JP2003292501A - キトサンスポンジおよびその製造方法 - Google Patents
キトサンスポンジおよびその製造方法Info
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- JP2003292501A JP2003292501A JP2002134723A JP2002134723A JP2003292501A JP 2003292501 A JP2003292501 A JP 2003292501A JP 2002134723 A JP2002134723 A JP 2002134723A JP 2002134723 A JP2002134723 A JP 2002134723A JP 2003292501 A JP2003292501 A JP 2003292501A
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- acid
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Abstract
(57)【要約】
【課題】化粧品、医療材料、工業材料などの用途で使用
可能で、強度等の物性に優れ、従来法よりコストが約1
/10程度と安価な方法でキトサンのスポンジを提供す
ることを課題とする。 【解決手段】酸水溶液に溶解したキトサンをそのまま、
又はアルカリにて中和した後凍結真空乾燥すること、又
はさらに通常乾燥して酸を除去することを特徴とするキ
トサンスポンジ製造方法及びその方法で得られたキトサ
ンスポンジ。又、酸水溶液に溶解したキトサンに柔軟剤
を添加したキトサンスポンジの製造方法及びその方法で
得られたキトサンスポンジ。このキトサンスポンジを食
品の包み紙、創傷被覆材、顔面パック材などの用途に使
用する。
可能で、強度等の物性に優れ、従来法よりコストが約1
/10程度と安価な方法でキトサンのスポンジを提供す
ることを課題とする。 【解決手段】酸水溶液に溶解したキトサンをそのまま、
又はアルカリにて中和した後凍結真空乾燥すること、又
はさらに通常乾燥して酸を除去することを特徴とするキ
トサンスポンジ製造方法及びその方法で得られたキトサ
ンスポンジ。又、酸水溶液に溶解したキトサンに柔軟剤
を添加したキトサンスポンジの製造方法及びその方法で
得られたキトサンスポンジ。このキトサンスポンジを食
品の包み紙、創傷被覆材、顔面パック材などの用途に使
用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は主として、化粧品、
医療材料、工業材料などの用途で使用可能なキトサンの
スポンジおよびその製造方法に関するものである。
医療材料、工業材料などの用途で使用可能なキトサンの
スポンジおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年キトサンは、化粧品分野、医療分
野、食品分野などで広く使用されている。キトサンは酢
酸などの酸に溶解するためその溶液から種々の成型体を
作成することができる。例えば繊維、フィルム、スポン
ジなどがあり、これらは特に化粧品、医療、食品分野な
どに好ましく使用できる可能性を有している。特にスポ
ンジは柔軟で吸水性が高く特に有用である。従来のキト
サンスポンジの作製方法にはキトサン溶液に界面活性
剤、化学発泡剤、気体吹き込みなどにより発泡させて凝
固するか、あるいはキトサン溶液に粉末状固体物質を添
加してよく分散させてから凝固し、次いで粉末状固体物
質を除去する方法が提案されている。特にこの粉末状固
体成分を使用する方法は水溶性高分子、例えばポリビニ
ルアルコール粉末を混合し凝固した後、形状を保ちなが
ら熱水でポリビニルアルコールを溶出させるものであ
り、比較的良質なキトサンスポンジを得る方法である。
これらの方法としては特開昭62−167331などで
提案されている。
野、食品分野などで広く使用されている。キトサンは酢
酸などの酸に溶解するためその溶液から種々の成型体を
作成することができる。例えば繊維、フィルム、スポン
ジなどがあり、これらは特に化粧品、医療、食品分野な
どに好ましく使用できる可能性を有している。特にスポ
ンジは柔軟で吸水性が高く特に有用である。従来のキト
サンスポンジの作製方法にはキトサン溶液に界面活性
剤、化学発泡剤、気体吹き込みなどにより発泡させて凝
固するか、あるいはキトサン溶液に粉末状固体物質を添
加してよく分散させてから凝固し、次いで粉末状固体物
質を除去する方法が提案されている。特にこの粉末状固
