JP2003264074A - 機能性素子基板及び画像表示装置 - Google Patents

機能性素子基板及び画像表示装置

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JP2003264074A
JP2003264074A JP2002063492A JP2002063492A JP2003264074A JP 2003264074 A JP2003264074 A JP 2003264074A JP 2002063492 A JP2002063492 A JP 2002063492A JP 2002063492 A JP2002063492 A JP 2002063492A JP 2003264074 A JP2003264074 A JP 2003264074A
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linear shape
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Takuro Sekiya
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 機能性素子基板製作時に機能性素子基板製造
装置へ基板をセットしたり、はずしたりする際に、基板
が機能性素子基板製造装置の基板保持台に密着して動か
なくなってしまうのを防止する。 【解決手段】 図5(A)は機能性素子基板14の裏面
平面図、図5(B)は図5(A)のA−A線断面図で、
基板14の機能性素子群が形成されている領域の面の裏
面に物理的な線状形状141を設けている。この線状形
状141は基板14の裏面平面に対して落ち込んだ形状
であるとともに、基板14の端部まで設けられている。
つまり、このように落ち込んだ形状(凹状形状)の線状
形状141が、基板上の端部から空気導入チャネルの役
割をなし、基板裏面と機能性素子基板製造装置の基板保
持台との間に空気を導入するので、両者の間に空気層を
形成でき、真空状態にならないようにでき、基板14を
基板保持台から容易に取り外すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吐出装置を用いて
機能性材料の膜形成を行うことによって形成された機能
性素子基板ならびにその機能性素子基板を用いた画像表
示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶ディスプレイに替わる自発光
型ディスプレイとして有機物を用いた発光素子の開発が
加速している。このような素子形成は、機能材料のパタ
ーン化により行われ、一般的には、フォトリソグラフィ
ー法により行われている。例えば、有機物を用いた有機
エレクトロルミネッセンス(以下有機ELと記す)素子
としては、Appl.Phys.Lett.51(1
2)、21September 1987の913ペー
ジから示されているように低分子を蒸着法で成膜する方
法が報告されている。また、有機EL素子において、カ
ラー化の手段としては、マスク越しに異なる発光材料を
所望の画素上に蒸着し形成する方法が行われている。し
かしながら、このような真空成膜による方法、フォトリ
ソグラフィー法による方法は、大面積にわたって素子を
形成するには、工程数も多く、生産コストが高いといっ
た欠点がある。
【0003】上述のような課題に対して、本発明者は、
有機EL素子に代表されるような機能性素子形成のため
の、機能性材料膜の形成およびパターン化にあたり、米
国特許第3060429号、米国特許第3298030
号、米国特許第3596275号、米国特許第3416
153号、米国特許第3747120号、米国特許第5
729257号等として知られるようなインクジェット
液滴付与手段によって、真空成膜法とフォトリソグラフ
ィー・エッチング法等によらずに、安定的に歩留まり良
くかつ低コストで機能性材料を所望の位置に付与するこ
とができるのではないかと考えた。
【0004】例えば、機能性素子の一例として有機EL
素子を考えた場合、このような有機EL素子を構成する
正孔注入/輸送材料ならびに発光材料を溶媒に溶解また
は分散させた組成物を、インクジェットヘッドから吐出
させて透明電極基板上にパターニング塗布し、正孔注入
/輸送層ならびに発光材層をパターン形成すれば実現で
きると考えたのである。
【0005】しかしながら、いわゆるインクを紙に向け
て飛翔、記録を行うインクジェット記録の場合は、記録
紙を数10枚から数100枚カセットにセットし、紙を
インク噴射ヘッドに対向する位置に、紙搬送機構によっ
て順次送ることによって、印写を行うことが可能であ
り、何ら問題は生じないが、機能性材料を含有する溶液
を飛翔させ、基板上に付与して、機能性素子部を形成し
てなる機能性素子基板を製作するにあたっては、基板が
紙のような薄いシート状ではなく、単純に紙と同じよう
に扱うわけにはいかない。例えば、このような機能性素
子基板を製作する場合には、機能性素子基板の製造装置
に基板を着脱する必要があるが、上記のように単純に紙
搬送、セットする場合とは違い、このような基板を着脱
する際に特有の問題が存在する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述のよう
な機能性素子を用いた画像表示装置の機能性素子基板な
らびにそれを用いた画像表示装置に関するものであり、
その第1の目的は、上述のような機能性素子基板製作時
に機能性素子基板製造装置への基板の着脱をしやすくす
ることにある。また第2の目的も第1の目的と同様であ
るが、使用する基板の構成をより明確にすることにあ
る。さらに第3の目的も第1の目的と同様であるが、使
用する基板の他の構成を提案し、かつ、その構成を明確
にすることにある。また第4の目的は、本発明に使用す
る本発明特有の基板の製作方法を提案することにある。
さらに第5の目的は、本発明に使用する本発明特有の他
の構成の基板の製作方法を提案することにある。また第
6の目的は、このような機能性素子基板製作時に機能性
素子基板製造装置への基板の着脱をよりいっそうしやす
くすることにある。さらに第7の目的は、本発明に使用
する本発明特有の基板のさらに他の構成を提案し、かつ
その構成を明確にすることにある。また第8の目的は、
本発明に使用する本発明特有の基板のさらに他の構成を
提案し、かつその構成を明確にすることにある。さらに
第9の目的は、上述のごとき機能性素子基板を用いた画
像表示装置を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、第1に、基板上に機能性材料を含有する
溶液の液滴を噴射付与し、機能性素子群を形成した機能
性素子基板において、前記機能性素子群が形成されてい
る領域の面の裏面に物理的な線状形状を設けるようにし
た。第2に、上記第1の機能性素子基板において、前記
線状形状は、前記裏面平面に対して落ち込んだ形状であ
るとともに、前記線状形状は、前記基板の端部まで設け
られているようにした。第3に、上記第1の機能性素子
基板において、前記線状形状は、前記裏面平面に対して
突き出した形状であるようにした。第4に、上記第1〜
第3のいずれか1の機能性素子基板において、前記線状
形状は、前記基板形成時に同時に形成されるようにし
た。第5に、上記第2の機能性素子基板において、前記
裏面平面に対して落ち込んだ形状である線状形状は、前
記基板形裏面に2次的な加工を施して形成される線状形
状であるようにした。第6に、上記第1〜第5のいずれ
か1の機能性素子基板において、前記線状形状は、複数
設けるようにした。第7に、上記第2、第4〜第6のい
ずれか1の機能性素子基板において、前記裏面平面に対
して落ち込んだ形状である線状形状の落ち込み深さは、
前記基板の厚さの50分の1〜5分の1とした。第8
に、上記第3、第4、第6のいずれか1の機能性素子基
板において、前記裏面平面に対して突き出した形状であ
る線状形状の突き出し高さは、前記基板裏面全体の平面
度より大とした。第9に、上記第1〜第8のいずれか1
の機能性素子基板と、この機能性素子基板に対向して配
置されたカバープレートとを有するような画像表示装置
とした。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は、機能性素子の一例として
有機EL素子を考えた場合である。ここでは、モザイク
状に区切られたITO(インジウムチンオキサイド)透
明電極パターン4、および透明電極部分を囲む障壁3付
きガラス基板5の当該電極上に、赤、緑、青に発色する
有機EL材料を溶解した溶液2を各色モザイク状に配列
するように、ノズル1より付与する例を示している。溶
液の組成はたとえば、以下のとおりである。 溶液組成物 溶媒・・ドデシルベンゼン/ジクロロベンゼン(1/
1、体積比) 赤・・・ポリフルオレン /ペリレン染料(98/2、
重量比) 緑・・・ポリフルオレン/クマリン染料(98.5/1.
