JP2003283376A - スペクトラム拡散通信方式における同期捕捉方法及びスペクトラム拡散通信方式における端末装置 - Google Patents

スペクトラム拡散通信方式における同期捕捉方法及びスペクトラム拡散通信方式における端末装置

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JP2003283376A
JP2003283376A JP2002084343A JP2002084343A JP2003283376A JP 2003283376 A JP2003283376 A JP 2003283376A JP 2002084343 A JP2002084343 A JP 2002084343A JP 2002084343 A JP2002084343 A JP 2002084343A JP 2003283376 A JP2003283376 A JP 2003283376A
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communication system
spectrum communication
synchronization
spread
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Minoru Tomita
稔 富田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 マッチドフィルタの回路規模を小さくして、
端末装置の小型軽量化、低消費電力、及びコストダウン
を図るとともに、同期捕捉に要する平均捕捉時間を短縮
する。 【解決手段】 送信側において所定ビット数を周期とす
るPNコードが乗算されて送信された符号化データaを
受信し、マッチドフィルタ100において、所定ビット
数より少ないビット数からなるPNコードを発生して、
受信した符号化データaに対して部分マッチドフィルタ
処理による同期検出を行い、部分PNコードで同期の検
出がなされたときは、拡散符号発生器200において、
所定ビット数を周期とするPNコードcを発生し、スラ
イディング相関器300において、順次受信する符号化
データに乗算して復号データdを生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スペクトラム拡散
通信方式における同期捕捉方法及びスペクトラム拡散通
信方式における端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】送信側において情報信号に広帯域の拡散
符号を乗算し、高周波で変調して電波として送信し、受
信側において受信した信号を逆拡散して狭帯域信号に戻
す、いわゆるスペクトラム拡散通信方式は、受信電波の
C/N(キャリア対ノイズ比)が悪い場合でも元の情報
信号を検出できるので、CDMA(Code Division Mult
iple Access: 符号分割多元接続)、GPS(Global Po
sitioning system:全地球測位システム)などの宇宙通
信、LAN(ローカルエリアネットワーク)、その他の
通信システムに有効な方式として、その開発に大きな期
待が寄せられている。
【0003】例えば、デジタル携帯電話のスペクトラム
拡散通信方式として標準規格であるIS−95では、複
数のユーザが同じ周波数帯域を同じ時間に共有すること
ができる。そのためには、各ユーザを区別するのに固有
の擬似ランダム雑音符号であるPN(pseudo-random-no
ise)符号からなる拡散符号を用いる。このIS−95
規格のシステムにおいては、基地局である送信側におい
て、クロック周波数が音声データすなわち送信する情報
信号の周波数帯域よりも数10倍以上高い周波数の拡散
符号を音声データに乗算し、送信周波数の帯域すなわち
スペクトルを拡散する。
【0004】一方、受信側である端末装置においては、
送信側で乗算された拡散符号と同じものを発生して、送
信側と同じタイミングで受信した情報信号に乗算するこ
とで同期捕捉し、元の狭帯域の音声データである情報信
号に戻す復号処理を行うことができる。この同期捕捉方
法としては、マッチドフィルタ法またはスライディング
相関法が用いられている。
【0005】マッチドフィルタ法では、遅延素子などの
シフトレジスタ、乗算器(EX−OR;イクスクルーシ
ヴ・オア)、加算器などからなるフィルタ回路を設け、
送信側で乗算された拡散符号と同じビット数の拡散符号
を1周期分すなわち拡散符号のビット数(これを「チッ
プ数」という)分用意して、各拡散符号と受信した情報
信号とを乗算し、その結果が極大値(最大レベル又は最
小レベル)となる拡散符号を決定する。この場合には、
