JP2003262282A - 圧力調整弁 - Google Patents

圧力調整弁

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JP2003262282A
JP2003262282A JP2002061474A JP2002061474A JP2003262282A JP 2003262282 A JP2003262282 A JP 2003262282A JP 2002061474 A JP2002061474 A JP 2002061474A JP 2002061474 A JP2002061474 A JP 2002061474A JP 2003262282 A JP2003262282 A JP 2003262282A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 圧力調整弁が発生する騒音を簡便な機構によ
り抑制する。 【解決手段】 圧力調整弁を、開弁時に液体が通過する
流出通路を備えたシートボディと、該シートボディに当
接して流出通路を封止するシートバルブとによって構成
する。弁部の形状は、該弁部を通過した液体が該流出通
路の内周面に向かって流れるような形状としておく。こ
うすれば、流出通路内で液体が剥離して騒音の発生源と
なることを抑制することができるので、圧力調整弁が発
生する騒音を簡便に抑制することが可能となる。また、
弁部が、該流出通路の端面と、流出通路が設けられたシ
ートバルブに該流出通路の端面で当接するシートボディ
とによって構成されている場合には、シートバルブとシ
ートボディとの当接部の幅を、流出通路の端面の周囲で
偏らせてやる。こうすれば、弁部を通過した液体が該流
出通路の内周面に向かって流れるようになり、剥離の発
生を簡便に抑制することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポンプなどで加
圧された液体の圧力を調整する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料、潤滑油などの液体を圧送するに際
しては、液圧を一定に保たなければならないことがあ
る。例えば燃料タンクから内燃機関に燃料を供給して燃
料噴射弁から燃料を噴射する場合、正確な分量の燃料を
噴射するためには、燃料噴射弁にかかる燃圧が一定に保
たれていることが望ましい。
【0003】このように液圧を一定に保つための代表的
な手法としては、圧力調整弁を利用する方法がある。図
8(a)は、一般的な圧力調整弁の構造を概念的に示し
た説明図である。圧力調整弁Aは、図示するように、ケ
ースaの内部がダイヤフラムbで2つの部屋に区切られ
たような構造となっている。ダイヤフラムbのほぼ中央
にはシートバルブcが設けられており、シートバルブc
には、開弁時に液体が通過する通路dが設けられてい
る。シートバルブcは、スプリングeによってシートボ
ディfに押しつけられており、シートバルブcの通路d
はシートボディfによって封止されている。
【0004】このような圧力調整弁の動作を、燃料タン
クから内燃機関に燃料を供給する場合を例にとって説明
する。図8(b)は、内燃機関に燃料を供給するシステ
ムを概念的に示した説明図である。燃料タンクB内には
燃料ポンプDが設けられており、燃料ポンプDで汲み上
げられた燃料は、供給通路Eを介して内燃機関Cに圧送
される。供給通路Eの途中には、内燃機関Cに供給され
る燃料圧力を一定に保つために、圧力調整弁Aが取り付
けられている。圧力調整弁Aを取り付ける方向は、図8
(a)と同じ向き、すなわち、図8(a)の上側が供給
通路側となるように取り付けられている。
【0005】供給通路内に燃圧が加わっていない場合あ
るいは燃圧が低い場合には、シートバルブcはスプリン
グeによってシートボディfに押しつけられて、圧力調
整弁Aは閉弁状態となっている。しかし燃料ポンプDが
燃料を圧送することにより供給通路E内の燃圧が高くな
ると、ダイヤフラムbにかかる燃圧がスプリングeの押
し付け力に打ち勝ってシートバルブcを押し下げ、その
結果、シートバルブcがシートボディfから離れて圧力
調整弁Aが開弁状態となる。すると、供給通路E内の燃
料が圧力調整弁Aを通って流出し、その結果、供給通路
E内の燃圧が低下して圧力調整弁Aは再び閉弁状態とな
