JP2003266477A - 成形機の固定金型支持装置 - Google Patents

成形機の固定金型支持装置

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JP2003266477A JP2002071697A JP2002071697A JP2003266477A JP 2003266477 A JP2003266477 A JP 2003266477A JP 2002071697 A JP2002071697 A JP 2002071697A JP 2002071697 A JP2002071697 A JP 2002071697A JP 2003266477 A JP2003266477 A JP 2003266477A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】固定プラテンの金型取付面の金型取付部の周囲
に溝を形成して、固定金型からの熱が固定プラテン全体
に伝達されないようにして、固定プラテン全体の傾きを
防止するとともに、前記金型取付面の金型取付部の熱膨
張を吸収するようにして、金型温調時においても固定プ
ラテンの金型取付面が傾くことがないようにする。 【解決手段】固定金型が取り付けられる金型取付部1
4、及び、該金型取付部14の少なくとも下方に形成さ
れた溝13を備える金型取付面12と、該金型取付面1
2の反対側の反取付側面と、一端に形成されたフレーム
に取り付けるための取付部15とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は成形機の固定金型支
持装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機においては、加熱シリ
ンダ内においてスクリュを前進させ、加熱され、溶融さ
せられた樹脂を高圧で射出して金型装置のキャビティ空
間に充填(てん)し、該キャビティ空間内において樹脂
を冷却し、固化させることによって成形品を成形するよ
うにしている。
【0003】そのために、前記金型装置は、固定金型が
取り付けられた固定プラテン、可動金型が取り付けられ
た可動プラテン、及び、該可動プラテンを進退させるた
めのトグル機構を備え、該トグル機構を作動させ、前記
可動プラテンを進退させることによって、金型装置の型
閉、型締及び型開を行うことができるようになってい
る。
【0004】そして、金型装置の型締が行われる時に、
射出装置が前進させられ、加熱シリンダのノズルが、前
記固定プラテンに形成されたノズル通過孔を通って、固
定金型の背面に配設されたスプルーブッシュに押し付け
られ、密着させられる。続いて、加熱され、溶融させら
れた樹脂が高圧で前記ノズルから射出され、スプルーブ
ッシュ及びスプルーを通って、固定金型と可動金型の合
わせ面に形成されたキャビティ空間内に充填されるよう
になっている。
【0005】ここで、高品質の成形品を成形するために
は、充填時の樹脂の流動性、キャビティ空間内における
樹脂の冷却速度等を適切に制御することが要求される。
そのため、金型装置においては、例えば、スプルーブッ
シュ及びスプルーを加熱したり、キャビティを冷却した
りするために、熱媒や冷媒の複雑な通路を形成したり、
ヒーターを配設したりしている。これにより、金型装置
の各部の温度を厳密に調節して、樹脂の流動性、冷却速
度等を適切に制御し、高品質の成形品を成形するように
なっている。したがって、射出成形機の作動時、すなわ
ち、金型温調時の金型装置の温度は、射出成形機の停止
時、すなわち、金型冷間時の温度よりも相当高く、例え
ば、熱硬化性樹脂の射出成形の場合、160〜200
〔℃〕程度である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の射出成形機においては、金型温調時の金型装置の温
度が高いために、固定金型が取り付けられた固定プラテ
ンの温度も上昇し、該固定プラテンが熱変形することに
よって、ノズル側に傾斜してしまうことがある。
【0007】すなわち、高圧で射出される樹脂が固定金
型と可動金型との合わせ面から漏れ出すことがないよう
に、前記固定金型と可動金型とは強い力で型締されるよ
うになっている。そのため、前記固定金型を支持する固
定プラテンは、高い変形強度が要求されるために、肉
厚、すなわち、金型取付面とノズル側面との間が長くな
っている。
【0008】また、金型温調時に前記金型取付面は固定
金型の熱を受けて温度が上昇して高温になり、ノズル側
