JP2003287384A - オープンラック型熱交換器とその製造方法 - Google Patents

オープンラック型熱交換器とその製造方法

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剛 早田
Nobuhiko Tsui
伸彦 津井
Masaru Sekiguchi
優 関口
Shinichi Ito
進一 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オープンラック型熱交換器において、熱交換
パネルのチューブ内に挿入配置する伝熱促進用のフィン
コアを機械的に確実に固定配置し、フィンコアの回転や
振動を防止できる構成と製法の提供。 【解決手段】 チューブ内に入れるコアをフィンつきの
中空コアとしてこれを内部より拡径して外周面のフィン
を当該チューブ内周面に当接固定させることで確実な固
定が可能であること、熱交換パネルの新規製造はもちろ
ん、従来のコアを所要の隙間を介して遊挿配置してある
場合に、これを上記の新規なフィンコアと交換して確実
に固定することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、液化天然ガス
(以下LNGという)等の気化装置として多用されるオ
ープンラック型熱交換器の改良に係り、熱交換パネルの
チューブ内に挿入配置する流体の撹乱用のフィンコアを
機械的に確実に固定配置し、フィンコアの回転や振動を
防止したオープンラック型熱交換器とその製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】液化天然ガス(以下LNGという)の気
化装置として多用されるオープンラック型熱交換器は、
例えば、直径方向に一対のフィンを突出させたフィンチ
ューブをフィン方向に配列して一枚のパネル状となし、
その上下端部にヘッダータンクを設けて熱交換パネルを
形成し、該パネルを複数連立配置して、熱交換パネルの
上方に配設した散水用トラフより、熱媒体の海水を熱交
換パネル面に流下させフィンチューブ内をアップフロー
するLNGと熱交換させる構成である。
【0003】上記熱交換器パネルにおいて、各チューブ
下端より供給されるLNGは、チューブ内を上昇しなが
らチューブ外面からの入熱によって液状から気液状、気
体へと気化されてチューブ上端より排出される。
【0004】従って、チューブ内のLNGが、気化の過
程に応じて当該流体が円滑に上昇しかつ効率よく熱交換
が実施できるように、例えばチューブ内周面に微小フィ
ンを設けて伝熱面積を拡大したり、外周面にフィンを設
けた成形材をチューブ内に挿入して流体を撹乱上昇させ
るなど、チューブ内に熱交換を促進するための種々形態
からなる成形材や板材などのコア材(伝熱促進体)を挿
入配置する手段が採用されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】チューブ内に挿入配置
するコア等はその支持構成に種々の構成が提案されてお
り、例えば、チューブ下端から挿入配置されてコアの下
端を治具等で片持ち支持する構成、その逆にチューブ上
端から挿入配置されてコアの上端を治具等で片持ち支持
する構成、コアの両端にチューブ内径に近いフランジ部
材を設けてチューブ内に挿入配置する構成、外周面にフ
ィンを設けたコアの外径をチューブ内径と同等にしてチ
ューブ内に嵌入する構成等がある。
【0006】また、チューブ内面に軸方向の溝を設けて
同溝部にコアのフィン先端を嵌入配置する構成、コアの
外周面のフィン先端部を屈曲させてチューブ内面に沿う
ように形成してチューブ内に嵌入又は挿入配置する構成
等も提案されている。
【0007】上記のいずれの構成も当初よりコアの外径
とチューブ内径との間に差異があるか、あるいはチュー
ブとコアの温度差が大きい部位に採用した場合、外径方
向の膨張収縮差と共に長手方向で伸縮するために接触箇
所で摩耗等を生じて経時的に前記差異を生じるために、
チューブ内でコアが振動したり回転してチューブ内周面
に傷を付けて寿命が短くなったり、又不快な打音を生じ
る恐れがあった。
【0008】そこで、上記のいずれの構成のコアの場合
も適用可能であるが、コアの挿入後にコアの外径とチュ
ーブ内径が一致するようにチューブをダイス内に入れて
引き抜くなどして縮径する塑性変形を加えて、チューブ
内面をコアに圧接する方法が提案されている。
【0009】しかし、チューブが単純な円管である場合
は所期の効果が得られるが、前述のごとく放射方向に複
数の大小のフィンを有するフィンチューブでは、チュー
ブ長さ方向に均等に塑性変形を加えることが困難で、ま
た使用箇所が温度差の大きい部位であると前記圧接の効
果が不安定となる。
【0010】この発明は、オープンラック型熱交換器に
おいて、熱交換パネルのチューブ内に挿入配置する伝熱