る。そして、供給通路E内の燃圧が再び上昇すると、圧
力調整弁Aが開弁状態となって通路内圧力を低下させ
る。圧力調整弁Aを通った燃料は、リリーフ通路Fを介
して燃料タンクBに還流する。こうした燃料供給システ
ムでは、圧力調整弁Aが開弁状態と閉弁状態とを繰り返
すことによって、供給通路E内の燃圧をほぼ一定に保つ
ことができる。スプリングeの強さを調整すれば、供給
通路内の燃圧を自由に設定することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、圧力調整弁を
利用して液体圧力をほぼ一定に保つこうした手法には、
圧力調整弁が開弁状態となって液体が流出する際に、大
きな騒音を発生させることがあるという問題があった。
すなわち、液体圧力が高圧になって圧力調整弁を開弁さ
せると、加圧された通路内の液体が圧力調整弁から噴出
するために、噴出した液体と壁面との衝突音や液面の波
立ち音が発生する。更に、燃料などの揮発成分を含んだ
液体の場合には、圧力調整弁を通過する際に揮発成分が
減圧沸騰して沸騰音を生じさせる場合もある。このよう
に圧力調整弁を用いた手法では、調整弁が開弁する度
に、こうした騒音が発生するという問題が存在してい
た。
【0007】また、容器の圧力を一定に保つ場合にも圧
力調整弁が用いられることがあり、このような場合にも
圧力調整弁を液体が通過する際に大きな騒音が発生する
おそれがある。従って、容器内の圧力を一定に保つ場合
にも、同様な要請が存在している。
【0008】この発明は従来技術における上述した課題
を解決するためになされたものであり、圧力調整弁の構
造を複雑にすることなく、騒音の発生を抑制可能な技術
の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】上
述の課題の少なくとも一部を解決するため、本発明の圧
力調整弁は次の構成を採用した。すなわち、液体の圧力
が所定値を越えると開弁して該液体を流出させ、該圧力
が低下すると閉弁することによって、該液体の圧力を調
整する圧力調整弁において、前記液体の圧力を受けて開
弁する弁部と、前記弁部を通過した前記液体の流出通路
とを備え、前記弁部は、該弁部を通過した前記液体を前
記流出通路の内周面に向かって流す形状に構成されてい
ることを特徴とする。
【0010】こうした圧力調整弁では、弁部を通過して
流出通路内に流れ込む液体の流れが、該通路の内周面に
向かって流れるので、通路内に流入する際に流れの剥離
が抑制される。詳細には後述するが、通路内で剥離が発
生すると、これが原因となって騒音を発生させる。これ
に対して、本発明の圧力調整弁では、剥離が抑制されて
いるので騒音の発生も抑制することが可能である。
【0011】かかる圧力調整弁では、弁部を通過した流
れが流出通路の内周面に向かって流れるようにするため
に、弁部の形状を、該弁部の周囲から前記流出通路に流
れ込む液体の、該通路方向と直角方向の速度成分が、該
通路の周方向に偏った分布となるような形状としてもよ
い。
【0012】弁部の形状をこのような形状としておけ
ば、流出通路の方向と直角方向の速度成分が強い側から
の流れによって、該流出通路内の液体が通路の内周面に
押しつけられる様にして流れ、その結果、剥離の発生を
抑制することができる。こうして剥離の発生が抑制され
れば、騒音源が減少するので騒音の発生を抑制すること
が可能となる。
【0013】こうした圧力調整弁の弁部を、流出通路の
端面と、該流出通路が設けられたシートバルブに該流出
通路の端面で当接するシートボディとを有する構成とし
て、前記シートバルブと前記シートボディとの当接部
を、当接する幅が前記端面の周囲で偏ているようにして
もよい。
【0014】詳細には後述するが、シートバルブとシー
トボディとの当接部の幅を前記端面の周囲で偏らせてや
れば、流出通路内の液体は内周面に押しつけられるよう
にして流れることになり、通路内での剥離の発生が抑制
される。その結果、騒音源が減少するので、その分だけ
騒音の発生を抑制することが可能となる。
【0015】こうした圧力調整弁においては、前記シー
トボディの下流側に、前記流出通路から流出した液体を
排出するための排出口を備えた仕切板を設けるととも
に、該排出口を、該流出通路の延長上を避けた位置に設
けることとしてもよい。
【0016】このように、前記流出通路の延長上を避け
た位置に排出口を設けておけば、該通路から流出した液
