JP2003303690A - El蛍光体積層薄膜およびel素子 - Google Patents
El蛍光体積層薄膜およびel素子Info
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Abstract
有し、母体材料および発光中心が下記組成式で表される
蛍光体薄膜と、硫化物を含有し、厚さ30〜300nmの
バッファ薄膜と、酸化物および/または窒化物を含有
し、厚さ5〜150nmのバリア薄膜とがこの順で積層さ
れているEL蛍光体積層薄膜。 組成式 AxByOzSw:M [前記組成式において、Aは、Mg、Ca、Sr、Ba
および希土類元素から選ばれた少なくとも1種の元素、
Bは、Al、GaおよびInから選ばれた少なくとも1
種の元素であり、x、y、zおよびwは原子比を表し、
x=1〜5、y=1〜15、z=0〜30(0を除
く)、w=0〜30(0を除く)であり、Mは、発光中
心となる元素を表す]
Description
ルミネセンス)素子およびこれに用いられるEL蛍光
体、特にEL蛍光体の薄膜積層構造に関する。
ディスプレイパネルとして、薄膜EL素子が盛んに研究
されている。黄橙色発光のマンガン添加硫化亜鉛からな
る蛍光体薄膜を用いたモノクロ薄膜ELディスプレイ
は、図5に示すような薄膜の絶縁層4A、4Bを用いた
2重絶縁型構造で既に実用化されている。図5におい
て、ガラスからなる基板2の上には所定パターンの下部
電極3Aが形成されており、この下部電極3A上に下部
絶縁層4Aとして誘電体薄膜が形成されている。また、
この下部絶縁層4A上には、蛍光体薄膜からなる発光層
5、上部絶縁層4Bが順次形成されるとともに、上部絶
縁層4B上に前記下部電極3Aとマトリクスを構成する
ように上部電極3Bが所定パターンで形成されている。
蛍光体薄膜は、輝度向上のため、ガラスからなる基板2
の歪み点以下でのアニールを行うのが普通である。
成し、下部絶縁層4Aに厚膜誘電体層を用いた構造が提
案されている。さらに基板に高誘電率のBaTiO3薄
板を用い、基板の裏側に電極を形成し、前記薄板を絶縁
層兼基板として用いる素子構造も提案されている。これ
らの構造では、基板としてアルミナ、BaTiO3など
のセラミックスを用いているため蛍光体薄膜の高温アニ
ールが可能なので、高輝度化が可能である。また、絶縁
層に厚膜または薄板の誘電体層を用いているため、絶縁
層に薄膜を用いたEL素子に較べて、絶縁破壊に強く、
信頼性に強い素子ができることが特徴である。また、2
重絶縁型構造のように蛍光体薄膜をサンドイッチにする
構造は、必ずしも必要ではない。絶縁層は、厚膜または
薄板誘電体層のみの片側のみでもよい。
その他表示用に対応するためにはカラー化が必要不可欠
である。硫化物蛍光体薄膜を用いた薄膜ELディスプレ
イは、信頼性、耐環境性に優れているが、現在のとこ
ろ、赤色、緑色、青色の3原色に発光するEL用蛍光体
の特性が十分でないため、カラー用には不適当とされて
いる。青色発光蛍光体は、母体材料としてSrS、発光
中心としてCeを用いたSrS:CeやSrGa2S4:
Ce、ZnS:Tm、赤色発光蛍光体としてはZnS:
Sm、CaS:Eu、緑色発光蛍光体としてはZnS:
Tb、CaS:Ceなどが候補であり研究が続けられて
いる。
する蛍光体薄膜は発光輝度、効率、色純度が不足してお
り、現在、カラーELパネルの実用化には至っていな
い。特に、青色は、SrS:Ceを用いて、比較的高輝
度が得られてはいるが、フルカラーディスプレー用の青
色としては、色純度が緑側にシフトしているため、さら
によい青色発光層の開発が望まれている。
122364号公報、特開平8−134440号公報、
信学技報EID98-113、19-24ページ、およびJpll.J.Appl.P
hys.Vol.38(1999)pp.L1291-1292に述べられているよう
に、SrGa2S4 :Ce、CaGa2S4 :CeやBa
Al2S4 :Euなどのチオガレートまたはチオアルミ
ネート系の輝度、色純度に優れる青色蛍光体が開発され
つつある。
には、高輝度の青色EL材料が必須と考え、チオアルミ
ネート系による青色蛍光体の検討を行ってきた。しかし
ながら、輝度は、1kHz駆動で100cd/m2が最大で実用
にはならなかった。
るために、高輝度に発光する蛍光体、特に青色の蛍光体
薄膜材料が強く求められていた。
子を実現することである。
〜(10)の本発明により達成される。 (1) 基板上に形成されたEL蛍光体積層薄膜であっ
て、前記基板側から、母体材料と発光中心とを含有し、
母体材料および発光中心が下記組成式で表される蛍光体
薄膜と、硫化物を含有し、厚さが30〜300nmである
バッファ薄膜と、酸化物および/または窒化物を含有
し、厚さが5〜150nmであるバリア薄膜とがこの順で
積層されているEL蛍光体積層薄膜。 組成式 AxByOzSw:M [前記組成式において、Aは、Mg、Ca、Sr、Ba
および希土類元素から選ばれた少なくとも1種の元素、
Bは、Al、GaおよびInから選ばれた少なくとも1