同期捕捉には拡散符号の1周期分の時間を要し、且つ、
拡散符号のビット数に対応するシフトレジスタ及び乗算
器が必要になる。
【0006】一方、スライディング相関法では、送信側
で乗算された拡散符号と同じビット数の拡散符号を1つ
だけ用意し、それを1ビットずつシフトさせながら受信
した情報信号とを乗算し、その結果が極大値となる拡散
符号を決定する。この場合には、あるタイミング(位
相)での相関値を得るのに拡散符号の1周期分の時間が
かかる。このため、同期不確定の状態から捕捉完了まで
の平均捕捉同期時間は、拡散符号の1周期の時間に(2
m−1)/2を乗じた時間となる。mは拡散符号の1周
期のビット数すなわち位相数である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来のスペクトラム拡
散通信方式における同期捕捉方法及び端末装置において
は、マッチドフィルタ法またはスライディング相関法の
いずれかの方法で受信した情報信号の同期捕捉を行って
いるので、マッチドフィルタ法を用いた場合には、拡散
符号のビット数が多くなった場合にはシフトレジスタ及
び乗算器からなる回路規模も大きくなってしまう。した
がって端末装置の小型軽量化の障害になるとともに、コ
ストアップの要因になるという課題があった。例えば、
IS−95では、3万2千個以上のシフトレジスタ及び
乗算器が必要になり、3GPP(W−CDMA)では、
実に26万個以上のシフトレジスタ及び乗算器が必要に
なる。このため、消費電力が極めて高くなるとともに、
回路規模が膨大になってしまうので構築することは不可
能である。
【0008】一方、スライディング相関法を用いた場合
には、拡散符号のビット数が多くなり、同期捕捉に要す
る平均捕捉時間が長くなるので、通信の高速性を損ねる
という課題があった。
【0009】そこで本発明は、このような従来の課題を
解決するためになされたもので、端末装置の小型軽量
化、低消費電力、及びコストダウンを図るとともに、同
期捕捉に要する平均捕捉時間を短縮できるスペクトラム
拡散通信方式における同期捕捉方法、及びスペクトラム
拡散通信方式における端末装置を提供することを目的と
する。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によるスペクトラ
ム拡散通信方式における同期捕捉方法は、上記課題を解
決するため、請求項1に記載の構成は、送信側において
所定ビット数を周期とする拡散符号が乗算されて送信さ
れた情報信号を受信する情報受信過程と、前記所定ビッ
ト数より少ないビット数からなる部分マッチドフィルタ
により前記情報受信過程で受信した情報信号に対して部
分マッチドフィルタ処理による同期検出を行う同期検出
過程と、前記同期検出過程によって同期の検出がなされ
たときは前記所定ビットの拡散符号をスライディング相
関処理のために発生させる拡散符号発生過程と、前記拡
散符号発生過程によって発生された拡散符号を順次受信
する情報信号に乗算して復号信号を生成する信号復号過
程とを有することを特徴としている。
【0011】請求項2に記載の構成は、請求項1に記載
のスペクトラム拡散通信方式における同期捕捉方法にお
いて、前記同期検出過程は前記所定ビット数からなる拡
散符号の1周期において1度だけ存在する固有の部分拡
散符号を用いて前記マッチドフィルタ処理による同期検
出を行うことを特徴としている。
【0012】請求項3に記載の構成は、請求項1又は2
に記載のスペクトラム拡散通信方式における同期捕捉方
法において、前記同期検出過程は前記部分拡散符号を乗
算した情報信号の部分の極大値を検出したときに前記拡
散符号発生過程が前記拡散符号を発生するために符号ビ
ット単位でシフトするシフト開始指令を発することを特
徴としている。
【0013】請求項4に記載の構成は、請求項1〜3の
いずれかに記載のスペクトラム拡散通信方式における同
期捕捉方法において、前記拡散符号発生過程は前記符号
ビット単位でシフトさせた拡散符号を乗算した情報信号
の極大値を検出することによって前記スライディング相
関処理による同期検出を行うことを特徴としている。
【0014】請求項5に記載の構成は、請求項1〜4の
いずれかに記載のスペクトラム拡散通信方式における同
期捕捉方法において、前記同期検出過程は同期捕捉後の
情報信号の受信チャネルと同一の受信チャネルにおいて
同期検出を行うことを特徴としている。
【0015】請求項6に記載の構成は、請求項1〜5の
いずれかに記載のスペクトラム拡散通信方式における同
期捕捉方法において、前記拡散符号は特定の位相をもつ
擬似ランダム雑音符号(pseudo-random-noise code)で
あることを特徴としている。
【0016】本発明によるスペクトラム拡散通信方式に
