JP2003292986A - 脂肪酸金属塩系分散液 - Google Patents

脂肪酸金属塩系分散液

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JP2003292986A
JP2003292986A JP2002097819A JP2002097819A JP2003292986A JP 2003292986 A JP2003292986 A JP 2003292986A JP 2002097819 A JP2002097819 A JP 2002097819A JP 2002097819 A JP2002097819 A JP 2002097819A JP 2003292986 A JP2003292986 A JP 2003292986A
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metal salt
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acid metal
mass
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JP2002097819A
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Tsutomu Miyata
努 宮田
Yoshinobu Nakano
善信 中野
Nobuo Hisada
伸夫 久田
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San Nopco Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便で効率良く製造された紙塗工用潤滑剤な
どに好適な高品質の脂肪酸金属塩系分散液を提供する。 【解決手段】分散メディアとして、セラミックス、硬質
ガラス、硬質プラスチック、金属または金属化合物の群
から選ばれる直径0.05〜1mmの微小メディアを用
い、脂肪酸金属塩(A)、界面活性剤物質(B)、水
(C)を湿式粉砕装置にて粉砕・分散させた平均粒子径
が0.01〜1μmである脂肪酸金属塩系分散液を用い
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、脂肪酸金属塩系分
散液に関する。さらに詳しくは、簡易かつ効率よく製造
された紙塗工用潤滑剤などに好適な脂肪酸金属塩系分散
液に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、脂肪酸金属塩は、紙塗工分野、塗
料分野、土木分野、建材分野、化粧品分野及び樹脂加工
分野など、多くの分野において幅広く用いられている。
近年、これらの分野において、数多くの高機能化が進行
しており、これらの要求を達成するために、脂肪酸金属
塩の平均粒子径が1μm以下の超微粒子化が要求されて
いる。現在、行われている脂肪酸金属塩の製造方法とし
て、脂肪酸のアルカリ金属塩の溶液に、無機金属化合物
の溶液を滴下して反応する方法(複分解法)、あるい
は、脂肪酸と無機金属化合物を高温下で混錬して反応す
る方法(溶融法)が挙げられる。しかしながら、これら
の方法により得られた脂肪酸金属塩の累積平均粒子径は
2〜7μmの範囲であり不十分である(特開平9−31
893号)。また、平均粒子径5〜10μmの脂肪酸金
属塩を得ることができる連続的製造方法が開示されてい
るが、この方法で得られる脂肪酸金属塩は平均粒子径1
μm以下の目標に対しては満足しうるものではない(特
開平1−299247号)。そこで、該脂肪酸金属塩
を、さらに粉砕分級し、より微粒の脂肪酸金属塩を得る
方法が試みられている。しかし、この方法によって得ら
れる脂肪酸金属塩分散液は極めて高価になるという問題
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】以上から、本発明が解
決しようとする課題は、従来技術ではなし得なかった、
簡便で効率良く製造された高品質の脂肪酸金属塩系分散
液を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
を重ねた結果、特定の手段を用いて製造することによ
り、紙塗工に有用な高品質の脂肪酸金属塩系分散液を見
出すにいたった。即ち、本発明は、脂肪酸金属塩
(A)、界面活性剤物質(B)、水(C)及び分散メデ
ィアを用い、湿式粉砕装置を用いて粉砕・製造させた平
均粒子径が0.01〜1μmである脂肪酸金属塩系分散
液である。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる脂肪酸金属塩
(A)としては、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン
酸、ミリスチル酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸、
イソパルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、
イソステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸等の炭素数4
