JP2003298090A - 太陽電池素子およびその製造方法 - Google Patents

太陽電池素子およびその製造方法

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JP2003298090A
JP2003298090A JP2002101260A JP2002101260A JP2003298090A JP 2003298090 A JP2003298090 A JP 2003298090A JP 2002101260 A JP2002101260 A JP 2002101260A JP 2002101260 A JP2002101260 A JP 2002101260A JP 2003298090 A JP2003298090 A JP 2003298090A
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cell element
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Hitoshi Sannomiya
仁 三宮
Shinsuke Tachibana
伸介 立花
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光の散乱を増加させる効果に優れ、単位面積
当たりの発電効率に優れ、製造工程が簡単なため低コス
トでの製造が可能な、直列積層構造を有する太陽電池素
子を提供する。 【解決手段】 絶縁透光性基板上に表面電極を形成する
工程と、表面電極をパターニングする工程と、表面電極
上に積層された2以上の光電変換層および中間透明導電
膜を形成する工程と、積層された2以上の光電変換層お
よび中間透明導電膜をパターニングする工程と、酸性溶
液またはアルカリ性溶液からなるエッチング溶液により
エッチングすることにより中間透明導電膜を一部除去す
る工程と、裏面電極膜を形成する工程と、裏面電極をパ
ターニングする工程とを含む太陽電池素子の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、太陽電池素子に関
する。より詳細には、本発明は、絶縁透光性基板、表面
電極、透明導電膜、シリコン系半導体膜を積層した光電
変換層、および、裏面電極膜を有する発電領域を備えた
太陽電池素子に関する。また、本発明は、上記の太陽電
池素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】太陽光線から太陽電池を使って直接電気
エネルギーを発生する太陽光発電システムは、近年その
技術開発が急速に進歩し、実用に耐える発電方法として
も技術的見通しがつきつつある。その結果、太陽光発電
システムは、21世紀の地球環境を化石エネルギーの燃
焼による環境汚染から守る本格的なクリーンエネルギー
技術としてその将来が期待されている。
【0003】ここで、太陽電池に用いられる太陽電池素
子の材質の種類には、大きく分けて下記の4種類があ
る。 (i)IV族半導体 (ii)化合物半導体(III−V族、II−VI族、
I−III−VI族) (iii)有機半導体 (iv)湿式太陽光発電に用いられるTiO2などの化
合物 これらの材質の中でも、他の材質と比較して低コストで
の製造が可能であるために現在最も実用化が進んでいる
のが、IV族半導体である。IV族半導体は大きく
(i)結晶系半導体と(ii)非晶質半導体(別名、ア
モルファス半導体とも呼ばれる)に分けられる。
【0004】太陽電池素子として用いられる結晶系半導
体の材質としては、たとえば、単結晶シリコン、単結晶
ゲルマニウム、多結晶シリコン、微結晶シリコンなどが
挙げられる。
【0005】また、太陽電池素子として用いられる非晶
質半導体としては、たとえば、アモルファスシリコンな
どが挙げられる。
【0006】ここで、このような半導体からなる材質を
用いて製造された太陽電池素子は、大きく分けて、下記
の3つの種類に分けられる。 (i)pn接合型 (ii)pin接合型 (iii)ヘテロ接合型 これらの中でも、一般に、キャリア拡散距離の大きな結
晶系半導体を用いた太陽電池素子ではpn接合型が用い
られることが多い。また、キャリア拡散距離が小さく局
在準位が存在する非晶質半導体でを用いた太陽電池素子
では、キャリアをi層(真性層)中の内部電界によりド
リフトで移動させることが有利であるため、pin接合
型が用いられることが多い。
【0007】そして、一般に、pin接合型の太陽電池
素子は、ガラスなどの絶縁透光性基板上にSnO2やI
TO、ZnOなどの透明導電膜が形成され、その上に非
晶質半導体のp層、i層、n層がこの順に積層されて光
電変換層が形成され、その上に金属薄膜などからなる裏
面電極が積層されてなる構造を有することが多い。ま
た、逆に、金属薄膜などからなる裏面電極の上に非晶質
半導体のn層、i層、p層がこの順に積層されて光電変
換層が形成されその上に透明導電膜が積層されてなる構
造を有するpin接合型の太陽電池素子も存在する。
【0008】これらのうちp−i−n層の順に積層する
方法は、透光性絶縁基板が太陽電池表面カバーガラスを
兼ねることができること、また、SnO2などの耐プラ
ズマ性透明導電膜が開発されて、この上に非晶質半導体
からなる光電変換層をプラズマCVD法で積層すること
が可能となったことなどの理由から多用されるようにな
り現在の主流となっている。
【0009】ここで、上記のような太陽電池素子を用い
て製造された太陽電池のエネルギー変換効率は、入力と
なる太陽輻射光エネルギーと、太陽電池の端子から出て
くる電気出力エネルギーの比を%で表したものである。
【0010】すなわち、変換効率ηは、 η=(太陽電池の電気出力)/(太陽電池に入った太陽
エネルギー)×100% と定義することができる。
【0011】また、国際電気規格標準化委員会では、変
換効率の測定基準を統一するため、太陽輻射の空気質量
通過条件がAM(air mass:通過空気質量)
1.5で、100mW/cm2という入力光パワーに対
して、負荷条件を変えた場合の最大電気出力との比を百
分率で表わしたものを効率と定義している。
【0012】そして、太陽電池の効率ηnは、上記の条
件に基づく太陽電池の出力測定法から求められる最大出
力点電圧Vmax、最大出力点電流Imax、開放電圧Voc
よび短絡光電流密度Iscなどから導くことができる。
【0013】すなわち、太陽光線の入力光パワーをPin
で表わし、太陽電池の有効受光面積をS(cm2)とす
ると、 ηn=(Vmax・Imax)/(Pin・S)×100% =(Voc・Isc・FF)/100(mW・cm-2)×100% =Voc(V)・Isc(mA・cm-2)FF(%) で表わすことができる。ただし、上記の式で、FF=
(Vmax・Imax)/(Voc・Isc)であるものとする。
【0014】ここで、FFは曲線因子(fill fa
ctor)と呼ばれ、太陽電池の性能のよさを示す重要
な指数として扱われている。
【0015】また、上記の式を見れば分かるように、入
力パワーを100mW/cm-2に規格化した測定では、
実験で求められるVocならびにIscとFFが分かれば、
それらの積を求めることにより、太陽電池の効率を求め
ることができる。
【0016】また、太陽電池の基板上により多くの光電
変換層を設ける集積化の高度化により、太陽電池の効率
を向上させようという取り組みも行なわれている。
【0017】たとえば、多重接合型とよばれる太陽電池
素子においては、多数の光電変換層を光の進行方向に積
層することにより、短波長側の光から順次各光電変換層
に吸収され、それぞれの禁止帯幅Egに見合った電圧を
発生するように構造が設計されている。
【0018】また、光電変換層における光の吸収効率を
高めるために、太陽電池素子の裏面電極膜として、A
g、Alなど反射率の高い材料を使用し、また光電変換
層と裏面電極の間に透明電極を挟むことで光を散乱さ
せ、光電変換層中における入射光の光路長を大きくし
て、太陽電池の変換効率を向上させる方法も併せて用い
られることが多い。この際、透明電極としては、たとえ
ば、SnO2、ZnO、ITOなどを含む材質が使用さ
れることが多い。
【0019】ここで、一般に、エレクトロニクス機器を
太陽電池で駆動したり、電力用として太陽電池を用いる
場合においては、発電領域1箇所において発生する電圧
が1V以下であるため、複数個の発電領域を直列に接続
した構造からなる大面積を有する太陽電池素子を用いる
必要がある。
【0020】たとえば、一般的な太陽電池素子において
は、1枚の絶縁性基板上にレーザーパターニングプロセ
スを用いて、ガラス基板などの透光性絶縁基板上に透明
電極を短冊状に形成し、その上に光電変換層および裏面
電極を形成し、隣接する発電領域が直列接続するような
構造が多く用いられている。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】このような光電変換層
を積層した発電領域を有する太陽電池素子(本明細書に
おいて、積層型太陽電池素子とも呼称する)において
は、上部光電変換層(本明細書において、上部セルとも
呼称する)と下部光電変換層(本明細書において、下部
セルとも呼称する)の電流値が同じ値になったときに、
その積層型太陽電池素子の発電効率は最大になるのが一
般的である。
【0022】しかし、このような太陽電池素子の上部セ
ルの膜厚を大きくしていくと、上部セルと下部セルで発
生する電流値のバランスは取れるが、上部セルの膜厚が
大きくなるために上部セルにおける光劣化が大きくな
り、かえって太陽電池素子の発電効率が低下するという
問題があった。
【0023】そして、上記の問題を克服するには、この
ような太陽電池素子の上部セルと下部セルの間に上部セ
ルおよび下部セルと光の屈折率の異なる透明導電膜(本