おける端末装置は、上記課題を解決するため、請求項7
に記載の構成は、送信側において所定ビット数を周期と
する拡散符号が乗算されて送信された情報信号を受信す
る情報受信手段と、前記所定ビット数より少ないビット
数からなる部分マッチドフィルタにより前記情報受信手
段で受信した情報信号に対して部分マッチドフィルタ処
理による同期検出を行う同期検出手段と、前記同期捕捉
手段によって同期の検出がなされたときは前記所定ビッ
トの拡散符号をスライディング相関処理のために発生さ
せる拡散符号発生手段と、前記拡散符号発生手段によっ
て発生された拡散符号を順次受信する情報信号に乗算し
て復号信号を生成する信号復号手段とを有することを特
徴としている。
【0017】請求項8に記載の構成は、請求項7に記載
のスペクトラム拡散通信方式における端末装置におい
て、前記同期検出手段は前記所定ビット数からなる拡散
符号の1周期において1度だけ存在する固有の部分拡散
符号を用いて前記マッチドフィルタ処理による同期検出
を行うことを特徴としている。
【0018】請求項9に記載の構成は、請求項7又は8
に記載のスペクトラム拡散通信方式における端末装置に
おいて、前記同期検出手段は前記部分拡散符号を乗算し
た情報信号の部分の極大値を検出したときに前記拡散符
号発生手段が前記拡散符号を発生するために符号ビット
単位でシフトするシフト開始指令を発することを特徴と
している。
【0019】請求項10に記載の構成は、請求項7〜9
のいずれかに記載のスペクトラム拡散通信方式における
端末装置において、前記拡散符号発生手段は前記符号ビ
ット単位でシフトさせた拡散符号を乗算した情報信号の
極大値を検出することによって前記スライディング相関
処理による同期検出を行うことを特徴としている。
【0020】請求項11に記載の構成は、請求項7〜1
0のいずれかに記載のスペクトラム拡散通信方式におけ
る端末装置において、前記同期検出手段は同期捕捉後の
情報信号の受信チャネルと同一の受信チャネルにおいて
同期検出を行うことを特徴としている。
【0021】請求項12に記載の構成は、請求項7〜1
0のいずれかに記載のスペクトラム拡散通信方式におけ
る端末装置において、前記拡散符号は特定の位相をもつ
擬似ランダム雑音符号(pseudo-random-noise code)の
拡散符号を発生することを特徴としている。
【0022】請求項13に記載の構成は、請求項7〜1
2のいずれかに記載のスペクトラム拡散通信方式におけ
る端末装置において、前記部分拡散符号のビット数は前
記拡散符号発生手段のスライディング相関処理の処理速
度に応じて決定されることを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態につい
て、以下、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。ま
ず、実施形態の構成について説明する。図1は、スペク
トラム拡散システムの概略を示している。送信側は、送
信する情報信号である送信データを拡散符号によってス
ペクトラム拡散して符号化データに変換する乗算部1、
その符号化データを高周波信号に変調するRF送信部
2、その高周波信号を送信する送信アンテナ3などで構
成されている。一方、受信側は、送信側からの高周波信
号を受信する受信アンテナ4、受信した高周波信号を復
調して符号化データを抽出するRF受信部5(情報受信
手段)、その符号化データを復号(逆拡散)して元の送
信データを取り出す乗算部6、及び復号のために同期捕
捉を行う同期部7などで構成されている。なお、送信側
及び受信側における乗算器1及び6は、排他的論理和す
なわちEX−ORで構成されており、入力される2つの
論理が異なる場合(2つの論理が「1」及び「0」の場
合)に「1」を出力し、2つの論理が同じ場合(2つの
論理が「1」及び「1」の場合、又は「0」及び「0」
の場合)に「0」を出力する。
【0024】次に、図1の構成の動作について説明す
る。送信側において、乗算器1には送信情報である送信
データと拡散符号であるPNコードすなわち擬似ランダ
ム雑音符号が入力されて乗算される。このPNコードは
M系列の生成多項式で構成されている。ここで、nはP
Nコードのビット数を決定する指数である。なお、拡散
符号のビットのことを「チップ」と称するが、説明上の
混乱を回避するために、一般的な用語である「ビット」
を用いることとする。
【0025】IS−95のシステムや3GPP(W−C
DMA)のシステムにおいては、1ビットの送信データ
に乗算されるPNコードのパターンはシステムごとにあ
らかじめ規定されている。このように、PNコードでス
ペクトラム拡散された符号化データがRF送信部2で高
周波信号に変調されて、送信アンテナ3から電波として