種の元素であり、x、y、zおよびwは原子比を表し、 x=1〜5、 y=1〜15、 z=0〜30(0を除く)、 w=0〜30(0を除く) であり、Mは、発光中心となる元素を表す] (2) 前記基板と前記蛍光体薄膜との間に、第2のバ
ッファ薄膜が設けられている上記(1)のEL蛍光体積
層薄膜。 (3) 前記基板と前記第2のバッファ薄膜との間に、
第2のバリア薄膜が設けられている上記(2)のEL蛍
光体積層薄膜。 (4) 前記バッファ薄膜に含有される硫化物が硫化亜
鉛である上記(1)〜(3)のいずれかのEL蛍光体積
層薄膜。 (5) 前記バリア薄膜に含有される酸化物が酸化アル
ミニウムである上記(1)〜(4)のいずれかのEL蛍
光体積層薄膜。 (6) 前記母体材料が、アルカリ土類チオアルミネー
ト、アルカリ土類チオガレートおよびアルカリ土類チオ
インデートから選ばれた少なくとも1種の化合物の硫黄
の一部を酸素で置換したオキシサルファイドを主成分と
するものであり、前記発光中心が希土類元素である上記
(1)〜(5)のいずれかのEL蛍光体積層薄膜。 (7) 前記発光中心がEuである上記(1)〜(6)
のいずれかのEL蛍光体積層薄膜。 (8) 前記組成式において、zとwとの関係が z/(z+w)=0.01〜0.85 である上記(1)〜(7)のいずれかのEL蛍光体積層
薄膜。 (9) 前記組成式において、xとyとの関係が y/x=2.1〜3.0 である上記(1)〜(8)のいずれかのEL蛍光体積層
薄膜。 (10) 前記EL蛍光体積層薄膜を有するEL素子。
体の実用レベルまでの高輝度化を目指して、蛍光体薄膜
形成実験を行っている過程で得られた発明であり、本発
明のEL蛍光体積層薄膜は、従来のEL蛍光体薄膜に比
べて、発光輝度の飛躍的な向上がみられる。
て詳細に説明する。
オインデート系のEL蛍光体薄膜の発光メカニズムにつ
いては、依然不明な点が多い。
会EL分科会第22回研究会資料p16〜p21で、青
色発光BaAl2S4:Eu薄膜についての解析が行われ
ている。ここでは、BaAl2S4は、膜厚方向で発光す
る領域が異なり膜表面に近い所で強く発光しているこ
と、膜厚方向に組成の分布があること、多量の酸素が含
まれていること、などが述べられているが、強く発光す
るメカニズムは、明らかになっていない。
土類チオガレートおよびアルカリ土類チオインデートな
どの三元系化合物は、ZnS、SrSなどの二元系化合
物に比べ、通常、結晶化温度が高いため、膜形成温度を
500℃以上にする高温プロセスでの形成や、酸化性雰
囲気中において800℃以上の高温アニールを施すアニ
ール酸素化プロセスが必要である。このようなプロセス
において、BaAl2S4:Eu薄膜は、適当な条件のも
とで、EL母体材料と発光中心、薄膜構造が最適とな
り、強い発光が得られると考えられる。
酸素化プロセスは、蛍光体薄膜のEL発光輝度を飛躍的
に高める効果がある。前記三元系化合物を母体材料とし
て含有する薄膜が酸素を含有する場合、この母体材料の
成膜時または成膜後のアニール等の後処理時に結晶化が
促進され、薄膜に添加された発光中心(希土類元素)が
化合物結晶場内で有効な遷移を有し、高輝度な発光が得
られるものと考えられる。
が劣化する寿命が存在する。酸素と硫黄とが混在する組
成は、寿命特性を向上させ、輝度の劣化を防止する。母
体材料が純粋な硫化物である場合と比較して、酸素との
化合物が混在することにより空気中で安定になる。これ
は、膜中の硫化物成分を安定な酸化物成分が空気から保
護するためと考えられる。したがって、発明者らの検討
によれば、硫化物と酸化物との比率には、後で述べる最
適値が存在する。
組成で調整してもよいが、前述したように、特に薄膜形
成後に酸化性雰囲気中でアニール処理を行い、このアニ
ール処理の条件を制御することによって調整することが
好ましい。本発明では、蛍光体薄膜と、硫化物を含有す
るバッファ薄膜と、酸化物および/または窒化物を含有
するバリア薄膜とが積層された構造のEL蛍光体積層薄
膜とし、この積層薄膜に酸化性雰囲気中でのアニールを
施すことにより、アニールの際に蛍光体薄膜の硫黄およ
び酸素の量を容易に制御できる。その結果、本発明のE
L蛍光体積層薄膜を用いることにより、これまでにない
高輝度が再現性よく得られ、かつ輝度劣化が少ないEL
素子を実現することができる。
ル時の蛍光体薄膜への雰囲気中からの酸素導入量を制御
するキャップ層として機能する。具体的には、アニール
時に蛍光体薄膜を適度に酸化させ、過度の酸化を防ぐ。
また、バリア薄膜は、アニール時に蛍光体薄膜からの硫
黄流出を防ぐ。一方、バッファ薄膜は、蛍光体薄膜中の
硫黄量をアニール時に最適化する硫黄制御層として機能
する。また、バッファ薄膜は、以下に記述する効果も併
せ持っている。
0nm程度と比較的薄い場合には、バッファ薄膜と組み合
わせて設けることにより、主に高輝度に発光させるため
の、蛍光体薄膜への電子の注入層としても機能する。バ
ッファ薄膜は、注入された電子をさらに加速して、蛍光
体薄膜に注入する電子注入増強層として機能する。
図3に示す。図3では、下部絶縁層4A上にEL蛍光体
積層薄膜50を設けた構成において、下部絶縁層4A側
から蛍光体薄膜51、バッファ薄膜52、バリア薄膜5
