JP2003288976A - 誘導加熱装置 - Google Patents
誘導加熱装置Info
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Abstract
た被加熱物を加熱することができるとともに、被加熱物
に働く浮力を低減できる誘導加熱装置を提供すること。 【解決手段】 放射率を高める処置を施した電気導体2
7を加熱コイル21と低透磁率かつ高電気伝導率の材料
でなる被加熱物29の間に設けることにより、加熱状態
と同様の位置配置で、加熱周波数近傍の周波数を使用し
て測定した加熱コイル21の入力インピーダンスにおけ
る等価直列抵抗を大きくする機能を有するとともに、加
熱コイル21に流れる電流の値を小さくして被加熱物に
作用する浮力を低減した誘導加熱装置とすることができ
る。
Description
ス、レストラン、工場などで使用される誘導加熱装置に
関するものであり、さらに詳しくはアルミニウムや銅と
いった低透磁率かつ高電気伝導率なる特性の材料ででき
た被加熱物を加熱する誘導加熱調理器、誘導加熱式湯沸
かし器、誘導加熱式アイロン、またはその他の誘導加熱
式加熱装置等で、特にアルミニウムを加熱可能とする誘
導加熱装置に関するものである。
熱コイルから高周波磁界が発生し、電磁誘導による渦電
流で鍋等の被加熱物が加熱される誘導加熱調理器につい
て図9を用いて説明する。
ある。2は加熱コイルで、図示しない高周波インバータ
から高周波電流を供給され高周波磁界を発生し、被加熱
物1に磁界を照射する。3はフェライトなどの高透磁率
の磁性体で、加熱コイル2からの高周波磁界を効率よく
被加熱物1に伝達するために設けている。4は絶縁体
で、具体的にはセラミック材の厚み4mmなるプレート
であり、被加熱物1が載置される。また、絶縁体4の裏
面には、コンデンサ7を介してアースあるいは整流器の
入力または出力電位に接続されたカーボン製の導電性塗
膜5が印刷され、さらに、加熱コイル2の周部にはリン
グ状に加工された磁気シールドリング6が設けられてい
る。
波磁界が発生すると、底部に誘起した電磁誘導による渦
電流のために被加熱物1が加熱される。また、導電性塗
膜5の静電シールド作用により、加熱コイル2に発生す
る高周波高電圧と浮游容量によって加熱コイル2から人
体を介して大地へと漏洩する漏れ電流が抑制される。ま
た、磁気シールドリング6には、加熱コイル2から発生
する高周波磁界により、誘導電流が発生しその誘導電流
が反磁界を発生し結果的に加熱コイル2周囲に漏洩する
磁界を抑制することができる。
て、被加熱物1の底面には電流が誘起され、この電流は
加熱コイル電流との相互作用で被加熱物1の底面に加熱
コイル2から遠ざかろうとする反発力を生じる。一方被
加熱物1が鉄などの高透磁率材料で、抵抗率がある程度
大きい鉄製である場合には、所定の出力を得ようとする
場合に、誘導される電流値が少なくてよく上記の反発力
が小さいと同時に、磁束が被加熱物1に吸収されるので
吸引力が働き、被加熱物1が浮き上がったりずれたりす
る恐れはなかった。
といった低透磁率かつ高電気伝導率なる材料製である場
合には、所定の加熱出力を得るために加熱コイル2に流
す電流を大きくして被加熱物1に電流を多く流す必要が
あり、反発力が大きくなると同時に、被加熱物1が鉄な
どの高透磁率材料である場合のような吸引力が働かな
い。従って、加熱コイル2の磁界と誘導電流の作用によ
り被加熱物1に加熱コイル2から遠ざかる方向に浮力が
強く働き、被加熱物1の重量が軽い場合には、被加熱物
1が浮力によりずれたり、被加熱物1の戴置面からの浮
きが生じるおそれがある。
れと被加熱物1に流れる渦電流のマクロ的な流れを示
す。図10(ア)は加熱コイル2に流れる電流の向きを
被加熱物1側からみた図である。同図(イ)は、被加熱
物1に流れる渦電流を加熱コイル2と逆側((ア)と同
方向側)から見た図である。図に示すように被加熱物1
に流れる渦電流は加熱コイル2に流れる電流と逆向きか