体成分を使用する方法は水溶性高分子、例えばポリビニ
ルアルコール粉末を混合し凝固した後、形状を保ちなが
ら熱水でポリビニルアルコールを溶出させるものであ
り、比較的良質なキトサンスポンジを得る方法である。
これらの方法としては特開昭62−167331などで
提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来法によるキトサンスポンジの製法工程は溶出の過程で
時間と多大なエネルギーを必要とするなど非常に頻雑な
ものである。従って結果として、コストが非常に高く、
強度などの物性値も十分でなく、キトサンが有する生体
親和性、抗菌性など優れた特性にもかかわらず、工業的
な製造が困難なため実用化に至らなかった。
来法によるキトサンスポンジの製法工程は溶出の過程で
時間と多大なエネルギーを必要とするなど非常に頻雑な
ものである。従って結果として、コストが非常に高く、
強度などの物性値も十分でなく、キトサンが有する生体
親和性、抗菌性など優れた特性にもかかわらず、工業的
な製造が困難なため実用化に至らなかった。
【0004】本発明者らは、これらの問題を解決すべく
鋭意努力した結果、キトサンスポンジを製造するに際
し、驚くべきことに従来考えも及ばなかった極めて簡易
な方法で製造でき、安価でかつ物性の良好なものを得る
のに有効な方法を見出すことに成功した。特にコストは
従来法の約1/10となるほど有効な方法である。
鋭意努力した結果、キトサンスポンジを製造するに際
し、驚くべきことに従来考えも及ばなかった極めて簡易
な方法で製造でき、安価でかつ物性の良好なものを得る
のに有効な方法を見出すことに成功した。特にコストは
従来法の約1/10となるほど有効な方法である。
【0005】即ち、酸水溶液に溶解したキトサンをその
まま、又はアルカリにて中和した後凍結真空乾燥するこ
と、又はさらに通常乾燥して酸を除去することを特徴と
するキトサンスポンジおよびその製造方法である。
まま、又はアルカリにて中和した後凍結真空乾燥するこ
と、又はさらに通常乾燥して酸を除去することを特徴と
するキトサンスポンジおよびその製造方法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明の形態について、以下に説
明する。本発明におけるキトサンとは、カニ、エビなど
甲殻類の外骨格等を精製して得られるキチン(N−アセ
チルグルコサミンが繰り返し単位である天然多糖)をア
ルカリ処理によって脱アセチル化して得られる天然高分
子である。一般には、これら甲殻類の外骨格等を苛性ソ
ーダなどのアルカリで脱タンパクし、塩酸などの酸溶液
で脱カルシウム処理して得られるキチンを、さらに苛性
ソーダなどの高濃度アルカリ水溶液で脱アセチル化して
得られるものをいう。一般的には、キトサンの脱アセチ
ル化度は60%以上のものでこれらは水に溶解せず酢酸
水溶液に溶解する性質がある。
明する。本発明におけるキトサンとは、カニ、エビなど
甲殻類の外骨格等を精製して得られるキチン(N−アセ
チルグルコサミンが繰り返し単位である天然多糖)をア
ルカリ処理によって脱アセチル化して得られる天然高分
子である。一般には、これら甲殻類の外骨格等を苛性ソ
ーダなどのアルカリで脱タンパクし、塩酸などの酸溶液
で脱カルシウム処理して得られるキチンを、さらに苛性
ソーダなどの高濃度アルカリ水溶液で脱アセチル化して
得られるものをいう。一般的には、キトサンの脱アセチ
ル化度は60%以上のものでこれらは水に溶解せず酢酸
水溶液に溶解する性質がある。
【0007】例えば新鮮なベニズワイガニ殻を5〜10
wt%水酸化ナトリウム水溶液などの希アルカリ溶液処
理により90〜100℃で3時間程度脱タンパク処理
し、2規定塩酸などの希酸水溶液により3時間程度脱カ
ルシウム処理することにより得たキチンを、40〜60
wt%程度の濃いアルカリ溶液中で90〜100℃程度
の温度を保持しながら5〜20時間程度処理し脱アセチ
ル化することにより得られる。工程で発生する不純物を
除去すると白色の固形のフレークが得られ、粉砕して粉
末としたものが一般的にキトサンといわれるものであ
り、脱アセチル化度は60%以上である。本発明に使用
されるキトサンは脱アセチル化度70%以上が好まし
く、さらに好ましくは80%以上である。通常これらの
工程で得られるキトサンの0.5wt%濃度、0.5w
t%酢酸水溶液の粘度を、ブルックフィールド型粘度計
を用いて測定温度20℃にて測定すると、10〜500
mPa・s程度の値となる。
wt%水酸化ナトリウム水溶液などの希アルカリ溶液処
