JP2003295771A - 熱転写プリントマーキングシートとその製造方法および表面意匠付き熱接着マーク - Google Patents

熱転写プリントマーキングシートとその製造方法および表面意匠付き熱接着マーク

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JP2003295771A
JP2003295771A JP2002100059A JP2002100059A JP2003295771A JP 2003295771 A JP2003295771 A JP 2003295771A JP 2002100059 A JP2002100059 A JP 2002100059A JP 2002100059 A JP2002100059 A JP 2002100059A JP 2003295771 A JP2003295771 A JP 2003295771A
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hot melt
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Hitoshi Taniguchi
仁 谷口
Toru Hayashi
亨 林
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】衣料等の被着体に熱転写プリントにより多色表
示が容易であって隠蔽性に優れ、かつ、カッティング、
カス取り、アプリケーションが容易である熱転写プリン
トマーキングシートと、その熱転写プリントマーキング
シートの安定した製造方法および表面意匠付き熱接着マ
ークを提供する。 【解決手段】支持体層3の表面にホットメルト用接着剤
層2と基材層1とをこの順序で積層し、基材層1の表面
に所定の絵柄、意匠を印刷した熱転写プリントマーキン
グシート21であって、支持体層3の表面とホットメル
ト用接着剤層2との接着力が5〜150g/25mmで
ある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基本となる熱転写
プリントマーキングシートに任意の文字や図柄を印刷し
て所定の形状に裁断した後、衣料等の被着体に載せて加
圧・加熱して接着させ熱接着マークとして使用する熱転
写プリントマーキングシートとその製造方法および表面
意匠付き熱接着マークに関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、スポーツ用品等をはじめとする
衣料や袋物等の基布(被着体ともいう)に背番号や名
前、エンブレム等の所定の文字や図柄等の表示するに際
して、所定の形状に裁断した布を基布に縫い付けること
が多い。しかし、近年この裁断した基布を縫いつける代
わりに、所定の色彩のシートを所定の形状に裁断したマ
ーキングシートを基布に接着する方法が用いられてい
る。
【0003】〔従来の技術1〕転写方式を用いたマーキ
ングシートとして、剥離シートの上に感熱性接着剤層を
積層し、その上に、PVCまたはアクリル樹脂等に顔料
を練り込んで着色したシートを着色層として積層し、そ
の上に支持体を設けた構成を有するマーキングシートが
知られている。このようなマーキングシートは、剥離シ
ートを除去して所望の文字や図形等に裁断した後、不要
部分を取り除いて(カス取りともいう)基布上に載置
し、加圧・加熱して接着した後、前記支持体を剥離する
ことにより、転写により基布上にマーキングが施され
る。
【0004】〔従来の技術2〕多色対応するために転写
シートとして、支持体と基材層(ホットメルト用接着剤
の機能を兼ね備えたもの)とを積層された基材シートの
基材層にカラーコピー機等により多色の図柄・意匠を印
刷し、この基材シートを印刷された絵柄などに従ってカ
ットし、衣料など被着体に前記基材層を熱接着した後、
支持体を剥離することにより、前記衣料など被着体に図
柄・意匠を転写する方法がある。
【0005】このように、マーキングシートは、所定の
文字や図柄等を表示する形状に裁断して被着体に熱接着
するだけで、誰にでも容易に所望の表示を行うことがで
きる。このため、所定の形状に裁断した布を基布に縫い
付ける必要がなく、作業を簡便に行うことができると共
に、このマーキングシートを用いれば、熟練した職人と
同じ仕上がりを得ることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
技術1に示すようなPVC等に顔料等を練り込んだ着色
されたマーキングシートでは、単色のシートしか得るこ
とができないので、多色の文字の組み合わせや図柄を得
る場合には、使用者が単色のマーキングシートを組み合
わせる必要がある。即ち、それぞれ色の異なる複数のマ
ーキングシートを、表示すべき図柄等に合わせて切り抜
き、それらを表示すべき図柄等に合わせて正確に配置し
て貼り合わせなければならず、複雑な図柄の表示が困難
であり、また、作業も煩雑なものとなる。また、多色表
示を行う場合には複数色のマーキングシートを必要とす
るが、色数が限られているため、所望の色彩表示を行う
ことができない場合があり、使用が困難である場合があ
る。
【0007】また、多色表示に対応するために、従来の
技術2に示すようなカラーコピー等で印刷した転写シー
トでは、色生地に対して隠蔽性がないため、生地色の影
響を受け、堅牢性も弱いという欠点がある。また、ステ
ッカーなどの分野においては、耐洗濯性や耐ドライクリ
ーニング性が十分でないという問題がある。
【0008】この発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、熱転写プリント等により多色表示が容易に可能であ
って隠蔽性に優れ、かつ、洗濯やドライクリーニングに
も耐える熱転写プリントマーキングシートと、その熱転
写プリントマーキングシートの安定した製造方法を提供
することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ために請求項1に記載の熱転写プリントマーキングシー
トは、衣料等の被着体に加熱、加圧して接着されて熱接
着マークとして使用され、支持体層の表面にホットメル
ト用接着剤層と基材層とをこの順序で積層し、この基材
層の表面に所定の絵柄や文字、図形などの印刷を可能と
した熱転写プリントマーキングシートであって、前記支
持体層の表面とホットメルト用接着剤層との接着力が5
〜150g/25mmであることを特徴とする。
【0010】従来は単色の熱転写プリントマーキングシ
