JP2003276104A - 高隠蔽フィルム - Google Patents

高隠蔽フィルム

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JP2003276104A
JP2003276104A JP2002081521A JP2002081521A JP2003276104A JP 2003276104 A JP2003276104 A JP 2003276104A JP 2002081521 A JP2002081521 A JP 2002081521A JP 2002081521 A JP2002081521 A JP 2002081521A JP 2003276104 A JP2003276104 A JP 2003276104A
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Norio Uchiumi
典朗 内海
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Takiron Co Ltd
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Takiron Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隠蔽性能及び印刷適性に優れた高隠蔽フィル
ムを提供する。 【解決手段】 少なくとも非白色系顔料を含んだ合成樹
脂よりなる芯層1の両面に、少なくとも白色系顔料を含
んだ合成樹脂よりなる外層2,2を積層一体化した積層
フィルムであって、芯層1の非白色系顔料の含有率Aは
0.1〜50重量%、芯層1の厚みBは3〜15μm、
外層2の白色系顔料の含有率Cは5〜50重量%、外層
2の厚みDは10〜50μmであり、且つ、次の式
(1),(2) 1[重量%][μm]≦A・B≦750[重量%][μm]
……(1) 100[重量%][μm]≦C・D≦2500[重量%][μ
m] ……(2) を同時に満足する構成の高隠蔽フィルムとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、隠蔽性能及び印刷
適性に優れた高隠蔽フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、隠蔽フィルムとして、黒色
系、白色系もしくはシルバー系の顔料を添加した熱可塑
性樹脂をフィルム状に押出成形したものや、インフレー
ション成形したものが知られている。また、基材フィル
ムの片面に、その隠蔽性能を高めるために、黒色又は灰
色の印刷層を形成することが多い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、黒色系
やシルバー系の顔料を添加することで隠蔽性能を付与し
たフィルムは、表面に鮮明な印刷ができないという問題
がある。そのため、用途が大幅に制限され、例えば印刷
用の原反フィルム等として使用することは困難である。
【0004】これに対し、白色系の顔料を添加して隠蔽
性能を付与したフィルムは、印刷適性が良好であるもの
の、黒色系やシルバー系の顔料を添加したフィルムに比
べると隠蔽性能に劣るという問題がある。そのため、多
量の白色系顔料を添加するか、フィルムの厚みを増大さ
せることにより、隠蔽性能を高めるようにしている。け
れども、前者のように多量の顔料を添加する場合は、フ
ィルムが脆弱化して機械的物性が低下するという問題が
あり、また、後者のようにフィルムの厚みを増大させる
場合は、薄いフィルムを必要とする用途に使用すること
が難しくなる。
【0005】一方、アルミニウム蒸着フィルムやアルミ
ニウム箔をラミネートして隠蔽性能を付与したフィルム
は、その製造ライン中にラミネート工程が必要となるの
で、製造コストが高くなるという問題があり、特に、ア
ルミニウム箔をラミネートしたフィルムは、再生利用が
難しいという問題もある。
【0006】更に、フィルム裏面に黒色又は灰色の印刷
層を形成したフィルムは、印刷工程が必要となるので製
造コストが高くなり、しかも、フィルムの表面にしか鮮
明な印刷ができないという問題がある。
【0007】本発明は上記の問題に対処すべくなされた
もので、その目的とするところは、厚みが薄いにもかか
わらず高い隠蔽性能を備え、両面とも良好な印刷適性を
