JP2003294802A - プリント配線板の検査方法と検査装置 - Google Patents

プリント配線板の検査方法と検査装置

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JP2003294802A JP2002102346A JP2002102346A JP2003294802A JP 2003294802 A JP2003294802 A JP 2003294802A JP 2002102346 A JP2002102346 A JP 2002102346A JP 2002102346 A JP2002102346 A JP 2002102346A JP 2003294802 A JP2003294802 A JP 2003294802A
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彰 和田
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義明 田中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プリント配線板において2つの導体パターン
間の絶縁劣化を促進させ、潜在的短絡を検出する検査方
法と検査装置を提供する。 【解決手段】 2つの導体パターン間に高電圧パルスを
所定時間印加し、絶縁劣化を促進させ、後に直流電圧を
印加し、導通検査を行うことにより潜在的短絡を検出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプリント配線板の検
査方法と検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来プリント配線板の導通検査としては
プリント配線板の両端に検査用パッドを設け、これらの
パッドに検査用プローブを接触させ、検査したい箇所を
順次切換えながら電流を流し、断線や短絡(ショート)
を検査していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法においては、検査段階で完全に断線、および短絡し
ているものについては欠陥を発見することができるが、
図7、図8に示すような、ひげ状の導体23aが隣接す
る導体22に近づいている場合や、導体に突起物23b
が生じている場合、あるいは図9に示すように導体22
が断線しかかっている場合は、それを発見し、取り除く
ことが困難となり、電子機器を使用中に断線や短絡に至
る可能性もあった。
【0004】特に、電子機器内の電子回路が作動、通電
状態にある場合、独立した2つの回路間において、マイ
グレーションと呼ばれる絶縁劣化によって短絡に至るケ
ースがある。
【0005】マイグレーションとは、絶縁基板上の対電
極の一方からイオン化金属が移行し、デンドライトとい
われる析出物を生成する現象をいう。
【0006】マイグレーションの主な原因は電気化学的
反応によるものであり、電解質を介した電極間に、直流
電圧が印加されると、電気化学例に示す平行電極電位の
高い領域の電極金属がイオンとなって溶出することに起
因する。
【0007】その他、マイグレーションの発生進展する
原因は、次の事項が関連するといわれている。 (1)直流電圧の印加 (2)導体金属の種類:銀、鉛、銅、錫など。 (3)絶縁層:材料、構成、構造の違い。 (4)プロセス:異物の混入、イオン性残渣、クラック
の発生、洗浄の度合いなど。 (5)環境:温度、湿度、イオン性成分などで、実際に
はこれらの因子が複合した形でデンドライトが生成さ
れ、絶縁劣化を進める原因となるのである。
【0008】特に、プリント配線板の配線が高密度、細
線化が進むと析出物の生成速度が増し、配線間の絶縁破
壊が進み絶縁劣化が生じ易くなる。
【0009】したがってプリント配線板の電気検査の段
階で、短絡のしかかり、すなわち潜在的短絡を見つけ、
それを取り除くことは重要なこととなる。
【0010】本発明は上記の課題を解決するためのもの
であり、2つの導体パターン間に生じた潜在的短絡を検
出し、それを取り除くために有効なプリント配線板の検
査方法と検査装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載の発明は、特に、プリント
配線板の少なくとも2つの導体パターン間に所定のパル
