壁内の磁束密
度が飽和し難いので空間の磁束密度が増大したり、シー
ルドする空間が大きい場合でもシールド壁を厚くする必
要がない。よって、磁性材料の使用量の削減、全体の軽
量化、施工性の向上等を図ることができる。導電体5は
銅、アルミニウムなど電気抵抗の低い金属帯または電線
でもよい。図3で示した実施の形態では閉コイル50は
1ターンとしたがターン数を増やすこともできる。その
場合シールド壁の磁束密度を低下させる効果はより大き
くなるが1ターン当りの効果は低下する。
【0019】次に磁気シールド装置に開口部を設けた実
施の形態につき図4を用いて説明する。外部磁場の一方
向成分Hoに対して垂直なシールド壁に開口部6を設け
それを塞ぐようにドア7を取り付けた。開口部6を囲む
ようにシールド壁1壁面上に四つの導電体5を設け、そ
れらを接合して閉コイル50を構成した。導電体5は金
属帯でありシールド壁1に垂直である。外部磁場Hoは
ドア7から進入しようとするが閉コイル50の電磁誘導
作用により進入を阻止される。
【0020】本発明は上述した各々の磁気シールド用磁
性体において、材料として用いられる磁性体がシート状
の形状をしており、1枚のシート厚さが10μm以上且
つ200μm以下であることを特徴とする。前記のシー
ト状の磁性体を用いる構成では空間の磁束を効率よく収
集可能なため、従来の磁気シールドと比較して厚さの薄
い磁性体を使用することが可能である。薄い磁性体を用
いることの利点は磁気シールドの構造重量を軽減するこ
とが可能になり、シールド装置の組み立てや施工性を改
善することができる。例えば軟鉄やNiFe合金などの
圧延薄板(厚さ0.5乃至1mm)を用いたシールドで
は1Kgの重量に対して350×350mm乃至500
×500mmのシールド壁を作ることが限界である。し
かし、200μmのシートでは2×2mのシールド壁を
作ることが可能であり、シールド壁の部品点数を大幅に
減少させることができる。シールドの特性としてはNi
Fe板1枚のシールド率が20dB程度であり、本発明
では10μmシートの条件でも10乃至15dB、また
これを200μmにすることで20dB以上のシールド
率を得ることができる。
【0021】また、本発明は上記いずれかの磁気シール
ド用磁性体であって、前記シート形状の磁性体は1枚の
シート厚さが10μm以上且つ30μm以下であり、2
枚以上のシートの積層体で構成されることを特徴とす
る。シート形状の磁性体ではその製造方法によってシー
ト面内の方向によって磁気異方性を生ずることがある。
本発明では前記シート形状の磁性体を2枚以上重ねて用
いることで、磁気異方性の効果を相殺し、遮蔽を行なう
空間磁場の方向に依存しないシールド特性をえることが
できる。例えば、磁気異方性の有る2枚のシート形状の
磁性体を互いに磁化容易方向が垂直になる配置を持って
積層することでシールド壁面の磁気特性を等方的に改善
することができる。また、積層の効果はシールドに用い
られる磁性体の体積を増加させることから、磁性体全体
の透磁率を高く保つ効果をもたらす。よって、磁気シー
ルドの効率を向上させることが可能になる。
【0022】また、本発明は上記いずれかの磁気シール
ド用磁性体であって、鉄元素を主成分とする粒径500
nm以下の微細結晶粒が組織の少なくとも50%以上を
占める合金材料で構成され、シートまたはテープ状の形
状であることを特徴とする。この鉄合金(Fe合金)の
微細結晶材料(ナノ結晶材料とも称する)は、例えば日
本国特許第2625485号公報にあるようにアモルフ
ァス材料を所望の温度で熱処理することで得られる。こ
の特許の構成では空間の磁束を効率よく収集可能なた
め、従来の磁気シールドと比較して厚さの薄い磁性体を
使用することが可能である。薄い磁性体を得るためには
例えば圧延や超急冷法による箔体があるが、圧延しやす
い軟鉄やNiFe合金、超急冷で得るアモルファス箔体
ではシート材料の変形が逆時歪効果に等による磁気特性
の劣化を起こしやすいため、シールド壁の施工において
取り扱いが難しくなるなどの問題を生じる可能性があ
る。また、特にNiFe合金では材料の硬さが不十分に
なりシールド壁の自重によってシートが変形して発生し
た結晶欠陥が磁気特性を著しく劣化させる。これに対し
て高透磁率のFe基合金を超急冷で形成した箔体を熱処
理することによって得られる磁性体シートでは、得られ
たFe基合金の硬さが十分なことや逆磁歪効果を起こし
にくいことで、十分な薄さの磁性体シートを得ることが
可能である。また、特開平6−112031号公報に述
べられているように、機械的な変形に対して材料を破壊
しにくくするとともに加工に対する形状的な制約を著し
く減じることができる。この磁性体シートを用いた本発
明の磁気シールドでは、シールド壁を軽量化することが
可能であり、かつ応力の影響を極力排除可能なため施工
時における材料の取り扱いも簡単である。以上、本発明
によって軽量で施工性に優れた磁気シールドを提供する
ことができる。
【0023】本発明に係る磁性体に用いる鉄合金(Fe
合金)の微細結晶材料は、望ましくはFe−Cu−Nb
−Si−B系のbccFeの微細結晶組織(もしくは微
