JP2003293095A - 高強度マルテンサイトステンレス鋼材 - Google Patents

高強度マルテンサイトステンレス鋼材

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JP2003293095A JP2002102803A JP2002102803A JP2003293095A JP 2003293095 A JP2003293095 A JP 2003293095A JP 2002102803 A JP2002102803 A JP 2002102803A JP 2002102803 A JP2002102803 A JP 2002102803A JP 2003293095 A JP2003293095 A JP 2003293095A
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martensitic stainless
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Usho Gi
于勝 魏
Shien O
志遠 王
Ren-Cheng Tzeng
任成 曾
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形性及び耐銹性に優れた高強度マルテンサ
イトステンレス鋼材を提供する。 【解決手段】 Moを含有する中炭素マルテンサイトス
テンレス鋼材及び線材の変態温度を制御することにより
750℃〜850℃のα+γ+K23C6の共存相の中
で焼き戻し又は完全焼鈍処理して、HV硬度を220以
下にして、ねじ及び釘の製造性を向上させる。又、ねじ
及び釘加工後の焼き入れ及び焼き戻し処理によって製品
の硬度はHV値で500以上である。したがって、成形
性が良好であり、高硬度と耐銹性を持つ鋼材を製作でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形性及び耐銹性
に優れた高強度マルテンサイトステンレス鋼材及びその
製品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図1は従来より使用されているねじ締結
構造物を示している。即ち、鋼板10と鋼材11とをね
じ12で固く締結するものであり、鋼板10と鋼材11
との締結箇所にねじ孔13を開けてから、ねじ12をそ
れらのねじ孔13にねじ込み、鋼板10と鋼材11とを
固く締結する。そのため、締結過程は複雑な上、2個の
ねじ孔13の相対位置を正確に合わせる必要があり、作
業の手間と時間がかかる欠点がある。
【0003】従来より、タッピング、ドリルスクリュー
又は強度要求の高い釘製品などの製造には、銹防止の機
能が必要でない場合、工具鋼や高炭素マルテンサイト鋼
等が使用されている。工具鋼及びマルテンサイト鋼の硬
度は高いため、タッピング又はドリルスクリューと鉄板
との孔開けの性能は比較的高いが、銹防止の性能は劣っ
ている。
【0004】上述の製品の欠点を改良するため、高硬度
工具鋼で尖った先端部を作り、耐食性のあるオーステナ
イトステンレス鋼で頭部を作り、両材を結合させたねじ
の製作が行われている。しかし、このような製作過程は
極めて複雑であり、製造コストが高く、経済性に難点が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】最近では、防銹性をも
つ高硬度のマルテンサイトステンレス線材が開発されて
いる。例えば、日本特開平06−264194号に開示
されているものがある。しかし、この線材を焼きなまし
処理でHV値を220以下に軟化させることはとても困
難である。線材は、タッピングスクリュー、ドリルスク
リュー又は釘製品に加工製造する際、硬度が高いため、
工具に負担がかかり、工具の寿命が短く、ねじの製造コ
ストが著しく高くなる。そのため、このような高硬度の
線材からスクリュー又は釘製品を製作するメーカーは、
工具の製作メーカーと緊密に協力し合い、生産コストの
低減を図っている。したがって、この種の高硬度ねじを
製造できるメーカーは、一部の特定のメーカーに限られ
ている。そこで、本発明は、この課題を解決する鋼材の
提供、並びに成形性及び耐銹性に優れたタッピングスク
リュー、ドリルスクリュー及び釘製品の提供を目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、主として、M
oを含有する中炭素マルテンサイトステンレス鋼材と線
材との変態温度を制御することにより、750℃〜85
0℃のα+γ+K23C6の共存相の中で焼き戻し又は
