JP2003268122A - 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法 - Google Patents

熱可塑性エラストマー組成物の製造方法

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JP2003268122A
JP2003268122A JP2002069751A JP2002069751A JP2003268122A JP 2003268122 A JP2003268122 A JP 2003268122A JP 2002069751 A JP2002069751 A JP 2002069751A JP 2002069751 A JP2002069751 A JP 2002069751A JP 2003268122 A JP2003268122 A JP 2003268122A
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rubber
elastomer composition
olefin
thermoplastic elastomer
producing
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JP2002069751A
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English (en)
Inventor
Akio Okada
暁夫 岡田
Noboru Furumine
登 古峰
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粒子状のゴムを用いてゴム粒子同士の互着を
生じさせずに、連続的に押出機に供給し樹脂と混練して
均一な熱可塑性エラストマー組成物を効率的に製造する
方法の提供する。 【解決手段】 少なくとも表面が水分で濡れている粒子
状ゴムを、脱水機構を備えた押出機に供給し、脱水を行
うと共に熱可塑性樹脂および添加剤を供給して溶融混練
を行うことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の
製造方法。好ましい実施態様として、粒子状ゴムがエチ
レン−プロピレン共重合体またはエチレン−プロピレン
−非共役ジエン共重合体からなるオレフィン系共重合体
ゴムである製造方法、オレフィン系共重合体ゴムが、オ
レフィン系共重合体100重量部当り、鉱物油系軟化剤
を20〜150重量部含有する粒子状油展オレフィン系
共重合体である製造方法等をあげることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はゴムと熱可塑性樹脂
を溶融混練し、熱可塑性エラストマー組成物を製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性エラストマーは加硫工程が不要
であり、通常の熱可塑性樹脂の成形機で加工が可能とい
う特長をいかして、自動車部品、家電部品、あるいは雑
貨等を始めとする広い分野において用途が開発されてい
る。この中でオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物
としては、オレフィン系共重合体ゴムとオレフィン重合
体樹脂とを溶融混練して得られる非架橋タイプの組成物
や、有機過酸化物など架橋剤の存在下にオレフィン系共
重合体ゴムとオレフィン重合体樹脂を溶融混練し、動的
に架橋することにより得られる架橋タイプの組成物が知
られている。
【0003】非架橋タイプのオレフィン系熱可塑性エラ
ストマー組成物の製造方法としては、オレフィン系共重
合体ゴムとオレフィン重合体樹脂をバンバリーやニーダ
ーで例示される密閉式混練機により混練を行う方法が知
られている。ところが、この方法は、バンバリーやニー
ダーで例示される生産性の低いバッチ式混練機を使用す
るため、効率的な方法ではないという問題点を持ってい
る。
【0004】架橋タイプのオレフィン系熱可塑性エラス
トマー組成物の製造方法としては、オレフィン系共重合
体ゴムとオレフィン重合体樹脂をバンバリーやニーダー
で例示される密閉式混練機により予め混練し、次いで、
その混練物を造粒してペレット化した後、このペレット
と架橋剤を押出機で溶融混練して動的架橋を行う方法が