ス幅を有するパルス電圧を複数回印加する工程と、前記
導体パターン間に直流電圧を印加する工程を備えたプリ
ント配線板の検査方法というものであり、前記回路間の
絶縁劣化を促進し、その後前記導体パターン間に直流電
圧を印加することによって絶縁抵抗値あるいは導通の有
無を確認し、潜在的短絡を検出することができる。
【0012】本発明の請求項2に記載の発明は、特に、
パルス電圧は2つの導体パターンに交互に直流電圧を印
加することを特徴とする請求項1に記載のプリント配線
板の検査方法というものであり、2つの導体パターンの
双方から絶縁劣化を促進することができ、効率的に潜在
的短絡を検出することができる。
【0013】本発明の請求項3に記載の発明は、特に、
パルス電圧は2つの導体パターンに交流電圧を印加する
ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の検
査方法というものであり、導体回路をブラシ研磨するこ
とにより発生する場合がある潜在的短絡(通称ひげショ
ートという)を検出する場合において、特に効果的に検
出できる。
【0014】本発明の請求項4に記載の発明は、特に、
パルス電圧は、150〜500Vであることを特徴とす
る請求項1に記載のプリント配線板の検査方法というも
のであり、高電圧による絶縁破壊や、接触抵抗の熱によ
るランドパターンの焼損を発生させることなく、効率良
く潜在的短絡を検出するパルス電圧の設定範囲を示すも
のである。
【0015】本発明の請求項5に記載の発明は、特に、
所定のパルス幅は、0.3ms〜0.9msであること
を特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の検査方
法というものであり、マイグレーションの発生により絶
縁劣化を促進し、効率的に潜在的短絡を検出し得るパル
ス幅の設定範囲を示すものである。
【0016】本発明の請求項6に記載の発明は、特に、
導通の有無を確認する工程は、絶縁抵抗値を判定基準と
するものであって、前記絶縁抵抗値は1.0×107Ω
以下であることを特徴とする請求項1に記載のプリント
配線板の検査方法というものであり、電子機器が誤作動
する可能性が高いとされる絶縁抵抗値1.0×107Ω
以下に低下した潜在的短絡の回路を確実に取り除くとい
うものである。
【0017】本発明の請求項7に記載の発明は、特に、
導体パターン間の間隔は少なくとも0.04mmであ
り、前記導体パターン間には前記間隔の20%以上の突
起状導体が存在している潜在的短絡を有するプリント配
線板の検査方法に特に有効であるというものである。
【0018】本発明の請求項8に記載の発明は、特に、
パルス電圧は250Vであり、所定のパルス幅は0.5
msであり、パルス電圧を印加する回数は5回以上であ
ることを特徴とする請求項7に記載のプリント配線板の
検査方法であり、請求項7に記載の潜在的短絡を有する
プリント配線板において、0.5msのパルス幅で25
0Vのパルス電圧を5回以上印加することによって潜在
的短絡を検出できるというものである。
【0019】本発明の請求項9に記載の発明は、特に、
2つの導体パターン間の少なくとも一方は、接続ランド
であることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線
板の検査方法というものであり、潜在的短絡が発生し易
い回路間において、特に有効な検査方法というものであ
る。
【0020】本発明の請求項10に記載の発明は、特
に、接続ランド直下は導通孔が設けられ、前記導通孔
は、貫通孔に導電性ペーストを充填硬化して形成されて
いることを特徴とする請求項9に記載のプリント配線板
の検査方法というものであり、マイグーションの生成に
より潜在的短絡に至り易いプリント配線板の回路間にお
いて、特に有効な検査方法というものである。
【0021】本発明の請求項11に記載の発明は、貫通
孔は、シート状の樹脂含浸基材の両面にPETフィルム
を貼付けた後、レーザー加工にて形成したことを特徴と
する請求項10に記載のプリント配線板の検査方法とい
うものであり、製造プロセスの特徴により導電ペースト
のにじみが発生し、潜在的短絡に至り易いプリント配線
板の回路間において、特に有効な検査方法というもので
ある。
【0022】本発明の請求項12に記載の発明は、特
に、導電性ペーストは、銀粉または銅粉を含有している