つ略同形状のループ状で流れる。従って同じ断面積(略
加熱コイル2の面積)の永久磁石2つが異極(例えばN
極とN極)で存在することとほぼ等価になって、大きな
反発力となるものである。
ウムや銅である場合に顕著である。すなわち同じ低透磁
率材料であっても、非磁性SUSのようなアルミニウム
や銅よりも電気伝導率が低い材料の場合は、加熱コイル
2に流す電流が少なくても十分な発熱が得られるので、
被加熱物1に誘導される電流が発生する反発磁界が小と
なるものである。
物1を加熱時の入力電力と浮力の相関の一例を示す。図
11のグラフにおいて、横軸は入力電力で、縦軸は浮力
で示している。この図で分かるように、入力電力の増加
に伴い、浮力も増加し、その浮力が被加熱物1の重量を
超えると、被加熱物1のずれ、浮き等が生じることにな
る。
28492号公報や、特開昭62−276787号公報
で開示されているような重量センサを用いて被加熱物の
移動を検出する技術、特開昭61−71582号公報で
開示されているような磁気センサを用いて被加熱物1の
位置を検出する技術、さらに特開平4−765633号
公報で開示されているような共振周波数検出手段を用い
て被加熱物1が浮力により移動したことを検出する技術
等が開示されている。
に所定以上の浮力が作用したこと、あるいは被加熱物1
が浮いたあるいは移動したことを検出した場合に、それ
以上浮かないように、あるいは移動しないように被加熱
物1を加熱するための加熱電力を抑制したりあるいは加
熱動作そのものを停止するものであり、このような場合
には、十分な火力が得られず、更には調理動作の継続が
中断されるという状況に陥ってしまうという課題があっ
た。
平鍋で、200ccの水を加熱する場合、図11より約
850W以上の入力電力で浮力が鍋と調理物(水)の合
計質量を上回り、鍋が浮き上がってこの電力以上の入力
電力で加熱することが困難となる。従って上記従来の方
式においては、例えばアルミ負荷鍋と検知した場合に鍋
の浮き上がる入力電力以下、例えば800Wに入力電力
を抑制することが鍋浮きを生じない様にするための対策
手段として想定できるが、発明者らの実験によれば、こ
の様な入力電力で加熱しても上記の水を沸騰状態にする
ことは困難であり、アルミニウム製の鍋を加熱できる誘
導加熱調理器としては加熱性能が極めて低いものとな
る。また、入力1000W程度であれば200ccの水
は沸騰状態とすることは可能であるが加熱速度は遅いも
のとなる。
るもので、簡単な構成で被加熱物に働く浮力を低減し、
被加熱物が軽量であっても十分な入力電力を確保でき
る、使い勝手の良い誘導加熱調理器、あるいはアルミニ
ウム製の負荷を安定的に加熱することのできる誘導加熱
装置を実現することを主たる目的とし、さらには加熱コ
イル2に高周波電流を供給する高周波回路のスイッチン
グ素子の損失を同時に低減するとともに、浮力を低減す
る簡単な構成において発熱および損失を低減することで
機器内部の温度上昇低減および被加熱物の加熱効率を高
めることを目的としたものである。
るために、本発明の誘導加熱装置は、アルミニウム若し
くは銅又はこれらと略同等以上の電気伝導率を有する低
透磁率材料からなる被加熱物と、加熱コイルとの間に電
気導体を設け、この電気導体は、加熱コイルの等価直列
抵抗(被加熱物及び電気導体を加熱状態と同様の位置配
置で、加熱周波数近傍の周波数を使用して測定した加熱
コイルの入力インピーダンスにおける等価直列抵抗(以
下単に加熱コイルの等価直列抵抗と呼ぶ))を大きくす
るものである。
合の加熱コイルに流れる電流を低減して、加熱コイルの
発生する磁界により前記被加熱鍋に対して働く浮力を低
減する浮力低減機能を有する。この結果アルミニウム若
しくは銅又はこれらと略同等以上の電気伝導率を有しか
つ低透磁率材料からなる被加熱物を加熱した時に浮き上
がったりずれたりするのを防止するとともに、加熱コイ
ルに高周波電流を供給するスイッチング素子や共振コン