3の順で積層している。すなわち、本発明では、EL蛍
光体積層薄膜50の基板2とは反対側の表面がバリア薄
膜53で構成されるように各薄膜を積層し、この状態で
酸化性雰囲気中でのアニールを施せばよい。
黄量の制御を容易にするためには、図3に示す構造にお
いて、蛍光体薄膜51の基板2側に第2のバッファ薄膜
を設け、蛍光体薄膜をバッファ薄膜で挟む構造とするこ
とが好ましい。この構造を図2に示す。図2におけるE
L蛍光体積層薄膜50は、下部バッファ薄膜52A、蛍
光体薄膜51、上部バッファ薄膜52B、バリア薄膜5
3の順で積層された構造をもつ。さらに好ましくは、前
記第2のバッファ薄膜の基板側に第2のバリア薄膜を設
けることが好ましい。すなわち図1に示すように、EL
蛍光体積層薄膜50を、下部バリア薄膜53A、下部バ
ッファ薄膜52A、蛍光体薄膜51、上部バッファ薄膜
52B、上部バリア薄膜53Bの順で積層された構造と
すれば、すなわち、蛍光体薄膜を挟んで両側にバッファ
薄膜を設け、さらにその両側にバリア薄膜を設ければ、
より高い輝度が得られる。なお、蛍光体薄膜とバッファ
薄膜とは接して設けることが好ましく、また、バッファ
薄膜とバリア薄膜とは接して設けることが好ましい。
揮させるためには、これらの薄膜の膜厚制御が必要であ
る。
しくは10〜100nmとし、具体的には、この範囲内で
成膜条件、アニール条件に応じて適宜決定すればよい。
バリア薄膜が薄すぎると、酸化性雰囲気中でのアニール
の際に蛍光体薄膜の酸化が進みすぎ、また、蛍光体薄膜
からの硫黄流出が多くなるため、高輝度が得られなくな
る。一方、バリア薄膜が厚すぎると、蛍光体薄膜の酸化
が不十分となるため、高輝度が得られず、また、輝度劣
化が生じやすくなる。
好ましくは50nm〜200nmとし、具体的には、この範
囲内で成膜条件、アニール条件に応じて適宜決定すれば
よい。バッファ薄膜が薄すぎると蛍光体薄膜中の硫黄量
が不足しやすくなり、バッファ薄膜が厚すぎると蛍光体
薄膜中の酸素量が不足しやすくなる。また、バッファ薄
膜が薄すぎると、前述した電子注入増強層としての機能
が低くなってしまう。具体的には、発光開始電圧(閾電
圧)が上昇して、EL素子を発光駆動させるための電圧
が高くなってしまう。また、バッファ薄膜は絶縁体であ
るため、バッファ薄膜が厚いとEL蛍光体積層薄膜のキ
ャパシタンスが実効的に上がるため、発光開始電圧(閾
電圧)が上昇してしまう。
ァ薄膜の最も好ましい膜厚範囲は、下部バリア薄膜(0
〜50nm)/下部バッファ薄膜(50〜200nm)/蛍
光体薄膜/上部バッファ薄膜(50〜200nm)/上部
バリア薄膜(30〜70nm)である。
物を含有する薄膜、すなわち、酸化物、窒化物および酸
窒化物の少なくとも1種を含有する薄膜であり、特に酸
化物、窒化物または酸窒化物からなる薄膜であることが
好ましい。酸化物、窒化物および酸窒化物としては、例
えば、酸化イットリウム(Y2O3)などの希土類酸化
物、酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(Si
3N4)、酸化タンタル(Ta2O 5)、チタン酸ストロン
チウム(SrTiO3)、チタン酸バリウム(BaTi
O 3)、ジルコニア(ZrO2)、ハフニア(Hf
O2)、シリコンオキシナイトライド(SiON)、ア
ルミナ(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)、窒
化ガリウム(GaN)が挙げられる。これらのうち、酸
化イットリウム(Y2O3)などの希土類酸化物、アルミ
ナ(Al2O3)、ジルコニア(ZrO2)、ハフニア
(HfO2)が蛍光体薄膜への注入特性がよいため好ま
しく、特に、アルミナ(Al2O3)が好ましい。
を含有していてもよく、2種以上を含有していてもよ
い。また、バリア薄膜は、組成の相異なる2層以上の薄
膜を積層した多層構造であってもよい。いずれの場合で
も、EL蛍光体積層薄膜を酸化性雰囲気中でアニールす
る際に、EL蛍光体積層薄膜の最上層に、前記所定厚さ
のバリア薄膜が存在すればよい。
特に硫化物からなる薄膜であることが好ましい。硫化物
としては、例えば、硫化イットリウム(Y2S3)などの
希土類硫化物、硫化亜鉛(ZnS)、硫化マグネシウム
(MgS)、硫化ストロンチウム(SrS)、硫化カル
シウム(CaS)、硫化バリウム(BaS)が挙げられ
る。これらのうち、ZnSが蛍光体薄膜への注入加速層
として好ましい。
けを含有していてもよく、2種以上を含有していてもよ
い。また、バッファ薄膜は、組成の相異なる2層以上の
薄膜を積層した多層構造であってもよい。
は、蒸着法、スパッタ法、CVD法、ゾルゲル法など既
存の方法を用いることができる。
バリア薄膜は、図5に示した既に実用化されている2重
絶縁型構造における絶縁層、すなわち電荷をブロッキン
グする層とは機能が全く異なる。また、それぞれ本発明
で限定する厚さをもつバリア薄膜およびバッファ薄膜を
有するEL蛍光体積層薄膜は、従来、知られていない。
25委員会EL分科会第22回研究会資料p16〜p2
1には、ガラス基板上に、Ta2O5絶縁層(270n