体は、一旦、仕切板に衝突して勢いを弱められた後、排
出口から流出する。このため、圧力調整弁の下流側で発
生する騒音を抑制することが可能となるので好ましい。
【0017】かかる圧力調整弁は、次のような構成とす
ることもできる。すなわち、前記シートバルブと前記シ
ートボディと前記排出口とを略同一軸上に設けるととも
に、前記流出通路を、前記同一軸と交差する方向に設け
ることとしてもよい。
【0018】シートバルブとシートボディと排出口とを
略同一軸上に設けてやれば、圧力調整弁をコンパクトな
ものとすることが可能である。また、流出通路の方向を
該同一軸とは交差する方向としてやれば、該通路から流
出した液体が該排出口から直接流出することはない。こ
のことから、弁部とシートボディと排出口とを略同一軸
上に設けるとともに、流出通路を、該同一軸と交差する
方向に設けてやれば、コンパクトで且つ騒音の抑制され
た圧力調整弁を得ることが可能となる。
【0019】上述した圧力調整弁においては、次のよう
な弁部とすることもできる。すなわち、弁部には、流出
通路の端面と、該流出通路が設けられたシートバルブに
該流出通路の端面で当接するシートボディと、該流出通
路に相対する位置に該シートボディから立設された柱体
とが含まれるようにしてもよい。
【0020】こうすれば、流出通路内に流れ込んだ液体
は、シートボディから立設した柱体によって導かれるよ
うにして、通路の内周面に向かって流れの方向を変える
ので、通路内部での剥離の発生を抑制することができ
る。その結果、剥離の発生に伴う騒音を抑制することが
可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】A.第1実施例:以下では、実施
例に基づいて、本発明の作用・効果について説明する。
図1は、第1実施例の圧力調整弁100の構造を概念的
に示す説明図である。図示するように、圧力調整弁10
0の構造は、一般的な圧力調整弁とほぼ同様である。す
なわち、圧力調整弁100は、ケース102内部がダイ
ヤフラム104によって2つの部屋に区切られており、
ダイヤフラム104の略中央にはシートバルブ110が
設けられている。シートバルブ110はスプリング10
6によってシートボディ112に押し付けられており、
シートバルブ110がシートボディ112に押し付けら
れている当接面には、シートバルブ114を貫通する流
出通路114の入口が設けられている。液体は、ケース
102に設けられた流入口108から圧力調整弁100
内に流入する。
【0022】ダイヤフラム104にかかる液体の圧力が
小さい場合は、シートバルブ110はスプリング106
によってシートボディ112に押し付けられて、流出通
路114の入口はシートボディ112によって封止され
ている。液体の圧力が上昇してダイヤフラム104にか
かる荷重がスプリング106の押し付け力より大きくな
ると、シートバルブ110がシートボディ112から離
れて流出通路114の入口が開口する。こうして流出通
路114が開口すると、該通路を通って液体が流出する
ので、液体圧力が減少し、再びスプリング106によっ
てシートバルブ110がシートボディ112に押し付け
られて、流出通路114の入口が封止された状態とな
る。流出通路114を通った液体は、ケース102に設
けられた排出口109から、圧力調整弁100の外部に
排出される。
【0023】一般的な圧力調整弁においては、流出通路
の開口部は、シートバルブ110がシートボディ112
に押し付けられた当接面の略中央部に設けられている。
これに対して第1実施例の圧力調整弁100において
は、流出通路114の開口部は、当接面の中央から偏心
した位置に設けられている。図1(b)は、シートバル
ブ110の当接面に、流出通路114の開口部が設けら
れている様子を示した拡大図である。このように、流出
通路114の開口部を当接面の偏心した位置に設けるこ
とによって、当接する幅が開口部の周囲で偏るようにし
てやれば、以下に説明するように、圧力調整弁の騒音を
抑制することが可能である。
【0024】図2(a)は、流出通路114の縦断面を
取って通路内を液体が流れる様子を示した説明図であ
る。圧力調整弁100の開弁時は、シートバルブ110
とシートボディ112との間に形成された隙間を通っ
て、液体が流出通路114内に流れ込む。ここで第1実
