JP2003299731A - 有害物質結合アルブミン除去システム - Google Patents

有害物質結合アルブミン除去システム

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 慢性或いは急性の肺炎、肝不全等の肝疾患の
治療を目的に、中低分子量物質の除去、水、電解質バラ
ンスの補正、サイトカインなどのメディエーターの除
去、アルブミンに結合したビリルビンなど有害物質結合
アルブミンの除去に優れ、かつ高価な血漿を多量に消費
しない体外循灌治療システムを提供すること。 【解決手段】 次の手段から成ることを特徴とする体外
循灌治療用の有害物質結合アルブミン除去システム。 1) 有害物質結合アルブミンを含む体液を、有害物質結
合アルブミンを除去し、且つ高分子量蛋白質を残存させ
る有害物質結合アルブミン除去器に供給する手段。 2) 有害物質結合アルブミン除去器によって、該体液か
ら有害物質結合アルブミンを除去する手段。 3) 有害物質結合アルブミンを除去した体液にアルブミ
ンを供給する手段。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、慢性或いは急性の肝
炎、肝不全等の肝疾患患者血液中より、体外循灌によっ
て連続的且つ効率的に血中有害物質を除去するための有
害物質結合アルブミン除去システムと、有害物質結合ア
ルブミン除去システムによって有害物質結合アルブミン
を除去する方法とに関する。
【0002】
【従来の技術】慢性或いは急性の肝炎、肝不全等の肝疾
患の治療を目的に、中低分子量の血中有害物質の除去、
水、電解質バランスの補正、サイトカインなどのメディ
エーターの除去、アルブミンに結合したビリルビンなど
有害物質結合アルブミンの除去、或いは血液凝固因子や
アルブミンの補給などの蛋白合成機能補助などが行われ
ている。即ち血漿交換療法、持続的血液濾過療法(CH
F)、持続的血液濾過透析療法(CHDF)、或いは吸着療
法等の体外循灌治療法が実施されており、各種体外循灌
システムが実用化されている。
【0003】持続的血液濾過療法(CHF)や持続的血液
濾過透析療法(CHDF)は、分子量1〜2万ダルトン以下の
中低分子量物質の除去能力に優れ、これら物質の除去を
目的に利用されている。また最近、サイトカインなどの
メディエーターの除去を目的に、分子量およそ3万ダル
トンの物質の除去が可能な膜を用いたCHFやCHDFも行わ
れている。しかし、これら治療法で用いられる膜はアル
ブミンを通過させず、よってCHFやCHDFでは有害物質結
合アルブミンはほとんど除去されない。
【0004】血漿交換療法は、血漿分離膜で患者の血漿
を分離・廃棄した後、新鮮な血漿を投与することによっ
て、サイトカインなどのメディエーターの除去、有害物
質結合アルブミンの除去や、血液凝固因子やアルブミン
の補給などの蛋白合成など肝機能補助を目的としてい
る。血漿交換療法は、有害物質結合アルブミンの除去に
は優れているもののそのために多量の新鮮な血漿が必要
であること、肝機能補助のためにも多くの血漿を置換す
るためやはり多量の新鮮な血漿が必要であり、高価な血
漿を大量に必要とする課題があった。更に分子量1万以
下の物質の除去は不十分であるとの欠点を有していた。
【0005】更に中低分子量物質の除去やサイトカイン
などのメディエーターの除去を目的に、例えばスチレン
・ジビニルベンゼン共重合体からなる吸着材や、石油ピ
ッチ系活性炭の利用もまた知られている。しかし、吸着
材は限られた種類の物質の除去には適するものの幅広く
中低分子量物質を除去するには不十分であり、且つ、メ
ディエーターや有害物質結合アルブミンの除去能力も不
十分である。更に、水、電解質バランスの補正もできな
い。
【0006】アルブミンの有害物質吸着能に着目した技
術としてモレキュラー・アドソーベント・リサーキュレ
ーティング・システム(Molecular Adsorbents Recircu
lating System : MARS、Teraklin社)が報告されている
(Artificial Organs. 23(4):319-330,1999)。MARSの