5、重量比) 青・・・ポリフルオレン
【0009】固形物の溶媒に対する割合は、例えば、
0.4%(重量/体積)とされる。ここで、このような
溶液を付与された基板は、例えば、100℃で加熱し、
溶媒を除去してからこの基板上に適当な金属マスクをし
アルミニウムを2000オングストローム蒸着し(不図
示)、ITOとアルミニウムよりリード線を引き出し、
ITOを陽極、アルミニウムを陰極として素子が完成す
る。印加電圧は15ボルト程度で所定の形状で赤、緑、
青色に発光する素子が得られる。そして、このような素
子を構成した基板は、ガラスあるいはプラスチック等の
透明カバープレートを対向配置、ケーシング(パッケー
ジング)することにより、自発光型の有機ELディスプ
レイ等の画像表示装置とすることができる。
【0010】なお、ここでは、機能性素子の一例として
有機EL素子を考えた場合であるが、必ずしもこのよう
な素子、材料に限定されるものではない。例えば、機能
性素子を考えた場合、パラジウム系の化合物を含有する
溶液が使用される。この場合は、最終形態としては、こ
の機能性素子基板に蛍光体を具備したフェースプレート
を対向配置してパッケージングされた電子放出型ディス
プレイとなる。また機能性素子として有機トランジスタ
なども好適に製作できる。また、上記例の障壁3を形成
するためのレジスト材料なども本発明に使用する溶液と
して利用される。ここで、このような機能性材料を含有
した溶液を付与する手段として、本発明では、インクジ
ェットの技術が適用される。以下にその具体的方法を説
明する。
【0011】図2は、本発明の機能性素子基板の製造装
置の一実施例を説明するための図で、図中、11は吐出
ヘッドユニット(噴射ヘッド)、12はキャリッジ、1
3は基板保持台、14は機能性素子を形成する基板、1
5は機能性材料を含有する溶液の供給チューブ、16は
信号供給ケーブル、17は噴射ヘッドコントロールボッ
クス、18はキャリッジ12のX方向スキャンモータ、
19はキャリッジ12のY方向スキャンモータ、20は
コンピュータ、21はコントロールボックス、22(2
2X1、22Y1、22X2、22Y2)は基板位置決
め/保持手段である。
【0012】図3は、本発明の機能性素子基板の製造に
適用される液滴付与装置の構成を示す概略図で、図4
は、図3の液滴付与装置の吐出ヘッドユニットの要部概
略構成図である。図3の構成は、図2の構成と異なり、
基板14側を移動させて機能性素子群を基板に形成する
ものである。図3及び図4において、31はヘッドアラ
イメント制御機構、32は検出光学系、33はインクジ
ェットヘッド、34はヘッドアライメント微動機構、3
5は制御コンピュータ、36は画像識別機構、37はX
Y方向走査機構、38は位置検出機構、39は位置補正
制御機構、40はインクジェットヘッド駆動・制御機
構、41は光軸、42は素子電極、43は液滴、44は
液滴着弾位置である。
【0013】吐出ヘッドユニット11の液滴付与装置
(インクジェットヘッド33)としては、任意の液滴を
定量吐出できるものであればいかなる機構でも良く、特
に、数〜数100pl程度の液滴を形成できるインクジ
ェット方式の機構が望ましい。インクジェット方式とし
ては、例えば、米国特許第3683212号明細書に開
示されている方式(Zoltan方式)、米国特許第3
747120号明細書に開示されている方式(Stem
me方式)、米国特許第3946398号明細書に開示
されている方式(Kyser方式)のようにピエゾ振動
素子に、電気的信号を印加し、この電気的信号をピエゾ
振動素子の機械的振動に変え、該機械的振動に従って微
細なノズルから液滴を吐出飛翔させるものがあり、通
常、総称してドロップオンデマンド方式と呼ばれてい
る。
【0014】他の方式として、米国特許第359627
5号明細書、米国特許第3298030号明細書等に開
示されている方式(Sweet方式)がある。これは連
続振動発生法によって帯電量の制御された記録液体の小
滴を発生させ、この発生された帯電量の制御された小滴
を、一様の電界が掛けられている偏向電極間を飛翔させ
ることで、記録部材上に記録を行うものであり、通常、
連続流方式、あるいは荷電制御方式と呼ばれている。
【0015】さらに、他の方式として、特公昭56−9
429号公報に開示されている方式がある。これは液体
中で気泡を発生せしめ、その気泡の作用力により微細な
ノズルから液滴を吐出飛翔させるものであり、サーマル
インクジェット方式、あるいはバブルインクジェット方
式と呼ばれている。このように液滴を噴射する方式は、
ドロップオンデマンド方式、連続流方式、サーマルイン
クジェット方式等あるが、必要に応じて適宜その方式を
選べばよい。
【0016】本発明は、図2に示したような機能性素子
基板の製造装置において、基板14は、この装置の基板
位置決め/保持手段22によってその保持位置を調整し
て決められる。図2では簡略化しているが、基板位置決
め/保持手段22は基板14の各辺に当接されるととも
に、X方向およびそれに直交するY方向にμmオーダー
で微調整できるようになっているとともに、噴射ヘッド
コントロールボックス17、コンピュータ20、コント
ロールボックス21等と接続され、その位置決め情報お
よび微調整変位情報等と、液滴付与の位置情報、タイミ
ング等は、たえずフィードバックできるようになってい
る。
【0017】さらに、本発明の機能性素子基板の製造装
置では、X、Y方向の位置調整機構の他に図示しない
(基板14の下に位置するために見えない)、回転位置
調整機構を有している。これに関連して、最適に、本発
明の機能性素子基板の形状および形成される機能性素子
群の配列に関して説明する。
【0018】本発明の機能性素子基板は、石英ガラス、
Na等の不純物含有量を低減させたガラス、青板ガラ
ス、SiO2を表面に堆積させたガラス基板およびアル
ミナ等のセラミックス基板等が用いられる。また、軽量
化あるいは可撓性を目的として、PETを始めとする各
種プラスチック基板も好適に用いられる。いずれにし
ろ、その形状は、このような基板を経済的に生産、供給
する、あるいは最終的に製作される機能性素子基板の用
途から、Siウエハなどとは違って、矩形(直角4辺
形)である。つまり、その矩形形状を構成する縦2辺、
横2辺はそれぞれ、縦2辺が互いに平行、横2辺が互い
に平行であり、かつ縦横の辺は直角をなすような基板で
ある。
【0019】上述のような基板に対して、本発明では、
形成される機能性素子群をマトリックス状に配列し、こ
のマトリックスの互いに直交する2方向が、この基板の
縦方向の辺あるいは横方向の辺の方向と平行であるよう
に機能性素子群を配列する。このように機能性素子群を
マトリックス状に配列する理由および、基板の縦横の辺
をそのマトリックスの直交する2方向と平行になるよう
にする理由を以下に述べる。
【0020】図2あるいは図3に示したように、本発明
では、最初に基板14と吐出ヘッドユニット11の溶液
噴射口面の位置関係が決められた後は、特に位置制御を
