JP2003266592A - 優れた端面絶縁性を有する電磁鋼板鉄心と鉄心端面の絶縁被膜処理方法 - Google Patents
優れた端面絶縁性を有する電磁鋼板鉄心と鉄心端面の絶縁被膜処理方法Info
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Abstract
端面又はさらに表面の絶縁被覆処理技術として、絶縁
性、密着性、耐蝕性等に極めて優れる絶縁被膜処理を施
した鉄心と、その絶縁被膜処理方法を提供する。 【解決手段】 R1 nSi(OR2)4−n(R1:炭
素数1〜6の炭化水素基、R2:炭素数1〜6のアルキ
ル基、nは1〜3)100質量部あたり、Si(O
R1)4(R3:炭素数1〜6のアルキル基)20〜1
30質量部を配合した被膜剤で処理され、乾燥膜とし
て、鉄心端面にSiO2として1〜25g/m2の絶縁
被膜を有する電磁鋼板鉄心。乾燥後の鉄心端面被膜とし
て、処理部の平均膜厚0.5〜20μm、耐電圧30V
以上を有する。
Description
心加工工程において、鉄心の切断、打ち抜き等によって
生じた鉄心端面又はさらに表面に、絶縁性、密着性、耐
蝕性等に極めて優れる絶縁被膜処理を施した鉄心と、そ
の絶縁被膜処理方法に関する。
する場合、電磁鋼板コイルをスリットし、所定の形状に
打ち抜き加工し、所定枚数積層し、溶接、かしめ、ボル
ト締め、バンドクランプ、金型或いは接着等によりクラ
ンプされ、鉄心とされる。この際、大型モーターの場合
には、必要に応じて歪取り焼鈍やワニス処理等が施され
る。小型モーターの場合には焼鈍、ブルーイング、アル
ミダイキャスト等の工程を経て組み立てられる。
されているが、ワニス処理やブルーイング焼鈍は表面や
鉄心端面(打ち抜き、剪断等による加工面)の耐蝕性や
絶縁性を向上する目的で行われるものである。このよう
にして用いられる電磁鋼板の表面絶縁被膜は、耐蝕性、
打ち抜き性、溶接性、絶縁性に影響する。特に、絶縁性
向上に付いては、積層時に鋼板板間の絶縁性を向上する
ことによる渦電流損失による鉄損増加を抑えるために数
々の研究がなされてきた。
機系、有機系、無機−有機複合系の被膜剤が使用用途や
目的に応じて適用されてきた。一般に無機系被膜は耐熱
性や溶接性に優れるが打ち抜き性が劣る。一方、有機被
膜の場合には打ち抜き性、密着性が優れるが耐熱性と溶
接性が劣る欠点がある。近年では、このような両者の欠
点を解決すべく、中間的な性能を発揮できる無機−有機
系被膜が一般的に用いられるようになった。
被膜のみでは絶縁性が十分でなかったり、焼鈍工程を含
む場合、絶縁性が極めて低下することから、ワニス処理
等の絶縁が必要となっている。
じた鉄心端面の絶縁が、鉄心効率に大きい影響を及ぼす
ことが見出され、工業的に優れた鉄心端面と表面処理技
術の開発の要望が高まってきた。しかしながら、従来一
般的に行われて来た鉄心端面や表面の絶縁処理方法で
は、耐蝕性や絶縁性向上にそれなりに有効ではあるもの
の、密着性や膜強度、絶縁性が不十分である。即ち、ブ
ルーイング処理の場合、絶縁性、耐蝕性に乏しいばかり
でなく、安定性に劣り、熱処理工程に多大なコストアッ
プをもたらす。
の他の有機化合物により処理した場合、耐蝕性や絶縁性
についてはそれなりに有効であるものの、密着性、膜強
度、絶縁性、耐熱性等が不十分である。特に塗れ性不良
の問題から、前処理として洗浄や焼鈍を必要とする。更
に、耐熱性についても、鉄心加工工程にAlダイキャス
ト等の熱処理工程を含む場合には不向きである。
場合、有機系ワニス処理時と同様に塗布前処理が必要
で、さらに高温度の乾燥が必要である。被膜性能上も厚
塗りが困難、密着性不良、焼鈍による絶縁被膜の脱落等
の問題がある。
率の面から問題が多く、更なる改善が望まれている。
端面や表面の耐蝕性、絶縁性を向上するためのワニス処
理やブルーイング焼鈍を中心とする絶縁被膜処理では、
焼付け後の絶縁被膜の密着性、絶縁性、耐蝕性、耐熱
性、作業性或いは磁気特性において、多くの問題がある
ことから、これらの解決策として極めて迅速で容易な端
面及び表面の被覆被膜を提供する。
処理、ブルーイング等の熱処理に変わる新しい鉄心端面
の絶縁被覆処理技術として、以下の構成を要旨とする。 (1)A成分として有機珪素化合物R1 nSi(O
R2)4−n(但しR1:炭素数1〜6の炭化水素基、
R2:炭素数1〜6のアルキル基、nは1〜3)と、B
成分として有機珪素化合物Si(OR1)4(但し
R3:炭素数1〜6のアルキル基)とを配合した絶縁被
膜剤で処理され、少なくとも鉄心端面に、SiO2を主
体とし、膜厚0.5〜20μmの絶縁被膜を有すること
を特徴とする電磁鋼板鉄心。 (2)絶縁被膜剤としてさらに、平均粒子径5〜500
0nmのAl2O3,SiO2,TiO2,又はこれら
の複合物の、粉体及び/又はコロイド状物質の1種又は
2種以上を配合したことを特徴とする(1)の電磁鋼板
鉄心。 (3)鉄心端面の絶縁被膜が膜厚0.5〜20μm、耐
電圧30V以上を有することを特徴とする(1)(2)