作用機序は、以下のように説明されている。即ち、ダイ
アライザー(人工腎臓)のような、膜を介して血液と透
析液とが接するデバイスにおいて、透析液側に多量のア
ルブミンを存在させ、膜を介して接する血液中の有害物
質吸着アルブミンから、遊離した有害物質だけを吸着平
衡と濃度勾配の原理で、膜を移動させ、透析液側のアル
ブミンに再吸着させ、結果として血液中の有害物質量を
下げる。この方法では、血液中のアルブミンに吸着した
有害物質のうち、吸着平衡で遊離し、膜を透過し、か
つ、透析液中のアルブミンに吸着する分だけが除去され
ることになるので、解毒効率は良くない。
【0007】特表平9-507414には、中空糸膜と吸着剤を
用いて蛋白−結合及び中分子量毒素を除去することが記
載されている。即ち血漿濾過(膜を通して血漿が濾過さ
れる)若しくは血液濾過(中程度の分子量の分子(約30
0〜約10,000の分子量)を濾過)によって得た体液を中
空糸外の吸着剤の接触させることで、蛋白−結合及び中
分子量毒素を吸着除去しようとするものである。ここで
用いられる中空糸膜は、血漿若しくは中程度の分子量の
分子(約300〜約10,000の分子量)を濾過できるもので
あって、血漿分離膜や透析膜がいずれも使用できるとし
ている。例えばPlasmaflo AP-05H(カットオフ分子量約
1,000,000)や銅アンモニウムセルロース透析膜が例示
されている。しかしながら特表平9-507414は、蛋白に結
合した毒素を、蛋白と吸着剤との競争反応によって吸着
剤に結合させようとするものである。蛋白に強固に結合
して解離が極めて困難な毒素は、吸着剤には実質的に結
合せず除去されない。よって、血漿を分離した後に、分
離血漿を吸着剤を充填した容器に灌流する従来の方法と
比べて、血漿を分離した後に吸着剤と接触させる点で何
ら変わるものではない。また、吸着剤を灌流するため、
ポンプによって吸着剤が破損する可能性も有している。
【0008】本発明ではアルブミンに強固に結合した有
害物質を、アルブミンごと除去しようとするものであ
り、且つアルブミンに結合した有害物質の除去に際して
アルブミン以外の蛋白質の損失を極少とするため、至適
な極限られたアルブミン透過性を有する膜を利用しよう
とするものである。以上のように肝炎、肝不全等の肝疾
患の治療を目的に、血漿交換療法、CHF、CHDF、或いは
吸着療法等の体外循灌治療法が実用化されている。が、
いずれの方法においても中低分子量物質の除去、水、電
解質バランスの補正、サイトカインなどのメディエータ
ーの除去、有害物質結合アルブミンの除去のいずれにも
優れた治療システムは未だ無く、治療法も実用化されて
いない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、慢性或
いは急性の肝炎、肝不全等の肝疾患の治療を目的に、中
低分子量物質の除去、水、電解質バランスの補正、サイ
トカインなどのメディエーターの除去、アルブミンに結
合したビリルビンなど有害物質結合アルブミンの除去に
優れ、かつ高価な血漿を多量に費消しない体外循灌治療
システムを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】次の手段から成ることを
特徴とする体外循灌治療用の有害物質結合アルブミン除
去システムである。 1)有害物質結合アルブミンを含む体液を、有害物質結
合アルブミンを除去し、且つ高分子量蛋白質を残存させ
る有害物質結合アルブミン除去器に供給する手段 2)有害物質結合アルブミン除去器によって、該体液か
ら有害物質結合アルブミンを除去する手段 3)有害物質結合アルブミンを除去した体液にアルブミ
ンを供給する手段および上記有害物質結合アルブミン除
去システムを用いて有害物質結合アルブミンを除去する
方法に関する。
【0011】
【発明の実施の形態】
【0012】(有害物質結合アルブミン)本発明で言う
中低分子量の有害物質とは、急性或いは慢性の肝炎や、
肝不全等の血液中に認められる、肝臓等に対して悪影響
を与え得る、分子量およそ2万ないし3万ダルトン以下の
化合物をいう。中低分子量の有害物質には、アンモニ