行うことはない。つまり、吐出ヘッドユニット11は基
板14に対して一定の距離を保ちながら機能性素子群の
形成面に対して平行にX、Y方向の相対移動を行いつ
つ、上記溶液(例えば、有機EL材料、あるいは導電性
材料を溶解した溶液、レジスト材料など)の噴射を行
う。つまり、このX方向及びY方向は互いに直交する2
方向であり、基板の位置決めを行う際に、基板の縦辺あ
るいは横辺をそのY方向あるいはX方向と平行になるよ
うにしておけば、形成される機能性素子群もそのマトリ
ックス状配列の2方向がそれぞれ平行であるため、相対
移動を行いつつ噴射する機構のみで高精度の素子群形成
を行うことができる。言い換えるならば、本発明のよう
な基板形状、機能性素子群のマトリックス状配列、直交
するX、Yの2方向の相対移動装置にすれば、素子形成
の液滴噴射を行う前の基板の位置決めを正確に行えば、
高精度な機能性素子群のマトリックス状配列が得られる
ということである。
【0021】ここで、先ほどの回転位置調整機構に戻っ
て説明する。前述のように、本発明では、素子形成の液
滴噴射を行う前の基板の位置決めを正確に行い、Xおよ
びY方向の相対移動のみを行い、他の制御を行わず、高
精度な機能性素子群のマトリックス状配列を得ようとい
うものである。その際、問題となるのは、最初に基板の
位置決めを行う際の回転方向(X、Yの2方向で決定さ
れる平面に対して垂直方向の軸に対する回転方向)のズ
レである。この回転方向のズレを補正するために、本発
明では、前述のように、図示しない(基板14の下に位
置して見えない)、回転位置調整機構を有している。こ
れにより、回転方向のズレも補正し、基板の辺を位置決
めすると、本発明の装置では、XおよびY方向のみの相
対移動で、高精度な機能性素子群のマトリックス状配列
が得られる。
【0022】以上は、回転位置調整機構を、図2の基板
位置決め/保持手段で22(22X 1、22Y1、22X
、22Y)とは別物の機構として説明した(基板1
4の下に位置して見えない)が、基板位置決め/保持手
段22に回転位置調整機構を持たせることも可能であ
る。例えば、基板位置決め/保持手段22は、基板14
の辺に当接され、基板位置決め/保持手段22全体が、
X方向あるいはY方向に位置を調整できるようになって
いるが、基板位置決め/保持手段22の基板14の辺に
当接される部分において、距離をおいて設けられた2本
のネジが独立に動くようにしておけば、角度調整が可能
である。なお、この回転位置制御情報も上記のX、Y方
向の位置決め情報および微調整変位情報等と同様に噴射
ヘッドコントロールボックス17、コンピュータ20、
コントロールボックス21等と接続され、液滴付与の位
置情報、タイミング等が、たえずフィードバックできる
ようになっている。
【0023】次に、本発明の位置決めの他の手段、構成
について説明する。以上の説明において、基板位置決め
/保持手段22は、基板14の辺に当接され、基板位置
決め/保持手段22全体が、X方向あるいはY方向に位
置を調整できるようにしたものであるが、ここでは、基
板14の辺ではなく、基板上に互いに直交する2方向に
帯状パターンを設けるようにした例について説明する。
前述のように、本発明では、基板上に機能性素子群をマ
トリックス状に配列して形成されるが、ここでは、前述
のような互いに直交する2方向の帯状パターンをこのマ
トリックスの互いに直交する2方向と平行になるように
形成しておく。このようなパターンは、基板上にフォト
ファブリケーション技術によって容易に形成できる。
【0024】あるいは、上述のようなパターンをその目
的のためだけに作成するのではなく、素子電極42(図
4参照)や、各素子のX方向配線やY方向配線等の配線
パターンを本発明の互いに直交する2方向の帯状パター
ンとみなしてもよい。このような帯状パターンを設けて
おけば、図4で後述するような、CCDカメラとレンズ
とを用いた検出光学系32によってパターン検出がで
き、位置調整にフィードバックできる。
【0025】次に、上記X、Y方向に対して垂直方向で
あるZ方向であるが、本発明では、最初に基板14と吐
出ヘッドユニット11の溶液噴射口面の位置関係が決め
られた後は、特に位置制御を行うことはない。つまり、
吐出ヘッドユニット11は基板14に対して一定の距離
を保ちながらX、Y方向の相対移動を行いつつ、機能性
材料を含有する溶液の噴射を行うが、その噴射時には、
吐出ヘッドユニット11のZ方向の位置制御は特に行わ
ない。その理由は、噴射時にその制御を行うと、機構、
制御システム等が複雑になるだけではなく、基板14へ
の液滴付与による機能性素子の形成が遅くなり、生産性
が著しく低下するからである。
【0026】かわりに、本発明では、基板14の平面度
やその基板14を保持する部分の装置の平面度、さらに
吐出ヘッドユニット11をX、Y方向に相対移動を行わ
せるキャリッジ機構等の精度を高めるようにすること
で、噴射時のZ方向制御を行わず、吐出ヘッドユニット
11と基板14のX、Y方向の相対移動を高速で行い、
生産性を高めている。一例をあげると、本発明の溶液付
与時(噴射時)における基板14と吐出ヘッドユニット
11の溶液噴射口面の距離の変動は5mm以下におさえ
られている(基板14のサイズが200mm×200m
m以上、4000mm×4000mm以下の場合で)。
【0027】なお、通常X、Y方向の2方向で決まる平
面は水平(鉛直方向に対して垂直な面)に維持されるよ
うに装置構成されるが、基板14が小さい場合(例え
ば、500mm×500mm以下の場合)には必ずしも
X、Y方向の2方向で決まる平面を水平にする必要はな
く、その装置にとってもっとも効率的な基板14の配置
の位置関係になるようにすればよい。
【0028】次に、本発明の他の実施例を説明するが、
本発明は、これらの例に限定されるものではない。図3
は、図2の場合と違い、吐出ヘッドユニット11と基板
(機能性素子基板)14の相対移動を行う際に、機能性
素子基板14側を移動させる例である。図4は、図3の
装置の吐出ヘッドユニットを拡大して示した概略構成図
である。まず、図3において、37はXY方向走査機構
であり、その上に機能性素子基板14が載置してある。
基板14上の機能性素子は、例えば、図1のものと同じ
構成であり、単素子としては図1に示した構成と同様
に、ガラス基板5(機能性素子基板14に相当する)、
障壁3、ITO透明電極4よりなっている。この機能性
素子基板14の上方に液滴を付与する吐出ヘッドユニッ
ト11が位置している。本実施例では、吐出ヘッドユニ
ット11は固定で、機能性素子基板14がXY方向走査
機構37により任意の位置に移動することで吐出ヘッド
ユニット11と機能性素子基板14との相対移動が実現
される。
【0029】次に、図4により吐出ヘッドユニット11
の構成を説明する。図4において、32は基板14上の
画像情報を取り込む検出光学系であり、液滴43を吐出
させるインクジェットヘッド33に近接し、検出光学系