以上の飽和脂肪酸、オクテン酸、テトラデセン酸、ヘキ
サデセン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレイン酸等
の炭素数4以上の不飽和脂肪酸、牛脂脂肪酸、大豆油脂
肪酸、やし油脂肪酸、パーム油脂肪酸等の動植物由来の
脂肪酸、12−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸
等の水酸基を有するオキシ脂肪酸など、またはこれらの
2種以上の混合物とマグネシウム、カルシウム、ストロ
ンチウム、バリウム、亜鉛、銅、マンガン、カドミウ
ム、水銀、ジルコニウム、鉛、鉄、アルミニウム、コバ
ルト、ニッケル、銀など、またはこれら金属の混合物と
の塩があげられる。これらのうち好ましいものは、炭素
数12〜22の飽和脂肪酸または不飽和脂肪酸、動植物
由来の脂肪酸、オキシ脂肪酸のマグネシウム、カルシウ
ム、亜鉛、バリウムの塩またはこれらの混合物であり、
さらに好ましくはパルミチン酸、ステアリン酸、オレイ
ン酸、リノール酸のカルシウム、亜鉛の塩またはこれら
の塩の混合物である。
【0006】本発明に用いられる脂肪酸金属塩(A)の
製造方法は特に限定されず、溶融法、複分解法、直接法
等で製造されたいずれの脂肪酸金属塩でも使用すること
ができる。
【0007】本発明に用いられる界面活性剤物質(B)
としては、上記脂肪酸金属塩(A)を水(C)中に分散
できるものであれば特に限定されず、非イオン系界面活
性剤、アニオン系界面活性剤および水溶性高分子化合物
などが使用できる。
【0008】非イオン系界面活性剤としては、ソルビタ
ン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオ
キシエチレンヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸
エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪
酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステ
ル、ポリエーテル変成シリコーン、ポリオキシエチレン
ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビ
ット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、
ポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル、ポリ
オキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンプロピレンアルキルフェニルエーテル、ポリオ
キシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレン硬
化ヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミ
ン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル(ポリオキシエチレンオ
クチルフェニルエーテルおよびポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテル等)、ポリオキシエチレンアルキル
エーテル(ポリオキシエチレンステアリルエーテルおよ
びポリオキシエチレン第2級トリデシルエーテル等)、
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(ポリエチレン
グリコールラウリン酸エステルおよびポリエチレングリ
コールオレイン酸エステル等)、脂肪酸アルカノールア
ミド(ラウリン酸ジエタノールアミドおよびステアリン
酸モノエタノールアミド等)等が挙げられる。
【0009】アニオン系界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキル硫酸エステル塩、高級アルコール硫
酸エステル塩、アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸
化油、硫酸化脂肪酸エステル、硫酸化オレフィン、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸
塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンア
ルキルエーテル・スルホコハク酸部分エステル塩等が挙
げられる。なお、塩としては、アンモニア、アルキルア
ミン(モノエチルアミン、モノブチルアミンおよびトリ
エチルアミン等)およびアルカノールアミン(モノエタ
ノールアミン、ジエタノールアミンおよびトリエタノー
ルアミン等)等のアミン化合物、周期律表第1族金属
(リチウム、ナトリウムおよびカリウム等)および周期
律表第2族金属(マグネシウム、カルシウムおよび亜鉛
等)等が挙げられ、完全に、あるいは部分的に塩となっ
ていても良い。
【0010】水溶性高分子化合物としては、セルロー