施例の圧力調整弁100では、前述したように、流出通
路114の開口部が当接面の偏心した位置に設けられて
おり、このため、流出通路114に流れ込む液体の流れ
に偏りが生じる。開口部を偏心した位置に設けること
で、流出通路114に流れ込む液体に偏りが生じる理由
については後述する。
【0025】こうして流れに偏りが生じる結果、開口部
から流入する液体は、図2(a)に示すように流出通路
114の内周面の片側に押し付けられるようにして流れ
込むことになるので、通路内部での剥離領域が減少す
る。開口部から流入する液体は、加圧されて勢い良く流
出通路114に流れ込むので、通路内部で剥離が発生し
ていると、この領域が騒音の発生源となる。剥離領域が
騒音の発生源となる理由については後述する。こうし
て、開口部から流れ込む液体が、流出通路114の片側
に押し付けられて流れることにより、押し付けられた側
での剥離は抑制することができるが、もとより、反対側
の内周面では剥離領域が残存している。図2(a)で
は、流出通路114内に残存する剥離領域を細かい斜線
を付して表している。このように、内周面の片側には依
然として流れが剥離しているものの、他方側での剥離は
抑制されているので、全体としては剥離領域を減少させ
ることができる。このことについて、若干補足説明を加
える。
【0026】参考として、流出通路114の開口部を、
シートバルブ110とシートボディ112との当接面の
略中央部に設けた場合に、開口部から流入した液体が流
出通路114内を流れる様子を図2(b)に示した。開
口部が当接面の略中央部に設けられている場合は、開口
部から流入する流れに偏りが生じないので、図中に細か
い斜線を付して表されているように、流れの剥離は流出
通路の全周に生じる。これに対して、流出通路114の
開口部を当接面に偏心した位置に設けた第1実施例の圧
力調整弁100では、流れは通路の片側でしか剥離して
おらず、剥離領域が減少していることが分かる。こうし
て、騒音の発生源である剥離領域が減少すれば、それに
伴って、騒音の発生も抑制されることになる。以下で
は、剥離領域が騒音の発生源となっている理由、延いて
は、剥離領域を減少させることで騒音を抑制することが
可能な理由について説明する。
【0027】剥離領域が騒音の発生源となっている理由
は、次のようなものであると考えられる。先ず、流れが
剥離すると、液体中に高い周波数の圧力変動が発生し、
この圧力変動が流出通路114の内周面を加振して騒音
を発生させている場合が考えられる。また、流れが剥離
すると、その部分で液体の自由表面が発生し、この液体
表面が流出通路114の内周面に衝突して騒音を発生さ
せる場合もあると考えられる。更に、図2(b)に示す
ように、流出通路114の全周に亘って剥離が発生して
いる場合は、流れが不安定となって騒音を発生させる場
合も考えられる。これを図3を参照しながら説明する。
【0028】図3は、流出通路114の開口部が、シー
トバルブ110とシートボディ112との当接面の略中
央に設けられている場合に、流出通路114内を液体が
流れる様子を示した説明図である。前述したように、開
口部が略中央に設けられている場合は、流出通路114
の全周で剥離領域が発生する(図3(a)参照)。しか
し、流出通路114内の流れは、図3(a)に示す状態
で安定しているわけではない。すなわち、液体中に含ま
れる僅かな外乱の影響を受けて、図3(b)に示すよう
な流れとなったり、あるいは図3(c)に示すような流
れの状態に変化する。このような流れの状態も決して安
定ではなく、異なる外乱が加わると、更に異なった流れ
へと移り変わる。このように、流出通路114の開口部
が当接面の略中央に設けられている場合は、流れ込む液
体に含まれる僅かな外乱によって、流出通路114内の
流れの向きが極めて頻繁に切り変わることになり、騒音
を発生させる場合があると考えられる。
【0029】これに対して、第1実施例の圧力調整弁1
00では、流出通路114の開口部が、シートバルブ1
10とシートボディ112との当接面に偏心させて設け
られているので、開口部から流入する液体は、流出通路
114の内周面の一方に押し付けられるようにして流れ
る。その結果、流出通路114内での剥離領域が減少す
るので、騒音の発生を抑制することができる。また、剥
離領域が減少すれば、それだけ液体と通路内周面との接
触部が増加するので、液体の粘性によって流れを効果的