明細書において、中間透明導電膜とも呼称する)を挿入
することにより、中間透明導電膜で光を反射させ、上部
セルの膜厚が小さくても上部セルにおいて高い電流値を
発生させることが考えられる。
【0024】ここで、積層型太陽電池が十分な電圧を発
生させるためには、複数の光電変換層を積層した発電領
域が直列接続した形状の積層構造(本明細書において、
直列積層構造とも呼称する)を有することが必要であ
る。ところが、上部セルと下部セルの間に透明導電膜を
有する構造を備えた積層型太陽電池素子においては、レ
ーザーの照射による加熱を利用したパターニング(本明
細書において、レーザーパターニングとも呼称する)な
どの従来公知の方法によって直列積層構造を形成するこ
とが困難になるという問題がある。
【0025】上部セルと下部セルの間に中間透明導電膜
が形成された構造を有する太陽電池素子において、直列
積層構造を形成するには、裏面電極と表面電極を導電性
材料で接続して、隣接する発電領域間を直列接続するこ
とが必要である。しかし、このような構造を有する太陽
電池素子では、レーザーパターニングなどの従来公知の
方法により直列積層構造を形成すると、裏面電極と中間
透明導電膜とが直接的に接触してしまう。そのため、下
部セルが短絡状態になってしまい、直列積層構造を形成
しても太陽電池素子の発生する電圧を十分に高めること
ができないという問題がある。
【0026】そして、このような問題を克服するべく、
現在、多くの方面において多大な研究開発の努力が払わ
れている。たとえば、特開2000−114555公報
においては、ZnOからなる透明導電膜に熱的な加工に
よるパターニング加工を行ない、その後に化学的なエッ
チングを行なうことを特徴とする薄膜太陽電池の製造方
法が開示されている。しかし、この技術は、透明導電膜
のパターニング間の分離を目的とするものであり、裏面
電極と中間透明導電膜との分離を目的とするものではな
い。
【0027】また、特開2000−133828公報に
おいては、透光性基板上にマスクを用いて酸化亜鉛膜を
形成し、マスク除去後酸化亜鉛膜を所定厚さエッチング
することにより透明電極をマスクで覆われていない領域
にのみ形成することを特徴とする薄膜太陽電池の製造方
法が開示されている。しかし、この技術は、薄膜太陽電
池の基板周辺部に透明電極が存在しない構成を形成する
ことを目的とするものであり、裏面電極と中間透明導電
膜との分離を目的とするものではない。
【0028】さらに、特開2001−135844公報
においては、裏面電極分離溝内で露出された結晶質シリ
コン系光電変換ユニット層のうちでレーザービームによ
る熱影響部をシリコン可溶液でエッチング除去すること
を特徴とする集積型薄膜太陽電池の製造方法が開示され
ている。しかし、この技術は、裏面電極分離溝内におけ
るレーザービームによる熱影響部を除去することを目的
としており、裏面電極と中間透明導電膜との分離を目的
とするものではない。
【0029】そして、特開2001−274447公報
においては、透明電極層の自由表面側からスクライブ用
レーザービームを照射することによって少なくともその
透明電極層の厚さを貫通する透明電極分離溝を形成し、
その後、少なくとも透明電極層に隣接している導電型半
導体層を透明電極分離溝内でドライエッチングによって
完全に分離する工程を含むことを特徴とする集積型薄膜
太陽電池の製造方法が開示されている。しかし、この技
術は透明電極層を複数の透明電極層に完全に分離するこ
とを目的としており、裏面電極と中間透明導電膜との分
離を目的とするものではない。
【0030】上記のように、上部セルと下部セルの間に
中間透明導電膜が形成された構造を有する太陽電池素子
において直列積層構造を形成しようとすると、裏面電極
と中間透明導電膜が短絡状態になることを完全には防ぎ
きれず、直列積層構造を形成しても太陽電池素子の発生
する電圧を十分満足いく水準にまで高めることができな
いのが現状である。
【0031】そこで、上記の現状に基づき、本発明の課
題は、光の散乱を増加させる効果に優れ、単位面積当た
りの発電効率に優れ、製造工程が簡単なため低コストで
の製造が可能な、直列積層構造を有する太陽電池素子を
提供することである。
【0032】また、本発明の別の課題は、光の散乱を増
加させる効果に優れ、単位面積当たりの発電効率に優れ
た、直列積層構造を有する太陽電池素子の簡単で低コス
トな製造方法を提供することである。
【0033】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するには、複数の光電変換層の間に中間透明導
電膜を設けて光の散乱を増加させた直列積層構造を形成
して、太陽電池素子の発電効率を向上させればよいとの
着想を得、そのような形状の直列積層構造の形成を可能
とするために、多くの製造プロセスの組合せによる実験
を行ない、鋭意検討を重ねた。
【0034】そして、検討の末に、本発明者らは、積層
された2以上の光電変換層および中間透明導電膜をパタ
ーニングする工程と、酸性溶液またはアルカリ性溶液か
らなるエッチング溶液によりエッチングすることにより
中間透明導電膜を一部除去する工程とを組合わせること
により、複数の光電変換層の間に中間透明導電膜を有
し、かつ、裏面電極と中間透明導電膜が完全に分離した
形状の直列積層構造を有する太陽電池素子を形成するこ
とができ、このような構造を有する太陽電池素子は、単
位面積当たりの発電効率に優れていることを見出した。
【0035】さらに、本発明者らは、複数の光電変換層
の間に設けられた中間透明導電膜の表面に凹凸を形成す
ることにより、さらに光の散乱を増加させることがで
き、より一層単位面積当たりの発電効率に優れた太陽電
池素子を製造し得ることを見出し、本発明を完成させ
た。
【0036】すなわち、本発明の太陽電池素子は、絶縁
透光性基板、表面電極、中間透明導電膜、半導体膜を積
層した光電変換層、および、裏面電極膜を有する発電領
域を備えた太陽電池素子であって、複数の発電領域が直
列接続されており、隣接する発電領域同士が表面電極と
裏面電極を電気的に接続する部材により直列接続されて
おり、発電領域は積層された2以上の光電変換層を有
し、積層された2以上の光電変換層の間には中間透明導
電膜が挿入されており、中間透明導電膜が、表面電極と
裏面電極とを電気的に接続する部材に接触しない形状を
有する。
【0037】ここで、この半導体膜は、結晶シリコン系
半導体膜または非晶質シリコン系半導体膜であることが
好ましい。また、この表面電極は、透明導電膜からなる
ことが望ましい。
【0038】そして、この半導体膜を積層した光電変換
層は、a−Si:Hのp−i−n型の三層構造からなる
光電変換層および/またはμc−Si:のp−i−n型
の三層構造からなる光電変換層であることが推奨され
る。
【0039】さらに、この裏面電極は、透明導電膜およ
び金属膜を積層した構造であることが好ましい。また、
この表面電極と裏面電極を電気的に接続する部材は、裏
面電極の一部であることが望ましい。そして、この中間
透明導電膜は、酸化亜鉛またはITOを含む材質からな
ることが望ましい。
【0040】また、この中間透明導電膜の表面には、凹
凸が形成されていることが推奨される。さらに、この中
間透明導電膜の膜厚は、20〜100nmの範囲にある
ことが好ましい。また、この中間透明導電膜と表面電極
と裏面電極を電気的に接続する部材の距離は、1000
〜3000nmの範囲にあることが望ましい。
【0041】そして、本発明の太陽電池素子の製造方法
は、上記の太陽電池素子の製造方法であって、絶縁透光
性基板上に表面電極を形成する工程と、表面電極をパタ
ーニングする工程と、表面電極上に積層された2以上の
光電変換層および中間透明導電膜を形成する工程と、積
層された2以上の光電変換層および中間透明導電膜をパ
ターニングする工程と、酸性溶液またはアルカリ性溶液
からなるエッチング溶液によりエッチングすることによ
り中間透明導電膜を一部除去する工程と、裏面電極膜を
形成する工程と、裏面電極をパターニングする工程とを
含む。
【0042】ここで、本発明の太陽電池素子の製造方法
においては、レーザーを照射して熱的な加工を施すこと
によりパターニングを行なうことが望ましい。さらに、
本発明の太陽電池素子の製造方法においては、透明導電
膜はスパッタリング法を用いて形成されることが推奨さ
れる。
【0043】また、本発明の太陽電池素子の製造方法に
おいては、中間透明導電膜が酸化亜鉛を含む材質からな
る場合には、エッチング溶液として、酢酸、塩酸、硫
酸、硝酸よりなる群から選ばれる化合物を含む酸性溶液
または水酸化ナトリウム、水酸化カリウムよりなる群か
ら選ばれる化合物を含むアルカリ性溶液を用いることが
好ましい。さらに、本発明の太陽電池素子の製造方法に
おいては、中間透明導電膜がITOを含む材質からなる
場合には、エッチング溶液として、塩酸を用いることが
望ましい。
【0044】そして、本発明の太陽電池素子の製造方法
は、エッチング溶液によりエッチングすることにより中
間透明導電膜の表面に凹凸を形成する工程を含むことが
推奨される。
【0045】さらに、本発明の太陽電池素子の製造方法
においては、中間透明導電膜と接触する光電変換層であ
って、かつ中間透明導電膜よりも光入射面側に設けられ
る光電変換層である上部光電変換層を形成する工程と、
上部光電変換層上に中間透明導電膜を形成する工程と、
エッチング溶液によりエッチングすることにより中間透
明導電膜の表面に凹凸を形成する工程と、中間透明導電
膜上に中間透明導電膜と接触する光電変換層であって、
かつ中間透明導電膜よりも光入射面の反対側に設けられ
る光電変換層である下部光電変換層を形成する工程と
を、この順番で実施することが好ましい。
【0046】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を示して本発明
をより詳細に説明する。