m)、ZnSバッファ層(90〜360nm)、BaAl2
S4:Eu2+発光層(400nm)、ZnSキャップ層
(40nm)を積層した構造をもつ試料が記載されてい
る。この試料において、Ta2O5絶縁層は本発明におけ
るバリア層に類似し、ZnSバッファ層およびZnSキ
ャップ層は本発明におけるバッファ層に類似する。しか
し、この試料において、ZnSキャップ層の上にバリア
層に相当する薄膜は存在しない。しかも、この試料に対
する熱処理は、BaAl2S4:Eu2+発光層中からの硫
黄の離脱を防ぐためのものであり、ZnSキャップ層形
成後にAr雰囲気中において800〜1000℃で2分
間行われている。これに対し本発明では、酸化性雰囲気
中における熱処理の際に、蛍光体薄膜中の酸素量および
硫黄量を制御するためにバリア層およびバッファ層の両
者を利用する必要がある。したがって、前記試料は本発
明のEL素子とは異なり、本発明による効果は実現しな
い。
は、ガラス基板上に、透明電極、厚さ0.5μmの第1
の誘電体層(Ta2O5)、ZnSバッファ層、CaS:
Eu発光層、厚さ0.5μmの第2の誘電体層(Ta2O
5)および背面電極を積層した薄膜EL素子が記載され
ている。この薄膜EL素子において、発光層の組成は本
発明で限定する組成と異なり、また、第2の誘電層の厚
さは本発明におけるバリア層の厚さより厚く、また、発
光層の上側にZnSバッファ層は存在せず、また、酸化
性雰囲気中でのアニールも行われていない。したがっ
て、この薄膜EL素子は本発明のEL素子とは異なり、
本発明による効果は実現しない。
発光中心とを含有する。母体材料および発光中心は、組
成式 AxByOzSw:Mで表される。前記組成式におい
て、Aは、Mg、Ca、Sr、Baおよび希土類元素か
ら選ばれた少なくとも1種の元素であり、Bは、Al、
GaおよびInから選ばれた少なくとも1種の元素であ
り、Mは、発光中心となる元素を表す。また、x、y、
zおよびwは原子比を表し、 x=1〜5、 y=1〜15、 z=0〜30(0を除く)、 w=0〜30(0を除く) であり、好ましくは x=1〜5、 y=1〜15、 z=3〜30、 w=3〜30 である。
リ土類チオアルミネート、アルカリ土類チオガレート、
アルカリ土類チオインデート、希土類チオアルミネー
ト、希土類チオガレート、希土類チオインデートまたは
これらの2種以上が含まれる混合物からなる硫化物にお
いて、硫黄の一部を酸素で置換したオキシサルファイド
である。なお、本明細書においてアルカリ土類元素と
は、Mg、Ca、Sr、Baである。
ルミネート、アルカリ土類チオガレートおよびアルカリ
土類チオインデートの少なくとも1種が好ましく、特
に、バリウムチオアルミネートおよびストロンチウムチ
オガレートの少なくとも1種が好ましい。これらは結晶
化温度が高いため、本発明を適用するのに好ましく、特
に、バリウムチオアルミネートに発光中心としてEuを
添加したもの、および、ストロンチウムチオガレートに
発光中心としてEuを添加したものが最も好ましく、こ
れらの組み合わせは、それぞれ色純度の高い青色および
緑色を高輝度で発光させるために有効である。また、こ
れら好ましい硫化物において、アルカリ土類元素の一部
を希土類元素で置換したものも好ましい。
元素を用いる場合について詳細に説明する。
しいが、明確な結晶構造を有しない非晶質状態であって
もよい。
B2S8 、A4B2S7 、A2B2S5 、AB2S4 、AB4
S7 、A4B14S25 、AB8S13 、AB12S19 の1種
または2種以上であることが好ましく、特にAB2S4結
晶が含まれることが好ましい。蛍光体薄膜中では、結晶
中のSの一部をOが置換していてもよい。
物であるとき、この化合物はx{A(O,S)}と(y
/2){B2(O,S)3}とからなると考えることがで
きる。したがって、z+w=x+3y/2のときがほぼ
化学量論組成である。高輝度の発光を得るためには蛍光
体薄膜の組成が化学量論組成付近であることが好まし
く、具体的には 0.9≦(x+3y/2)/(z+w)≦1.1 であることが好ましい。
元素であることが好ましい。希土類元素は、少なくとも
Sc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Gd、Tb、H
o、Er、Tm、Lu、Sm、Eu、Dy、Ybから選
択される。バリウムチオアルミネート母体材料と組み合
わせる発光中心は、青色蛍光体とするためにはEu、緑
色蛍光体とするためにはCe、Tb、Ho、赤色蛍光体
とするためにはSm、Yb、Ndが好ましく、このう
ち、Euを用いて青色蛍光体とすることが最も好まし
い。また、ストロンチウムチオガレート母体材料とEu
とを組み合わせれば緑色蛍光体となり、ストロンチウム
チオインデート母体材料またはバリウムチオインデート
母体材料とEuとを組み合わせれば赤色蛍光体となる。
発光中心となる元素の添加量は、前記組成式における元
素Aに対して0.5〜10原子%であることが好まし
い。
組成は、輝度特性、寿命特性を向上させ、輝度の劣化を
防止する。母体材料が純粋な硫化物である場合と比較し
