JP2003266510A - セルロース成形体の製造方法 - Google Patents
セルロース成形体の製造方法Info
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Abstract
する際にも品質が安定し、工業的に利用可能な高品質の
セルロース成形体製造技術を提供する。 【解決手段】 化学パルプと綿花とが溶解されてなり、
化学パルプの含有量が1質量%以上であるセルロースの
三級アミンオキシド溶液を吐出させて形態を制御した
後、凝固及び溶媒抽出をすることを特徴とするセルロー
ス成形体の製造方法であり、前記の綿花は紡績工程にて
産業廃棄物として排出された綿花が使用でき、更には前
記の化学パルプと綿花を個別に三級アミンオキシドに溶
解させて、前記の各セルロース溶液を、押し出し口金よ
り複合吐出することを特徴とするセルロース成形体の製
造方法である。
Description
の製造方法に関する。詳しくは、セルロース原料を三級
アミンオキシドなどの溶液とし、繊維やロッド、シー
ト、膜などに成形する技術に関する。
年、古くからのビスコース法に代わって、地球環境に対
して負荷の少ないN−メチルモルホリン−N−オキシド
(NMMO)水和物を溶媒とする再生セルロース繊維の
製造方法が注目され、工業的にも利用されるようにな
り、その代表としてリオセル(Lyocell)がよく
知られている。NMMOは三級アミンオキシド系の1種
の有機溶媒であり、この溶媒を用いることで古布や一年
草、故紙などが繊維化できることが国際公開WO96/
07778号公報に開示されている。しかしながら、高
純度化学精製パルプに比べると安定した品質のセルロー
ス成形体を製造することが困難であった。特に、重合度
が安定しないことによる力学特性の斑およびセルロース
溶液(以下成型用ドープと表現する)の流動特性が安定
しないために製造時の破断トラブルに見舞われやすいと
いう問題があった。また、国際公開WO98/2264
2号公報にヘミセルロースやリグニンの含量が多いセル
ロースを繊維化する技術が記載されているが、パルプに
リグニンが含有されると、未溶解物により紡糸性が低下
したり、高重合度精製セルロースから得られた繊維と比
べると力学特性が十分高くないという問題があった。近
年、紡績工場においては紡績工程で排出された落ち綿が
産業廃棄物として問題となっており、有効利用が望まれ
ている。
ース以外のセルロース資源を再利用する際にも品質が安
定し、工業的にも高品質のセルロース成形体製造技術を
提供しようとするものである。
成を採用するものである。 1.化学パルプと綿花とが溶解されてなり、化学パルプ
の含有量が1質量%以上であるセルロースの三級アミン
オキシド溶液を吐出させて形態を制御した後、凝固及び
溶媒抽出をすることを特徴とするセルロース成形体の製
造方法、 2.前記の綿花が紡績工程にて産業廃棄物として排出さ
れた綿花であることを特徴とする第1記載のセルロース
成形体の製造方法、 3.前記の化学パルプおよび綿花をそれぞれ個別に三級
アミンオキシド溶液に溶解させて成形段階で各溶液を混
合することを特徴とする第1記載のセルロース成形体の
製造方法、 4.前記の各セルロース溶液を、押し出し口金より複合
吐出することを特徴とする第3記載のセルロース成形体
の製造方法、である。
発明では、化学パルプと綿花とを必須とし、2種類以上
のセルロース原料を利用する。本発明における化学パル
プとは、一般的にケミカルパルプと称される脱リグニン
処理がなされたパルプであり、例えば、亜硫酸パルプ、
硫酸パルプ、ソーダパルプなどである。
いが、紡績工程で排出された落ち綿を使用することが好
ましい。綿花には約0.6質量%の油脂が含まれている
ので、綿花を利用するにあたっては、油脂成分をあらか
じめ除去しておくことが望ましい。油脂成分を含んだ状
態では、良質な成型用ドープが得られず、繊維やフィル
ムなどのように細く引き延ばす工程がある成形加工法で
は破断することが多く、安定して生産することができな
いことがある。油脂成分は、有機溶剤を用いて処理する
ことで抽出することが可能であり、有機溶剤としてはク
ロロホルム、ヘキサン、石油エーテルが望ましいが、こ
れらに限定されるものではない。
割合は、化学パルプの割合が1質量%以上である。品質
コントロールされた化学パルプの量が1%未満である