デンサ等の部品の損失を低減することができる。
によって、電気導体の発熱および損失を低減することが
できる。この結果、機器内部の温度上昇を低減するとと
もに被加熱物の加熱効率を高めることができる。
の誘導加熱装置は、アルミニウム若しくは銅又はこれら
と略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からな
る被加熱物を誘導加熱可能な加熱コイルと、前記加熱コ
イルと前記被加熱物との間に設けられた電気導体とを備
え、前記電気導体は前記加熱コイルに対向して前記被加
熱物を配置した時の前記加熱コイルの等価直列抵抗を大
きくするとともに、前記加熱コイルの発生する磁界が前
記被加熱物に対して働く浮力を低減する浮力低減機能を
有してなることにより、加熱コイルから発生する磁界は
電気導体の影響を受けて向き及び強度分布が変わる。
ルから発生する高周波磁界は、加熱コイルから発生した
磁界を相殺する様に被加熱物に誘導電流が誘起する。こ
の結果、加熱コイル電流と方向が逆で平行な誘導電流が
高電気伝導率の被加熱体に誘導され、その電流と加熱コ
イルから放射される磁界との相互作用により、被加熱体
に浮力が発生する。
とにより、加熱コイルから発生する磁界は、電気導体と
被加熱物に鎖交するため、両者に誘導電流を発生するこ
とになる。すなわち、電気導体に誘導された誘導電流の
発生する磁界と被加熱物に誘導された電流の発生する磁
界の重畳磁界が、加熱コイルの発生する磁界の変化を妨
げるように電気導体及び被加熱物に誘導電流が流れるこ
とになる。
が、電気導体に誘導電流が発生することにより変わるこ
とになる。この電流分布の変化で、加熱コイルの等価直
列抵抗が大きくなることにより、同一出力を得る場合の
加熱コイルに流す電流値を小さくすることができ、被加
熱物に作用する浮力が低減するとともに、電気導体が被
加熱物に働くべき浮力の一部を分担することで被加熱物
に作用する浮力が低減できることになるわけである。併
せて、加熱コイル、加熱コイルを駆動する共振電流を発
生するインバータに使用されるスイッチング素子、及び
共振コンデンサ等の高周波部品のスイッチング損失を低
減することができるという作用をも有するものである。
力の一部を分担することによって発熱および損失を生じ
るものであるが、この電気導体の放射率を高めることに
よって、自身の発熱を放射して温度低減するとともに、
放射伝熱によって被加熱物の加熱効率を高めるものであ
る。
温度のもとにおいて、物体が放射する放射能のうち、完
全黒体が出す放射能を最大限ととしたときの比で表した
ものである。)を高める方法としては、特に限定される
ものではないが、電気導体自体を放射率の高い材料で構
成することはいうまでもなく、他に例えば物理的な処理
として塗装、印刷、接着、溶着、溶射、溶接、接合等に
よって放射率を高める方法や、化学的な処理にて電気導
体に用いる基材自体を酸化あるいは腐食等を施すことに
よって放射率を高める方法等がある。
は加熱コイル側、あるいは被加熱物側のいずれか一方に
放射率を高めてなることにより、片側は反射面、もう一
方は放射面となり、他からの熱を受けたくない側と熱を
放射したい側を限定することができるものである。特に
アルミニウムは反射率が高いことから一般的に反射板と
して使用されることが多く、本発明に適する材料であ
る。同時に、アルミニウムの場合は陽極酸化(アルマイ
ト処理)によって放射率を高めることが容易であり本発
明には最適と言える。
は物理的な処理によって放射率を高めてなるものであ
り、例えば塗装、印刷、接着、溶着、溶射等によるもの
である。この方法は、基材に用いる電気導体は一定で各
種方法の取捨選択が自由であるという利点と、比較的安
価において処理が可能であり量産性が高い。
は化学的な処理によって放射率を高めてなるものであ
り、例えば基材自体を酸化あるいは腐食等を施すことに
よって放射率を高めるものである。この方法は、基材自
体に処理するため機械的な強度が高いとともに、物理的
