JP2003281131A - 自然言語処理システム及び自然言語処理方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

自然言語処理システム及び自然言語処理方法、並びにコンピュータ・プログラム

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JP2003281131A
JP2003281131A JP2002079627A JP2002079627A JP2003281131A JP 2003281131 A JP2003281131 A JP 2003281131A JP 2002079627 A JP2002079627 A JP 2002079627A JP 2002079627 A JP2002079627 A JP 2002079627A JP 2003281131 A JP2003281131 A JP 2003281131A
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JP2002079627A
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Tomoko Okuma
智子 大熊
Hiroshi Masuichi
博 増市
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 活用語を参照するための特別な処理なしに活
用語の活用情報を取り扱えるようにする。 【解決手段】 形態素の中から活用情報を含むものを抽
出し、特定の助動詞や動詞を含んだ活用形挿入不要語彙
リストを参照し、活用形情報を持つ形態素の直後にくる
形態素が該リストに含まれていれば挿入して、活用情報
を単語相当の文字列として形態素解析結果に挿入する。
意味解析の段階では、活用語の活用形に応じた意味の相
違を文法ルールとして管理して、形態素解析結果に挿入
されている活用情報を文法ルールで参照して、活用形の
意味を特定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人間が日常的なコ
ミュニケーションに使用する自然言語を数学的に取り扱
うための自然言語処理システム及び自然言語処理方法、
並びにコンピュータ・プログラムに係り、特に、日本語
構文の統語・意味解析を行なう自然言語処理システム及
び自然言語処理方法、並びにコンピュータ・プログラム
に関する。
【0002】さらに詳しくは、本発明は、日本語文の活
用語の活用形に応じた意味解析を行う自然言語処理シス
テム及び自然言語処理方法、並びにコンピュータ・プロ
グラムに係り、特に、活用語を参照するための特別な処
理なしに活用語の活用情報を取り扱う自然言語処理シス
テム及び自然言語処理方法、並びにコンピュータ・プロ
グラムに関する。
【0003】
【従来の技術】日本語や英語など、人間が日常的なコミ
ュニケーションに使用する言葉のことを「自然言語」と
呼ぶ。多くの自然言語は、自然発生的な起源を持ち、人
類、民族、社会の歴史とともに進化してきた。勿論、人
は身振りや手振りなどによっても意思疎通を行なうこと
が可能であるが、自然言語により最も自然で且つ高度な
コミュニケーションを実現することができる。
【0004】他方、情報技術の発展に伴い、コンピュー
タが人間社会に定着し、各種産業や日常生活の中に深く
浸透している。いまやコンピュータ・データだけでな
く、画像や音響などほとんどすべての情報コンテンツが
コンピュータ上で取り扱われ、情報の編集・加工、蓄
積、管理、伝達、共有など高度な処理を行なうことが可
能となっている。
【0005】自然言語は、本来抽象的であいまい性が高
い性質を持つが、文章を数学的に取り扱うことにより、
コンピュータ処理を行なうことができる。この結果、機
械翻訳や対話システム、検索システムなど、自動化処理
により自然言語に関するさまざまなアプリケーション/
サービスが実現される。
【0006】自然言語処理は一般に、形態素解析、構文
解析、意味解析、文脈解析という各処理フェーズに区分
される。
【0007】形態素解析では、文を意味的最小単位であ
る形態素(morpheme)に分節して品詞の認定処理を行な
う。構文解析では、文法規則などを基に句構造などの文
の構造を解析する。文法規則が木構造であることから、
構文解析結果は一般に個々の形態素が係り受け関係など
を基にして接合された木構造となる。意味解析では、文
中の語の語義(概念)や、語と語の間の意味関係などに
基づいて、文が伝える意味を表現する意味構造を求め
て、意味構造を合成する。文脈解析では、文の系列であ
る文章(談話)を解析の基本単位とみなして、文間の意
味的なまとまりを得て談話構造を構成する。
【0008】統語意味解析では、構文解析などで係り受
け関係を求めた後の構造文に対して、動詞と主語などの
文中の他の構成要素との関係(すなわち、述語の格フレ
ーム)を記述した結合価辞書を用いて、述部とそれに係