完全焼鈍処理して、HV硬度を220以下にして、ねじ
及び釘の製造性を向上させるものである。又、ねじ及び
釘加工後の焼き入れ及び焼き戻し処理によって製品の硬
度はHV値で500以上である。成形性が良好であり、
高硬度と耐銹性をもつ鋼材を製作する。
【0007】SUS410又はSUS403等の低炭素
のマルテンサイトステンレス鋼は、焼きなましして、H
V値を200以下に減少できるため、良好な成形性が得
られる。SUS420は、約0.2%のCを含有する
時、焼きなましによりHV値が約220に下げられるた
め、SUS410及びSUS403と較べると成形性は
劣るが、汎用的規模で成形が可能である。
【0008】一方、SUS431は、C:0.2%とN
i:2%とを含有するため、HV値を235以下に低下
させることがとても困難である。そのため、一般の設備
によるタッピングスクリューの加工は採算が取れない。
上述から見ると、一般の設備で耐銹性が良好であり、高
硬度のタッピングスクリュー、ドリルスクリュー又は釘
製品を成形加工する前の鋼材又は線材の硬度はHV値が
220以下でなければならないことが分かる。
【0009】通常、マルテンサイトステンレス鋼材と線
材とを軟化させる方法は次の方法がある。 1.Ac3以上の温度区間に加熱してから、ゆっくり冷
やして、Ar1以下の温度に下げて、完全焼鈍して軟化
させる。
【0010】2.フェライトとパーライト変態温度区間
に一定の温度を保持して、恒温焼きなましし、軟化させ
る。 3.Ac1以下の温度域に再加熱して長時間保持し、軟
化させる。しかし、従来より製造されているNi及びM
oを含有する中炭素マルテンサイトステンレス鋼材と線
材とは軟化に要する時間が長くかかり過ぎるため、経済
的でない。
【0011】本発明によると、Moを含有する中炭素マ
ルテンサイトステンレス鋼線材の変態温度を制御するこ
とによりα+γ+K23C6の共存域を750℃〜85
0℃まで上げることができ、同温度域での短時間の焼き
なまし処理によりHV値220以下の硬度が容易に得ら
れる。例えば、840℃で3〜5時間焼きなましをした
後、ゆっくり冷却させる。この熱処理により球状の炭化
物を組織の中に含有する安定したα+K23C6組織が
形成でき、焼きなました後のHV値は220以下にな
り、ねじと釘製品との製造が極めて容易になる。ねじ加
工後、1030℃に加熱冷却し、焼入れし、200℃で
焼き戻し処理することによりHV500以上が得られ
る。このようにして、成形性及び耐銹性に優れた高硬度
のマルテンサイトステンレス鋼が得られる。
【0012】本発明による鋼材は成形性が良好であるた
め、汎用の設備を有する製作所でもタッピング、ドリル
スクリュー又は釘製品を容易に製作でき、焼き入れ及び
焼き戻し処理により高硬度及び高耐銹性が得られるた
め、本発明の鋼材の利用により経済的に製品を供給でき
る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面に基
づいて説明する。図2、図3及び図4は、本発明の実施
例による鋼材と従来の鋼材との化学成分及び特性の比較
を示す図である。それらの図から分かるように、本発明
の実施例による鋼材の成分は重量成分として、C:0.
08%〜0.25%、Si:0.05%〜1.00%、
Mn:0.05%〜1.00%、Ni:0.05%〜
1.00%、Cr:8.0%〜11.5%、Mo:2.
0%〜4.0%及びN:0.02%〜0.15%を含有
している。
【0014】Cは、焼き入れ及び焼き戻し処理のねじと
釘製品の硬度を増加させるものであり、添加量は0.0
8%以上を必要とする。過剰なCの添加は、粗大なCr
炭化物を生成し、製品の靭性を悪化させるため、上限は
0.25%以下に限定する。Nは、製品の硬度を得るた
め、0.02%以上添加する。しかし、過剰なNの添加
は、粗大なCr炭窒化物を生成し、製品の靭性を阻害す
るため、上限を0.15以下に限定する。
【0015】Siは、素材の中に含まれる不可避的不純
物である酸素を低減させるため、0.05%以上添加す
る。しかし、過剰なSiの添加は、製品のフェライト組
織化を促し、硬度及び靭性の低下を招くため、上限を
1.00%以下に限定する。Mnは、鋼及び素材に含ま
れる不可避的不純物であるSを固定して、熱延加工性を
向上させるため、0.05%以上添加する。しかし、過
剰なMn添加は、MnS介在物量を増加し、製品の耐銹
性を劣化させるため、上限を1.00%以下に限定す
る。
【0016】Niは、製品の靭性を得るため、0.05
%以上添加する。過剰なNi添加は、製品のオーステナ
イト組織化を招き、硬度の低下させるため、上限を1.