な処理のように付着物を伴わないため層間伝熱による損
失が少なく放熱効率が高い。
ながら説明する。
例における誘導加熱装置の一実施例である誘導加熱調理
器の加熱コイル21及びその周辺の構成を示す斜視図で
あり、図2は誘導加熱装置本体(図示せず)に収納され
た加熱コイル21と、前記本体上部に固定された天板2
8と、前記天板28に載置される被加熱物29を示す断
面図である。
素線を束ねた撚り線を2層以上にして平板状に巻回さ
れ、保持板22上部に載置される。保持板22は耐熱樹
脂製で4本の略直方体をした棒形状の強磁性体であるフ
ェライトコア23b〜26bを加熱コイル21の下部に
位置し、加熱コイル21の下面に略平行に、そしてそれ
らと一体的に成形されている。また、フェライトコア2
3b〜26bの両端にはフェライトコア23a〜26a
とフェライトコア23c〜26cが接して設けられる。
このためフェライトコアは全体として断面が被加熱物2
9に向けて開いたコの字状に形成される。保持板22は
フェライトコアの表面を覆うように(部分的に冷却のた
め覆っていない)成形され加熱コイル21と電気的に絶
縁される構成になっている。
成された導電塗膜32がマイカ製の絶縁板30、31の
間に形成されている。この導電膜32は端子33と接続
され、さらにコンデンサ34を介して商用電源電位ある
いは加熱コイル21に高周波電流を供給するインバータ
の入力する商用電源を整流した電位あるいは大地に接続
される。
アルミニウムの板により形成され、マイカ製の絶縁板3
1と天板28の間に設けられており、図1に示すよう
に、外径及び内径が加熱コイル21のものとほぼ同じの
略ドーナツ状をして、幅約6mmのスリット27aが外
周から内周に渡って設けられている。電気導体27の位
置は3箇所ある脚部27bと保持板22により規制され
る。
上部(被加熱物29側)から見て、外側の立ち上がり部
であるフェライトコア23a〜26aの上端面は電気導
体27の外周より外側に位置し、内側の立ち上がり部で
あるフェライトコア23c〜26cの上端面は開口37
の周部より内側に位置している。サーミスタ35はホル
ダー36にはめ込まれて、天板28裏面に当接される。
絶縁体である天板28は耐熱セラミックス製で、その上
にアルミニウム製の被加熱物29が加熱コイル22に対
向する様に載置される。
自体の放射率を示すとともに、図4に放射率を高めた場
合の一例を示すものである。
ものであり、放射率を高める方法としては、特に限定さ
れるものではないが、電気導体27自体を放射率の高い
材料で構成することはいうまでもないが、図3に明らか
なように電気導体27の一般的な放射率は低いため、例
えば物理的な処理として塗装、印刷、接着、溶着、溶
射、溶接、接合等によって放射率を高める方法があり、
具体的にはフッ素やシリコーンあるいはアクリル等の黒
色塗装あるいはシルク印刷やパット印刷による黒色化あ
るいはメッキ処理やゴムによるコート処理あるいは粉体
溶射、クラッド材やロー付けあるいはブラスト処理等が
ある。また、化学的な処理として電気導体27に用いる
基材自体を酸化あるいは腐食等を施すことによって放射
率を高める方法があり、アルミニウムの陽極酸化(アル
マイト処理)や電解着色あるいは鋼の酸化メッキ処理や
銅のエッチング処理等がある。
説明する。加熱コイル21には約70kHzの高周波電
流が供給される。加熱コイル21は、高周波電流が供給
されると磁界を発生するが、加熱コイル21下方では高
透磁率材料であるフェライトコア23b〜26bがあり
磁束がフェライトコアに集中するので、磁界が被加熱物
29と反対側に膨らむのを防止できる。一方加熱コイル
21の上部に出た磁界は電気導体27に鎖交するので電
気導体27に誘導電流が誘起される。電気導体27の厚
みは約1mmで浸透深さ以上の厚みを有するので電気導
体に鎖交した磁界の大部分はほとんど電気導体を通過せ
ず外周側または内周側に迂回してから被加熱物29方向
に導かれる。フェライトコア23a〜26a、23c〜