備えた高隠蔽フィルムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1に係る高隠蔽フィルムは、少なく
とも非白色系顔料を含んだ合成樹脂よりなる芯層の両面
に、少なくとも白色系顔料を含んだ合成樹脂よりなる外
層を積層一体化した積層フィルムであって、芯層の非白
色系顔料の含有率Aは0.1〜50重量%、芯層の厚み
Bは3〜15μm、外層の白色系顔料の含有率Cは5〜
50重量%、外層の厚みDは10〜50μmであり、且
つ、次の式(1),(2) 1[重量%][μm] ≦ A・B ≦ 750[重量%][μm] ……(1) 100[重量%][μm] ≦ C・D ≦ 2500[重量%][μm] ……(2) を同時に満足することを特徴とするものである。
【0009】この高隠蔽フィルムは、芯層の両面に積層
一体化された外層が少なくとも白色系顔料を含む白色系
ないし有色系の層であるため、両面とも良好な印刷適性
を備え、片面もしくは両面に鮮明に印刷することができ
る。そして、これらの外層に挟まれる芯層が、白色系顔
料よりも隠蔽性能の高い非白色系顔料を少なくとも含ん
だ層であって、上記式(1)に示すように非白色系顔料の
含有率Aと芯層の厚みBとの積A・Bが1[重量%][μ
m]以上、750[重量%][μm]以下であり、且つ、外
層の白色系顔料の含有率Cと外層の厚みDとの積C・D
が上記式(2)に示すように100[重量%][μm]以
上、2500[重量%][μm]以下であるため、高い隠蔽
性能が発揮される。
【0010】芯層の非白色系顔料の含有率Aと芯層の厚
みBとの積A・Bが1[重量%][μm]を下回り、且つ、
白色系顔料の含有率Cと外層の厚みDとの積C・Dが1
00[重量%][μm]を下回るときは、充分な隠蔽性能を
発揮し難くなり、また、外層を通して非白色系の芯層が
若干視認できるようになるので美観や印刷の鮮明さも低
下する。一方、芯層の非白色系顔料の含有率Aと芯層の
厚みBとの積A・Bが750[重量%][μm]を上回り、
且つ、白色系顔料の含有率Cと外層の厚みDとの積C・
Dが2500[重量%][μm]を上回るときは、隠蔽性能
が更に向上し外層の白さも増す(白色系顔料のみを添加
したとき)が、顔料の増加によってフィルムが脆弱化し
たり、フィルムが厚くなり過ぎるといった不都合を生じ
る。
【0011】次に、本発明の請求項2に係る高隠蔽フィ
ルムは、上記請求項1のフィルムにおいて、その芯層の
非白色系顔料がカーボン粉等の黒色系顔料であって、そ
の含有率Aが0.1〜5重量%であり、且つ、式(1)
におけるA・Bの上限値が75[重量%][μm]であるこ
とを特徴とするものである。
【0012】カーボン粉等の黒色系顔料は、非白色系顔
料の中でも特に隠蔽性能が高いものあるため、この高隠
蔽フィルムのように、芯層中における黒色系顔料の含有
率が0.1〜5重量%と低くなり、その含有率Aと芯層
の厚みBとの積A・Bの上限値が75[重量%][μm]と
小さくなっても、充分な隠蔽性能が発揮される。
【0013】次に、本発明の請求項3に係る高隠蔽フィ
ルムは、上記請求項1のフィルムにおいて、その芯層の
非白色系顔料がブラウン系顔料又はシルバー系顔料であ
って、その含有率Aが1〜50重量%であり、且つ、式
(1)におけるA・Bの下限値が10[重量%][μm]で
あることを特徴とするものである。
【0014】ブラウン系顔料やシルバー系顔料は、白色
系顔料に比べると隠蔽性能は高いけれども、黒色系顔料
に比べると隠蔽性能は少し劣っている。そのため、この
高隠蔽フィルムのように芯層中にブラウン系顔料やシル
バー系顔料を含有させる場合は、その含有率Aを1〜5
0重量%と多くし、その含有率Aと芯層の厚みBとの積
A・Bの下限値を10[重量%][μm]に上げると高い隠
蔽性能が発揮される。
【0015】次に、本発明の請求項4に係る高隠蔽フィ
ルムは、上記請求項1〜3のいずれかのフィルムにおい
て、そのフィルム全体の厚みが30〜100μmであ
り、全光線透過率が7%以下であることを特徴とするも
のである。
【0016】この高隠蔽フィルムのように全体の厚みが
30〜100μmであると、薄いフィルムが要求される
用途にも使用可能となり、しかも、全光線透過率が7%
以下であると、実質的に不透明なフィルムと変わらなく
なって高い隠蔽性能を発揮することができる。
【0017】次に、本発明の請求項5に係る高隠蔽フィ
ルムは、上記請求項1〜4のいずれかのフィルムにおい
て、その明度が85以上であることを特徴とするもので
ある。