ス、プルラン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム、
グアーガム、カラギーナン、ゼラチン、カードラン、寒
天、デンプン、ヒアルロン酸、スクレログルカン、シゾ
フィラン、レンチナン、パラミロン、カロース、ラミナ
ラン、グルコマンナン、アラビノガラクタン、キサンタ
ンガム、ウェランガム、ラムザンガム、トラガントガ
ム、キャロブガム、ローカストビーンガム、ペクチン、
クインスシード、アルゲコロイド、グリチルリチン酸、
デキストラン、コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ア
ガロース、グリコーゲン、メチルセルロース、エチルセ
ルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロ
ース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、
ヒドロキシエチルメチルセルロース、セルロース硫酸ナ
トリウム、カルボキシメチルエチルセルロース、アルギ
ン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルピロリ
ドン、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプ
ロピルデンプン、酢酸フタル酸セルロース、ポリビニル
アルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリオキシエチ
レンプロピレン共重合体、ポリアクリルアミド、ポリメ
タクリルアミド、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、
ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸塩、ポリスチレン
スルホン酸、ポリスチレンスルホン酸塩、ナフタレンス
ルホン酸ホルマリン縮合物、ナフタレンスルホン酸ホル
マリン縮合物の塩、アクリルアミドおよびアクリル酸の
共重合物、アクリルアミドおよびメタクリル酸塩の共重
合物、メタクリルアミドおよびアクリルアミドの共重合
物、メタクリルアミドおよびメタクリル酸の共重合物、
メタクリルアミドおよびメタクリル酸塩の共重合物、、
アクリル酸およびマレイン酸の共重合物、アクリル酸塩
およびマレイン酸塩の共重合物、スチレンおよびマレイ
ン酸の共重合物、スチレンおよびマレイン酸塩の共重合
物等が挙げられる。なお、塩としては、アンモニア、ア
ルキルアミン(モノエチルアミン、モノブチルアミンお
よびトリエチルアミン等)およびアルカノールアミン
(モノエタノールアミン、ジエタノールアミンおよびト
リエタノールアミン等)等のアミン化合物、周期律表第
1族金属(リチウム、ナトリウムおよびカリウム等)お
よび周期律表第2族金属(マグネシウム、カルシウムお
よび亜鉛等)等が挙げられ、完全に、あるいは部分的に
塩となっていても良い。
【0011】界面活性剤物質(B)の含有量は、脂肪酸
金属塩(A)の質量に対して通常0.5〜40質量%、
好ましくは1〜30質量%、さらに好ましくは4〜20
質量%である。0.5質量%未満では脂肪酸金属塩
(A)を水(C)中に安定に分散させるためには不足で
あり、脂肪酸金属塩系分散液の粒子の凝集粗大化、増粘
などが生じるため好ましくない。40質量%を越える場
合は得られる脂肪酸金属塩系分散液の潤滑性、耐水性、
撥水性などの性能が低下してしまうので好ましくない。
【0012】本発明において、脂肪酸金属塩系分散液の
固形分濃度は、分散液全体の質量に対して通常5〜70
質量%、好ましくは15〜60質量%、さらに好ましく
は20〜55質量%である。固形分濃度が70質量%を
越えると分散液の粘度が高くなり、混合性、分散性に劣
り、得られる脂肪酸金属塩の粒子径も粗くなり好ましく
ない。5質量%未満では、分散液の濃度が低くなりす
ぎ、添加される水(C)の量も多くなるため紙塗工液自
体の濃度が低下してしまう問題が生じるため好ましくな
い。
【0013】本発明の脂肪酸金属塩系分散液の平均粒子
径は、通常、0.01〜1μm、好ましくは0.03μm
〜0.8μm、さらに好ましくは0.1〜0.5μmであ
る。平均粒子径が1μmを越えると、塗工紙品質の低下
または操業性低下の何れかまたは両方の問題が発生し潤
滑性も不足する。0.01μm未満の平均粒子径として
も本発明の効果はほとんど変わらず、0.01μmあれ
ば十分である。なお、本発明において平均粒子径とはレ
ーザー回折・散乱法式粒度分布測定装置(リーズ&ノー
スラップ社製、マイクロトラックHRA)または動的光
散乱法式粒度分布測定装置(リーズ&ノースラップ社
製、マイクロトラックUPA)による50%累積体積平
均粒子径を言う。
【0014】本発明の脂肪酸金属塩系分散液の粒径分布
曲線の形状は上記の平均粒子径の条件を満たしていれば
良く、粒径分布曲線の形状はどのようなものでも良い。
例えば、二項分布曲線、正常分布曲線あるいはピアソン
系度数分布曲線などの統計曲線に従う粒径分布曲線の形
状、またはこれらから選ばれる統計曲線の2つ以上を複
合した粒径分布曲線の形状等が挙げられる。
【0015】本発明に用いられる湿式粉砕装置は、直径