理により90〜100℃で3時間程度脱タンパク処理
し、2規定塩酸などの希酸水溶液により3時間程度脱カ
ルシウム処理することにより得たキチンを、40〜60
wt%程度の濃いアルカリ溶液中で90〜100℃程度
の温度を保持しながら5〜20時間程度処理し脱アセチ
ル化することにより得られる。工程で発生する不純物を
除去すると白色の固形のフレークが得られ、粉砕して粉
末としたものが一般的にキトサンといわれるものであ
り、脱アセチル化度は60%以上である。本発明に使用
されるキトサンは脱アセチル化度70%以上が好まし
く、さらに好ましくは80%以上である。通常これらの
工程で得られるキトサンの0.5wt%濃度、0.5w
t%酢酸水溶液の粘度を、ブルックフィールド型粘度計
を用いて測定温度20℃にて測定すると、10〜500
mPa・s程度の値となる。
【0008】本発明の特色はキトサンの溶液を直接凍結
してそのまま乾燥するきわめて簡便な方法にあり、酸水
溶液に溶解したキトサンをそのまま、又はアルカリにて
中和した後凍結真空乾燥すること、又はさらに通常乾燥
して酸を除去することを特徴とするキトサンスポンジの
製造方法である。本発明の製造法を整理すると下記の3
つの方法になる。 酸水溶液に溶解したキトサンをそのまま容器に入れ凍
結真空乾燥する方法。 酸水溶液に溶解したキトサンをアルカリにて中和した
後そのまま容器に入れ凍結真空乾燥する方法。 酸水溶液に溶解したキトサンをそのまま又はアルカリ
にて中和した後、容器に入れ凍結真空乾燥し、さらに通
常乾燥して酸を除去する方法。
してそのまま乾燥するきわめて簡便な方法にあり、酸水
溶液に溶解したキトサンをそのまま、又はアルカリにて
中和した後凍結真空乾燥すること、又はさらに通常乾燥
して酸を除去することを特徴とするキトサンスポンジの
製造方法である。本発明の製造法を整理すると下記の3
つの方法になる。 酸水溶液に溶解したキトサンをそのまま容器に入れ凍
結真空乾燥する方法。 酸水溶液に溶解したキトサンをアルカリにて中和した
後そのまま容器に入れ凍結真空乾燥する方法。 酸水溶液に溶解したキトサンをそのまま又はアルカリ
にて中和した後、容器に入れ凍結真空乾燥し、さらに通
常乾燥して酸を除去する方法。
【0009】本発明にいう酸とは塩酸、ギ酸、酢酸、ク
エン酸などの水溶液をいい、中でも特に酢酸水溶液が好
ましい。一般に酸濃度は0.2〜5wt%が使用でき、
特に0.5〜3wt%が好ましい。キトサンの濃度は一
般的には0.2〜5wt%で、特に0.5〜3wt%が
好ましい。これらはキトサンスポンジの密度を決定する
要因である。これらキトサン水溶液の粘度は20℃にお
いて5〜2000mPa・sである。
エン酸などの水溶液をいい、中でも特に酢酸水溶液が好
ましい。一般に酸濃度は0.2〜5wt%が使用でき、
特に0.5〜3wt%が好ましい。キトサンの濃度は一
般的には0.2〜5wt%で、特に0.5〜3wt%が
好ましい。これらはキトサンスポンジの密度を決定する
要因である。これらキトサン水溶液の粘度は20℃にお
いて5〜2000mPa・sである。
【0010】これらの溶液を直接凍結真空乾燥してキト
サンスポンジを作成するが、凍結真空乾燥に際しキトサ
ン溶液を所定の形状容器に入れることで種々のスポンジ
の作製が可能である。たとえばシート状、円筒状、マユ
状などができる。シート状の場合、溶液を金属、プラス
チック製などのトレイに入れて凍結真空乾燥する、厚み
はその深さによって調整することができる。たとえば
0.1cm〜5cmのものを使用すると、作製されるス
ポンジの厚みはトレイの深さとほぼ同じ厚さのものであ
る。円筒状は溶液を円筒状容器に入れて作成し直径0.
5〜5cmのものを作製することができる。スポンジの
作製に際し、加工布、不織布、織物などをキトサン溶液
に浸漬して同様に凍結真空乾燥するとこれらを含浸した
ものを作製することもできる。例えば局方ガーゼをキト
サン溶液に浸漬して作製するとガーゼ表面にスポンジが
コーティングされた成型体ができる。
サンスポンジを作成するが、凍結真空乾燥に際しキトサ
ン溶液を所定の形状容器に入れることで種々のスポンジ
の作製が可能である。たとえばシート状、円筒状、マユ
状などができる。シート状の場合、溶液を金属、プラス
チック製などのトレイに入れて凍結真空乾燥する、厚み
はその深さによって調整することができる。たとえば
0.1cm〜5cmのものを使用すると、作製されるス
ポンジの厚みはトレイの深さとほぼ同じ厚さのものであ
る。円筒状は溶液を円筒状容器に入れて作成し直径0.