の電磁鋼板鉄心。 (4)電磁鋼板を用いて鉄心を製造するに際し、鋼板を
打ち抜き或いは剪断後、積層し、クランプし、焼鈍しも
しくは焼鈍せず、鉄心端面の絶縁被膜処理し乾燥及び/
又は焼付け処理することからなる鉄心の製造において、
鉄心端面の絶縁被膜処理剤として、A成分として有機珪
素化合物R1 nSi(OR2)4−n(但しR1:炭素
数1〜6の炭化水素基、R2:炭素数1〜6のアルキル
基、nは1〜3)を100質量部あたり、B成分として
有機珪素化合物Si(OR3)4(但しR3:炭素数1
〜6のアルキル基)を20〜130質量部を配合した被
膜剤を用い、乾燥後の処理部の膜厚を0.5〜20μm
とすることを特徴とする鉄心端面の絶縁被膜処理方法。 (5)絶縁被膜処理剤としてさらに、A成分とB成分の
混合物もしくは部分縮合物100質量部あたり、平均粒
子径5〜5000nmのAl2O3,SiO2,TiO
2,又はこれらの複合物の、粉体及び/又はコロイド状
物質の1種又は2種以上を0.1〜20質量部配合した
ことを特徴とする(4)の鉄心端面の絶縁被膜処理方
法。 (6)鉄心端面の絶縁被膜処理に際し、常温〜100℃
での乾燥を挟む2回以上の重ね塗りし、最終の塗布後に
常温〜300℃で乾燥させることを特徴とする(4)
(5)の鉄心端面の表面絶縁被膜処理方法。 (7)(6)の重ね塗り処理に際し、始めに(5)の絶
縁被膜剤を乾燥後の厚みで0.2〜10μm厚みとなる
ように塗布処理し、以降は(4)又は(5)の絶縁被膜
剤を塗布処理して、絶縁被膜剤厚みの合計を0.5〜2
0μmとすることを特徴とする鉄心端面の絶縁被膜処理
方法。 (8)鉄心端面への絶縁被膜処理剤の塗布手段として、
鉄心の浸漬処理、鉄心塗布部位へのスプレー処理、或い
はロール式コーターを用いることを特徴とする(3)〜
(7)の鉄心端面の絶縁被膜処理方法。
アクチュエーター、発電機、トランス、リアクトル等の
エネルギー変換機器の鉄心で、電磁鋼板(磁性材料とし
て用いられるステンレス鋼板、鉄板も含む)の積層鉄心
(線状、棒状、塊状等の鉄心、粉末成型鉄心なども含
む)である。
層された鉄心においては、加工端部に絶縁被膜が殆どな
い部分が生じるため、鉄心と接触する部材、例えば誘導
機の二次導体、モーター発電機等における鉄心を固定す
るケース、ボルト、その他固定部材、巻線、磁石などが
鉄心に短絡し、短絡電流による損失の発生増加、トルク
や推力或いは出力の低減を引き起こす場合がある。
には、端面や表面に錆が発生し易く、この錆は記録装置
の記録メディア、エンコーダなどの精密センサに損傷を
与えたり、機械的な諸問題を引き起こすので耐食性の向
上は重要である。
ける鉄心端面と表面の絶縁や耐蝕性向上策としては、フ
ープ材を鉄心に打ち抜いた後、ワニスや塗料による被覆
処理、或いはブルーイング等の熱処理が採用されてい
る、しかしながら、ワニス処理を行う場合には、前処理
として、打ち抜き時に付着した打ち抜きオイルを除去す
るための洗浄、焼鈍等を行う必要があり、設備、時間、
コスト面で問題があった。更に、形成したワニスの密着
力や絶縁性、耐蝕性が不安定であったり、十分な効果が
得られにくいことから、ワニス処理の場合には必要以上
の厚塗りをせざるを得ないという問題があった。又、ブ
ルーイング処理においても、焼鈍のための時間やコスト
の問題の他、酸化膜の安定性や耐蝕性、絶縁性効果にお
いて問題であった。
く、液組成、塗布条件及び乾燥或いは焼付け条件に付い
て改善に取り組んだ。その結果、有機珪素化合物を主成
分とする被膜剤を塗布することにより、前処理や高温乾
燥等を必要とせず、短時間で外観、密着性、耐熱性、耐
蝕性、耐摩耗性、高絶縁性の優れる鉄心端面の絶縁被膜
処理方法の開発に成功した。
おいては、少なくとも鉄心端面に塗布する被膜性能の優
れる絶縁被膜剤に特徴がある。絶縁被膜剤の組成として
は、A成分として有機珪素化合物R1 nSi(OR2)
4−n(但しR1:炭素数1〜6の炭化水素基、R2:
炭素数1〜6のアルキル基、nは1〜3)の100質量
部に対し、B成分として有機珪素化合物Si(OR1)
4(但しR3:炭素数1〜6のアルキル基)を20〜1
30質量部を配合した絶縁被膜剤を用いることを特徴と
する。この絶縁被膜剤を鉄心に被覆処理することによ
り、打ち抜き時に形成された鉄の露出面である鉄心端
面、スロット部さらには表面に、均一で緻密な塗膜を形
成できる。
性を得ようとする場合には、前記A成分、B成分に加え
て、さらに平均粒子径5〜5000nmのAl2O3,
SiO2,TiO2,又はこれらの複合物の、粉体及び
/又はコロイド状物質の1種又は2種以上を0.1〜2
0質量部配合することにより、極めて顕著な絶縁性と耐
電圧の向上効果が得られる。この場合は更に、複合効果
として鉄心端面や鋼板表面への塗れ性、付着力、被膜強
度を改善することができる。
有機系ワニスや無機系絶縁剤を使用する場合のように、
洗浄、焼鈍のような前処理は必ずしも必要とせず、直接
絶縁被膜処理できる利点がある。これは被膜剤が高い密
着性を有することと、鉄心製造中に付着する油分や汚れ