0.01mm〜1mmの分散メディアと超微粒子脂肪酸
金属系分散液の分離する能力を備えていることが必要と
される。
【0016】分散メディアと脂肪酸金属塩系分散液との
分離機構としては特に限定されず、スクリーン型、カー
トリッジ型、ギャップ型、回転ギャップ型、遠心分離型
等が挙げられる。これらのうちで好ましいものは、微小
な分散メディアと脂肪酸金属塩系該分散液との分離が容
易であるスクリーン型、遠心分離型である。
【0017】本発明に用いられる分散メディアの材質は
セラミックス、ソーダガラスビーズ、無アルカリガラス
ビーズなどの硬質ガラス、ポリメタクリレートビーズな
どの硬質プラスチック、クロームビーズ、ステンレスス
チールビーズなどの金属、またはジルコニア、ジルコ
ン、チタニアなどの金属化合物が挙げられる。より充分
に微粒子化させることができるという点から、ジルコニ
アが好適に用いられる。
【0018】本発明に用いられる分散メディアの直径は
通常0.05mm〜1mm、好ましくは0.1〜0.8
mm、さらに好ましくは0.2〜0.5mmである。分
散メディアの直径が1mmを越えると、脂肪酸金属塩系
分散液の微粒子化が進まないため好ましくない。分散メ
ディアの直径が0.05mm未満では、分散メディアと
脂肪酸金属塩系分散液との分離が困難となり、生産性が
低下するため好ましくない。
【0019】本発明の湿式粉砕装置の粉砕室における分
散メディアの充填率は通常50〜90体積%、好ましく
は60〜90体積%、さらに好ましくは70〜85体積
%である。分散メディアの充填率が90体積%を越える
と、該分散液の処理速度が低下するため好ましくない。
また、分散メディアの充填率が50体積%未満では、微
粒化するために必要な時間が多大となるため好ましくな
い。
【0020】本発明に用いる湿式粉砕装置の周速は特に
限定はなく、通常3〜20m/s、好ましくは5〜18
m/s、さらに好ましくは10〜17m/sである。
【0021】本発明に用いる湿式粉砕装置の作動時間は
特に限定はなく、該分散液の滞留時間で1〜180分間
程度あれば良い。
【0022】上記記載の条件で得られる脂肪酸金属塩系
分散液は、直径が0.05mm〜1mmの分散メディア
のセン断力によって、充分に満足しうる平均粒子径を得
ることができるが、例えばさらにメンブレンフィルター
で濾過したり、遠心分離処理することにより、粗大粒子
を除去し、より一層優れた品質の分散液を得ることも可
能である。
【0023】本発明の脂肪酸金属塩系分散液には、紙塗
工用潤滑剤としての機能をさらに向上させるために脂肪
酸金属塩(A)以外の他の潤滑剤成分を含有または混合
して使用しても良い。他の潤滑剤成分としては、キャン
デリラワックス、カルナウバワックス、ライスワック
ス、木ロウ、ホホバ油等の植物油由来のワックス、みつ
ろう、ラノリン、鯨ロウ等の動物油由来のワックス、モ
ンタンワックス、オゾケライト、セレシン等の鉱物油由
来のワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタ
リンワックス、ペトロラクタム等の石油由来のワック
ス、モンタンワックス、ポリエチレンワックス(高密度
型、中密度型、低密度型、酸化型)、フィッシャー・ト
ロプシュワックス、硬化ひまし油、炭素数8〜24の脂
肪酸アミド、脂肪酸エステル(炭素数1〜30の1〜6
価アルコールと炭素数12〜30のカルボン酸との反応
物)等が挙げられる。これらのうちで、ポリエチレンワ
ックス(高密度型、中密度型、低密度型、酸化型)、脂
肪酸エステル(炭素数1〜30の1〜6価アルコールと
炭素数12〜30のカルボン酸との反応物)、パラフィ
ンワックス、マイクロクリスタリンワックスが好適に使
用される。
【0024】本発明の脂肪酸金属塩系分散液には、酸化
防止剤、紫外線吸収剤、耐水化剤、汚染防止剤、分散
剤、防腐防黴剤、殺菌剤、消泡剤、香料、増量剤、染
料、顔料、バインダー等を含有または混合して使用して
も良い。
【0025】本発明の脂肪酸金属塩系分散液は顔料およ
びバインダーを主体とする紙塗工用塗料に添加して使用
される。
【0026】紙塗工用塗料の顔料としては、クレー、炭
酸カルシウム、酸化チタン、サチンホワイト、硫酸バリ
ウム、タルク、酸化亜鉛等の無機顔料、プラスチック顔
料(特公昭46−6524号公報記載のポリスチレン)
等の有機顔料およびこれらの混合物が挙げられる。
【0027】バインダーとしては澱粉、変成澱粉、カゼ
イン等の天然バインダー、スチレン−ブタジエンラテッ
クス、アクリル樹脂エマルション、ポリビニルアルコー
ル、少量の共重合したエチレン性不飽和カルボン酸を含
む重合体の水性懸濁液(ブタジエン−アクリロニトリ
ル、ビニルアセテート−アクリレート共重合体、ブタジ
エン−メチルメタクリレート共重合体、塩化ビニル−塩
化ビニリデン共重合体、ブタジエン、メチルメタアクリ
レート、ビニルアセテート、クロロブレン、塩化ビニ
ル、およびブチルメタアクリレートの均質重合体)等の
合成バインダーおよびこれらの混合物が挙げられる。
【0028】本発明の紙塗工用潤滑剤としての脂肪酸金
属塩系分散液の使用量(固形分換算)は顔料100部
(質量部、以下同様)に対して通常0.01部〜10
部、好ましくは0.1部〜8部、さらに好ましくは0.
