JP2003295013A - 単心分離型光ファイバテープ心線 - Google Patents

単心分離型光ファイバテープ心線

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JP2003295013A
JP2003295013A JP2002099146A JP2002099146A JP2003295013A JP 2003295013 A JP2003295013 A JP 2003295013A JP 2002099146 A JP2002099146 A JP 2002099146A JP 2002099146 A JP2002099146 A JP 2002099146A JP 2003295013 A JP2003295013 A JP 2003295013A
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optical fiber
coating layer
resin coating
strands
core wire
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JP2002099146A
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Junji Masunaga
淳二 増永
Koji Niikura
耕治 新倉
Masakazu Takami
正和 高見
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Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ素線を損傷することなく単心分離
させることのできる単心分離型光ファイバテープ心線を
提供する。 【解決手段】 本発明の単心分離型光ファイバテープ心
線1は、4本の光ファイバ素線2a〜2dを横一列に配
置し、その全体を紫外線硬化樹脂の連結樹脂被覆層4で
被覆してなる光ファイバテープ心線であって、4本の光
ファイバ素線2a〜2dのうち、接触した2本の光ファ
イバ素線2b,2cは、連結樹脂被覆層4よりも脆い一
括樹脂被覆層3によって被覆されて、光ファイバ素線2
a,2dとの間に間隔を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバテープ
心線に関し、さらに詳しくは、4本の光ファイバ素線を
横一列に配置し、その全体を紫外線硬化樹脂の連結樹脂
被覆層で被覆してなる単心分離型光ファイバテープ心線
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光通信用の光ファイバを配設する際、多
数の光ファイバをまとめて取り扱うことができるよう
に、複数本の光ファイバ素線を横一列に並べた状態で樹
脂被覆した光ファイバテープ心線が広く用いられてい
る。現在、一般的に用いられている光ファイバテープ心
線は、一体に樹脂被覆された素線数が2〜12心のもの
である。
【0003】図4に、従来用いられている4心の光ファ
イバテープ心線51を示す。光ファイバテープ心線51
は、ガラス体の光ファイバを紫外線硬化樹脂によって被
覆した光ファイバ素線52a〜52dを横一列に接触し
て配置し、その全体を連結樹脂被覆層53によって被覆
してテープ状に形成したものである。通常、連結樹脂被
覆層53には、ウレタンアクリレート系の紫外線硬化樹
脂が用いられている。
【0004】また、光ファイバテープ心線51の標準的
な形状は、JIS等によって規定されている。テープ幅
Wは、光ファイバ素線52a〜52dの外径0.25m
mを基調として、この心数分の幅に連結樹脂被覆層53
の両側の厚さの合計0.1mmを加えた値である。光フ
ァイバ素線間のピッチdは0.25mmであり、それぞ
れ隣接した素線間で接触するように配置される。また、
テープ厚さhは、0.25〜0.40mmの範囲で0.
05mm毎の寸法が規定されている。図4に示したよう
な4心の光ファイバテープ心線51の場合、規定のテー
プ厚さhを0.40mmとすると、寸法公差を含めて、
テープ幅Wは1.05〜1.20mm、テープ厚さhは
0.36〜0.41mmのものが実用化されている。
【0005】また、光ファイバテープ心線は、その末端
において光通信用機器等に接続するために、一体化され
た複数本の光ファイバ素線を単心に分離させることがあ