ある。ところが、この方法は、(1)動的架橋に先立っ
て、ゴムと樹脂を混練する工程が必要であり、(2)こ
の工程に、バンバリーやニーダーで例示される生産性の
低いバッチ方式の混練機を使用するため、煩雑かつ非効
率的な方法であるという問題点を持っている。
【0005】この様な問題を解決するため、特開昭58
−25340号公報や特開昭58−152023号公報
には、粒子状オレフィン系共重合体ゴムとオレフィン重
合体樹脂との混合物を押出機へ供給し、該オレフィン系
共重合体ゴムと該オレフィン重合体樹脂を溶融混練して
動的に架橋する方法が示されている。しかしながら、粒
子状オレフィン系共重合体ゴムは互着性のため、ペレッ
ト程度の大きさのものが得られず、その結果、粒子状オ
レフィン系共重合体ゴムは、オレフィン重合体樹脂のペ
レットより大きくなり、両者の混合物はホッパー内で分
級し易く、オレフィン系共重合体ゴムとオレフィン重合
体樹脂との組成比が均一な熱可塑性エラストマー組成物
を得ることが難しい。
【0006】また、この他の方法として、特開2000
−309637号公報において、塊状ゴムを用いて、連
続式押出機で熱可塑性エラストマー組成物を製造する方
法が示されている。しかし、この方法においては、特定
の構造の押出機を用い、さらに押出機に合わせて、特定
の形状と大きさに加工した塊状ゴムを用いる必要があ
る。このため、多様なゴムを使用できない問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】かかる状況下、本発明
は、粒子状のゴムを用いてゴム粒子同士の互着を生じさ
せずに、連続的に押出機に供給し熱可塑性樹脂と混練し
て均一な熱可塑性エラストマー組成物を効率的に製造す
る方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、少なくとも表
面が水分で濡れている粒子状ゴムを、脱水機構を備えた
押出機に供給し、脱水を行うと共に熱可塑性樹脂および
添加剤を供給して溶融混練を行うことを特徴とする熱可
塑性エラストマー組成物の製造方法である。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の熱可塑性エラストマー組
成物の製造方法は、用いるゴムに特に限定されるもので
はないが、互着性ゴムに好適に適用される。ここで、互
着性ゴムとは、ゴムを粒子状にした場合、ゴム粒子同士
が付着し、ゴム粒子が凝集した塊状となり、かつ、その
塊が容易に崩れない性質を有するゴムを言う。
【0010】かかる互着性ゴムとしては、例えば、オレ
フィン系共重合体ゴム、乳化重合スチレン−ブタジエン
ゴム、溶液重合スチレン−ブタジエンゴムなどのスチレ
ン系ゴム、ポリイソブチレンゴム、ブタジエンゴム、天
然ゴム、イソプレンゴム、アルフィンゴム、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム、フッ素ゴム、ビニルピリジン
ゴム、シリコンゴム、ブタジエン−メチルメタクリレ−
トゴム、アクリルゴム、エチレン−アクリルゴム、ウレ
タンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴム、クロ
ロブチルゴム、ブロモブチルゴムなどが挙げられる。本
発明の製造方法は、これらの中でも、オレフィン系共重
合体ゴムに特に好適である。
【0011】上記の「オレフィン系共重合体ゴム」と
は、オレフィンから誘導される繰り返し単位を該ゴム中
に50モル%以上含有する無定型でランダムな弾性共重
合体を意味する。オレフィン系共重合体ゴムとして、炭
素原子数3〜20のα−オレフィンとエチレンとからな
るグループから選ばれる2種類以上のモノマーの組み合
わせを共重合して得られる共重合体を例示することがで
きる。炭素原子数3〜20のα−オレフィンとして、プ
ロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1
−へプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、
1−ウンデセン、1−ドデセン、1−トリデセン、1−
テトラデセン、1−ペンタデセン、1−ヘキサデセン、
1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ナノデセン
および1−エイコセンで例示される直鎖状のα−オレフ