ートを使用し、デザイン性に乏しい問題があったが、単
色の熱接着マークの表面に所定の絵柄や文字、図形など
を印刷により形成するとともに、所定の熱接着マークの
形状にカットすることにより、単色の基材層を使用する
に関わらず多色表示の多様な熱接着マークを容易に形成
できる。
【0011】しかしこの場合、支持体層の表面(ホット
メルト用接着剤層を積層する面)にホットメルト接着剤
と基材層とが積層され、この基材層に絵柄等が印刷され
たあと、絵柄などに沿って所定の形状にカットされ、支
持体層からこの熱接着マーク部分(片面にホットメルト
用接着剤層を、他の面に印刷層を形成した基材層をい
う)をはぎ取って衣料等の被着体に熱接着する必要があ
る。支持体層の表面とホットメルト用接着剤層との接着
力が5g/25mm未満であると印刷された絵柄の小さ
な文字や模様の鋭角な部分をカットするとき、支持体層
とホットメルト接着剤との間で剥離したり、浮き上がっ
たりすることがあり、しわ入りなどが生じる問題があ
り、前記接着力が150g/25mmを超えると、印刷
層上にアプリケーションフィルムに貼り付けて熱接着マ
ーク部分を支持体層より引き剥がすことが難しくなる。
【0012】請求項2に記載の熱転写プリントマーキン
グシートは、前記熱転写プリントマーキングシートがコ
イル状に巻き取られた状態において、前記支持体層の表
面と前記ホットメルト用接着剤層との接着力が、前記支
持体層の裏面と前記基材層との接着力より大きいことを
特徴とする。
【0013】請求項1に記載の熱転写プリントマーキン
グシートを製造する工程において、支持体層にホットメ
ルト用接着剤層と基材層とを積層してコイル状に巻き取
り、ホットメルト用接着剤層と支持体層の裏面(上記工
程においてホットメルト用接着剤層を貼り付けない面を
いう)とが、または、基材層と支持体層の裏面とが当接
し保存される場合がある。このコイル状に巻かれた熱転
写プリントマーキングシートは、印刷・カットなどの工
程でスムーズに展開できることが必要である。
【0014】支持体層の裏面と基材層との接着力が、支
持体層の表面とホットメルト用接着剤層との接着力より
大きくなると、ブロッキングして展開できなくなり、無
理に展開すると支持体層とホットメルト用接着剤層との
間で剥離する問題が生じることがある。なお、支持体層
の裏面の離型性はシリコン離型剤の塗工などの離型処理
により調整される。
【0015】請求項3に記載の熱転写プリントマーキン
グシートは、衣料等の被着体に加圧・加熱して接着され
て熱接着マークとして使用され、支持体層の表面にホッ
トメルト用接着剤層、基材層と表面保護層がこの順序で
積層された表面保護層付きの熱転写プリントマーキング
シートであって、前記表面保護層の裏面と前記基材層と
の接着力が1g/25mm以上であり、かつ、前記支持
体層の表面と前記ホットメルト用接着剤層との接着力よ
り小さいことを特徴とする。
【0016】支持体層の表面にホットメルト用接着剤
層、基材層と表面保護層とをこの順序で積層された印刷
・カットされる前の熱転写プリントマーキングシート
は、コイル状に巻き取られて保管されたあと、次工程で
ある印刷、カット工程で展開される。この表面保護層の
裏面と、前記基材層との接着力が、1g/25mm未満
では、上記の巻き取り・保管・印刷などの工程におい
て、表面保護層が基材層より剥離して皺入りや傷入りを
発生することがある。一方、表面保護層の裏面と基材層
との接着力がホットメルト接着剤と支持体層の表面との
接着力以上であれば、後工程で表面保護層を基材層より
剥離するとき、支持体層とホットメルト接着剤との間で
剥離する問題が生じる。
【0017】請求項4に記載の熱転写プリントマーキン
グシートは、前記表面保護層の前記基材層と貼り合わさ
れる面に、前記基材層に形成する表面意匠に対応する形
状を形成していることを特徴とする。表面保護層の基材
層と積層される面に、基材層に形成する艶だし、艶消し
などの表面意匠(表面の形状をいう)に対応する形状を
形成している。これにより、前記表面保護層を前記基材
層に押しつけ、加熱しながら貼り合わせることにより、
印刷前の基材層の表面に表面意匠を形成することができ
る。これによって次に印刷された面に艶だし、艶消しな
どの特有の効果を付与できる。なお、表面保護層に基材
層をコーティングする場合には加圧・加熱を必要としな
い。
【0018】請求項5に記載の保護層付きの熱転写プリ
ントマーキングシート(保護層付マーキングシートとも
いう)の製造方法は、衣料等の被着体に加圧・加熱して
接着する熱接着マークとして使用され、支持体層の表面
にホットメルト用接着剤層、基材層および表面保護層が
この順序で積層された保護層付きマーキングシートの製
造方法であって、前記支持体層の表面に前記ホットメル
ト用接着剤層を積層した積層体Aと、前記表面保護層の
裏面に前記基材層を積層した積層体Bとを製造し、前記
積層体Aのホットメルト用接着剤層と前記積層体Bの基
材層とを向かい合わせて貼り合わせることを特徴とす
る。
【0019】表面保護層付きマーキングシートの製造方
法であって、支持体層にホットメルト用接着剤層、基材
層、表面保護層を順次積層する方法では、3層を積層し
た中間積層体を取り扱う工程が生じるが、上記のように
積層体Aと積層体Bとの2つの中間積層体を作成し、こ
れらを貼り合わせることにより、中間積層体として2層
の積層体を取り扱うこととなり、装置は簡単になり、作
業も容易となる。
【0020】請求項6に記載の前記積層体Aと前記積層
体Bとを貼り合わせる方法が、ドライラミネート、また
は熱ラミネートであることを特徴とする。ホットメルト
接着剤がネバネバしている場合にはドライラミネート
し、また、ネバネバしていない場合には熱ラミネートと
する。ホットメルト接着剤の状態によりラミネート法を
選択し、かつ、溶剤などを使用することがなく工程が簡
単になり、かつ、清潔な環境が維持できる。
【0021】請求項7に記載の熱転写プリント用マーキ
ングシートの製造方法は、支持体層の表面にホットメル
ト用接着剤層を積層してコイル状に巻き取って積層体A
を製造する工程において、前記支持体層の表面と前記ホ
ットメルト用接着剤層との接着力が、前記支持体層の裏
面と前記ホットメルト用接着剤層との接着力より大きい
ことを特徴とする。
【0022】先に積層体Aを積層し、積層体Bの製造工
程に引き続いてこの積層体Bに前記積層体Aを貼り付け
るときは、積層体Aのみがコイル状に巻き取られる工程
がある。このとき支持体層の裏面とホットメルト接着剤
層とが当接するので、この接着力を支持体層の表面とホ
ットメルト接着剤層との接着力より小さくすることによ