る。
【0006】上述した光ファイバテープ心線51におけ
る単心分離の方法について一例を説明する。まず、光フ
ァイバ素線52bと52cの間で分離させる。図5に示
すように、光ファイバテープ心線51の長手方向の端部
で、光ファイバ素線52bと52cの間の連結樹脂被覆
層53に対してその厚さ方向の両側から分割工具の刃を
差し入れて切り込み54を形成する。そして、この切り
込み54から、光ファイバテープ心線51の長手方向に
向かって光ファイバ素線52bと52cの間を離反させ
るように引き裂いて分離させる。次に、光ファイバ素線
52bと52cの間で分離させた手順と同様にして、光
ファイバ素線52aと52bの間、光ファイバ素線52
cと52dの間を分離させて、光ファイバ素線52a〜
52dをそれぞれ単心に分離させる。単心分離の他の方
法としては、剪断用の分割工具を用いて、分離させるべ
き光ファイバ素線間の連結樹脂被覆層に、光ファイバテ
ープ心線の厚さ方向の剪断力をかけて連結樹脂被覆層を
剪断させるものが挙げられる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、単心分離を
行う際には、連結樹脂被覆層に対して光ファイバ素線同
士が接触している箇所の近傍まで切り込みを深く設ける
必要がある。切り込みや剪断を行う際には、分割工具に
対して光ファイバテープ心線の位置決めを行うが、分割
工具と光ファイバテープ心線とのクリアランスや、光フ
ァイバテープ心線の寸法公差によって、切り込みや剪断
を行う位置がテープの幅方向にずれてしまうことがあ
る。例えば、上述した4心の光ファイバテープ心線51
の場合、最大で20μmの位置ずれが発生してしまうこ
とがある。従来の光ファイバテープ心線は、光ファイバ
素線が互いに接触するように形成されているので、切り
込みや剪断を行う位置がずれた場合、光ファイバ素線の
外被を損傷してしまうという問題があった。光ファイバ
素線の外被を損傷してしまうと、光ファイバ素線の引張
り強度が低下し、張力が発生した場合に切断されてしま
うという問題を抱えていた。例えば、従来の光ファイバ
テープ心線では、単心分離を行った光ファイバ素線のう
ち、約30%の割合で外被の損傷による強度低下が発生
していた。
【0008】本発明は上記の課題を解決するためになさ
れたものであり、光ファイバ素線を損傷することなく単
心分離させることのできる単心分離型光ファイバテープ
心線を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の請求項1に係る単心分離型光ファイバテープ
心線は、4本の光ファイバ素線を横一列に配置し、その
全体を紫外線硬化樹脂の連結樹脂被覆層で被覆してなる
光ファイバテープ心線であって、4本の光ファイバ素線
のうち、接触した2本の光ファイバ素線は、連結樹脂被
覆層よりも脆い一括樹脂被覆層によって被覆されて、他
の少なくとも1本の光ファイバ素線との間に間隔を有す
ることを特徴とする。
【0010】請求項1に記載の単心分離型光ファイバテ
ープ心線によれば、4本の光ファイバ素線のうち、接触
した2本の光ファイバ素線は、他の光ファイバ素線との
間に間隔を有しているので、接触した2本と他の素線と
の間で分離を行う際に分割工具の位置ずれが発生して
も、光ファイバ素線の外被を損傷してしまうことを防止
できる。さらに、接触した2本の光ファイバ素線は、連
結樹脂被覆層よりも脆い一括樹脂被覆層によって被覆さ
れている。したがって、切り込みを形成して分離を行う
場合には、連結樹脂被覆層のみを切り込みによって破断
させればよいので、切り込みの深さを従来に比べ浅くす
ることができる。これにより、分割工具の位置ずれによ
って分割工具の刃が光ファイバ素線の外被に達してしま
うことを効果的に防ぐことができる。また、接触した2
本の光ファイバ素線が他の素線と分離した後は、連結樹
脂被覆層が一括樹脂被覆層から容易に剥がれて、さらに
手などによって一括樹脂被覆層に外力を加えることによ
って一括樹脂被覆層を破壊することができる。したがっ
て、接触した2本の光ファイバ素線から一括樹脂被覆層
を容易に除去して、一括樹脂被覆層に被覆された2本の
光ファイバ素線を分離させることができる。
【0011】また、上記目的を達成するための本発明の
請求項2に係る単心分離型光ファイバテープ心線は、請
求項1に記載の単心分離型光ファイバテープ心線であっ
