JP2003306342A - 光ファイバ用ガラス母材の製造方法および光ファイバ用ガラス母材 - Google Patents

光ファイバ用ガラス母材の製造方法および光ファイバ用ガラス母材

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フッ素を含有する層を有する光ファイバ用ガ
ラス母材中の気泡の発生を抑制することができ、また、
含まれる気泡を少なした光ファイバが得られる光ファイ
バ用ガラス母材の製造方法および光ファイバ用ガラス母
材を提供する。 【解決手段】 石英系ガラス微粒子からなる多孔質体を
フッ素化合物を含む雰囲気で透明ガラス化温度で加熱処
理して透明ガラス化し、フッ素を添加する工程を有する
光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、前記多孔
質体を1400℃以下の透明ガラス化温度で透明ガラス
化し、次いで、フッ素化合物を含まない雰囲気で、少な
くとも前記透明ガラス化温度を超えてからは10℃/分
以下の速度にて1500℃以上の所定の温度まで昇温
し、その温度で2時間以上保持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバ用ガラ
ス母材の製造方法および該製造方法により製作された光
ファイバ用ガラス母材に関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバは、光を伝播するコアと光の
滲出を防ぐクラッドからなり、長距離の光伝送路を光が
伝播するためには、低損失であることが求められる。低
損失であるためには、光ファイバに用いられる材料は光
を吸収しない特性を有することが重要で、現在のとこ
ろ、光伝送路用として実用化されている光ファイバの材
料は石英ガラスである。
【0003】また、光ファイバの屈折率分布を変化させ
るために石英ガラスに添加される材料としては、(Si
2 からなる石英ガラスより)屈折率を高くするゲルマ
ニウム(Ge)と低くするフッ素(F)が一般的であ
る。
【0004】光ファイバのもっとも単純な屈折率分布
は、コアの屈折率が一様でクラッドより大きく、階段状
になっている、いわゆる単峰型のものである。この場
合、中心部のコアにGeを添加し、クラッドは純石英に
した構造が一般的である。ただし、コアの添加物をなく
して純度を高めることにより、低損失を実現したり、放
射線や紫外線に対する耐性を高めるために、コアを純粋
な石英とし、クラッドにFを添加して、クラッドの屈折
率を相対的に低くすることもある。
【0005】光ファイバ中を伝播する光の速度は波長に
より、またガラスの組成により異なる。この現象は分散
といわれるものである。この分散により、信号光源に波
長分布があると、光の速度が波長により一定でなくなる
ため、信号が乱れることがある。ただ、光ファイバの屈
折率分布を適切に設定すると、分散の波長依存性を抑制
できるので、高速通信用光ファイバでは複雑な屈折率分
布を選択することがある。
【0006】最近のWDM(Wavelength Division Mult
iplexing)伝送では長距離を光増幅方式で信号光を伝播
させるため、信号の波形乱れを防ぐために分散設計が特
に重要である。WDM伝送に使用される光ファイバの屈
折率分布形状は、単峰タイプのような単純な構造でな
く、層状に屈折率が凸、凹するW型(図1参照)やWセ
グメント型(図2参照)となる。屈折率を低下させて凹
層を得るには、Fの添加が必要であり、また屈折率を高
めるにはGeを添加するのが一般的である。しかしなが
ら、このように添加物を加えると、光損失特性や非線形
特性が劣化することがある。そこで屈折率を高くする部
分へのGe添加量を抑制するかゼロにし、その周囲の層
にFを多量に添加して、相対的に屈折率差を持たせるこ
ともある。
【0007】上記構造の光ファイバは幾つかの製法で製
造可能であるが、生産性からVAD法が適している。以
下、この製法の工程の一例について説明する。即ち、 1)先ず、多重構造のバ−ナを用意し、酸素ガス、水素
ガスおよびガラス原料である四塩化珪素を気化させて流
し、点火して、火炎(VAD火炎と称す)中で加水分解