ィン;並びに、3−メチル−1−ブテン、3−メチル−
1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル
−1−ヘキセンおよび2,2,4−トリメチル−1−ペ
ンテンで例示される分岐状のα−オレフィンを例示する
ことができる。
【0012】上記の炭素原子数3〜20のα−オレフィ
ンとエチレンとからなるグループから選ばれる2種類以
上のモノマーの組み合わせとして、エチレン/プロピレ
ン、エチレン/1−ブテン、エチレン/1−ヘキセン、
エチレン/1−オクテン、プロピレン/1−ブテン、プ
ロピレン/1−ヘキセン、プロピレン/1−オクテン、
エチレン/プロピレン/1−ブテン、エチレン/プロピ
レン/1−ヘキセン、エチレン/プロピレン/1−オク
テン、プロピレン/1−ブテン/1−ヘキセン、プロピ
レン/1−ブテン/1−オクテン、プロピレン/1−ブ
テン/1−ヘキセン/1−オクテン、エチレン/プロピ
レン/1−ブテン/1−ヘキセン、エチレン/プロピレ
ン/1−ブテン/1−オクテン、およびエチレン/プロ
ピレン/1−ブテン/1−ヘキセン/1−オクテンなる
組み合わせを例示することができる。
【0013】オレフィン系共重合体ゴムは、炭素原子数
3〜20のα−オレフィンとエチレンとからなるグルー
プから選ばれる2種類以上のモノマーと、非共役ポリエ
ンとの共重合体であってもよい。非共役ポリエンとして
は、脂肪族非共役ポリエン、脂環族非共役ポリエンおよ
び芳香族非共役ポリエン等があげられる。脂肪族非共役
ポリエンとしては直鎖状脂肪族非共役ポリエンおよび分
岐状脂肪族非共役ポリエンが含まれる。また、これらの
非共役ポリエンは、その分子中の水素原子がハロゲン原
子、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ア
ラルキル基、アラルキルオキシ基等で置換されていても
よい。
【0014】脂肪族非共役ポリエンの具体例としては、
1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、1,6
−ヘプタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オク
タジエン、1,8−ノナジエン、1,9−デカジエン、
1,13−テトラデカジエン、1,5,9−デカトリエ
ン、3−メチル−1,4−ヘキサジエン、4−メチル−
1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジ
エン、4−エチル−1,4−ヘキサジエン、3−メチル
−1,5−ヘキサジエン、3,3−ジメチル−1,4−
ヘキサジエン、3,4−ジメチル−1,5−ヘキサジエ
ン、5−メチル−1,4−ヘプタジエン、5−エチル−
1,4−ヘプタジエン、5−メチル−1,5−ヘプタジ
エン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、5−エチル
−1,5−ヘプタジエン、3−メチル−1,6−ヘプタ
ジエン、4−メチル−1,6−ヘプタジエン、4,4−
ジメチル−1,6−ヘプタジエン、4−エチル−1,6
−ヘプタジエン、4−メチル−1,4−オクタジエン、
5−メチル−1,4−オクタジエン、4−エチル−1,
4−オクタジエン、5−エチル−1,4−オクタジエ
ン、5−メチル−1,5−オクタジエン、6−メチル−
1,5−オクタジエン、5−エチル−1,5−オクタジ
エン、6−エチル−1,5−オクタジエン、6−メチル
−1,6−オクタジエン、7−メチル−1,6−オクタ
ジエン、6−エチル−1,6−オクタジエン、6−プロ
ピル−1,6−オクタジエン、6−ブチル−1,6−オ
クタジエン、4−メチル−1,4−ノナジエン、5−メ
チル−1,4−ノナジエン、4−エチル−1,4−ノナ
ジエン、5−エチル−1,4−ノナジエン、5−メチル
−1,5−ノナジエン、6−メチル−1,5−ノナジエ
ン、5−エチル−1,5−ノナジエン、6−エチル−
1,5−ノナジエン、6−メチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,6−ノナジエン、6−エチル−
1,6−ノナジエン、7−エチル−1,6−ノナジエ
ン、7−メチル−1,7−ノナジエン、8−メチル−
1,7−ノナジエン、7−エチル−1,7−ノナジエ
ン、5−メチル−1,4−デカジエン、5−エチル−
1,4−デカジエン、5−メチル−1,5−デカジエ