面の温度の上昇は少なく、低温のままである。要する
に、金型取付面の金型周辺部の温度が特に高くなる。更
に、ノズル通過孔が形成されているので、ノズル側と金
型取付面側とで表面積が異なり、熱膨張に差が生じてし
まう。したがって、前記金型取付面の熱膨張が多くな
る。この場合、前記固定プラテンは、通常、その下端部
がボルトによってフレームに固定されているので、前記
金型取付面だけが熱膨張によって上方に伸び、固定プラ
テン全体がノズル側に傾斜してしまう。
【0009】図2は従来の金型冷間時における固定プラ
テンの側面図、図3は従来の金型温調時における固定プ
ラテンの下端部が固定されていない場合の側面図、図4
は従来の金型温調時における固定プラテンの下端部が固
定されている場合の側面図である。
【0010】図2において、101は下端部が図示され
ないボルトによってフレーム104の上面に固定された
固定プラテンであり、固定金型105が取り付けられる
金型取付面102及びその反対側のノズル側面103を
備え、概略、矩(く)形の厚板状の形状を有する。ま
た、前記固定プラテン101には、加熱シリンダのノズ
ル107が通る図示されないノズル通過孔、及び、タイ
バーが挿入される複数、例えば、4つの図示されないタ
イバー挿入孔が形成される。なお、106は図示されな
い可動金型と固定金型105とが接触する合わせ面(パ
−ティング面)である。
【0011】また、108はノズル107の中心軸線で
あり、固定プラテン101及び固定金型105の中心軸
線ともほぼ一致する。前記ノズル107は前記中心軸線
108上を図2における右方から左方へ移動させられ、
金型取付面102に取り付けられた固定金型105に押
し付けられる。そして、前記中心軸線108はフレーム
104の上面と平行、かつ、水平である。
【0012】ここで、図2に示されるように、金型冷間
時において、固定プラテン101はフレーム104の上
面に垂直に取り付けられるので、前記金型取付面102
及びノズル側面103はフレーム104に対して垂直に
なっている。また、前記金型取付面102に取り付けら
れた固定金型105の合わせ面106も同様にフレーム
104に対して垂直である。
【0013】そして、金型温調時になると、固定金型1
05の温度が上昇して高くなり、固定プラテン101の
金型取付面102も前記固定金型105の熱を受けて温
度が上昇する。この場合、前記固定プラテン101が肉
厚であるため、前記ノズル側面103の温度は、金型取
付面102の温度ほどには上昇せず、低温のままであ
る。
【0014】しかも、ノズル通過孔が形成されているた
め、肉厚に差が生じて前記金型取付面102の熱膨張量
がノズル側面103の熱膨張量よりも大きくなり、固定
プラテン101の下端部がフレーム104に固定されて
いない場合を想定すると、固定プラテン101は、図3
に示されるように、中心軸線108に対して対称に変形
する。
【0015】ここで、前記固定金型105においては、
前記固定プラテン101に熱が逃げるので、固定プラテ
ン101側の面、すなわち、背面の温度が、合わせ面1
06の温度よりも低下する。そのため、前記合わせ面1
06の温度が固定プラテン101側面の温度よりも高い
ので、前記合わせ面106の熱膨張量が背面の熱膨張量
よりも大きくなる。なお、前記固定金型105の背面の
温度は金型取付面102の温度とほぼ等しく、固定金型
105の材質の熱膨張率も固定プラテン101の材質の
熱膨張率とほぼ等しいので、前記固定金型105の背面
の熱膨張量は金型取付面102の熱膨張量とほぼ等し
い。
【0016】この場合、ノズル107の中心軸線108
は、固定プラテン101及び固定金型105の中心軸線
ともほぼ一致し、また、固定金型105の合わせ面10
6は傾いておらず、変形もわずかなので、金型装置の型
閉、型締及び型開を行うことができ、しかも、ノズル1
07を固定金型105の背面に配設されたスプルーブッ
シュに押し付けて密着させることができる。
【0017】しかし、実際には、固定プラテン101の
下端部がフレーム104に固定されているので、前記固
定プラテン101は、図4に示されるように、固定プラ
テン全体がノズル107側に傾斜してしまう。この場
合、ノズル107の中心軸線108が、固定プラテン1
01及び固定金型105の中心軸線とずれ、また、固定
金型105の合わせ面106が傾いてしまう。そのた
め、金型装置の型閉、型締及び型開をスムーズに行うこ
とができず、キャビティ空間内に充填された樹脂が合わ