細結晶粒)を備える軟磁性材料を用いる。さらに望まし
くは前記微細結晶粒の平均結晶粒径が100nm以下で
ある材料を用いる。
【0024】
【実施例】(実験例1)本実験例は図3に示す本発明の
磁気シールド装置が図5に示す従来の磁気シールド装置
と比べてどの程度優れたシールド率(dB)を有するか
を実験データで示す。本発明の磁気シールド装置と従来
の磁気シールド装置の仕様を表1にまとめた。
【0025】
【表1】
【0026】[シールド壁の作製]Fe−Cu−Nb−S
i−B系合金の溶湯を単ロール法により急冷し幅50m
m、厚さ20μmの非晶質合金薄帯を作製した。次にこ
の合金薄帯を窒素ガス雰囲気中570℃で60分保持し
空冷した。得られた薄帯はbccFeの微細結晶組織を
備え組織の大部分が50nm以下の粒径の結晶粒からな
る結晶主体の軟磁性合金であった。この薄帯を一部重ね
合わせ幅方向に繋ぎ合わせて600mm×600mmの
シートを作製しこのシートを10枚積層してシールド壁
を作製した。各薄帯および各シートの磁化容易方向(薄
帯の長手方向)は揃えてあり、それを外部磁場方向Ho
と一致させた。
【0027】[測定条件]直径1800mmの一対のヘル
ムホルツコイルによってコイル中心で18.5μTの磁
場(50Hz,100Hz,200Hz)を発生させ、この中
に1辺の長さが600mmの立方体からなるシールド装
置を配置し、その中心点にて磁束密度を測定しシールド
率(dB)を算出した。
【0028】その結果を図7に示す。閉コイルが厚いほ
ど遮蔽効果は大きく、また、周波数が高いほうが遮蔽効
果は大きい。
【0029】(実験例2)本実験例では図3,5,6に
示す各磁気シールド装置を用いて閉コイルが磁気シール
ド装置の遮蔽効果を高めるのに効果的であることを示
す。実験は5つの磁気シールド装置を使用した。それら
の仕様を表2にまとめた。
【0030】
【表2】
【0031】測定条件は実験例1と同様であるがヘルム
ホルツコイルの電流を変化させて発生磁場を19.4μ
T〜124.3μTとした。磁場の周波数は200Hzに
固定した。
【0032】その結果を図8に示す。,のグラフよ
り閉コイルのみのシールド効果は6dB程度までである
ことが分る。とのグラフの差およびとのグラフ
の差よりシールド壁と組み合わせると閉コイルのシール
ド効果は9dB程度までに拡大することが分る。これは
シールド壁の磁束密度が下がったことにより動作点がμ
の大きい方へ移動したことによるものと考えられる。
【0033】
【発明の効果】本発明の構成を用いることにより、シー
ルド壁を構成する磁性体の厚さを厚くしなくても磁気飽
和が起こり難く、軽量で高性能なシールド特性が得られ
る磁気シールド装置を提供することができる。また、高
価な軟磁性材料の使用量を抑制することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来構造の磁気シールド装置のシールド壁の磁
束密度が高い状態。
【図2】本発明の磁気シールド装置のシールド壁の磁束
密度が低い状態。
【図3】本願第一の発明の磁気シールド装置の実施形態
を示す図である。
【図4】本願第三の発明の磁気シールド装置の実施形態
を示す図である。
【図5】従来構造の磁気シールド装置の実施形態を示す
図である。
【図6】本発明に用いる閉コイルの斜視図である。
【図7】図3に示す本発明の磁気シールド装置と図5に
示す従来の磁気シールド装置のシールド率の実験デー
タ。
【図8】図3,5,6に示す各磁気シールド装置を用い
て閉コイルが磁気シールド装置の遮蔽効果を高めるのに
効果的であることを示す実験データ。
【符号の説明】
1 シールド壁 2 シールド空間 3 磁束 4 閉コイル 5 導電体 6 開口部 7 ドア 10 磁気シールド装置 50 閉コイル Ho 外部磁場方向

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟磁性材料を備えるシールド壁によって
    所定のシールド空間を囲んでなる磁気シールド装置であ
    って、外部磁場方向と平行するシールド壁において前記
    外部磁場による最大磁束密度を示す箇所の近傍に導電体
    を設置し、該導電体で閉コイルを構成することを特徴と
    する磁気シールド装置。
  2. 【請求項2】 軟磁性材料を備えるシールド壁によって
    所定のシールド空間を囲んでなる磁気シールド装置であ
    って、外部磁場方向と平行するシールド壁において前記
    外部磁場方向の中央部の近傍に導電体を設置し、該導電
    体で閉コイルを構成することを特徴とする磁気シールド
    装置。
  3. 【請求項3】 軟磁性材料を備えるシールド壁によって
    所定のシールド空間を囲んでなる磁気シールド装置であ
    って、シールド壁に開口部を有し、シールド壁にこの開
    口部を囲む導電体を設置し、該導電体で閉コイルを構成
    することを特徴とする磁気シールド装置である。
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