JP2003276406A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JP2003276406A JP2002077930A JP2002077930A JP2003276406A JP 2003276406 A JP2003276406 A JP 2003276406A JP 2002077930 A JP2002077930 A JP 2002077930A JP 2002077930 A JP2002077930 A JP 2002077930A JP 2003276406 A JP2003276406 A JP 2003276406A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドライ路面での操縦安定性やパターンノイズ
を悪化させることなく、泥濘地走行性能を向上すること
を可能にした空気入りタイヤを提供する。 【解決手段】 トレッド部1のショルダー領域にラグ溝
8を有する空気入りタイヤにおいて、ラグ溝8の溝底
に、ラグ溝8を長手方向に沿って溝深さ方向に切り欠い
た断面にて三角形状をなす少なくとも1つの突起9を設
け、突起9の高さhを溝深さSGDに対してh≦SGD
/2の関係にすると共に、突起9のトレッドセンター側
の斜面の傾斜角度αと突起9のトレッド外側の斜面の傾
斜角度βとをα<β≦90°の関係にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、泥濘地走行用とし
て好適な空気入りタイヤに関し、さらに詳しくは、泥濘
地走行性能の改善を図るに際し、他のタイヤ性能の悪化
を回避するようにした空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】マッドアンドスノーの用途に分類される
空気入りタイヤにおいて、泥濘地走行性能は重要な性能
のひとつである。この泥濘地走行性能を高めるために、
トレッド部における溝面積比率を増大させたり、ラグ溝
幅を拡大するなどの手法が従来から提案されている。し
かしながら、溝面積比率やラグ溝幅を大きくすること
は、ドライ路面での操縦安定性やパターンノイズを悪化
させる要因になる。そのため、これら手法では、泥濘地
走行性能と他のタイヤ性能との両立が極めて困難であっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ドラ
イ路面での操縦安定性やパターンノイズを悪化させるこ
となく、泥濘地走行性能を向上することを可能にした空
気入りタイヤを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため
の本発明の空気入りタイヤは、トレッド部のショルダー
領域にラグ溝を有する空気入りタイヤにおいて、前記ラ
グ溝の溝底に、該ラグ溝を長手方向に沿って溝深さ方向
に切り欠いた断面にて三角形状をなす少なくとも1つの
突起を設け、該突起の高さhを溝深さSGDに対してh
≦SGD/2の関係にすると共に、該突起のトレッドセ
ンター側の斜面の傾斜角度αと該突起のトレッド外側の
斜面の傾斜角度βとをα<β≦90°の関係にしたこと
を特徴とするものである。
【0005】このようにラグ溝の溝底に所定の断面形状
を有する少なくとも1つの突起を設けたことにより、ラ
グ溝の溝幅を必要以上に広げることなく排土性を向上す
ることが可能になる。従って、ドライ路面での操縦安定
性やパターンノイズを悪化させることなく、泥濘地走行
性能を向上することができる。また、突起の高さhをラ
グ溝の溝深さSGDの半分以下に抑えているためウエッ
ト性能を阻害することはない。
【0006】本発明において、突起の高さhは溝深さS
GDに対してSGD/5≦h≦SGD/2の関係にする
ことが好ましい。また、突起のトレッドセンター側の斜
面の傾斜角度αと突起のトレッド外側の斜面の傾斜角度
βとは30°≦α<β≦90°の関係にすることが好ま
しい。更に、突起のトレッドセンター側の斜面の傾斜角
度αと突起のトレッド外側の斜面の傾斜角度βとはβ−
α≧30°の関係にすることが好ましい。これら条件を
満足することで、より良好な排土性を得ることが可能に
なる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について添付の図面
を参照して詳細に説明する。
【0008】図1は本発明の実施形態からなる空気入り
タイヤを示すものである。図1において、1はトレッド
部、2はサイドウォール部、3はビード部である。左右