る語の意味関係を抽出するということが行なわれてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】数多の言語の中でも日
本語はあいまい性が高く自然言語処理が困難であるとさ
れている。その一因として、日本語文では動詞や形容詞
などの活用語の活用形によって意味の解釈が異なるとい
う点を挙げることができる。
【0010】例えば以下に示すような類似する2つの文
例を考えた場合、文例(1)では接尾辞「そう」は「伝
聞」の意味を表しているが、他方の文例(2)の接尾辞
「そう」は推量を表している。
【0011】(1)彼は本を書くそうだ。 (2)彼は本を書きそうだ。
【0012】これらの違いは、接尾辞「そう」に係る動
詞の活用形の違いによって起こる。上記の文例(1)で
は動詞「書く」が連体形で「そう」に係っているのに対
し、文例(2)では動詞「書く」が連用形で係ってい
る。
【0013】また、以下に示すような2つの文例の場合
には、活用語の活用形が特定の助詞に相当する働きを持
つ場合がある。
【0014】(3)彼が川へ行っ、彼女が山へ行っ
た。 (4)彼が川へ行き、彼女が山へ行った。
【0015】上記の文例(3)では、接続助詞「て」が
「彼が川へ行く」と「彼女が山へ行く」の2つの句を接
続している。他方、文例(d)では、接続助詞の代わり
に「行く」が連用形になることによって句の接続が行わ
れている。
【0016】このように、日本語文の意味解析処理を行
う場合には、活用語の活用形が非常に重要な情報とな
る。
【0017】しかしながら、従来の形態素解析結果の見
出し語のみを入力とする日本語構文解析システムでは、
このような活用情報は入力文字列から失われてしまう。
上記の例にあるような意味の違いを扱うためには、形態
素解析の段階に戻って活用情報を取得しなければならな
い。
【0018】また、別の従来技術では「行く+連用形」
などのように見出し語の後に活用形を素性として接続し
ている。しかし、この手法を用いると、活用情報が特定
の品詞相当の役割を果たす場合に、後処理として構文解
析や意味解析を行う際に、該当する品詞を扱うためのル
ールとは別のルールを記述するか、別の処理を行わなけ
ればならない。
【0019】要するに従来の技術では、活用語の活用形
を扱うために文法ルールとは別の処理、あるいは特別な
文法ルールが必要になるため、多大なコストが発生す
る。
【0020】本発明の目的は、日本語文の活用語の活用
形に応じた意味解析を行うようにすることができる、優
れた自然言語処理システム及び自然言語処理方法、並び
にコンピュータ・プログラムを提供することにある。
【0021】本発明のさらなる目的は、活用語を参照す
るための特別な処理なしに活用語の活用情報を取り扱う
ことができる、優れた自然言語処理システム及び自然言
語処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供す
ることにある。
【0022】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、上記
課題を参酌してなされたものであり、その第1の側面
は、活用語の活用情報を取り扱う自然言語処理システム
又は自然言語処理方法であって、入力文を構成する形態
素の中から活用情報を含むものを抽出する活用語抽出手
段又はステップと、該抽出された活用語に活用情報を挿
入する必要があるか否かを判別する活用情報判断手段又
はステップと、前記活用情報判断手段又はステップによ
る判断結果に応じて活用情報を入力文に挿入する活用情
報挿入手段又はステップと、を具備することを特徴とす
る自然言語処理システム又は自然言語処理方法である。
【0023】ここで、前記活用情報判断手段又はステッ
プは、特定の助動詞や動詞を含んだ活用形挿入不要語彙
リストを参照して、活用形情報を持つ形態素の直後にく
る形態素が該リストに含まれていれば挿入し、そうでな
ければ挿入しないと判断するようにすればよい。
【0024】そして、前記活用情報挿入手段又はステッ
プは、活用情報を単語相当の文字列として形態素解析結
果に挿入するようにすればよい。
【0025】したがって、本発明の第1の側面に係る自
然言語処理システム又は自然言語処理方法によれば、活
用語の情報を単語相当の文字列として形態素解析結果に
挿入するので、後段の意味解析においては、活用情報を
参照するための特別な処理を行なうことなく、文法ルー
ルの記述のみで意味の相違を容易に判別することができ
る。
【0026】すなわち、活用語の活用形に応じた意味の
相違を文法ルールとして管理する。例えば文脈自由文法
などを用いることによって、簡単にルールとして扱うこ
とができる。そして、形態素解析結果に挿入されている
活用情報をこのような文法ルールで参照して、活用形の
意味を特定することができる。
【0027】活用語の活用情報は単語相当の文字列とし
て形態素解析結果に挿入されているので、意味解析のメ
カニズムを変更する必要はない。また、活用形の相違に
よる意味解析のために特別な文法ルールを必要としない
ので、コストを増大させずに済む。
【0028】また、本発明の第2の側面は、活用語の活