ア、尿酸、クレアチニン、尿素、尿毒素、疎水性アミノ
酸、ビリルビン、胆汁酸、パラコート等の農薬或いは除
草薬、バルビタール系や非バルビタール系の睡眠薬、昏
睡物質等が例示できる。本発明で言う有害物質結合アル
ブミンとは、該中低分子量の有害物質が結合したアルブ
ミンを言い、疎水性アミノ酸結合アルブミン、ビリルビ
ン結合アルブミン、パラコート結合アルブミン等が例示
できる。
【0013】(有害物質結合アルブミン除去システム)
有害物質結合アルブミンシステムは、慢性或いは急性の
肝炎、肝不全等の肝疾患患者から得た有害物質結合アル
ブミンを含む血液や血漿等の体液に抗凝固剤を供給し混
合する手段、有害物質結合アルブミンを含む体液を有害
物質結合アルブミン除去器に供給する手段、有害物質結
合アルブミンを除去し且つ高分子量蛋白質を残存させ
る、有害物質結合アルブミンの除去手段、有害物質結合
アルブミンを除去した体液にアルブミンを供給する手段
を、この順に有するものである。
【0014】本発明でいう体液に抗凝固剤を供給し混合
する手段とは、バッグやシリンジ等に貯留した抗凝固剤
溶液を、ペリスタリックポンプやシリンジポンプを用い
て供給回路から体液の循環回路へ一定流速で供給する手
段である。供給方法は連続的、断続的のいずれでもよ
い。有害物質結合アルブミンを含む体液を有害物質結合
アルブミン除去器に供給する手段としては、体液を一定
流速で除去器に供給し、体外循環をおこなう手段であ
り、ローラーポンプに代表される血液ポンプが好ましく
用いられる。また、有害物質結合アルブミンを除去し且
つ高分子量蛋白質を残存させる、有害物質結合アルブミ
ンの除去手段としては、除去すべき物質に選択分離性を
有する手段であり、例えば吸着剤や分離膜を内蔵した除
去器が用いられる。さらに、有害物質結合アルブミンを
除去した体液にアルブミンを供給する手段としては、バ
ッグ等に貯留した所定濃度のアルブミン溶液を、ペリス
タリックポンプやシリンジポンプを用いて供給回路から
体液の循環回路へ一定流速で供給する手段である。ここ
で、有害物質結合アルブミンを含む体液へのクエン酸及
びまたはエチレンジアミンテトラ酢酸、ヘパリン、ナフ
ァモスタットメシレート等の抗凝固剤をペリスタティッ
クポンプやシリンジポンプ等によって一定量混合する手
段を、有害物質結合アルブミン除去器に供給する手段の
前、或いは有害物質結合アルブミン除去器に供給する手
段の後で且つ有害物質結合アルブミン除去器の前に有し
ていることが望ましい。本発明における有害物質結合ア
ルブミン除去システムとしては、血液から濾過により害
物質結合アルブミンを分離する形態でも、濾過透析の形
態でも用いることができる。
【0015】まず血漿分離法について述べる。本発明の
性能を満たす膜を用いて、全血を処理すると、ファイブ
リノジェンなどの高分子量蛋白のかなりの部分は血液中
に留まり、体内に戻される。しかしアンモニアなどの中
低分子量有害物質と、アルブミンに吸着された有害物質
は、本発明にかかる膜を透過し、血液外へ排出される。
ファイブリノジェンの阻止率が100%ではないことが
多いので、高分子量蛋白もわずかに血液外へ排出され
る。即ち、本発明にかかる血漿分離形態のシステムで
は、体内の血液に比べ、廃棄される血漿中には、有害物
質を結合したアルブミン及びそれ以下の中低分子量物質
が多く、ファイブリノジェンなどの高分子量物質が少な
い。血液中からわずかに失われる高分子量蛋白は、凍結
新鮮血漿やアルブミン等の血液製剤を注入することで補
充することができる。本発明で必要とする凍結新鮮血漿
等は極少量でよく、血漿交換治療法のように高価な血漿
を多量に必要としない。更に有害物質結合アルブミンは
もとより、高分子量の中にも除去すべき有害物質が存在
する場合があるため、CHFやCHDFより優れた治療システ
ムを提供できる。ついで、濾過透析の使用形態について
述べる。8時間から24時間程度かけてゆっくり行う持
続緩徐濾過透析(CHDF)でも、数時間で行う濾過透
析(HDF)でもよい。透析液としては、通常の人工透
析に用いる透析液などを用いることが可能である。中低