送信される。
【0026】受信側においては、受信アンテナ4で受信
された高周波信号がRF受信部5において符号化データ
に復調され、乗算部6及び同期部7に入力される。同期
部7においては、入力された符号化データに基づいて送
信側で乗算されたPNコードと同じパターンのPNコー
ドを発生して乗算部6に供給する。乗算部6において
は、符号化データとPNコードを乗算して元の送信デー
タを復号する。この場合において、送信側におけるPN
コードのパターンと同じタイミング(位相)のPNコー
ドを乗算したときに送信データを復号することができ
る。
【0027】したがって、同期部7では入力された符号
化データに基づいて、送信側と同じタイミングのPNコ
ードを同期して発生する必要がある。このタイミング合
わせを同期捕捉と称する。発生したPNコードのタイミ
ングが送信側と一致した場合には、最大値(送信データ
が「1」の場合)又は最小値(送信データが「0」の場
合)の出力データが得られる。一方、発生したPNコー
ドのタイミングが送信側とずれた場合には、最大値と最
小値の中間値が乗算部6から出力され、送信データを再
生することはできない。なお、ここでは最大値又は最小
値を「極大値」と総称する。
【0028】この実施形態における同期捕捉方法は、マ
ッチドフィルタ法によって前段で粗い同期捕捉を行った
後、スライディング相関法によって最終的な同期捕捉
(実施形態においてはPNコードの発生)を行う。次
に、「7」ビットのPNコードの場合を例に採って実施
形態の同期捕捉法を原理的に説明する。
【0029】図2は、受信側すなわち端末装置における
同期部7及び乗算部6からなるデータ復号部の詳細な構
成を示すブロック図である。データ復号部は、マッチド
フィルタ100(同期検出手段)、拡散符号発生器20
0(拡散符号発生手段)、及びスライディング相関器3
00(信号復号手段)で構成されている。マッチドフィ
ルタ100は、3個のシフトレジスタ(SR)11,1
2,13、各シフトレジスタにそれぞれ対応する3個の
乗算器(EX−OR)21,22,23、加算器30で
構成されている。拡散符号発生器200は、3個のシフ
トレジスタ41,42,43、乗算器(EX−OR)5
0で構成されている。スライディング相関器300は、
7個のシフトレジスタ(SR)61〜67、これらの各
シフトレジスタにそれぞれ対応する7個のシフトレジス
タ(SR)71〜77、両方のシフトレジスタの対にそ
れぞれ対応する7個の乗算器(EX−OR)81〜8
7、加算器90で構成されている。
【0030】次に、図2のデータ復号部の動作について
説明する。マッチドフィルタ100及びスライディング
相関器300には、7ビットを1周期とする符号化デー
タaが各ビットごとに順に入力される。なおこの場合に
おいて、送信側で乗算された7ビットのPNコードを例
えば「0011101」とする。したがって、同期捕捉
用のデータが「1」の場合には、PNコードの論理が反
転した「1100010」を1周期とする符号化データ
aが繰り返し入力される。したがって受信側では、この
符号化データ「1100010」のタイミングすなわち
位相を合わせることにより、その後に送信されてくるス
ペクトラム拡散された音声データなどからなる送信デー
タ、すなわち情報信号を復号できることになる。
【0031】マッチドフィルタ100において、シフト
レジスタ11,12,13には連続する3ビットの符号
化データが一時的に(次の符号化データのビットを受信
する期間)保持される。その保持された3ビットの符号
化データは対応する乗算器21,22,23に入力され
る。また、各乗算器21,22,23にはp1、p2、
p3が入力される。
【0032】いま、p1=p2=p3=1とする。すな
わち、各乗算器21,22,23に部分PNコード
「1」が入力されたとする。したがって、各シフトレジ
スタ11,12,13の各ビットの符号化データと部分
PNコード「1」とが各乗算器21,22,23で乗算
され、その乗算値が加算器30に入力されて加算され
る。
【0033】このため、「1100010」を1周期と
する同期捕捉用の符号化データaが繰り返し入力された
場合には、以下のようなケースとなる。
【0034】ケース(1)、シフトレジスタ11,1
2,13に保持された3ビットの符号化データが「11
0」の場合には、乗算器21,22,23の乗算出力は
「001」となり、加算器30の加算出力は「1」とな
る。ケース(2)、保持された符号化データが「10
0」の場合には乗算出力は「011」となり、加算出力
は「2」となる。ケース(3)、保持された符号化デー
タが「000」の場合には乗算出力は「111」とな
り、加算出力は「3」となる。ケース(4)、保持され
た符号化データが「001」の場合には乗算出力は「1