用情報を取り扱う自然言語処理をコンピュータ・システ
ム上で実行するようにコンピュータ可読形式で記述され
たコンピュータ・プログラムであって、入力文を構成す
る形態素の中から活用情報を含むものを抽出する活用語
抽出ステップと、該抽出された活用語に活用情報を挿入
する必要があるか否かを判別する活用情報判断ステップ
と、前記活用情報判断ステップにおける判断結果に応じ
て活用情報を入力文に挿入する活用情報挿入ステップ
と、を具備することを特徴とするコンピュータ・プログ
ラムである。
【0029】本発明の第2の側面に係るコンピュータ・
プログラムは、コンピュータ・システム上で所定の処理
を実現するようにコンピュータ可読形式で記述されたコ
ンピュータ・プログラムを定義したものである。換言す
れば、本発明の第2の側面に係るコンピュータ・プログ
ラムをコンピュータ・システムにインストールすること
によって、コンピュータ・システム上では協働的作用が
発揮され、本発明の第1の側面に係る自然言語処理シス
テム又は自然言語処理方法と同様の作用効果を得ること
ができる。
【0030】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施形態や添付する図面に基づくより
詳細な説明によって明らかになるであろう。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施形態について詳解する。
【0032】自然言語の構文解析手法は、統計処理に基
づく方法と文法ルール記述に基づく方法に大別すること
ができる。本発明は、とりわけ文法ルール記述に基づく
統語・意味解析に適用することで顕著な効果を奏するこ
とができる。
【0033】本発明に係る自然言語処理システムは、例
えば、LFG(Lexical-FunctionalGrammar)文法理論
に基づく統語・意味解析処理に組み込んで実装すること
ができる。LFGでは、ネイティブ・スピーカの言語知
識すなわち文法を、コンピュータ処理や、コンピュータ
の処理動作に影響を及ぼすその他の非文法的な処理パラ
メータとは切り離したコンポーネントとして構成してい
る。まず、自然言語処理システムの全体像について簡単
に説明する。なお、本実施形態ではLFG文法理論に基
づいて説明するが、勿論、他の文法ルールを備えた解析
システムにおいても本発明を同様に適用することができ
る。
【0034】図10には、LFGに基づく自然言語処理
システム1の構成を模式的に示している。
【0035】形態素解析部2は、日本語など特定の言語
に関する形態素ルール2Aと形態素辞書2Bを持ち、入
力文を意味的最小単位である形態素に分節して品詞の認
定処理を行なう。例えば、「私の娘は英語を話しま
す。」という文が入力された場合、形態素解析結果とし
て、「私{Noun} の{up} 娘{Noun} は{up} 英語{Noun}
を{up} 話す{Verb1}{tr} ます{jp} 。{pt}」が出力され
る。
【0036】このような形態素解析結果は、次いで、統
語・意味解析部3に入力される。統語・意味解析部は、
文法ルール3Aや結合価辞書3Bなどの辞書を持ち、文
法ルールなどに基づく句構造の解析や、文中の語の語義
や語と語の間の意味関係などに基づいて文が伝える意味
を表現する意味構造の解析を行なう(結合価辞書は動詞
と主語などの文中の他の構成要素との関係を記述したも
のであり、述部とそれに係る語の意味関係を抽出するこ
とができる)。
【0037】そして、構文解析した結果として、単語や
形態素などからなる文章の句構造を木構造として表し
た"c−structure(constituent structur
e)"と、主語、目的語などの格構造に基づいて入力文を
疑問文、過去形、丁寧文など意味的・機能的に解析した
結果として"f−structure(functional stru
cture)"を出力する。
【0038】図11及び図12には、入力文「私の娘は
英語を話します。」を統語・意味解析部1により処理し
た結果として得られるc−structure及びf−
structureをそれぞれ示している。
【0039】c−structureは、文中の単語や
句の構造を木構造形式で表したものであり、構文カテゴ
リーによって定義される。例えば音素列を生成するため
の音韻学的な解釈を、c−structureを基に行
なうことができる。一方、f−structureは、
文法的な機能を明確に表現したものであり、文法的な機
能名、意味的形式、並びに特徴シンボルにより構成され
る。f−structureを参照することにより、主
語(subject)、目的語(object)、補語(complemen
t)、修飾語(adjunct)といった意味理解を得ることが
できる。f−structureは、c−struct
ureの各節点に付随する素性の集合であり、図12に
示すように属性−属性値のマトリックスの形で表現され
る。すなわち、[]で囲まれた中の左側は素性(属性)
の名前であり、右側は素性の値(属性値)である。
【0040】なお、LFGの詳細に関しては、例えばR.