3〜5部である。0.01部未満の場合には離型効果、
ダスティング防止効果および印刷光沢向上効果が不足す
るため好ましくない。また10部を越える場合は塗被紙
が滑りすぎるため好ましくない。
【0029】紙塗工用塗料を紙基質へ塗工するための塗
工機は特に限定されず、従来知られている塗工機を用い
ることができる。塗工機としては、サイズプレス、フィ
ルムプレス、ゲートロールコーター、シムサイザー、ブ
レードコーター、キャレンダー、バーコーター、ナイフ
コーター、エアナイフコーター、カーテンコーター、ロ
ールコーター、アプリケーター等が挙げられる。
【0030】塗工後乾燥し、必要に応じカレンダーリン
グまたはスーパーカレンダーリング仕上げを行う。塗工
の温度は通常10〜60℃、乾燥温度は通常90〜14
0℃、カレンダーリング、スーパーカレンダーリングの
温度は40〜150℃である。
【0031】本発明の脂肪酸金属塩系分散液を紙塗工用
潤滑剤として用いることにより、カレンダー掛け工程の
離型効果、ダスティング防止効果に極めて優れ、従来の
ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩系分散液(平
均粒子径:2〜7μm)に比べ、添加量が従来の1/3
〜1/2の量でも、ステアリン酸カルシウムなどの従来
の潤滑剤よりはるかに優れた離型効果、ダスティング防
止効果を発揮することができる。また、この添加量の大
幅な低減により、従来の潤滑剤におけるダスティング対
策としての多量添加の際に避けることができない副作用
的問題、すなわち、塗工紙の滑りすぎによる紙の巻き取
りおよび枚葉印刷時のシート出し作業の不良化、塗工紙
のインク着肉性、ピック強度低下など印刷適正の低下な
どの問題を無くすことが可能となった。
【0032】本発明の脂肪酸金属塩系分散液は、紙塗工
用途以外のペイント、インク、コンクリート、セメント
ボード、セラミックスなどの用途においても、離型剤、
撥水剤、耐水化剤、ブロッキング防止剤、摩擦係数低減
剤、磨耗防止剤、擦り傷防止剤などの目的で使用するこ
とができる。
【0033】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれに限定されるものではない。な
お、実施例や試験方法などにおける部は質量部を意味す
る。
【0034】[製造例1]ステアリン酸カルシウム粉末4
00g、ポリオキシエチレンドデシルエーテル(エチレ
ンオキサイド12モル)40gおよび水560gを混合
して固形分濃度44質量%のステアリン酸カルシウム分
散液を得た。この分散液を0.5mmの無アルカリガラ
スビーズ1500gを用いた湿式粉砕装置(湿式粉砕装
置の粉砕室における分散メディアの充填率60体積%)
にて、周速10m/s、温度50〜60で6時間循環し
て粉砕を行った。得られた超微粒子ステアリン酸カルシ
ウムの平均粒子径は0.5μmであった。この分散液を
aとする。
【0035】[製造例2]2リットルの四つ口フラスコの
水501.2g、水酸化カルシウム48.8g、ポリオ
キシエチレンオクチルフェニルエーテル(エチレンオキ
サイド10モル)1.5gおよびスチレン−マレイン酸
共重合物のナトリウム塩1gを加えて混合し、攪拌下4
0〜50℃に加温したオレイン酸420gを除々に投入
して反応を行った。投入終了後40〜60℃で2時間熟
成して反応を完結させた。得られたオレイン酸カルシウ
ムの分散液を0.8mmのジルコニア4800gを用い
た湿式粉砕装置(湿式粉砕装置の粉砕室における分散メ