ことを特徴とする請求項10に記載のプリント配線板の
検査方法というものであり、銀粉または銅粉の含有によ
りさらにマイグレーションが発生し易く、潜在的短絡に
至り易いプリント配線板の回路間において、特に有効な
検査方法というものである。
【0023】本発明の請求項13に記載の発明は、特
に、プリント配線板上の検査パターンと同位置に設けら
れた複数の検査用端子のうち、少なくとも2つの端子を
1組とし、2つの端子間にパルス電圧を発生手段と、前
記パルス電圧を停止する手段と、前記2つの端子間に一
定電圧を印加する手段と、前記2つの端子間の抵抗値を
検出する手段を備えたプリント配線板の検査装置という
ものであり、回路間の絶縁劣化を促進し、その後前記導
体パターン間に直流電圧を印加することによって絶縁抵
抗値あるいは導通の有無を確認し、潜在的短絡を検出す
ることができる検査装置を提供するものである。
【0024】本発明の請求項14に記載の発明は、特
に、2つの端子間にパルス電圧を発生手段は、2つの端
子間の交互にパルス電圧を発生することを特徴とする請
求項13に記載のプリント配線板の検査装置というもの
であり、2つの導体パターンの双方から絶縁劣化を促進
することができ、効率的に潜在的短絡を検出することが
できる検査装置を提供するものである。
【0025】本発明の請求項15に記載の発明は、特
に、2つの端子間の抵抗値を検出する手段を、2つの端
子間の電流値を検知する手段に置き換えることを特徴と
する請求項13に記載のプリント配線板の検査装置とい
うものであり、被検査物の形態に応じて、抵抗値の検出
とするか、漏れ電流の検出とするかを選択することがで
きる。
【0026】
【発明の実施の形態】(実施の形態)以下、本発明の実
施の形態を用いて、図面を参照しながら説明する。
【0027】図1はプリント配線板を検査するための電
気回路の概略図であり、図2は検査における電圧と時間
の関係図である。
【0028】まず、本発明のプリント配線板の検査装置
の原理について説明する。
【0029】図1において、まずスイッチ5dを閉じて
電源6bのグランドに接続させ、スイッチ5aを閉じ
て、回路に200Vの電圧をかける。そうすることによ
り、ランド4a,4b部分の電圧は200V、ランド4
c,4dの電圧は0Vとなる。
【0030】次にすべてのスイッチ5a〜5dをもとに
戻し、スイッチ5cを閉じて電源6aのグランドに接続
し、スイッチ5bを閉じてこの回路に200Vの電圧を
かける。そうすることにより、ランド4c,4d部分の
電圧は200V、ランド4a,4bの電圧は0Vとな
る。
【0031】これを数回繰り返し行うことにより、ラン
ド4a,4b間は図2(a)に、ランド4c,4d間は
図2(b)に示すようなパルス波形の電圧を印加するこ
ととなる。
【0032】このパルス波形の電圧を印加することによ
り、ランド4a,4c間にイオンマイグレーションが進
み、絶縁劣化が促進される。
【0033】その後、スイッチ5dを閉(電源6bに接
続、スイッチ5bを開)、スイッチ5aを閉(200V
に接続、スイッチ5cを開)にし、ランド4aと4cの
間に200Vの直流電圧を所定時間印加し、ランド4a
と4c間の抵抗値を検出する手段、または電流を検知す
る手段によって、ランド4aと4c間の絶縁劣化の程度
を判定する。
【0034】一定値以上の電流値、あるいは一定以下の
抵抗値の場合は、短絡しかかり、すなわち潜在的短絡と
して、取り除くことができる。
【0035】なお、スイッチ5a〜5d及び、その開閉
と動作タイミングは、マイコンやIC等に置き換えるこ
とが可能である。
【0036】また、ランド4aと4cの間を抵抗値を検
出手段とするか、または電流を検知する手段とするか
は、被検査物の形態に応じて採用することができる。
【0037】次に被検査用のプリント配線板について説
明する。
【0038】図3は被検査用の多層のプリント配線板で
ある。11は銅はく、12はランド、13は絶縁基板、
14は導通孔である。
【0039】このプリント配線板の製造プロセスを図4
(a)〜図4(f)を用いて以下に説明する。 (a)アラミド不織布にエポキシ樹脂を含浸させたプリ
プレグ15にPETフィルム16を貼り付け、レーザ光
を用いてビア加工を行う(図4(a)に対応、以下同
様)。 (b)加工されたビアに銅粉とエポキシ樹脂からなる導
電性ペースト17を充填し、前記PETフィルム16を
剥がす。 (c)このプリプレグ15の両面に銅はく11を配置