り、次工程において積層体Aをスムーズに展開すること
ができる。この反対の場合にはコイル状に巻き取られた
積層体Aがブロッキングして無理に引き離すと支持体層
の表面とホットメルト用接着剤層との間で剥離しでしま
うことがある。
【0023】請求項8に記載の熱転写プリント用マーキ
ングシートの製造方法は、表面保護層の裏面に基材層を
積層してコイル状に巻き取って積層体Bを製造する工程
において、表面保護層の裏面と基材層との接着力が表面
保護層の表面と基材層との接着力より大きいことを特徴
とする。
【0024】先に積層体Bを積層し、積層体Aを製造す
る工程に引き続いてこの積層体Aに前記積層体Bを貼り
合わせる場合には、積層体Bのみがコイル状に巻き取ら
れる工程がある。このとき表面保護層の裏面と基材層と
の接着力が表面保護層の表面と基材層との接着力より小
さいときは、コイル状に巻き取られた積層体Bはブロッ
キングして、無理に引き離すと表面保護層の裏面と基材
層との間で剥離し、または剥離することができなくなる
ことがある。
【0025】請求項9に記載の表面意匠付き熱接着マー
クは、衣料等の被着体にホットメルト用接着剤層、基材
層と印刷層をこの順序で積層、接着している表面意匠付
き熱接着マークであって、印刷・カットし、不要部分を
取り除いた請求項1に記載の熱転写プリントマーキング
シートの印刷層にアプリケーションフィルムを貼り付
け、支持体層を剥離し、衣料等の被着体に加熱・加圧し
て接着した後、前記アプリケーションフィルムを剥離し
た熱接着マークの表面に、表面意匠を有し前記熱接着マ
ークの印刷層と離型性を有する意匠シートの意匠面を重
ね合わせて、前記基材層の軟化温度以上であってこの軟
化温度に60℃を加えた温度以下の温度に再加熱し加圧
して、前記表面意匠を前記印刷層に転写していることを
特徴とする。
【0026】請求項1に記載の熱転写プリントマーキン
グシートを使用して衣料等の被着体に接着した熱接着マ
ークの表面は、通常、アプリケーションフィルムや熱プ
レス盤などの表面形状を写している。この熱接着マーク
の表面に、表面意匠、例えば艶消し調の意匠を有し、基
材層との離型性を有するシートである意匠シートを載せ
て再度加熱、加圧することにより、上記熱接着マークの
表面に新しい形状(艶消し,艶だしなど)が形成されて
いる。前記意匠シートの前記基材層と接する面には離型
処理がされているので転写後容易に表面層より剥離する
ことができる。また、前記再加熱する温度は、前記基材
層の軟化温度以下であれば表面意匠が転写されず、ま
た、基材層の軟化温度に60℃を加えた温度を超えた温
度では基材層の印刷が流れたり、破壊されたり、基材層
が衣料等の被着体に押し込まれて隠蔽性が悪くなる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の熱転写プリントマ
ーキングシート(基本マーキングシートともいう)、保
護層付きの熱転写プリントマーキングシート(保護層付
きマーキングシートともいう)とその製造方法、及び表
面意匠付き熱接着マークの実施の形態を図面を参照しな
がら説明する。
【0028】先ず、図1に部分断面図で示すように、本
発明に係る熱転写プリントマーキングシート(基本マー
キングシート20)の構成は、剥離可能に処理された支
持体層3の表面(ホットメルト用接着剤層を積層する
面)に、ホットメルト用の接着剤を用いたホットメルト
用接着剤層2と基材層1とをこの順序で積層されてい
る。なお、この基本マーキングシート20の表面に印刷
層5を設けて印刷された熱転写プリントマーキングシー
ト(印刷マーキングシート21)とする。
【0029】支持体層3は、ホットメルト用接着剤層2
と基材層1とを支持している。即ち、印刷マーキングシ
ート21を被着体となる衣料や袋物等に接着するまで、
ホットメルト用接着剤層2を保護すると共に、比較的柔
軟な基材層1など各層を支持する。また、熱接着マーク
部分24を衣料等の被着体に接着するときにはこの支持
体層3を剥離する必要があるため、支持体層3の表面
は、ホットメルト用接着剤層2と剥離可能な所定の力で
接着するように表面処理されている。
【0030】支持体層3としては、ホットメルト用接着
剤層2の保護並びにホットメルト用接着剤層2から所定
の力で剥離可能なものであれば特に限定されず、例え
ば、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PV
C)、ポリカーボネート(PC)、又はポリエチレンテ
レフタレート(PET)等からなる離型フィルム、離型
紙等が使用され、なかでもPETフィルムがよく用いら
れる。このようなPETフィルムとしては、市販のもの
を用いることができ、特に限定されるものではないが例
えば商品名「グロスPET75X1−TF」(ニッパ社
製)を用いることができる。支持体層3の厚さは、取扱
い性の観点から、一般には25μm以上、200μm以
下の範囲内で適宜設定され、多くは約100μmの厚さ
のものが使用される。
【0031】ホットメルト用接着剤層2は、ホットメル
ト用の接着剤であって、熱圧着時に熱と圧力とで溶融し
流動して熱接着マーク部分24を衣料等の被着体(図示
せず)に溶融接着させることができる。このホットメル
ト接着剤としては、ホットメルト可能で、衣料等と基材
層1とに接着することができるものであれば特に限定さ
れるものではないが、ウレタン系接着剤が好適に用いら
れる。このホットメルト用接着剤層としては、被着体へ
の十分な接着力を得るために、流動開始温度が50℃以
上で120℃以下の範囲内のホットメルト用接着剤を用
いることが好ましい。流動開始温度が50℃未満の場合
は、常温でべたついて作業性も悪く、凝集カが弱く、接
着力も低くなる。一方、上記流動開始温度が120℃を
超えると、溶融不足のため密着性が悪くなり、接着カが
弱くなる傾向にある。
【0032】なお、ホットメルト用接着剤は、この流動
開始温度が基材層1(ポリウレタン樹脂等)の軟化温度
よりも低くなるように選定され、例えば「No.557
6」(商品番号;ノーテープ工業社製)を使用すること
ができる。
【0033】上記ホットメルト用接着剤層2の厚さは、
特に限定されるものではないが、被着体への十分な接着
力を得るためには、ホットメルト用接着剤層2の厚さ
が、20μm以上で100μm以下の範囲内であること
が好ましい。厚さが20μm未満の場合は接着カが著し
く低下し、100μmを超えても、ホットメルト用接着
剤層2の厚さの増加に見合った接着力の向上効果は得ら
れず、風合いが低下し、硬くなる傾向にある。