32の光軸41および焦点位置と、インクジェットヘッ
ド33による液滴43の着弾位置44とが一致するよう
配置されている。この場合、図3に示す検出光学系32
とインクジェットヘッド33との位置関係はヘッドアラ
イメント微動機構34とヘッドアライメント制御機構3
1により精密に調整できるようになっている。また、検
出光学系32には、CCDカメラとレンズとを用いてい
る。
【0030】図3において、36は検出光学系32で取
り込まれた画像情報を識別する画像識別機構であり、画
像のコントラストを2値化し、2値化した特定コントラ
スト部分の重心位置を算出する機能を有したものであ
る。具体的には、(株)キーエンス製の高精度画像認識
装置、VX−4210を用いることができる。これによ
って得られた画像情報に機能性素子基板14上における
位置情報を与える手段が位置検出機構38である。これ
には、XY方向走査機構37に設けられたリニアエンコ
ーダ等の測長器を利用することができる。また、これら
の画像情報と機能性素子基板14上での位置情報をもと
に、位置補正を行うのが位置補正制御機構39であり、
この機構によりXY方向走査機構37の動きに補正が加
えられる。また、インクジェットヘッド駆動・制御機構
40によってインクジェットヘッド33が駆動され、液
滴が機能性素子基板14上に付与される。これまで述べ
た各制御機構は、制御用コンピュータ35により集中制
御される。
【0031】なお、以上の説明において、吐出ヘッドユ
ニット11は固定で、機能性素子基板14がXY方向走
査機構37により任意の位置に移動することで吐出ヘッ
ドユニット11と機能性素子基板14との相対移動を実
現しているが、図2に示したように、機能性素子基板1
4を固定とし、吐出ヘッドユニット11がXY方向に走
査するような構成としてもよいことはいうまでもない。
特に200mm×200mm程度の中型基板〜2000
mm×2000mmあるいはそれ以上の大型基板の製作
に適用する場合には、後者のように機能性素子基板14
を固定とし、吐出ヘッドユニット11が直交するX、Y
の2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付与をこの
ような直交する2方向に順次行うようにする構成とした
ほうがよい。
【0032】また、逆に、例えば、軽いプラスチック基
板を使用し、そのサイズも200mm×200mm〜4
00mm×400mm程度の中型基板の場合において
は、インクジェットプリンタの紙搬送を行うようにする
ことも考えられる。つまり、キャリッジ12に搭載され
た吐出ヘッドユニット11が、X方向のみ(もしくはY
方向のみ)に走査され、基板がY方向(もしくはX方
向)に搬送される。その場合は生産性が著しく向上す
る。
【0033】基板14のサイズが200mm×200m
m程度以下の場合には、液滴付与のための吐出ヘッドユ
ニットを200mmの範囲をカバーできるラージアレイ
マルチノズルタイプとし、吐出ヘッドユニットと基板の
相対移動を直交する2方向(X方向、Y方向)に行うこ
となく、1方向のみ(例えばX方向のみ)に相対移動さ
せて行うことも可能であり、また、量産性も高くするこ
とができるが、基板サイズが200mm×200mm以
上の場合には、そのような200mmの範囲をカバーで
きるラージアレイマルチノズルタイプの吐出ヘッドユニ
ットを製作することは技術的/コスト的に実現困難であ
り、本発明のように、吐出ヘッドユニット11が直交す
るX、Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付
与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構
成としたほうがよい。
【0034】特に、最終的な基板としては、200mm
×200mmより小さいものを製作する場合であって
も、大きな基板から複数個取りして製作するような場合
には、その元の基板は、400mm×400mm〜20
00mm×2000mmあるいはそれ以上のものを使用
することになるので、吐出ヘッドユニット11が直交す
るX、Yの2方向に走査するようにし、溶液の液滴の付
与をこのような直交する2方向に順次行うようにする構
成としたほうがよい。
【0035】液滴43の材料には、先に述べた有機EL
材料の他に、例えば、ポリフェニレンビニレン系(ポリ
パラフェニリレンビニレン系誘導体)、ポリフェニレン
系誘導体、その他、ベンゼン誘導体に可溶な低分子系有
機EL材料、高分子系有機EL材料、ポリビニルカルバ
ゾール等の材料を用いることができる。有機EL材料の
具体例としては、ルブレン、ペリレン、9、10−ジフ
ェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイ
ルレッド、クマリン6、キナクリドン、ポリチオフェン
誘導体等が挙げられる。また、有機EL表示における周
辺材料である電子輸送性、ホール輸送性材料も本発明の
機能性素子を製作する機能材料として使用される。
【0036】本発明の他の機能性素子を製作する機能材
料としては、この他に半導体等に多用される層間絶縁膜
のシリコンガラスの前駆物質であるか、シリカガラス形
成材料を挙げることができる。かかる前駆物質として、
ポリシラザン(例えば東燃製)、有機SOG材料等が挙
げられる。また、有機金属化合物を用いても良い。更
に、他の例として、カラーフィルター用材料が挙げられ
る。具体的には、スミカレッドB(商品名、住友化学製
染料)、カヤロンフアストイエローGL(商品名、日本
化薬製染料)、ダイアセリンフアストブリリアンブルー
B(商品名、三菱化成製染料)等の昇華染料等を用いる
ことができる。
【0037】本発明の溶液組成物において、ベンゼン誘
導体の沸点が150℃以上であることが好ましい。この
ような溶媒の具体例としては、O−ジクロロベンゼン、
m−ジクロロベンゼン、1、2、3−トリクロロベンゼ
ン、O−クロロトルエン、p−クロロトルエン、1−ク
ロロナフタレン、ブロモベンゼン、O−ジブロモベンゼ
ン、1−ジブロモナフタレン等が挙げられる。これらの
溶媒を用いることにより、溶媒の揮散が防げるので好適
である。これらの溶媒は芳香族化合物に対する溶解度が
大きく好適である。また、本発明の溶液組成物ドデシル
ベンゼンを含むことが好ましい。ドデシルベンゼンとし
てはn−ドデシルベンゼン単一でも良く、また異性体の
混合物を用いることもできる。
【0038】この溶媒は、沸点300℃以上、粘度6c
p以上(20℃)の特性を有し、この溶媒単一でももち
ろん良いが、他の溶媒に加えることにより、溶媒の揮散
を効果的に防げ、好適である。また、上記溶媒のうちド
デシルベンゼン以外は粘度が比較的小さいため、この溶
媒を加えることにより粘度も調整できるため非常に好適
である。
【0039】本発明によれば、上述したような溶液組成
物を吐出装置により基板上に吐出により供給した後、基
板を吐出時温度より高温で処理して膜化する機能膜形成
法が提供される。吐出温度は室温であり、吐出後基板を