5〜5cmのものを作製することができる。スポンジの
作製に際し、加工布、不織布、織物などをキトサン溶液
に浸漬して同様に凍結真空乾燥するとこれらを含浸した
ものを作製することもできる。例えば局方ガーゼをキト
サン溶液に浸漬して作製するとガーゼ表面にスポンジが
コーティングされた成型体ができる。
【0011】本発明の凍結真空乾燥機は市販の一般的な
ものを使用することが可能である。すなわち、キトサン
水溶液を凝固点以下の温度に維持しながら減圧により水
分を除去する能力を有するものなら機種を問わない。凍
結真空乾燥の条件は凍結温度が約−40℃、乾燥時間は
16〜24時間が一般的であり、条件により作製される
スポンジの密度などは異なるが、特に特定の条件には限
定する必要があるものではない。
ものを使用することが可能である。すなわち、キトサン
水溶液を凝固点以下の温度に維持しながら減圧により水
分を除去する能力を有するものなら機種を問わない。凍
結真空乾燥の条件は凍結温度が約−40℃、乾燥時間は
16〜24時間が一般的であり、条件により作製される
スポンジの密度などは異なるが、特に特定の条件には限
定する必要があるものではない。
【0012】本発明によるキトサンスポンジとは密度が
0.005〜0.2g/cm3のものをいう。これらの
種々の密度はキトサン溶液の濃度を調整することで作製
可能である。本発明の場合特に0.008〜0.1g/
cm3のものを好ましく作製可能である。本発明で得ら
れるキトサンスポンジの強度は1.5〜7.0N/cm
2であり、伸度1.8〜22%と高強度、高伸度で均一
な多孔性と良質な物性を有する。本発明の強度および伸
度は下記の方法で測定した。スポンジを幅2.5cm、
長さ8cmの短冊状に切断し、島津製作所製のオートグ
ラフ、型式:AG−100kNGで引っ張り速度10m
m/minで強度、伸度を測定する。ここで強度は単位
面積当たりの強度(N/cm2)で算出した。強度(N
/cm2)=切断強度(N)/試験片の断面積(c
m2)、伸度(%)は(伸び/初期長)×100で算出
した。
0.005〜0.2g/cm3のものをいう。これらの
種々の密度はキトサン溶液の濃度を調整することで作製
可能である。本発明の場合特に0.008〜0.1g/
cm3のものを好ましく作製可能である。本発明で得ら
れるキトサンスポンジの強度は1.5〜7.0N/cm
2であり、伸度1.8〜22%と高強度、高伸度で均一
な多孔性と良質な物性を有する。本発明の強度および伸
度は下記の方法で測定した。スポンジを幅2.5cm、
長さ8cmの短冊状に切断し、島津製作所製のオートグ
ラフ、型式:AG−100kNGで引っ張り速度10m
m/minで強度、伸度を測定する。ここで強度は単位
面積当たりの強度(N/cm2)で算出した。強度(N
/cm2)=切断強度(N)/試験片の断面積(c
m2)、伸度(%)は(伸び/初期長)×100で算出
した。
【0013】の方法によって得られたスポンジには酸
がそのまま残存する。従ってこのスポンジは水または水
溶液等に接触すると溶解する。従って接触前にスポンジ
の形体を呈し接触後は形体が崩れて欲しい抗菌効果を必
要とするなどの用途に使用することができる。
がそのまま残存する。従ってこのスポンジは水または水
溶液等に接触すると溶解する。従って接触前にスポンジ
の形体を呈し接触後は形体が崩れて欲しい抗菌効果を必
要とするなどの用途に使用することができる。
【0014】一方、の方法は、凍結真空乾燥の前にキ
トサン水溶液を中和してフリーの酸を除去する方法であ
り、中和はキトサン水溶液にアルカリ水溶液を加えるこ
とで行うことができる。その際、中和は急激なゲル化は
避け、溶液を攪拌しながら徐々にアルカリを加える方法
で行うのが好ましい。例えば中和はキトサン水溶液を緩
やかな速度で溶液を攪拌しながら、2規定程度の水酸化
ナトリウムを滴々加える。部分的に沈殿が析出すると滴
下を止め溶解するまで攪拌し、さらに2規定程度の水酸