【0034】基材層1は、例えば、軟化温度が80℃以
上、150℃以下の範囲内の軟化温度を有するポリウレ
タン樹脂を主成分として、この表面に熱転写プリントを
施すことにより任意の色彩表示を可能とする。なお、基
材層1の軟化温度は、ホットメルト用接着剤層2に用い
られるホットメルト接着剤の流動開始温度よりも高くな
るように設定されている。熱接着マーク部分24を衣料
等の被着体に熱溶着するとき基材層1を変形させないた
めである。基材層1に用いられるポリウレタン樹脂の軟
化温度が80℃未満の場合は、基材層1に図柄・意匠な
どを熱転写プリントするときに、インクリボンが基材層
1に貼り付き、印刷に支障が生じる虞れがある。一方、
上記ポリウレタン樹脂の軟化温度が150℃を超える
と、インクの密着性が低下する傾向にある。
【0035】このような基材層1としては、市販のポリ
ウレタン樹脂を選択して軟化剤、硬化剤を添加して軟化
温度を調整することができる。例えば、ウレタン樹脂
「レザミンME−44LP」(商品番号;大日精化工業
社製、軟化温度=130℃)を主成分として、アクリル
樹脂「UAC−43B」(特殊色料社製)、インク「M
U6091(白インク)」(大日精化社製)などにより
着色し軟化温度を調整することができる。
【0036】印刷層5は、熱接着マーク23(図2
(e)参照)に多色表示の絵柄や文字、図形などを形成
する層であって、熱転写プリント・カット機によりフル
カラー印刷と同時に、前記絵柄や意匠に応じて、基材層
1,ホットメルト用接着剤層2とともに所定の形状にカ
ットされる。この熱転写プリント・カット機としては、
例えば、ローランドDG社製「COLER CAMM
PC600」を使用することができる。このようにして
インク密着性に優れ、洗濯やドライクリーニング後に印
刷が落ちることがない印刷層付きの熱転写プリントマー
キングシート(印刷層付きマーキングシート21ともい
う)を提供することができる。
【0037】本実施の形態において、上記印刷層付きマ
ーキングシート21の各層の積層方法は、特に限定され
るものではなく、塗布、ラミネート、Tダイ法等の押出
装置を用いる方法等、種々の方法を採用することができ
る。図2により本発明にかかる印刷層付マーキングシー
ト21を衣料などの被着体8に接着して熱接着マーク2
3とする手順について説明する。
【0038】図2(a)に部分断面図を示すように、基
本マーキングシート20は、支持体層3(通常PETフ
ィルム)の表面にホットメルト用接着剤層2と基材層1
とをこの順序で積層している。
【0039】図2(b)に示すように、上記基本マーキ
ングシート20の基材層1の表面に所定の絵柄や意匠な
ど多色表示の印刷層5を印刷して多色表示された印刷層
付き熱転写プリントマーキングシート(印刷層付きマー
キングシート21)とし、同時に基材層1とホットメル
ト用接着剤層2とを前記の絵柄や意匠に従ってカットす
る(印刷・カット手段は図示しない、また支持体層3は
カットされない)。このカットされた印刷層付きマーキ
ングシート21の不要な部分(熱接着マーク部分24と
して使用されない部分)を支持体層3より剥離除去する
(図示せず)。
【0040】図2(c)に示すように、不要な部分を除
去した印刷層付きマーキングシート21の印刷層5の表
面にアプリケーションフィルム6を貼り付けて、アプリ
ケーションフィルムを貼り付けた印刷層付きマーキング
シート22とした後、支持体層3をホットメルト接着剤
層2より剥離する。
【0041】次に図2(d)に示すように、アプリケー
ションフィルム6が貼り付けられ支持体層3が剥離され
たアプリケーションフィルム6を貼り付けた熱接着マー
ク部分24(アプリケーション付熱接着マーク部分30
ともいう)を、衣料等の被着体8の表面にホットメルト
用接着剤層2を向かい合わせて載置する。この被着体8
とアプリケーション付熱接着マーク部分30とを熱プレ
ス盤12、12’の間に挟んで加熱・加圧してホットメ
ルト用接着剤層2を溶かしてアプリケーション付熱接着
マーク部分30を被着体8に接着する。この被着体8に
接着されたアプリケーション付熱接着マーク部分30を
図2(e)に示すように熱プレス盤12、12’より取
り出し、アプリケーションフィルム6を剥離して熱接着
マーク23を完成する。
【0042】アプリケーションフィルム6は、熱接着マ
ーク部分24を衣料等の被着体に熱接着するに際に、上
記基材層1の印刷層5に貼り付けて熱接着マーク部分2
4を保護し支持するためのものであり、熱接着マーク部
分24の被着体への熱接着性を阻害せず、かつ、熱接着
される際に十分な耐熱性および寸法安定性を有していれ
ば、特に限定されるものではないが、例えば、リンテッ
ク社製のアプリケーションフィルム「AP−S」(商品
名)が好適に用いられる。アプリケーションフィルム6
の厚さは、上記した観点から、25μm以上、300μ
m以下の範囲内であることが好ましく、70μm以上、
150μm以下の範囲内であることがより好ましい。
【0043】熱プレス盤としては、簡単にアイロンや手
動のプレス機などが使用されることもある。被着体8と
しては、衣料、袋物、垂れ幕、ワッペン、帽子など、種
々の形状、用途・分野のものが挙げられる。
【0044】また、上記熱接着マーク部分23を被着体
8に熱接着するときのの熱接着条件は、使用するホット
メルト用接着剤層2の流動開始温度並びに基材層1の軟
化温度や層厚、基材層1の厚みや材質等に応じて適宜設
定され、特に限定されるものではないが、110℃以
上、180℃以下の温度範囲において熱プレスすること
が好ましい。
【0045】つづいて、本発明に係る印刷層付きマーキ
ングシート、表面保護層を付した熱転写プリントマーキ
ングシート(保護層付きマーキングシートともいう)と
その製造方法および表面意匠付き熱接着マークについて
詳しく説明する。
【0046】〔実施例1〕先ず、印刷層付きマーキング
シート21の支持体層3とホットメルト用接着剤層2と
の接着力に係る実施例1を説明する。図2(a)に部分
断面図を示す基本マーキングシート20は、支持体層3
として市販の離型処理されたPETフィルム「PET7
5×1−TF」(商品名;ニッパ株式会社製、75μ
m)を使用し、この上面に、ホットメルト接着剤として
「No.5576」(商品名;ノーテープ工業社製、流
動開始温度50℃)、基材層1として「レザミンME−
44LP」(商品名;大日精化工業社製、一液型ポリウ
レタン樹脂で軟化温度130℃)をこの順に積層した。
なお、ホットメルト用接着剤層2の厚さは40μm、基
材層1の厚さは20μmとした。
【0047】この基本マーキングシート20の支持体層