加熱することが好ましい。このような処理をすることに
より、吐出時溶媒の揮散、温度の低下により析出した内
容物が再溶解され、均一、均質な機能膜を得ることがで
きる。
【0040】上述の機能膜の作製法において、吐出組成
物を吐出装置により基板上に供給後、基板を吐出時温度
より高温に処理する際に、加圧しながら加熱することが
好ましい。このように処理することにより、加熱時の溶
媒の揮散を遅らすことができ、内容物の再溶解が更に促
進される。その結果、均一、均質な機能膜を得ることが
できる。また、上述の機能膜の作製法において、前記基
板を高温処理後直ちに減圧にし、溶媒を除去することが
好ましい。このように処理することにより、溶媒の濃縮
時の内容物の相分離を防ぐことができる。
【0041】こうした液滴43を吐出ヘッドユニット
(噴射ヘッド)11により所望の素子電極部に付与する
際には、付与すべき位置を検出光学系32と画像識別機
構36とで計測し、その計測データ、吐出ヘッドユニッ
ト(噴射ヘッド)11の吐出口面と機能性素子基板14
の距離、キャリッジの移動速度に基づいて補正座標を生
成し、この補正座標通りに機能性素子基板14前面を吐
出ヘッドユニット(噴射ヘッド)11をX、Y方向に移
動せしめながら液滴を付与する。検出光学系32として
は、CCDカメラ等とレンズを組み合わせたものを用
い、画像識別機構36としては、市販のもので画像を2
値化しその重心位置を求めるもの等を用いることができ
る。
【0042】以上の説明より明らかなように、本発明の
機能性素子基板は、機能性材料を含有する溶液をインク
ジェットの原理で空中を飛翔させ、基板上に液滴として
付与して製作されるものであり、本発明の機能性素子基
板は、前述のように、石英ガラス、Na等の不純物含有
量を低減させたガラス、青板ガラス、SiO2を表面に
堆積させたガラス基板およびアルミナ等のセラミックス
基板、あるいはPET等のプラスチック基板である。
【0043】ところで、上述のような基板を、図2ある
いは図3に示した機能性素子基板製造装置に位置決め、
設置、取り外し等を行う際に、基板裏面が基板保持台に
密着して基板をはずしたり、動かしたりすることができ
なくなることがよく起きていた。そして、それを無理に
はずそうとして、基板を破損させたり、作業者が怪我を
するということもよく起きていた。この密着の原因は、
基板14の裏面と基板保持台13との間がある種の真空
状態になることによって起きるものであり、例えば、精
密測定に使用されるブロックゲージを2枚くっつける
(リンギングという)場合と同じような原理である。こ
れを避けるためには、基板14の裏面と基板保持台13
との間が真空状態にならないようにすればよい。
【0044】図5は、その一例を示す図で、図5(A)
は基板14の裏面平面図、図5(B)は図5(A)のA
−A線断面図で、図示のように、基板14の機能性素子
群が形成されている領域の面の裏面に物理的な線状形状
141を設けている。より具体的には、この線状形状1
1は裏面平面に対して落ち込んだ形状であるととも
に、基板14の端部まで設けられている。ここでは、縦
横それぞれ3本の落ち込んだ形状(凹状形状)の線状形
状141を設けた例を示している。つまり、このように
落ち込んだ形状(凹状形状)の線状形状141が、基板
の端部から空気導入チャネルの役割をなし、基板裏面と
機能性素子基板製造装置の基板保持台との間に空気を導
入するので、両者の間に空気層を形成でき、真空状態に
ならないようにできる。
【0045】図6は他の例を示す図で、前述の落ち込ん
だ線状形状141の断面をV字形状としたものである。
また、縦3本だけの線状形状である。本発明では、この
ような落ち込んだ線状形状141が基板の端部から空気
導入チャネルの役割をなすものであればよく、断面形状
は特に指定しない。このような落ち込んだ線状形状14
1は、本発明の機能性素子基板製作用基板の裏面にダイ
シングソー等によって、2次的な加工によって形成さ
れ、その断面形状はダイシングブレードの形状によっ
て、V字状、U字状、凹形状(矩形形状)など、任意に
形成でき、いずれも適用可能である。さらに、簡易的な
2次的な加工法としては、ダイヤモンドカッター等の簡
単な工具で、ライン状に溝加工を行うだけでもよい。な
お、上記のようなダイシングソー等による機械的な2次
的な形成方法とは別に、例えば、基板としてガラスを使
用する場合には、エッチングによって化学的な加工法に
より2次的に形成することも可能である。
【0046】本発明では、上述のように裏面に、落ち込
んだ(凹状)形状の物理的な線状形状を設ける場合に、
ダイヤモンドカッター等の簡単な工具、あるいは機械装
置によって、ライン状に溝加工を行うだけで、あるいは
化学的な2次的な加工法で簡単に実現できるので、加工
コストが低く抑えられ、安価な機能性素子基板を製作で
きる。
【0047】本発明の、さらに他の例として、例えば、
基板材料としてAl2O3(アルミナ)、SiC等のセラ
ミックスを使用する場合には、焼成前にあらかじめこの
ような溝ができるようにしておいて、それを焼成するこ
とによって、このような線状形状と基板を同時に形成す
ることも可能である。また、このようなセラミックスだ
けではなく、上記のようなガラスを基板材料とする場合
にも、基板外形のプレス形成時に同時にそのような物理
的な線状形状を形成することもできる。すなわち、本発
明では、基板を形成する際に、同時加工(形成)によっ
て、線状形状(溝)を設けるようにしたので、加工コス
トが低く抑えられ、安価な機能性素子基板を製作でき
る。
【0048】なお、上述のような線状形状は、1本だけ
では効果が少なく、複数本設けることにより、その効果
は大となる。より好適には、複数本設けるとともに、図
5に示したように、互いに交差するように設けるように
するとよい。ただし、必ずしも直角に交差する必要はな
い。
【0049】また、図5、図6に示した例では、線状形
状141が基板外形線と平行である例を示しているが、
これも必ずしもそのように平行にする必要はなく、外形
線に対してある角度を持ったものであってもよい。ま
た、図5、図6に示した例では、すべて直線形状の線状
形状としたが、これも曲線であってもよい。ただし、溝
状の線状形状の場合(溝ではない例も後述する。)、そ
の溝が空気導入チャネルとして効果的に作用するために
は、溝状の線状形状の端部が基板の端部まで形成されて
いることは必須である。
【0050】なお、そのサイズであるが、深さ、幅と
も、ほぼ同じ程度になるようにすればよい。しかし、あ
まり深さが浅すぎると空気導入チャネルの役割を果たし
にくくなるので、注意が必要である。また、逆に深すぎ
る場合には、その部分で応力集中が起きるため、基板が
破損しやすくなるので注意が必要である。
【0051】本発明では、上述の点に鑑み、溝深さを検
討した。使用した基板14は、パイレックス(登録商
標)ガラスであり、裏面を0.05sのほぼ鏡面状態に
仕上げ、その面にダイヤモンドカッターで、溝深さを変