に減衰することができるので、騒音の発生が抑制され
る。加えて、第1実施例の圧力調整弁100のように、
流出通路114内を流れる液体が内周面の一方側に偏っ
ていれば、圧力調整弁100に流れ込む液体中に外乱が
含まれていても、この影響で流出通路114内の流れが
切り変わることがない。このことからも、騒音の発生を
抑制することが可能となる。
【0030】上述したように、第1実施例の圧力調整弁
100では、流出通路114の開口部が、シートバルブ
110とシートボディ112との当接面に偏心した位置
に設けられている。こうすれば、開口部から流出通路1
14に流れ込む液体の流れに偏りが生じるので、流出通
路114内での剥離の発生を抑制することができる。以
下では、開口部を偏心した位置に設けることで、流出通
路114に流れ込む液体の流れに偏りが生じる理由につ
いて説明する。
【0031】開口部を偏心した位置に設けることで、流
出通路114への流れに偏りが生じる理由は、大きく2
つの要因が影響しているものと考えられる。初めに、図
4(a)を参照することにより、第1の要因について説
明する。図4(a)は、圧力調整弁100の開弁時に、
シートバルブ110とシートボディ112との間の隙間
から液体が流入する様子を概念的に示した説明図であ
る。前述したように、開口部は、当接面の偏心した位置
に設けられているので、流出通路114に流入するまで
にシートバルブ110とシートボディ112との間に形
成された隙間を通り抜ける長さは、通路の中心から望ん
だ方向によって異なっている。この様な隙間に流入する
液体は、いろいろな方向の速度成分を含んでいるが、隙
間を通り抜ける中に次第に整流されて、隙間に沿った方
向の速度成分に揃えられていく。このことから、シート
バルブ110とシートボディ112との間に形成された
隙間を通り抜ける距離が長くなるほど、流れの方向が強
く整流されていることになる。図4(a)では、紙面に
向かって右側から流入する流れは、左側から流入する流
れよりも隙間を通る距離が長いので、左側から流入する
流れは右側から流入する流れよりも強く整流されている
ことになる。以上の説明から明らかなように、流出通路
114への流れに偏りが生じる要因の1つは、開口部に
至るまでに隙間を通過する距離を偏らせることで、流れ
の整流度合いが異なってくるためであると考えられる。
【0032】次に、図4(b)を参照することにより、
流出通路114への流れに偏りが生じる第2の要因につ
いて説明する。図4(b)は、シートバルブ110とシ
ートボディ112との間の隙間から、流出通路114に
向かって液体が流れ込む様子を、シートボディ112の
側から見て概念的に示した説明図である。図中に示した
矢印は、液体の流れを概念的に表したものである。液体
は流出通路114に向かって流れるから、この様な流れ
を流出通路114の中心から眺めると、次のようなこと
が分かる。すなわち、流出通路の中心からの距離が長い
部分ほど、同じ角度あたりの流入量が多くなっており、
従って、この部分では流れが集中して大きな流速で流入
することになる。開口部を偏心した位置に設けること
で、流出通路114への流れに偏りが生じる要因の2つ
めは、このような理由によるものと考えられる。
【0033】以上に説明したように、第1実施例の圧力
調整弁100では、流出通路114の開口部を、シート
バルブ110とシートボディ112との当接面に偏心し
た位置に設けているので、これによって流出通路114
内の剥離領域を減少させ、騒音の発生を抑制することが
可能となる。
【0034】以上に説明した第1実施例の圧力調整弁1
00では、流出通路114の開口部を、シートバルブ1
10とシートボディ112との当接面に偏心した位置に
設けることによって、流出通路114に流れ込む液体の
流れに偏りを生じさせていた。もっとも、流出通路11
4への流れに偏りを生じさせるためには、開口部を設け
る位置を偏心させることに限られず、次のようにするこ
ともできる。以下では、こうした第1実施例の変形例に
ついて説明する。
【0035】図5(a)は、こうした第1実施例の変形
例の圧力調整弁150の構造を概念的に示した説明図で
ある。変形例の圧力調整弁150は、前述した第1実施
例の圧力調整弁100とほぼ同様な構造となっている。
すなわち、変形例の圧力調整弁150も、ケース102
と、ケース内部を区切るダイヤフラム104と、ダイヤ