ン、6−メチル−1,5−デカジエン、5−エチル−
1,5−デカジエン、6−エチル−1,5−デカジエ
ン、6−メチル−1,6−デカジエン、6−エチル−
1,6−デカジエン、7−メチル−1,6−デカジエ
ン、7−エチル−1,6−デカジエン、7−メチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,7−デカジエ
ン、7−エチル−1,7−デカジエン、8−エチル−
1,7−デカジエン、8−メチル−1,8−デカジエ
ン、9−メチル−1,8−デカジエン、8−エチル−
1,8−デカジエン、6−メチル−1,6−ウンデカジ
エン、9−メチル−1,8−ウンデカジエン、6,10
−ジメチル−1,5,9−ウンデカトリエン、5,9−
ジメチル−1,4,8−デカトリエン、4−エチリデン
−8−メチル−1,7−ノナジエン、13−エチル−9
−メチル−1,9,12−ペンタデカトリエン、5,
9,13−トリメチル−1,4,8,12−テトラデカ
テトラエン、8,14,16−トリメチル−1,7,1
4−ヘキサデカトリエン、4−エチリデン−12−メチ
ル−1,11−ペンタデカジエン等が挙げられる。
【0015】脂環族非共役ポリエンの具体例としては、
ビニルシクロヘキセン、5−ビニル−2−ノルボルネ
ン、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−メチレン
−2−ノルボルネン、5−イソプロペニル−2−ノルボ
ルネン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、
シクロオクタジエン、2,5−ノルボルナジエン、2−
メチル−2,5−ノルボルナジエン、2−エチル−2,
5−ノルボルナジエン、2,3−ジイソプロピリデン−
5−ノルボルネン、2−エチリデン−3−イソプロピリ
デン−5−ノルボルネン、6−クロロメチル−5−イソ
プロペニル−2−ノルボルネン、1,4−ジビニルシク
ロヘキサン、1,3−ジビニルシクロヘキサン、1,3
−ジビニルシクロペンタン、1,5−ジビニルシクロオ
クタン、1−アリル−4−ビニルシクロヘキサン、1,
4−ジアリルシクロヘキサン、1−アリル−5−ビニル
シクロオクタン、1,5−ジアリルシクロオクタン、1
−アリル−4−イソプロペニルシクロヘキサン、1−イ
ソプロペニル−4−ビニルシクロヘキサン、1−イソプ
ロペニル−3−ビニルシクロペンタン、メチルテトラヒ
ドロインデン等が挙げられる。
【0016】上記のオレフィン系共重合体ゴムとして好
ましくは、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレ
ン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴム、エチレン
−1−ブテン−非共役ジエン共重合体ゴム、またはプロ
ピレン−1−ブテン共重合体ゴムである。
【0017】本発明において、架橋タイプの熱可塑性エ
ラストマー組成物を製造する場合に使用するゴムとして
はオレフィン系共重合体ゴムが好ましく、中でもエチレ
ン−プロピレン−非共役ジエン共重合体ゴムまたはエチ
レン−プロピレン共重合体ゴムが好ましい。ここで用い
られる非共役ジエンとしては、ジシクロペンタジエン、
1,4−ヘキサジエン、シクロオクタジエン、5−メチ
レン−2−ノルボルネン、または5−エチリデン−2−
ノルボルネンが好ましく、中でも5−エチリデン−2−
ノルボルネンが好ましい。オレフィン系共重合体ゴムと
しては、プロピレンから誘導される単位の含有量が10
〜55重量%、より好ましくは20〜40重量%、5−
エチリデン−2−ノルボルネンから誘導される単位の含
有量が1〜30重量%、より好ましくは3〜20重量%
のエチレン−プロピレン−5−エチリデン−2−ノルボ
ルネン共重合体ゴムが特に好ましい(なお、該共重合体
に含有されるエチレン、プロピレンおよび5−エチリデ
ン−2−ノルボルネンのそれぞれから誘導される単位の
合計が100重量%となるよう選択する)。
【0018】上記オレフィン系共重合体ゴムの製造方法
は特に限定されず、公知の方法で製造することができ
る。該製造に用いられる触媒も特に限定されず、触媒と
して、従来型の固体触媒等のマルチサイト触媒や、メタ
ロセン錯体を用いてなる触媒で例示されるシングルサイ
ト触媒を例示することができる。該オレフィン系共重合
体ゴムとして、市販のゴムを使ってもよい。