し、熱プレスにより加熱、加圧し、積層する。 (d)この両面の銅はく11を従来のエッチング・パタ
ーンニングし、内部に層間導通用の導電性ペースト17
が充填、硬化されたビアが形成された両面プリント配線
板が得られる。 (e)前記(d)の両面プリント配線板の両側に前記の
導電性ペースト17を充填したプリプレグを、銅はく1
1の位置をあわせ、配置して、再度熱プレスで加熱・加
圧して多層化する。 (f)前記(e)の多層プリント配線板の最表層の銅は
く11をエッチング、パターンニングする。
【0040】以上の工程の中で、特に(b)のPETフ
ィルム16を剥がす際に、ビアに充填した導電性ペース
ト17が一緒に取られてしまう場合があり、銅はく11
を積層したあとに、この導電性ペースト17がにじみだ
す場合がある。
【0041】また、ランド12間の距離が小さく高密度
な配置となっているため、長時間連続通電状態における
前記導電性ペースト17中の銅のマイグレーションが発
生し易く、2つの回路間が短絡する場合もある。
【0042】また、上記のような多層のプリント配線板
は、配線収容性が高く、狭ピッチ、細線化が可能とな
る。ちなみに、ランド間隔、パターン間隔、ランドパタ
ーン間隔は、0.07±0.03mmとなり、ビアピッ
チ間隔は、0.43±0.06mmとなる。
【0043】このような狭ピッチ構造のプリント配線板
において、回路間に短絡しかかりの状態(潜在的短絡)
が存在するとき、その回路に一定時間以上の連続通電を
行うと、絶縁劣化により回路間が短絡に至るケースがあ
る。
【0044】一般的にマイグレーションによる短絡の可
能性の判別には独立した2つの回路間の絶縁抵抗値1.
0×108Ωをもって判断する。
【0045】特に、絶縁抵抗値が1.0×107Ω以下
に低下すると電子機器が誤動作する可能性が高い。
【0046】次に、プリント配線板線上の独立する回路
間の絶縁抵抗値が、所定の条件下において、1.0×1
7Ω以下に至る潜在的短絡の形態について述べる。
【0047】本発明者は、次の不良モード(A),
(B)がそれに該当することを確認した。
【0048】以下に不良モードを説明する。
【0049】不良モード(A):設計値として線間0.
07±0.03mmに対して、最少回路間隔0.04m
mに仕上がった場合において、回路間隔の20%以上の
突起状導体が回路間に生じたとき。
【0050】不良モード(B):設計値としてランド間
隔0.07±0.03mmに対して、最少ランド間隔
0.04mmに仕上がった場合において、0.01mm
以上大きさ(長さ)のペーストにじみが生じたとき。
【0051】これらは、本発明者が確認実験や不良品の
解析に基づき把握されたものである。
【0052】つまり80℃/85%の湿度で、100V
の連続通電試験を行った場合、上記の不良モード
(A)、不良モード(B)のケースは、500時間経過
後で90%以上の確率で絶縁劣化が発生する(1.0×
107Ω以下)ことを確認した。
【0053】したがって、不良モード(A)の場合の突
起状導体が生じた回路、不良モード(B)の場合のペー
ストにじみが生じたランドを電気検査にて検出し、不良
品として確実に除去することができればよいわけであ
る。
【0054】しかし、これらの不良モード(A),
(B)は、室温(25〜30℃)及び通常の湿度(50
〜60%)における初期の電気検査(短絡検査)におい
ては、1.0×108Ω以上の絶縁抵抗を有しているた
め、短絡検査においては良品の判定となる。
【0055】そこで本発明は、短絡しかかり(潜在的短
絡)の2つの回路間に高電圧パルスを所定時間印加する
方法を提案する。
【0056】具体的には、150〜500V、望ましく
は250Vで、パルス幅は0.3ms〜0.5ms(m
s:1000分の1秒)の高電圧パルスを5パルス以上
の複数回印加することである。
【0057】これによって、短絡しかかりの2つの回路
間の絶縁劣化が促進される。その後、直流電圧を印加す
ることによって、短絡の有無を確認することができる。
【0058】以下に具体的事例として不良モード(A)
と良品部分とを比較しつつ本発明の検査方法の原理を説
明する。
【0059】図5に示すように、良品部分の間隔は、
0.07mmであり、一方潜在的短絡部分である不良モ
ード(A)の間隙は、図6に示すように0.04mmの
仕上がり間隔に、20%の突起物23bがあるため0.