フラム104の略中央に設けられたシートバルブ110
と、シートボディ162と、シートバルブ110をシー
トボディ162に押し付けるスプリング106などから
構成されている。
【0036】前述した第1実施例の圧力調整弁100で
は、流出通路114の開口部は、シートバルブ110と
シートボディ112との当接面に偏心した位置に設けら
れている。これに対して変形例の圧力調整弁150で
は、一般的な圧力調整弁と同様に当接面の略中央に設け
られており、その代わりに、シートボディ162には流
出通路114内の流れを制御するためのガイド164が
設けられている。図5(b)は、シートボディ162に
設けられたガイド164と、流出通路114との位置関
係を示すために、流出通路114の出口側から見たとき
のガイド164を示した説明図である。図示されている
ように、ガイド164は流出通路114の内周面からは
若干距離を於いて、通路の中心からは偏心させた位置に
設けられている。尚、図5(b)では、ガイド164は
断面がほぼ三日月形状を有するものとして表されてい
る。これは、ガイド164が流出通路114の内周面と
干渉することのないように、充分なクリアランスを容易
に確保できるように配慮されたものである。もっとも、
ガイド164と流出通路114との干渉さえ避けること
ができれば、ガイド164は異なる断面形状とすること
も可能である。
【0037】図5(c)は、第1実施例の変形例の圧力
調整弁150が開弁したときに、液体が流出通路114
内を流れる様子を概念的に示した説明図である。図示さ
れているように、ガイド164の設けられた側(図5
(c)では向かって左側)からの流れは、ガイド164
に遮られて流れの向きを変えるのに対して、反対側(図
5(c)では向かって右側)からの流れはガイド164
の背面に達する。このように、流出通路114への流れ
に偏りが生じる結果、通路内で発生する剥離領域が減少
して、騒音の発生を抑制することが可能となる。
【0038】尚、上述した変形例の圧力調整弁150で
は、ガイド164は流出通路114の内側に設けられて
いるものとして説明した。この様な位置にガイド164
を設ければ、シートバルブ110とシートボディ162
との間に形成された隙間を通過した流れを遮って、流出
通路114への流れを偏らせることができる。もちろ
ん、異なる位置にガイドを設けることによっても、シー
トバルブ110とシートボディ162との間に形成され
た隙間を通過した流れを遮って、流出通路114への流
れを偏らせることは可能である。例えば、シートバルブ
110あるいはシートボディ162の外周にガイドを設
けることにより、シートバルブ110とシートボディ1
62との隙間に流入する流れを遮るようにしても良い。
【0039】以上に説明した第1実施例の変形例の圧力
調整弁150では、シートボディ162に設けるガイド
164の形状あるいは寸法を適切に設定することで、流
出通路114内の流れの状態を望ましい状態に制御する
ことが容易であり、従って、騒音の発生を容易に抑制す
ることが可能である。
【0040】これに対して、前述した第1実施例の圧力
調整弁100では、シートバルブ110に設ける流出通
路114の開口部を偏心させるだけでよいので、圧力調
整弁100の構造を極めて簡素なものとすることができ
る。このため、圧力調整弁100を、製造が容易で尚か
つ信頼性の高い圧力調整弁とすることができる。特に、
第1実施例の圧力調整弁100には、変形例のように突
設したガイド164が設けられていないので、例えばガ
イド164が欠損すると言ったおそれがなく、それだけ
信頼性の高い圧力調整弁とすることができる。
【0041】B.第2実施例:上述した第1実施例の圧
力調整弁100では、流出通路114はシートバルブ1
10の中心軸に沿って設けられていた。これに対して、
流出通路114を、シートバルブ110の中心軸に対し
て傾けて設けることとしても良い。こうすれば、以下に
説明するように、騒音をより一層抑制することが可能と
なる。以下、こうした第2実施例の圧力調整弁について
説明する。
【0042】図6(a)は、第2実施例の圧力調整弁2
00の構造を概念的に示した説明図である。第2実施例
の圧力調整弁200は、前述した第1実施例の圧力調整
弁100とほぼ同様な構造となっている。すなわち、第
2実施例の圧力調整弁200も、ケース102と、ケー