10」となり、加算出力は「2」となる。ケース
(5)、保持された符号化データが「010」の場合に
は乗算出力は「101」となり、加算出力は「2」とな
る。ケース(6)、保持された符号化データが「10
1」の場合には乗算出力は「010」となり、加算出力
は「1」となる。ケース(7)、保持された符号化デー
タが「011」の場合には乗算出力は「100」とな
り、加算出力は「1」となる。
【0035】すなわち、「1100010」を1周期と
する同期捕捉用の符号化データaが繰り返し入力された
場合において、各乗算器21,22,23にすべて
「1」が入力された場合には、加算器30の加算出力が
最大値「3」となるのは、1周期内においてシフトレジ
スタ11,12,13に保持された符号化データが「0
00」の場合の1度だけしかない。マッチドフィルタ1
00は、加算器30の加算出力が最大値「3」となった
ときに、スタート信号b(シフト開始指令)を拡散符号
発生器200に出力する。
【0036】拡散符号発生器200において、シフトレ
ジスタ41,42,43にはそれぞれ初期値i1,i
2,i3がセットされている。例えば、i1=1,i2
=0,i3=0とした場合には、システムクロック(図
示せず)に応じてデータシフトを開始すると、図3に示
すように、クロックごとにシフトレジスタ41,42,
43の内容が変化する。
【0037】したがってクロック7の時点では、シフト
レジスタ43からの出力、すなわち拡散符号発生器20
0から出力されるPNコードは、「00111010」
の7ビットを1周期として、「00111010011
101001110100111……」の連続したビッ
ト列となる。その後、クロック7からクロック8、9、
10…と進むに従って、図4に示すように、拡散符号発
生器200から出力される1周期のPNコードは、「0
111010」、「1110100」、「110100
1」…と変化する。すなわち、図4から明らかなよう
に、どのクロックの状態においても、1周期の中に連続
する固有の3ビットが1回だけ現れるビット列が拡散符
号発生器200から出力される。
【0038】一方、上記したように、マッチドフィルタ
100において、各乗算器21,22,23に「11
1」が入力されて、同期捕捉用の符号化データaにおけ
る固有の3ビット「000」とのタイミングが取れたと
きは、その後における同期捕捉用の符号化データaの1
周期は「1011000」となる。したがって、同期捕
捉を行うためには、復号用のPNコードを「01001
11」に設定すればよい。
【0039】このために、拡散符号発生器200のシフ
トレジスタ41,42,43の初期値として、i1=
0,i2=1,i3=0をセットして、マッチドフィル
タ100からスタート信号bが入力されたとき、システ
ムクロックに応じてデータシフトを開始する。この結
果、拡散符号発生器200からは、「0100111」
のPNコードが発生されて、スライディング相関器30
0のシフトレジスタ61〜67に復号用のPNコードと
して順にセットされる。すなわち、同期捕捉が完了す
る。
【0040】この後、送信側から実際の送信データがス
ペクトラム拡散されて、受信側で受信された7ビットの
符号化データaがスライディング相関器300のシフト
レジスタ71〜77にストアされた段階では、送信側で
送信データに乗算されたPNコードと、受信側でセット
したPNコードとの同期が完全に取れている。したがっ
て、スライディング相関器300内において、それぞれ
対応する7個のシフトレジスタ61〜67におけるPN
コードと、シフトレジスタ71〜77の符号化データa
において、各ビット同士が対応する7個の乗算器81〜
87で乗算され、復号データdが出力バッファ90から
出力される。
【0041】例えば、送信される音声データなどからな
る送信データが「1」、「0」の繰り返しである場合に
は、PNコード「0100111」でスペクトラム拡散
されて送信され、受信側で受信されてスライディング相
関器300のシフトレジスタ71〜77にストアされた
符号化データaは、図5(1)に示すようなビット配列
になる。いま、スライディング相関器300のシフトレ
ジスタ61〜67には、PNコード「0100111」
がセットされているので、図5(2)に示すように、各
周期ごとに一定のPNコードのパターンが乗算器81〜
87に入力される。したがって、その乗算結果は、図5
(3)に示すビット配列になる。その結果、出力バッフ
ァ90からは、図5(4)に示すように、「1」、
「0」の繰り返しの復号データが出力されて、送信側の
送信データが復元される。
【0042】なお、マッチドフィルタ100の各乗算器
21,22,23に「111」以外の他の3ビットの値
が入力された場合でも、加算器30の加算出力が最大値