032mmとなる。
【0060】良品部分と潜在的短絡部分の回路間に、図
1で説明した本発明のプリント配線板の検査装置を用い
て複数回の高電圧パルスを印加したときについて、以下
に説明する。 (1)1回目のパルス電圧 1回目のパルス電圧が2つの回路間に250Vの電圧を
印加したとき、良品部分の電界強度は、250V/0.
07mm=3571.4V/mm、潜在的短絡部分の電
界強度は250V/0.032mm=7812.5V/
mm、回路間の距離が短い分、潜在的短絡部分の電界強
度(7812.5V/mm)が、強くなる。
【0061】電界強度と導体を構成する銅の溶解速度は
比例関係にあるため、潜在的短絡部分の銅溶解量は、良
品部分に比較して2.18倍となる。
【0062】また、マイグレーションの長さは、銅の溶
解量に比例する。
【0063】いまここで本発明の検査方法の原理を説明
するために便宜上、良品部分の電界強度3571.4V
/mmにおいて、印加パルス幅0.5ms(10000
分の5秒)印加した場合の良品部分のマイグレーション
の長さを、0.001mmであったとする。
【0064】この場合、潜在的短絡部分のマイグレーシ
ョンの長さは、その2.18倍の0.00218mmと
なる(以下便宜上、少数点以下の有効数字は考慮しない
ものとする)。
【0065】それぞれの間隙は、次のように狭小・変化
する。
【0066】良品部分:0.0700mm−0.001
mm=0.0690mm潜在的短絡部分:0.0320
mm−0.00218mm=0.02982mm (2)2回目のパルス電圧 (1)の場合に狭小・変化した2つの回路間に250V
の電圧を印加したとき(2回目)、良品部分の電界強度
は、250V/0.0690mm=3623.2V/m
m、潜在的短絡部分の電界強度は、250V/0.02
982mm=8383.6V/mm、潜在的短絡部分の
電界強度(8383.6V/mm)は、良品部分の電界
強度(3623.2V/mm)に対してさらに強くな
る。
【0067】電界強度と銅溶解速度は比例関係にあるた
め、潜在的短絡部分の溶解量は、良品部分に比較して
2.31倍となる。
【0068】良品部分のマイグレーションの長さを0.
001014mm(上記(1)の電界強度3571.4
V/mmにおけるマイグレーション長さ0.001mm
に対する比)とすると、潜在的短絡部分はその2.31
倍の0.002342mmとなる。
【0069】それぞれの間隙は、次のようにさらに狭小
・変化する。
【0070】良品部分:0.069mm−0.0010
14mm=0.06798mm、潜在的短絡部分:0.
02982mm−0.002342mm=0.0274
8mm (3)3回目のパルス電圧 (2)の場合にさらに狭小・変化した2つの回路間に2
50Vの電圧を印加したとき(3回目)、良品部分の電
界強度は、250V/0.06798mm=3677.
5V/mm、潜在的短絡部分の電界強度は、250V/
0.02748mm=9097.5V/mm、潜在的短
絡部分の電界強度(9097.5V/mm)は、良品部
分の電界強度(3677.5V/mm)に対してさらに
強くなる。
【0071】電界強度と銅溶解速度は比例関係にあるた
め、潜在的短絡部分の溶解量は、良品部分に比較して
2.47倍となる。
【0072】良品部分のマイグレーションの長さを0.