ディアの充填率80体積%)にて、周速15m/s、温
度50〜60で6時間循環して粉砕を行った。得られた
超微粒子オレイン酸カルシウムの平均粒子径は0.1μ
mであった。この分散液をbとする。
【0036】[製造例3]パルミチン酸亜鉛粉末200
g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム80gおよ
び水720gを混合して固形分濃度28質量%のパルミ
チン酸亜鉛分散液を得た。この分散液を1.0mmのチ
タニア1950gを用いた湿式粉砕装置(湿式粉砕装置
の粉砕室における分散メディアの充填率50体積%)に
て、周速12m/s、温度50〜60で6時間循環して
粉砕を行った。得られた超微粒子パルミチン酸亜鉛の平
均粒子径は0.8μmであった。この分散液をcとす
る。
【0037】[製造例4]ステアリン酸マグネシウム粉末
300g、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(エチ
レンオキサイド10モル)15gおよび水685gを混
合して固形分濃度31.5質量%のステアリン酸マグネ
シウム分散液を得た。この分散液を0.05mmのジル
コニア5400gを用いた湿式粉砕装置(湿式粉砕装置
の粉砕室における分散メディアの充填率90体積%)に
て、周速20m/s、温度50〜60で6時間循環して
粉砕を行った。得られた超微粒子ステアリン酸マグネシ
ウムの平均粒子径は0.02μmであった。この分散液
をdとする。
【0038】[製造例5]オレイン酸カルシウム粉末50
0g、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル
(エチレンオキサイド10モル)1.5g、スチレン−
マレイン酸共重合物のナトリウム塩1.0gおよび水4
78.5gを混合して固形分濃度52.5質量%のオレ
イン酸カルシウム分散液を得た。この分散液を0.3m
mのジルコニア4200gを用いた湿式粉砕装置(湿式
粉砕装置の粉砕室における分散メディアの充填率70体
積%)にて、周速15m/s、温度50〜60で6時間
循環して粉砕を行った。得られた超微粒子オレイン酸カ
ルシウムの平均粒子径は0.1μmであった。これに低
密度酸化ポリエチレンディスパーション(平均粒子径
0.2μm、融点 80℃、40質量%品)20g添加
し、混合した。この分散液をeとする。
【0039】[比較製造例1]ステアリン酸カルシウム粉
末400g、ポリオキシエチレンドデシルエーテル(エ
チレンオキサイド12モル)40gおよび水560gを
混合して固形分濃度44質量%のステアリン酸カルシウ
ム分散液を得た。この分散液を3mmのジルコニア42
00gを用いた湿式粉砕装置(湿式粉砕装置の粉砕室に
おける分散メディアの充填率70体積%)にて、周速1
0m/s、温度50〜60で6時間循環して粉砕を行っ
た。得られた超微粒子ステアリン酸カルシウムの平均粒
子径は5.0μmであった。この分散液をfとする。
【0040】[比較製造例2]2リットルの四つ口フラス
コの水501.2g、水酸化カルシウム48.8g、ポ
リオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(エチレン
オキサイド10モル)1.5gおよびスチレン−マレイ
ン酸共重合物のナトリウム塩1gを加えて混合し、攪拌
下40〜50℃に加温したオレイン酸450gを除々に
投入して反応を行った。投入終了後40〜60℃で2時
間熟成して反応を完結させた。得られたオレイン酸カル