3とホットメルト用接着剤層2との接着力を、支持体層
3のホットメルト接着剤を貼り付ける面の離型処理の程
度により調整して実験例1〜4,比較実験例1および2
を作成しカティング適性とアプリケーション性を評価
し、結果を表1に示す。なお、表1においてはカティン
グ適性を「カット適性」と、アプリケーション性を「ア
プリ性」と表示した。なお、支持体層3の離型処理の程
度は、離型剤として例えば、シリコン、メラミンアルキ
ドを用いて、その種類、塗布密度、添加剤などにより調
整する。
【0048】接着力の測定方法は、JIS・K−677
2に基づき、測定機としてはアイゴーエンジニアリング
株式会社製の引張試験機「0116S(型番)〕を使用
した。なお、カッティング適性とは、基本マーキングシ
ート20の基材層1の表面に印刷しながら、所定の形状
にカットするとき(支持体層3はカットしない)の作業
性をいい、必要部分(熱接着マーク部分)が支持体層3
より剥離せずカットされ、不必要な部分が容易に剥離で
きる程度をいう。また、アプリケーション性とは、アプ
リケーションフィルム6を上記必要部分に貼り付け、こ
の必要部分とともに支持体層3より剥離する際に、上記
必要部分がアプリケーションフィルム6に追従して剥離
される程度をいう。
【0049】
【表1】
【0050】(注1) 表1の接着力*1は、ホットメル
ト用接着剤層2と支持体層1との接着力を示す(単位=
g/25mm)。 (注2) 表1のカット適性、アプリ性*2の欄の◎は全
く問題なく良好であり、○は良好であり、△はおおむね
良好であり、×は問題点があることを示す(目視によ
る)。
【0051】表1のデータよりカティング適性とアプリ
ケーション性とは、ホットメルト用接着剤層と支持体層
との接着力の変化に関し反対の傾向にある。
【0052】実験例1〜4において、接着力を5g/2
5mmから150g/25mmに変量したが、この範囲
においてはカティング適性、アプリケーション性ともに
おおむね良好以上の範囲となる。比較実験例1は、接着
力が2g/25mmであり、アプリケーション性、即
ち、印刷・カットした後、支持体層3からアプリケーシ
ョンフィルム付熱接着マーク部分22を剥離することは
容易であるが、カティング適性、即ち、印刷したあとカ
ットするとき、絵柄の細部や小さい文字、模様の鋭角部
分において支持体層3とホットメルト用接着剤層2との
間で剥離したり、浮き上がったりすることがある。比較
実験例2は、接着力が200g/25mmの場合であ
り、カティング適性を良好であるが、アプリケーション
性はカットされた熱接着マーク部分24を支持体層3よ
り引き剥がすことができず、アプリケーションフィルム
6と基材層1との間で剥がれてしまうことがある。
【0053】なお、上記の基本マーキングシート20の
製造工程において支持体層3にホットメルト接着剤層2
を積層してコイル状に巻き取る工程があり、このとき、
支持体層3の裏面とホットメルト接着剤層2の表面との
接着力を、支持体層3の裏面とホットメルト接着剤層2
との接着力(例えば、5g/25mm)より小さくし
て、次工程でこのコイル状に巻かれたシートを展開する
とき、ホットメルト接着剤層付きの支持体層3はスムー
ズに展開される。なお、支持体層3の裏面を離型処理す
ることによりこの接着力を調整できる。
【0054】〔実施例2〕表面保護層付きの熱転写プリ
ントマーキングシート(保護層付きマーキングシートと
もいう)の実施の形態を図3を参考として説明する。図
3(a)は、図2(a)に部分断面図を示した基本マー
キングシート20の表面に表面保護層4を貼り付けた保
護層付マーキングシート25の部分断面図を示す。基本
マーキングシート20は、印刷・カットするまでに、巻
き取り、巻き戻し、保管などの工程があり、この間に基
材層1の表面に擦り傷が生じ、または、異物が付着して
次の印刷工程でインク抜け等が生じ、また、巻き取られ
た状態でブロッキングしたり、支持体層3の裏面形状が
基材層1に転写されたり、エアーマークが発生したりす
ることがある。そこで基本マーキングシート20の基材
層1の表面に表面保護層4を剥離可能に貼り付けてこれ
を防止する。
【0055】表面保護層4としては、離型処理されたポ
リプロピレンフィルム、例えば、サントックス社製、商
品名:「RS−02」などが使用される。なお、支持体
層3、ホットメルト用接着剤層2、基材層1は実施例1
と同じものを使用した。
【0056】この表面保護層4と基材層1との接着力
は、1g/25mm以上であって、ホットメルト用接着
剤層2と支持体層3との接着力より小さくしている。こ
の接着力が1g/25mm未満であると、巻き取り、巻
き戻し等の工程において表面保護層4と基材層1とが浮
いたり、剥がれたりして皺になったり印刷のずれを生じ
たりすることがある。
【0057】この接着力がホットメルト用接着剤層2と
支持体層3との間の接着力以上であると、次工程(印刷
・カット工程)で表面保護層4を基材層1から剥がすと
き、支持体層3とホットメルト用接着剤層2との間で剥
がれてしまうことがある。
【0058】支持体層3の表面とホットメルト用接着剤
層2との接着力を100g/25mmとしたとき(前記
実験例3)、表面保護層4の裏面と基材層1との接着力
を20g/25mm、50g/25mm、70g/25
mmとすると、いずれの場合にも積層工程にいて剥離が
なく、また、印刷・カット工程で表面保護層4の剥離は
容易であった。更に、表面保護層4と基材層1との接着
力を0.5g/25mmとした場合には、積層、巻き取
り工程で表面保護層4と基材層1とが剥がれ皺入りとな
り、120g/25mmの場合には印刷・カット工程に
おいて表面保護層4を剥離しようとしたとき、支持体層
3とホットメルト用接着剤層2との間で剥離して印刷・
カットすることができなかった。
【0059】また、この表面保護層4の基材層1と向か
い合う面につや消し、つや出しなどの表面意匠を形成し
ておくことにより、印刷前の基材層1の表面につや消し
などの表面意匠を発現することができ、これによって印
刷の味、深みなど風合いを調整することができる。
【0060】〔実施例3〕図3(a)に示す保護層付き
マーキングシート25の製造方法の実施例を説明する。
支持体層3の表面(上面)にホットメルト用接着剤層2
を積層した積層体A26と、表面保護層4の裏面(下
面)に基材層1を積層した積層体B27とを製造し、積
層体A26のホットメルト用接着剤層2と積層体B27
の基材層1とを向かい合わせて貼り合わせる。支持体層
3にホットメルト用接着剤層2、基材層1、表面保護層