化ナトリウムを加えていくことを繰り返し徐々に中性に
近づけていく方法をとる。最終的に溶液全体が均一な中
和溶液もしくはゲルにできるので、これを溶液として使
用する。スポンジの製造は、と同じ方法で行うことが
できる。得られたスポンジは酸が既に中和されているの
で水に溶解しない性質を有する。したがって水の存在下
においても形状が安定し良好な性質を有する。
トサン水溶液を中和してフリーの酸を除去する方法であ
り、中和はキトサン水溶液にアルカリ水溶液を加えるこ
とで行うことができる。その際、中和は急激なゲル化は
避け、溶液を攪拌しながら徐々にアルカリを加える方法
で行うのが好ましい。例えば中和はキトサン水溶液を緩
やかな速度で溶液を攪拌しながら、2規定程度の水酸化
ナトリウムを滴々加える。部分的に沈殿が析出すると滴
下を止め溶解するまで攪拌し、さらに2規定程度の水酸
化ナトリウムを加えていくことを繰り返し徐々に中性に
近づけていく方法をとる。最終的に溶液全体が均一な中
和溶液もしくはゲルにできるので、これを溶液として使
用する。スポンジの製造は、と同じ方法で行うことが
できる。得られたスポンジは酸が既に中和されているの
で水に溶解しない性質を有する。したがって水の存在下
においても形状が安定し良好な性質を有する。
【0015】の方法はで述べた凍結真空乾燥するス
ポンジの製造までは同じ方法で行うことができるが、
の方法にある凍結真空乾燥でスポンジを作成した後、残
存した酸を通常乾燥して除去するものである。通常乾燥
とは熱風乾燥機、真空乾燥機で通常水の除去を目的とす
るものである。温度は室温〜100℃で通常は12〜4
8時間で好ましくは16〜24時間で酸の除去が可能で
ある。得られたスポンジは酸が除去されているのでと
同様に水に溶解しない。また密度、強度などはと同様
の性質を有する。
ポンジの製造までは同じ方法で行うことができるが、
の方法にある凍結真空乾燥でスポンジを作成した後、残
存した酸を通常乾燥して除去するものである。通常乾燥
とは熱風乾燥機、真空乾燥機で通常水の除去を目的とす
るものである。温度は室温〜100℃で通常は12〜4
8時間で好ましくは16〜24時間で酸の除去が可能で
ある。得られたスポンジは酸が除去されているのでと
同様に水に溶解しない。また密度、強度などはと同様
の性質を有する。
【0016】本発明で得られるスポンジは、スポンジの
特定の密度、強度によっては柔軟性に欠けて割れやす
く、もろい場合がある。その場合にはキトサン溶液の状
態でポリエチレングリコール類、エチレングリコール、
グリセリン、油剤などの柔軟剤を0.01〜5wt%程
度加えて同様に製造すれば最終に作成されたスポンジに
は柔軟性を持たせることができる。
特定の密度、強度によっては柔軟性に欠けて割れやす
く、もろい場合がある。その場合にはキトサン溶液の状
態でポリエチレングリコール類、エチレングリコール、
グリセリン、油剤などの柔軟剤を0.01〜5wt%程
度加えて同様に製造すれば最終に作成されたスポンジに
は柔軟性を持たせることができる。
【0017】本発明は従来の方法に比べ多孔体としての
強度などが安定し、かつ、大幅に製造コストが低減され
たもので、コストは従来の方法で製造されたものの約1
/10以下である。従って汎用品として工業的に広く使
用が可能である。たとえば化粧品、医療材料、工業材料
の用途に好ましく使用することが可能である。
強度などが安定し、かつ、大幅に製造コストが低減され
たもので、コストは従来の方法で製造されたものの約1
/10以下である。従って汎用品として工業的に広く使
用が可能である。たとえば化粧品、医療材料、工業材料
の用途に好ましく使用することが可能である。
【0018】また本発明の方法は、キトサン溶液の時点
で第3成分たとえば医薬品、化粧品、医薬部外品を入れ
ると、最終のスポンジがこれら第3成分を含んだものが
容易に作成可能である。第3成分を含んだスポンジの製
造が可能であり、生理活性を変性させることなく作製が