反応によりガラス微粒子を生成する。このガラス微粒子
を回転する石英製種棒に吹き付けて多孔質体を成長さ
せ、石英製種棒を徐々に引き上げて、所望のサイズの多
孔質体を得る。 2)次に、上記多孔質体をHe雰囲気下で例えば160
0℃にて加熱し、透明化して透明ガラス体とする。 3)次いで、前記透明ガラス体を延伸して細長い棒状に
し、前記透明ガラス体とバ−ナを相対的に移動させなが
ら、VAD火炎を前記透明ガラス体全長に渡って吹き付
けて、多孔質層を生成する。必要に応じてこの工程を繰
り返して、多孔質層を厚くする。 4)その後、Heにフッ素化合物を共存させた雰囲気で
例えば1350℃にて加熱し、前記多孔質層にFを添加
し、前記多孔質層を透明ガラス化し、透明ガラス母材と
する。
【0008】F添加はF分圧などに影響されるので、火
炎中での加水分解反応と同時に実施すると、反応条件で
制約されたり、その後の透明化処理時にFが抜けたりす
るため、設定通りにFを添加するのが困難である。そこ
で、上述のように、透明ガラス化時にFを添加する方が
添加量を増やしたり、制御することが容易となる。
【0009】この透明ガラス母材の外周にさらに石英層
を形成させることもある。その場合、外付法で多孔質層
を付着し、加熱透明化するか、あるいは、石英管に入れ
て加熱融着し、一体化する。このようにして得られた光
ファイバ用ガラス母材を線引機にて例えば2000℃に
加熱し、線引する。線引時に紫外線硬化樹脂、あるいは
熱硬化シリコ−ン樹脂を塗布して光ファイバとする。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、透明ガラス
母材の外周にガラス微粒子が密に堆積された、多孔質体
を透明化する場合、透明ガラス母材と多孔質体との間に
ガスが存在すると、これが閉じ込められて気泡になると
いう問題がある。これを防ぐ目的で、ガラスへの溶け込
みが容易なHeガス雰囲気で透明化するのが一般的であ
る。しかしながら、F添加するためにHeガス雰囲気中
に共存させるフッ素化合物の濃度を高めると、フッ素化
合物がHeに比較して固体ガラス中に拡散しにくいた
め、このガス成分が残留してしまう。その結果、ガラス
化後に線引などでさらに熱が加わると気泡が発生すると
いう問題があった。
【0011】上記気泡の発生を防ぐ手段として、透明ガ
ラス化時にHeガス雰囲気中に共存させるフッ素化合物
濃度を下げることが考えられるが、所望の屈折率差を得
るためには最低限必要なフッ素化合物濃度があり、気泡
の発生を抑制するところまでフッ素化合物濃度を低減さ
せることが困難な場合がある。
【0012】また、光ファイバ用ガラス母材の製造工程
において曝される最高温度が透明ガラス化工程中で生じ
るようにして、それ以外の工程ではこの温度以上の高温
にならないようにすることが考えられる。しかしなが
ら、F添加ガラスは軟化点が低いので、高い透明ガラス
化温度下では粘度が低下して透明ガラス母材が変形する
恐れがあり、ガラス化工程における温度をその後の工程
で曝される温度まで上昇させることができない。具体的
には、透明ガラス化工程中でのF添加ガラス化温度は、
ガラス母材の変形を防ぐためには、1400℃以下が望
まれる。しかしながら、この透明ガラス化工程後にさら
に純石英を付与する場合には、その際の透明ガラス化温
度は、軟化温度がより高くなるため、1500℃以上の
処理が必要である。また線引するために軟化させるに
は、1800℃かそれ以上の温度が求められる。したが
って、F添加のガラス化工程における処理温度を後工程
での処理温度よりも高くすることができない。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決すべく、鋭意、実験的検討の結果到達したものであ
る。即ち、請求項1記載の発明は、石英系ガラス微粒子
からなる多孔質体をフッ素化合物を含む雰囲気で透明ガ
ラス化温度で加熱処理して透明ガラス化し、フッ素を添
加する工程を有する光ファイバ用ガラス母材の製造方法
において、前記多孔質体を1400℃以下の透明ガラス
化温度で透明ガラス化し、次いで、フッ素化合物ガスを
含まない雰囲気で、少なくとも前記透明ガラス化温度を