などを溶解し、乾燥時に飛散させることによると考えら
れる。
溶剤の割合、濃度、粘性を制御することにより、鉄心端
面への溶液付着性を制御する。さらに塗布時の操作を制
御することにより、所定の膜厚みに塗布する。例えば浸
漬法においては引き抜き速度を、スプレー法の場合には
ノズル形状や噴射速度等を、またロールコーター方式の
場合には通板速度やロール圧下等を、前記被膜剤の条件
と組み合わせて制御する。なおこの際、所望の膜厚みが
得られない場合には、常温〜100℃での乾燥を挟む2
回以上の重ね塗りし、最終の塗布後に常温〜300℃で
乾燥を行うことにより厚膜が得られる。
を用いる場合には、常温乾燥で十分であるが、短時間で
乾燥を行わせようとする場合には、300℃程度までの
温風或いは熱風を利用して乾燥を行うことにより、極め
て迅速な鉄心端面処理が可能となる。なお本発明の被膜
剤は高い耐熱性も有するため、より高温で長時間の焼付
け処理を行っても差し支えない。
由について述べる。
て有機珪素化合物R1 nSi(OR 2)4−n(但しR
1:炭素数1〜6の炭化水素基、R2:炭素数1〜6の
アルキル基、nは1〜3)と、B成分として有機珪素化
合物Si(OR1)4(但しR3:炭素数1〜6のアル
キル基)による被膜剤で処理され、少なくとも鉄心端面
に、乾燥膜として処理部面積当り、SiO2として1〜
25g/m2の絶縁被膜を有する鉄心である。このよう
な組成液で処理された絶縁被膜は、乾燥・焼付け処理後
は脱水や脱溶剤反応を経てSiO2主成分の極めて緻密
で耐蝕性、耐熱性、絶縁性の優れた皮膜を形成する。
g/m2未満では絶縁性、耐食性が十分に得られない。
これは、特に、鉄心端面処理においては打ち抜き時にお
いて生じる端面のカエリ部分を被覆するのに不十分なた
めである。一方25g/m2超の場合には、塗膜量が多
くなりすぎて密着性を損なったり、乾燥条件によっては
凸沸と呼ばれる被膜の膨れや割れが生じるため好ましく
ない。また、必要以上の塗布はコストアップの問題も有
る。SiO2量として1〜25g/m2が塗布された本
発明の絶縁被膜の膜厚は0.5〜20μmとなり、この
ときの耐電圧は30V以上に達する。
の効率について調査したところ、鉄心端面の絶縁性を向
上することにより、鉄心と接触する部材との電気絶縁性
の改善効果が得られ、損失増加と出力低下を引き起こす
短絡電流が抑制され、モーターのトルク(推力)や出力
が増加することが判明した。
転のモーターでは数Vでも十分な効果を発揮するが、大
型化、高速化に伴い要求値は高くなる。例えば高速回転
の誘導モーター(18万rpm、二極)では、回転子鉄
心における二次導体間隔2cm、鉄心高さ(電磁鋼板積
層高さ)50cm、鉄心励磁磁束密度1Tにおいて、理
論上少なくとも34Vの耐電圧が必要であり(参考:1
80、000rpm/60s=3kHz、√2π×30
00Hz×0.02m×0.5m/2/1T/端面2個
=33.3V)、実用的には50V以上が必要となる。
本発明の絶縁被膜を用いる場合は、必要とするモーター
の特性に応じて膜厚を設定すれば良い。
被膜剤により得られる絶縁被膜は、極めて緻密で密着性
の優れるSiO2主体の絶縁被膜を形成することができ
る。
る。乾燥後にSiO2量として1g/m2が塗布された
ときの乾燥後膜厚がほぼ0.5μmとなることから、膜
厚の下限を0.5μmと制限した。この膜厚において約
30Vの高い耐電圧が得られる。一方、膜厚が20μm
超では、乾燥や焼付け条件によっては処理後の被膜密着
性が低下したり、亀裂を生じ、鉄心端面での密着性の安
定性に欠ける。特に、塗布乾燥後熱処理加工を受ける場
合には、密着不良が生じる場合がある。又、乾燥に長時
間を要したり、コストアップにも繋がるため制限され
る。
先ず、その被膜成分に特徴がある。
鋼板を打ち抜き或いは剪断後、積層し、クランプし、必
要に応じて焼鈍しもしくは焼鈍を省略し、鉄心端面の絶
縁被膜処理し、乾燥及び/又は焼付け処理することから
なる鉄心加工方法において、鉄心端面の絶縁被膜処理剤
として、A成分として有機珪素化合物R1 nSi(OR
2)4−n(但しR1:炭素数1〜6の炭化水素基、R
2:炭素数1〜6のアルキル基、nは1〜3)の100
質量部に対して、B成分として有機珪素化合物Si(O
R1)4(但しR3:炭素数1〜6のアルキル基)を2
0〜130質量部とを配合した被膜剤が用いられる。こ
のような組成を主成分とする本発明成分では、100℃
以下のような低温乾燥で容易に成分の加水分解と乾燥が
生じ、緻密なSiO2主成分の被膜層を生成することが
できる。
て、A成分として一般式R2 nSi(OR3)
4−n(但しR2:炭素数1〜6の炭化水素基、R3:
炭素数1〜6のアルキル基、nは1〜3)で示されるア
ルコキシシランと、B成分として一般式Si(OR1)
4(但しR1:炭素数1〜6のアルキル基)で示される
アルコキシシランとからなる有機珪素化合物が用いられ
る。
Si(OR2)4−nにおいて、R 1は、メチル基,エ
チル基,プロピル基,ブチル基,ベンチル基,ヘキシル