001029mm(上記(1)の電界強度3571.4
V/mmにおけるマイグレーション長さ0.001mm
に対する比)とすると、潜在的短絡部分は、その2.4
7倍の0.002542mmとなり、それぞれの間隙
は、次のようにさらに狭小・変化する。
【0073】良品部分:0.06798mm−0.00
1029mm=0.06695mm、潜在的短絡部分:
0.02748mm−0.002547mm=0.02
493mm (4)4回目のパルス電圧 (3)の場合にさらに狭小・変化した2つの回路間に2
50Vの電圧を印加したとき(4回目)、良品部分の電
界強度は、250V/0.06695mm=3734.
1V/mm、潜在的短絡部分の電界強度は、250V/
0.02493mm=10028.1V/mm、潜在的
短絡部分の電界強度(10028.1V/mm)は、良
品部分の電界強度(3734.1V/mm)に対してさ
らに強くなる。
【0074】電界強度と銅溶解速度は比例関係にあるた
め、不良部分の溶解量は、良品部分に比較して2.68
倍となる。
【0075】良品部分のマイグレーションの長さを0.
001045mm(上記(1)の電界強度3571.4
V/mmにおけるマイグレーション長さ0.001mm
に対する比)とすると、潜在的短絡部分は、その2.6
8倍の0.002800mmとなり、それぞれの間隙
は、次のようにさらに狭小・変化する。
【0076】良品部分:0.06695mm−0.00
1045mm=0.06591mm、潜在的短絡部分:
0.02493mm−0.002800mm=0.02
213mm (5)5回目のパルス電圧 (4)の場合にさらに狭小・変化した2つの回路間に2
50Vの電圧を印加したとき(5回目)、良品部分の電
界強度は、250V/0.06591mm=3793.
1V/mm、潜在的短絡部分の電界強度は、250V/
0.02213mm=11296.9V/mm、潜在的
短絡部分の電界強度(11296.9V/mm)は、良
品部分の電界強度(3793.1V/mm)に対してさ
らに強くなる。
【0077】電界強度と銅溶解速度は比例関係にあるた
め、潜在的短絡部分の溶解量は、良品部分に比較して
2.98倍となる。
【0078】良品部分のマイグレーションの長さを0.
001062mm(上記(1)の電界強度3571.4
V/mmにおけるマイグレーション長さ0.001mm
に対する比)とすると、潜在的短絡部分は、その2.9
8倍の0.003163mmとなり、それぞれの間隙
は、次のようにさらに狭小・変化する。
【0079】良品部分:0.06591mm−0.00
1062mm=0.06485mm、 潜在的短絡部分:0.022213mm−0.0031
63mm=0.01896mm 以上の1回目のパルスから5回目のパルスに至る回路間
の間隔は、良品部分が、0.07mm−0.04648
5mm=0.00515mm、潜在的短絡部分が、0.
032mm−0.01896mm=0.01304mm
狭くなっている。
【0080】このことから判明することは、潜在的短絡
部分のマイグレーションによる銅の溶解量は、良品部分
に比較して、級数倍的に増えていく。
【0081】その結果、潜在的短絡部分のマイグレーシ
ョンの進行は、良品部分に比較してパルス電圧が印加す
る毎に速くなり、導体間隙が加算級数的に狭くなってい
くため、電界強度も同様に上昇していく。
【0082】そして、このパルス電圧を複数回印加する
ことによって絶縁劣化が促進され、ついには短絡に至
る。
【0083】上記の5回目のパルスの後、200Vの直
流電圧を回路間にかけると、潜在的短絡部分の絶縁抵抗
は、100MΩ以下となり、短絡しかかり品として除か
れる。
【0084】なお本発明の原理の説明において、銅マイ
グレーションの長さは電界強度が強くなるにしたがって
便宜上、比較的に増えるものとして説明したが、実際的
には直線的に増えるものではない。
【0085】これはマイグレーションとして溶解した銅
量は電界強度に比例したとしても、銅の粒子の大きさや
数、あるいは析出物の形状や密度によって抵抗値に差が
生じるためである。
【0086】但し、潜在的短絡部分のマイグレーション
の進行は、良品部分に比較してパルス電圧が印加する毎
に速くなり、導体間隙が加算級数的に狭くなることにお
いては原理的に変わりはない。
【0087】また本発明の高電圧パルスとして、具体的
には150〜500V、本実施の形態では250Vのパ
ルス電圧を印加し、電流を流すことは、被検査パターン
に瞬間的に高い電気エネルギーを加えることであり、プ
リント配線板にとって決して好ましいものではない。
【0088】すなわち、図3に示した被検査用の多層の
プリント配線板の被検査パターンとしてのランド12は
細線であり、導体の厚みも比較的薄いものである。この
ような、被検査パターンとしてのランド12に250V
のパルス電圧を長時間印加すると、検査プローブに当接
している部分に熱的衝撃を与えてしまい、ランド12や
その周辺の絶縁基材13を破壊してしまう可能性があ
る。
【0089】そこで、250Vのパルス電圧において、