て、一括樹脂被覆層によって被覆された2本の光ファイ
バ素線は、4本の光ファイバ素線のうち、内側に配置さ
れた2本の光ファイバ素線であることを特徴とする。
【0012】請求項2に記載の単心分離型光ファイバテ
ープ心線によれば、4本の光ファイバ素線のうち、内側
に配置された2本の光ファイバ素線が一括樹脂被覆層に
よって被覆されている。したがって、連結樹脂被覆層の
紫外線硬化樹脂より脆い材質である一括樹脂被覆層の樹
脂の量を少なく抑えて、光ファイバテープ心線の強度の
低下を抑制することができる。例えば、4本の光ファイ
バ素線のうち、一方端側の2心と、他方端側の2心をそ
れぞれ一括樹脂被覆層にて被覆した場合に比べて、一括
樹脂被覆層の樹脂の量を少なくすることができる。
【0013】また、上記目的を達成するための本発明の
請求項3に係る単心分離型光ファイバテープ心線は、請
求項2に記載の単心分離型光ファイバテープ心線であっ
て、一括樹脂被覆層によって被覆され、かつ内側に配置
された2本の光ファイバ素線と、他の2本の光ファイバ
素線との間にそれぞれ間隔が設けられていることを特徴
とする。
【0014】請求項3に記載の単心分離型光ファイバテ
ープ心線によれば、一括樹脂被覆層によって被覆され、
かつ内側に配置された2本の光ファイバ素線と、他の2
本の光ファイバ素線との間にそれぞれ間隔が設けられて
いるので、接触した2本と他の素線との間で分離を行う
際に分割工具の位置ずれが発生しても、光ファイバ素線
の外被を損傷してしまうことを防止できる。
【0015】また、好ましくは、請求項1に記載の単心
分離型光ファイバテープ心線において示した一括樹脂被
覆層の材質は、請求項4に記載したようにシリコン樹脂
であると良い。シリコン樹脂は、通常の連結樹脂被覆層
に用いられるウレタンアクリレート系の紫外線硬化樹脂
よりも脆い性質を示すが、この脆さはシリコン樹脂に添
加する添加剤によって調整が可能であり、より好ましく
は、手指によって容易に破壊できる程度の脆さであると
良い。
【0016】また、好ましくは、請求項1または3に記
載の単心分離型光ファイバテープ心線において示した間
隔は、20〜70μmの範囲で設けられていると良い。
間隔が20μmよりも小さいと、単心分離を行う際に、
従来のように光ファイバ素線を損傷するおそれがある。
また、間隔が70μmを超えると、他の光ファイバテー
プ心線、例えば従来の光ファイバテープ心線との接続に
際して、接続する素線間で中心軸が一致せず、光の伝送
率の低下を招くおそれがある。
【0017】また、好ましくは、上記光ファイバ素線
は、波長1.3μmにおけるピーターマン−I(Peterm
ann−I)の定義によるモードフィールド径が6μm以
上であり、波長1.55μmにおけるPetermann−Iの
定義によるモードフィールド径が8μm以下であり、波
長1.3μmにおける波長分散の絶対値が12ps/n
m/km以下であり、波長1.55μmにおける波長分
散の絶対値が12ps/nm/km以下であり、ケーブ
ルカットオフ波長が1.26μm以下であると良い。こ
のような構成の光ファイバ素線を用いた光ファイバテー
プ心線は、単心分離を行う際に光ファイバ素線を小さい
曲げ直径で曲げた場合でも、その曲げ箇所で1.0dB
以上の曲げ損失を生じにくい。したがって、単心分離を
行う際の伝送損失の増加を防止して、光伝送特性を高い
レベルで保証することができる。
【0018】また、好ましくは、上記光ファイバ素線
は、プルーフレベルが1.2%以上の引張強度試験を経
た光ファイバ素線であると良い。このような光ファイバ
素線は、50Nの張力が付加された場合でも破断を起こ
しにくい強度が保証されるため、単心分離を行うことに
よって光ファイバ素線の機械的強度を低下させてしまう
ことがない。
【0019】また、好ましくは、上記光ファイバ素線の
クラッド部の外径が60〜100μmであると良い。さ
らに、上記光ファイバ素線の外径が200μm以下であ
ると良い。このような光ファイバ素線を用いると、光フ
ァイバテープ心線の幅や厚さを小さくすることができ
る。また、小さな光ファイバテープ心線を光ファイバケ
ーブルに収容すれば、光ファイバケーブルの外径を小さ
くすることが可能である。さらに、光ファイバケーブル
を軽量にすることができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る単心分離型光
ファイバテープ心線の実施の形態を図1〜図3に基づい