【0047】<太陽電池素子>本発明の太陽電池素子
は、絶縁透光性基板、表面電極、中間透明導電膜、半導
体膜を積層した光電変換層、および、裏面電極膜を有す
る発電領域を備えた太陽電池素子であって、複数の発電
領域が直列接続されており、隣接する発電領域同士が表
面電極と裏面電極を電気的に接続する部材により直列接
続されており、発電領域は積層された2以上の光電変換
層を有し、積層された2以上の光電変換層の間には中間
透明導電膜が挿入されており、中間透明導電膜が、表面
電極と裏面電極とを電気的に接続する部材に接触しない
形状を有する。
【0048】<絶縁透光性基板>本発明の太陽電池素子
に用いる絶縁透光性基板は、絶縁性および透光性を有し
ていれば、特に限定されず、一般に太陽電池素子に用い
られる基板を使用することができる。本発明に用いる絶
縁透光性基板の具体例としては、ガラス、石英、透明性
を有するプラスチックなどを材質として用いた基板が挙
げられる。
【0049】ただし、本発明に用いる絶縁透光性基板
は、全ての部位が絶縁性を有する必要はなく、少なくと
も電極形成面が絶縁されていれば使用可能である。すな
わち、導電性の基板であっても、電極形成面を絶縁物で
覆うことにより、本発明に用いる絶縁透光性基板として
使用することができる。
【0050】<表面電極>本発明の太陽電池素子に用い
る表面電極は、透光性基板上に形成される。ここで、本
発明に用いる表面電極は、導電性および透光性を有して
いれば、特に限定されず、一般に太陽電池素子に用いら
れる表面電極を使用することができる。本発明に用いる
表面電極としては、透明性および導電性を有する材質か
らなる膜状の電極(本明細書において、透明導電膜とも
呼称する)が好ましい。
【0051】ただし、本発明に用いる表面電極は、全て
の部位が透明性を有する必要はなく、少なくとも一部の
部位が透明性を有し、太陽光発電に必要とされる量の光
を透過することのできる透明性を有していれば使用可能
である。すなわち、金属などの透明性を有さない材質を
用いた電極であっても、たとえば形状が格子状であれば
透光性を有するため、本発明に用いる表面電極として使
用可能である。
【0052】本発明に用いる表面電極の具体例として
は、酸化スズや酸化亜鉛やITOなどを材質として用い
た透明導電膜が挙げられる。ここで、酸化スズには、S
nO2だけでなく、Snmn(ここで、mおよびnは正
の整数)で表わされる各種組成の酸化スズが含まれるも
のとする。また、酸化亜鉛には、ZnOだけでなく、Z
m'n'(ここで、m’およびn’は正の整数)で表わ
される各種組成の酸化亜鉛が含まれるものとする。ま
た、ITOとは、Indium Tin Oxideの
略称であり、インジウムスズ酸化物を意味する。
【0053】ここで、ITOとSnO2とも透光性の点
では特に差異は少ないが、一般的に比抵抗の低さではI
TOが優れており、化学的な安定性ではSnO2が優れ
ていると考えられている。また、ZnOはITOに比べ
て材料コストが低いという利点がある。さらに、SnO
2はa−Si膜形成時にプラズマによる表面の還元が問
題となる場合があるのに対してZnOは耐プラズマ性が
高い。また、ZnOには長波長光の透過率も高いという
利点もある。
【0054】また、本発明に用いる表面電極がZnOを
含む材質からなる透明導電膜からなる場合には、透明導
電膜の低抵抗化のためにAl、Gaなどの不純物をドー
プしてもよい。これらの不純物のうちでは、より低抵抗
化する性質に優れたGaをドープすることが好ましい。
【0055】ここで、本発明に用いる表面電極の抵抗
は、太陽電池素子1個あたり10Ω以下であることが好
ましい。この比抵抗が低ければ低いほど太陽電池の面積
損失を減少させることができる。また、本発明に用いる
表面電極の透光性は、高いほど好ましい。
【0056】さらに、本発明に用いる表面電極が透明導
電膜の場合には、その表面に凹凸が形成されていること
が好ましい。中間透明導電膜の表面に微小な凹凸を形成
することにより、太陽電池素子に設けられた発電領域内
において光を散乱させることができ、光の光路長が伸び
ることとなる。そのため、中間透明導電膜の表面に凹凸
がない場合に比べて、太陽電池素子の発電効率を向上さ
せることができる。
【0057】ここで、本発明に用いる表面電極としての
透明導電膜の表面の凹凸は、後述するエッチング溶液に
よるエッチングを用いることにより、他のパターニング
手法を用いるよりも遥かに簡便かつ正確に形成すること
が可能である。
【0058】<光電変換層>本発明の太陽電池素子に用
いる光電変換層は、半導体膜を積層した構造を有し、光
電変換性を有していれば、特に限定されず、一般に太陽
電池素子に用いられる光電変換層を使用することができ
る。
【0059】ここで、本発明に用いる光電変換層の材質
としては、半導体であれば、一般に太陽電池素子の光電
変換層に用いられる材質を用いることができるが、具体
例としては、Si、Ge、SiGe、SiC、SiN、
GaAs、SiSnなどの半導体を使用することができ
る。これらのうちでは、シリコン系の半導体であるS
i、SiGe、SiCなどを用いることが好ましい。
【0060】また、本発明に用いる光電変換層の材質で
ある半導体は、単結晶型または多結晶型などの結晶半導
体であってもよく、アモルファス型などの非晶質半導体
であってもよい。ここで、非晶質半導体および多結晶型
半導体としては、局在準位の原因となるダブリングボン
ドを水素で終端した化学構造を有する、水素化された半
導体を用いることが好ましい。
【0061】さらに、本発明に用いる光電変換層の半導
体膜は、一般に、p型およびn型の二層構造、またはp
型、i型、n型の三層構造からなる。ここで、p型およ
びn型の半導体は、所定の不純物をドープすることによ
り形成することができる。これらの構造のうちでは、変
換効率の良好な三層構造からなる光電変換層を使用する
ことが望ましい。また、三層構造は、光入射面側から順
にp層とi層とn層とが積層したp−i−n型の構造で
あることが好ましい。
【0062】また、シリコン系のp型半導体にドープす
る不純物としては、たとえば、B(ボロン)などが好ま
しい。そして、シリコン系のn型半導体にドープする不
純物としては、たとえば、P(リン)などが好ましい。
【0063】本発明の太陽電池素子に用いる光電変換層
としては、水素化アモルファスシリコン系半導体(a−
Si:H)のp−i−n型の三層構造からなる光電変換
層が特に好ましい。
【0064】また、本発明の太陽電池素子に用いる光電
変換層としては、水素化多結晶シリコン系半導体(μc
−Si:H)のp−i−n型の三層構造からなる光電変
換層も特に好ましい。
【0065】さらに、本発明の太陽電池素子に設けられ
た発電領域は積層された2以上の光電変換層を有してい
る。ここで、本発明の太陽電池素子に設けられた発電領
域は、2つの光電変換層が中間透明導電膜を介して積層
した、いわゆるタンデム構造であってもよいし、3つ以
上の光電変換層が中間透明導電膜を介して積層した構造
であってもよい。また、積層された2以上の光電変換層
は、同じ構造および材質の光電変換層であってもよい
が、異なる構造および材質の光電変換層であってもよ
い。
【0066】ここで、本発明の太陽電池素子に設けられ
た発電領域は2つの光電変換層が中間透明導電膜を介し
て積層した構造であることが好ましい。また、このよう
な構造を有する太陽電池素子においては、中間透明導電
膜と接触する光電変換層であって、かつ中間透明導電膜
よりも光入射面側に設けられる光電変換層である上部光
電変換層(本明細書において、上部セルとも呼称する)
は、a−Si:Hのp−i−n型の三層構造であること
が好ましい。
【0067】また、このような構造を有する太陽電池素
子においては、中間透明導電膜と接触する光電変換層で
あって、かつ中間透明導電膜よりも光入射面の反対側に
設けられる光電変換層である下部光電変換層(本明細書
において、下部セルとも呼称する)は、μc−Si:H
のp−i−n型の三層構造であることが好ましい。
【0068】<中間透明導電膜>本発明の太陽電池素子
に設けられた発電領域は、積層された2以上の光電変換
層を有し、積層された2以上の光電変換層の間には中間
透明導電膜が挿入されており、中間透明導電膜が、表面
電極と裏面電極とを電気的に接続する部材に接触しない
形状を有する。
【0069】ここで、本発明に用いる中間透明導電膜
は、積層された2以上の光電変換層の間に形成される。
ここで、本発明に用いる中間透明導電膜は、導電性およ
び透光性を有していれば、特に限定されず、一般に太陽
電池素子に用いられる透明導電膜を使用することができ
る。
【0070】本発明に用いる中間透明導電膜の具体例と
しては、酸化亜鉛やITOなどを材質として用いた透明
導電膜が挙げられる。ここで、酸化亜鉛には、ZnOだ
けでなく、Znm'n'(ここで、m’およびn’は正の
整数)で表わされる各種組成の酸化亜鉛が含まれるもの
とする。また、ITOとは、Indium TinOx
ideの略称であり、インジウムスズ酸化物を意味す
る。
【0071】ここで、一般的に、ITOは比抵抗の低さ
の点では優れている。また、ZnOはITOに比べて材
料コストが低いという利点がある。さらに、ZnOは耐
プラズマ性が高く、長波長光の透過率も高いという利点
がある。
【0072】また、本発明に用いる中間透明導電膜がZ
nOを含む材質を用いた透明導電膜からなる場合には、
透明導電膜の低抵抗化のためにAl、Gaなどの不純物
をドープしてもよい。これらの不純物のうちでは、より
低抵抗化する性質に優れたGaをドープすることが好ま
しい。
【0073】ここで、本発明に用いる中間透明導電膜の
比抵抗は、5×10-3Ωcm以下であることが好まし
い。
【0074】さらに、本発明に用いる中間透明導電膜の
厚さは、20nm以上であることが好ましく、特に30
nm以上であることがより好ましい。そして、この中間