超えてからは10℃/分以下の速度にて1500℃以上
の所定の温度まで昇温し、前記所定の温度にて2時間以
上保持することを特徴とするものである。
【0014】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の発明において、前記多孔質体は、密度が0.4g/
cm3 以下であり、1100℃以下の塩素を含む雰囲気
で予め熱処理されていることを特徴とするものである。
【0015】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の発明において、前記フッ素化合物はSiF
4 であることを特徴とするものである。
【0016】また、請求項4記載の発明は、請求項1な
いし3のいずれか1に記載の発明において、前記フッ素
化合物ガスを含まない雰囲気は、Arガスからなること
を特徴とするものである。
【0017】また、請求項5記載の発明は、請求項1な
いし4のいずれか1に記載の発明において、前記フッ素
化合物ガスを含まない雰囲気の気圧は、大気圧に対して
10kPa以上減圧されていることを特徴とするもので
ある。
【0018】さらに、請求項6記載の発明は、請求項1
ないし5のいずれか1に記載の製造方法で製造された光
ファイバ用ガラス母材であって、センタ−部分はGeが
添加されて、もっとも高い屈折率を有し、その周囲の層
は少なくともフッ素が添加されて、純粋石英に対して比
屈折率差が0.4%以上低いことを特徴とするものであ
る。
【0019】請求項1記載の発明のように、透明ガラス
化温度を1400℃以下にし、多孔質体を透明ガラス化
後に、フッ素化合物を含まない雰囲気で、少なくとも前
記透明ガラス化温度を超えてからは10℃/分以下の速
度にて1500℃以上の所定の温度まで昇温し、前記所
定の温度にて2時間以上保持すると、多孔質体中に高濃
度に残留しているガスを加熱により拡散させ、後工程に
おける気泡の発生を抑制することができる。ここで、所
定の温度とは、1500℃以上でかつ透明ガラス化後の
線引き工程に至る前までの後工程で曝される最高温度よ
りも高い温度を意味する。
【0020】本発明において、透明ガラス化温度を14
00℃以下にした理由は、透明ガラス化温度が1400
℃を超えると、F添加ガラスは軟化点が低いため、変形
する恐れがあるからである。また、多孔質体中の残留ガ
スを拡散させ、後工程での気泡の発生を抑制するために
は、処理温度は高いほど、処理時間は長いほど効果があ
る。そこで、上述のように、透明ガラス化後に、フッ素
化合物を含まない雰囲気で、少なくとも前記透明ガラス
化温度を超えてからは10℃/分以下の速度で1500
℃以上の所定の温度まで昇温し、前記所定の温度にて2
時間以上保持すると、この工程および後工程での気泡の
発生を抑制することができる。ここで、昇温速度を10
℃/分以下にした理由は、これ以上の昇温速度では、ガ
スが拡散する前に膨張して気泡が発生する恐れがあるか
らである。
【0021】また、請求項2記載の発明のように、前記
多孔質体の密度を0.4g/cm3以下にすると、効率
良くFを添加することができる。その理由は、ガラス化
の工程でFを添加することは、固体のSiO2 とフッ素
化合物の反応によるので、十分な反応を行わせるには、
多孔質体を形成する微粒子が細かくかつガスが内部に十
分流れ込むように隙間があることが望まれるためであ
る。このことは多孔質体の密度が小さいことを意味して
いる。検討の結果、上述のように、密度が0.4g/c
3 以下であると、効率良くFを添加することができ
る。また、多孔質体が水酸基を多量に含むと、光ファイ
バとした場合に1385nm付近に吸収ピークが出現す
る。これを低減する目的で、多孔質体を塩素(塩素化合
物も含むものとする)雰囲気下で熱処理することがある
が、熱処理温度が高いと、その工程で焼結が進行し、密
度が高まる。そこで、請求項2記載の発明のように、こ
の熱処理温度は1100℃以下であることが望ましい。
【0022】また、請求項3記載の発明のように、透明
ガラス化する際の雰囲気に含めるフッ素化合物をSiF
4 にすると、SF6 、C24 などに比してFを効率よ
く添加することができる。
【0023】また、請求項4記載の発明のように、前記