と、綿花のみの場合のドープの成形性の悪さを改善する
効果が小さい。
せる綿花の品質に応じて適切に選択することが好まし
い。綿花の重合度は比較的高いので、化学パルプの重合
度をそれよりも低くする組み合わせが好ましい。綿花の
品質が不安定な場合には、化学パルプの混合割合を増や
すことが好ましい。
る溶媒は、セルロースを10質量%以上の濃度で溶解可
能な三級アミンオキシドであり、前記N−ミチルモルホ
リン−N−オキシド水和物が代表的なものである。この
三級アミンオキシド溶液に酸化防止剤やpH調整剤、溶
媒の流体特性を調整するための第三成分を含んでいても
良い。
サイド溶液に溶解させる際に、セルロース原料により溶
解速度が異なるので、それぞれの溶解特性に応じて原料
の粉砕条件や溶解時間を調整する必要がある。また、原
料中の異物を濾過する条件も含有異物の量やサイズに応
じて変更する必要がある。したがって、化学セルロース
と綿花を個別に溶解設備に投入することが好ましい。
を液体で混合させたり、個別に押し出して複合体を成形
する際に利点がある。すなわち、粉砕セルロースの状態
では複数種のセルロースを均一に分散・混合させること
が困難であるが、液状では混合装置を適切に利用するこ
とで均一混合が可能となる。均一に混合する手段として
は、未溶解または半溶解のスラリー状態もしくは完全溶
解状態で、ニーダーや2軸押し出し機、混合機構を有す
る1軸押し出し機、横型もしくは縦型の撹拌缶を利用す
ることができる。短時間で混合する場合には撹拌子のク
リアランスが小さい高せん断速度の混合ができる装置が
好ましい。一方、複数種のセルロースを個別に押し出す
場合には個別溶解は必須である。
形体の原型となるようにセルロース溶液を吐出させる必
要がある。繊維を製造する場合には紡糸口金、フィルム
を製造する場合にはスリットダイ、その他モールドゲー
トなどからセルロースの三級アミンオキシド溶液を吐出
して、1軸延伸、ブロー延伸、発泡成形などで形態を制
御する。本発明は溶液の形態制御方法に関して上記の例
に限定されない。所望の成型物に適した成形方法を選択
することができる。
と接触させて凝固させて形態を固定する。ここで用いる
非溶媒は水、低級アルコール、アセトンなどのケトン類
が利用できるが、工業的に多量に利用する場合には水が
好ましい。凝固中およびその後の工程では成形体中の溶
媒を抽出する。抽出は非溶媒の水などが利用できるが超
臨界流体などを利用しても良い。
利用しても良いが、繊維やフィルムとして利用する場合
には成形体中の非溶媒を取り除く乾燥工程が必要であ
る。乾燥は、熱風加熱、常温での風乾、凍結乾燥など任
意の方法で可能である。また、乾燥後もしくは乾燥前の
繊維を捲縮したり、切断して利用する事、フイルムをテ
ープ状に裁断してフラットヤーンとして利用することも
可能である。成型品を編物や、織物に加工する前もしく
は後に、染色や揉み加工、表面処理や改質処理を施すこ
とも可能である。
型用ドープを多層吐出するなどの複合成型することによ
り、安定した品質のセルロース成形体を製造することが
できる。異種のセルロースを複合成型する方式として
は、配管中でスタティクミキサーで混合する、公知の海
島やサイドバイサイドの複合口金、多層スリットダイな
どが選択できる。口金から独立で吐出し凝固前に接合さ
せる方式でも良い。
材、包装材、産業用資材として利用することができる。
本発明は、これらに限定されるものではない。なお、本
発明で使用した測定方法は次のとおりである。 <セルロース重合度の測定>セルロースの重合度は、キ
ュウブリ・エチレンジアミン法で測定した(高分子学会
編「高分子材料試験法2」第267頁、共立出版(19
65))。試料を0.0075〜0.0085g秤量
し、キュウブリ・エチレンジアミン溶液中に投入した。
室温で約30分攪拌し、完全に試料を溶解させた後、温
度を20℃一定に保持してウベローデ粘度管を用いて粘
度測定をおこない重合度を求めた。
率は、微量水分測定装置(平沼産業株式会社製、型式A
Q−7)にて測定した。試験片を約1g秤量し、無水エ
タノール(99.5%)を約10ml加え、室温で一晩
静置した後、測定を行った。
65gと50質量%の水を含むNMMO溶媒5600g
とを撹拌しながら110℃に加熱し、減圧操作してセル
ロース濃度15%のドープを調整した。ドープ中の水分
率は10.3%であった。さらに東洋紡績株式会社庄川