透明導電膜の厚さは、100nm以下であることが好ま
しく、特に50nm以下であることがより好ましい。
【0075】この中間透明導電膜の厚さが20nm未満
の場合には、光の散乱効果があまり得られない傾向があ
り、この中間透明導電膜の厚さが100nmを超える
と、光の吸収損失が増加し、かつ材料費が高くなり、製
膜時間が長くなるというデメリットが生じる傾向があ
る。
【0076】ここで、本発明に用いる太陽電池素子に設
けられた発電領域は、中間透明導電膜が裏面電極膜と接
触しない形状を有する。
【0077】具体的には、本発明に用いる太陽電池素子
は、図1に示すような構造を有しており、中間透明導電
膜1と、裏面電極6との間にわずかな空隙が存在する構
造を有している。そのため、中間透明導電膜1と、裏面
電極6とが直接的に接触して短絡状態になることがな
い。その結果、本発明の太陽電池素子は、発電領域内に
おける短絡状態の発生により単位面積当たりの発電効率
が低下することがない。
【0078】ここで、本発明の太陽電池素子に設けられ
た発電領域内において、中間透明導電膜と、裏面電極と
の間に存在する空隙の幅(すなわち、中間透明導電膜
と、裏面電極との距離)は、1000nm以上であるこ
とがより好ましい。また、この空隙の幅は、3000n
m以下であることが好ましく、特に2000nm以下で
あることがより好ましい。
【0079】この空隙の幅が1000nm未満の場合に
は、発電領域内の短絡が発生しやすくなる傾向があり、
この空隙の幅が3000nmを超えて大きくなるほど発
電領域内の電力の損失が大きくなる傾向がある。
【0080】また、この中間透明導電膜と、裏面電極と
の間に存在する空隙は、従来公知のパターニング手法を
用いて形成してもよいが、後述するエッチング溶液によ
るエッチングを用いることにより、従来公知のパターニ
ング手法を用いるよりも遥かに簡便かつ正確に形成する
ことが可能である。
【0081】さらに、本発明に用いる中間透明導電膜
は、その表面に凹凸が形成されていることが好ましい。
中間透明導電膜の表面に微小な凹凸を形成することによ
り、太陽電池素子に設けられた発電領域内において光を
散乱させることができ、光の光路長が伸びることとな
る。そのため、中間透明導電膜の表面に凹凸がない場合
に比べて、太陽電池素子の発電効率を向上させることが
できる。
【0082】ここで、本発明に用いる中間透明導電膜の
表面の凹凸は、後述するエッチング溶液によるエッチン
グを用いることにより、他のパターニング手法を用いる
よりも遥かに簡便かつ正確に形成することが可能であ
る。
【0083】なお、本発明に用いる表面電極が透明導電
膜の場合に、表面電極としての透明導電膜の表面に凹凸
が形成されている場合には、中間透明導電膜の表面にエ
ッチングを施さなくとも、自然に凹凸ができるとの考え
もあり得る。しかし、そのような場合であっても、表面
電極としての透明導電膜の上に半導体膜を積層した光電
変換層を形成していくと、次第に表面の凹凸が鈍ってく
る。それゆえ、中間透明導電膜においても、その表面に
凹凸が形成されていることがやはり好ましい。
【0084】<裏面電極>本発明の太陽電池素子は、絶
縁透光性基板、表面電極、中間透明導電膜、半導体膜を
積層した光電変換層、および、裏面電極膜を有する発電
領域を備える。
【0085】ここで、本発明に用いる裏面電極は、積層
された2以上の光電変換層の光入射面の反対側に形成さ
れる。また、本発明に用いる裏面電極は、導電性に加え
て光散乱性または光反射性を有していれば、特に限定さ
れず、一般に太陽電池素子に用いられる裏面電極を使用
することができる。
【0086】さらに、本発明に用いる裏面電極は、裏面
透明電極および裏面金属電極を積層したものであること
が好ましい。また、本発明に用いる裏面電極は、裏面金
属電極のみからなるものであってもよく、裏面透明電極
は割愛してもよいが、光の散乱を促して高い発電効率を
得るためには、裏面透明電極もあった方が望ましい。
【0087】そして、本発明に用いる裏面金属電極の具
体例としては、光反射性に優れたAgやAlやCrなど
を材質として用いた金属膜が挙げられる。
【0088】また、本発明に用いる裏面金属電極の光反
射性は、100%に近い方が好ましく、その面からは、
材質としてAgを用いることが好ましい。
【0089】さらに、本発明に用いる裏面金属電極の厚
さは、300nm程度であることが好ましい。
【0090】また、本発明に用いる裏面透明電極の具体
例としては、酸化スズや酸化亜鉛やITOなどを材質と
して用いた透明導電膜が挙げられる。ここで、酸化スズ
には、SnO2だけでなく、Snmn(ここで、mおよ
びnは正の整数)で表わされる各種組成の酸化スズが含
まれるものとする。また、酸化亜鉛には、ZnOだけで
なく、Znm'n'(ここで、m’およびn’は正の整
数)で表わされる各種組成の酸化亜鉛が含まれるものと
する。また、ITOとは、Indium TinOxi
deの略称であり、インジウムスズ酸化物を意味する。
【0091】ここで、ITOとSnO2とも透光性の点
では特に差異は少ないが、一般的に比抵抗の低さではI
TOが優れており、化学的な安定性ではSnO2が優れ
ていると考えられている。また、ZnOはITOに比べ
て材料コストが低いという利点がある。さらに、SnO
2はプラズマなどによる表面の還元が問題となる場合が
あるのに対してZnOは耐プラズマ性が高い。また、Z
nOには長波長光の透過率も高いという利点もある。
【0092】また、本発明に用いる裏面透明電極がZn
Oを含む材質からなる透明導電膜からなる場合には、透
明導電膜の低抵抗化のためにAl、Gaなどの不純物を
ドープしてもよい。これらの不純物のうちでは、より低
抵抗化する性質に優れたGaをドープすることが好まし
い。
【0093】さらに、本発明に用いる裏面透明電極の厚
さは、500nm程度であることが好ましい。
【0094】ここで、本発明に用いる中間透明導電膜の
表面に凹凸を形成すると、その上に積層した半導体膜を
積層した光電変換層および裏面透明電極の表面にも必然
的に凹凸が形成されることになる。そのため、本発明に
用いる中間透明導電膜の表面に後述するエッチング溶液
によるエッチングを用いることにより凹凸を形成した場
合には、裏面透明電極に特にエッチングなどの処理を施
さなくとも、その表面に凹凸を形成することができる。
【0095】<直列接続構造>本発明の太陽電池素子
は、絶縁透光性基板、表面電極、中間透明導電膜、半導
体膜を積層した光電変換層、および、裏面電極膜を有す
る発電領域を備えた太陽電池素子であって、複数の発電
領域が直列接続されており、隣接する発電領域同士が表
面電極と裏面電極を電気的に接続する部材により直列接
続されており、発電領域は積層された2以上の光電変換
層を有し、積層された2以上の光電変換層の間には中間
透明導電膜が挿入されており、中間透明導電膜が、表面
電極と裏面電極とを電気的に接続する部材に接触しない
形状を有する。
【0096】ここで、本発明の太陽電池素子において、
複数の発電領域が直列接続されている構造(本明細書に
おいて、集積構造とも呼称する)を実現するためには、
隣接する発電領域間で、表面電極同士、中間透明導電膜
同士、光電変換層同士、裏面電極同士がそれぞれ完全に
分離されている必要がある。また、本発明の太陽電池素
子が集積構造を実現するためには、隣接する発電領域間
で、表面電極と裏面電極が順に接続されている必要があ
る。
【0097】それゆえ、本発明の太陽電池素子は、図1
に示すように、表面電極を分離するための開溝8(本明
細書において、第一の開溝と呼称する)、光電変換層お
よび中間透明導電膜を分離するための開溝9(本明細書
において、第二の開溝と呼称する)、および裏面電極を
分離するための開溝10(本明細書において、第三の開
溝と呼称する)を有する必要がある。
【0098】なお、開溝の内部には、半導体や電極など
が膜状で存在あるいは充填されている場合もあり得る
が、そのような場合にも、本明細書においては、開溝と
呼称することとする。
【0099】ここで、第一の開溝の幅は、50μm以上
であることが好ましい。また、この第一の開溝の幅は、
100μm以下であることが好ましい。そして、第一の
開溝同士の間隔は、シングルセルでは、7mm以上であ
ることが好ましい。また、この間隔は、10mm以下で
あることが好ましい。
【0100】また、第二の開溝の幅は、50μm以上で
あることが好ましい。さらに、この第二の開溝の幅は、
100μm以下であることが好ましい。そして、第一の
開溝と第二の開溝との間隔は、特に設ける必要はなく、
両者が半分程度重なる状態であってもよい。
【0101】また、第三の開溝の幅は、50μm以上で
あることが好ましい。また、この第三の開溝の幅は、1
00μm以下であることが好ましい。そして、第二の開
溝と第三の開溝との間隔は、50μm以上であることが
好ましい。
【0102】さらに、本発明の太陽電池素子において
は、光電変換層および中間導電膜を分離するための開溝
内に、表面電極と裏面電極を電気的に接続するための部
材を設ける必要がある。
【0103】ここで、表面電極と裏面電極を電気的に接
続するための部材としては、製造工程の簡略化の面から
は、光電変換層および中間導電膜を分離するための開溝
内に設けることが好ましい。そして、さらに製造工程を
簡略化するためには、この表面電極と裏面電極を電気的
に接続するための部材は、裏面電極の一部であることが
好ましい。また、光の散乱を促進して、より一層発電効
率を向上させるためには、この表面電極と裏面電極を電
気的に接続するための部材は、裏面透明電極の一部であ
ることが特に好ましい。
【0104】<太陽電池素子の製造方法>本発明の太陽
電池素子の製造方法は、絶縁透光性基板上に表面電極を
形成する工程と、表面電極をパターニングする工程と、
表面電極上に積層された2以上の光電変換層および中間