て説明する。図1は本発明の単心分離型光ファイバテー
プ心線の第1実施形態を示す断面図であり、(a)は分
離作業前の状態を示す断面図、(b)は連結樹脂被覆層
に切り込みを入れた状態を示す断面図、(c)は4本の
うち両端の2本をそれぞれ分離させた状態を示す断面
図、(d)は分離した2本の光ファイバ素線から連結樹
脂被覆層を除去する際の状態を示す断面図である。図2
は、図1における光ファイバ素線の波長分散特性を示す
グラフである。また、図3は、本発明の単心分離型光フ
ァイバテープ心線の第2実施形態を示す断面図であり、
(a)は分離作業前の状態を示す断面図、(b)は連結
樹脂被覆層に切り込みを入れた状態を示す断面図であ
る。
【0021】(第1実施形態)まず、本発明の単心分離
型光ファイバテープ心線の第1実施形態について説明す
る。図1(a)に示すように、本実施形態の単心分離型
光ファイバテープ心線1は、ガラス体の光ファイバを紫
外線硬化樹脂によって被覆した4本の光ファイバ素線2
a〜2dを横一列に配置し、樹脂にてテープ状に被覆し
たものである。4本の光ファイバ素線2a〜2dのう
ち、内側に配置された2本の光ファイバ素線2b,2c
を、互いに接触させた状態で一括樹脂被覆層3にて被覆
し、さらに、外側の光ファイバ素線2a,2dを一括樹
脂被覆層3に接触させた状態で、4本の素線2a〜2d
の全体を連結樹脂被覆層4にて被覆している。
【0022】このように、光ファイバ素線2aと2bの
間、及び2cと2dの間には、それぞれ一括樹脂被覆層
3が介在しており、間隔D1が設けられている。この間
隔D1は、20〜70μmの範囲で設けられている。ま
た、従来のテープ心線の寸法と整合性を図るため、テー
プ幅が1.20mmを超えないように間隔D1を設定す
る。
【0023】また、連結樹脂被覆層4はウレタンアクリ
レート紫外線硬化樹脂であり、ヤング率は600〜12
00Mpaである。そして、一括樹脂被覆層3は、連結
樹脂被覆層4よりもヤング率が低く、手指によって容易
に破壊できる程度の脆さを有するシリコン樹脂(ヤング
率:数十MPa)である。
【0024】次に、図1を参照して単心分離型光ファイ
バテープ心線1における単心分離の方法について説明す
る。まず、図1(b)に示すように、光ファイバテープ
心線1の長手方向の端部で、光ファイバ素線2aと2b
の間、及び2cと2dの間に、連結樹脂被覆層4に対し
てその厚さ方向の両側から分割工具の刃を差し入れて切
り込み5を形成する。その際、切り込み5の深さは、一
括樹脂被覆層3に達して、一括樹脂被覆層3に僅かに入
り込む程度であれば良い。また、上述したように、切り
込み5を形成する箇所には20μm以上の間隔D1が設
けられているので、分割工具の刃を差し入れる位置がず
れても、光ファイバ素線2a〜2dの外被を損傷してし
まうことがない。
【0025】次に、図1(c)に示すように、この切り
込み5から、光ファイバテープ心線1の長手方向に向か
って、光ファイバ素線2aと2dのそれぞれを、光ファ
イバ素線2b及び2cから離反させるように引き裂いて
分離させる。このとき、光ファイバ素線2aの周囲に被
覆された連結樹脂被覆層4aと、光ファイバ素線2dの
周囲に被覆された連結樹脂被覆層4dとが、一括樹脂被
覆層3から剥がれて分離する。また、一括樹脂被覆層3
の厚さ方向の両側に被覆された連結樹脂被覆層4b及び
4cは、一括樹脂被覆層3から容易に剥がすことができ
る。このように、連結樹脂被覆層4は、一括樹脂被覆層
3との材質の違いによって剥離し易くなっている。
【0026】さらに、連結樹脂被覆層4aと連結樹脂被
覆層4bでは、光ファイバ素線2a及び2dが、それぞ
れ接触していた一括樹脂被覆層3から分離したことによ
り、素線露出部6が形成されている。この素線露出部6
では、当然のように、連結樹脂被覆層4a及び連結樹脂
被覆層4bが長手方向に渡って切断された状態である。
そこで、図1(d)に示すように、連結樹脂被覆層4a
及び連結樹脂被覆層4bを素線露出部6から外側に向か
って開き、光ファイバ素線2a及び2dから連結樹脂被
覆層4a及び連結樹脂被覆層4bを除去する。
【0027】また、連結樹脂被覆層4が除去された一括
樹脂被覆層3は、手指によって容易に破壊できるので、
例えば厚さ方向の両側から手指で擦り合わせるようにし
て外力を加えて破壊し、光ファイバ素線2b及び2cか
ら一括樹脂被覆層3を除去する。これによって光ファイ
バ素線2bと2cを分離させる。