可能であり、生理活性が他の化学成分や温度によって変
性しやすい物質をスポンジ内に保持することができる。
で第3成分たとえば医薬品、化粧品、医薬部外品を入れ
ると、最終のスポンジがこれら第3成分を含んだものが
容易に作成可能である。第3成分を含んだスポンジの製
造が可能であり、生理活性を変性させることなく作製が
可能であり、生理活性が他の化学成分や温度によって変
性しやすい物質をスポンジ内に保持することができる。
【0019】またこれら薬剤をキトサンスポンジ中に混
合し成型することで、薬剤に徐放性機能をもたせること
が可能である。なお本発明のキトサンスポンジは高い吸
水性を有する。キトサンスポンジの吸水率の測定は、例
えばキトサンスポンジを長さ2.5cm×2cm、厚さ
0.4cmに切断し、ポリエチレン製のティーバックに
入れて10分間純水中に浸漬し、ティーバックごと純水
中から引き上げ水滴が落ちなくなるまで水を切り、重量
を測定することでできる。吸水率(%)は{吸水後スポ
ンジの重さ(g)/吸水前のスポンジの重さ(g)}×
100で算出することができる。本発明のキトサンスポ
ンジは吸水率が非常に高いもので、自重に対して40〜
50倍程度の水を吸収でき、吸水力は優れたものであっ
た。以下実施例によって本発明の内容を詳細に説明す
る。
合し成型することで、薬剤に徐放性機能をもたせること
が可能である。なお本発明のキトサンスポンジは高い吸
水性を有する。キトサンスポンジの吸水率の測定は、例
えばキトサンスポンジを長さ2.5cm×2cm、厚さ
0.4cmに切断し、ポリエチレン製のティーバックに
入れて10分間純水中に浸漬し、ティーバックごと純水
中から引き上げ水滴が落ちなくなるまで水を切り、重量
を測定することでできる。吸水率(%)は{吸水後スポ
ンジの重さ(g)/吸水前のスポンジの重さ(g)}×
100で算出することができる。本発明のキトサンスポ
ンジは吸水率が非常に高いもので、自重に対して40〜
50倍程度の水を吸収でき、吸水力は優れたものであっ
た。以下実施例によって本発明の内容を詳細に説明す
る。
【0020】
【実施例1】ベニズワイガニ殻を、2〜5cm程度に粉
砕し、5wt%苛性ソーダ溶液処理により90℃で3時
間脱タンパク処理を行い、さらに、6%(w/v)塩酸
溶液により25℃、3時間脱カルシウム処理することに
よりキチンフレークを得た。乾燥後、48wt%の水酸
化ナトリウム溶液中で90℃の温度を保持しながら20
時間処理しフレーク状キトサンを得た。
砕し、5wt%苛性ソーダ溶液処理により90℃で3時
間脱タンパク処理を行い、さらに、6%(w/v)塩酸
溶液により25℃、3時間脱カルシウム処理することに
よりキチンフレークを得た。乾燥後、48wt%の水酸
化ナトリウム溶液中で90℃の温度を保持しながら20
時間処理しフレーク状キトサンを得た。
【0021】これを粉砕し80メッシュパスの粉末を作
成した。脱アセチル化度をコロイド滴定法(キチン、キ
トサン実験マニュアル、51〜52頁、キチン、キトサ
ン研究会編、技報堂出版)で測定したところ88.0%
であった。また0.5wt%酢酸溶液中0.5wt%キ
トサンの20℃での粘度は50mPa・sで、GPC測
定装置(システム:日本分光製、カラム:Shodex
OHpak SB−805,SB−806、移動相;
0.5M酢酸緩衝液、カラム温度:40℃、流量:1.
0ml/minでプルラン標品を基に検量線を作成し算
出した。)により求めた分子量は約100万と推定され
た。
成した。脱アセチル化度をコロイド滴定法(キチン、キ
トサン実験マニュアル、51〜52頁、キチン、キトサ
ン研究会編、技報堂出版)で測定したところ88.0%
であった。また0.5wt%酢酸溶液中0.5wt%キ
トサンの20℃での粘度は50mPa・sで、GPC測
定装置(システム:日本分光製、カラム:Shodex
OHpak SB−805,SB−806、移動相;
0.5M酢酸緩衝液、カラム温度:40℃、流量:1.