一対のビード部3,3間にはカーカス層4が装架されて
いる。カーカス層4のタイヤ幅方向の両端部はそれぞれ
ビードコア5の廻りにタイヤ内側から外側へ折り返され
ている。また、トレッド部1におけるカーカス層4の外
周側には複数層のベルト層6が設けられている。但し、
これらは単なる例示であって、タイヤ内部構造は特に限
定されるものではない。
【0009】トレッド部1のセンター領域には、タイヤ
周方向に延びる複数本の主溝7が設けられている。一
方、トレッド部1のショルダー領域には、タイヤ幅方向
に延びる複数本のラグ溝8が設けられている。これらラ
グ溝8は少なくともショルダー領域に存在していること
が必要であるが、センター側まで延在していても良い。
また、トレッド部1には図示しない横溝やサイプを設
け、主溝7によって区分されるリブをブロック化しても
良い。
【0010】上記ラグ溝8の溝底には、図2に示すよう
に、該ラグ溝8を長手方向に沿って溝深さ方向に切り欠
いた断面にて三角形状をなす複数の突起9が設けられて
いる。これら突起9はラグ溝8の全幅にわたって形成す
ることが好ましいが、その幅方向の一部に設けることも
可能である。突起9の溝底からの高さhは、ラグ溝8の
溝深さSGDに対して、h≦SGD/2、より好ましく
はSGD/5≦h≦SGD/2の関係を満足している。
また、突起9のトレッドセンター側の斜面の傾斜角度α
と突起9のトレッド外側の斜面の傾斜角度βとは、α<
β≦90°、より好ましくは30°≦α<β≦90°の
関係を満足している。但し、突起9の斜面の傾斜角度
α,βは突起9を形成する三角形の底辺に対する角度で
ある。
【0011】図3(a)に示すように、トレッド部1が
接地していない時、ラグ溝8の溝底ライン8Aはトレッ
ドラジアスにしたがって湾曲した状態にある。これに対
して、図3(b)に示すように、トレッド部1が接地し
ている時は、ラグ溝8の溝底ライン8Aは直線状にな
る。本発明では、タイヤが接地している時と接地してい
ない時との溝底半径の変化を利用することで、ラグ溝8
に詰まった泥を溝外へ誘導するのである。
【0012】ここで、突起9の高さhがSGD/5未満
であると排土性の改善効果が不十分となり、逆にSGD
/2を超えるとウエット性能が低下し、ハイドロプレー
ニング現象を生じ易くなる。突起9のトレッド外側の斜
面の傾斜角度βが90°を超えると排土性が悪化する。
突起9のトレッドセンター側の斜面の傾斜角度αが30
°未満であると排土性の改善効果が不十分となり、β以
上になると排土性が悪化する。特に、β−α≧30°の
関係を満足すれば、より良好な排土性を得ることが可能
になる。
【0013】上述のようにラグ溝8の溝底に所定の断面
形状を有する突起9を設けた場合、排土性の改善により
泥濘地走行性能の向上が可能となり、従来のように溝面
積比率を増大させたり、ラグ溝幅を拡大する必要がなく
なるので、ドライ路面での操縦安定性の悪化やパターン
ノイズの悪化を回避することができる。
【0014】
【実施例】タイヤサイズ265/70R16で、トレッ
ド部のショルダー領域に複数本のラグ溝を有する空気入
りタイヤにおいて、ラグ溝の溝底に断面三角形状の複数
の突起を設けた本発明タイヤ1〜4及び比較タイヤ1〜
3と、ラグ溝の溝底を平坦にした従来タイヤ1〜2をそ
れぞれ製作した。本発明タイヤ1〜4及び比較タイヤ1
〜3は、表1に示すように、突起の高さhの溝深さSG
Dに対する比、突起のトレッドセンター側の斜面の傾斜
角度α、突起のトレッド外側の斜面の傾斜角度βを種々
異ならせたものである。従来タイヤ2は従来タイヤ1に
比べてラグ溝幅だけを広くしたものである。表1におい
て、ラグ溝幅は従来タイヤ1を100とする指数値であ
る。
【0015】これら試験タイヤについて、下記の測定条
件で、ウエット性能、泥濘地走行性能、ドライ路面での
操縦安定性、パターンノイズを評価し、その結果を表1
に併せて示した。
【0016】ウエット性能:試験タイヤを空気圧200
kPaにて車両に装着し、水深10mmのプールを設け
た直進路を走行し、そのプールの通過速度を徐々に増大
させ、ハイドロプレーニング現象が発生したときの速度
を測定した。評価結果は、従来タイヤ1を100とする
指数にて示した。この指数値が大きいほどウエット性能
が良好であることを意味する。
【0017】泥濘地走行性能:試験タイヤを空気圧20
0kPaにて車両に装着し、泥濘地を走行し、走行後に
おける泥の付着量を測定した。評価結果は、従来タイヤ
1を100とする指数にて示した。この指数値が大きい
ほど泥濘地走行性能が良好であることを意味する。