【0019】上記のオレフィン系共重合体ゴムの100
℃ムーニー粘度(ML1+4100℃)は、好ましくは3
0〜350、より好ましくは120〜350、最も好ま
しくは140〜300である。
【0020】本発明において用いられるゴムや熱可塑性
樹脂は、必要により、鉱物油系軟化剤と組み合わせて用
いることができる。鉱物油系軟化剤の使用方法について
は、(i)鉱物油系軟化剤のみを押出機の任意の箇所か
ら供給する方法でもよいし、(ii)鉱物油系軟化剤とオ
レフィン系共重合体ゴムとを混合して得られる油展オレ
フィン系共重合体ゴムとして用いる方法でもよい。オレ
フィン系共重合体ゴムの100℃ムーニー粘度(ML
1+4100℃)が30〜80の場合は(i)の方法が好
ましく、該粘度が80〜350の場合は(ii)の方法が
好ましい。該粘度が80〜170の場合は(i)と(i
i)との併用も好ましく実施される。
【0021】本発明において、前記(i)の場合は、鉱
物油系軟化剤の添加量は、オレフィン系共重合体ゴム1
00重量部当たり鉱物油系軟化剤150重量部以下であ
る。前記(ii)の場合は、オレフィン系共重合体ゴム1
00重量部当たり鉱物油系軟化剤を20〜150重量
部、好ましくは30〜120重量部含有した油展オレフ
ィン系共重合体ゴムが有用に用いられる。
【0022】上記「鉱物油系軟化剤」とは、得られる熱
可塑性エラストマー組成物の加工性や機械的特性を改良
する目的で用いられる高沸点の石油留分を意味する。鉱
物油系軟化剤として、パラフィン系留分、ナフテン系留
分および芳香族系留分を例示することができ、パラフィ
ン系留分が好ましい。芳香族成分の含有量が多い鉱物油
系軟化剤は、得られる熱可塑性エラストマー組成物の汚
染性が強くなり、得られる熱可塑性エラストマー組成物
を透明な製品あるいは明色な製品に適用し難くなった
り、得られる熱可塑性エラストマー組成物の耐光性が悪
化したりするため、好ましくない。
【0023】油展オレフィン系共重合体ゴムの製造方
法、すなわち、鉱物油系軟化剤とゴムとを混合する方法
は特に制限されず、公知の方法を用いることができる。
その方法として、(i)ロールやバンバリーミキサーで
例示される混練装置を用いて、オレフィン系共重合体ゴ
ムと鉱物油系軟化剤とを機械的に混練する方法や、(i
i)オレフィン系共重合体ゴムと溶媒とからなる溶液に
鉱物油系軟化剤を添加した後、スチームストリッピング
で例示される方法によって脱溶媒する方法を例示するこ
とができる。油展オレフィン系共重合体ゴムの好ましい
製造方法は上記(ii)の方法であり、該オレフィン系共
重合体ゴムと溶媒とからなる溶液として、オレフィン系
共重合体ゴムの製造で得られるオレフィン系共重合体ゴ
ム溶液を用いるのが経済的である。
【0024】本発明で用いる熱可塑性樹脂は、ゴムと共
に溶融混練することにより熱可塑性エラストマー組成物
となり得る熱可塑性樹脂であり、中でもオレフィン重合
体樹脂が好ましい。オレフィン重合体樹脂とはオレフィ
ンを重合して得られる樹脂であり、例えば、エチレン単
独重合体;プロピレン単独重合体などのα−オレフィン
単独重合体;エチレン−1−ブテン共重合体などのエチ
レン−α−オレフィン共重合体;プロピレン−(エチレ
ンおよび/または1−ブテン)共重合体などのプロピレ
ン−α−オレフィン共重合体;エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−メチルメタアクリレート共重合体な
どのエチレン系共重合体などが挙げられる。
【0025】これらのオレフィン重合体樹脂の中でも、
プロピレン単独重合体および/またはプロピレン−α−
オレフィン共重合体などのアイソタクチック結晶性を有
するプロピレン系樹脂が好ましい。ここでいうα−オレ
フィンとしては、例えば、エチレン、1−ブテン、1−
ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、1
−デセン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1
−ペンテン、1−オクテン等が挙げられる。プロピレン
−α−オレフィン共重合体の場合、一般にランダムコポ
リマーやブロックコポリマーが知られているが、いずれ
も使用できる。JIS K6758に従い、温度230
℃、荷重21.18Nで測定したプロピレン系樹脂のメ
ルトフローレートは好ましくは0.1〜100g/10