えた線状形状141を製作した。基板保持台13に相当
する部分は0.05sのほぼ鏡面状態に仕上げられたS
US340の基板とし、その上での基板のセットしやす
さ(設置時の滑りやすさ)を検討したものである。使用
した基板は、厚さ2mm、4mm、10mmの3種類で
あり、それぞれ、420mm×300mm、1200m
m×800mm、3500mm×1800mmの大きさ
とし、図5に示したように縦横とも各3本ずつの矩形溝
をほぼ均等に配置するような形で形成した。表1に、溝
深さを変えて実験した結果を示すが、溝幅は溝深さと同
じとした。
【0052】評価結果で、○は、ガラス基板14と擬似
基板保持台13であるSUS340の基板との密着が起
こらなかった場合であり、×は、密着が発生したもので
ある。また、もうひとつの×は、溝深さが深すぎて、ガ
ラス基板の機械的強度が低下して、実験中のわずかの振
動、運搬等により破損してしまった場合である。
【0053】
【表1】
【0054】以上の結果より、溝深さの下限について
は、溝深さdは、厚さtの50分の1までにすべきであ
り、それより小さいと、基板が密着してしまうことがわ
かる。また、上限については、溝深さdは、厚さtの5
分の1までにすべきであり、それより大きいと、基板が
破損しやすくなって実用に供しないことがわかる。
【0055】図7に、線状形状の他の例として、溝14
1ではなく裏面平面に対して突き出した形状14の例
について説明する。この場合は、図示のように、基板1
4の裏面平面に対して突き出した形状14 とすること
により、基板14を基板保持台13から浮かせる(間に
薄い空気層を形成できる)ので、基板14が基板保持台
13に密着してしまうという不具合は皆無である。
【0056】この突き出した形状142のものについて
も、その断面形状が、図7に示すように矩形であっても
よいし、あるいは三角形状、半円形状などどのようなも
のでもよい。また、この突き出した形状の線状形状14
2を有する基板14は、前述の溝形状14の線状形状
を形成する場合の、基板を同時に形成する方法によって
容易に形成できる。すなわち、基板材料としてAl23
(アルミナ)、SiC等のセラミックスを使用する場合
には、焼成前にあらかじめこのような突き出した形状が
できるようにしておいて、それを焼成することによっ
て、このような線状形状と基板を同時に形成することが
できる。また、このようなセラミックスだけではなくガ
ラスを基板材料とする場合にも、基板外形のプレス形成
時に同時にこのような突き出した形状ができるようにし
て形成することもできる。
【0057】このような突き出した形状の線状形状14
2の場合も、前述の溝形状の線状形状14を形成する
場合と同様に、基板を形成する際に、同時加工(形成)
によって、線状形状を設けることができるので、加工コ
ストが低く抑えられ、安価な機能性素子基板を製作でき
る。
【0058】次に、このような突き出した形状の線状形
状とする場合に特有の問題について図8を用いて説明す
る。本発明は、例えば、大画面のディスプレイに使用さ
れる大型サイズ(300mm×300mmあるいはそれ
以上)の機能性素子基板にも適用されるが、このように
基板サイズが大きくなるとその平面度を高精度に維持す
ることも大きな課題となる。しかしながら、完全に高精
度の基板を得ることは困難であり、どうしてもある程度
のそり等が発生する。
【0059】そこで、本発明では、この点に鑑み、そり
が出るのはやむをえないことであるとし、本発明の突き
出した形状の線状形状142の高さを、そのそり、ある
いは基板裏面の平面度より大となるようにしている。
【0060】図8は、基板14にそりがある場合の例を
説明するための図であり、基板14の裏面が全体に凹状
にそっており、平面度が出ていない例を示している。し
かしながら、図8の三角形状の突き出した線状形状の高
さを、このそり(平面度)より大とすれば、たとえ基板
の平面度が出ていまいが、その三角形状の突き出した線
状形状により、基板を浮かせることができるので、基板
14と基板保持台13の間に有効に薄い空気層を形成で
き、基板が基板保持台に密着してしまうという不具合は
皆無とすることができる。
【0061】以上の説明より、本発明の機能性素子基板
は、その元になる基板の裏面に線状形状141(凹)又
は14(凸)を設け、基板14と基板保持台13の間
に薄い空気層を形成し、基板14が基板保持台13に密
着してしまうことによる不具合は皆無とし、機能性素子
基板製作時に機能性素子基板製造装置へ基板14をセッ
トしたり、はずしたりする際に、基板14が機能性素子
基板製造装置の基板保持台13に密着して動かなくなっ
てしまうというようなことをなくし、また密着状態にな
ることを回避できるので、機能性素子基板製造の効率向
上、破損事故をなくすことが実現できるものである。
【0062】上述のような基板を用いて実際に溶液を噴
射し、機能性素子として有機EL素子を形成した場合の
条件の1例を以下に示す。使用した溶液は、O−ジクロ
ロベンゼン/ドデシルベンゼンの混合溶液にポリヘキシ
ルオキシフェニレンビニレンを0.1重量パーセント混
合した溶液である。また、使用した噴射ヘッドは、ピエ
ゾ素子を利用したドロップオンデマンド型インクジェッ
トヘッドで、ノズル径はΦ23μmで、ピエゾ素子への
入力電圧を27Vとし、駆動周波数は、12kHzとし
た。その際、ジェット初速度として、8m/sを得てお
り、1滴の質量は5plである。キャリッジ走査速度
(X方向)は、5m/sとした。なお、噴射ヘッドノズ
ルと基板間の距離は3mmとした。また、滴飛翔時の滴
の形状を、素子形成と同じ条件で別途噴射、観察し、そ
の形状が、基板面に付着する直前(本発明の例では3m
m)にほぼ丸い滴になるように駆動波形を制御して噴射
させた。なお、完全に丸い球状が得られず、飛翔方向に
伸びた柱状であっても、駆動波形を制御し、その直径の
3倍以内の長さにした。また、その際、飛翔滴後方に複
数の微小な滴を伴うことのない駆動条件(駆動波形)を
選んだ。その後、ITOとアルミニウムよりリード線を
引き出し、ITOを陽極、アルミニウムを陰極として1
0Vの電圧を印加したところ、良好に橙色の発光が得ら
れた。
【0063】なお、上述のように、機能性素子として発
光素子を形成した場合、その発光素子基板はその後、ガ
ラスあるいはプラスチック等の透明カバープレートを対
向配置、ケーシング(パッケージング)することによ
り、ディスプレイ装置として活用される。なお、最初に
図1で障壁3の中に液滴を噴射付与する例を示している
が、このような機能性素子群を形成するに当たっては、
図1に示したような障壁3は必ずしも必要ではなく、平
板上の基板に直接電極パターンを形成したり、液滴付与
による機能性素子を形成してもよい。また、液滴噴射付
与に使用した噴射ヘッドはピエゾ素子を利用したドロッ
プオンデマンド方式やサーマルインクジェット方式に限
定されるものではない。
【0064】なお、図4で液滴が基板面に斜めに噴射す