【0018】ドライ路面での操縦安定性:試験タイヤを
空気圧200kPaにて車両に装着し、乾燥した舗装路
面にてテストドライバーによるフィーリングテストを行
った。評価結果は、従来タイヤ1を100とする指数に
て示した。この指数値が大きいほどドライ路面での操縦
安定性が良好であることを意味する。
【0019】パターンノイズ:試験タイヤを空気圧20
0kPaにて車両に装着し、乾燥した舗装路面を車両が
通過する際のパターンノイズに起因する騒音レベルを測
定した。評価結果は、測定値の逆数を用い、従来タイヤ
1を100とする指数にて示した。この指数値が大きい
ほどパターンノイズが少ないことを意味する。
【0020】
【表1】
【0021】この表1から判るように、本発明タイヤ1
〜4はいずれも泥濘地走行性能が良好であり、しかもウ
エット性能、ドライ路面での操縦安定性、パターンノイ
ズは従来タイヤ1と同等レベルに維持することができ
た。一方、従来タイヤ2はラグ溝幅を広く設定している
ため泥濘地走行性能やウエット性能が良好であるもの
の、ドライ路面での操縦安定性やパターンノイズが悪化
していた。比較タイヤ1はα>βであるため泥濘地走行
性能が悪化していた。比較タイヤ2はβ>90°である
ため泥濘地走行性能が悪化していた。比較タイヤ3はh
>SGD/2であるためウエット性能が悪化していた。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ト
レッド部のショルダー領域にラグ溝を有する空気入りタ
イヤにおいて、ラグ溝の溝底に、該ラグ溝を長手方向に
沿って溝深さ方向に切り欠いた断面にて三角形状をなす
少なくとも1つの突起を設け、該突起の高さhを溝深さ
SGDに対してh≦SGD/2の関係にすると共に、該
突起のトレッドセンター側の斜面の傾斜角度αと該突起
のトレッド外側の斜面の傾斜角度βとをα<β≦90°
の関係にしたから、ラグ溝の溝幅を必要以上に広げるこ
となく排土性(マッド性能)を向上することが可能にな
り、その結果として、ドライ路面での操縦安定性やパタ
ーンノイズを悪化させることなく、泥濘地走行性能を向
上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示
す断面図である。
【図2】図1のA部の拡大断面図である。
【図3】ラグ溝に設けた突起を示し、(a)はトレッド
部が接地していない時の輪郭図であり、(b)はトレッ
ド部が接地している時の輪郭図である。
【符号の説明】
1 トレッド部 2 サイドウォール部 3 ビード部 4 カーカス層 5 ビードコア 6 ベルト層 7 主溝 8 ラグ溝 9 突起 h 突起の高さ SGD ラグ溝の溝深さ α 突起のトレッドセンター側の斜面の傾斜角度 β 突起のトレッド外側の斜面の傾斜角度

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレッド部のショルダー領域にラグ溝を
    有する空気入りタイヤにおいて、前記ラグ溝の溝底に、
    該ラグ溝を長手方向に沿って溝深さ方向に切り欠いた断
    面にて三角形状をなす少なくとも1つの突起を設け、該
    突起の高さhを溝深さSGDに対してh≦SGD/2の
    関係にすると共に、該突起のトレッドセンター側の斜面
    の傾斜角度αと該突起のトレッド外側の斜面の傾斜角度
    βとをα<β≦90°の関係にした空気入りタイヤ。
  2. 【請求項2】 前記突起の高さhを溝深さSGDに対し
    てSGD/5≦h≦SGD/2の関係にした請求項1に
    記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】 前記突起のトレッドセンター側の斜面の
    傾斜角度αと前記突起のトレッド外側の斜面の傾斜角度
    βとを30°≦α<β≦90°の関係にした請求項1又
    は請求項2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 【請求項4】 前記突起のトレッドセンター側の斜面の
    傾斜角度αと前記突起のトレッド外側の斜面の傾斜角度
    βとをβ−α≧30°の関係にした請求項1〜3のいず
    れかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 泥濘地走行用である請求項1〜4のいず
    れかに記載の空気入りタイヤ。
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