26cは上方の被加熱物の方向に磁界を効率良く導く作
用する。
4a〜24c、またはフェライトコア25a〜25cは
それぞれ、別の3つのフェライトコアを接した状態で組
み合わせて配置しているが、それぞれ略同形状となるよ
うに一体に成形しても開磁路であるので同様の効果が得
られる。
コイル21の発生する磁界分布と、電気導体27に誘起
された電流の発生する磁界分布の重畳した磁界分布が被
加熱物29に鎖交することにより発生するものである。
このように、電気導体27が介在することにより、被加
熱物29に誘導される電流分布が変化し、さらに電気導
体27に発生する電流分布が加わるということから、加
熱コイル21の等価直流抵抗が大きくなる。
イル電流でも被加熱物29における発熱量が大きくなる
ので同一消費電力を得ようとする場合には加熱コイル電
流を小さくすることができ、それに伴い浮力も低減する
ことができる。
合における消費電力と浮力の関係を、アルミニウム製の
電気導体27がある場合(Bで示す)とその電気導体が
ない場合(Aで示す)について、また、図6には、消費
電力と加熱コイル電流の関係を、電気導体27がある場
合(Bで示す)と電気導体がない場合(Aで示す)につ
いて測定結果の一例をしめしている。ただし、インバー
タの共振周波数は約70kHzである。
を挿入することにより、等価直流抵抗(Rs)は1.0
9Ωから2.3Ωに増加し、消費電力が2kWに出力を
設定した場合に、被加熱物29に働いた浮力は約900
gから約500gに低減するとともに、加熱コイル21
の電流も約40Armsから約33Armsに低減し
た。また、加熱コイル21の電流の低減に伴いインバー
タを駆動するパワースイッチング素子の損失、加熱コイ
ル21の損失も大幅に低減する。なお、鉄系の被加熱物
29の場合には電気導体27を挿入することにより、加
熱コイルの等価直列抵抗大きくするという作用はほとん
ど得られない。
導体27の損失が発生する。発明者らの実験によれば、
消費電力が2kWであったとき、前記電気導体27の損
失は一例として約270Wと推定された。この時、加熱
コイル21を含めた誘導加熱装置内部の損失は加熱コイ
ル電流の低減作用により約210Wと推定された。この
ように、電気導体27を挿入することにより、その発熱
による損失が発生するものの、内部損失が低減すること
により、その差は約60Wと大幅な加熱効率の低下を防
止することができる。
8当接させて、電気導体27の熱を、熱伝導で天板28
を介して被加熱物29に与えれば、前記の加熱効率の低
下をカバーすることが可能である。このように、電気導
体27の発熱による損失の増加は、機器全体の加熱効率
でみれば、加熱コイル21の電流が低減するので、相当
な部分が他の部分の損失低下で相殺される。
を設けている。このスリット27aを設け無いほうが等
価直流抵抗(Rs)を増加する作用が大きい。しかしな
がら、この場合には、電気導体27に誘導される電流量
が多いため発熱量が極めて大きく加熱効率の低下も大き
い。スリット27aを設けることで、このスリット27
aを設けない場合より等価直流抵抗は小さくなるが、電
気導体27に誘起される加熱コイル21の電流と逆方向
の略平行な加熱コイル21の中心の周りを周回するよう
に流れる周回電流が流れないようにし、分布の異なる誘
導電流を電気導体27内に分布せしめるものである。こ
れにより、電気導体27の発熱を抑制するとともに、等
価直流抵抗を増加させる作用を生じさせるものである。
して設けられ、コンデンサ34を介して、商用電源電
位、インバータの入力電位となる電源電流整流器の出力
電位、またはアース電位に接続されるので加熱コイル2
1から使用者に漏洩するリーク電流を低減することがで
きる。しかしながら、この導電膜32は膜圧が薄く電気
伝導率も低いので、誘導電流の発生量が極めて少なく、
加熱コイル21から発生する磁界の分布を変える作用は
ほとんどないので、電気導体27のような等価直列抵抗
の増加作用、加熱コイル電流の低減作用、そして浮力低