【0018】この高隠蔽フィルムのように明度が85以
上であると、表面の白さが優れるため鮮明な印刷を行う
ことができる。
【0019】次に、本発明の請求項6に係る高隠蔽フィ
ルムは、上記請求項1〜5のいずれかのフィルムにおい
て、その外層の表面に、着色顔料を含まない合成樹脂よ
りなる表面層が積層一体化されていることを特徴とする
ものである。
【0020】この高隠蔽フィルムのように外層の表面に
着色顔料を含まない表面層が積層一体化されていると、
例えば多層押出成形手段によってこの高隠蔽フィルムを
押出成形するとき、Tダイの押出口の周囲に顔料の分散
剤や添加剤の劣化物等のいわゆる「目ヤニ」が付着しな
いため、目ヤニによりフィルム表面にスジ状のキズが入
るのを防止することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の具
体的な実施形態を詳述する。
【0022】図1は本発明の一実施形態に係る高隠蔽フ
ィルムの断面図である。
【0023】この高隠蔽フィルムは、芯層1の両面に外
層2,2を積層一体化してなる三層構造の積層フィルム
であって、芯層1は少なくとも非白色系顔料を含んだ合
成樹脂よりなる層であり、外層2は少なくとも白色系顔
料を含んだ合成樹脂よりなる層である。
【0024】これらの芯層1や外層2を形成する合成樹
脂は、熱可塑性の樹脂であれば特に限定されるものでは
なく、例えば、ポリプロピレン(ホモポリマーでも、エ
チレン等のオレフィンとのランダムコポリマー、ブロッ
クコポリマー、ターポリマーでもよい)、ポリエチレン
(高密度PEでも低密度PEでもよい)、ポリエチレン
テレフタレート、ポリスチレン、アクリル系エラストマ
ー、EVAなどが単独で、或は、2種以上混合して使用
される。
【0025】また、これらの芯層1や外層2には、上記
の顔料の他に、酸化防止剤、帯電防止剤、滑剤、アンチ
ブロックキング剤、核剤、光安定剤、紫外線吸収剤、抗
菌剤等の各種添加剤を、必要に応じて適量添加してもよ
い。
【0026】芯層1に含有させる非白色系顔料は、黒色
系顔料とブラウン系顔料とシルバー系顔料とに大別され
る。黒色系顔料としてはカーボン粉、鉄黒等が好ましく
使用され、ブラウン系顔料としては酸化鉄、弁柄粉等が
好ましく使用され、シルバー系顔料としては酸化亜鉛粉
や酸化アルミニウム粉等が好ましく使用される。特にカ
ーボン粉は少量で隠蔽性を発揮するので好ましい。これ
らの非白色系顔料は単独もしくは組み合わせて用いられ
るが、場合によっては他の顔料、例えば酸化チタンなど
の白色系顔料などを、グレー色などの隠蔽性を損なわな
い範囲で少量添加することもできる。
【0027】一方、外層2に含有させる白色系顔料とし
ては、酸化チタン粉、亜鉛華、硫化亜鉛等が好ましく使
用される。特に、酸化チタンは隠蔽性が良好であるので
好ましい。この酸化チタンの更に好ましい含有率は10
〜30重量%である。これらの白色系顔料は単独又は組
み合わせて用いられるが、場合によっては他の有色顔料
を上記白色系顔料と共に用いることもできる。その場合
は、白色系顔料により隠蔽性を外層2に付与すると共
に、有色顔料により外層2の色相をブラウン色やアイボ
リー色やグレー色やブルー色などにすることができる。
例えば、ブラウン色にするには、弁柄やモリブデートオ
レンジなども、アイボリー色にするにはカーボンとチタ
ンエローなども、グレー色にするにはカーボン粉など
も、ブルー色にするにはコバルトブルーなども添加すれ
ばよい。
【0028】上記の芯層1は、非白色系顔料の含有率A
が0.1〜50重量%の範囲内、厚みBが3〜15μm
の範囲内であって、且つ、次の式(1)、即ち、 1[重量%][μm] ≦ A・B ≦ 750[重量%][μm] ……(1) を満たすように非白色系顔料の含有率Aと厚みBが設定
されている。
【0029】そして、上記の外層2は、白色系顔料の含
有率Cが5〜50重量%の範囲内、厚みDが10〜50
μmの範囲内であって、且つ、次の式(2)、即ち、 100[重量%][μm] ≦ C・D ≦ 2500[重量%][μm] ……(2) を満たすように白色系顔料の含有率Cと厚みDが設定さ
れている。
【0030】芯層1と外層2が上記の諸条件を同時に満
足する高隠蔽フィルムは、後述の実験データから判るよ
うに、フィルム全体の厚さが23〜115μmと薄いに
もかかわらず優れた隠蔽性能を有し、全光線透過率が7
%以下と低く、不透明のフィルムとなる。そして、明度
が85以上と高く、表面の白さが強い奇麗な高隠蔽フィ