00%以下に限定する。Crは、製品の耐銹性を得るた
め、8.0%以上添加する。過剰なCr添加は、製品の
フェライト組織化を招き、製品硬度を低下させるため、
上限を11.5%以下に限定する。
【0017】MoはCrと同時に添加する。Moは、製
品の耐銹性を得るため、2.0%以上添加する。過剰な
Mo添加は、製品のフェライト組織化を招き、製品硬度
を低下させるため、上限を4.0%以下に限定する。更
に、上述の元素含有量は次の各式を満たす。
【0018】(1)HI=C+N HIの値は0.20%〜0.28% (2)CPI=Cr+3Mo CPIの値は18.5%〜22.5%
【0019】(3)CRE=Cr+Mo+1.5Si CREの値は12%〜15% (4)NIE=Ni+30(C+N)+0.5Mn NIEの値は4.6%〜10.0%
【0020】(5)MF=CRE−7.4 MFの値は4.6%〜7.6%。 (6)MA=19.6−0.8CRE MAの値は7.6%〜10.0%
【0021】(7)TI=35Cr+60Mo+70S
i−250C−280N−120Ni−60Mn+30
0 TIの値は750%〜850% 更に、上述の(4)、(5)及び(6)式は次の各式を
満たす。
【0022】NIE−MFの値は必ず0%より大きく、
MA−NIEの値は必ず0より大きい。鋼材の成分は上
述の条件を満たし、その他の部分はFeと不可避的な不
純物質からなる。即ち、本発明の実施例による鋼材は、
成形性及び耐銹性に優れた高強度マルテンサイトステン
レス鋼である。
【0023】上述の(1)式の中のC+Nは、製品の硬
度をHV500以上に限定するため、0.2%以上添加
するものであり、C+Nを過剰に添加すると、粗大な炭
窒化物が形成され、製品の靭性を悪化させるため、上限
を必ず0.28%以下に限定する。
【0024】上述の(2)式の中のCr+3Moを1
8.5%以上添加することは、SUS304以上の耐銹
性を得るためであり、過剰にCr+3Moを添加する
と、製品のフェライト組織化を招き、硬度を低下させる
ため、上限を22.5%以下に限定する。
【0025】(3)、(4)、(5)及び(6)式の中
のCRE、NIE、MF及びMAは優良な耐銹性マルテ
ンサイト組織を得るために限定するものであり、CRE
は12.0%以上であり、NIEは4.6%以上とす
る。CREとNIEとの値が高すぎると、フェライト組
織化又はオーステナイト組織化を招き、硬度を低下させ
るため、CREの上限は15.0%以下に限定し、NI
Eの上限は10.0%以下にする。
【0026】MFと、MAと、NIEとの関係は、MF
が4.6%以上7.6%以下のときに、NIE−MFの
値がマイナスならば、製品はフェライト組織化を招き、
硬度が低下するため、NIE−MFの値は必ず0%より
大きく設定する。同じくMAが7.6%以上10.0%
以下のときに、MA−NIEの値がマイナスならば、製
品はオーステナイト組織化を招き、硬度が低下するた
め、MA−NIEの値は必ず0%より大きく設定する。
【0027】(7)式の中のTI値は750℃以上の加
熱によりα+γ+K23C6組織となり、焼き戻し硬度
をHV220以下に限定するものであり、その最小限は
750%以上とする。TI値の増加とともに焼きなまし
による軟化効果も徐々に飽和に達し、過剰なTI値によ
り発生する軟化効果は経済的でないため、その最大限を
850%以下に限定する。
【0028】又、上述の成分の中に次の元素を特定含有
量交互に添加しても、本発明の実施例による鋼材及び製
品と同じ物を製造することができる。AlとCaとを添
加することができる。それは単独又は複合して添加して
も良く、その重量比率は0.002%〜0.01%とす
る。