る図を示したが、基本的にはほぼ垂直に噴射付与する。
さらに、ここでは、機能性素子の1例として有機EL素
子を中心に説明したが、前述のように、本発明は必ずし
もこのような素子、材料に限定されるものではない。機
能性素子として、有機トランジスタなども本発明を利用
して好適に製作できる。また、上記例の障壁3を形成す
るためのレジスト材料なども本発明に使用する溶液とし
て利用することができ、このようなレジストパターンを
作製する技術としても好適に適用される。
【0065】
【発明の効果】請求項1に対応した効果 基板上に機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与
し、機能性素子群を形成した機能性素子基板において、
機能性素子群が形成されている領域の面の裏面に物理的
な線状形状を設けたので、裏面と機能性素子基板製造装
置の基板保持台との間に薄い空気層を形成でき、機能性
素子基板製作時に機能性素子基板製造装置へ基板をセッ
トしたり、はずしたりする際に、基板が機能性素子基板
製造装置の基板保持台に密着して動かなくなってしまう
というようなことが皆無となった。よって、基板の着
脱、あるいは位置決め等による移動がスムーズに行える
ようになり、基板製造効率を大幅に向上できるようにな
った。特に基板サイズが、例えば、100mm×100
mm程度の小さい場合には、このような不具合(密着し
て動きにくくなる不具合)が生じても、その解除は、そ
れほど大きな力を必要とせず、簡単にできたが、本発明
がより効果的に適用される大型サイズ(300mm×3
00mmあるいはそれ以上)の基板の場合は、いったん
密着状態になると、簡単に解除できなくなり、あるいは
解除しようとしている間に基板を破損したりするという
事故が起こったりしていたが、本発明のように裏面に物
理的な線状形状を設け、裏面と機能性素子基板製造装置
の基板保持台との間に薄い空気層を形成することによ
り、密着状態になることを回避でき、機能性素子基板製
造の効率向上、破損事故をなくすことが実現できる。
【0066】請求項2に対応した効果 基板上に機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与
し、機能性素子群を形成した機能性素子基板において、
機能性素子群が形成されている領域の面の裏面に物理的
な線状形状を設け、その線状形状は、裏面平面に対して
落ち込んだ形状であるとともに、その線状形状は、基板
の端部まで設けるようにしたので、落ち込んだ(凹状)
形状の線状形状が、空気を通す流路となり、基板の端部
から、裏面と機能性素子基板製造装置の基板保持台間
に、空気が通じるようになるので、裏面と機能性素子基
板製造装置の基板保持台間が密着状態になることを回避
でき、機能性素子基板製作時に機能性素子基板製造装置
へ基板をセットしたり、はずしたりする際に、基板が機
能性素子基板製造装置の基板保持台に密着して動かなく
なってしまうというようなことが皆無となった。よっ
て、基板の着脱、あるいは位置決め等による移動がスム
ーズに行えるようになり、基板製造効率を大幅に向上で
きるようになった。
【0067】請求項3に対応した効果 基板上に機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与
し、機能性素子群を形成した機能性素子基板において、
機能性素子群が形成されている領域の面の裏面に物理的
な線状形状を設け、その線状形状は裏面平面に対して突
き出した(凸状)形状にしたので、基板裏面を機能性素
子基板製造装置の基板保持台から突き出した高さ分だけ
浮かせて置くことができるようになり、基板裏面と機能
性素子基板製造装置の基板保持台間が密着状態になるこ
とを回避でき、機能性素子基板製作時に機能性素子基板
製造装置へ基板をセットしたり、はずしたりする際に、
基板が機能性素子基板製造装置の基板保持台に密着して
動かなくなってしまうというようなことが皆無となっ
た。よって、基板の着脱、あるいは位置決め等による移
動がスムーズに行えるようになり、基板製造効率を大幅
に向上できるようになった。
【0068】請求項4に対応した効果 基板上に機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与
し、機能性素子群を形成した機能性素子基板において、
機能性素子群が形成されている領域の面の裏面に、落ち
込んだ(凹状)形状あるいは突き出した(凸状)形状の
物理的な線状形状を設ける場合に、例えばセラミックを
基板材料とする場合には、基板焼成時に同時にそのよう
な物理的な線状形状を同時に焼成したり、あるいはガラ
スを基板材料とする場合には、基板外形のプレス形成時
に同時にそのような物理的な線状形状を形成するなどし
て、基板を形成する際に同時加工(形成)によって、線
状形状を設けるようにしたので、加工コストが低く抑え
られ、安価な機能性素子基板を製作できるようになっ
た。
【0069】請求項5に対応した効果 基板上に機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与
し、機能性素子群を形成した機能性素子基板において、
機能性素子群が形成されている領域の面の裏面に、落ち
込んだ(凹状)形状の物理的な線状形状を設ける場合
に、ダイヤモンドカッター等の簡単な工具、あるいは機
械装置によって、ライン状に溝加工を行うだけで実現で
きるので、加工コストが低く抑えられ、安価な機能性素
子基板を製作できるようになった。
【0070】請求項6に対応した効果 基板上に機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与
し、機能性素子群を形成した機能性素子基板において、
機能性素子群が形成されている領域の面の裏面に、落ち
込んだ(凹状)形状あるいは突き出した(凸状)形状の
物理的な線状形状を複数設けるようにしたので、基板サ
イズが大型(300mm×300mmあるいはそれ以
上)のものであっても、基板裏面と機能性素子基板製造
装置の基板保持台間に、より効果的に空気が通じるよう
になる(=複数あるから)、あるいは裏面基板裏面を機
能性素子基板製造装置の基板保持台からより効果的に浮
かせて置くことができるようになり(=複数あるか
ら)、基板裏面と機能性素子基板製造装置の基板保持台
間が密着状態になることを回避でき、機能性素子基板製
作時に機能性素子基板製造装置へ基板をセットしたり、
はずしたりする際に、基板が機能性素子基板製造装置の
基板保持台に密着して動かなくなってしまうというよう
なことが皆無となった。よって、基板の着脱、あるいは
位置決め等による移動がスムーズに行えるようになり、
基板製造効率を大幅に向上できるようになった。
【0071】請求項7に対応した効果 基板上に機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与
し、機能性素子群を形成した機能性素子基板において、