基,ビニル基,フェニル基等で例示される、炭素数1〜
6の炭化水素基の何れでもよい。またR2は、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ベンチル基等で
例示される炭素数1〜6の直線または分岐鎖アルキル基
の何れでも良い。
例としては、メチルトリメトキシシラン,メチルトリエ
トキシシラン,エチルトリメトキシシラン,エチルトリ
エトキシシラン,n−プロピルトリトリメトキシシラ
ン,n−プロピルトリエトキシシラン,i−プロピルト
リメトキシシラン,i−プロピルトリエトキシシラン,
ビニルトリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラ
ン,フェニルトリメトキシシラン,γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン等が包含される。
ン、n=3のモノメトキシシランを用いても構わない
が、アルコキシ基が少なくなるほど被膜はポーラス化し
て緻密性が低くなることから、トリアルコキシシランを
用いるのが好ましい。また本発明では上記の各アルコキ
シシランを2種以上混合して使用しても差し支えない。
ランSi(OR1)4において、R 3は、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ベンチル基等で例示さ
れる炭素数1〜6の直線または分岐鎖アルキル基の何れ
でも良い。従って、直鎖アルキル基を有するテトラアル
コキシシランを例示すれば、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラ
ブトキシシラン、テトラペンチルオキシシラン、テトラ
ヘキシルオキシシラン等を挙げることができる。そし
て、これらテトラアルコキシシランについても、2種以
上を混合して使用することができる。
シシランを本発明の絶縁被膜剤に使用するに際しては、
ある程度加水分解させた部分縮合物とするのが好まし
い。この場合、所望の割合で混合し、この混合物を加水
分解する方法により、或いはまた、各成分を別々に加水
分解し、しかる後それぞれの加水分解生成物を混合する
方法により調整することができる。しかし、予め、テト
ラアルコキシシランを加水分解することで、平均分子量
が好ましくは300〜700程度の部分縮合物を調整
し、この部分縮合物またはそれに相当する市販品を所定
の割合でトリアルコキシシランと混合し、これを加水分
解することが好ましい。
合割合は絶縁被膜性能に大きな影響を与える。A成分1
00質量部に対し、B成分が20質量部未満では、膜厚
は厚くできるが、被膜の緻密性が失われ、耐蝕性、絶縁
性等が低下する。一方、B成分が130質量部超では、
被膜は緻密化するが、膜厚を薄くしないと乾燥、焼付け
後に被膜に割れを生じやすく、鋼板端面や表面での密着
性も低下する。
トンなど、水溶性の有機溶媒に溶解されて用いられる。
このとき溶媒となるアルコールの配合比は特に規定しな
いが、コアへの塗布量や乾燥時間により適宜決定され、
A成分とB成分の合計に対し、0.5〜2倍の範囲が好
ましい。有機溶媒の種類も特に限定しないが、乾燥を速
くするには沸点の低いものほど良く、メタノール、エタ
ノール、イソプロピルアルコール、アセトンなどが好ま
しい。
に必要な当量以上の水分を加えることで得られる。この
とき、酸やアルカリなどの触媒作用を有する物質を適量
添加するのが好ましい。
の沸点未満の温度に加熱して部分加水分解させておくこ
とで、さらに速乾性を高めることができる。この部分加
水分解は、A成分とB成分を混合後に行っても良く、各
々の成分で行った後に混合しても良い。
被膜の密着性と緻密性の関係は、図1に模式的に示すよ
うな関係となる。B成分の割合を大きくすると、脱水反
応による被膜の収縮が大きくなって割れが生じたり、密
着性を低下するものと考えられる。一方、B成分の割合
を小さくすると、密着性が向上して膜厚は厚くできる
が、有機分の分解時にできるボイド状の部分が増すた
め、ポーラス化して被膜の緻密性が損なわれ、絶縁性や
耐食性が低下すると考えられる。
電圧の絶縁被膜を得ようとする場合には、前記A成分と
B成分の混合物もしくは部分縮合物の100質量部あた
り、さらに平均粒子径5〜5000nmのAl2O3,
SiO2,TiO2,及びこれらの複合物の粉体及び/
又はコロイド状物質の1種又は2種以上を0.1〜20
質量部が配合される。
た電磁鋼板鉄心においては、より優れた絶縁抵抗と高耐
電圧が得られ、同時に耐熱性や密着性が向上する。これ
は、有機珪素化合物の部分縮合物質中に分散したAl2
O3,SiO2,TiO2,及びこれらの複合物の粉体
及び/又はコロイド状物質が表面に微小な凹凸を形成
し、緻密な有機珪素化合物の被膜との相乗効果によって
絶縁性、耐電圧の向上が得られる。
ド状物質は、被膜乾燥時に生じる脱水収縮反応や鋼板の
熱膨張により発生する応力を分散、緩和し、鋼板と絶縁
被膜界面での密着性を向上すると考えられる。
粒子径が5nm未満では、粒子の凝集性が大きくなりす