フッ素化合物ガスを含まない雰囲気をArにすると、空
気に比してガラス中に溶け込むことが少なく、気泡発生
の抑制効果がある。また、請求項5記載の発明のよう
に、前記フッ素化合物ガスを含まない雰囲気の気圧を大
気圧に対して10kPa以上減圧すると、ガラス中に溶
け込むガスが一層少なく、気泡発生を一層抑制すること
ができる。
【0024】さらに、請求項6記載の発明のような構造
の光ファイバ用母材から作製した光ファイバは、分散ス
ロープを負とすることができるため、線路用光ファイバ
の分散補償を効率よく行うことができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1に示すW型屈折率分布を有する光ファ
イバ用ガラス母材を以下の工程で作製した。即ち、 1)2層構造のコアを2回に分けて合成する。先ずVA
D装置を用いて、センタ−コア1に相当するGeを添加
した多孔質体を合成する。その後、この多孔質母材を透
明ガラス化し、所望の外径に延伸加工する。 2)次いで、前記透明ガラス体の外周に純粋な石英微粒
子を火炎加水分解反応によって生成、堆積させ、新たに
多孔質体を合成する。この多孔質母材を第1段階(脱水
処理)とフッ素化合物を含有する雰囲気中での第2段階
(透明ガラス化)の2段階の加熱処理により透明ガラス
化し、Fを添加する。この第1、第2段階の加熱処理の
条件を表1に示す。
【0026】表1
【0027】このようにして製作された透明ガラス体の
屈折率分布は、センタ−コア1の純粋石英に対する比屈
折率差が2%、センタ−コア1の周囲のサイドコア2の
純粋石英に対する比屈折率差が−0.6%であった。
【0028】3)次に、上記透明ガラス体内に残留して
いるガスを拡散させる目的で、下記の加熱処理を施す。
即ち、上記透明ガラス体を延伸後に5分割し、そのうち
4本をAr雰囲気中でそれぞれ加熱処理する。加熱処理
条件は、何れも1350℃から昇温し、1500℃の保
持温度で2時間保持する。ただし、昇温速度の影響を調
べるために、昇温速度は、5℃/分、8℃/分、11℃
/分、15℃/分とする。1500℃からの降温速度は
いずれも10℃/分である。なお、残りの1本の透明ガ
ラス体には、加熱処理を施さなかった。
【0029】4)次いで、上記5本の透明ガラス体の外
周に、同一の条件で純粋石英の多孔質クラッド層を生成
させた。この多孔質クラッド層を透明ガラス化してクラ
ッド3とし、光ファイバ用ガラス母材とした。
【0030】上記光ファイバ用ガラス母材について、F
添加層に発生した気泡の個数を目視にて計数した。その
結果を表2に示す。なお、気泡は直径が0.2mm以上
のものを計数の対象とした。表2からわかるように、昇
温速度が10℃/分以下に遅くなると、気泡の発生は製
品上問題ないレベル(およそ0.003個/cm3
下)に抑えることができる。
【0031】表2
【0032】次に、前述と同様に準備した4本のF添加
の透明ガラス母材に、残留しているガスを拡散させる目
的で、加熱処理を施した。この加熱処理の条件は、12
00℃から10℃/分の速度で昇温し、1500℃の保
持温度で保持し、その後、10℃/分の降温速度で降温
させた。ここで、1500℃での保持時間の気泡の発生
に対する影響を調べるために、4本の透明ガラス母材の
保持時間を30分、60分、90分、150分と変化さ
せて、気泡の発生状態を比較した。これら4本の透明ガ
ラス体に、同一の条件で純粋石英の多孔質クラッド層を
生成した。このクラッド層を透明ガラス化した後に、F
添加層に発生した気泡の個数を目視にて計数した。その
結果を表3に示す。表3からわかるように、保持時間が
2時間以上の場合、気泡の発生は問題ないレベル(およ
そ0.003個/cm3 以下)に抑えることができる。
【0033】表3
【0034】また、F添加層に相当する多孔質体の密
度、および表1の第1段階(脱水工程)での温度条件に
ついて、最適値を検討した。前記多孔質体密度を0.2
〜0.5g/cm3 の範囲で変化させてサンプルを作製
し、表1の条件で透明ガラス化してF添加層の純粋石英
に対する比屈折率差を測定した。その結果を図3に示
す。図3からわかるように、前記多孔質体の密度が0.