ルムとなるため、印刷適性が良好で鮮明な印刷をフィル
ム両面に行うことが可能であり、また、フィルムの脆弱
化も見られないので伸びが良好である。
【0031】しかし、芯層1の非白色系顔料の含有率A
と芯層1の厚みBとの積A・Bが1[重量%][μm]を下
回り、且つ、外層2の白色系顔料の含有率Cと外層2の
厚みDとの積C・Dが100[重量%][μm]を下回ると
きは、充分な隠蔽性能を発揮し難くなり、また、外層2
を通して非白色系の芯層1が若干視認されるようになる
ため表面の白さが低下し、美観や印刷の鮮明さが損なわ
れるといった不都合を生じる。また、芯層1の積A・B
が上記の式(1)を満たし、外層2の積C・Dが上記の
式(2)を満たす場合であっても、芯層1の非白色系顔
料の含有率Aや外層2の白色系顔料の含有率Cが50重
量%を越える場合は、フィルムが脆弱化して伸びが低下
するといった不都合を生じるので、不適当である。
【0032】一方、芯層1の非白色系顔料の含有率Aと
芯層1の厚みBとの積A・Bが750[重量%][μm]を
上回り、且つ、外層2の白色系顔料の含有率Cと外層2
の厚みDとの積C・Dが2500[重量%][μm]を上回
るときは、隠蔽性能が更に向上し外層2の白さも増す
が、非白色系顔料及び白色系顔料の含有率A,Cが50
重量%を越えてフィルムが脆弱化したり、フィルムの全
体厚みが115μmを越えて厚くなり過ぎるといった不
都合を生じるので、不適当である。
【0033】芯層1に非白色系顔料として前述のカーボ
ン粉等の黒色系顔料を含有させる場合は、その含有率A
を0.1〜5重量%の範囲内とし、上記の式(1)にお
けるA・Bの上限値を75[重量%][μm]とすることが
好ましい。カーボン粉等の黒色系顔料は、非白色系顔料
の中でも特に隠蔽性能が高いため、その含有率Aや、含
有率Aと芯層1の厚みBとの積A・Bの上限値を上記の
ように低く設定しても、充分な隠蔽性能を発揮すること
ができる。カーボン粉等の黒色系顔料の含有率Aを5重
量%以上にすると、黒色度が強くなりすぎて外層2を通
して芯層1が視認されるという不都合を生じる。カーボ
ン粉の更に好ましい含有率は0.2〜1.0重量%であ
る。
【0034】これに対し、上記の芯層1に非白色系顔料
として前述のブラウン系顔料又はシルバー系顔料を含有
させる場合は、その含有率Aを1〜50重量%の範囲内
とし、上記の式(1)におけるA・Bの下限値を10
[重量%][μm]とすることが好ましい。既述したよう
に、ブラウン系顔料やシルバー系顔料は、白色系顔料に
比べると隠蔽性能は高いけれども、黒色系顔料に比べる
と隠蔽性能が少し劣っているため、上記のように含有率
Aを1〜50重量%と多くし、含有率Aと芯層1の厚み
Bとの積A・Bの下限値を10[重量%][μm]に上げる
と、高い隠蔽性能を発揮することができる。
【0035】芯層1と外層2が前記の諸条件を同時に満
足する高隠蔽フィルムは、前述したようにフィルム全体
の厚みが23〜115μmとなるが、芯層1と外層2の
厚みは、前記の厚み条件の範囲内において、フィルム全
体の厚みが30〜100μmの範囲内となるように設定
することが望ましい。このように芯層1と外層2の厚み
を設定してフィルム全体の厚みを30〜100μmの範
囲内とした高隠蔽フィルムは、引張り強度があり、薄い
フィルムが要求される用途にも使用が可能である。高隠
蔽フィルムの全体厚みが30μmを下回る場合は、引張
り強度が小さいため破断等の恐れがあり、一方、100
μmより厚い場合は、薄いフィルムの要求される用途に
使用し難いので、その用途がかなり制限される。
【0036】以上のような三層構造の高隠蔽フィルム
は、例えば三層共押出機を使用し、非白色系顔料を含ん
だ溶融合成樹脂の上下に、白色系顔料を含んだ溶融合成
樹脂を重ねて、T−ダイの押出口から、30〜100μ
mの厚さのフィルム状に共押出成形することによって、
容易に製造することができる。また、インフレーション
法等によっても容易に製造することができる。
【0037】図2は本発明の他の実施形態に係る高隠蔽
フィルムの断面図である。
【0038】この高隠蔽フィルムは、前述した高隠蔽フ
ィルムの外層2,2の表面に、着色顔料を含まない合成
樹脂よりなる表面層3,3を積層一体化したものであ
る。この表面層3は無色透明でもよく、染料等の可溶性
着色剤により着色されていてもよい。表面層3の材料樹
脂としては、前述した芯層1や外層2と同様の熱可塑性