ス内部を区切るダイヤフラム104と、ダイヤフラム1
04の略中央に設けられたシートバルブ210と、シー
トボディ112と、シートバルブ210をシートボディ
112に押し付けるスプリング106などから構成され
ている。ケース102の上側には、圧力調整弁の内部に
液体が流入する流入口108が設けられており、また、
ケース102の下側には、開弁時に流出通路214を通
過した液体を排出するための排出口109が設けられて
いる。
【0043】図6(a)に示すように、第2実施例の圧
力調整弁200の流出通路214は、シートバルブ21
0の中心軸に対して傾いた状態で設けられている。前述
した第1実施例の圧力調整弁100では、流出通路11
4はシートバルブ110の中心軸に沿った方向に設けら
れていた。
【0044】図6(b)は第2実施例の圧力調整弁20
0が開弁して、流出通路214から液体が流れ出してい
る様子を概念的に示した説明図である。図中に示した矢
印は、流出通路214内を液体が流れる様子を模式的に
示したものである。前述したように、第2実施例の圧力
調整弁200では、流出通路214はシートバルブ21
0の中心軸に対して傾いているので、流出通路214か
らの流れは一旦、ケース102に衝突した後、排出口1
09から流出する。こうして流出通路214からの流れ
をケース102に衝突させて流れを減衰させることによ
り、排出口109からの液体の流出速度を減少させれ
ば、圧力調整弁200の下流側で発生する騒音を抑制す
ることが可能となる。
【0045】C.第3実施例:上述した各種の実施例で
は、流出通路内の剥離を抑制するために、流出通路への
流れを偏らせていた。しかし、流出通路内の剥離を抑制
するためには、流れを偏らせることに限らず、次のよう
に流れのガイドを設けることとしても良い。以下では、
剥離を抑制するためのガイドを備えた第3実施例の圧力
調整弁300について説明する。
【0046】図7は、第3実施例の圧力調整弁300の
構造を概念的に示した説明図である。第3実施例の圧力
調整弁300も、前述した第1実施例の圧力調整弁10
0とほぼ同様な構造となっている。すなわち、第3実施
例の圧力調整弁300も、ケース102と、ケース内部
を区切るダイヤフラム104と、ダイヤフラム104の
略中央に設けられたシートバルブ310と、シートボデ
ィ312と、シートバルブ310をシートボディ312
に押し付けるスプリング106などから構成されてい
る。
【0047】第3実施例の圧力調整弁300では、流出
通路114の開口部は、シートバルブ310とシートボ
ディ312との当接面の略中央に設けられており、シー
トボディ312には、流出通路114への流れを制御す
るためのガイド320が、流出通路114の略中央位置
に設けられている。ガイド320の側面と、流出通路1
14の内周面との間隔を略一定に保つ観点から、本実施
例のガイド320の断面形状は、流出通路114の断面
形状とほぼ相似な形状としているが、もちろん、これに
限定されるものではなく、異なる断面形状とすることも
可能である。
【0048】図7(b)は、流出通路114の縦断面を
取って通路内を液体が流れる様子を示した説明図であ
る。圧力調整弁300が開弁すると、液体は、シートバ
ルブ310とシートボディ312との間の隙間を通って
流出通路114内に流れ込む。ここで第3実施例の圧力
調整弁300では、流出通路114の略中央にガイド3
20が設けられている。このため、流出通路114に流
れ込んだ液体は、通路の中央部に進むことができず、ガ
イド320に導かれるようにして通路内周面に向かって
流れの向きを変えた後、通路内周面に沿って流れてい
く。このように、第3実施例の圧力調整弁300では、
開口部から流れ込んだ液体は、ガイド320によって流
れの方向を変えられるので、流出通路114の内周面で
の剥離が抑制される。第3実施例の圧力調整弁300で
は、こうして剥離が抑制されるので、開弁時に発生する
騒音を抑制することが可能となる。
【0049】以上、各種の実施例について説明してきた
が、本発明は上記すべての実施例に限られるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実
施することができる。例えば、上述した各種実施例の圧
力調整弁においては、ダイヤフラムに圧力が加わると、
シートボディは移動することなくシートバルブが動くこ