4g/cm3 を超える高密度になると、比屈折率の低下
量が小さくなるため、前記多孔質体の密度は0.4g/
cm3 以下であることが望ましい。
【0035】また、前記多孔質体の密度が0.4g/c
3 であるサンプルを4本作製し、表1の第1段階の温
度条件を900℃〜1200℃まで100℃刻みに変化
させて、透明ガラス化したF添加層を形成した。他の条
件は表1と同じとした。これらのサンプルのF添加層の
純粋石英に対する比屈折率差を測定した。また、クラッ
ド層を付与して線引きし、波長1385nmにおける吸
収損失を測定した。これらの測定結果を図4に示す。
【0036】図4からわかるように、第1段階の処理温
度が1100℃を超えると、比屈折率差の低下量は小さ
く、また、第1段階の処理温度が1000℃よりも低い
と、1385nmの損失が大きくなる。したがって、比
屈折率差の低下量を大きくし、1385nmの損失を小
さくするには、第1段階の処理温度は1000℃〜11
00℃の範囲であることが好適である。
【0037】なお、多孔質体の第2段階の加熱処理にお
いて、初期温度が1400℃を超えると、急激な加熱に
よると思われる気泡が発生し、加熱時間や昇温速度を変
化させても気泡の発生を抑制することはできなかった。
また、前記透明ガラス体の残留ガスを拡散させる加熱処
理の雰囲気(フッ素化合物ガスを含まない)を、空気、
2 、あるいはHeとしたところ、気泡の発生を抑制で
きず、この雰囲気ガスはArが望ましいことが判った。
また、前記透明ガラス体の残留ガスを拡散させる加熱処
理の雰囲気の気圧を大気圧に対して10kPa以上減圧
すると、気泡の発生が認められず、良好な光ファイバ用
ガラス母材が得られた。さらに、本発明は、図1に示す
W型屈折率分布を有する光ファイバ用ガラス母材に限定
されず、図2に示すように、センターコア11、サイド
コア12、13、クラッド14からなるWセグメント型
屈折率分布を有する光ファイバ用ガラス母材などにも適
用されることは言うまでもない。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、フ
ッ素を含有する層を有する光ファイバ用ガラス母材中の
気泡の発生を抑制することができ、また、本発明の光フ
ァイバ用ガラス母材を線引きすることにより、含まれる
気泡を少なくした光ファイバが得られるという優れた効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる光ファイバ用ガラス母材の製造
方法で製造した光ファイバ用ガラス母材の一実施形態の
W型屈折率分布形状を示す図である。
【図2】本発明が適用可能な他のWセグメント型屈折率
分布形状を示す図である。
【図3】上記実施形態における、フッ素添加前の多孔質
体密度とフッ素添加後の透明ガラス体の比屈折率差およ
び1385nmの損失との関係を示す図である。
【図4】上記実施形態における、第1段階(脱水工程)
の炉内温度とフッ素添加後の透明ガラス体の比屈折率差
および線引きして得られた光ファイバの1385nmの
損失との関係を示す図である。
【符号の説明】
1、11 センターコア 2、12、13 サイドコア 3、14 クラッド

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 石英系ガラス微粒子からなる多孔質体を
    フッ素化合物を含む雰囲気で透明ガラス化温度で加熱処
    理して透明ガラス化し、フッ素を添加する工程を有する
    光ファイバ用ガラス母材の製造方法において、前記多孔
    質体を1400℃以下の透明ガラス化温度で透明ガラス
    化し、次いで、フッ素化合物ガスを含まない雰囲気で、
    少なくとも前記透明ガラス化温度を超えてからは10℃
    /分以下の速度にて1500℃以上の所定の温度まで昇
    温し、前記所定の温度にて2時間以上保持することを特
    徴とする光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記多孔質体は、密度が0.4g/cm
    3 以下であり、1100℃以下の塩素を含む雰囲気で予
    め熱処理されていることを特徴とする請求項1記載の光
    ファイバ用ガラス母材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記フッ素化合物はSiF4 であること
    を特徴とする請求項1または2記載の光ファイバ用ガラ
    ス母材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記フッ素化合物ガスを含まない雰囲気
    は、Arガスからなることを特徴とする請求項1ないし
    3のいずれか1に記載の光ファイバ用ガラス母材の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 前記フッ素化合物ガスを含まない雰囲気
    の気圧は、大気圧に対して10kPa以上減圧されてい
    ることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1に記
    載の光ファイバ用ガラス母材の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1に記載の
    製造方法で製造された光ファイバ用ガラス母材であっ
    て、センタ−部分はGeが添加されて、もっとも高い屈
    折率を有し、その周囲の層は少なくともフッ素が添加さ
    れて、純粋石英に対して比屈折率差が0.4%以上低い
    ことを特徴とする光ファイバ用ガラス母材。
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