せ面106から漏れ出したり、金型装置が破損したりし
てしまう。また、ノズル107を固定金型105の背面
に配設されたスプルーブッシュに押し付けて密着させる
こともできなくなってしまう。なお、図3及び4におい
ては、説明の都合上、熱膨張による部材の変形が大袈裟
に示されている。
【0018】そのため、従来は、固定金型105と固定
プラテン101との間に断熱材を配設して、前記固定金
型105の熱が固定プラテン101に伝達されにくくし
たり、前記固定プラテン101内部に冷媒の通路を形成
して、固定プラテン101を冷却したり、該固定プラテ
ン101をノズル107の反対側にあらかじめ傾斜させ
てフレーム104に取り付けたりしていた。
【0019】しかし、固定金型105と固定プラテン1
01との間に断熱材を配設すると、前記固定金型105
の取付がずれてしまい、合わせ面106と図示されない
可動金型の合わせ面との平行度が狂ってしまう。また、
固定プラテン101内部に冷媒の通路を形成すると、前
記固定プラテン101の製造コストが高くなり、しか
も、冷媒が漏れ出す危険性がある。さらに、固定プラテ
ン101をノズル107の反対側にあらかじめ傾斜させ
てフレーム104に取り付けると、金型装置を付け替え
て金型温調時の温度が変化した場合に対応することがで
きなくなってしまう。
【0020】本発明は、前記従来の問題点を解決して、
固定プラテンの金型取付面の金型取付部の周囲に溝を形
成して、固定金型からの熱が固定プラテン全体に伝達さ
れないようにして、固定プラテン全体の傾きを防止する
とともに、前記金型取付面の金型取付部の熱膨張を吸収
するようにして、金型温調時においても固定プラテンの
金型取付面が傾くことがない成形機の固定金型支持装置
を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の成
形機の固定金型支持装置においては、固定金型が取り付
けられる金型取付部、及び、該金型取付部の少なくとも
下方に形成された溝を備える金型取付面と、該金型取付
面の反対側の反取付側面と、一端に形成されたフレーム
に取り付けるための取付部とを有する。
【0022】本発明の他の成形機の固定金型支持装置に
おいては、さらに、前記溝は、前記金型取付部の周囲を
取り囲むように形成される。
【0023】本発明の更に他の成形機の固定金型支持装
置においては、さらに、前記溝は、前記金型取付部の下
方で、かつ、両側壁を連結するように形成される。
【0024】本発明の更に他の成形機の固定金型支持装
置においては、さらに、前記溝は、前記金型取付部の熱
膨張量を吸収する幅寸法を備える。
【0025】本発明の更に他の成形機の固定金型支持装
置においては、さらに、前記溝は、前記金型取付部の熱
膨張による歪を溝の外側に伝達させない程度の深さを備
える。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明の
固定金型支持装置は、各種の装置や用途に適用すること
ができるものあるが、本実施の形態においては、説明の
都合上、射出成形機に適用した場合について説明する。
【0027】図5は本発明の第1の実施の形態における
射出成形機の概略を示す側面図である。
【0028】図において、10は成形機としての射出成
形機、50は射出装置、30は該射出装置50と対向し
て配設された型締装置、34は前記射出装置50及び型
締装置30を支持するフレームとしての成形機フレー
ム、70は該成形機フレーム34によって支持されると
ともに、射出装置50を支持する射出装置フレーム、6
3は該射出装置フレーム70の長手方向に配設されたガ
イド、39は固定金型36及び可動金型35から成る金
型装置である。
【0029】そして、前記射出装置フレーム70によっ
てボールねじ軸65が回転自在に支持され、該ボールね
じ軸65の一端がモータ64に連結される。また、前記
ボールねじ軸65とボールねじナット66とが螺(ら)
合させられ、該ボールねじナット66と射出装置50と
がスプリング67及びブラケット68を介して連結され
る。
【0030】したがって、前記モータ64を正方向及び
逆方向に駆動すると、該モータ64の回転運動は、ボー
ルねじ軸65とボールねじナット66との組合せ、すな
わち、ボールねじ機構71によって直線運動に変換さ
れ、該直線運動がブラケット68に伝達される。そし
て、該ブラケット68が前記ガイド63に沿って図にお
ける左右方向に移動させられ、射出装置50が進退させ
られる。
【0031】また、前記ブラケット68には、前方(図