とによって開弁している。もちろん、これとは逆に、シ
ートバルブは移動せずにシートボディが動くことによっ
て開弁状態となる圧力調整弁に対しても、本発明を同様
に適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の圧力調整弁の構造を概念的に示し
た説明図である。
【図2】第1実施例の圧力調整弁において、流出通路内
に流れ込む流れを偏らせることで、通路内での剥離の発
生が抑制されることを示す説明図である。
【図3】流出通路内の流れを偏らせない通常の圧力調整
弁においては、通路内の流れが不安定となって騒音を発
生させる様子を示す説明図である。
【図4】流出通路の開口部を、シートバルブとシートボ
ディとの当接面に対して偏心した位置に設けることで、
開口部に流入する流れに偏りが生じる理由を示す説明図
である。
【図5】第1実施例の変形例の圧力調整弁の構造を概念
的に示した説明図である。
【図6】第2実施例の圧力調整弁の構造を概念的に示し
た説明図である。
【図7】第3実施例の圧力調整弁の構造を概念的に示し
た説明図である。
【図8】一般的な圧力調整弁の構造と、該圧力調整弁を
用いた燃料圧力の調整システムを示す説明図である。
【符号の説明】
100…圧力調整弁 102…ケース 104…ダイヤフラム 106…スプリング 108…流入口 109…排出口 110…シートバルブ 112…シートボディ 114…シートバルブ 114…流出通路 150…圧力調整弁 162…シートボディ 164…ガイド 200…圧力調整弁 210…シートバルブ 214…流出通路 300…圧力調整弁 310…シートバルブ 312…シートボディ 320…ガイド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体の圧力が所定値を越えると開弁して
    該液体を流出させ、該圧力が低下すると閉弁することに
    よって、該液体の圧力を調整する圧力調整弁において、 前記液体の圧力を受けて開弁する弁部と、 前記弁部を通過した前記液体の流出通路とを備え、 前記弁部は、該弁部を通過した前記液体を前記流出通路
    の内周面に向かって流す形状に構成されていることを特
    徴とする圧力調整弁。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の圧力調整弁において、 前記弁部は、該弁部の周囲から前記流出通路に流れ込む
    液体の、該通路方向と直角方向の速度成分が、該通路の
    周方向に偏った分布となる形状に構成されていることを
    特徴とする圧力調整弁。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の圧力調整弁において、 前記弁部は、 前記流出通路の端面と、 前記流出通路が設けられたシートバルブに該流出通路の
    端面で当接するシートボディとを有しており、 前記シートバルブと前記シートボディとの当接部は、当
    接する幅が前記端面の周囲で偏っていることを特徴とす
    る圧力調整弁。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の圧力調整弁において、 前記シートボディの下流側に、該通路から流出した液体
    を排出するための排出口が設けられた仕切板を備え、 前記排出口は、前記流出通路の延長上を避けた位置に設
    けられていることを特徴とする圧力調整弁。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の圧力調整弁において、 前記シートバルブと前記シートボディと前記排出口と
    は、略同一軸上に設けられており、 前記流出通路は、前記同一軸と交差する方向に設けられ
    ていることを特徴とする圧力調整弁。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の圧力調整弁において、 前記弁部は、 前記流出通路の端面と、 前記流出通路が設けられたシートバルブに該流出通路の
    端面で当接するシートボディと、 前記流出通路に相対する位置に前記シートボディから立
    設された柱体とを有することを特徴とする圧力調整弁。
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