「3」となるのは、1周期内において1度しかない。例
えば、各乗算器21,22,23に「010」が入力さ
れた場合には、加算器30の加算出力が最大値「3」と
なるのは、1周期内においてシフトレジスタ11,1
2,13に保持された符号化データが「101」の場合
しかない。すなわち、ある固定の3ビットのデータを各
乗算器21,22,23に入力することにより、1周期
分の同期捕捉用の符号化データaを受信すると、加算器
30の加算出力が最大値「3」となる場合が必ず1度だ
けある。
【0043】また、保持される符号化データは3ビット
以上でもよい。この場合には、シフトレジスタ及び乗算
器の数も増加することになる。また、必ずしも連続した
3ビットでなくとも、1周期内に1度しかないビットの
組み合わせを選択してもよい。さらにまた、マッチドフ
ィルタ100によって部分PNコードで同期検出される
のは、加算出力が最大値または最小値すなわち極大値に
なるときであるので、加算器30の加算出力が最小値
「0」となる組み合わせを選択してもよい。
【0044】図6は、n(=2m−1)ビットのPNコ
ードでスペクトラム拡散された情報信号を受信する端末
装置におけるデータ復号部の構成を示す図である。マッ
チドフィルタ100は、m個のシフトレジスタ11〜1
m、m個の乗算器21〜2m、及び加算器30で構成さ
れている。また、拡散符号発生器200は、m個のシフ
トレジスタ41〜4m及び乗算器50で構成されてい
る。なお、拡散符号発生器200は、回路構成の一例を
示したものであり、図6の拡散符号発生器200におい
て乗算器50が1個のみで動作するのは、m=3,4,
5,6,7,15等の場合のみであり、その他の場合に
は複数の乗算器50が必要であるが、ここではそれらの
例は割愛する。
【0045】このように、上記実施形態によれば、送信
側において所定ビット数を周期とするPNコードが乗算
されて送信された符号化データa(情報信号)を受信
し、所定ビット数より少ないビット数からなる部分マッ
チドフィルタにより、受信した符号化データaに対して
部分マッチドフィルタ処理による同期検出を行い、部分
PNコードで同期の検出がなされたときは、所定ビット
数を周期とするPNコードをスライディング相関処理の
ためにビット単位でシフトさせて発生させるPNコード
を順次受信する符号化データに乗算して復号データを生
成する。
【0046】したがって、マッチドフィルタ100の回
路規模を小さくして、端末装置の小型軽量化、低消費電
力、及びコストダウンを図るとともに、拡散符号発生器
200において同期捕捉に要する平均捕捉時間を短縮で
きる。
【0047】また、上記実施形態においては、所定ビッ
ト数からなるPNコードの1周期において1度だけ存在
する固有の部分PNコードを用いて、マッチドフィルタ
処理による同期検出を行う構成になっている。この場合
の部分PNコードは必ずしも連続したビットでなくても
よい。PNコードの1周期において1度だけ存在する固
有のビット構成であればよい。
【0048】したがって、PNコードのビット数にかか
わらず、マッチドフィルタで用いる部分PNコードを容
易に特定することができ、システム開発に要する時間を
短縮することができる。
【0049】また、上記実施形態においては、マッチド
フィルタ100において部分PNコードを乗算した符号
化データの部分の極大値(最大値又は最小値)を検出し
たときに、PNコードをビット単位でシフトするための
スタート信号を拡散符号発生器200に対して発する構
成になっている。
【0050】したがって、データ復号部の構成を極めて
簡単に構成することができ、システム開発の時間短縮及
び製品のコストダウンに貢献することができる。
【0051】また、上記実施形態においては、同期捕捉
後の情報信号の受信チャネルと同一の受信チャネルにお
いて同期検出を行う構成になっている。
【0052】したがって、例えば、情報信号すなわち送
信データを受信するチャネルとは別に、パイロットチャ
ネル(CPICH)のような同期捕捉専用のチャネルを
設ける必要がないので、同期捕捉のためにスペクトラム
拡散の特長である多元接続の機能を損ねることがない。
【0053】なおまた、上記実施形態においては、マッ
チドフィルタ100において部分PNコードの同期捕捉
が完了したときは、拡散符号発生器200にスタート信
号bを与えて、所定ビット数のPNコードを発生してス
ライディング相関器300のシフトレジスタ61〜67
にセットするようにしたが、このセット後において、所
定ビット数からなる同期捕捉用の符号化データaに対し
てマッチングを行うようにしてもよい。すなわち、図2
及び図6の構成において、出力バッファ90の復号デー
タが「1」になることを確認する構成にしてもよい。こ