4を順次積層する方法では、3層を積層した中間積層体
を取り扱う工程が生じるが、この方法では、上記のよう
にそれぞれ2層の積層体A26と積層体B27とを貼り
合わせるので中間積層体の取り扱いが容易でなる。
【0061】なお、予め積層体A26を製造した後、積
層体B27を製造しながらこの積層体B27の基材層1
の面に積層体A26のホットメルト用接着剤層2の面を
貼り合わせる方法、反対に、予め積層体B27を製造し
た後、積層体A26を製造しながらこの積層体A26の
ホットメルト用接着剤層2の面に積層体B27の基材層
1の面を貼り合わせる方法もあり、この場合は貼り合わ
せ工程が2工程となるメリットがある。
【0062】この製造方法で積層体B27は、表面保護
層4として表面を離型処理したポリプロピレンフィルム
「RS−02」(商品名、サントックス社製)の裏面
に、基材層1としてウレタン樹脂溶液「レザミンME−
44LP」(商品名、大日精化工業社製)を塗工し、乾
燥してコイル状に巻取られる。前記「RS−02」は、
フィルム厚さは0.06mmのものを用い、基材層1の
厚さは、塗工・乾燥後で0.02mmとした。「RS−
02」の裏面(基材層1を積層する面)は処理なしでプ
レーンであり、表面はシリコン処理され基材層1との所
定の離型性を確保している。
【0063】この積層体B27は、表面保護層4の裏面
に基材層1を積層したあとコイル状に巻き取られ、表面
保護層4の表面と基材層1とが重ね合わされて、ある程
度加圧されるが、表面保護層4の表面にシリコン処理な
ど離型処理がなされているため、表面保護層4の表面と
基材層1とは強く付着することがなく容易に展開して、
積層体A26と貼り合わせることができる。
【0064】表面保護層4としてPETフィルム、紙等
を使用する場合には、これらの表面保護層4の両面を離
型処理する必要があり、この裏面(基材層1と積層する
面)と基材層1との接着力が、この表面と基材層1との
接着力より大きくなるように設定される。
【0065】上記積層体A26は、支持体層3として表
面(ホットメルト用接着剤層2を積層する面)を離型処
理されたPETフィルムに、ホットメルト用接着剤層2
を積層している。離型処理されたPETフィルムとして
は厚さ0.075mmの「グロスPET75×1−T
F」(商品番号、ニッパ社製)を用い、ホットメルト用
接着剤層2としては、「NO.5576」(商品番号、
ノーテープ工業社製)を乾燥後厚さが0.04mmとな
るように塗工した。
【0066】なお、支持体層3は表面を離型処理してい
るが、支持体層3の表面とホットメルト用接着剤層2と
の接着力は、上記表面保護層4と基材層1との接着力よ
り大きくなるようにしている。次工程で積層体B27と
貼り合わせた後、印刷・カット工程において表面保護層
4のみを剥離除去する必要があるからである。例えば、
支持体層3の表面とホットメルト用接着剤層2との接着
力が100g/25mmであるとき、表面保護層4の裏
面と基材層1との接着力は約50g/25mmであるこ
とが好ましい。
【0067】先に積層体A26を製造し、つづけて積層
体B27と積層する場合は、支持体層3の表面とホット
メルト用接着剤層2との接着力が100g/25mm、
表面保護層4の裏面と基材層1との接着力が50g/2
5mmの場合には、支持体層3の裏面とホットメルト用
接着剤層2との接着力、および、表面保護層4の表面と
基材層1との接着力は、表面保護層4の裏面と基材層1
との接着力50g/mmより小さく、例えば、約20g
/25mmとすることが好ましい。
【0068】また、先に積層体B27を製造し、つづけ
て積層体A26と積層する場合は、支持体層3の表面と
ホットメルト用接着剤層2との接着力が100g/25
mm、表面保護層4の裏面と基材層1との接着力が50
g/25mmの場合には、表面保護層4の表面と基材層
1との接着力は、表面保護層4の裏面と基材層1との接
着力より小さく、例えば、約20g/25mmとするこ
とが好ましい。
【0069】更に、積層体A26、積層体B27を個別
に積層した後、積層体B27の基材層1と積層体A26
のホットメルト用接着剤層2とを向かい合わせて貼り合
わせて保護層付きマーキングシート25(図3(a)参
照)とする場合には、上記二つの要件を併せ持つ必要が
ある。また、この貼り合わせは、積層体A26のホット
メルト用接着剤層2の表面にベタツキが残っている場合
はドライラミネートにより、ベタツキがない場合はホッ
トメルト接着剤の軟化温度以上の熱をかけて熱ラミネー
トする。
【0070】支持体層3の表面にホットメルト用接着剤
層2、基材層1と表面保護層4とをこの順序で積層して
図3(a)に示す表面保護層付きマーキングシート25
を製造する場合において、支持体層3の表面にホットメ
ルト用接着剤層2、基材層1と表面保護層4とをこの順
序で積層し、これらの各層を貼り合わせるごとにコイル
状に巻き取られたとき、支持体層3の裏面と積層された
各層の表面との接着力が、支持体層3の表面とホットメ
ルト用接着剤層2との接着力より小さくする。各層を貼
り付けコイル状に巻き取った後、次工程で展開するとき
既に積層された層間で剥離しないようにするためであ
る。
【0071】同様に、表面保護層4の裏面に基材層1、
ホットメルト用接着剤層2と支持体層3とをこの順序で
積層して図3(a)に示す表面保護層付きマーキングシ
ート25を製造する場合において、表面保護層4の表面
と積層された各層の裏面との接着力を、表面保護層4の
裏面と基材層1との接着力より小さくすることが好まし
い。
【0072】〔実施例4〕他の実施の態様として衣料等
の被着体に熱転写された熱接着マークの表面意匠を改善
した実施例を説明する。先ず、図3(a)に部分断面図
を示した保護層付きマーキングシート25の表面保護層
4を剥して〔図3(b)参照〕、印刷し、基材層1とホ
ットメルト用接着剤層2とを意匠に従ってカットして、
不要部分の取り除き(カス取りともいう)、アプリケー
ションフィルム6を貼り付けて熱接着マーク部分24を
支持体層3より剥ぎ取る〔図2(b)、図2(c)参
照〕。このアプリケーションフィルム6を貼り付けた熱
接着マーク部分24を被着体8に載せて熱プレス盤1
2,12’の間に挟んで熱転写した後、アプリケーショ
ンフィルム6を剥ぎ取って熱接着マーク23とする〔図
2(e)参照〕。
【0073】この熱接着マーク23の表面は、アプリケ
ーションフィルム6の裏面(印刷層5と接する面)の形
状が転写され、多くの場合にまだら調となり印刷層5の
絵柄等が不鮮明となることがある。
【0074】そこで図4(a)に示すように被着体8に