における左方)に向けて加熱シリンダ51が固定され、
該加熱シリンダ51の前端(図における左端)に射出ノ
ズル54が配設される。そして、前記加熱シリンダ51
にホッパ53が配設されるとともに、加熱シリンダ51
の内部にはスクリュ52が進退(図における左右方向に
移動)自在に、かつ、回転自在に配設され、スクリュ5
2の後端(図における右端)が支持部材55によって支
持される。
【0032】該支持部材55には第1サーボモータ56
が取り付けられ、該第1サーボモータ56を駆動するこ
とによって発生させられた回転がタイミングベルト72
を介して前記スクリュ52に伝達されるようになってい
る。
【0033】また、前記射出装置フレーム70には、ス
クリュ52と平行にボールねじ軸58が回転自在に支持
されるとともに、該ボールねじ軸58と第2サーボモー
タ61とがタイミングベルト62を介して連結される。
そして、前記ボールねじ軸58の前端は、支持部材55
に固定されたボールねじナット59と螺合させられる。
したがって、前記第2サーボモータ61を駆動すると、
該第2サーボモータ61の回転運動は、ボールねじ軸5
8とボールねじナット59との組合せ、すなわち、ボー
ルねじ機構73によって直線運動に変換され、該直線運
動が支持部材55に伝達される。
【0034】次に、前記構成の射出装置50の動作につ
いて説明する。
【0035】まず、計量工程においては、第1サーボモ
ータ56を駆動し、タイミングベルト72を介してスク
リュ52を回転させ、該スクリュ52を所定の位置まで
後退(図における右方に移動)させる。このとき、ホッ
パ53から供給された樹脂は、加熱シリンダ51内にお
いて加熱され、溶融させられて、スクリュ52の後退に
伴ってスクリュ52の前方に溜(た)められる。
【0036】次に、射出工程においては、前記射出ノズ
ル54を固定金型36に押し付け、第2サーボモータ6
1を駆動し、タイミングベルト62を介してボールねじ
軸58を回転させる。このとき、支持部材55は前記ボ
ールねじ軸58の回転に伴って移動させられ、前記スク
リュ52を前進(図における左方に移動)させるので、
スクリュ52の前方に溜められた樹脂は射出ノズル54
から射出され、固定金型36と可動金型35との間に形
成されたキャビティ空間38に充填される。
【0037】次に、前記型締装置30について説明す
る。
【0038】該型締装置30は、固定金型支持装置とし
ての固定プラテン11、トグルサポート46、前記固定
プラテン11とトグルサポート46との間に架設された
タイバー33、前記固定プラテン11と対向して配設さ
れ、前記タイバー33に沿って進退自在に配設された可
動プラテン31、及び、該可動プラテン31と前記トグ
ルサポート46との間に配設されたトグル機構40を備
える。ここで、前記固定プラテン11は、下端に取付部
15を備え、該取付部15が取付ボルト21によって、
成形機フレーム34の上面に取り付けられる。そして、
前記固定プラテン11及び可動プラテン31に、互いに
対向させて前記固定金型36及び可動金型35がそれぞ
れ取り付けられる。
【0039】前記トグル機構40は、図示されないサー
ボモータによってクロスヘッド45をトグルサポート4
6と可動プラテン31との間で進退させることによっ
て、前記可動プラテン31をタイバー33に沿って進退
させ、可動金型35を固定金型36に対して接離させ
て、型閉、型締及び型開を行うようになっている。
【0040】そのために、前記トグル機構40は、前記
クロスヘッド45に対して揺動自在に支持されたトグル
レバー49、前記トグルサポート46に対して揺動自在
に支持されたトグルレバー44、前記可動プラテン31
に対して揺動自在に支持されたトグルアーム43から成
り、前記トグルレバー44とトグルレバー49との間、
及び、トグルレバー44とトグルアーム43との間がそ
れぞれリンク結合される。
【0041】また、ボールねじ軸47が前記トグルサポ
ート46に対して回転自在に支持され、前記ボールねじ
軸47と、前記クロスヘッド45に固定されたボールね
じナット48とが螺合させられる。そして、前記ボール
ねじ軸47を回転させるために、前記トグルサポート4
6の側面に図示されない前記サーボモータが取り付けら
れる。
【0042】したがって、該サーボモータを駆動する
と、サーボモータの回転運動が、ボールねじ軸47とボ
ールねじナット48との組合せ、すなわち、ボールねじ
機構75によって直線運動に変換され、該直線運動がク
ロスヘッド45に伝達され、該クロスヘッド45は図に