M. Kaplan及びJ. Bresnan共著の論文"Lexical-Functio
nal Grammar: A Formal System for Grammatical Repre
sentation"(The MIT Press, Cambridge (1982). Repr
inted in Formal Issues inLexical-Functional Gramma
r, pp. 29-130. CSLI publications, Stanford Univers
ity(1995).)に記述されている。
【0041】既に述べたように、日本語文では活用語の
活用形によって意味の解釈が異なるので、日本語文の意
味解析処理を行う場合には、活用語の活用形が非常に重
要な情報となる。
【0042】図1には、本発明の一実施形態に係る活用
語の活用形を取り扱うための処理手順をフローチャート
の形式で示している。以下では「彼は本を書くそう
だ。」が入力された場合を想定する。
【0043】まず、入力された文に対して形態素解析を
行う。この結果、以下の表1に示されるような出力結果
を取得することができる(ステップS1)。
【0044】
【表1】
【0045】次いで、形態素解析の出力結果から、空白
などの区切り文字で区切られた見出し語を文字列として
バッファに格納する(ステップS2)。ここでは、文字
列「彼 が 本 を 書く そう だ 。」が格納され
る。
【0046】次いで、その出力結果に活用形の情報が含
まれているかどうかを判断する(ステップS3)。この
例では、動詞「書く」の活用形の情報として「連用
形」、助動詞「だ」の活用形の情報として「終止形」が
含まれているため、この条件は真となる。
【0047】そして、活用形の情報が含まれている場合
には、活用形を出力結果に挿入すべきかどうかをさらに
判断する(ステップS4)。この判断ステップでは、活
用形挿入不要語彙リストを参照し、活用形情報を持つ形
態素の直後にくる形態素が該リストに含まれていれば挿
入し、そうでなければ挿入しないと判断する。
【0048】活用形挿入不要語彙リストには特定の助動
詞や動詞が含まれる。この場合「そう」が該リストに含
まれおらず、「。」が含まれているものとし、「書く」
の活用情報を挿入すべきであると判断する。
【0049】次いで、以下の表2に示されるような活用
形−文字列対応表に「連用形」に対応する文字列を問い
合わせる(ステップS5)。ここで「連用形」に対応す
る文字列はRYであるため、文字列RYが取得される。
【0050】
【表2】
【0051】次いで、バッファに格納された文字列に含
まれる活用語の後に取得した文字列を挿入する(ステッ
プS6)。ここで、活用語は「書く」であるため、「書
く」の後に活用情報としてのRYを挿入する。従って、
バッファに格納された文字列は「彼 が 本 を 読む
RY そう だ 。」になる。
【0052】そして、最後にバッファ内の文字列を結果
として出力する(ステップS7)。このように活用語の
情報を単語相当の文字列として形態素解析結果に挿入す
ることにより、後段の意味解析においては、活用情報を
参照するための特別な処理を行なうことなく、文法ルー
ル3Aの記述のみで意味の相違を容易に判別することが
できる。
【0053】次に、活用形の違いによって意味の違いが
起こる場合を扱うための処理について説明する。
【0054】図2には、接尾辞「そう」の意味の違いを
扱うための自由文脈文法による簡単なルール記述を示し
ている。このルールを適用すると、出力結果として得ら
れた「彼 が 本 を 書く RY そう だ 。」と
いう入力文が「推量」であると判別することができる。
【0055】次に、活用語の活用形が特定の助詞に相当
する場合の処理について説明する。
【0056】図3には、接続助詞によって2つの文が接
続した複文を扱うためのルール記述を示している。この
ルールを適用すると、図4に示すように、「彼が川へ行
、彼女が山へ行った。」という文に対して、「彼が
川へ行く。」という文と「彼女が山へ行った」という文
が接続助詞「て」によって接続されているという解析結
果を得ることができる。
【0057】図1に示した処理手続きによって、「彼が
山へ行き、彼女が川へ行った。」は、文字列「彼が山へ
行く RY 彼女が川へ行った。」に変換される。この
文字列に対して図3に示したルールを適用すると、図5
に示すような結果を得ることができる。
【0058】表1に示したように、本発明によれば入力
文中の動詞の活用情報は形態素解析結果の中に、単語相
当の文字列として挿入されている。したがって、動詞に
おける活用情報を参照するために、特別な処理を要しな
い。また、動詞における活用形の相違による意味の相違