分の範囲である。
【0026】上記オレフィン重合体樹脂の製造方法は特
に制限されず、公知の製造方法であってもよい。該製造
に用いられる触媒も特に限定されず、触媒として、従来
型の固体触媒等のマルチサイト触媒や、メタロセン錯体
を用いて得られる触媒で例示されるシングルサイト触媒
を例示することができる。該オレフィン重合体樹脂とし
て、市販の樹脂を使ってもよい。また本発明では、1種
または2種以上の熱可塑性樹脂を必要に応じて用いるこ
とができる。
【0027】オレフィン系共重合体ゴム(A)と熱可塑
性樹脂(B)の配合重量比(A)/(B)は、15〜9
5/85〜5が好ましい。架橋タイプ熱可塑性エラスト
マー組成物の製造の場合は、35〜90/65〜10、
好ましくは60〜90/40〜10が用いられ、非架橋
タイプ熱可塑性エラストマー組成物の製造の場合は、1
5〜80/85〜20、好ましくは15〜50/85〜
50である。油展オレフィン系共重合体ゴムを用いる場
合、上記ゴムの使用割合は、油展オレフィン系共重合体
ゴムの使用割合を意味する。
【0028】架橋タイプの熱可塑性エラストマー組成物
を製造する場合、架橋剤として有機過酸化物が使用され
る。有機過酸化物としては、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−
3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)
3,5,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(パーオキシベンゾイル)ヘキシン−
3、ジクミルパーオキシド等がある。これらの中では臭
気性、スコーチ性の点で特に2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンが好ましい。有
機過酸化物の添加量はオレフィン系共重合体ゴムとオレ
フィン重合体樹脂の合計100重量部に対して0.00
5〜2.0重量部、好ましくは0.01〜0.6の範囲
で選ぶことが出来る。0.005重量部未満では架橋反
応の効果が小さく、2.0重量部を超えると反応の制御
が難しく、また経済的にも有利ではない。また、有機過
酸化物は、液状あるいは粉状物質と希釈して用いること
ができる。希釈剤としては、オイル、有機溶媒、無機フ
ィラー(シリカ、タルク等)が使用できる。
【0029】架橋タイプの熱可塑性エラストマー組成物
を製造する際、有機過酸化物による動的架橋時に架橋助
剤として、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、
トルイレンビスマレイミドP−キノンジオキシム、ニト
ロベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプ
ロパン等のパーオキサイド架橋助剤、またはジビニルベ
ンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ポリエ
チレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプ
ロパントリメタクリレート、アリルメタクリレート等の
多官能性のビニルモノマーを併存させることが出来る。
このような化合物の配合により、均一且つ緩和な架橋反
応と、オレフィン系共重合体ゴムとオレフィン重合体樹
脂との間で反応が起こり、機械的特性を向上させること
が可能である。架橋助剤の添加量はオレフィン系共重合
体ゴムとオレフィン重合体樹脂の合計100重量部に対
して、0.01〜4.0重量部の範囲で選ぶことが出来
る。好ましくは0.05〜2.0重量部である。0.0
1重量部未満では効果が現れ難く、4重量部超えること
は経済的に有利ではない。
【0030】本発明においてゴムまたは油展ゴムから少
なくとも表面が水分で濡れている粒子状ゴムを得る方法
としては次のような方法が挙げられる。 1.ベール状ゴムを水の存在下に下記の方法で粉砕する
か、粉砕した後に散水ノズル等を用いて水を加える方
法。 (1)ゴム用として汎用に用いられている粉砕機で粉砕
する方法。 (2)低温で高速ミル、ジェット粉砕機を用いて粉砕す
る方法。 2.押出機等を用いて、水中で造粒する方法。 3.ロール等を用いてシート化し、これをペレタイザー
等で造粒した後、散水ノズル等を用いて水を加える方
法。 4.重合後、脱溶媒して得られたクラム状の重合物の乾