【0029】Bを添加することができる。その重量比率
は0.0001%〜0.01%とする。Cuを添加する
ことができる。その重量比率は0.05%〜0.6%と
する。TiとNbとを添加することができる。それを単
独又は複合で添加しても良く、その含有量は重量比率で
0.01%〜0.2%とする。
【0030】AlとCaとは、鋼の酸素と硫黄を除去す
るために必要なものであり、単独又は複合で添加し、重
量比率を0.002%以上とする。これらの元素を過剰
に添加すると、製品の靭性を悪化させるため、上限を
0.1%以下に限定する。Bは、スクリュー及び釘製品
の靭性を向上させるために添加するものであり、添加量
は0.0001%以上とする。過剰のBの添加は、釘製
品にBNの析出物を発生させ、靭性を改善する効果を消
失させるため、その上限を0.01%以下に限定する。
【0031】Cuは、耐銹性を向上させるため、0.0
5%以上添加する。過剰のCuの添加は、製品の硬度低
下を発生させるため、上限を0.6%以上に限定する。
TiとNbとは、結晶粒界に生じるCrの炭窒化物起因
のCr欠乏域形成を防ぎ、耐銹性を向上させるため、
0.01%以上をそれぞれ単独又は複合で添加する。過
剰な添加は、Ti及びNbの炭窒化物を形成して、スク
リュー及び釘製品の靭性を低減させるため、上限を0.
2%以下に限定する。
【0032】上述のMoを含有する中炭素マルテンサイ
トステンレス鋼の熱延線材は、完全に焼きなましして得
られる線材の硬度のHV値が220以下の特徴をもつ製
品であり、これが即ち成形性及び耐銹性に優れた高強度
マルテンサイトステンレス鋼の線材となる。
【0033】上述のMoを含有する中炭素マルテンサイ
トステンレス鋼線材を更に冷間又は温間で成形した後、
焼入れと焼き戻し処理により得られる製品は、硬度HV
値が500以上であり、成形性及び耐銹性に優れた高強
度マルテンサイトステンレス鋼のスクリュー及び釘製品
となる。
【0034】次に、図2、図3及び図4は、本発明の実
施例1−12の鋼材と、それらと比較するために行った
比較例との比較を示す図であり、図4は本発明の実施例
と従来の鋼との比較を示す図であり、既存鋼4194は
日本特開平06−264194号に開示された鋼材であ
る。
【0035】図中の各成分の鋼を溶解し、熱間で圧延処
理し、直径6mmの線材を作り、更に、伸線後の線材を8
40℃で4時間に渡って完全焼きなまし処理をする。一
方、比較例のオーステナイトステンレス鋼線材は105
0℃の温度で30分間固溶化処理する。
【0036】完全焼きなまし処理又は固溶化処理した線
材を6mm×20mm切り取り、テストする。線材の断面を
鏡面研磨してから、電解腐食させ、金属組織を観察し、
フェライト率とオーステナイト率を測定する。線材の1
/4直径の4カ所(円周方向90℃の間隔)と中心の1
ヵ所との合計5ヶ所の位置において、硬度をVicke
rs硬度計で測定した。
【0037】線材を完全焼きなまし又は固溶化処理した
後、冷間加工で6角頭のタッピングスクリュー、ドリル
スクリュー及び平頭の釘製品に仕上げた。その後、マル
テンサイトステンレス鋼製品を1030℃で30分加熱
し、空冷した後、再び200℃で10分間焼き戻し処理
する。オーステナイトステンレス鋼製品は1050℃で
15分間固溶化処理する。
【0038】ねじ及び釘先端から3mm部断面について、
表面から0.2mm部及び中心部の硬度をVickers
硬度計で測定した。又、径6mm長さ50mmの試験片は、
機械加工で径5mm長さ30mmの試験片を採取し、全面を
#600のエメリー紙で研磨した後、30℃の3%食塩
水につけ、孔食発生電位を測定した。
【0039】図2、図3及び図4から明らかなように、