【0028】以上説明したように、第1実施形態の光フ
ァイバテープ心線1は、光ファイバ素線2a〜2dに損
傷を与えることなく単身分離を行うことができる。
【0029】なお、上記の第1実施形態では、切り込み
5をテープ心線1の厚さ方向の両側から各2カ所に入れ
ているが、切り込み5の数は、両側に各1カ所のみであ
っても良い。すなわち、一括樹脂被覆層3まで達する切
り込み5を入れることによって、連結樹脂被覆層4を破
断して、光ファイバ素線2a,2b、及び一括樹脂被覆
層3を分離できれば良い。
【0030】また、第1実施形態の変形例として、光フ
ァイバ素線2bと2cを被覆した一括樹脂被覆層3によ
って設けられた間隔D1を、テープ幅方向のどちらか一
方のみに設ける態様としても良い。例えば、光ファイバ
素線2cと2dの間に一括樹脂被覆層を殆ど介在させな
いような態様とすることで、一括樹脂被覆層の樹脂の使
用量を極力抑えるものである。これによって、光ファイ
バテープ心線の強度を確保することができる。このよう
な光ファイバテープ心線を単心分離させるには、20μ
m以上の間隔が設けられた光ファイバ素線2aと2bの
間に切り込みを形成して、光ファイバ素線2aを分離さ
せる。そして一括樹脂被覆層から連結樹脂被覆層を剥が
して、一括樹脂被覆層ごと光ファイバ素線2bと2cを
取り出す。光ファイバ素線2bと2cを取り出した後に
は、光ファイバ素線2dの素線露出部が形成されるの
で、ここから光ファイバ素線2dの周囲に被覆された連
結樹脂被覆層を剥がす。また、光ファイバ素線2bと2
cは、一括樹脂被覆層を手指で破壊して分離させる。上
記のように、第1実施形態の光ファイバテープ心線にお
いて間隔D1が一方のみに設けられた場合でも、光ファ
イバ素線2a〜2dに損傷を与えることなく単身分離を
行うことができる。
【0031】また、上記光ファイバ素線2a〜2dの好
適な形態について説明する。光ファイバ素線2a〜2d
は、波長1.55μmにおけるPetermann−Iの定義に
よるモードフィールド径(MFD:Mode Field Diamete
r)が8μm以下である。ここで、Petermann−Iの定義
によるモードフィールド径は、
【数1】 なる式で定義される。この式(1)中にある変数rは、光
ファイバ素線2a〜2dの光軸からの径方向の距離であ
る。φ(r)は、径方向の光の電界分布であり、光の波
長により異なる。
【0032】また、この光ファイバ素線2a〜2dのケ
ーブルカットオフ波長は1.26μm以下である。ケー
ブルカットオフ波長は、22m長でのLP11モードのカ
ットオフ波長であり、2mカットオフ波長より小さい値
である。
【0033】図2に、光ファイバ素線2a〜2dの波長
分散特性を示す。光ファイバ素線2a〜2dは、波長
1.3μmと波長1.55μmとの間に零分散波長を有
しており、波長1.3μmにおける波長分散の絶対値が
12ps/nm/km以下であり、波長1.55μmに
おける波長分散の絶対値が12ps/nm/km以下で
ある。
【0034】光ファイバ素線2a〜2dは、波長1.5
5μmにおけるモードフィールド径、ケーブルカットオ
フ波長、波長1.3μmにおける波長分散の絶対値、及
び波長1.55μmにおける波長分散の絶対値のそれぞ
れが上記の範囲の値である。このことにより、光ファイ
バ素線2a〜2dは、波長1.3μm帯及び波長1.5
5μm帯の双方の波長帯域の信号光を高ビットレートで
伝送することが可能である。また、光ファイバ素線2a
〜2dは、曲げ損失特性が向上し、単心分離を行う際に
光ファイバ素線を小さい曲げ直径で曲げた場合でも、
1.0dB以上の曲げ損失を生じにくい。したがって、
単心分離を行う際の伝送損失の増加を防止して、光ファ
イバ素線2a〜2dの品質を高いレベルで保証すること
ができる。
【0035】また、光ファイバ素線2a〜2dは、波長
1.3μmにおけるPetermann−Iの定義によるモード
フィールド径が6μm以上であるのが好適である。この
場合は、この光ファイバ素線2a〜2dは、波長1.3
μm帯に零分散波長を有する標準的なシングルモード光
ファイバと融着接続したときに、接続損失が小さい。ま
た、このような光ファイバ素線2a〜2d同士を融着接
続したときにも、軸ずれによる接続損失が小さい。
【0036】また、光ファイバ素線2a〜2dとして、
プルーフレベルが1.2%以上の引張強度試験を経た光
ファイバ素線を用いることが好ましい。ここでいうプル