は、図2及び図3に示すように自由文脈文法により簡単
なルールとして記述することができる。また、図4及び
図5を比較しても判るように、文法ルールの参照という
通常の手続きに従って、動詞の活用形の相違に応じた意
味の相違を解析することができる。
【0059】上記の説明では、「彼は本を書くそう
だ。」を例にとって、活用語として動詞に関する活用情
報の取り扱いについて説明した。次いで、形容詞の場合
における活用情報の取り扱いについて以下に説明してお
く。
【0060】図6には、形容詞が連用形で現れることに
よって、副詞になるルールを示している。
【0061】ここで、図1に示した処理手続きに従っ
て、入力文「彼女は詳しく本を読んだ。」を同様に処理
すると、文字列「彼女 は 詳しい RY 本 を 読
んだ。」に変換される。そして、この文字列に対して図
6のルールを適用すると、図7に示すような結果を得る
ことができる。
【0062】また、図8には、形容詞が連体形で現れる
ことによって名詞に係る場合を扱うルールを示してい
る。
【0063】ここで、図1に示した処理手続きに従っ
て、入力文「彼女は詳しく本を読んだ。」を同様に処理
すると、文字列「彼女 は 詳しい RT 本 を 読
んだ。」に変換される。この文字列に対して図8に示し
たルールを適用すると、図9に示すような結果を得るこ
とができる。
【0064】上述したように、本発明によれば入力文中
の形容詞の活用情報は形態素解析結果の中に、単語相当
の文字列として挿入されている。したがって、形容詞に
おける活用情報を参照するために、特別な処理を要しな
い。また、形容詞における活用形の相違による意味の相
違は、図6及び図8に示すように自由文脈文法により簡
単なルールとして記述することができる。そして、図7
及び図9を比較しても判るように、文法ルールの参照と
いう通常の手続きに従って、動詞の活用形の相違に応じ
た意味の相違を解析することができる。
【0065】[追補]以上、特定の実施形態を参照しな
がら、本発明について詳解してきた。しかしながら、本
発明の要旨を逸脱しない範囲で当業者が該実施形態の修
正や代用を成し得ることは自明である。すなわち、例示
という形態で本発明を開示してきたのであり、本明細書
の記載内容を限定的に解釈するべきではない。本発明の
要旨を判断するためには、冒頭に記載した特許請求の範
囲の欄を参酌すべきである。
【0066】
【発明の効果】以上詳記したように、本発明によれば、
日本語文の活用語の活用形に応じた意味解析を行うよう
にすることができる、優れた自然言語処理システム及び
自然言語処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを
提供することができる。
【0067】また、本発明によれば、活用語を参照する
ための特別な処理なしに活用語の活用情報を取り扱うこ
とができる、優れた自然言語処理システム及び自然言語
処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供する
ことにある。
【0068】本発明では、活用語の情報を単語相当の文
字列として形態素解析結果に挿入する。これによって、
活用情報を参照するための特別な処理が不要となり、文
法ルールの記述のみで、意味の違いを容易に判別するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る活用語の活用形を取
り扱うための処理手順を示したフローチャートである。
【図2】入力文中の接尾辞「そう」の意味の違いを扱う
ための自由文脈文法による簡単なルール記述を示した図
である。
【図3】接続助詞によって2つの文が接続した複文を扱
うためのルール記述を示した図である。
【図4】図3に示すルールを入力文に適用した結果を示
した図である。
【図5】図3に示すルールを入力文に適用した結果を示
した図である。
【図6】形容詞が連用形で現れることによって、副詞に
なるルールを示した図である。
【図7】文字列「彼女 は 詳しい RY 本 を 読
んだ。」に対して図6に示したルールを適用した結果を
示した図である。
【図8】形容詞が連体形で現れることによって名詞に係
る場合を扱うルールを示した図である。
【図9】文字列「彼女 は 詳しい RT 本 を 読
んだ。」に対して図8に示したルールを適用した結果を
示した図である。
【図10】LFGに基づく自然言語処理システム1の構
成を模式的に示した図である。
【図11】入力文「私の娘は英語を話します。」を統語
・意味解析部1により処理した結果として得られるc−
structureを示した図である。
【図12】入力文「私の娘は英語を話します。」を統語
・意味解析部1により処理した結果として得られるf−