分子量物質は透析によって効率よく除去することができ
るため、有害物質結合アルブミンと共に中低分子量物質
を同時に効率よく除去できる点で血漿分離法に比べて濾
過透析の使用形態がより望ましい。
【0016】(有害物質結合アルブミン除去器)有害物
質結合アルブミン除去器で有害物質結合アルブミンを除
去する手段は、有害物質結合アルブミン及び中低分子量
物質を除去し、且つ高分子量蛋白質を残存させることが
必要である。併せて有害物質結合アルブミンを除去する
に際して、水、電解質の供給が同時に行われることがよ
り望ましい。有害物質結合アルブミン除去器には、アル
ブミンを通過させる膜や、有害物質結合アルブミンに対
する吸着材と中低分子量物質に対する吸着材とを組み合
わせたもの等が利用できる。が、有害物質結合アルブミ
ンと中低分子量物質とを簡便なシステムで容易に除去で
きる点より、膜による濾過或いは透析により行うことが
望ましい。更に、水・電解質の調節が容易に行えるこ
と、蛋白質の除去量を増大させずに優れた中低分子量物
質の除去能力が得られる点より、中空糸膜を用いた透析
による方法がもっとも望ましい。もっとも好ましい有害
物質結合アルブミン除去器を例示すると、少なくとも体
液の入口と出口、及び有害物質結合アルブミンの出口と
を有し、且つ体液の入口と出口と連通した空間と、有害
物質結合アルブミンの出口と連通した空間とが多孔質の
膜によって区分されているものである。有害物質結合ア
ルブミン除去器は、γ線、電子線等の放射線滅菌、オー
トクレーブ滅菌、ガス滅菌などの方法で滅菌処理が成さ
れていることが望ましい。
【0017】(有害物質結合アルブミン除去器用の膜)
有害物質結合アルブミン除去器に用いられる膜は、平
膜、中空糸膜のいずれも利用可能であるが、限られた容
積の中でより大きな表面積を確保できる点より、中空糸
膜が望ましい。膜の分画能力は、有害物質結合アルブミ
ンの除去ができる点より、アルブミンの篩い係数が0.05
以上であることが必要である。また、アルブミンの篩い
係数が高すぎると蛋白質のロスが大きくなり、より多量
のアルブミン製剤を供給する必要性が生じるため、好ま
しくない。好ましいアルブミン篩い係数は0.8以下であ
り、より好ましくは0.6以下である。もっとも好ましく
は、中低分子量物質の除去能力と水・電解質の調整能力
を維持し、且つ総蛋白質のロスを少なく保ちつつ、一定
量の有害物質結合アルブミンを体外循灌中に安定して除
去ができる点より、アルブミン篩い係数が0.1以上0.4以
下である。
【0018】アルブミンより大きな分子量の蛋白質、例
えばフィブリノーゲンが濾過されることは治療上望まし
くない。好ましい膜は、フィブリノーゲンの篩い係数で
表すとき0.6以下であることが必要であり、小さければ
小さいほど望ましい。もっとも好ましくは0.1以下であ
る。ここに挙げたファイブリノゲン(分子量340kDa)は、
従来の大量血漿交換法では必要以上に失われていたと考
えられる蛋白群中で膜性能の指標になり得ると考えられ
る。ファイブリノジェン以外にも、von Willebrand fac
tor (1,000kDa)、ファクターVIII (1,200kDa)、高分子
量キニノーゲン(110kDa)、ファクターXI(160kDa)、フ
ァクターXIIIフィブリン安定化因子(320kDa)なども指標
とすることができる。ただし、阻止率の数字は、どの指
標を用いるかによって若干変化する。膜材質としてはポ
リスルフォン、エチレンビニルアルコール、セルロース
ジアセテート、セルローストリアセテート、ポリアクリ
ロニトリルなどが例示できるが、好ましいアルブミン篩
い係数を有しており且つ滅菌に対して安定であればいず
れの材質であってもよく、これらに限定されるものでは
ない。
【0019】(アルブミンの供給方法)有害物質結合ア
ルブミンの除去に伴い、アルブミンを新たに補充するこ
とが必要である。補充するアルブミンとしては、製剤ア
ルブミンが入手が容易なため好ましい。アルブミンは、
溶液状態でも凍結乾燥状態でも入手できるが、体内に補
充するときは溶液状態にする。免疫原性などを考慮し
て、ヒトアルブミンが望ましい。製剤アルブミンは、血