シウムの分散液を0.8mmのジルコニア1800gを
用いた湿式粉砕装置(湿式粉砕装置の粉砕室における分
散メディアの充填率30体積%)にて、周速15m/
s、温度50〜60で6時間循環して粉砕を行った。得
られた超微粒子オレイン酸カルシウムの平均粒子径は
3.0μmであった。この分散液をgとする。
【0041】[比較製造例3]パルミチン酸亜鉛粉末20
0g、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム80gお
よび水720gを混合して固形分濃度28質量%のパル
ミチン酸亜鉛分散液を得た。この分散液を5.0mmの
チタニア3120gを用いた湿式粉砕装置(湿式粉砕装
置の粉砕室における分散メディアの充填率80体積%)
にて、周速15m/s、温度50〜60で6時間循環し
て粉砕を行った。得られた超微粒子パルミチン酸亜鉛の
平均粒子径は2.8μmであった。この分散液をhとす
る。
【0042】[比較製造例4]オレイン酸カルシウム粉末
300g、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(エチ
レンオキサイド9モル)0.9gおよび水699.1g
を混合して固形分濃度30.1質量%のオレイン酸カル
シウム分散液を得た。この分散液を0.8mmのジルコ
ニア3600gを用いた湿式粉砕装置(湿式粉砕装置の
粉砕室における分散メディアの充填率60体積%)に
て、周速15m/s、温度50〜60で6時間循環して
粉砕を行った。得られた超微粒子オレイン酸カルシウム
の平均粒子径は10.0μmであった。この分散液をi
とする。
【0043】[比較製造例5]オレイン酸カルシウム粉末
300g、ポリオキシエチレンオレイルエーテル(エチ
レンオキサイド9モル)150gおよび水550gを混
合して固形分濃度45質量%のオレイン酸カルシウム分
散液を得た。この分散液を0.5mmのジルコニア42
00gを用いた湿式粉砕装置(湿式粉砕装置の粉砕室に
おける分散メディアの充填率70体積%)にて、周速1
8m/s、温度50〜60で6時間循環して粉砕を行っ
た。得られた超微粒子オレイン酸カルシウムの平均粒子
径は0.7μmであった。この分散液をjとする。
【0044】製造例1〜5および比較製造例1〜5にお
ける原料およびその配合量、分散メディアの種類および
その直径、湿式粉砕装置の粉砕室における分散メディア
の充填率、得られた脂肪酸金属塩系分散液の平均粒子径
を表1に示した。
【0045】
【表1】
【0046】[試験例1]製造例1〜5で得られた本発明
の脂肪酸金属塩系分散液a〜eと比較製造例1〜5で得
られた比較分散液f〜jおよび市販品のステアリン酸カ
ルシウム水分散液k[ノプコートC−104−HS(サ
ンノプコ株式会社製)]について、紙塗工液に配合した
ときの機械安定性および高速塗工適正と、該塗工液を原
紙に塗被した塗工紙をスーパーカレンダー掛け処理した
ときのスーパーカレンダーの汚れおよび印刷時のピック
強度を調べた。結果を表2に示した。評価の方法は以下
の通りである。
【0047】・機械安定性 紙塗工液処方が固形分換算でクレー(ウルトラホワイト
90)90質量部、炭酸カルシウム(タマパールTP−
222−H)10質量部、水酸化ナトリウム0.1質量
部、分散剤(SNディスパーサント5040)0.2質
量部、アルカリ増粘型ラテックス6質量部の塗工液に上
記製造例、比較製造例および市販品の脂肪酸金属塩分散
液を顔料100質量部に対し、固形分で0.3、1.