ーフとは、製品化する光ファイバ素線の強度の保証であ
り、線引きした光ファイバ素線をボビン等に巻き取る手
前で、その走行ラインに張力印加区間を設けることで引
張強度試験を行うものである。すなわち、張力印加区間
に印加する張力を任意の値に設定することにより、光フ
ァイバ素線の伸び率(%)をプルーフレベルとして設定
することができる。これにより、所望のプルーフレベル
に満たない低強度の光ファイバ素線を破断させて、破断
しない部分のみをボビン等に巻き取って製品とすること
ができる。また、光ファイバ素線の破断強度は、破断強
度(N)と累積破断確率(%)を変数とするワイブル分
布(図示せず)によって表すことが可能である。1.2
%のプルーフレベルを満たす光ファイバ素線は、50N
の張力が付加された場合でも累積破断確率が極めて低
い。単心分離作業によって付加される張力は50N以下
であることが推定されるので、1.2%以上のプルーフ
レベルを規定した引張強度試験を行うことによって、単
心分離による光ファイバ素線の機械的強度の低下を防止
することができる。
【0037】また、第1実施形態の光ファイバテープ心
線1は、上述したように光ファイバ素線2a〜2dに損
傷を与えることなく容易に単身分離させることができ
る。したがって、光ファイバ素線2a〜2dの直径を小
さくすることが可能であり、好ましくは、クラッド部の
外径が60〜100μmであると良い。さらに、光ファ
イバ素線の外被を形成する被覆層の外径が200μm以
下であると良い。その場合、光ファイバ素線2a〜2d
の直径を小さくすることに伴い、光ファイバテープ心線
の幅や厚さを小さくすることができる。また、小さな光
ファイバテープ心線を光ファイバケーブルに収容すれ
ば、光ファイバケーブルの外径を小さくすることが可能
である。さらに、光ファイバケーブルを軽量にすること
ができる。
【0038】(第2実施形態)次に、本発明の単心分離
型光ファイバテープ心線の第2実施形態について説明す
る。図3(a)に示すように、本実施形態の単心分離型
光ファイバテープ心線11は、4本の光ファイバ素線の
うち、一方端側の2心と、他方端側の2心をそれぞれ一
括樹脂被覆層にて被覆したものである。すなわち、4本
の光ファイバ素線12a〜12dのうち、一方端側に配
置された2本の光ファイバ素線12a,12bを、互い
に接触させた状態で一括樹脂被覆層13にて被覆してい
る。また、他方端側に配置された2本の光ファイバ素線
12c,12dを、互いに接触させた状態で一括樹脂被
覆層13にて被覆している。さらに、一括樹脂被覆層1
3にて被覆した光ファイバ素線12a,12bと、12
c,12dを、それぞれの一括樹脂被覆層13を接触さ
せた状態で、4本の素線12a〜12dの全体を連結樹
脂被覆層4にて被覆している。
【0039】このように、光ファイバ素線12bと12
cの間には、一括樹脂被覆層13が介在しており、間隔
D2が設けられている。この間隔D2は、20〜70μ
mの範囲で設けられている。また、従来のテープ心線の
寸法と整合性を図るため、テープ幅が1.20mmを超
えないように間隔D2を設定する。
【0040】また、連結樹脂被覆層14はウレタンアク
リレート紫外線硬化樹脂であり、ヤング率は600〜1
200Mpaである。そして、一括樹脂被覆層13は、
連結樹脂被覆層14よりもヤング率が低く、手指によっ
て容易に破壊できる程度の脆さを有するシリコン樹脂
(ヤング率:数十MPa)である。
【0041】次に、単心分離型光ファイバテープ心線1
1における単心分離の方法について説明する。図3
(b)に示すように、光ファイバテープ心線11の長手
方向の端部で、一括樹脂被覆層13によって間隔が設け
られた光ファイバ素線12bと12cの間に、連結樹脂
被覆層14に対してその厚さ方向の両側から分割工具の
刃を差し入れて切り込み15を形成する。その際、切り
込み15の深さは、一括樹脂被覆層13に達して、一括
樹脂被覆層13に僅かに入り込む程度であれば良い。ま
た、上述したように、切り込み15を形成する箇所には
20μm以上の間隔D2が設けられているので、分割工
具の刃を差し入れる位置がずれても、光ファイバ素線1
2b及び12cの外被を損傷してしまうことがない。
【0042】次に、この切り込み15から、光ファイバ
テープ心線11の長手方向に向かって、光ファイバ素線
12bと12cを、互いに離反させるように引き裂いて
分離させる。そして、分離して引き裂いた破断面から、