漿からアルブミン以外の成分の分離と合わせて得られる
ため、凍結新鮮血漿に比べて相当安価である。さらに、
近年、遺伝子工学でヒトアルブミンを大量生産する方法
が開発され実用化の途上にあるので、この製剤が商品化
されるころにはアルブミンはもっと安価になる可能性が
ある。もちろん、ヒト血液から治療現場でアルブミンを
採りだして使用することも可能である。アルブミンの供
給は、除去された有害物質結合アルブミン量に対して、
治療上必要な量を供給できればよく、連続的或いは断続
的に供給すればよい。供給方法を例示すると、有害物質
結合アルブミン除去器を通過した体液に、補給回路から
アルブミン溶液を連続的或いは断続的に添加・混合する
方法、有害物質結合アルブミン除去器での有害物質結合
アルブミンの除去に際して、透析液などの生理的電解質
液にアルブミンを溶解した液を用いて透析する方法等が
あげられる。あるいは、別途、連続的、または断続的に
体内に補注しても構わない。
【0020】(作用)慢性或いは急性の肝炎、肝不全等
の肝疾患の体液中より、有害物質結合アルブミンと、中
低分子量物質、及びサイトカインなどのメディエーター
を簡便且つ効率よく除去でき、しかも、水、電解質バラ
ンスの補正も可能な優れた体外循灌治療システムを提供
できる。
【0021】
【実施例1】有害物質結合アルブミン除去器6としてカ
スケードフローEC20W(旭メディカル社製)を用い
て、図1のようにCHDFの血液循環系を構成した。本
除去器は、内径175μm、膜厚40μmのエチレン・
ビニルアルコール共重合体からなる中空糸膜を内蔵する
もので、有効膜面積は2.0m2である。
【0022】有害物質結合アルブミンを含むモデル血液
として、ビリルビン結合アルブミンを含む牛血液を調整
した。すなわち、あらかじめ高pHで牛アルブミン溶液
にビリルビンを溶解した後、中性pHとした溶液を、ヘ
パリン(ノボ・ヘパリン、本ヘパリン1ml中にヘパリ
ン1000単位を含む。ノボ・ノルディスクA/S社
製)を5単位/ml含む牛全血に添加して総ビリルビン
濃度が15.7mg/dLの牛全血をモデル血液とし
た。血液溜1に、前記モデル血液を4Lプールし、血液
ポンプ2によって流速100ml/分で12時間循環し
た。同時に、シリンジポンプ3を用いて除去器入側回路
7からヘパリン(同前記)の生理食塩水溶液を500単
位/時の割合で連続的に供給した。透析液9はサブラッ
ド−B(扶桑薬品社製)を用い、透析液供給ポンプ4を
流速500ml/時、透析液排液ポンプ5を流速を80
0ml/時に設定した。即ち、除去器からの徐水量を3
00ml/時とした。アルブミンの供給は、20%ヒト
アルブミン製剤(日本赤十字社製)をサブラッド−Bに
溶解して1.38mg/dLの濃度としたものをアルブ
ミン補液10として、除去器出側回路8へ流速300m
l/時で供給した。有害物質である総ビリルビン濃度、
およびアルブミン濃度は、血液溜1から経時的に全血を
採取し、遠心分離して得られた血漿について測定した。
総ビリルビン濃度はビリルビンBIIテストワコー(和
光純薬社製)を用いてアルカリアゾビリルビン法によっ
て測定し、アルブミン濃度は、アルブミンBテストワコ
ー(和光純薬社製)を用いてBCG法によって測定し
た。サンプリング時間は、循環開始前(0時間)、循環
後6時間目、12時間目とした。
【0023】循環開始前(0時間)の、血液中の総ビリ
ルビン濃度は15.7mg/dLであり、アルブミン濃
度は4.6mg/dLであった。循環6時間目の血液中
の総ビリルビン濃度は9.99mg/dLまで低下した
が、アルブミン濃度は4.5mg/dLであり、元の濃
度を維持した。さらに、循環12時間目では血液中の総
ビリルビン濃度は8.96mg/dLまで低下し、開始
前のほぼ半分となったが、アルブミン濃度は4.6mg
/dLであり、元の濃度を維持していた。
【0024】
【発明の効果】本発明の体外循灌システムは、、中低分
子量物質の除去、水、電解質バランスの補正、サイトカ
インなどのメディエーターの除去、アルブミンに結合し
たビリルビンなど有害物質結合アルブミンの除去に優
れ、かつ高価な血漿を多量に費消しない体外循灌治療シ