ぎて良好な分散状態が得られない。一方、5000nm
超の場合は、特に膜厚を薄くする場合において、鉄心の
摩擦等により粒子の脱落が生じたり、占積率を低下する
問題があるため制限される。
は絶縁性、塗布性や密着性改善効果が小さい。しかし、
20質量部超になると被膜の緻密性が低下する。
に際しては、より均一な分散が望ましいことから、予
め、紛体物質をアルコール等の溶剤に分散後に添加する
と、優れた分散効果が得られ、均一な厚みの塗膜を得る
のに有利である。
は、公知のどのような塗布方法を用いても構わないが、
浸漬法、スプレー法や簡易ロール式コーターなどを用い
ることができる。特に浸漬法が塗布設備が簡単で、液の
使用効率も有利である。
にあたっては、常温乾燥でも良いが、有機溶媒と水分が
沸騰する程度の温度以上が好ましく、短時間の乾燥や工
程を効率化しようとする場合には、300℃程度までの
乾燥炉中で30秒以上の乾燥をすると、脱水、脱溶剤が
十分に進み、良好で密着性にも優れた被膜性能が得られ
る。好ましい乾燥方法としては、低音域から徐々に温度
を上げて加熱するのが良好な被膜特性が得られる。これ
は、急速に加熱すると、水、アルコール等の溶剤の乾燥
が急速に生じ、凸沸状の表面欠陥が生じやすいことによ
る。
を得ようとする場合には、溶液を塗布し、常温〜100
℃で低温乾燥後、再度溶液を塗布し乾燥する。好ましく
は始めに酸化物粉末及び/またはコロイド状物質を添加
した被膜剤を膜厚で0.2〜5μm厚さになるよう塗布
し、乾燥し、次いで粒子を添加、もしくは粒子を添加し
ない被膜剤を塗布し、乾燥後の膜厚が合計で0.5〜2
0μmとなるように塗布するのが好ましい。このように
処理焼付けを行うと、添加剤による焼付け時、熱処理時
の脱水収縮や鋼板の膨張による応力の緩和効果が十分に
発揮され、高絶縁性、耐電圧、耐蝕性、耐熱性や密着性
等の優れた絶縁被膜が形成できる。
002%、Mn;0.25%を含有する板厚0.50m
mの無方向性電磁鋼板冷延コイルを連続焼鈍ラインで焼
鈍後、絶縁被膜剤として、固形分で重クロム酸Mg45
0質量部、硼酸120質量部、アクリル−スチレン樹脂
エマルジョン5質量部からなる溶液を同ラインにて、焼
付け後の質量で1.5g/m2となるよう塗布し、板温
350℃で焼き付け処理を行い製品とした。
かしめて、2.2kW、200V、60Hzの三相4極
かご型誘導モーターの回転子の鉄心〔44スロット、半
閉、スキュー(固定子スロットピッチの1.23倍)
有〕を製作した。
剤を用いて浸漬処理し、常温で乾燥し、100℃X10
分間の焼付け処理を行った。この際の平均膜厚は3.5
μmであった。その後、この鉄心にアルミダイキャスト
により二次導体バーをつくり、軸を挿入して上記誘導モ
ーターの回転子を製作した。
特性及び鋼板面に塗布した材料による焼鈍前後の絶縁被
膜の評価結果を第2表に示す。
インにおいて、連続焼鈍後で絶縁被膜処理前の材料を採
取し、10X30cmのサンプルを切り出し、バーコー
ターを用いて前記溶液を乾燥後膜厚を変更して塗布し、
同様にして焼付け処理し、耐電圧、被膜密着性、耐蝕性
等の評価材とした。評価結果を第3表に示す。
心端面に処理した場合、油除去等の前処理なしで光沢の
良い透明被膜を形成し、極めて優れた耐蝕性と耐熱性を
示した。これに対し、比較剤の絶縁被膜処理を行わなか
った場合には、耐食性が本発明剤を塗布した鉄心に比較
して極めて劣り全面錆びが発生する結果となった。
求めて本発明の効果を確認したところ、鉄心の損失低減
率の比較結果は、本発明1〜3の処理条件で処理したモ
ーターの損失低減率はそれぞれ、11%、10%、13
%となった。これに対して、比較例1の絶縁被膜処理な
しでは、殆ど損失の低減は見られなかった。このように
モーター性能においても、本発明の絶縁処理を行うこと
で従来の無絶縁処理や従来処理に比べ、明らかに損失が
低減しており、モーターの高効率化が実現した。
塗布試験を行った場合の被膜特性は、第3表の如く、本
発明剤を用いた場合、耐蝕性、絶縁性、密着性のいずれ
においても極めて良好な特性であった。特に、本発明1
〜3の有機珪素化合物部分縮合物質を塗布した場合に
は、焼鈍後の耐電圧も極めて良好な結果が得られること
を確認した。これに対し、比較例1の焼鈍後の表面は酸
化により黒変し、耐蝕性、絶縁性特性が本発明に比し極
めて劣る結果となった。 (実施例2)実施例1と同様にして製造した0.5mm
厚の電磁鋼板製品を、打ち抜き、かしめて、2.2k
W、200V、60Hzの三相4極かご型誘導モーター
の回転子の鉄心〔44スロット、半閉、スキュー(固定
子スロットピッチの1.23倍)有〕を製作した。
ン100gあたりテトラメトキシシランの部分縮合物6
0gを混合して得た部分縮合物100質量部に対し、一
次平均粒子径12nmのAl2O3粉末を0.25質量
部添加した絶縁被膜剤を、第4表に示すように塗布量が
変わるように浸漬処理し、常温で乾燥し、100℃X1
0分間の焼付け処理を行った。この際、比較材として
は、従来の有機系ワニスとしてポリエステルイミドワニ