マルテンサイト系ステンレスでは、SUS431及び4
194を除く既存鋼は焼き戻しした後の線材硬度が柔ら
かく、成形性に優れるが、ねじ及び釘製品の硬度及び耐
銹性は本実施例に比較して劣っている。
【0040】又、SUS304製品の耐銹性は本実施例
に類似しているが、製品硬度が低く、本実施例と比較す
ると硬度が劣っている。SUS431は焼き入れ及び焼
き戻し後の線材硬度及び耐錆性が本実施例に比較して劣
っており、又、4194は焼き入れ及び焼き戻し後の線
材硬度が本実施例に比較して劣っている。
【0041】比較例1と比較例2とは、実施例1と類似
する組成であるが、フェライトが生成する組成範囲にあ
り、実施例に比較すると製品硬度及び耐銹性が劣ってい
る。比較例3と比較例4とは、実施例2と類似する組織
であるが、オーステナイトが生成する領域にあり、実施
例に比較すると製品硬度及び耐銹性に劣っている。
【0042】比較例5及び比較例6は、実施例3に類似
する組成を有しているが、実施例に比較するとTI値が
低いため、線材を焼鈍した後の硬度が高く、成形性が劣
っている。比較例7及び比較例8は、実施例4に類似す
る組成を有しているが、実施例に比較するとCPI値が
低いため、耐銹性が劣っている。
【0043】比較例9は、実施例5から実施例7と類似
する組成の鋼に過剰なAl及びCaが添加されたもので
あり、実施例に比較して靭性が劣っている。比較例10
は、実施例8に類似する組成の鋼に過剰なBが添加され
たものであり、実施例に比較して靭性が劣っている。
【0044】比較例11は、実施例9に類似する組成の
鋼に過剰なCuが添加されたものであり、実施例に比較
して製品の硬度が劣っている。比較例12は、実施例1
0から実施例12に類似する組成の鋼に過剰なTi及び
Nbが添加されたものであり、実施例に比較して靭性が
劣っている。
【0045】図中の防銹性は、30℃の3%食塩水中で
孔食発生電位を測定したものである。衝撃値は、103
0℃焼き入れ後、200℃で焼き戻し処理した線材表面
に1mmV型ノッチ加工した線材を室温で測定したもので
ある。図5は本発明の一実施例による鋼材で作ったねじ
の使用状態を例示したものである。即ち、本発明の一実
施例により作ったねじ22は成形性及び耐銹性に優れた
高強度のマルテンサイトステンレス鋼の製品であり、実
際に使用する時は、ねじ孔を先に開ける必要がなく、直
接ねじ22を鉄板20及び鋼材21にねじ込むことがで
きる。ねじ孔を先に開ける必要がないため、このねじを
使用すると、ねじ孔の目合わせ作業などを行う必要がな
く、作業能率を向上でき、作業時間を短縮することがで
きる。その上、本発明の一実施例は、高耐銹性及び高強
度のマルテンサイトステンレス鋼の製品であるため、ね
じ22はSUS304並みの耐銹性を有している。
【0046】
【発明の効果】本発明は次の効果をもつ。 1.耐銹性が良く、酸性による腐食に耐えられ、鋼構造
物を確実に固定できる。 2.成形性が良く、特殊加工設備無しで成形加工ができ
る。
【0047】3.熱処理加工した後、硬度が高く、直接
鋼板にねじ込む釘製品を作ることができる。 4.本発明による鋼材で作ったタッピングスクリュー、
ドリルスクリュー又は釘製品などは、成形前の素材を十
分に軟化させることができるため、ねじ又は釘を作成す
る際の工具の負担を軽減し、特殊工具を用いる必要がな
く、一般工具を使用する製造業者にも容易に作ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のボルトの使用状態を示す模式図である。
【図2】本発明の実施例による鋼材と従来の鋼材との成
分及び特性などの比較を示す図(一)である。
【図3】本発明の実施例による鋼材と従来の鋼材との成