樹脂が使用される。また、表面層3の厚みは、高隠蔽フ
ィルムの全体厚みが大幅に増加しないように1〜20μ
m程度とすることが好ましい。
【0039】このような着色顔料を含まない表面層3を
外層2の表面に積層一体化した高隠蔽フィルムは、上述
した多層共押出機を用いて押出成形するときに、Tダイ
の押出口の周囲に顔料の分散剤や添加剤の劣化物等のい
わゆる「目ヤニ」が付着しないため、目ヤニによってフ
ィルム表面にスジ状のキズが入るのを防止できる利点が
ある。
【0040】この高隠蔽フィルムの他の構成は前述した
高隠蔽フィルムと同様であるので、図2において同一部
材に同一符号を付し、説明を省略する。
【0041】次に、本発明の更に具体的な実施例を詳述
する。
【0042】[実施例1]三層共押出機を使用し、非白
色系顔料としてカーボン粉を0.3重量%含有させたポ
リプロピレンと、その上下の白色系顔料として酸化チタ
ン粉を18重量%含有させたポリプロピレンとを、T−
ダイの押出口からフィルム状に三層共押出成形すること
により、カーボン粉の含有率Aが0.3重量%で厚みB
が10μmである芯層、酸化チタン粉の含有率Cが18
重量%で厚みDが20μmである外層、A・Bが3[重
量%][μm]、C・Dが360[重量%][μm]、全体の
厚みが50μmである外層/芯層/外層の三層構造の高
隠蔽フィルムを作製した。
【0043】この高隠蔽フィルムについて、隠蔽性能、
明度L※、全光線透過率、ヘイズ、伸びをそれぞれ測定
し、その結果を下記の表1に示した。
【0044】隠蔽性能は、白黒の市松模様紙の上に高隠
蔽フィルムを重ねて上方30cmの高さから肉眼で市松
模様を視認できるか否かを調べ、実質的に視認できない
場合は○、ある程度視認できる場合は×で示した。
【0045】また、明度はミノルタ(株)製の色彩色差
計を用い、JIS K 7105−1981により、全
光線透過率とヘイズはスガ試験機(株)製の直読ヘイズ
コンピューターHGM−20Pを用い、JIS K 7
105−1981により、伸びは(株)島津製作所製の
AUTOGRAPH AGS−100Aを用い、JIS
K 7129−1989により、測定したものであ
る。
【0046】[実施例2〜9]実施例1と同様に三層共
押出機を使用し、カーボン粉の含有量、酸化チタン粉の
含有量、芯層の厚み、外層の厚みを種々変更することに
よって、下記表1の実施例2〜9にそれぞれ示すカーボ
ン粉の含有率、芯層の厚み、酸化チタン粉の含有率、外
層の厚み、A・B値、C・D値、全体の厚みを備えた三
層構造の高隠蔽フィルムを作製した。そして、それぞれ
の高隠蔽フィルムについて、実施例1と同様に隠蔽性
能、明度L※、全光線透過率、ヘイズ、伸びをそれぞれ
測定し、その結果を下記の表1に示した。
【0047】[比較例1]比較のために、酸化チタン粉
を30重量%含有させたポリプロピレンを単層でフィル
ム状に押出成形して、厚みが60μmの隠蔽フィルムを
作製し、実施例1と同様に隠蔽性能、明度L※、全光線
透過率、ヘイズ、伸びをそれぞれ測定した。その結果を
下記の表1に示す。
【0048】[比較例2,3]実施例1と同様に三層共
押出機を使用し、カーボン粉の含有量、酸化チタン粉の
含有量、芯層の厚み、外層の厚みをそれぞれ変更するこ
とによって、下記表1の比較例2,3にそれぞれ示すカ
ーボン粉の含有率、芯層の厚み、酸化チタン粉の含有
率、外層の厚み、A・B値、C・D値、全体の厚みを備
えた三層構造の隠蔽フィルムを作製した。そして、各隠
蔽フィルムについて、実施例1と同様に隠蔽性能、明度
L※、全光線透過率、ヘイズ、伸びをそれぞれ測定し、
その結果を下記の表1に示した。
【0049】
【表1】
【0050】この表1を見ると、実施例1〜9の高隠蔽
フィルムは、いずれもフィルム全体の厚みが70μ以下
と薄いにも拘らず隠蔽性能に優れており、全光線透過率
が4%以下、ヘイズが90%以上で、不透明に近いフィ
ルムとなっている。そして、明度が85以上と高く表面
の白さが強いため、奇麗で鮮明な印刷を行うことがで
き、しかも、脆弱化が見られず伸びが300%以上であ
り、機械的物性が良好である。
【0051】これに対し、カーボン粉を含んだ芯層がな
い比較例1の単層フィルムは、酸化チタン含有率Cと厚
みDとの積C・Dが1800[重量%][μm]と高く、実
施例1〜9の高隠蔽フィルムの2倍以上であるにも拘ら
ず、隠蔽性能に劣っており、全光線透過率が9.5%で
半透明に近いフィルムとなっている。このことから、カ