スを用いて、同様に絶縁被膜処理を行った。この試験に
おける鉄心の被膜状況及び磁気特性及び鋼板面に塗布し
た材料による焼鈍前後の絶縁被膜の評価結果を第4表に
示す。
より二次導体バーをつくり、軸を挿入して上記誘導モー
ターの回転子製作した。その後、このモーターの無負荷
特性より損失を求めて本発明の効果を確認した。
インにおいて、連続焼鈍後で絶縁被膜処理前の材料を採
取し、10cmX30cmのサンプルを切り出し、バー
コーターを用いて前記絶縁被膜剤を、乾燥後膜厚を変更
して塗布し、同様の条件で乾燥・焼付け処理し、耐電
圧、被膜密着性、耐蝕性等の評価材とした。評価結果を
第5表に示す。
心端面に処理した場合、油除去等の前処理なしで光沢の
良い均一な透明被膜を形成し、極めて優れた耐蝕性と耐
熱性を示した。これに対し、比較剤の従来ワニスを使用
した場合には、打ち抜き油の影響と考えられる塗り斑が
多く、耐食性が本発明剤を塗布した鉄心に比較して極め
て劣り、全面錆びが発生する結果となった。
条件本発明1〜3で処理したモーターの損失低減率はそ
れぞれ、5%、7%、11%、16%となった。これに
対して、比較例1の従来のワニス処理では、損失の低減
は見られなかった。このようにモーター性能において
も、本発明の絶縁処理を行うと従来の無絶縁処理や従来
処理に比べ、明らかに損失が低減しており、モーターの
高効率化が実現した。
る塗布試験を行った場合の被膜特性は、第4表の如く、
本発明剤を用いた場合、耐蝕性、絶縁性、密着性のいず
れにおいても極めて良好な特性であった.特に、本発明
1〜3の有機珪素化合物部分縮合物質を塗布した場合に
は、焼鈍後の耐電圧も極めて良好な結果が得られること
を確認した。これに対し、比較例1焼鈍後の表面は有機
部の燃焼により、酸化して黒変し、耐蝕性、絶縁性特性
が本発明に比し極めて劣る結果となった。
用される鉄心において、鉄心の端部、表面で、二次導
体、ケース、ボルトなどと短絡すると、機器の損失が増
加し、トルク、推力や出力は低下し、更にはこれらの性
能がばらつく原因ともなるので、鉄心の端部、表面の絶
縁処理は機器性能の向上、安定化に非常に重要であり、
この絶縁処理が短時間で容易にできることは工業的に大
きな価値がある。
が、脱脂洗浄や焼鈍等の前処理なしに、絶縁性、耐蝕
性、密着性、耐熱性、磁気特性改善効果等に極めて優れ
る絶縁被膜処理を低温且つ短時間でできる。
的な方法であり、工程が簡単であるため、低コスト化で
きるので、非常に工業的な価値が高い技術である。
環境問題において重要であり、この発明を活用すること
は社会的にも価値がある。家電機器、FA機器、OA機
器をはじめ、自動車、電車など幅広い活用が考えられ
る。
成比を変更して焼付け処理した絶縁被膜の性質を模式的
に示したものである。
6)
処理、ブルーイング等の熱処理に変わる新しい鉄心端面
の絶縁被覆処理技術として、以下の構成を要旨とする。 (1)A成分として有機珪素化合物R1 nSi(O
R2)4−n(但しR1:炭素数1〜6の炭化水素基、
R2:炭素数1〜6のアルキル基、nは1〜3)と、B
成分として有機珪素化合物Si(OR3) 4(但し
R3:炭素数1〜6のアルキル基)とを配合した絶縁被
膜剤で処理され、少なくとも鉄心端面に、SiO2を主
体とし、膜厚0.5〜20μmの絶縁被膜を有すること
を特徴とする電磁鋼板鉄心。 (2)絶縁被膜剤としてさらに、平均粒子径5〜500
0nmのAl2O3,SiO2,TiO2,又はこれら
の複合物の、粉体及び/又はコロイド状物質の1種又は
2種以上を配合したことを特徴とする(1)の電磁鋼板
鉄心。 (3)鉄心端面の絶縁被膜が膜厚0.5〜20μm、耐
電圧30V以上を有することを特徴とする(1)(2)
の電磁鋼板鉄心。 (4)電磁鋼板を用いて鉄心を製造するに際し、鋼板を
打ち抜き或いは剪断後、積層し、クランプし、焼鈍しも
しくは焼鈍せず、鉄心端面の絶縁被膜処理し乾燥及び/
又は焼付け処理することからなる鉄心の製造において、
鉄心端面の絶縁被膜処理剤として、A成分として有機珪
素化合物R1 nSi(OR2)4−n(但しR1:炭素
数1〜6の炭化水素基、R2:炭素数1〜6のアルキル
基、nは1〜3)を100質量部あたり、B成分として
有機珪素化合物Si(OR3)4(但しR3:炭素数1
〜6のアルキル基)を20〜130質量部を配合した被
膜剤を用い、乾燥後の処理部の膜厚を0.5〜20μm
とすることを特徴とする鉄心端面の絶縁被膜処理方法。 (5)絶縁被膜処理剤としてさらに、A成分とB成分の
混合物もしくは部分縮合物100質量部あたり、平均粒
子径5〜5000nmのAl2O3,SiO2,TiO
2,又はこれらの複合物の、粉体及び/又はコロイド状
物質の1種又は2種以上を0.1〜20質量部配合した
ことを特徴とする(4)の鉄心端面の絶縁被膜処理方
法。 (6)鉄心端面の絶縁被膜処理に際し、常温〜100℃
での乾燥を挟む2回以上の重ね塗りし、最終の塗布後に
常温〜300℃で乾燥させることを特徴とする(4)
(5)の鉄心端面の表面絶縁被膜処理方法。 (7)(6)の重ね塗り処理に際し、始めに(5)の絶