貼り付けられた熱接着マーク23の表面(上面)に、裏
面(熱接着マーク23の印刷層5に向かい合う面)に所
定の艶出し、艶消しその他の意匠を形成した離型シート
10を載せて熱プレス盤12,12’の間に挟んで基材
層1の軟化温度に再加熱し、加圧したあと、冷却して図
4(b)に示すように離型シート10を剥離し、離型シ
ート10の意匠を熱接着マーク23の表面に転写して所
定の表面意匠11を形成した表面意匠付き熱接着マーク
29とする〔図4(c)〕。この離型シート10として
は、裏面(表面意匠面)に基材層1との離型性があるシ
ートであれば、PETフィルム、紙などであっても良
い。
【0075】なお、上記再加熱して加圧する温度条件
は、基材層1の軟化温度以上であって、この軟化温度に
60℃を加えた温度以下であることが好ましい。基材層
1として軟化温度が130℃の「レザミンME−44L
P」(商品番号、大日精化工業社製)を使用する場合に
は、120℃に加熱して加圧すると、離型シート10の
意匠は基材層1に転写されず、190℃で加熱すると基
材層1に印刷された絵柄などが流れ、更に基材層1が衣
料等の被着体8に押し込まれて隠蔽性がなくなってい
た。この加熱温度を150℃、160℃とした場合に
は、離型シート10の意匠は基材層1に転写され、絵柄
の流れもなかった。
【0076】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の熱転写プリントマーキングシートとその製造方
法等には、次のような効果がある。
【0077】請求項1に記載の熱転写プリントマーキン
グシートは、支持体層の表面とホットメルト用接着剤層
との接着力が5〜150g/25mmであることによ
り、前記熱転写プリントマーキングシートの製造工程に
おいてカッティングやアプリケーションが容易になる。
この接着力が5g/25mm未満であると印刷された絵
柄の小さな文字や模様の鋭角な部分をカットするとき、
支持体層とホットメルト接着剤との間で剥離したり、浮
き上がったりしてしわ入りを生じることがある。前記接
着力が150g/25mmを超えると、不要部分を取り
除き、またはアプリケーションフィルムを貼り付けた熱
接着マーク部分を支持体層より引き剥がすことが難しく
なる。
【0078】請求項2に記載の熱転写プリントマーキン
グシートは、その基材層に印刷する前にコイル状に巻き
取られ、支持体層の裏面と基材層とが当接される工程が
ある。支持体層の裏面と基材層との接着力を支持体層の
表面とホットメルト用接着剤層との接着力より小さくす
ることにより、次工程で展開するとき、支持体層の裏面
と基材層とがスムーズに展開するようにしている。支持
体層の裏面と基材層等との接着力が大きいと、展開する
ときブロッキングしたり、無理に展開すると、支持体層
とホットメルト用接着剤層との間で剥離して次工程に送
れなくなる。
【0079】請求項3に記載の表面保護層付き熱転写プ
リントマーキングシートは、表面保護層の裏面と基材層
との接着力が1g/25mm以上であることにより、積
層工程において巻き取り、巻き戻しなどの工程で表面保
護層が基材層より剥離して皺入りや傷入りを発生するこ
とがない。また、支持体層の裏面と基材層等との接着力
が支持体層の表面とホットメルト用接着剤層との接着力
より小さいことにより、次工程で表面保護層を基材層よ
り剥離するとき、支持体層とホットメルト接着剤との間
で剥離する問題を生じない。
【0080】請求項4に記載の表面保護層を付した熱転
写プリントマーキングシートは、表面保護層の基材層と
積層される面に表面意匠を形成しているので、表面保護
層を付した熱転写プリントマーキングシートとして巻き
取られたとき、艶消し、艶だしなどの前記表面保護層の
表面意匠を基材層に転写して、次の印刷に特有の効果を
付与することができる。
【0081】請求項5に記載の表面保護層を付した熱転
写プリントマーキングシートの製造方法は、2層である
積層体Aと同様に2層である積層体Bとを製造し、ホッ
トメルト用接着剤層と基材層とを向かい合わせて貼り合
わせることにより、中間積層体としては2層の積層体の
みを取り扱うこととなり、これら4層を順次積層する方
法のように3層の中間積層体を扱う必要がなく積層作業
が容易になり、積層する装置も小さくなる。
【0082】請求項6に記載の表面保護層を付した熱転
写プリントマーキングシートの製造方法は、積層体Aと
積層体Bとを貼り合わせる方法が、ドライラミネート、
または熱ラミネートであり、ホットメルト接着剤のベタ
ツキによってドライラミネート、または熱ラミネートを
選択できる。工程が簡単になり、清潔な環境が維持でき
る。
【0083】請求項7に記載の表面保護層付きマーキン
グシートの製造方法は、積層体Aを製造する工程におい
て、支持体層の表面とホットメルト用接着剤層との接着
力を、支持体層の裏面とホットメルト接着剤層との接着
力より大きくすることにより、積層体Aを巻き取ったあ
と次工程で展開するとき、ホットメルト用接着剤層が支
持体層の裏面に強く付着することがなくスムーズに展開
することができる。
【0084】請求項8に記載の表面保護層付きマーキン
グシートの製造方法は、積層体Bを製造する工程におい
て、表面保護層の裏面と基材層との接着力を、表面保護
層の表面と基材層との接着力より大きくすることによ
り、積層体Bを巻き取ったあと次工程で展開するとき、
基材層が表面保護層の表面に強く付着することがなくス
ムーズに展開することができる。
【0085】請求項9に記載の表面意匠付き熱接着マー
クは、請求項1に記載の熱転写プリントマーキングシー
トの基材層に所定の意匠を印刷して被着体に接着した熱
接着マークの表面に、離型性を有する意匠シートを重ね
合わせて再加熱・加圧することにより、前記熱接着マー
クの表面に艶消し、つや出しなどの新しい効果を付加す
る。この再加熱の温度を基材層の軟化温度を基準とする
所定の範囲とすることにより、意匠シートの表面意匠を
十分に転写するとともに、過加熱により絵柄などの意匠
が変形したり、基布などに押し込まれて薄くなることが
ない。
【0086】このように本発明の熱転写プリントマーキ
ングシートは、熱転写プリント・カット機により鮮明な
フルカラー印刷・カッティングができ、かつ、不要部分
の剥ぎ取り(カス取り)、被着体に熱接着して熱接着マ
ークを容易に形成できる。また、本発明の製造方法によ
り、中間工程で積層体がコイル状に巻き取られた場合で
もブロッキングしたり剥離したりせず、シートはスムー
ズに展開できる。更に、熱接着マークの表面に更に新し
い意匠を付与した表面意匠付き熱接着マークが提案され