促進用のフィンコアを機械的に確実に固定配置し、フィ
ンコアの回転や振動を防止できるオープンラック型熱交
換器とその製造方法の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】発明者らは、チューブ内
のフィンコアの回転や振動を防止できる構成を目的に、
前述した縮径手段やチューブの外側から局所的に押圧す
るなどの手段をはじめ、種々検討した結果、コアをフィ
ンつきの中空コアとしてこれを内部より拡径して外周面
のフィンを当該チューブ内周面に当接固定させることで
確実な固定が可能であること、熱交換パネルの新規製造
はもちろん、従来のコアを所要の隙間を介して遊挿配置
してある場合に、これを上記の新規なフィンコアと交換
して固定することが可能であることを知見し、この発明
を完成した。
【0012】すなわちこの発明は、多数のチューブを立
設配列して形成した熱交換パネルを有するオープンラッ
ク型熱交換器において、外周面にフィンを設けた中空コ
アが前記チューブ内に挿入配置される構成で、挿入した
前記中空コアがその内部より拡径されて外周面のフィン
が前記チューブ内周面に当接したことを特徴とするオー
プンラック型熱交換器である。
【0013】またこの発明は、上記構成のオープンラッ
ク型熱交換器において、チューブの長手方向の中央より
上部に、中空コアを挿入固定した構成、チューブ内周面
に微小フィンを有し、中空コアの外周面に螺旋状に複数
条のフィンを有する構成、を併せて提案する。
【0014】さらにこの発明は、多数のチューブを立設
配列して熱交換パネルを形成するオープンラック型熱交
換器の製造方法において、外周面にフィンを設けた中空
コアを前記チューブ内に挿入配置する工程、挿入した前
記中空コアを内部より拡径して外周面のフィンを前記チ
ューブ内周面に当接固定させる工程を有することを特徴
とするオープンラック型熱交換器の製造方法である。
【0015】
【発明の実施の形態】この発明による、フィンコアが挿
入配置されるチューブ内でその内部より拡径されて外周
フィンが前記チューブ内周面に当接したコア構成を、図
面に基づいて詳述する。まず、図2Bに断面形状を示す
ごとく、外周面に十字方向のフィン2を設けた中空コア
1をねじり加工すると外周面に螺旋状フィンが形成され
たフィンコアが得られる。また、このフィン2は先端側
に細くなるようくさび状に形成されている。
【0016】図1に示すごとく、上記の螺旋状フィンを
設けた中空コア1を、熱交換パネルを形成するためのチ
ューブ3内に挿入配置する。次に棒4の先端に所要形
状、外径を有する拡張子5を固着した治具を用い、前記
棒4の部分を中空コア1内に挿入させて拡張子5を中空
コア1端に当てがい、拡張子5を中空コア1の他端側に
引き抜くことで、中空コア1の内径部が拡大されて中空
コア1の外径が軸方向に均等に拡径される。
【0017】予めチューブ3の内径、拡径前の螺旋状フ
ィンを設けた中空コア1の外径、並びに拡張子5による
拡径寸法を適宜選定しておくことで、挿入した中空コア
1の螺旋状フィンをチューブ3内周面に均等に当接させ
て中空コア1をチューブ3内に固定配置することができ
る。また、前述のようにフィン2をくさび状とすること
でチューブ3内周面に食い込ますことができ、より強固
に固定できる。
【0018】図1の例は、チューブ3と中空コア1の長
さがほぼ同等の場合を示すが、中空コア1の長さがチュ
ーブ3の半分や1/3の程度であっても、予め治具の棒
4を挿入して中空コア1の所要先端に拡張子5を配置し
ておき、中空コア1をチューブ3内へ挿入後に該拡張子
5を引き抜くことで、中空コア1をチューブ3内の中央
部あるいは上下端部側、例えばチューブ3の長手方向の
中央より上部と、任意位置に中空コア1自体を拡径して
固定配置することが可能となる。
【0019】この発明において、チューブは、円管ある
いは外周面に軸方向のフィンつきなど、従来公知のいず
れの構成も採用でき、又、内周面もプレーンなものから
微小の凹凸を設けた微小フィンを有するものなど、従来
公知のいずれの構成も採用できる。
【0020】この発明において、フィンを設けた中空コ
アは、上述のごとく拡張子を引き抜くことでコアの外径
を拡大できる中空部と、外周部にチューブ内周と当接し
得るフィンを有する構成であれば、本来目的とする流体
の撹乱促進用コアとして必要な機能から選定される種々
形状、形態のコアを採用することができる。
【0021】この発明において、中空コアを内部より拡
径する手段は、上述した拡張子の引き抜き方法のほか、
拡張子の押し込み方法であってもよく、さらに処理雰囲
気は、冷間の他、温間であってよい。
【0022】この発明において、拡張子は、上述の棒と
コマ部からなる構成の他、線材とコマ部の構成、棒材の
先端部を異形断面形状に成形した構成など、中空コア自
体を内部より拡径できれば、前記の中空コアの材質や中
空形状、肉厚み等に応じて任意の材質、形状を採用でき