分及び特性などの比較を示す図(二)である。
【図4】本発明の実施例による鋼材と従来の鋼材との成
分及び特性などの比較を示す図(三)である。
【図5】本発明の一実施例による鋼材で形成したねじの
使用状況を示す模式図である。
【符号の説明】 10 鋼板 11 鋼材 12 ねじ 13 下孔(ねじ孔) 20 鋼板 21 鋼材 22 ねじ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K043 AA02 AB03 AB04 AB11 AB12 AB15 AB19 AB20 AB22 AB27 DA01 DA04

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量成分として、C:0.08%〜0.
    25%、Si:0.05%〜1.00%、Mn:0.0
    5%〜1.00%、Ni:0.05%〜1.00%、C
    r:8.0%〜11.5%、Mo:2.0%〜4.0%
    及びN:0.02%〜0.15%を含有し、元素の含有
    量は次の各式の範囲にあり、 (1)HI=C+N HIの値は0.20%〜0.28% (2)CPI=Cr+3Mo CPIの値は18.5%〜22.5% (3)CRE=Cr+Mo+1.5Si CREの値は12%〜15% (4)NIE=Ni+30(C+N)+0.5Mn NIEの値は4.6%〜10.0% (5)MF=CRE−7.4 MFの値は4.6%〜7.6% (6)MA=19.6−0.8CRE MAの値は7.6%〜10.0% (7)TI=35Cr+60Mo+70Si−250C
    −280N−120Ni−60Mn+300 TIの値は750%〜850% 前記(4)、(5)及び(6)式は、NIE−MFの値
    が必ず0%より大きく、及びMA−NIEの値が必ず0
    %より大きいという条件を満足する鋼材成分を有し、 その他の部分はFe及び不可避的不純物質で構成される
    マルテンサイト組織又は焼き戻しマルテンサイト組織を
    有することを特徴とする高強度マルテンサイトステンレ
    ス鋼材。
  2. 【請求項2】 マルテンサイトステンレス鋼を熱間圧延
    して製造された熱延線材を焼鈍して得られた線材の硬度
    は、HV値で220以下であることを特徴とする請求項
    1記載の高強度マルテンサイトステンレス鋼材。
  3. 【請求項3】 熱間圧延により製造された熱延線材を焼
    鈍して得られた線材の硬度はHV値で220以下であ
    り、更に冷間又は温間成形後、焼き入れ及び焼き戻し処
    理によって得られる成形品の硬度はHV値で500以上
    であることを特徴とする高強度マルテンサイトステンレ
    ス鋼製品。
  4. 【請求項4】 AlとCaとをそれぞれ単独に又は混合
    して比率0.002%〜0.10%で更に添加している
    ことを特徴とする請求項1記載の高強度マルテンサイト
    ステンレス鋼材。
  5. 【請求項5】 Bを比率0.0001%〜0.01%で
    更に添加していることを特徴とする請求項1記載の高強
    度マルテンサイトステンレス鋼材。
  6. 【請求項6】 Cuを比率0.05%〜0.6%で更に
    添加していることを特徴とする請求項1記載の高強度マ
    ルテンサイトステンレス鋼材。
  7. 【請求項7】 Ti及びNbを単独に又は混合して比率
    0.01%〜0.2%で添加していることを特徴とする
    請求項1記載の高強度マルテンサイトステンレス鋼材。
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