ーボン粉を含んだ芯層は隠蔽性能に大きく寄与し、必要
不可欠な層であることが判る。但し、比較例1の単層フ
ィルムは芯層がないので明度が極めて高く、白さが強い
ので印刷適性は優秀である。
【0052】また、比較例2の隠蔽フィルムのように、
外層の酸化チタン含有量Cが50重量%を越え、厚みD
も大きくてC・D値が2500[重量%][μm]を越える
ものは、全光線透過率が0.3%と極めて低くヘイズが
100%で不透明なフィルムであり、優れた隠蔽性能を
発揮するけれども、外層の脆弱化によって伸び等の機械
的物性が大幅に低下するので実用性に劣る。
【0053】また、比較例3の隠蔽フィルムのように、
芯層のA・B値が1[重量%][μm]を下回り、且つ、外
層のC・D値が下限値の100[重量%][μm]もしくは
それ以下であるものは、隠蔽性能に劣るだけでなく、明
度も高くないため印刷適性もあまり良くない。
【0054】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の高隠蔽フィルムは、その厚みが薄いにも拘らず優れた
隠蔽性能を有し、両面が美麗で白さが強く印刷適性が良
好であるため鮮明な印刷を行うことができ、脆弱化によ
る伸びその他の物性の低下も実質的にないといった効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る高隠蔽フィルムの断
面図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係る高隠蔽フィルムの
断面図である。
【符号の説明】
1 芯層 2 外層 3 表面層
フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA21B AA21C AA21H AA37A AA37H AK01A AK01B AK01C AK01D AK01E AK07 BA03 BA05 BA10B BA10C BA10D BA10E BA25A CA13A CA13B CA13C EH202 JN02 YY00A

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも非白色系顔料を含んだ合成樹脂
    よりなる芯層の両面に、少なくとも白色系顔料を含んだ
    合成樹脂よりなる外層を積層一体化した積層フィルムで
    あって、 芯層の非白色系顔料の含有率Aは0.1〜50重量%、
    芯層の厚みBは3〜15μm、外層の白色系顔料の含有
    率Cは5〜50重量%、外層の厚みDは10〜50μm
    であり、且つ、次の式(1),(2) 1[重量%][μm] ≦ A・B ≦ 750[重量%][μm] ……(1) 100[重量%][μm] ≦ C・D ≦ 2500[重量%][μm] ……(2) を同時に満足することを特徴とする高隠蔽フィルム。
  2. 【請求項2】上記芯層の非白色系顔料がカーボン粉等の
    黒色系顔料であって、その含有率Aが0.1〜5重量%
    であり、且つ、上記式(1)におけるA・Bの上限値が
    75[重量%][μm]である請求項1に記載の高隠蔽フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】上記芯層の非白色系顔料がブラウン系顔料
    又はシルバー系顔料であって、その含有率Aが1〜50
    重量%であり、且つ、上記式(1)におけるA・Bの下
    限値が10[重量%][μm]である請求項1に記載の高隠
    蔽フィルム。
  4. 【請求項4】フィルム全体の厚みが30〜100μmで
    あり、全光線透過率が7%以下である請求項1ないし請
    求項3のいずれかに記載の高隠蔽フィルム。
  5. 【請求項5】明度が85以上である請求項1ないし請求
    項4のいずれかに記載の高隠蔽フィルム。
  6. 【請求項6】外層の表面に、着色顔料を含まない合成樹
    脂よりなる表面層が積層一体化されている請求項1ない
    し請求項5のいずれかに記載の高隠蔽フィルム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR101105419B1 (ko) * 2009-04-13 2012-01-17 주식회사 디젠 양면 인쇄 프린터용 섬유원단 및 그 제조방법

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