機能性素子群が形成されている領域の面の裏面に形成し
た落ち込んだ(凹状)形状の物理的な線状形状の落ち込
み深さを最適化した(下限)ので、効果的な空気の流路
を形成でき、基板裏面と機能性素子基板製造装置の基板
保持台間が密着状態になることを回避でき、機能性素子
基板製作時に機能性素子基板製造装置へ基板をセットし
たり、はずしたりする際に、基板が機能性素子基板製造
装置の基板保持台に密着して動かなくなってしまうとい
うようなことが皆無となった。よって、基板の着脱、あ
るいは位置決め等による移動がスムーズに行えるように
なり、基板製造効率を大幅に向上できるようになった。
さらに、落ち込み深さを最適化した(上限)ことによ
り、その物理的な線状形状に起因(応力集中)する基板
の破損を回避できるようになった。
【0072】請求項8に対応した効果 基板上に機能性材料を含有する溶液の液滴を噴射付与
し、機能性素子群を形成した機能性素子基板において、
機能性素子群が形成されている領域の面の裏面に形成し
た裏面平面に対して突き出した形状である線状形状の突
き出し高さを基板裏面全体の平面度より大としたので、
たとえ基板裏面が反っていて平面度が悪くなっていて
も、その平面度より大である突き出した形状である線状
形状によって、基板裏面を機能性素子基板製造装置の基
板保持台から浮かせて置くことができるので、基板裏面
と機能性素子基板製造装置の基板保持台間が密着状態に
なることを回避でき、機能性素子基板製作時に機能性素
子基板製造装置へ基板をセットしたり、はずしたりする
際に、基板が機能性素子基板製造装置の基板保持台に密
着して動かなくなってしまうというようなことが皆無と
なった。よって、基板の着脱、あるいは位置決め等によ
る移動がスムーズに行えるようになり、基板製造効率を
大幅に向上できるようになった。
【0073】請求項9に対応した効果 機能性素子基板製作時に機能性素子基板製造装置へ基板
をセットしたり、はずしたりする際に、基板が機能性素
子基板製造装置の基板保持台に密着して動かなくなって
しまうというようなことがなく、よって、基板の着脱、
あるいは位置決め等による移動がスムーズに行え、基板
製造効率が大変高いものである。よって製造時に非常に
作業効率の向上が図れるため、低コストな機能性素子基
板が得られるというメリットがある。したがって、この
ような、低コストな機能性素子基板を画像表示装置に使
用するようにしたので、低コストの画像表示装置が得ら
れるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例にかかる吐出組成物を用い機
能性素子を作製する一工程を模式的に示す斜視図であ
る。
【図2】 本発明の機能性素子基板の製造装置の一実施
例を説明するための図である。
【図3】 本発明の機能性素子基板の製造に適用される
液滴付与装置を示す概略構成図である。
【図4】 図3の液滴付与装置の吐出ヘッドユニットの
要部概略構成図である。
【図5】 本発明の一実施形態に係る機能性素子を形成
するための基板であり、基板の裏面に落ち込んだ形状の
線状形状を形成した図である。
【図6】 本発明の一実施形態に係る機能性素子を形成
するための基板であり、基板の裏面に他の形状(V字
状)の落ち込んだ形状の線状形状を形成した図である。
【図7】 本発明の一実施形態に係る機能性素子を形成
するための基板であり、基板の裏面に突き出した形状の
線状形状を形成した図である。
【図8】 本発明の一実施形態に係る機能性素子を形成
するための基板であり、基板の裏面の平面度より突き出
した形状の線状形状の高さが大であることを説明する図
である。
【符号の説明】
1…(液体噴射ヘッド)ノズル、2…吐出される有機E
L材料、3…有機物(ポリイミド)障壁、4…ITO透
明電極、5…ガラス基板、11…吐出ヘッドユニット
(噴射ヘッド)、12…キャリッジ、13…基板保持
台、14…基板、14…落ち込んだ形状の線状形状、
14…突き出した形状の線状形状、15…機能性材料
を含有する溶液の供給チューブ、16…信号供給ケーブ
ル、17、21…コントロールボックス、18…X方向
スキャンモータ、19…Y方向スキャンモータ、20…
コンピュータ、22…基板位置決め/保持手段、31…
ヘッドアライメント制御機構、32…検出光学系、33
…インクジェットヘッド、34…ヘッドアライメント微
動機構、35…制御コンピュータ、36…画像識別機
構、37…XY方向走査機構、38…位置検出機構、3
9…位置補正制御機構、40…インクジェットヘッド駆
動・制御機構、41…光軸、42…素子電極、43…液
滴、44…液滴着弾位置。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に機能性材料を含有する溶液の液
    滴を噴射付与し、機能性素子群を形成した機能性素子基
    板において、前記機能性素子群が形成されている領域の
    面の裏面に物理的な線状形状を設けたことを特徴とする
    機能性素子基板。
  2. 【請求項2】 前記線状形状は、前記裏面平面に対して
    落ち込んだ形状であるとともに、前記線状形状は、前記
    基板の端部まで設けられていることを特徴とする請求項
    1記載の機能性素子基板。
  3. 【請求項3】 前記線状形状は、前記裏面平面に対して
    突き出した形状であることを特徴とする請求項1記載の
    機能性素子基板。
  4. 【請求項4】 前記線状形状は、前記基板形成時に同時
    に形成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
    か1に記載の機能性素子基板。
  5. 【請求項5】 前記裏面平面に対して落ち込んだ形状で
    ある線状形状は、前記基板形裏面に2次的な加工を施し
    て形成される線状形状であることを特徴とする請求項2
    記載の機能性素子基板。
  6. 【請求項6】 前記線状形状が、複数設けられているこ
    とを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載の機
    能性素子基板。
  7. 【請求項7】 前記裏面平面に対して落ち込んだ形状で
    ある線状形状の落ち込み深さは、前記基板の厚さの50
    分の1〜5分の1であることを特徴とする請求項2又は
    4乃至6のいずれか1に記載の機能性素子基板。
  8. 【請求項8】 前記裏面平面に対して突き出した形状で
    ある線状形状の突き出し高さは、前記基板裏面全体の平
    面度より大としたことを特徴とする請求項3又は4又は
    6のいずれか1に記載の機能性素子基板。
  9. 【請求項9】 請求項1乃至請求項8のいずれか1の機
    能性素子基板と、この機能性素子基板に対向して配置さ
    れたカバープレートとを有することを特徴とする画像表
    示装置。
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