工場より紡績工程にて産業廃棄物として排出された落ち
綿花を、ヘキサンを用いて洗浄処理することで油脂分を
除去した後に、カット・粉砕して得られたパウダー55
0gを、50質量%の水を含むNMMO溶媒5000g
とを撹拌しながら110℃に加熱し、減圧操作してセル
ロース濃度16%のドープを調整した。このドープ中の
水分率は11.2%であった。これら2種類のドープは
ともに飴色の粘調物であった。化学セルロースおよび綿
花の各単独ドープを水で凝固沈殿、洗浄、乾燥させて得
た各セルロースの重合度はそれぞれ620及び2160
であった。
た2基のプランジャー式供給タンクに充填した。これら
から供給されるドープを個別のギヤポンプを通して、質
量比率が綿花ドープ75に対して化学セルロースドープ
が25の割合となるように計量供給し、直径3.2m
m、18エレメントからなるケニックスタイプのスタテ
ィックミキサーを用いて混合し、紡糸口金より吐出し
た。
有するものを用い、トータルのドープ吐出量を6.7g
/分とした。紡糸口金の温度は108℃とし、その直下
は風速1.2m/秒で15℃に調整された空気で糸条を
冷却した。ノズルから300mm下方に設けた深さ50
mmの凝固漏斗で水と接触させたのち、水を滴下させた
ネルソン式ローラー上を走行させて巻き取った。ネルソ
ンローラーの速度は450m/分で風乾後の繊度は2
3.3dtexであった。得られた再生セルロース繊維
の物性を表1に示す。化学セルロースから得られた繊維
と比較して同程度の力学物性を有する。
り得られた単独ドープのみをピストンを備えた2基のプ
ランジャー式供給タンクに充填した。供給されるドープ
をギヤポンプを通して、紡糸口金に計量供給した。紡糸
口金は、10孔の出口径200μmを有するものを用
い、トータルのドープ吐出量を6.7g/分とした。紡
糸口金の温度は105℃とし、その直下は風速1.2m
/秒で15℃に調整された空気で糸条を冷却した。ノズ
ルから300mm下方に設けた深さ50mmの凝固漏斗
で水と接触させたのち、水を滴下させたネルソン式ロー
ラー上を走行させて巻き取った。ネルソンローラーの速
度は450m/分で風乾後の繊度は23.1dtexで
あった。得られた再生セルロース繊維の物性を表1に示
す。
単独ドープのみをピストンを備えた2基のプランジャー
式供給タンクに充填した。供給されるドープをギヤポン
プを通して、紡糸口金に計量供給した。紡糸口金は、1
0孔の出口径200μmを有するものを用い、トータル
のドープ吐出量を5.2g/分とした。紡糸口金の温度
は105℃とし、その直下は風速1.2m/秒で15℃
に調整された空気で糸条を冷却した。ノズルから300
mm下方にもうけた深さ50mmの凝固漏斗で水と接触
させたのち、水を滴下させたネルソン式ローラー上を走
行させて巻き取った。ネルソンローラーの速度は350
m/分で風乾後の繊度は23.0dtexであった。得
られた再生セルロース繊維の物性を表1に示す。
04gと50質量%の水を含むNMMO溶媒5600g
とを撹拌しながら110℃に加熱し、減圧操作してセル
ロース濃度16%のドープを調整した。ドープ中の水分
率は9.7%であった。実施例1と同じ落ち綿花を、ヘ
キサンを用いて洗浄処理することで油脂分を除去した後
に、カット・粉砕して得られたパウダー529gと50
質量%の水を含むNMMO溶媒5000gとを撹拌しな
がら110℃に加熱し、減圧操作してセルロース濃度1
4%のドープを調整した。このドープ中の水分率は1
1.7%であった。これら2種類のドープはともに飴色
の粘調物であった。化学セルロースおよび綿花の各単独
ドープを水で凝固沈殿、洗浄、乾燥させて得た各セルロ
ースの重合度はそれぞれ640及び2010であった。
た2基のプランジャー式供給タンクに充填した。これら
から供給されるドープを個別のギヤポンプを通して、シ
ースコアタイプの紡糸口金に化学セルロースが鞘、綿花
が芯にくるように供給した。吐出量の質量比率は、綿花
ドープが65に対して鞘成分の化学セルロースドープは
35の割合とした。10孔のシースコアタイプで出口径
200μmを有する紡糸口金を用い、トータルのドープ
吐出量を6.7g/分とした。紡糸口金の温度は108
℃とし、その直下は風速1.2m/秒で15℃に調整さ
れた空気で糸条を冷却した。ノズルから300mm下方
に設けた深さ50mmの凝固漏斗で水と接触させたの