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る、印刷層付きマーキングシート2
1の部分断面図である。
【図2】本発明の印刷層付きマーキングシート21を用
いて、衣料等の被着体8に熱接着マーク23を形成する
手順を表し、図2(a)は基本マーキングシート20の
部分断面図を、図2(b)は印刷層付きマーキングシー
ト21の部分断面図を、図2(c)はアプリケーション
フィルムを貼り付けた印刷層付きマーキングシート22
の部分断面図を、図2(d)はアプリケーションフィル
ムを貼り付けた印刷層付きマーキングシート21と被着
体8とを熱プレス盤12,12’に挟んだ状態示す部分
断面図を、図2(e)はアプリケーションフィルム6を
剥がしている熱接着マーク23の部分断面図である。
【図3】本発明に係る保護層付きマーキングシート25
の部分断面図を示し、図3(a)は表面保護層4を貼り
付けた状態を、図3(b)は表面保護層4を剥がしてい
る状態を示す部分断面図である。
【図4】本発明の表面意匠付き熱接着マーク29の加工
手順を示し、図4(a)は熱接着マーク23の表面に意
匠シート10を載せて熱プレス盤12,12’に挟んだ
状態を、図4(b)は意匠シート10を貼り付けた印刷
層付きマーキングシート21を取り出して意匠シート1
0を剥がしている状態を、図4(c)は意匠シート10
を剥がした表面意匠付き熱接着マーク29の部分断面図
である。
【符号の説明】
1:基材層 2:ホットメルト用接着剤層 3:支持体層 4:表面保護層 5:印刷層 6:アプリケーションフィルム 8:被着体 10:意匠シート 11:表面意匠 12,12’:熱プレス盤 20:基本マーキングシート 21:印刷層付きマーキングシート 22:アプリケーションフィルムを貼り付けた印刷層付
きマーキングシート 23:熱接着マーク 24:熱接着マーク部分 25:保護層付きマーキングシート 26:積層体A 27:積層体B 29:表面意匠付き熱接着マーク
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Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 衣料等の被着体に加熱・加圧して接着さ
    れて熱接着マークとして使用され、支持体層の表面にホ
    ットメルト用接着剤層と基材層とをこの順序で積層し、
    この基材層の表面に所定の絵柄、文字、図形などの印刷
    を可能とした熱転写プリントマーキングシートであっ
    て、 前記支持体層の表面とホットメルト用接着剤層との接着
    力が5〜150g/25mmであることを特徴とする熱
    転写プリントマーキングシート。
  2. 【請求項2】 前記熱転写プリントマーキングシートが
    コイル状に巻き取られた状態において、前記支持体層の
    表面と前記ホットメルト用接着剤層との接着力が、前記
    支持体層の裏面と前記基材層との接着力より大きい請求
    項1に記載の熱転写プリントマーキングシート。
  3. 【請求項3】 衣料等の被着体に加熱、加圧して接着さ
    れて熱接着マークとして使用され、支持体層の表面にホ
    ットメルト用接着剤層、基材層と表面保護層がこの順序
    で積層された表面保護層付きの熱転写プリントマーキン
    グシートであって、 前記表面保護層の裏面と前記基材層との接着力が1g/
    25mm以上であり、かつ、前記支持体層の表面と前記
    ホットメルト用接着剤層との接着力より小さいことを特
    徴とする熱転写プリントマーキングシート。
  4. 【請求項4】 前記表面保護層の前記基材層と貼り合わ
    される面に、前記基材層に形成する表面意匠に対応する
    形状を形成している請求項3に記載の熱転写プリントマ
    ーキングシート。
  5. 【請求項5】 衣料等の被着体に加圧・加熱して接着す
    る熱接着マークとして使用され、支持体層の表面にホッ
    トメルト用接着剤層、基材層および表面保護層がこの順
    序で積層された保護層付きの熱転写プリントマーキング
    シートの製造方法であって、 前記支持体層の表面に前記ホットメルト用接着剤層を積
    層した積層体Aと、前記表面保護層の裏面に前記基材層
    を積層した積層体Bとを製造し、前記積層体Aのホット
    メルト用接着剤層と前記積層体Bの基材層とを向かい合
    わせて貼り合わせることを特徴とする熱転写プリントマ
    ーキングシートの製造方法。
  6. 【請求項6】前記積層体Aと前記積層体Bとを貼り合わ
    せる方法が、ドライラミネート、または熱ラミネートで
    ある請求項5に記載の熱転写プリントシートの製造方
    法。
  7. 【請求項7】 前記支持体層の表面に前記ホットメルト
    用接着剤層を積層してコイル状に巻き取って前記積層体
    Aを製造する工程において、前記支持体層の表面と前記
    ホットメルト用接着剤層との接着力が、前記支持体層の
    裏面と前記ホットメルト用接着剤層との接着力より大き
    い請求項5または6に記載の熱転写プリントマーキング
    シートの製造方法。
  8. 【請求項8】前記表面保護層の裏面に前記基材層を積層
    してコイル状に巻き取って前記積層体Bを製造する工程
    において、前記表面保護層の裏面と前記基材層との接着
    力が前記表面保護層の表面と前記基材層との接着力より
    大きい請求項5または6に記載の熱転写プリントマーキ
    ングシートの製造方法。
  9. 【請求項9】 衣料等の被着体にホットメルト用接着剤
    層、基材層と印刷層をこの順序で積層、接着している表
    面意匠付き熱接着マークであって、印刷・カットし、不
    要部分を取り除いた請求項1に記載の熱転写プリントマ
    ーキングシートの印刷層にアプリケーションフィルムを
    貼り付け、支持体層を剥離し、衣料等の被着体に加熱・
    加圧して接着した後、前記アプリケーションフィルムを
    剥離した熱接着マークの表面に、表面意匠を有し前記熱
    接着マークの印刷層と離型性を有する意匠シートの意匠
    面を重ね合わせて、前記基材層の軟化温度以上であって
    この軟化温度に60℃を加えた温度以下の温度に再加熱
    し加圧して、前記表面意匠を前記印刷層に転写している
    ことを特徴とする表面処理熱接着マーク。
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