縁被膜剤を乾燥後の厚みで0.2〜10μm厚みとなる
ように塗布処理し、以降は(4)又は(5)の絶縁被膜
剤を塗布処理して、絶縁被膜剤厚みの合計を0.5〜2
0μmとすることを特徴とする鉄心端面の絶縁被膜処理
方法。 (8)鉄心端面への絶縁被膜処理剤の塗布手段として、
鉄心の浸漬処理、鉄心塗布部位へのスプレー処理、或い
はロール式コーターを用いることを特徴とする(3)〜
(7)の鉄心端面の絶縁被膜処理方法。
おいては、少なくとも鉄心端面に塗布する被膜性能の優
れる絶縁被膜剤に特徴がある。絶縁被膜剤の組成として
は、A成分として有機珪素化合物R1 nSi(OR2)
4−n(但しR1:炭素数1〜6の炭化水素基、R2:
炭素数1〜6のアルキル基、nは1〜3)の100質量
部に対し、B成分として有機珪素化合物Si(OR3)
4(但しR3:炭素数1〜6のアルキル基)を20〜1
30質量部を配合した絶縁被膜剤を用いることを特徴と
する。この絶縁被膜剤を鉄心に被覆処理することによ
り、打ち抜き時に形成された鉄の露出面である鉄心端
面、スロット部さらには表面に、均一で緻密な塗膜を形
成できる。
て有機珪素化合物R1 nSi(OR 2)4−n(但しR
1:炭素数1〜6の炭化水素基、R2:炭素数1〜6の
アルキル基、nは1〜3)と、B成分として有機珪素化
合物Si(OR3) 4(但しR3:炭素数1〜6のアル
キル基)による被膜剤で処理され、少なくとも鉄心端面
に、乾燥膜として処理部面積当り、SiO2として1〜
25g/m2の絶縁被膜を有する鉄心である。このよう
な組成液で処理された絶縁被膜は、乾燥・焼付け処理後
は脱水や脱溶剤反応を経てSiO2主成分の極めて緻密
で耐蝕性、耐熱性、絶縁性の優れた被膜を形成する。
鋼板を打ち抜き或いは剪断後、積層し、クランプし、必
要に応じて焼鈍しもしくは焼鈍を省略し、鉄心端面の絶
縁被膜処理し、乾燥及び/又は焼付け処理することから
なる鉄心加工方法において、鉄心端面の絶縁被膜処理剤
として、A成分として有機珪素化合物R1 nSi(OR
2)4−n(但しR1:炭素数1〜6の炭化水素基、R
2:炭素数1〜6のアルキル基、nは1〜3)の100
質量部に対して、B成分として有機珪素化合物Si(O
R3) 4(但しR3:炭素数1〜6のアルキル基)を2
0〜130質量部とを配合した被膜剤が用いられる。こ
のような組成を主成分とする本発明成分では、100℃
以下のような低温乾燥で容易に成分の加水分解と乾燥が
生じ、緻密なSiO2主成分の被膜層を生成することが
できる。
て、A成分として一般式R1 nSi(OR2)
4−n(但しR1 :炭素数1〜6の炭化水素基、R2 :
炭素数1〜6のアルキル基、nは1〜3)で示されるア
ルコキシシランと、B成分として一般式Si(OR3)
4(但しR3 :炭素数1〜6のアルキル基)で示される
アルコキシシランとからなる有機珪素化合物が用いられ
る。
Si(OR2)4−nにおいて、R 1は、メチル基,エ
チル基,プロピル基,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル
基,ビニル基,フェニル基等で例示される、炭素数1〜
6の炭化水素基の何れでもよい。またR2は、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等で
例示される炭素数1〜6の直線または分岐鎖アルキル基
の何れでも良い。
例としては、メチルトリメトキシシラン,メチルトリエ
トキシシラン,エチルトリメトキシシラン,エチルトリ
エトキシシラン,n−プロピルトリメトキシシラン,n
−プロピルトリエトキシシラン,i−プロピルトリメト
キシシラン,i−プロピルトリエトキシシラン,ビニル
トリメトキシシラン,ビニルトリエトキシシラン,フェ
ニルトリメトキシシラン,γ−アミノプロピルトリエト
キシシラン等が包含される。
ラン、n=3のモノアルコキシシランを用いても構わな
いが、アルコキシ基が少なくなるほど被膜はポーラス化
して緻密性が低くなることから、トリアルコキシシラン
を用いるのが好ましい。また本発明では上記の各アルコ
キシシランを2種以上混合して使用しても差し支えな
い。
ランSi(OR3) 4において、R 3は、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基等で例示さ
れる炭素数1〜6の直線または分岐鎖アルキル基の何れ
でも良い。従って、直鎖アルキル基を有するテトラアル
コキシシランを例示すれば、テトラメトキシシラン、テ
トラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトラ
ブトキシシラン、テトラペンチルオキシシラン、テトラ
ヘキシルオキシシラン等を挙げることができる。そし
て、これらテトラアルコキシシランについても、2種以
上を混合して使用することができる。
にあたっては、常温乾燥でも良いが、有機溶媒と水分が
沸騰する程度の温度以上が好ましく、短時間の乾燥や工