燥条件を調整し、表面に水分が残った状態にする方法。 等がある。水分量は、実質的にゴムの表面が水で濡れた
状態であれば良く、好ましくは、0.1〜10wt%で
ある。
【0031】ここで粒子状ゴムの粒子とは、不定形の粒
子を意味するものであり、球状、円柱状のみならず直方
体状、フレーク状、クラム状、糸くず状等の形状も含ま
れ、また発泡粒子等の内部に間隙を有するものも含まれ
る。すなわち個々の粒子として判別できればその形態は
問わないものとする。
【0032】押出機としては、脱水機構を備え、混練機
能を有するスクリューあるいはローター等が装着された
単軸押出機、2軸押出機あるはいは3軸以上の多軸押出
機を用いることができる。また、これらの押出機を複数
連結し、使用することもでき、この場合、少なくとも1
台の押出機に脱水機構を備えてあれば良い。
【0033】脱水機構とは、押出機内部を加熱、減圧、
吸引してゴム中の水分を除去する機構を言う。具体的に
は押出機に蒸発水分が通過するベント部を設け、該ベン
トを介して機械式真空ポンプやスチーム式エジェクター
等の公知の減圧吸引方法を用いる構成よりなるものを言
う。
【0034】次に熱可塑性エラストマー組成物の具体的
製造工程について説明する。
【0035】まず、押出機を所定の温度に昇温し上記の
方法により得た少なくとも水分で粒子表面が濡れている
粒子状ゴムを連続的に押出機に供給する。次に、押出機
に取り付けた脱水ベントより、減圧吸引することにより
ゴムを脱水する。さらに、熱可塑性樹脂および添加剤を
押出機に供給し、ゴムと熱可塑性樹脂および添加剤を溶
融混練する。押出機のシリンダー部温度は50〜250
℃が好ましい。押出機シリンダー部の温度が50℃以下
では、脱水効率が低下し、該温度が250℃を超えた場
合、熱可塑性エラストマー組成物の外観不良の発生や物
性の低下等の問題が発生する場合がある。
【0036】粒子状ゴム、熱可塑性樹脂および添加剤
は、定量フィーダーを用いて定量性を向上させることが
できる。また、樹脂および添加剤の一部または全部を脱
水ベント部より上流側で押出機に供給し、脱水と溶融混
練を同時に行うこともできる。
【0037】架橋タイプの熱可塑性エラストマー組成物
を製造する場合、さらに、架橋剤供給口より、架橋剤を
押出機シリンダー内へ供給し、動的架橋を行った後、製
品として取り出させる。架橋剤の供給の方法として、液
状の場合、昇圧ポンプを用いることができ、粉状の場
合、定量フィーダーを使用できる。動的架橋部の押出機
のシリンダー部温度は、使用する架橋剤の分解温度によ
るが、150℃以上が好ましい。架橋剤が押出機出口で
ほぼ完全に消費されていることが重要であるので、好ま
しくは、150〜250℃である。
【0038】本発明において、添加剤とは架橋剤、架橋
助剤、酸化防止剤、耐候剤、帯電防止剤、滑剤、着色顔
料、無機充填剤、鉱物油系軟化剤等を言う。架橋助剤を
使用する場合は、架橋剤を供給する前、あるいは架橋剤
と同時に供給することが好ましい。架橋助剤以外の添加
剤については、押出機のどの部分から投入しても良い。
また、鉱物油系軟化剤の添加についても、押出機のどの
部分で供給しても良いが、多量に添加する場合は、多数
の注入口より分けて供給することができる。
【0039】
【実施例】以下、実施例によって本発明の内容を具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例によって限定され
るものではない。図1は本発明で適用される脱水機構を
備えた押出機の概略構成を示す図である。実施例に用い
た押出機、粉砕機、ゴム、熱可塑性樹脂、添加剤混合
物、架橋剤は下記の通りである。 押出機:日本製鋼所製 TEX44 2軸押出機に脱水
ベント部を設けた。 粉砕機:CONDUX社製 CSカッター。 ゴム:塊状の油展エチレン−プロピレン−5−エチリデ
ン−2−ノルボルネン共重合体ゴム(住友化学工業
(株)製;商品名エスプレン670F、ムーニー粘度
(ML1+4100℃ 63:ASTM D−927−5
7Tに従い測定)。 熱可塑性樹脂:ポリピロピレン(住友化学工業(株)
製;商品名 ノーブレンY501N、MFR13g/1
0分:JIS K6758に従い、温度230℃、荷重
21.18Nで測定)。 添加剤混合物:架橋助剤(住友化学工業(株)社製;商
品名 スミファインBM)/酸化防止剤(住友化学工業
(株)社製;商品名 スミライザーBP101)=0.