て、酸素との化合物が混在することにより空気中で安定
になる。また、母体材料の組成は、化学量論的組成に対
し元素Bが過剰であることが好ましい。例えば母体材料
をBaAl2S4、すなわちBaS−Al2S3付近の組成
とする場合には、Al/Ba>2とすることが好まし
い。過剰なAl2S3は水分に対して不安定であるが、こ
の過剰Alに対し酸素を導入することにより、不安定な
硫化物成分としてでなく安定な酸化物成分となる。そし
て、この酸化物成分が空気から発光部を保護することに
なる。高輝度かつ長寿命を実現するためには、前記組成
式において好ましくは z/(z+w)=0.01〜0.85 となるように母体材料中の酸素量を調整し、また、前記
組成式において好ましくは y/x=2.1〜3.0、より好ましくは y/x=2.3〜2.9 とすることが望ましい。特に高輝度かつ長寿命を得るた
めには、 z/(z+w)=0.1〜0.3かつ y/x=2.6〜2.8 とすることが望ましい。
F)、X線光電子分析(XPS)、TEM−EDS(Tr
ansmission Electron Microscopy - Energy Dispersive
X-ray Spectroscopy)等により確認することができ
る。
ではないが、厚すぎると駆動電圧が上昇し、薄すぎると
発光効率が低下する。具体的には、蛍光材料にもよる
が、好ましくは100〜2000nm、より好ましくは1
50〜700nm程度である。
応性蒸着法によることが好ましい。ここでは、バリウム
チオアルミネート:Eu蛍光体薄膜を例にとり説明す
る。
膜を形成するには、Euを添加したバリウムチオアルミ
ネートペレットを作製し、H2Sガスを導入した真空槽
内でこのペレットを蒸発源としてEB(エレクトロンビ
ーム)蒸着すればよい。ここでH2Sガスは、硫黄不足
を補うため用いる。
利用可能である。その場合、例えば、Euを添加した硫
化バリウムペレット、硫化アルミニウムペレットおよび
H2Sガスを用いる2元反応性蒸着法が好ましい。
物または硫化物の形で蒸発源に添加する。蒸発源のEu
含有量と、その蒸発源を用いて形成された薄膜中のEu
含有量とは異なるので、薄膜中において所望の含有量と
なるように蒸発源中のEu含有量を調整する。
00℃、より好ましくは400℃〜550℃とする。基
板温度が低すぎると、蛍光体薄膜とその下に位置するバ
ッファ薄膜およびバリア薄膜との相互作用をうまく引き
出せないばかりか、蛍光体薄膜の結晶性も悪くなる。一
方、基板温度が高すぎると、蛍光体薄膜とその下に位置
するバッファ薄膜との界面が劣化したり、蛍光体薄膜表
面の凹凸が激しくなったり、薄膜中にピンホールが発生
してEL素子に電流リークの問題が発生したりしやすく
なる。また、薄膜が褐色に色づくこともある。
ール処理を行う。このアニールにより、蛍光体薄膜の母
体材料を、酸素含有量が適切に制御されたオキシサルフ
ァイドとすることができ、また、蛍光体薄膜の結晶性を
著しく向上させることができる。アニール温度は、好ま
しくは500℃〜1000℃、特に650℃〜800℃
である。アニールは、空気中または空気より酸素濃度の
高い雰囲気中で行うことが好ましい。アニール時間は、
通常、1〜60分間、好ましくは5〜30分間である。
アニール時間が短すぎると、アニールによる効果が十分
に実現しない。一方、アニール時間を著しく長くしても
アニールによる効果は顕著には増大しないほか、蛍光体
薄膜以外の構成要素(電極や基板など)が長時間の加熱
によりダメージを受けてしまうことがあり、好ましくな
い。
であることが好ましい。結晶性の評価は、例えばX線回
折により行うことができる。結晶性を上げるためには、
できるだけ基板温度を高温にする。また、上述したアニ
ールも効果的である。
1.33×10-4〜1.33×10-1Paである。特に、
硫黄を補償するためのH2Sガスの導入量を調整するこ
とにより、圧力を6.65×10-3〜6.65×10-2
Paとするとよい。圧力がこれより高くなると、Eガンの
動作が不安定となり、組成制御が極めて困難になってく
る。H2Sガスの導入量としては、真空系の能力にもよ
るが5〜200SCCM、特に10〜30SCCMが好ましい。
は回転させてもよい。基板を移動、回転させることによ
り、膜組成が均一となり、膜厚分布のバラツキが少なく
なる。
しては、好ましくは10回/min 以上、より好ましくは
10〜50回/min 、特に10〜30回/min 程度であ
る。基板の回転速度をこれ以上速くしようとすると、真
空槽の気密を保つためのシールが難しくなる。また、回
転速度が遅すぎると槽内の膜厚方向に組成ムラが生じ、
作製した発光層の特性が低下してくる。基板を回転させ
る回転手段は、モータ、油圧回転機構等の動力源と、ギ
ア、ベルト、プーリー等とを組み合わせた動力伝達機構
・減速機構等を用いた公知の回転機構により構成するこ
とができる。
の熱容量、反応性等を備えたものであればよく、例えば
タンタル線ヒータ、シースヒータ、カーボンヒータ等が
挙げられる。加熱手段による加熱温度は、好ましくは1
00〜1400℃程度、温度制御の精度は、好ましくは