それぞれの連結樹脂被覆層14を剥がして除去し、一括
樹脂被覆層13を露出させる。上述したように、一括樹
脂被覆層13は手指によって容易に破壊できるので、例
えば厚さ方向の両側から手指で擦り合わせるようにして
外力を加えて破壊し、光ファイバ素線12a及び12b
から一括樹脂被覆層13を除去する。これによって光フ
ァイバ素線12aと12bを分離させる。また、これと
同様にして光ファイバ素線12c及び12dから一括樹
脂被覆層13を除去して、光ファイバ素線12cと12
dを分離させる。
【0043】また、連結樹脂被覆層4が除去された一括
樹脂被覆層3は、手指によって容易に破壊できるので、
例えば厚さ方向の両側から手指で擦り合わせるようにし
て外力を加えて破壊し、光ファイバ素線2b及び2cか
ら一括樹脂被覆層3を除去する。これによって光ファイ
バ素線2bと2cを分離させる。
【0044】以上説明したように、第2実施形態の光フ
ァイバテープ心線11は、光ファイバ素線12a〜12
dに損傷を与えることなく単身分離を行うことができ
る。
【0045】また、第2実施形態の光ファイバ素線12
a〜12dは、第1実施形態において述べた光ファイバ
素線2a〜2dの好適な形態を採用することができる。
【0046】なお、上記第1、第2実施形態で述べたよ
うに、連結樹脂被覆層の材質は、通常用いられるウレタ
ンアクリレート系の紫外線硬化樹脂が望ましいが、これ
に限定するものではない。また、一括樹脂被覆層の材質
としてシリコン樹脂を採用しているが、連結樹脂被覆層
より脆い他の樹脂を使用することもできる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る単心
分離型光ファイバテープ心線によれば、4本の光ファイ
バ素線のうち、接触した2本の光ファイバ素線は、他の
光ファイバ素線との間に間隔を有しているので、接触し
た2本と他の素線との間で分離を行う際に分割工具の位
置ずれが発生しても、光ファイバ素線の外被を損傷して
しまうことを防止できる。さらに、接触した2本の光フ
ァイバ素線は、連結樹脂被覆層よりも脆い一括樹脂被覆
層によって被覆されている。したがって、切り込みを形
成して分離を行う場合には、連結樹脂被覆層のみを切り
込みによって破断させればよいので、切り込みの深さを
従来に比べ浅くすることができる。これにより、分割工
具の位置ずれによって分割工具の刃が光ファイバ素線の
外被に達してしまうことを効果的に防ぐことができる。
また、接触した2本の光ファイバ素線が他の素線と分離
した後は、連結樹脂被覆層が一括樹脂被覆層から容易に
剥がれて、さらに手などによって一括樹脂被覆層に外力
を加えることによって一括樹脂被覆層を破壊することが
できる。したがって、接触した2本の光ファイバ素線か
ら一括樹脂被覆層を容易に除去して、一括樹脂被覆層に
被覆された2本の光ファイバ素線を分離させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の単心分離型光ファイバテープ心線の第
1実施形態を示す断面図であり、(a)は分離作業前の
状態を示す断面図、(b)は連結樹脂被覆層に切り込み
を入れた状態を示す断面図、(c)は4本のうち両端の
2本をそれぞれ分離させた状態を示す断面図、(d)は
分離した2本の光ファイバ素線から連結樹脂被覆層を除
去する際の状態を示す断面図である。
【図2】図1における光ファイバ素線の波長分散特性を
示すグラフである。
【図3】本発明の単心分離型光ファイバテープ心線の第
2実施形態を示す断面図であり、(a)は分離作業前の
状態を示す断面図、(b)は連結樹脂被覆層に切り込み
を入れた状態を示す断面図である。
【図4】従来用いられている4心の光ファイバテープ心
線を示す断面図である。
【図5】図4に示した光ファイバテープ心線に切り込み
を入れた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 単心分離型光ファイバテープ心線(第1実施形
態) 2a〜2d 光ファイバ素線 3 一括樹脂被覆層 4 連結樹脂被覆層 5 切り込み 6 素線露出部 11 単心分離型光ファイバテープ心線(第2実施形
態) 12a〜12d 光ファイバ素線 13 一括樹脂被覆層 14 連結樹脂被覆層 15 切り込み D1,D2 間隔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高見 正和 神奈川県横浜市栄区田谷町1番地 住友電 気工業株式会社横浜製作所内 Fターム(参考) 2H001 BB15 BB19 DD23 KK17 KK22 PP01 2H050 BB04Q BB14S BB33W BC03