の場合には、より精度の高い同期捕捉を行うことができ
る。
【0054】また、上記実施形態において、部分PNコ
ードのビット数はスライディング相関処理の処理速度に
応じて決定されるように構成してもよい。
【0055】このような構成によれば、スライディング
相関処理の処理速度がシステムに要求される処理速度よ
りも遅い場合には、部分PNコードのビット数を増加し
てシステムに要求される処理速度を補うことができる。
逆にスライディング相関処理の処理速度がシステムに要
求される処理速度よりも速い場合には、部分PNコード
のビット数を減らして回路規模をさらに縮小することが
できる。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、送信側において所定ビ
ット数を周期とする拡散符号が乗算されて送信された情
報信号を受信し、所定ビット数より少ないビット数から
なる部分マッチドフィルタにより、受信した情報信号に
対して部分マッチドフィルタ処理による同期検出を行
い、部分拡散符号で同期の検出がなされたときは所定ビ
ット数を周期とする拡散符号をスライディング相関処理
のために発生させた拡散符号を順次受信する情報信号に
乗算して復号信号を生成するので、マッチドフィルタの
回路規模を小さくして、端末装置の小型軽量化、低消費
電力、及びコストダウンを図るとともに、同期捕捉に要
する平均捕捉時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るスペクトラム拡散通信
方式のシステムにおける送信側及び受信側の概略システ
ムを示す図である。
【図2】同上実施形態に係る受信側において7ビット構
成のPNコードの場合のデータ復号部の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】同上実施形態に係る拡散符号発生器におけるシ
フトレジスタのデータ変化を示す図である。
【図4】同上実施形態に係る拡散符号発生器から出力さ
れるPNコードの変化を示す図である。
【図5】同上実施形態に係るデータ復号の推移を示す図
である。
【図6】同上実施形態に係る受信側においてnビット構
成のPNコードの場合のデータ復号部の構成を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
1、6 乗算部 2 RF送信部 3 送信アンテナ 4 受信アンテナ 5 RF受信部 7 同期部 11〜1m、41〜4m、61〜6n、71〜7n シ
フトレジスタ 21〜23、50、81〜8n 乗算器 30 加算器 90 出力バッファ 100 マッチドフィルタ 200 拡散符号発生器 300 スライディング相関器 a 符号化データ b スタート信号 c PNコード d 復号データ i1〜im 初期値 p1〜pm 部分PNデータ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 送信側において所定ビット数を周期とす
    る拡散符号が乗算されて送信された情報信号を受信する
    情報受信過程と、 前記所定ビット数より少ないビット数からなる部分マッ
    チドフィルタにより前記情報受信過程で受信した情報信
    号に対して部分マッチドフィルタ処理による同期検出を
    行う同期検出過程と、 前記同期検出過程によって同期の検出がなされたときは
    前記所定ビットの拡散符号をスライディング相関処理の
    ために発生させる拡散符号発生過程と、 前記拡散符号発生過程によって発生された拡散符号を順
    次受信する情報信号に乗算して復調信号を生成する信号
    復号過程と、 を有することを特徴とするスペクトラム拡散通信方式に
    おける同期捕捉方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のスペクトラム拡散通信
    方式における同期捕捉方法において、前記同期検出過程
    は前記所定ビット数からなる拡散符号の1周期において
    1度だけ存在する固有の部分拡散符号を用いて前記マッ
    チドフィルタ処理による同期検出を行うことを特徴とす
    るスペクトラム拡散通信方式における同期捕捉方法。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載のスペクトラム拡
    散通信方式における同期捕捉方法において、前記同期検
    出過程は前記部分拡散符号を乗算した情報信号の部分の
    極大値を検出したときに前記拡散符号発生過程が前記拡
    散符号を発生するために符号ビット単位でシフトするシ
    フト開始指令を発することを特徴とするスペクトラム拡