1000℃で±1℃、より好ましくは±0.5℃程度で
ある。
するためには、図5に示す2重絶縁型構造中の発光層5
として、図1〜図3に示すような本発明のEL蛍光体積
層薄膜50を用いるか、または、前述したような厚膜ま
たは薄板の誘電体層からなる絶縁層を片側のみに設けた
構造において、発光層に本発明のEL蛍光体積層薄膜を
用いる。後者の場合、例えば、図4に示すような構造と
すればよい。図4では、基板2上に、下部電極3A、厚
膜誘電体層からなる絶縁層4、発光層5(EL蛍光体積
層薄膜50)および上部電極3Bが形成されている。な
お、図4および図5にそれぞれ示すEL素子において、
絶縁層、発光層、電極等の隣り合う各層の間には、密着
を上げるための層、応力を緩和するための層、反応を制
御する層などの中間層を設けてもよい。また、厚膜表面
は、研磨したり平坦化層を用いるなどして平坦性を向上
させてもよい。
の形成温度、EL素子のアニール温度に耐えうるよう
に、耐熱温度または融点が好ましくは600℃以上、よ
り好ましくは700℃以上、さらに好ましくは800℃
以上のものであり、かつ、その上に形成される発光層等
の機能性薄膜によりEL素子が形成でき、所定の強度を
維持できるものであれば特に限定されるものではない。
具体的には、ガラスまたは、アルミナ(Al2O3)、フ
ォルステライト(2MgO・SiO2)、ステアタイト
(MgO・SiO2)、ムライト(3Al2O3・2Si
O2)、ベリリア(BeO)、窒化アルミニウム(Al
N)、窒化ケイ素(Si3N4)、炭化ケイ素(SiC+
BeO)等のセラミック基板、結晶化ガラスなど耐熱性
ガラス基板を挙げることができる。これらのなかでも特
にアルミナ基板、結晶化ガラスの耐熱温度はいずれも1
000℃程度以上であり好ましく、熱伝導性が必要な場
合にはベリリア、窒化アルミニウム、炭化ケイ素等が好
ましい。また、このほかに、石英、熱酸化シリコンウエ
ハー等、チタン、ステンレス、インコネル、鉄系などの
金属基板を用いることもできる。金属等の導電性基板を
用いる場合には、基板上に内部に電極を有した厚膜を形
成した構造が好ましい。
は、公知の誘電体厚膜材料を用いることができる。この
材料は、比較的比誘電率が大きいことが好ましく、例え
ばチタン酸鉛系、ニオブ酸鉛系、チタン酸バリウム系等
の材料が好ましい。誘電体厚膜の抵抗率としては、10
8Ω・cm以上、特に1010〜1018Ω・cm程度である。
また比較的高い比誘電率を有する物質であることが好ま
しく、その比誘電率εとしては、好ましくはε=100
〜10000程度である。膜厚としては、5〜50μm
が好ましく、10〜30μmが特に好ましい。誘電体厚
膜の形成方法は、所定厚さの膜が比較的容易に得られる
方法であれば特に限定されないが、ゾルゲル法、印刷焼
成法などが好ましい。印刷焼成法を用いる場合、材料の
粒度を適当に揃え、バインダと混合し、適当な粘度のペ
ーストとする。このペーストを基板上にスクリーン印刷
法により形成して乾燥させ、グリーンシートとする。こ
のグリーンシートを適当な温度で焼成し、厚膜を得る。
ては、例えば酸化ケイ素(SiO2)、窒化ケイ素(S
i3N4)、酸化タンタル(Ta2O5)、チタン酸ストロ
ンチウム(SrTiO3)、酸化イットリウム(Y
2O3)、チタン酸バリウム(BaTiO3)、チタン酸
鉛(PbTiO3)、チタン酸ジルコン酸鉛(PZ
T)、ジルコニア(ZrO2)、シリコンオキシナイト
ライド(SiON)、アルミナ(Al2O3)、ニオブ酸
鉛、Pb(Mg1/3Ni2/3)O3とPbTiO3との混合
物(PMN−PT)が好ましい。薄膜誘電体層は、これ
らの少なくとも1種を含有する層の単層または多層から
なる構造とすればよい。これらの材料で絶縁層を形成す
る方法としては、蒸着法、スパッタ法、CVD法など既
存の方法を用いればよい。この場合の絶縁層の膜厚とし
ては、好ましくは50〜1000nm、特に100〜50
0nm程度である。なお、前述したように、上部絶縁層は
設けなくてもよい。
は下部絶縁層内に形成される。下部電極は、発光層のア
ニール時に高温にさらされ、また、下部絶縁層を厚膜か
ら構成する場合には、下部絶縁層形成時にも高温にさら
される。したがって下部電極は、耐熱性に優れることが
好ましく、具体的には金属電極であることが好ましい。
金属電極としては、主成分としてパラジウム、ロジウ
ム、イリジウム、レニウム、ルテニウム、白金、銀、タ
ンタル、ニッケル、クロム、チタン等の1種または2種
以上を含有する、通常用いられている金属電極であって
よい。
反対側から取り出すため、所定の発光波長域において透
光性を有する電極、例えばZnO、ITO、IZOなど
からなる透明電極であることが好ましい。ITOは、通
常In2O3とSnOとを化学量論組成で含有するが、O
量は多少これから偏倚していてもよい。In2O3に対す
るSnO2の混合比は、好ましくは1〜20質量%、よ
り好ましくは5〜12質量%である。また、IZOでの
In2O3に対するZnOの混合比は、通常、12〜32
質量%程度である。なお、透明基板を用いて発光光を基
板側から取り出す場合には、下部電極を透明電極とす