減作用はほとんど得られない。
を高める処理を施したときの電気導体27の温度上昇に
ついて、基材はアルミニウムにて黒色陽極酸化処理(放
射率0.90)を施したときと施してないときの測定結
果を一例として示す。また、図8に電気導体27の加熱
コイル21側を反射面(放射率0.04)、被加熱物2
9側を放射面として、基材はアルミニウムにて被加熱物
29側のみ黒色陽極酸化処理を施したときの加熱コイル
21と被加熱物29(水負荷時)の底面の温度上昇並び
に被加熱物29の加熱効率の測定結果を一例として示
す。ここで、被加熱物29はアルミニウム製とし、イン
バータの共振周波数は約70kHz、消費電力は2kW
である。
に黒色陽極酸化処理を施すことによって、自身の発熱は
61K低減することになり、ワットに換算すると約33
Wの低減効果が得られるものである。この結果、機器の
内部温度上昇は低減するとともに加熱効率にすると約
1.7%の改善効果が得られるものである。
加熱物29側を放射面として黒色陽極酸化処理を施すこ
とによって、加熱コイル21の温度上昇を低減するとと
もに被加熱物29への放射伝熱効果によって、加熱効率
で約4.6%の改善効果が得られるものである。
ニウムや銅など低透磁率かつ高電気伝導率の材質の被加
熱物を加熱可能で、加熱時における加熱コイル等の内部
部品損失及び被加熱物に働く浮力の低減および浮力を低
減する簡単な構成における発熱および損失を低減するこ
とで、機器内部の温度上昇低減および被加熱物の加熱効
率を高めることが可能な誘導加熱装置を実現できるもの
である。
要部斜視図
要部断面図
電気導体として一般的な放射率を示す図
気導体に放射率を高める処置を施したときの放射率を示
す図
加熱コイルの等価直列抵抗と浮力の相関を示す図
加熱コイルの等価直列抵抗と加熱コイル電流値の相関を
示す図
気導体に放射率を高める処置を施したときの測定結果を
示す図
気導体に被加熱物側のみ放射率を高める処置を施したと
きの測定結果を示す図
ルに流れる電流の向きを被加熱物側から見た図 (イ)同、誘導加熱装置における被加熱物に流れる渦電
流を加熱コイルと逆側から見た図
図
Claims (4)
- 【請求項1】 アルミニウム若しくは銅またはこれらと
略同等以上の電気伝導率を有する低透磁率材料からなる
被加熱物を誘導加熱可能な加熱コイルと、前記加熱コイ
ルと前記被加熱物との間に設けられた電気導体とを備
え、前記電気導体は前記加熱コイルに対向して前記被加
熱物を配置した時の前記加熱コイルの等価直列抵抗を大
きくするとともに、前記加熱コイルの発生する磁界が前
記被加熱物に対して働く浮力を低減する浮力低減機能を
有し、前記電気導体の放射率を高めてなる誘導加熱装
置。 - 【請求項2】 電気導体は加熱コイル側あるいは、被加
熱物側のいずれか一方に放射率を高めてなる請求項1に
記載の誘導加熱装置。 - 【請求項3】 電気導体は物理的な処理によって放射率
を高めてなる請求項1ないし2に記載の誘導加熱装置。 - 【請求項4】 電気導体は化学的な処理によって放射率
を高めてなる請求項1ないし2に記載の誘導加熱装置。
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|---|---|---|---|
| JP2002092129A JP3861731B2 (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | 誘導加熱装置 |
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|---|---|
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| JP3861731B2 JP3861731B2 (ja) | 2006-12-20 |
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