0、3.0質量部配合した。この塗工液をマロンテスタ
ーにて荷重30kgで20分間処理し、300メッシュ
スクリーンの残査を測定した。残査の質量を処理した塗
工液質量の百分率として表し、数値が小さいほど機械安
定性が良好であると評価した。
【0048】・高速塗工性 上記塗工液を実験用高速コーターを用いて速度1300
m/sで塗工し、140度で30秒間乾燥した。得られ
た塗工紙の表面を観察して高速塗工性を評価した。評価
の基準は以下の通りである。 ○:塗工ムラがなく、全体的に均一な塗工面である。 △:一部にかすかな塗工ムラが認められる。 ×:一部または全体に明らかな塗工ムラが認められる。
【0049】・ダスティング防止性 上記塗工液を塗工ムラが出ないよう速度300m/sで
塗工し、140℃で30秒間乾燥した。得られた塗工紙
を温度100℃、線圧150kg/cmのスーパーカレ
ンダーに1回通紙し、チルドロール面の汚れを観察して
評価した。評価の基準は以下の通りである。 ○:ロール面に汚れはほとんど認められない。 △:ロール面にかすかな汚れが認められる。 ×:ロール面に明らかな汚れが認められる。
【0050】・ピック強度 ダスティング防止性評価の際に塗工した塗工紙を、温度
50℃、線圧80kg/cmでスーパーカレンダーに2
回通紙し、RI−1型印刷試験機を用いて塗工紙のピッ
ク強度を測定した。評価は5点法で行い、5(良)〜1
(劣)とした。
【0051】
【表2】
【0052】[試験例2]固形分換算でクレー(UW−9
0)85質量部、炭酸カルシウム(エスカロン150
0)15質量部、分散剤(SNディスパーサント504
0)0.2質量部、水酸化ナトリウム0.05質量部、
SBRラテックス(JSR0696)12質量部、アン
モニウムカゼイン3質量部からなるキャスト塗工紙用塗
工液に、製造例1〜5、比較製造例1〜5および市販品
の脂肪酸金属塩分散液を顔料100質量部に対し、固形
分で1.0、2.5、5.0質量部配合した。このキャ
スト塗工液をワイヤーバー#22を用いて原紙に塗工
し、130℃で20秒間乾燥した。この塗工紙にはけで
水を塗布すると同時に温度100℃、線圧100kg/
cmのスーパーカレンダーに通紙し、ニップ通過後2秒
間にチルドロールから剥離してキャスト塗工紙を得た。
この時のチルドロールの汚れを観察してダスティング防
止性を評価し、および得られたキャスト塗工紙のピック
強度を評価した。評価の基準および評価方法は試験例1
の方法と同じである。結果を表3に示した。
【0053】
【表3】
【0054】
【発明の効果】本発明の脂肪酸金属塩系分散液を紙塗工
用潤滑剤として用いることにより、以下の効果を示す。 1.塗工紙のピック強度の低下がほとんどない。 2.ハイシアでの流動性が向上するため高速塗工適正に
優れる。 3.機械安定性に優れるため、高速塗工時の凝集物の発
生を防止できる。 4.従来の脂肪酸金属塩系分散液に比べ格段に優れた潤
滑性を持つため、従来の脂肪酸金属塩系分散液よりも低
添加量で優れたダスティング防止効果、離型効果を示
す。 本用途において、脂肪酸金属塩系分散液は、脂肪酸金属
塩固形分として顔料に対し0.01〜10質量%の添加
量で十分な効果を発揮する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C10M 125/28 C10M 125/28 129/40 129/40 143/02 143/02 // C10N 10:02 C10N 10:02 10:04 10:04 10:06 10:06 10:08 10:08 10:16 10:16 20:06 20:06 Z 30:04 30:04 40:00 40:00 Z 70:00 70:00 (72)発明者 久田 伸夫 京都市東山区一橋野本町11番地 サンノプ コ株式会社内 Fターム(参考) 4G065 AA01 AB12Y AB30Y BA01 BA03 BA06 CA11 DA02 DA03 DA06 EA10 4H104 AA01Z AA08C AA11C AA23C BB17A BB17C CA02C EA08C EB04 FA01 FA02 FA03 FA04 FA08 JA01 LA02 PA50 QA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪酸金属塩(A)、界面活性剤物質
    (B)、水(C)及び分散メディアを用い、湿式粉砕装
    置を用いて粉砕・分散させた平均粒子径が0.01〜1
    μmである脂肪酸金属塩系分散液。
  2. 【請求項2】 分散メディアがセラミックス、硬質ガラ
    ス、硬質プラスチック、金属または金属化合物の群から
    選ばれる直径0.05〜1mmの微小メディアである請
    求項1記載の脂肪酸金属塩系分散液。
  3. 【請求項3】 湿式粉砕装置の粉砕室における分散メデ
    ィアの充填率が50〜90体積%である請求項1又は2
    記載の脂肪酸金属塩系分散液。
  4. 【請求項4】 界面活性剤物質(B)の含有量が脂肪酸
    金属塩(A)の質量に対して0.5〜40質量%である
    請求項1〜3いずれか記載の脂肪酸金属塩系分散液。
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