る。
有するものでもよい。このシリコン電極は、多結晶シリ
コン(p−Si)であってもアモルファスシリコン(a
−Si)であってもよく、必要により単結晶シリコンで
あってもよい。シリコン電極は、導電性を確保するため
不純物をドーピングする。不純物として用いられるドー
パントは、所定の導電性を確保しうるものであればよ
く、シリコン半導体に用いられている通常のドーパント
を用いることができる。具体的には、B、P、As、S
bおよびAlが好ましい。ドーパントの濃度は、0.0
01〜5原子%程度が好ましい。
VD法、ゾルゲル法、印刷焼成法などの既存の方法から
適宜選択すればよいが、特に、内部に電極を含む誘電体
厚膜を設けた構造とする場合、電極も誘電体厚膜と同じ
方法で形成することが好ましい。
付与するため、好ましくは1Ω・cm以下、より好ましく
は0.003〜0.1Ω・cmである。電極の膜厚は、電
極構成材料によっても異なるが、好ましくは50〜20
00nm、より好ましくは100〜1000nm程度であ
る。
をさらに詳細に説明する。
た。EL素子は既に説明した図4の構成である。
O3−PbTiO3系の誘電体材料(比誘電率2000)
から構成し、下部電極3AをPdから構成した。まず、
基板2となるシートを作製し、この上に下部電極3Aお
よび絶縁層4となるペーストをスクリーン印刷してグリ
ーンシートとし、これらを同時に焼成した。絶縁層4表
面は研磨し、さらに平坦性を向上させるため、表面に厚
さ400nmのBaTiO3膜をスパッタリングにより形
成した。その後、700℃の空気中でアニールして、3
0μm厚の厚膜絶縁層付き基板を得た。
ように、下部バリア薄膜53A(30nm)/下部バッフ
ァ薄膜52A(100nm)/蛍光体薄膜51(200n
m)/上部バッファ薄膜52B(100nm)/上部バリ
ア薄膜53B(70nm)構造からなるEL蛍光体積層薄
膜50を形成した。なお、カッコ内の数値は厚さであ
り、バリア薄膜はAl2O3ペレットを用いた蒸着によ
り、バッファ薄膜はZnSペレットを用いた蒸着により
それぞれ構成した。
を母体材料として用い、Euを発光中心として用いたも
のであり、Eガン2台を用いた多元蒸着法により形成し
た。まず、Euを5原子%添加したBaS粉を入れたE
B蒸発源およびAl2S3粉を入れたEB蒸発源を、H2
Sを導入した真空槽内に設け、それぞれのEB蒸発源か
ら同時に蒸発させることにより、500℃に加熱して回
転させた基板上に蛍光体薄膜を形成した。各々の蒸発源
の蒸発速度は、蛍光体薄膜の成膜速度が1nm/sとなるよ
うに調節した。H2Sガスの流量は20SCCMとした。
中で20分間アニールすることにより、EL蛍光体積層
薄膜を得た。
いて、同時にSi基板上にも前記EL蛍光体積層薄膜を
形成した後、同時にアニールを行った。この積層薄膜中
の蛍光体薄膜を、蛍光X線分析により組成分析した結
果、この薄膜の組成(原子比)は、Ba:Al:O:
S:Eu=6.26:16.43:4.03:26.8
6:0.29であった。なお、Si基板上と上記EL蛍
光体積層薄膜中とでBaxAlyOzSw:Eu薄膜の組成
が同じとなることは、あらかじめ確認してある。この組
成分析の結果から、BaxAlyOzSw:Eu薄膜におい
て y/x=2.62、 z/(z+w)=0.130、 (x+3y/2)/(z+w)=1.00 であることがわかった。
Oターゲットを用いたRFマグネトロンスパッタリング
法により、基板温度250℃で膜厚200nmのITO透
明電極(上部電極3B)を形成し、EL素子を完成し
た。
ら電極を引き出し、1kHzでパルス幅40μsの両極性電
界を印加して発光特性を測定したところ、輝度2200
cd/m2の青色発光が再現性よく得られた。
替えて、上記蛍光体薄膜を単独で形成したほかは上記と
同様にしてEL素子を作製し、発光特性を評価したとこ
ろ、輝度は5cd/m2にすぎず、本発明によりEL素子の
輝度を飛躍的に向上できることが確認できた。
nm)/蛍光体薄膜(200nm)/上部バッファ薄膜(1
00nm)/上部バリア薄膜(50nm)からなるEL蛍光
体積層薄膜を標準構成とし、各薄膜の厚さ依存性を調べ
るために、バリア薄膜の厚さまたはバッファ薄膜の厚さ
を表1〜表4にそれぞれ示すように前記標準構成から変
化させてEL素子を作製し、これらについて実施例1と
同様にして発光特性を調べた。なお、これらのEL素子
の製造条件は、バリア薄膜およびバッファ薄膜の厚さを
除き実施例1と同じに設定した。結果を表1〜表4にそ
れぞれ示す。なお、表1〜表4に示す輝度は、上記標準
構成のEL素子の輝度を100%としたときの相対輝度
である。
ある。すなわち、蛍光体薄膜の基板とは反対側の表面
に、それぞれ所定厚さのバッファ薄膜およびバリア薄膜
を積層することにより、輝度が向上している。また、蛍
光体薄膜を挟んで両側にバッファ薄膜を設け、さらにそ
の両側にバリア薄膜を設けることにより、著しく高い輝
度が得られている。なお、製造条件の微妙なばらつきに
より輝度にもややばらつきが生じたが、上記標準構成の
EL素子では最大で2280cd/m2もの高輝度が得られ
た。