透明導電膜を形成する工程と、積層された2以上の光電
変換層および中間透明導電膜をパターニングする工程
と、酸性溶液またはアルカリ性溶液からなるエッチング
溶液によりエッチングすることにより中間透明導電膜を
一部除去する工程と、裏面電極膜を形成する工程と、裏
面電極をパターニングする工程とを含む。
【0105】<表面電極形成工程>本発明の太陽電池素
子の製造方法のうち、絶縁透光性基板上に表面電極を形
成する工程(本明細書において、表面電極形成工程とも
呼称する)においては、表面電極が金属電極であるか透
明導電膜であるかで工程が異なる。
【0106】ここで、本発明に用いる表面電極が金属電
極である場合には、表面電極形成工程として、物理的製
法を用いることができる。
【0107】そして、物理的製法としては、特に限定さ
れるものではないが、たとえば、真空蒸着法、イオンプ
レーティング法、スパッタリング法、マグネトロンスパ
ッタリング法などが挙げられる。そして、これらの製造
方法のうちでは、品質などの面から、スパッタリング法
を用いることが好ましい。
【0108】また、本発明に用いる表面電極が透明導電
膜からなる場合には、表面電極形成工程として、化学的
製法または物理的製法を用いることができる。
【0109】ここで、化学的製法としては、特に限定さ
れるものではないが、たとえば、スプレー法、CVD
法、プラズマCVD法などが挙げられる。一般に、化学
的製法は、塩化物や有機金属化合物の熱分解、酸化反応
によって基板上に酸化膜を形成する方法で、プロセスコ
ストが安いという利点を持つ。
【0110】一方で、物理的製法としては、たとえば、
真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング
法、マグネトロンスパッタリング法などが挙げられる。
一般に、物理的製法は、化学的製法に比べ基板温度が低
く、良質の膜形成が可能であるが、成膜速度が遅く、装
置費用が高くなるなどの傾向を有する。
【0111】そして、これらの製造方法のうちでは、品
質などの面から、スパッタリング法を用いることが好ま
しい。
【0112】また、本発明における表面電極形成工程に
おいては、絶縁透明性基板の少なくとも片側表面の全面
および全周囲端面に表面電極が形成されることが好まし
い。
【0113】<表面電極パターニング工程>本発明の太
陽電池素子の製造方法のうち、表面電極をパターニング
する工程(本明細書において、表面電極パターニング工
程とも呼称する)においては、パターニングの手法は特
に限定されず、正確にパターニングが可能な手法であれ
ば、一般に金属電極あるいは透明導電膜のパターニング
に用いられる手法を好適に使用可能である。
【0114】本発明における表面電極パターニング工程
においては、たとえば、樹脂マスクや金属マスクなどを
用いたエッチングによるパターニングを行なってもよ
い。しかし、このような方法では、積層構造の形成に多
くのプロセスを必要とし、しかも取扱い得る基板の寸法
に制約があり、太陽電池の基板内の発電領域の有効面積
が小さくなりやすく、ウェットプロセスのため光電変換
層中にピンホールが発生しやすく、曲面基板ではパター
ニングが難しいなどの問題点を有している。
【0115】そのため、本発明における表面電極パター
ニング工程においては、レーザーの照射による加熱を利
用したパターニング(本明細書において、レーザーパタ
ーニングとも呼称する)を行なうことが好ましい。この
ようなレーザーパターニングを行なうことにより、積層
構造の形成に要する工程の減少を図ることができ、大面
積の基板上に太陽電池素子を製造することができ、曲面
状などの任意の形状の基板上に太陽電池素子の製造が可
能であり、太陽電池の基板内の発電領域の有効面積が増
大でき、完全ドライプロセスの確立ができ、連続一貫生
産および自動化生産に適するという利点が得られる。
【0116】ここで、本発明における表面電極パターニ
ング工程において、レーザーパターニングに用いるレー
ザーとしては、特に限定されるものではなく、一般に太
陽電池素子の製造方法において用いられるレーザーを用
いることができる。
【0117】また、レーザー射出口と照射面との距離、
照射面におけるレーザーの径およびレーザー照射時間な
どは、パターニングの形状などに応じて適宜選択される
ことが好ましい。
【0118】なお、本発明における表面電極パターニン
グ工程の後、光電変換層および中間透明導電膜の形成工
程を行なう前に、基板および表面電極を純水にて洗浄す
ることが好ましい。
【0119】<光電変換層および中間透明導電膜の形成
工程>本発明の太陽電池素子の製造方法のうち、表面電
極上に積層された2以上の光電変換層を形成する工程
(本明細書において、光電変換層形成工程とも呼称す
る)においては、化学的製法または物理的製法を用いる
ことができる。
【0120】ここで、光電変換層形成工程における化学
的製法としては、たとえば、スプレー法、CVD法、プ
ラズマCVD法などが挙げられる。一般に、半導体の化
学的製法は、シランガスなどの原料ガスの熱分解、プラ
ズマ反応などによって基板上に半導体膜を形成する方法
で、プロセスコストが安いという利点を持つ。
【0121】一方、物理的製法としては、たとえば、真
空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング
法、マグネトロンスパッタリング法などが挙げられる。
一般に、物理的製法は、化学的製法に比べ基板温度が低
く、良質の膜形成が可能であるが、成膜速度が遅く、装
置費用が高くなるなどの傾向を有する。
【0122】そして、これらの製造方法のうちでは、品
質などの面から、スパッタリング法を用いることが好ま
しい。
【0123】本発明の太陽電池素子の製造方法のうち、
中間透明導電膜を形成する工程(本明細書において、中
間透明導電膜形成工程とも呼称する)においても、化学
的製法または物理的製法を用いることができる。
【0124】ここで、中間透明導電膜形成工程における
化学的製法としては、特に限定されるものではないが、
たとえば、スプレー法、CVD法、プラズマCVD法な
どが挙げられる。一般に、化学的製法は、塩化物や有機
金属化合物の熱分解、酸化反応によって基板上に酸化膜
を形成したり、シランガスなどのする方法で、プロセス
コストが安いという利点を持つ。
【0125】一方で、物理的製法としては、たとえば、
真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング
法、マグネトロンスパッタリング法などが挙げられる。
一般に、物理的製法は、化学的製法に比べ基板温度が低
く、良質の膜形成が可能であるが、成膜速度が遅く、装
置費用が高くなるなどの傾向を有する。
【0126】そして、これらの製造方法のうちでは、品
質などの面から、スパッタリング法を用いることが好ま
しい。
【0127】また、中間透明導電膜の表面に凹凸を形成
する場合には、エッチング溶液によりエッチングするこ
とにより中間透明導電膜の表面に凹凸を形成する工程
(テクスチャーエッチング工程)を行なう必要がある。
【0128】ここで、テクスチャーエッチング工程にお
いて用いられるエッチング液は、特に限定されず、中間
透明導電膜を溶解して表面に凹凸を形成することのでき
る溶液であればよいが、たとえば、良好な溶解性という
観点からは、酸性溶液またはアルカリ性溶液を用いるこ
とが好ましい。
【0129】ここで、このような酸性溶液またはアルカ
リ性溶液の種類、濃度、エッチング時間は、中間透明導
電膜の材質および形成条件などにより適切な種類および
範囲が異なるため、一概に定めることはできない。
【0130】しかし、中間透明導電膜が酸化亜鉛を含む
材質からなる場合には、良好な溶解性という観点から
は、エッチング溶液として、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸な
どの酸性溶液または水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
などのアルカリ性溶液を用いることが特に好ましい。ま
た、これらのエッチング溶液の中でも、とりわけ酢酸が
好ましい。
【0131】そして、この場合には、酸性溶液またはア
ルカリ性溶液の濃度は、0.5%(w/w)以上である
ことが好ましい。また、この濃度は、5%(w/w)以
下であることが好ましい。
【0132】さらに、この場合には、エッチング時間
は、1分以上であることが好ましい。さらに、このエッ
チング時間は、2分以下であることが好ましい。また、
中間透明導電膜がITOを含む材質からなる場合には、
良好な溶解性という観点からは、エッチング溶液とし
て、塩酸を用いることが特に望ましい。
【0133】そして、この場合には、塩酸の濃度は、
0.5%(w/w)以上であることが好ましい。また、
この濃度は、5%(w/w)以下であることが好まし
い。
【0134】また、この場合には、エッチング時間は、
0.5分以上であることが好ましく、特に1分以上であ
ることがより好ましい。さらに、このエッチング時間
は、2分以下であることが好ましい。
【0135】そして、このような中間透明導電膜のテク
スチャーエッチング工程を設ける場合には、本発明の太
陽電池素子の製造方法において、中間透明導電膜と接触
する光電変換層であって、かつ中間透明導電膜よりも光
入射面側に設けられる光電変換層である上部光電変換層
を形成する工程と、上部光電変換層上に中間透明導電膜
を形成する工程と、エッチング溶液によりエッチングす
ることにより中間透明導電膜の表面に凹凸を形成する工
程と、中間透明導電膜上に中間透明導電膜と接触する光
電変換層であって、かつ中間透明導電膜よりも光入射面
の反対側に設けられる光電変換層である下部光電変換層
を形成する工程とを設け、この順番で各工程を実施する
ことが必要となる。
【0136】<光電変換層および中間透明導電膜のパタ