0ml/minでプルラン標品を基に検量線を作成し算
出した。)により求めた分子量は約100万と推定され
た。
【0022】このキトサンを酢酸溶液に溶解して1.0
wt%とした。この溶液をプラスチック製トレイ(長さ
25cm×16cm、深さ2cm)に流し込み、共和式
凍結乾燥機(型式;RLE−203S)を用い約−40
℃で2時間凍結した後、16時間真空乾燥することによ
り凍結真空乾燥しスポンジ状シートを得た。このシート
の物性は、長さ25cm×16cm、厚さ0.4cm、
比重0.015g/cm3、引張り強度3.3N/cm
2、伸度6.6%であった。このスボンジシートは食品
の包み紙として使用すると、キトサンの抗菌効果により
食品の長期保存が可能になった。
wt%とした。この溶液をプラスチック製トレイ(長さ
25cm×16cm、深さ2cm)に流し込み、共和式
凍結乾燥機(型式;RLE−203S)を用い約−40
℃で2時間凍結した後、16時間真空乾燥することによ
り凍結真空乾燥しスポンジ状シートを得た。このシート
の物性は、長さ25cm×16cm、厚さ0.4cm、
比重0.015g/cm3、引張り強度3.3N/cm
2、伸度6.6%であった。このスボンジシートは食品
の包み紙として使用すると、キトサンの抗菌効果により
食品の長期保存が可能になった。
【0023】
【実施例2】実施例1で作成したキトサンスポンジを1
00℃、24時間減圧乾燥し、残存する酢酸を取り除い
た。長さ20cm×12cm、厚さ0.4cm、比重
0.012g/cm3、引張り強度2.7N/cm2、
伸度7.2%で、吸水率は4400〜5500%で、自
重に対し44〜55倍であった。製造コストは従来法
(特開昭62−167331)の工程から算出したコス
トの約1/10であった。このシートを10cm×10
cmの大きさに切断し、エチレンオキサイドガス滅菌し
て創傷保護材として使用した。植皮のために皮膚を採取
した後の採皮創(深さ15/1000インチ)を有する
患者にキトサンスポンジをそのまま貼布した。スポンジ
は創面に容易に密着し、その上からガーゼをあて、スキ
ンテープで止めた。1〜2日後の滲出液は多く、ガーゼ
側に移行したためガーゼ交換したところ、10日後には
創面が乾燥し、14日後にはスポンジが剥離し創は完全
に治癒し創面状態も良好であった。キトサンスポンジは
創傷保護材として良好な結果であり、有効であることが
わかった。
00℃、24時間減圧乾燥し、残存する酢酸を取り除い
た。長さ20cm×12cm、厚さ0.4cm、比重
0.012g/cm3、引張り強度2.7N/cm2、
伸度7.2%で、吸水率は4400〜5500%で、自
重に対し44〜55倍であった。製造コストは従来法
(特開昭62−167331)の工程から算出したコス
トの約1/10であった。このシートを10cm×10
cmの大きさに切断し、エチレンオキサイドガス滅菌し
て創傷保護材として使用した。植皮のために皮膚を採取
した後の採皮創(深さ15/1000インチ)を有する
患者にキトサンスポンジをそのまま貼布した。スポンジ
は創面に容易に密着し、その上からガーゼをあて、スキ
ンテープで止めた。1〜2日後の滲出液は多く、ガーゼ
側に移行したためガーゼ交換したところ、10日後には
創面が乾燥し、14日後にはスポンジが剥離し創は完全
に治癒し創面状態も良好であった。キトサンスポンジは
創傷保護材として良好な結果であり、有効であることが
わかった。
【0024】
【実施例3】キトサンを1.0wt%酢酸溶液に溶解し
1.0wt%濃度とした。さらに1.0wt%濃度とな
るようにポリエチレングリコール(第一工業製薬、PE
G400)を加え混合した。このキトサン水溶液を緩や
かな速度で攪拌しながら、2時間かけて2規定の水酸化
ナトリウム水溶液を滴下した。2規定水酸化ナトリウム
滴下後の溶液のpHは6.5であった。このキトサン水
溶液をプラスチック製トレイ(24cm×16cm)深
さ4cm)に流し込み、−40℃で2時間凍結した後、
18時間凍結真空乾燥し比重0.06g/cm3、幅2
4cm×16cm、厚み0.35cmのスポンジ状シー
トを得た。このスポンジ状シートの吸水率は800〜1
000%で、自重に対して8〜10倍の吸水率であっ
た。このスポンジ状シートに化粧水を含浸し顔面パック
材として使用した。化粧水の保水力も良好で、肌に対す
る密着力や肌触りも良好であった。
1.0wt%濃度とした。さらに1.0wt%濃度とな
るようにポリエチレングリコール(第一工業製薬、PE
G400)を加え混合した。このキトサン水溶液を緩や
かな速度で攪拌しながら、2時間かけて2規定の水酸化
ナトリウム水溶液を滴下した。2規定水酸化ナトリウム
滴下後の溶液のpHは6.5であった。このキトサン水
溶液をプラスチック製トレイ(24cm×16cm)深
さ4cm)に流し込み、−40℃で2時間凍結した後、
18時間凍結真空乾燥し比重0.06g/cm3、幅2
4cm×16cm、厚み0.35cmのスポンジ状シー
トを得た。このスポンジ状シートの吸水率は800〜1
000%で、自重に対して8〜10倍の吸水率であっ
た。このスポンジ状シートに化粧水を含浸し顔面パック
材として使用した。化粧水の保水力も良好で、肌に対す
る密着力や肌触りも良好であった。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(72)発明者 坪倉 嘉昶
鳥取県西伯郡西伯町西町44番地
(72)発明者 信夫 正
鳥取県米子市和田町1432 コーポベルフル
ール202号室