元素BとしてAlを用いたが、元素AとしてSrを用い
元素BとしてGaを用いた場合でも、本発明で限定する
バリア薄膜およびバッファ薄膜を設けることにより、輝
度が顕著に向上した。
の輝度が飛躍的に向上することがわかる。
速試験により輝度半減寿命を評価したところ、3000
0時間であった。これに対し、上部バッファ薄膜の厚さ
を400nmとしたほかは上記標準構成と同じEL素子に
ついても同様な評価を行ったところ、輝度半減寿命は2
000時間であった。また、本発明のEL蛍光体積層薄
膜に替えて蛍光体薄膜を単独で形成したEL素子では、
輝度半減寿命が数十分にすぎなかった。この結果から、
本発明により寿命特性が著しく改善できることがわか
る。
とにより、高輝度に発光するEL素子が実現する。本発
明を適用することにより、特に青原色、緑原色、赤原色
をこれまでにない高輝度で発光するEL素子が得られる
ので、これらを用いればディスプレイ用のフルカラーパ
ネルとすることができる。
面図である。
す断面図である。
す断面図である。
る。
示す斜視図である。
Claims (10)
- 【請求項1】 基板上に形成されたEL蛍光体積層薄膜
であって、 前記基板側から、母体材料と発光中心とを含有し、母体
材料および発光中心が下記組成式で表される蛍光体薄膜
と、硫化物を含有し、厚さが30〜300nmであるバッ
ファ薄膜と、酸化物および/または窒化物を含有し、厚
さが5〜150nmであるバリア薄膜とがこの順で積層さ
れているEL蛍光体積層薄膜。 組成式 AxByOzSw:M [前記組成式において、Aは、Mg、Ca、Sr、Ba
および希土類元素から選ばれた少なくとも1種の元素、
Bは、Al、GaおよびInから選ばれた少なくとも1
種の元素であり、x、y、zおよびwは原子比を表し、 x=1〜5、 y=1〜15、 z=0〜30(0を除く)、 w=0〜30(0を除く) であり、Mは、発光中心となる元素を表す] - 【請求項2】 前記基板と前記蛍光体薄膜との間に、第
2のバッファ薄膜が設けられている請求項1のEL蛍光
体積層薄膜。 - 【請求項3】 前記基板と前記第2のバッファ薄膜との
間に、第2のバリア薄膜が設けられている請求項2のE
L蛍光体積層薄膜。 - 【請求項4】 前記バッファ薄膜に含有される硫化物が
硫化亜鉛である請求項1〜3のいずれかのEL蛍光体積
層薄膜。 - 【請求項5】 前記バリア薄膜に含有される酸化物が酸
化アルミニウムである請求項1〜4のいずれかのEL蛍
光体積層薄膜。 - 【請求項6】 前記母体材料が、アルカリ土類チオアル
ミネート、アルカリ土類チオガレートおよびアルカリ土
類チオインデートから選ばれた少なくとも1種の化合物
の硫黄の一部を酸素で置換したオキシサルファイドを主
成分とするものであり、前記発光中心が希土類元素であ
る請求項1〜5のいずれかのEL蛍光体積層薄膜。 - 【請求項7】 前記発光中心がEuである請求項1〜6
のいずれかのEL蛍光体積層薄膜。 - 【請求項8】 前記組成式において、zとwとの関係が z/(z+w)=0.01〜0.85 である請求項1〜7のいずれかのEL蛍光体積層薄膜。
- 【請求項9】 前記組成式において、xとyとの関係が y/x=2.1〜3.0 である請求項1〜8のいずれかのEL蛍光体積層薄膜。
- 【請求項10】 前記EL蛍光体積層薄膜を有するEL
素子。
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| JP2002118474A JP4206221B2 (ja) | 2002-02-06 | 2002-04-19 | El蛍光体積層薄膜およびel素子 |
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| JP2006183043A (ja) * | 2004-11-30 | 2006-07-13 | Showa Denko Kk | 蛍光体及びその製造方法 |
| JP2009256573A (ja) * | 2008-03-26 | 2009-11-05 | Kanazawa Inst Of Technology | 衝突励起型el用蛍光体、衝突励起型el用蛍光体薄膜の製造方法、薄膜el素子、薄膜elディスプレイ及び薄膜elランプ |
| JP2010525530A (ja) * | 2007-04-30 | 2010-07-22 | アイファイアー・アイピー・コーポレーション | 厚膜誘電性エレクトロルミネセントディスプレイ用の積層厚膜誘電体構造 |
-
2002
- 2002-04-19 JP JP2002118474A patent/JP4206221B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| JP2015057786A (ja) * | 2007-04-30 | 2015-03-26 | アイファイアー・アイピー・コーポレーション | 厚膜誘電性エレクトロルミネセントディスプレイ用の積層厚膜誘電体構造 |
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