ーニング工程>本発明の太陽電池素子の製造方法のう
ち、光電変換層および中間透明導電膜をパターニングす
る工程(本明細書において、光電変換層および中間透明
導電膜のパターニング工程とも呼称する)においては、
パターニングの手法は特に限定されず、正確にパターニ
ングが可能な手法であれば、一般に金属電極あるいは透
明導電膜のパターニングに用いられる手法を好適に使用
可能である。
【0137】また、本発明の太陽電池素子の製造方法に
おいては、光電変換層および中間透明導電膜は、別々に
パターニングしてもよいが、製造工程を簡略化して製造
コストを削減するためには、一括してパターニングを行
うことが好ましい。
【0138】本発明における光電変換層および中間透明
導電膜のパターニング工程においては、たとえば、樹脂
マスクや金属マスクなどを用いたエッチングによるパタ
ーニングを行なってもよい。しかし、このような方法で
は、積層構造の形成に多くのプロセスを必要とし、しか
も取扱い得る基板の寸法に制約があり、太陽電池の基板
内の発電領域の有効面積が小さくなりやすく、ウェット
プロセスのため光電変換層中にピンホールが発生しやす
く、曲面基板ではパターニングが難しいなどの問題点を
有している。
【0139】そのため、本発明における光電変換層およ
び中間透明導電膜のパターニング工程においては、レー
ザーの照射による加熱を利用したパターニング(本明細
書において、レーザーパターニングとも呼称する)を行
なうことが好ましい。このようなレーザーパターニング
を行なうことにより、積層構造の形成に要する工程の減
少を図ることができ、大面積の基板上に太陽電池素子を
製造することができ、曲面状などの任意の形状の基板上
に太陽電池素子の製造が可能であり、太陽電池の基板内
の発電領域の有効面積が増大でき、完全ドライプロセス
の確立ができ、連続一貫生産および自動化生産に適する
という利点が得られる。
【0140】ここで、本発明における光電変換層および
中間透明導電膜パターニング工程において、レーザーパ
ターニングに用いるレーザーとしては、表面電極が透明
導電膜からなる場合には、透明導電膜に悪影響を与える
ことを避けるために、透明導電膜の透過性に優れた可視
光領域のレーザーを用いることが好ましく、たとえば、
YAG SHGレーザーを用いることが好ましい。
【0141】また、レーザー射出口と照射面との距離、
照射面におけるレーザーの径およびレーザー照射時間な
どは、パターニングの形状などに応じて適宜選択される
ことが好ましい。
【0142】なお、本発明における光電変換層および中
間透明導電膜のパターニング工程の後、中間透明導電膜
末端エッチング工程を行なう前に、基板および表面電極
を純水にて洗浄することが好ましい。
【0143】<中間透明導電膜末端エッチング工程>本
発明の太陽電池素子の製造方法のうち、酸性溶液または
アルカリ性溶液からなるエッチング溶液によりエッチン
グすることにより中間透明導電膜を一部除去する工程
(本明細書において、中間透明導電膜末端エッチング工
程とも呼称する)においても、テクスチャーエッチング
工程において用いられるエッチング液と同様のエッチン
グ液によるエッチングを行なう必要がある。
【0144】ここで、中間透明導電膜末端エッチング工
程において用いられるエッチング液は、特に限定され
ず、中間透明導電膜を溶解してその末端を一部除去する
ことのできる溶液であればよいが、たとえば、良好な溶
解性という観点からは、酸性溶液またはアルカリ性溶液
を用いることが好ましい。
【0145】ここで、このような酸性溶液またはアルカ
リ性溶液の種類、濃度、エッチング時間は、中間透明導
電膜の材質および形成条件などにより適切な種類および
範囲が異なるため、一概に定めることはできない。
【0146】しかし、中間透明導電膜が酸化亜鉛を含む
材質からなる場合には、良好な溶解性という観点から
は、エッチング溶液として、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸な
どの酸性溶液または水酸化ナトリウム、水酸化カリウム
などのアルカリ性溶液を用いることが特に好ましい。ま
た、これらのエッチング溶液の中でも、とりわけ酢酸が
好ましい。
【0147】そして、この場合には、酸性溶液またはア
ルカリ性溶液の濃度は、0.5%(w/w)以上である
ことが好ましい。また、この濃度は、5%(w/w)以
下であることが好ましい。また、この場合には、エッチ
ング時間は、1分以上であることが好ましい。さらに、
このエッチング時間は、2分以下であることが好まし
い。
【0148】また、中間透明導電膜がITOを含む材質
からなる場合には、良好な溶解性という観点からは、エ
ッチング溶液として、塩酸を用いることが特に望まし
い。
【0149】そして、この場合には、塩酸の濃度は、
0.5%(w/w)以上であることが好ましい。また、
この濃度は、5%(w/w)以下であることが好まし
い。また、この場合には、エッチング時間は、1分以上
であることが好ましい。さらに、このエッチング時間
は、2分以下であることが好ましい。
【0150】このようにして、中間透明導電膜末端エッ
チング工程を設けることにより、本発明に用いる太陽電
池素子に設けられた発電領域は、中間透明導電膜が裏面
電極膜と接触しない形状を有することとなる。
【0151】具体的には、本発明に用いる太陽電池素子
は、図1に示すような構造をすることとなり、中間透明
導電膜1と、裏面電極6との間にわずかな空隙が存在す
る構造を有することとなる。そのため、中間透明導電膜
1と、裏面電極6とが直接的に接触して短絡状態になる
ことがない。その結果、本発明の太陽電池素子は、発電
領域内における短絡状態の発生により単位面積当たりの
発電効率が低下することがない。
【0152】このような構造は、本発明の太陽電池素子
の製造方法によって初めて簡便かつ正確に形成すること
が可能になった構造であり、レーザーパターニングの
み、またはエッチングのみでは簡便かつ正確に形成する
ことはできない。また、本発明の太陽電池素子の製造方
法において推奨している中間透明導電膜とエッチング溶
液の組合せを用いれば、半導体層を積層した光電変換層
などには悪影響を与えることなく、中間透明導電膜を選
択的に除去することができる。
【0153】<裏面電極形成工程>本発明の太陽電池素
子の製造方法のうち、裏面電極膜を形成する工程(本明
細書において、裏面電極形成工程とも呼称する)は、裏
面電極の材質および構造によって異なるものとなる。
【0154】ここで、前述のように、本発明に用いる裏
面電極は、裏面透明電極および裏面金属電極を積層した
ものであることが好ましい。また、本発明に用いる裏面
電極は、裏面金属電極のみからなるものであってもよ
く、裏面透明電極は割愛してもよいが、光の散乱を促し
て高い発電効率を得るためには、裏面透明電極もあった
方が望ましい。
【0155】そして、本発明に用いる裏面金属電極の製
造方法としては、物理的製法を用いることが好ましい。
物理的製法としては、たとえば、真空蒸着法、イオンプ
レーティング法、スパッタリング法、マグネトロンスパ
ッタリング法などが挙げられる。そして、これらの製造
方法のうちでは、品質などの面から、スパッタリング法
を用いることが好ましい。
【0156】また、本発明に用いる裏面透明電極の製造
方法としては、化学的製法または物理的製法を用いるこ
とができる。
【0157】ここで、化学的製法としては、たとえば、
スプレー法、CVD法、プラズマCVD法などが挙げら
れる。一般に、化学的製法は、塩化物や有機金属化合物
の熱分解、酸化反応によって基板上に酸化膜を形成する
方法で、プロセスコストが安いという利点を持つ。
【0158】一方、物理的製法としては、たとえば、真
空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング
法、マグネトロンスパッタリング法などが挙げられる。
一般に、物理的製法は、化学的製法に比べ基板温度が低
く、良質の膜形成が可能であるが、成膜速度が遅く、装
置費用が高くなるなどの傾向を有する。
【0159】そして、これらの製造方法のうちでは、品
質などの面から、スパッタリング法を用いることが好ま
しい。
【0160】<裏面電極パターニング工程>本発明の太
陽電池素子の製造方法のうち、裏面電極をパターニング
する工程(本明細書において、裏面電極パターニング工
程とも呼称する)においては、パターニングの手法は特
に限定されず、正確にパターニングが可能な手法であれ
ば、一般に金属電極あるいは透明導電膜のパターニング
に用いられる手法を好適に使用可能である。
【0161】本発明における裏面電極パターニング工程
においては、たとえば、樹脂マスクや金属マスクなどを
用いたエッチングによるパターニングを行なってもよ
い。しかし、このような方法では、積層構造の形成に多
くのプロセスを必要とし、しかも取扱い得る基板の寸法
に制約があり、太陽電池の基板内の発電領域の有効面積
が小さくなりやすく、ウェットプロセスのため光電変換
層中にピンホールが発生しやすく、曲面基板ではパター
ニングが難しいなどの問題点を有している。
【0162】そのため、本発明における裏面電極パター
ニング工程においては、レーザーの照射による加熱を利
用したパターニング(本明細書において、レーザーパタ
ーニングとも呼称する)を行なうことが好ましい。この
ようなレーザーパターニングを行なうことにより、積層
構造の形成に要する工程の減少を図ることができ、大面
積の基板上に太陽電池素子を製造することができ、曲面
状などの任意の形状の基板上に太陽電池素子の製造が可
能であり、太陽電池の基板内の発電領域の有効面積が増
大でき、完全ドライプロセスの確立ができ、連続一貫生
産および自動化生産に適するという利点が得られる。
【0163】ここで、本発明における裏面電極パターニ
ング工程において、レーザーパターニングに用いるレー