おける左右方向に進退させられる。すなわち、前記クロ
スヘッド45を前進 (図における右方に移動)させる
と、トグル機構40が伸展して可動プラテン31が前進
させられ、型閉及び型締が行われ、前記クロスヘッド4
5を後退 (図における左方に移動)させると、トグル機
構40が屈曲して可動プラテン31が後退させられ、型
開が行われる。
【0043】また、該可動プラテン31の背面にはエジ
ェクタ装置76が配設され、該エジェクタ装置76は、
前記可動金型35を貫通して延び、前端 (図における右
端)をキャビティ空間38に臨ませる図示されないエジ
ェクタピン、該エジェクタピンの後方 (図における左
方) に配設された図示されないエジェクタロッド、該エ
ジェクタロッドの後方に配設され、図示されないサーボ
モータによって回転させられるボールねじ軸42、及
び、該ボールねじ軸42と螺合させられるボールねじナ
ット41を有する。
【0044】したがって、前記サーボモータを駆動する
と、該サーボモータの回転運動が、ボールねじ軸42と
ボールねじナット41との組合せ、すなわち、ボールね
じ機構77によって直線運動に変換され、該直線運動が
前記エジェクタロッドに伝達され、該エジェクタロッド
及びエジェクタピンが図における左右方向に進退させら
れる。
【0045】次に、本実施の形態における固定金型支持
装置について詳細に説明する。
【0046】図1は本発明の第1の実施の形態における
固定金型支持装置の正面図、図6は本発明の第1の実施
の形態における図1のA矢視断面図、図7は本発明の第
1の実施の形態における金型温調時における固定金型支
持装置の側面図である。
【0047】固定金型支持装置としての固定プラテン1
1は、図に示されるように、固定金型36が取り付けら
れる金型取付面12、及び、射出装置50の射出ノズル
54側に面した反取付側面としてのノズル側面19を備
え、概略、矩形の厚板状の形状を有する。そして、前記
固定プラテン11には、加熱シリンダ51の先端部分及
び射出ノズル54が通るノズル通過孔17が中心付近に
形成される。なお、該ノズル通過孔17は、ノズル側面
19と金型取付面12とを連通するもので、ノズル側面
19側が大径で金型取付面12側が小径のテーパ状に形
成される。また、前記固定プラテン11には、タイバー
33が挿入される複数、例えば、4つのタイバー挿入孔
18が形成される。
【0048】そして、前記固定プラテン11の下端に
は、図1における右側端及び左側端に取付部15がそれ
ぞれ形成される。なお、強度上の観点から、該取付部1
5は固定プラテン11の本体部分と一体的に形成される
ものであることが望ましい。そして、該取付部15の下
面がフレームとしての成形機フレーム34の上面に載置
される。ここで、該成形機フレーム34は、一般的に、
射出成形機10の長手方向(図5における横方向)に延
在する図示されない取付部材を両側に有し、その上に固
定プラテン11、トグルサポート46等が取り付けられ
るようになっている。そのため、左右の前記取付部15
の位置は、前記取付部材のそれぞれに対応するようにな
っている。そして、前記取付部15には、図示されない
ボルト孔が形成され、取付部15を成形機フレーム34
の上面に固定するための取付ボルト21が挿入される。
【0049】また、前記金型取付面12には、固定金型
36が取り付けられる金型取付部14を取り囲む溝13
が形成される。該溝13の深さは、図6に示されるよう
に、金型取付面12とノズル側面19との間の距離、す
なわち、固定プラテン11の厚さの半分以上であること
が望ましいが、適宜変更することができる。要するに、
金型取付面12の熱膨張による歪を前記溝13の外側に
伝達させない程度の深さであればよい。これは、固定プ
ラテンの形状によって異なる。また、溝13の深さは、
該溝13のどの部分においても等しい状態、すなわち、
均一であってもよいし、溝13の一部分において他の部
分より浅く、又は深くなっていてもよい。
【0050】さらに、前記溝13は、図1に示されるよ
うに、連続して形成され金型取付部14の周囲を閉ざし
ている。また、前記溝13は、図1に示されるように、
一重であるが、二重、三重のように多重に形成されてい
てもよい。
【0051】ここで、前記固定プラテン11の金型取付
部14には、図7に示されるように、固定金型36が取
り付けられる。そして、射出成形機10の成形動作を行
う前に、熱媒供給装置やヒータ等の図示されない温調手
段によって、金型装置39を構成する可動金型35及び
固定金型36の温度を調節する、すなわち、温調を行