Fターム(参考) 4C090 AA03 BA47 BD25 CA19 DA22
DA26 DA31
Claims (3)
- 【請求項1】酸水溶液に溶解したキトサンをそのまま、
又はアルカリにて中和した後凍結真空乾燥すること、又
はさらに通常乾燥して酸を除去することを特徴とするキ
トサンスポンジの製造方法。 - 【請求項2】酸水溶液に溶解したキトサンに柔軟剤を添
加したものである請求項1のキトサンスポンジの製造方
法。 - 【請求項3】請求項1の方法によって得られる密度が
0.008g/cm3〜0.1g/cm3であるキトサ
ンスポンジ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002134723A JP2003292501A (ja) | 2002-04-01 | 2002-04-01 | キトサンスポンジおよびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002134723A JP2003292501A (ja) | 2002-04-01 | 2002-04-01 | キトサンスポンジおよびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003292501A true JP2003292501A (ja) | 2003-10-15 |
Family
ID=29244207
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002134723A Pending JP2003292501A (ja) | 2002-04-01 | 2002-04-01 | キトサンスポンジおよびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003292501A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007197649A (ja) * | 2006-01-26 | 2007-08-09 | Omikenshi Co Ltd | 多糖物質からなるスポンジ |
| JP2008001829A (ja) * | 2006-06-23 | 2008-01-10 | Tetsusei Rin | 酸処理キチン・キトサンおよびキチン・キトサンペースト |
| JP2008220388A (ja) * | 2006-02-14 | 2008-09-25 | Koyo Chemical Kk | 非晶質の部分脱アセチル化キチン塩のスポンジ状止血材及びその製造方法 |
| KR101130175B1 (ko) * | 2009-07-08 | 2012-03-28 | 주식회사 엔테크 | 다공성 키토산 비드 제조 정수 및 정제용 필터 제조방법 |
| JP2018502696A (ja) * | 2015-01-27 | 2018-02-01 | メッドトレイド プロダクツ リミテッドMedtrade Products Limited | 創傷被覆材用の組成物 |
| JP2018506402A (ja) * | 2015-01-27 | 2018-03-08 | メッドトレイド プロダクツ リミテッドMedtrade Products Limited | 創傷被覆材用の組成物 |
| CN114424773A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-05-03 | 西南交通大学 | 一种环境友好型磁性生物炭海绵及其制备方法与应用 |
| CN115252879A (zh) * | 2022-07-13 | 2022-11-01 | 肖地生 | 一种壳聚糖止血材料的制备方法和应用 |
| JP2024015468A (ja) * | 2022-07-23 | 2024-02-02 | 甲陽ケミカル株式会社 | キトサン由来のスポンジ、キトサン由来のシート及びそれらの製造方法 |
-
2002
- 2002-04-01 JP JP2002134723A patent/JP2003292501A/ja active Pending
Cited By (11)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
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| CN114424773A (zh) * | 2021-12-23 | 2022-05-03 | 西南交通大学 | 一种环境友好型磁性生物炭海绵及其制备方法与应用 |
| CN114424773B (zh) * | 2021-12-23 | 2022-08-12 | 西南交通大学 | 一种环境友好型磁性生物炭海绵及其制备方法与应用 |
| CN115252879A (zh) * | 2022-07-13 | 2022-11-01 | 肖地生 | 一种壳聚糖止血材料的制备方法和应用 |
| JP2024015468A (ja) * | 2022-07-23 | 2024-02-02 | 甲陽ケミカル株式会社 | キトサン由来のスポンジ、キトサン由来のシート及びそれらの製造方法 |
| JP7699828B2 (ja) | 2022-07-23 | 2025-06-30 | 甲陽ケミカル株式会社 | キトサン由来のスポンジ、キトサン由来のシート及びそれらの製造方法 |
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