ザーとしては、透明導電膜からなる表面電極に悪影響を
与えることを避けるために、透明導電膜の透過性に優れ
た可視光領域のレーザーを用いることが好ましく、たと
えば、YAG SHGレーザーを用いることが好まし
い。
【0164】また、レーザー射出口と照射面との距離、
照射面におけるレーザーの径およびレーザー照射時間な
どは、パターニングの形状などに応じて適宜選択される
ことが好ましい。なお、本発明における裏面電極パター
ニング工程の後、基板および表面電極を純水にて洗浄す
ることが好ましい。
【0165】そして、上記の製造方法を用いて製造され
た本発明の太陽電池素子は、単独あるいは複数を組合わ
せて、または他の太陽電池素子と組合せて、太陽電池の
主要部材として好適に用いられる。
【0166】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0167】<実施例1>以下、図1を用いて本発明の
実施例1を説明する。図1は、本発明の太陽電池素子の
一例の断面の概要を示す模式図である。
【0168】まず、あらかじめ表面電極5を形成した、
厚さ4mmのガラス基板4(基板サイズ650mm×9
10mm)を用意した。このガラス基板には表面電極5
がガラス片側表面の全面と全周囲端面に形成されてい
る。また、この表面電極5はSnO2を材質として用い
た透明導電膜であり、厚さ1μm、太陽電池素子1個あ
たりの抵抗10Ω、光の透過率82%という特性を有し
ている。
【0169】次に、YAGレーザーをガラス基板の反対
側から表面電極5の表面に照射して、表面電極5のパタ
ーニングをおこなった。その結果、表面電極5は短冊状
に分離されて第一の開溝8が形成された。ここで、第一
の開溝8は、幅80μmであり、第一の開溝8同士の間
隔は、7mmであった。
【0170】この後、ガラス基板4および表面電極5を
純水で洗浄し、上部セル2を形成した。そして、上部セ
ル2は、a−Si:Hの半導体膜からなるp層、a−S
i:Hの半導体膜からなるi層、a−Si:Hの半導体
膜からなるn層を順に積層した三層構造であって、p−
i−n層の合計の厚みが0.2μm程度となるように形
成した。また、上部セル2の形成においては、P−CV
D法により各半導体膜を形成した。
【0171】続いて、中間透明導電膜1を形成した。こ
こで、この中間透明導電膜1はZnOを材質として用い
た透明導電膜であり、厚さ20nmである。中間透明導
電膜1の形成においては、スパッタリング法により透明
導電膜を形成した。なお、実施例1においては、中間透
明導電膜1の表面にテクスチャーエッチングを行なわな
かった。
【0172】さらに、下部セル3を形成した。そして、
下部セル3は、μc−Si:Hの半導体膜からなるp
層、μc−Si:Hの半導体膜からなるi層、μc−S
i:Hの半導体膜からなるn層を順に積層した三層構造
であって、p−i−n層の合計の厚みが2μm程度とな
るように形成した。また、下部セル3の形成において
は、P−CVD法により各半導体膜を形成した。
【0173】次に、レーザーを用いて上部セル2、中間
透明導電膜1および下部セル3を貫通する第二の開溝9
を形成した。この際、レーザーによる表面電極5への影
響を避けるため、レーザーには透明導電膜の透過性の良
い可視光領域のレーザーであるSHG YAGレーザー
を用いた。ここで、第二の開溝9は、第一の開溝8と一
部重なるような位置に、幅80μmとなるように形成し
た。なお、上部セル2、中間透明導電膜1および下部セ
ル3のレーザーパターニングは、SHG YAGレーザ
ーをガラス基板の反対側から上部セル2、中間透明導電
膜1および下部セル3の表面に照射することにより行な
った。
【0174】そして、第二の開溝9を形成した後に、続
いてエッチングにより中間透明導電膜1の端部を除去し
た。このとき、エッチング溶液としては、1%(w/
w)濃度の酢酸を用いて、1分間エッチングを行なっ
た。このような条件でエッチングすることにより、図1
のように、中間透明導電膜1の端部が上部セル2および
下部セル3の端部よりも奥に引っ込み、後述するように
裏面透明電極6を形成した際に、中間透明導電膜1およ
び裏面透明電極6が直接的に接触することがなくなり、
下部セル3の短絡を防止することができる構造となっ
た。
【0175】さらに、エッチングの後、裏面電極とし
て、裏面透明電極6および裏面金属電極7を形成した。
ここで、裏面透明電極6には、材質として比抵抗が小さ
く透光性が高いZnOを用いた。また、裏面金属電極7
には材質として光の反射率の高い金属であるAlやAg
を用いた。
【0176】次に、レーザーを用いて上部セル2、中間
透明導電膜1、下部セル3、裏面透明電極6および裏面
金属電極7を貫通する第三の開溝10を形成した。この
際、レーザーによる表面電極5への影響を避けるため、
レーザーには透明導電膜の透過性の良い可視光領域のレ
ーザーであるSHG YAGレーザーを用いた。ここ
で、第三の開溝10は、第二の開溝9と50μm離れた
場所に、幅80μmとなるように形成した。なお、上部
セル2、中間透明導電膜1、下部セル3、裏面透明電極
6および裏面金属電極7のレーザーパターニングは、S
HG YAGレーザーを、ガラス基板4の光入射面側か
ら、上部セル2、中間透明導電膜1、下部セル3、裏面
透明電極6および裏面金属電極7の表面に照射すること
により行なった。
【0177】そして、以上の工程を経て、実施例1のタ
ンデム構造を有する太陽電池素子(基板サイズ650m
m×910mm)を得た。
【0178】<比較例1>以下、図2を用いて本発明の
比較例1を説明する。図2は、本発明の太陽電池素子の
比較例の一例の断面の概要を示す模式図である。
【0179】まず、第二の開溝9を形成した後に、エッ
チングにより中間透明導電膜1の端部を除去する工程を
除くこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の太
陽電池素子を形成した。
【0180】そして、以上の工程を経て、比較例1のタ
ンデム構造を有する太陽電池素子(基板サイズ650m
m×910mm)を得た。
【0181】ここで、比較例1においては、第二の開溝
9を形成した後に、エッチングにより中間透明導電膜1
の端部を除去することなく、裏面透明電極6および裏面
金属電極7を実施例1と同様にして形成するため、図2
に示すように、裏面電極6が、中間透明電極層1に直接
的に接触することとなった。その結果、下部セル3の裏
面電極6と中間透明導電膜1が短絡することになり、後
述の太陽電池素子の評価結果に示すように、比較例1の
太陽電池素子の出力は、実施例1の太陽電池素子の出力
の半分以下になってしまった。
【0182】<実施例2>以下、図3を用いて本発明の
実施例2を説明する。図3は、本発明の太陽電池素子の
一例の断面の概要を示す模式図である。なお、図1およ
び図2と図3とは、参照上の便宜のため、光の入射方向
および上下が逆になっていることに注意されたい。
【0183】まず、中間透明導電膜1を形成した後、そ
の膜の表面をテクスチャーエッチングにより微細な凹凸
を有する状態にすることにより、光の散乱効果を高めた
こと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の太陽電
池素子を形成した。
【0184】ここで、実施例2の太陽電池素子において
は、ガラス基板4上には、表面電極5が形成されてお
り、その上にa−Si:Hの半導体膜からなるp層1
1、a−Si:Hの半導体膜からなるi層12、a−S
i:Hの半導体膜からなるn層13が順次形成され、併
せてp−i−n型の上部セル2を構成している。
【0185】また、実施例2の太陽電池素子において
は、中間透明導電膜1上には、μ−Si:Hの半導体膜
からなるp層14、μ−Si:Hの半導体膜からなるi
層15、μ−Si:Hの半導体膜からなるn層16が順
次形成され、併せてp−i−n型の下部セル3を構成し
ている。
【0186】ここで、実施例2においても、実施例1の
場合と同様に、表面電極のパターニングをする前に、光
の散乱を促進するために、表面電極5の表面を、濃度1
%(w/w)の酢酸により、1分間テクスチャーエッチ
ングして、表面電極5の表面に、図3に示したような微
細な凹凸を設けている。しかし、上部セル2、中間透明
導電膜1、下部セル3を積層していくと、次第に表面の
微細な凹凸が鈍ってくるという問題がある。この問題を
解決するために、実施例2のように、透明導電膜1の表
面に改めて微細な凹凸を設けることが有効である。この
ようにして、中間透明導電膜1の表面に改めて微細な凹
凸を設けることにより、図3に示すように下部セル3お
よび裏面透明電極6の表面にも微細な凹凸を形成するこ
とができ、下部セル3においても十分な光の散乱を行う
ことが可能となるため、太陽電池素子の発電効率が向上
する。
【0187】ここで、実施例2においては、中間透明導
電膜1として厚みが400nmの透明導電膜を用いた。
そして、中間透明導電膜1の形成後、上部セル3の形成
前に、中間透明導電膜1の表面のテクスチャーエッチン
グを行なった。この際、濃度0.5%の酢酸を用いて、
1分間テクスチャーエッチングすることによって、透明
導電膜1の表面に微細な凹凸を形成した。
【0188】そして、以上の工程を経て、実施例2のタ
ンデム構造を有する太陽電池素子(基板サイズ650m
m×910mm)を得た。
【0189】<分析方法>上記のようにして得られた実
施例1、実施例2および比較例1の太陽電池素子の特性
評価を、ソーラーシミュレータを用いて評価した。
【0190】<評価結果> (i)実施例1の太陽電池素子の評価結果 実施例1の薄膜太陽電池素子の特性の評価結果は、Is
c:0.76A、Voc:123V、F.F.:0.7
1、Pmax:66.4Wであった。結果を表1にまと
める。
【0191】(ii)比較例1の太陽電池素子の評価結