う。これにより、可動金型35及び固定金型36の温度
は、冷間時よりも相当上昇して、例えば、熱硬化性樹脂
の射出成形の場合、160〜200〔℃〕程度にまで上
昇させられる。
【0052】そして、固定金型36の温度が上昇して高
くなると、固定プラテン11の金型取付部14も前記固
定金型36の熱を受けて温度が上昇する。
【0053】この場合、金型取付部14の周囲に溝13
が形成されているので、金型取付面12の溝13の外側
部分において、金型取付面12から溝13に相当する深
さまでの部分には、固定金型36の熱の伝達が少ない。
そのため、金型取付面12の溝13の外側部分におい
て、表面から溝13に相当する深さまでの部分の温度の
上昇は少ない。
【0054】また、前記金型取付部14においても、固
定プラテン11が肉厚で金型取付面12とノズル側面1
9との間の距離が長いので、前記ノズル側面19に近い
部分、すなわち、金型取付面12から溝13よりも深い
部分の温度は、金型取付面12の温度の上昇は少ない。
【0055】一方、前記金型取付部14の温度が上昇す
る。特に金型取付面12に近い部分の温度は相当高くな
る。
【0056】そのため、固定プラテン11のノズル側面
19に近い部分及び溝13の外側部分の温度の上昇は少
ないので、熱膨張が少ない。これに対して、金型取付部
14は、温度が上昇するので、大きく熱膨張する。特に
金型取付面12に近い部分の熱膨張量が大きくなる。
【0057】ここで、前記金型取付部14は、周囲が溝
13によって、外周部分から分離されているので、物理
的に拘束されておらず、自由に変形することができる状
態になっている。そのため、前記金型取付部14は、熱
膨張によって変形しても、上下方向に均一に変形するの
で、「発明が解決しようとする課題」において説明され
た図3に示される場合のように、固定プラテン11及び
固定金型36の中心軸線に対して対称に変形する。
【0058】なお、前記金型取付部14と溝13の外側
部分との熱膨張量の差は、溝13によって吸収される。
すなわち、前記金型取付部14が熱膨張して寸法が増大
しても、前記溝13の幅が狭くなるだけなので、溝13
の外側部分が変形させられることがない。
【0059】したがって、金型温調時に固定プラテン1
1及び固定金型36は、図7に示されるように、変形し
ても傾斜することがない。なお、図7においては、説明
の都合上、熱膨張による部材の変形が実際より大袈裟に
示されている。
【0060】このように、本実施の形態においては、固
定プラテン11の金型取付面12に、固定金型36が取
り付けられる金型取付部14を取り囲む溝13が形成さ
れる。
【0061】したがって、固定金型36と固定プラテン
11との間に断熱材を配設したり、固定プラテン11内
部に冷媒の通路を形成して、固定プラテン11を冷却し
たり、固定プラテン11をあらかじめ傾斜させて成形機
フレーム34に取り付けたりすることなく、金型取付面
12に溝13を形成するという簡単な構成によって、固
定金型36からの熱が固定プラテン11全体に伝達され
ないようにして、固定プラテン11全体の傾きを防止す
るとともに、前記金型取付面12の金型取付部14の熱
膨張を吸収するようにして、金型温調時においても固定
プラテン11の金型取付面12が傾くことがない。
【0062】また、前記溝13の形状、深さ、幅、本数
等は、金型温調時における固定金型36の温度、固定プ
ラテン11の寸法、強度、熱膨張率等を考慮して適宜決
定することができる。さらに、金型取付面12に溝13
を形成するだけなので、固定プラテン11の製造コスト
が上昇することもなく、冷媒の漏れ等の問題もないの
で、メンテナンスコストも上昇することがない。
【0063】次に、本発明の第2の実施の形態について
説明する。なお、第1の実施の形態と同じ構造を有する
ものについては、同じ符号を付与することにより、その
説明は省略する。
【0064】図8は本発明の第2の実施の形態における
固定金型装置の正面図、図9は本発明の第2の実施の形
態における図8のB矢視断面図である。
【0065】この場合、前記金型取付面12の溝13’
が金型取付部14の下方に形成される。溝13’は、固
定プラテン11の両側壁を連結するように連続して形成
されている。
【0066】また、前記溝13’は、図8に示されるよ
うに、一本であるが二本、三本のように複数本形成され
ていてもよい。
【0067】ここで、前記金型取付部14は、溝13’
によって、取付部15から分離されているので、物理的