9/0.25重量比より成る混合物。 架橋剤:2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパ
ーオキシ)ヘキサンを鉱物油系オイル(出光興産製;商
品名 ダイアナプロセスオイルPW380)で10重量
%に希釈した。
【0040】実施例1 ゴムを粉砕機により、1cm大の粒子状ゴムとした後、
直ちに粉砕ゴムに対し、1.5wt%の水を噴霧し水濡
れ状態とした。粒子状ゴム表面が水濡れ状態になってい
るのでゴム粒子同士の互着は防止されていた。この水濡
れ状態の粒子状ゴムを、図1に示したゴム供給口(1)よ
り定量フィーダーを通して26kg/hrで連続的に押
出機に供給した。一方、脱水ベント部のシリンダー温度
を170℃に調整して脱水ベント(2)から減圧吸引
し、ゴムの脱水を行いつつ、樹脂・添加剤供給口(3)
より、ポリプロピレンおよび添加剤混合物を、各々定量
フィーダーを通して押出機に連続的に供給し、溶融混練
した。供給量は、ポリプロピレンが4kg/hr、添加
剤混合物が0.35kg/hrであった。さらに、架橋
剤供給口(4)より、架橋剤をプランジャーポンプによ
り1kg/hrで押出機に連続的に供給し、動的架橋を
行った。製品排出口(5)より製品である架橋タイプの
オレフィン系熱可塑性エラストマー組成物を得た。本実
験では、いわゆる互着性ゴムを用いたが、粒子状ゴム同
士の互着は見られず、押出機にスムーズに供給され、ま
たゴムの脱水も特に問題なく行われ、ゴムとポリプロピ
レンとの溶融混練状態は均一に行われていた。
【0041】
【発明の効果】本発明により、粒子状のゴムを用いてゴ
ム粒子同士の互着を生じさせずに、連続的に押出機に供
給し樹脂と混練して均一な熱可塑性エラストマー組成物
を効率的に製造する方法の提供が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で適用される脱水機構を備えた押出機の
概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1…ゴム供給口、2…脱水ベント、3…樹脂および添加剤
の供給口、4…架橋剤の供給口、5…製品出口、6…押出
機シリンダー、7…押出機スクリュー、8…内容物の移
動方向を示す矢印、9…押出機スクリューの駆動モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F070 AA16 AA63 FA17 FB05 FC05 FC06 4J002 AE053 BB03W BB04X BB05W BB05X BB06W BB07W BB12W BB14W BB15W BB15X FD150 GC00 GN00 GQ00

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも表面が水分で濡れている粒子
    状ゴムを、脱水機構を備えた押出機に供給し、脱水を行
    うと共に熱可塑性樹脂および添加剤を供給して溶融混練
    を行うことを特徴とする熱可塑性エラストマー組成物の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 粒子状ゴムがエチレン−プロピレン共重
    合体またはエチレン−プロピレン−非共役ジエン共重合
    体からなるオレフィン系共重合体ゴムである請求項1記
    載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  3. 【請求項3】 オレフィン系共重合体ゴムが、オレフィ
    ン系共重合体100重量部当り、鉱物油系軟化剤を20
    〜150重量部含有する粒子状油展オレフィン系共重合
    体である請求項2記載の熱可塑性エラストマー組成物の
    製造方法。
  4. 【請求項4】 熱可塑性樹脂が、ポリプロピレンおよび
    プロピレン−α−オレフィン共重合体樹脂から選ばれる
    少なくとも1種である請求項1から3のいずれかに記載
    の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  5. 【請求項5】 オレフィン系共重合体ゴム(A)と熱可
    塑性樹脂(B)の配合重量比(A)/(B)が15〜9
    5/85〜5である請求項1から4のいずれかに記載の
    熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
  6. 【請求項6】 少なくとも表面が水分で濡れている粒子
    状ゴムの水分量がゴム粒子の0.1〜10wt%である
    請求項1から5のいずれかに記載の熱可塑性エラストマ
    ー組成物の製造方法。
  7. 【請求項7】 脱水機構を備えた押出機のシリンダー部
    温度が50〜250℃である請求項1から6のいずれか
    に記載の熱可塑性エラストマー組成物の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006176590A (ja) * 2004-12-21 2006-07-06 Kaneka Corp 熱可塑性エラストマー組成物の製造方法

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