果 比較例1の薄膜太陽電池素子の特性の評価結果は、Is
c:0.70A、Voc:73V、F.F.:0.6
7、Pmax:34.2Wであった。結果を表1にまと
める。
【0192】(iii)実施例2の太陽電池素子の評価
結果 実施例2の薄膜太陽電池素子の特性の評価結果は、Is
c:0.79A、Voc:123V、F.F.:0.7
1、Pmax:69.3Wであった。結果を表1にまと
める。
【0193】
【表1】
【0194】表1にまとめた結果より、本発明の実施例
1および2で作製した太陽電池素子は、比較例1で作製
した太陽電池素子に比べて、単位面積当たりの発電効率
に優れているということがわかる。
【0195】今回開示された実施の形態および実施例は
すべての点で例示であって制限的なものではないと考え
られるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではな
くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と
均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれるこ
とが意図される。
【0196】
【発明の効果】本発明の太陽電池素子は、太陽電池素子
の発電領域における光電変換層の間に中間透明導電膜を
形成した集積型太陽電池であって、エッチングにより中
間透明導電膜の端部が除去されて下部セルの短絡が防止
されているため、光の散乱を増加させる効果に優れ、単
位面積当たりの発電効率に優れ、製造工程が簡単なため
低コストでの製造が可能な、直列積層構造を有する太陽
電池素子である。
【0197】また、本発明の太陽電池素子の中でも、太
陽電池素子の発電領域における光電変換層の間に中間透
明導電膜を形成した集積型太陽電池であって、中間透明
導電膜がテクスチャーエッチングされてその表面に微細
な凹凸が設けられており、エッチングにより中間透明導
電膜の端部が除去されて下部セルの短絡が防止されてい
る、直列積層構造を有する太陽電池素子は、光の散乱を
増加させる効果に特に優れ、単位面積当たりの発電効率
にも特に優れ、製造工程が簡単なため低コストでの製造
が可能な太陽電池素子である。
【0198】また、本発明の太陽電池素子の製造方法に
より、太陽電池素子の発電領域における光電変換層の間
に中間透明導電膜を形成した集積型太陽電池において、
エッチングにより中間透明導電膜の端部を除去する工程
を設けることにより、下部セルの短絡を防止することが
可能となり、光の散乱を増加させる効果に優れ、単位面
積当たりの発電効率に優れた、直列積層構造を有する太
陽電池素子の簡単で低コストな製造方法を提供すること
が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の太陽電池素子の一例の断面の概要を
示す模式図である。
【図2】 本発明の太陽電池素子の比較例の一例の断面
の概要を示す模式図である。
【図3】 本発明の太陽電池素子の別の一例の断面の概
要を示す模式図である。
【符号の説明】
1 中間透明導電膜、2 上部セル、3 下部セル、
4ガラス基板、5 表面電極、6 裏面透明電極、7
裏面金属電極、8 第一の開溝、9 第二の開溝、10
第三の開溝、11 a−Si:Hの半導体からなるp
層、12 a−Si:Hの半導体からなるi層、13
a−Si:Hの半導体からなるn層、14 μc−S
i:Hの半導体からなるp層、15 μc−Si:Hの
半導体からなるi層、16 μc−Si:Hの半導体か
らなるn層。
フロントページの続き Fターム(参考) 5F043 AA21 BB14 GG04 5F051 AA02 AA05 DA04 DA18 EA09 EA10 EA11 EA16 FA03 FA04 FA13 FA15 FA19 GA03

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁透光性基板、表面電極、中間透明導
    電膜、半導体膜を積層した光電変換層、および、裏面電
    極膜を有する発電領域を備えた太陽電池素子であって、
    複数の発電領域が直列接続されており、隣接する発電領
    域同士が表面電極と裏面電極を電気的に接続する部材に
    より直列接続されており、発電領域は積層された2以上
    の光電変換層を有し、積層された2以上の光電変換層の
    間には中間透明導電膜が挿入されており、中間透明導電
    膜が、表面電極と裏面電極とを電気的に接続する部材に
    接触しない形状を有する太陽電池素子。
  2. 【請求項2】 半導体膜は、結晶シリコン系半導体膜ま
    たは非晶質シリコン系半導体膜であることを特徴とする
    請求項1に記載の太陽電池素子。
  3. 【請求項3】 表面電極は、透明導電膜からなることを
    特徴とする請求項1または2に記載の太陽電池素子。
  4. 【請求項4】 半導体膜を積層した光電変換層は、a−
    Si:Hのp−i−n型の三層構造からなる光電変換層
    および/またはμc−Si:のp−i−n型の三層構造
    からなる光電変換層であることを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載の太陽電池素子。
  5. 【請求項5】 裏面電極は、透明導電膜および金属膜を
    積層した構造であることを特徴とする請求項1〜4のい
    ずれかに記載の太陽電池素子。
  6. 【請求項6】 表面電極と裏面電極を電気的に接続する
    部材は、裏面電極の一部であることを特徴とする請求項
    1〜5のいずれかに記載の太陽電池素子。
  7. 【請求項7】 中間透明導電膜は、酸化亜鉛またはIT
    Oを含む材質からなることを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の太陽電池素子。
  8. 【請求項8】 中間透明導電膜の表面に凹凸が形成され
    ていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載
    の太陽電池素子。
  9. 【請求項9】 中間透明導電膜の膜厚は、20〜100
    nmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜8のいず
    れかに記載の太陽電池素子。
  10. 【請求項10】 中間透明導電膜と、表面電極と裏面電
    極とを電気的に接続する部材との距離は、1000〜3
    000nmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜9
    のいずれかに記載の太陽電池素子。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載の太
    陽電池素子の製造方法であって、絶縁透光性基板上に表
    面電極を形成する工程と、表面電極をパターニングする
    工程と、表面電極上に積層された2以上の光電変換層お
    よび中間透明導電膜を形成する工程と、積層された2以
    上の光電変換層および中間透明導電膜をパターニングす
    る工程と、酸性溶液またはアルカリ性溶液からなるエッ
    チング溶液によりエッチングすることにより中間透明導
    電膜を一部除去する工程と、裏面電極膜を形成する工程
    と、裏面電極をパターニングする工程とを含む太陽電池
    素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 レーザーを照射して熱的な加工を施す
    ことによりパターニングを行なうことを特徴とする請求
    項11に記載の太陽電池素子の製造方法。
  13. 【請求項13】 透明導電膜はスパッタリング法を用い
    て形成されることを特徴とする請求項11または12に
    記載の太陽電池素子の製造方法。
  14. 【請求項14】 中間透明導電膜は酸化亜鉛を含む材質
    からなることを特徴とする太陽電池素子の製造方法であ
    って、エッチング溶液として、酢酸、塩酸、硫酸、硝酸
    よりなる群から選ばれる化合物を含む酸性溶液または水
    酸化ナトリウム、水酸化カリウムよりなる群から選ばれ
    る化合物を含むアルカリ性溶液を用いることを特徴とす
    る請求項11〜13のいずれかに記載の太陽電池素子の
    製造方法。
  15. 【請求項15】 中間透明導電膜はITOを含む材質か
    らなることを特徴とする太陽電池素子の製造方法であっ
    て、エッチング溶液として、塩酸を用いることを特徴と
    する請求項11〜14のいずれかに記載の太陽電池素子
    の製造方法。
  16. 【請求項16】 エッチング溶液によりエッチングする
    ことにより中間透明導電膜の表面に凹凸を形成する工程
    を含むことを特徴とする請求項11〜15のいずれかに
    記載の太陽電池素子の製造方法。
  17. 【請求項17】 中間透明導電膜と接触する光電変換層
    であって、かつ中間透明導電膜よりも光入射面側に設け
    られる光電変換層である上部光電変換層を形成する工程
    と、上部光電変換層上に中間透明導電膜を形成する工程
    と、エッチング溶液によりエッチングすることにより中
    間透明導電膜の表面に凹凸を形成する工程と、中間透明
    導電膜上に中間透明導電膜と接触する光電変換層であっ
    て、かつ中間透明導電膜よりも光入射面の反対側に設け
    られる光電変換層である下部光電変換層を形成する工程
    とを、この順番で実施することを特徴とする請求項16
    に記載の太陽電池素子の製造方法。
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