程を効率化しようとする場合には、300℃程度までの
乾燥炉中で30秒以上の乾燥をすると、脱水、脱溶剤が
十分に進み、良好で密着性にも優れた被膜性能が得られ
る。好ましい乾燥方法としては、低温域から徐々に温度
を上げて加熱するのが良好な被膜特性が得られる。これ
は、急速に加熱すると、水、アルコール等の溶剤の乾燥
が急速に生じ、凸沸状の表面欠陥が生じやすいことによ
る。
Claims (8)
- 【請求項1】 A成分として有機珪素化合物R1 nSi
(OR2)4−n(但しR1:炭素数1〜6の炭化水素
基、R2:炭素数1〜6のアルキル基、nは1〜3)
と、B成分として有機珪素化合物Si(OR1)4(但
しR3:炭素数1〜6のアルキル基)とを配合した絶縁
被膜剤で処理され、少なくとも鉄心端面に、SiO2を
主体とし、膜厚0.5〜20μmの絶縁被膜を有するこ
とを特徴とする電磁鋼板鉄心。 - 【請求項2】 絶縁被膜剤としてさらに、平均粒子径5
〜5000nmのAl2O3,SiO2,TiO2,又
はこれらの複合物の、粉体及び/又はコロイド状物質の
1種又は2種以上を配合したことを特徴とする請求項1
記載の電磁鋼板鉄心。 - 【請求項3】 鉄心端面の絶縁被膜が膜厚0.5〜20
μm、耐電圧30V以上を有することを特徴とする請求
項1もしくは2に記載の電磁鋼板鉄心。 - 【請求項4】 電磁鋼板を用いて鉄心を製造するに際
し、鋼板を打ち抜き或いは剪断後、積層し、クランプ
し、焼鈍しもしくは焼鈍せず、鉄心端面の絶縁被膜処理
し乾燥及び/又は焼付け処理することからなる鉄心の製
造において、鉄心端面の絶縁被膜処理剤として、A成分
として有機珪素化合物R1 nSi(OR2)4−n(但
しR1:炭素数1〜6の炭化水素基、R2:炭素数1〜
6のアルキル基、nは1〜3)を100質量部あたり、
B成分として有機珪素化合物Si(OR3)4(但しR
3:炭素数1〜6のアルキル基)を20〜130質量部
を配合した被膜剤を用い、乾燥後の処理部の膜厚を0.
5〜20μmとすることを特徴とする鉄心端面の絶縁被
膜処理方法。 - 【請求項5】 絶縁被膜処理剤としてさらに、A成分と
B成分の混合物もしくは部分縮合物100質量部あた
り、平均粒子径5〜5000nmのAl2O3,SiO
2,TiO2,又はこれらの複合物の、粉体及び/又は
コロイド状物質の1種又は2種以上を0.1〜20質量
部配合したことを特徴とする請求項4記載の鉄心端面の
絶縁被膜処理方法。 - 【請求項6】 鉄心端面の絶縁被膜処理に際し、常温〜
100℃での乾燥を挟む2回以上の重ね塗りし、最終の
塗布後に常温〜300℃で乾燥させることを特徴とする
請求項4もしくは5に記載の鉄心端面の表面絶縁被膜処
理方法。 - 【請求項7】 請求項6記載の重ね塗り処理に際し、始
めに請求項5記載の絶縁被膜剤を乾燥後の厚みで0.2
〜10μm厚みとなるように塗布処理し、以降は請求項
4しくは5に記載の絶縁被膜剤を塗布処理して、絶縁被
膜厚みの合計を0.5〜20μmとすることを特徴とす
る鉄心端面の絶縁被膜処理方法。 - 【請求項8】 鉄心端面への絶縁被膜処理剤の塗布手段
として、鉄心の浸漬処理、鉄心塗布部位へのスプレー処
理、或いはロール式コーターを用いることを特徴とする
請求項3ないし7のいずれかに記載の鉄心端面の絶縁被
膜処理方法。
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|---|---|---|---|
| JP2002072897A JP4740512B2 (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 優れた端面絶縁性を有する電磁鋼板鉄心と鉄心端面の絶縁被膜処理方法 |
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| JP2002072897A JP4740512B2 (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 優れた端面絶縁性を有する電磁鋼板鉄心と鉄心端面の絶縁被膜処理方法 |
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| JP2003266592A true JP2003266592A (ja) | 2003-09-24 |
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|---|---|---|---|---|
| JP2004140316A (ja) * | 2002-03-20 | 2004-05-13 | Nippon Steel Corp | 高温動作電気機器及びその製造方法 |
-
2002
- 2002-03-15 JP JP2002072897A patent/JP4740512B2/ja not_active Expired - Fee Related
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