る。また、拡張子は中空コアを通過させる以外に、必要
に応じて拡張子の形状を適宜選定してコア内に残留させ
ることも可能である。
【0023】
【実施例】図2Aに示すごとく、直径方向に一対の大フ
ィン11と5対の小フィン12を突出させたフィンチュ
ーブ10をアルミニウム材にて引き抜き成形した。ま
た、フィンチューブ10内周面には軸方向の多数の溝部
を設けて微小フィン13を形成してある。
【0024】中空コアは、アルミニウム材の押出し成形
により、図2Bに示すごとく外周面に十字方向のフィン
2を設けた中空コア1を得た後、これにねじり加工を加
えて外周面に螺旋状フィンを形成してある。
【0025】長さが約2mの螺旋状フィンを有する中空
コア1に、図1のごとく予め治具の棒部を挿入して一端
に拡張子を当てがい、熱交換パネルを構成する際の上端
側から長さが約6mの前記フィンチューブ10内に、中
空コア1を挿入した後、フィンチューブ10と中空コア
1を保持しながら、前記棒と拡張子とからなる治具を引
き抜きだした。
【0026】図1のごとく得られたフィンチューブ10
の上端から覗く中空コア1端面にほぼ同外径のたがねを
当てて強打並びに油圧シリンダで押圧したところ、中空
コア1を移動させることができなかった。
【0027】
【発明の効果】この発明は、熱交換パネルのチューブ内
に挿入配置する流体の撹乱用のフィンコアを、フィン付
きの中空コアとなしてこれを内部より拡径して外周面の
フィンを当該チューブ内周面に当接固定させることで、
機械的に確実に固定配置し、フィンコアの回転や振動を
防止できる。
【0028】また、この発明は、熱交換パネルの新規製
造はもちろん、従来のコアを所要の隙間を介して遊挿配
置してある場合にこれを実施例のごとく新規なフィンコ
アと交換して確実に固定することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による製造方法であり、中空コアを内
部より拡径する手段を示すチューブの断面説明図であ
る。
【図2】Aはこの発明によるフィンチューブの構成を示
す断面説明図であり、Bは押出し成形された中空コアの
断面形状を示す説明図である。
【符号の説明】
1 中空コア 2 フィン 3 チューブ 4 棒 5 拡張子 10 フィンチューブ 11 大フィン 12 小フィン 13 微小フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 早田 剛 兵庫県尼崎市扶桑町1番10号 住友精密工 業株式会社内 (72)発明者 津井 伸彦 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 (72)発明者 関口 優 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 (72)発明者 伊藤 進一 東京都港区海岸一丁目5番20号 東京瓦斯 株式会社内 Fターム(参考) 3E073 DB04 DC12

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のチューブを立設配列して形成した
    熱交換パネルを有するオープンラック型熱交換器におい
    て、外周面にフィンを設けた中空コアが前記チューブ内
    に挿入配置される構成で、挿入した前記中空コアがその
    内部より拡径されて外周面のフィンが前記チューブ内周
    面に当接したオープンラック型熱交換器。
  2. 【請求項2】 チューブの長手方向の中央より上部に、
    中空コアを挿入固定した請求項1に記載のオープンラッ
    ク型熱交換器。
  3. 【請求項3】 チューブ内周面に微小フィンを有し、中
    空コアの外周面に螺旋状に複数条のフィンを有する請求
    項1に記載のオープンラック型熱交換器。
  4. 【請求項4】 中空コアのフィンが先端側にテーパー形
    状を有する請求項4に記載のオープンラック型熱交換
    器。
  5. 【請求項5】 多数のチューブを立設配列して熱交換パ
    ネルを形成するオープンラック型熱交換器の製造方法に
    おいて、外周面にフィンを設けた中空コアを前記チュー
    ブ内に挿入配置する工程、挿入した前記中空コアを内部
    より拡径して外周面のフィンを前記チューブ内周面に当
    接固定させる工程を有するオープンラック型熱交換器の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 前記中空コアを内部より拡径する手段
    が、予め中空コア先端に配置した拡張子を中空コアのチ
    ューブ内への挿入後に引き抜く方法である請求項5に記
    載のオープンラック型熱交換器の製造方法。
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