structureを示した図である。
【符号の説明】
1…自然言語処理システム 2…形態素解析部 2A…形態素ルール,2B…形態素辞書 3…統語・意味解析部 3A…文法ルール,3B…結合価辞書

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活用語の活用情報を取り扱う自然言語処理
    システムであって、 入力文を構成する形態素の中から活用情報を含むものを
    抽出する活用語抽出手段と、 該抽出された活用語に活用情報を挿入する必要があるか
    否かを判別する活用情報判断手段と、 前記活用情報判断手段による判断結果に応じて活用情報
    を入力文に挿入する活用情報挿入手段と、を具備するこ
    とを特徴とする自然言語処理システム。
  2. 【請求項2】前記活用情報判断手段は、特定の助動詞や
    動詞を含んだ活用形挿入不要語彙リストを参照して、活
    用形情報を持つ形態素の直後にくる形態素が該リストに
    含まれていれば挿入し、そうでなければ挿入しないと判
    断する、ことを特徴とする請求項1に記載の自然言語処
    理システム。
  3. 【請求項3】前記活用情報挿入手段は、活用情報を単語
    相当の文字列として形態素解析結果に挿入する、ことを
    特徴とする請求項1に記載の自然言語処理システム。
  4. 【請求項4】活用語の活用形に応じた意味の相違を文法
    ルールとして管理する文法ルール管理手段と、 前記活用情報挿入手段によって挿入された活用情報を前
    記文法ルールで参照して入力文の意味を特定する意味特
    定手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に
    記載の自然言語処理システム。
  5. 【請求項5】活用語の活用情報を取り扱う自然言語処理
    方法であって、 入力文を構成する形態素の中から活用情報を含むものを
    抽出する活用語抽出ステップと、 該抽出された活用語に活用情報を挿入する必要があるか
    否かを判別する活用情報判断ステップと、 前記活用情報判断ステップにおける判断結果に応じて活
    用情報を入力文に挿入する活用情報挿入ステップと、を
    具備することを特徴とする自然言語処理方法。
  6. 【請求項6】前記活用情報判断ステップでは、特定の助
    動詞や動詞を含んだ活用形挿入不要語彙リストを参照し
    て、活用形情報を持つ形態素の直後にくる形態素が該リ
    ストに含まれていれば挿入し、そうでなければ挿入しな
    いと判断する、ことを特徴とする請求項5に記載の自然
    言語処理方法。
  7. 【請求項7】前記活用情報挿入ステップでは、活用情報
    を単語相当の文字列として形態素解析結果に挿入する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の自然言語処理方法。
  8. 【請求項8】活用語の活用形に応じた意味の相違を文法
    ルールとして管理する文法ルール管理ステップと、 前記活用情報挿入ステップにおいて挿入された活用情報
    を前記文法ルールで参照して入力文の意味を特定する意
    味特定ステップと、をさらに備えることを特徴とする請
    求項5に記載の自然言語処理方法。
  9. 【請求項9】活用語の活用情報を取り扱う自然言語処理
    をコンピュータ・システム上で実行するようにコンピュ
    ータ可読形式で記述されたコンピュータ・プログラムで
    あって、 入力文を構成する形態素の中から活用情報を含むものを
    抽出する活用語抽出ステップと、 該抽出された活用語に活用情報を挿入する必要があるか
    否かを判別する活用情報判断ステップと、 前記活用情報判断ステップにおける判断結果に応じて活
    用情報を入力文に挿入する活用情報挿入ステップと、を
    具備することを特徴とするコンピュータ・プログラム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007109118A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Hitachi Ltd 入力指示処理装置および入力指示処理プログラム

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JP2007109118A (ja) * 2005-10-17 2007-04-26 Hitachi Ltd 入力指示処理装置および入力指示処理プログラム

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