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 4本の光ファイバ素線を横一列に配置
    し、その全体を紫外線硬化樹脂の連結樹脂被覆層で被覆
    してなる光ファイバテープ心線であって、 前記4本の光ファイバ素線のうち、接触した2本の光フ
    ァイバ素線は、前記連結樹脂被覆層よりも脆い一括樹脂
    被覆層によって被覆されて、他の少なくとも1本の光フ
    ァイバ素線との間に間隔を有することを特徴とする単心
    分離型光ファイバテープ心線。
  2. 【請求項2】 前記一括樹脂被覆層によって被覆された
    前記2本の光ファイバ素線は、前記4本の光ファイバ素
    線のうち、内側に配置された2本の光ファイバ素線であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の単心分離型光ファ
    イバテープ心線。
  3. 【請求項3】 前記一括樹脂被覆層によって被覆され、
    かつ内側に配置された前記2本の光ファイバ素線と、他
    の2本の光ファイバ素線との間にそれぞれ間隔が設けら
    れていることを特徴とする請求項2に記載の単心分離型
    光ファイバテープ心線。
  4. 【請求項4】 前記一括樹脂被覆層の材質は、シリコン
    樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の単心分離
    型光ファイバテープ心線。
  5. 【請求項5】 前記間隔は、20〜70μmの範囲で設
    けられていることを特徴とする請求項1または3に記載
    の単心分離型光ファイバテープ心線。
  6. 【請求項6】 前記光ファイバ素線は、波長1.3μm
    におけるピーターマン−I(Petermann−I)の定義に
    よるモードフィールド径が6μm以上であり、波長1.
    55μmにおけるPetermann−Iの定義によるモードフ
    ィールド径が8μm以下であり、波長1.3μmにおけ
    る波長分散の絶対値が12ps/nm/km以下であ
    り、波長1.55μmにおける波長分散の絶対値が12
    ps/nm/km以下であり、ケーブルカットオフ波長
    が1.26μm以下であることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の単心分離型光ファイバテープ
    心線。
  7. 【請求項7】 前記光ファイバ素線は、プルーフレベル
    が1.2%以上の引張強度試験を経た光ファイバ素線で
    あることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記
    載の単心分離型光ファイバテープ心線。
  8. 【請求項8】 前記光ファイバ素線のクラッド部の外径
    が60〜100μmであることを特徴とする請求項1〜
    7のいずれか1項に記載の単心分離型光ファイバテープ
    心線。
  9. 【請求項9】 前記光ファイバ素線の外径が200μm
    以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1
    項に記載の単心分離型光ファイバテープ心線。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009237482A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバテープ心線
JP2009237480A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバテープ心線

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JP2009237482A (ja) * 2008-03-28 2009-10-15 Furukawa Electric Co Ltd:The 光ファイバテープ心線
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