ステムであり、慢性或いは急性の肝炎、肝不全等の肝疾
患の治療に有効に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の説明図。
【符号の説明】 1.血液溜 2.血液ポンプ 3.シリンジポンプ 4.透析液供給ポンプ 5.透析液排液ポンプ 6.有害物質結合アルブミン除去器 7.除去器入側回路 8.除去器出側回路 9.透析液 10.アルブミン液
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C077 AA07 AA12 BB01 CC06 DD01 EE01 KK13 LL05 LL21 NN05 NN14

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の手段から成ることを特徴とする体外
    循灌治療用の有害物質結合アルブミン除去システム。 1)有害物質結合アルブミンを含む体液を、有害物質結
    合アルブミンを除去し、且つ高分子量蛋白質を残存させ
    る有害物質結合アルブミン除去器に供給する手段 2)有害物質結合アルブミン除去器によって、該体液か
    ら有害物質結合アルブミンを除去する手段 3)有害物質結合アルブミンを除去した体液にアルブミ
    ンを供給する手段
  2. 【請求項2】 有害物質結合アルブミン除去器に対して
    水及び電解質を供給する手段を有することを特徴とする
    請求項1に記載の有害物質結合アルブミン除去システ
    ム。
  3. 【請求項3】 有害物質結合アルブミン除去器が、有害
    物質結合アルブミンと共に中低分子量物質を同時に除去
    することを特徴とする請求項1または2に記載の有害物
    質結合アルブミン除去システム。
  4. 【請求項4】 有害物質結合アルブミン除去器が、少な
    くとも体液の入口と出口、及び有害物質結合アルブミン
    の出口とを有し、且つ体液の入口と出口と、有害物質結
    合アルブミンの出口とが多孔質の膜によって区分されて
    いることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    有害物質結合アルブミン除去システム
  5. 【請求項5】 有害物質結合アルブミン除去器が、アル
    ブミン篩い係数0.05以上0.8以下である中空糸膜から成
    ることを特徴とする特許請求の請求項1〜4のいずれか
    に記載の有害物質結合アルブミン除去システム
  6. 【請求項6】 次の手段から成ることを特徴とする体外
    循灌治療用の血中有害物質の除去方法。 1)有害物質結合アルブミンを含む体液を、有害物質結
    合アルブミンを除去し、且つ高分子量蛋白質を残存させ
    る有害物質結合アルブミン除去器に供給する手段 2)有害物質結合アルブミン除去器によって、該体液か
    ら有害物質結合アルブミンを除去する手段 3)有害物質結合アルブミンを除去した体液にアルブミ
    ンを供給する手段
  7. 【請求項7】 有害物質結合アルブミン除去器によって
    有害物質結合アルブミンを除去するに際して、該有害物
    質結合アルブミン除去器に水及び電解質の供給が同時に
    行われることを特徴とする請求項6に記載の肝毒物質の
    除去方法。
  8. 【請求項8】 有害物質結合アルブミン除去器が、有害
    物質結合アルブミンと共に中低分子量物質を同時に除去
    することを特徴とする請求項6または7に記載の血中有
    害物質の除去方法。
  9. 【請求項9】 有害物質結合アルブミン除去器が、アル
    ブミン篩い係数0.05以上0.8以下である中空糸膜から成
    ることを特徴とする特許請求の請求項6〜8のいずれか
    に記載の血中有害物質の除去方法。
  10. 【請求項10】 体液が血液であることを特徴とする特
    許請求の請求項6〜9のいずれかに記載の血中有害物質
    の除去方法。
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