に拘束されておらず、取付部15に対し、自由に変形す
ることができる状態になっている。そのため、前記金型
取付部14は、熱膨張によって変形しても、取付部15
に対し傾斜が少なくなる。
【0068】以上のように、本実施の形態においては、
固定金型支持装置を射出成形機に適用した例について説
明したが、前記固定金型支持装置は、射出成形機だけで
なく、ダイキャストマシーン、IC等の半導体封止用の
トランスファー成形装置等にも適用することができるも
のである。
【0069】さらに、本発明は前記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形さ
せることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除
するものではない。
【0070】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、本発明の成形機の固定金型支持装置においては、
固定金型が取り付けられる金型取付部、及び、該金型取
付部の少なくとも下方に形成された溝を備える金型取付
面と、該金型取付面の反対側の反取付側面と、一端に形
成されたフレームに取り付けるための取付部とを有す
る。
【0071】この場合、固定プラテンの金型取付面の金
型取付部の周囲に溝を形成するという簡単な構成で、固
定金型からの熱が固定プラテン全体に伝達されないよう
にして、固定プラテン全体の傾きを防止することができ
るとともに、前記金型取付面の金型取付部の熱膨張によ
る歪を外側に伝達させないようにすることができ、金型
温調時においても固定プラテンの金型取付面が傾くこと
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における固定金型支
持装置の正面図である。
【図2】従来の金型冷間時における固定プラテンの側面
図である。
【図3】従来の金型温調時における固定プラテンの下端
部が固定されていない場合の側面図である。
【図4】従来の金型温調時における固定プラテンの下端
部が固定されている場合の側面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における射出成形機
の概略を示す側面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における図1のA矢
視断面図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における金型温調時
における固定金型支持装置の側面図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における固定金型装
置の正面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態における図8のB矢
視断面図である。
【符号の説明】
10 射出成形機 11 固定プラテン 12 金型取付面 13、13’ 溝 14 金型取付部 15 取付部 19 ノズル側面 34 成形機フレーム 36 固定金型

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)固定金型が取り付けられる金型取
    付部、及び、該金型取付部の少なくとも下方に形成され
    た溝を備える金型取付面と、(b)該金型取付面の反対
    側の反取付側面と、(c)一端に形成されたフレームに
    取り付けるための取付部とを有することを特徴とする成
    形機の固定金型支持装置。
  2. 【請求項2】 前記溝は、前記金型取付部の周囲を取り
    囲むように形成される請求項1に記載の成形機の固定金
    型支持装置。
  3. 【請求項3】 前記溝は、前記金型取付部の下方で、か
    つ、両側壁を連結するように形成される請求項1に記載
    の成形機の固定金型支持装置。
  4. 【請求項4】 前記溝は、前記金型取付部の熱膨張量を
    吸収する幅寸法を備える請求項1〜3のいずれか1項に
    記載の成形機の固定金型支持装置。
  5. 【請求項5】 前記溝は、前記金型取付部の熱膨張によ
    る歪を溝の外側に伝達させない程度の深さを備える請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の成形機の固定金型支持
    装置。
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