確認実験上有効であった印加パルス幅は、0.3ms〜
0.9msの範囲であり、本実施の形態においては、
0.5ms(10000分の5秒)を採用した。
【0090】0.3ms以下の場合、マイグレーション
の発生が小さく、絶縁劣化を進めることにおいては、非
効率である。また0.9ms以上の場合は、マイグレー
ションの発生が大きく、良品部品においても絶縁劣化を
進めてしまう可能がある。
【0091】さらに、パルス電圧を500V以上にする
と、印加パルス幅を極小(0.01ms以下)に設定し
ても高電圧による絶縁破壊や、接触抵抗の熱によるラン
ドパターンの焼損を発生する可能性がある。
【0092】一方、パルス電圧を150V以下にする
と、絶縁劣化の効果が低下し、検査効率が悪く、潜在的
短絡を見逃してしまう可能性がある。
【0093】なお、本発明は、2つの回路の交互に直流
電圧を印加して絶縁劣化を促進の場合を示したが、2つ
の回路に交流電圧を印加した場合においても同様の効果
が得られる。但しこの場合、交流電源の周波数、各周波
数を考慮して電圧を設定するものとする。
【0094】導体回路をブラシ研磨することにより発生
する場合がある潜在的短絡(通称ひげショート3a,3
cという)を検出する場合において、交流電圧を印加す
ると、特に有効である。
【0095】なお、本実施の形態では印加するパルス電
圧印加後の直流電圧を200Vとしたが、導体の長さ、
絶縁体の種類等により、これに限るものではない。
【0096】
【発明の効果】以上のように本発明は、2つの導体パタ
ーン間に高電圧パルスを所定時間印加することによっ
て、絶縁劣化を促進させ、潜在的な短絡を発見し、それ
を取り除くことによって電子機器の使用時の信頼性を向
上させることが出来るという効果を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における電気回路の概略図
【図2】(a)本発明の実施の形態における回路間に印
加されるパルス電圧を示す図 (b)本発明の実施の形態における回路間に印加される
パルス電圧を示す図
【図3】本発明の実施の形態における多層プリント配線
板の断面図
【図4】本発明の実施の形態におけるプリント配線板の
製造プロセスを示す図
【図5】本発明の実施の形態における良品部分を示す断
面図
【図6】本発明の実施の形態における不良部分を示す断
面図
【図7】2つの導体パターンにおけるひげショートの発
生を示す図
【図8】2つの導体パターンにおける突起物の状態を示
す図
【図9】2つの導体パターンにおける断線しかかりの状
態を示す図
【符号の説明】
3a,3c ひげショート 3b 突起物 4a〜4d 検査対象プローブに接触されたランド部分 5a〜5d スイッチ 6a,6b グランド(接地) 7 電圧計 11 銅はく 12 ランド 13 絶縁基板 14 導通孔 15 プリプレグ 16 PETフィルム 17 導電性ペースト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 義明 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 笹木 満紀子 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G014 AA03 AA13 AA17 AB59 AC10 5E317 AA11 AA24 BB01 BB12 BB14 CC25 GG20

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プリント配線板の少なくとも2つの導体
    パターン間に所定のパルス幅を有するパルス電圧を複数
    回印加する工程と、前記導体パターン間に直流電圧を印
    加する工程を備えたプリント配線板の検査方法。
  2. 【請求項2】 パルス電圧は2つの導体パターンに交互
    に直流電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載
    のプリント配線板の検査方法。
  3. 【請求項3】 パルス電圧は2つの導体パターンに交流
    電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載のプリ
    ント配線板の検査方法。
  4. 【請求項4】 パルス電圧は、150〜500Vである
    ことを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の検
    査方法。
  5. 【請求項5】 所定のパルス幅は、0.3ms〜0.9
    msであることを特徴とする請求項1に記載のプリント
    配線板の検査方法。
  6. 【請求項6】 導通の有無を確認する工程は、絶縁抵抗
    値を判定基準とするものであって、前記絶縁抵抗値は
    1.0×107Ω以下であることを特徴とする請求項1
    に記載のプリント配線板の検査方法。
  7. 【請求項7】 導体パターン間の間隔は少なくとも0.