    散通信方式における同期捕捉方法。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載のスペク
    トラム拡散通信方式における同期捕捉方法において、前
    記拡散符号発生過程は前記符号ビット単位でシフトさせ
    た拡散符号を乗算した情報信号の極大値を検出すること
    によって前記スライディング相関処理による同期検出を
    行うことを特徴とするスペクトラム拡散通信方式におけ
    る同期捕捉方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかに記載のスペク
    トラム拡散通信方式における同期捕捉方法において、前
    記同期検出過程は同期捕捉後の情報信号の受信チャネル
    と同一の受信チャネルにおいて同期検出を行うことを特
    徴とするスペクトラム拡散通信方式における同期捕捉方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載のスペク
    トラム拡散通信方式における同期捕捉方法において、前
    記拡散符号は特定の位相をもつ擬似ランダム雑音符号
    (pseudo-random-noise code)であることを特徴とする
    スペクトラム拡散通信方式における同期捕捉方法。
  7. 【請求項7】 送信側において所定ビット数を周期とす
    る拡散符号が乗算されて送信された情報信号を受信する
    情報受信手段と、 前記所定ビット数より少ないビット数からなる部分マッ
    チドフィルタにより前記情報受信手段で受信した情報信
    号に対して部分マッチドフィルタ処理による同期検出を
    行う同期検出手段と、 前記同期検出手段によって同期の検出がなされたときは
    前記所定ビットの拡散符号をスライディング相関処理の
    ために発生させる拡散符号発生手段と、 前記拡散符号発生手段によって発生された拡散符号を順
    次受信する情報信号に乗算して復号信号を生成する信号
    復号手段と、 を有することを特徴とするスペクトラム拡散通信方式に
    おける端末装置。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のスペクトラム拡散通信
    方式における端末装置において、前記同期検出手段は前
    記所定ビット数からなる拡散符号の1周期において1度
    だけ存在する固有の部分拡散符号を用いて前記マッチド
    フィルタ処理による同期検出を行うことを特徴とするス
    ペクトラム拡散通信方式における端末装置。
  9. 【請求項9】 請求項7又は8に記載のスペクトラム拡
    散通信方式における端末装置において、前記同期検出手
    段は前記部分拡散符号を乗算した情報信号の部分の極大
    値を検出したときに前記拡散符号発生手段が前記拡散符
    号を発生するために符号ビット単位でシフトするシフト
    開始指令を発することを特徴とするスペクトラム拡散通
    信方式における端末装置。
  10. 【請求項10】 請求項7〜9のいずれかに記載のスペ
    クトラム拡散通信方式における端末装置において、前記
    拡散符号発生手段は前記符号ビット単位でシフトさせた
    拡散符号を乗算した情報信号の極大値を検出することに
    よって前記スライディング相関処理による同期検出を行
    うことを特徴とするスペクトラム拡散通信方式における
    端末装置。
  11. 【請求項11】 請求項7〜10のいずれかに記載のス
    ペクトラム拡散通信方式における端末装置において、前
    記同期検出手段は同期捕捉後の情報信号の受信チャネル
    と同一の受信チャネルにおいて同期検出を行うことを特
    徴とするスペクトラム拡散通信方式における端末装置。
  12. 【請求項12】 請求項7〜11のいずれかに記載のス
    ペクトラム拡散通信方式における端末装置において、前
    記拡散符号は特定の位相をもつ擬似ランダム雑音符号
    (pseudo-random-noise code)の拡散符号を発生するこ
    とを特徴とするスペクトラム拡散通信方式における端末
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項7〜12のいずれかに記載のス
    ペクトラム拡散通信方式における端末装置において、前
    記部分拡散符号のビット数は前記拡散符号発生手段のス
    ライディング相関処理の処理速度に応じて決定されるこ
    とを特徴とするスペクトラム拡散通信方式における端末
    装置。
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