ち、水を滴下させたネルソン式ローラー上を走行させて
巻き取った。ネルソンローラーの速度は450m/分で
風乾後の繊度は23.3dtexであった。この例のよ
うに、綿花由来のセルロース分を成形体の内部に閉じこ
めることが可能である。得られた再生セルロース繊維の
物性を表1に示す。化学セルロースから得られた繊維と
比較して同程度の力学物性を有する。
満たすものは、何ら化学セルロース単独から得られる再
生セルロース繊維と遜色の無い力学物性を得ることがで
きる。
る紡績工程で産業廃棄物として排出された綿花と高品質
の木材パルプとを混合使用あるいは複合成型するなどし
て併用することにより、地球環境にもやさしく、かつ安
定した品質のセルロース成形体を製造することができ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】化学パルプと綿花とが溶解されてなり、化
学パルプの含有量が1質量%以上であるセルロースの三
級アミンオキシド溶液を吐出させて形態を制御した後、
凝固及び溶媒抽出をすることを特徴とするセルロース成
形体の製造方法。 - 【請求項2】前記の綿花が紡績工程にて産業廃棄物とし
て排出された綿花であることを特徴とする請求項1記載
のセルロース成形体の製造方法。 - 【請求項3】前記の化学パルプおよび綿花をそれぞれ個
別に三級アミンオキシド溶液に溶解させて、成形段階で
各溶液を混合することを特徴とする請求項1記載のセル
ロース成形体の製造方法。 - 【請求項4】前記の各セルロース溶液を、押し出し口金
より複合吐出することを特徴とする請求項3記載のセル
ロース成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002074574A JP3937216B2 (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | セルロース成形体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002074574A JP3937216B2 (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | セルロース成形体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003266510A true JP2003266510A (ja) | 2003-09-24 |
| JP3937216B2 JP3937216B2 (ja) | 2007-06-27 |
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| JP (1) | JP3937216B2 (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007517993A (ja) * | 2004-01-13 | 2007-07-05 | レンツィング・アクチエンゲゼルシャフト | リヨセル系セルロース繊維 |
| JP2010513739A (ja) * | 2006-12-28 | 2010-04-30 | ヒョスン・コーポレーション | 断面変動係数が低いセルロースマルチフィラメントの製造方法 |
| JP2016537521A (ja) * | 2013-11-26 | 2016-12-01 | レンツィング アクチェンゲゼルシャフト | 再生セルロースからの成形体の製造において使用される回収綿繊維を前処理する方法 |
-
2002
- 2002-03-18 JP JP2002074574A patent/JP3937216B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2016537521A (ja) * | 2013-11-26 | 2016-12-01 | レンツィング アクチェンゲゼルシャフト | 再生セルロースからの成形体の製造において使用される回収綿繊維を前処理する方法 |
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| JP3937216B2 (ja) | 2007-06-27 |
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