    04mmであり、前記導体パターン間には前記間隔の2
    0%以上の突起状導体が存在していることを特徴とする
    請求項1に記載のプリント配線板の検査方法。
  8. 【請求項8】 パルス電圧は250Vであり、所定のパ
    ルス幅は0.5msであり、パルス電圧を印加する回数
    は5回以上であることを特徴とする請求項7に記載のプ
    リント配線板の検査方法。
  9. 【請求項9】 2つの導体パターン間の少なくとも一方
    は、接続ランドであることを特徴とする請求項1に記載
    のプリント配線板の検査方法。
  10. 【請求項10】 接続ランド直下は導通孔が設けられ、
    前記導通孔は貫通孔に導電性ペーストを充填硬化して形
    成されていることを特徴とする請求項9に記載のプリン
    ト配線板の検査方法。
  11. 【請求項11】 貫通孔はシート状の樹脂含浸基材の両
    面にPETフィルムを貼付けた後、レーザー加工にて形
    成したことを特徴とする請求項10に記載のプリント配
    線板の検査方法。
  12. 【請求項12】 導電性ペーストは銀粉または銅粉を含
    有していることを特徴とする請求項10に記載のプリン
    ト配線板の検査方法。
  13. 【請求項13】 プリント配線板上の検査パターンと同
    位置に設けられた複数の検査用端子のうち、少なくとも
    2つの端子を1組とし、2つの端子間にパルス電圧を発
    生手段と、前記パルス電圧を停止する手段と、前記2つ
    の端子間に一定電圧を印加する手段と、前記2つの端子
    間の抵抗値を検出する手段を備えたプリント配線板の検
    査装置。
  14. 【請求項14】 2つの端子間にパルス電圧を発生手段
    は、2つの端子間の交互にパルス電圧を発生することを
    特徴とする請求項13に記載のプリント配線板の検査装
    置。
  15. 【請求項15】 2つの端子間の抵抗値を検出する手段
    を、2つの端子間の電流値を検知する手段に置き換える
    ことを特徴とする請求項13に記載のプリント配線板の
    検査装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2005257568A (ja) * 2004-03-12 2005-09-22 Mitsui Mining & Smelting Co Ltd 電子部品実装用プリント配線板の電気検査方法および電気検査装置ならびにコンピュータ読み取り可能な記録媒体
JP2006253586A (ja) * 2005-03-14 2006-09-21 Kobe Steel Ltd 電気配線対あるいは電極対の配置方法
JP2007212372A (ja) * 2006-02-13 2007-08-23 Matsushita Electric Ind Co Ltd プリント配線板の電気検査方法
JP2009200205A (ja) * 2008-02-21 2009-09-03 Panasonic Corp 回路基板、回路基板の検査方法および回路基板の製造方法
KR101077399B1 (ko) 2010-07-09 2011-10-26 삼성전기주식회사 인쇄회로기판의 검사 방법

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