JP2003306380A - 複合酸化物焼結体の製造方法 - Google Patents
複合酸化物焼結体の製造方法Info
- Publication number
- JP2003306380A JP2003306380A JP2002112841A JP2002112841A JP2003306380A JP 2003306380 A JP2003306380 A JP 2003306380A JP 2002112841 A JP2002112841 A JP 2002112841A JP 2002112841 A JP2002112841 A JP 2002112841A JP 2003306380 A JP2003306380 A JP 2003306380A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sintered body
- plate
- composite oxide
- crystal
- crystals
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Inorganic Compounds Of Heavy Metals (AREA)
- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
Abstract
の多結晶焼結体を提供する。 【解決手段】一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr
0〜0.8Bi0〜0.8Co4O8.8 〜9.2で表される複合酸化
物の板状結晶を原料として用い、該板状結晶の結晶面の
方向を揃えて成形した後、得られた成形体を一軸加圧下
に焼結させることを特徴とする複合酸化物焼結体の製造
方法。
Description
能を有する複合酸化物焼結体及びその製造方法に関す
る。
有効なエネルギーの得率は30%程度しかなく、約70
%ものエネルギ−を最終的には熱として大気中に廃棄し
ている。また、工場やごみ焼却場などにおいて燃焼によ
り生ずる熱の大半も他のエネルギーに変換されることな
く大気中に廃棄されている。このように、我々人類は非
常に多くの熱エネルギーを無駄に廃棄しており、化石エ
ネルギーの燃焼等の行為から僅かなエネルギーしか獲得
していない。
大気中に廃棄されている熱エネルギーを利用できるよう
することが有効である。そのためには熱エネルギーを直
接電気エネルギーに変換する熱電変換は有効な手段であ
る。この熱電変換とは、ゼーベック効果を利用したもの
であり、熱電変換材料の両端で温度差をつけることで電
位差を生じさせて発電を行うエネルギー変換法である。
このような熱電変換を利用した熱電発電では、熱電変換
材料の一端を廃熱により生じた高温部に配置し、もう一
端を大気中(室温)に配置して、それぞれの両端に導線
を接続するだけで電気が得られ、一般の発電に必要なモ
ーターやタービン等の可動装置は全く必要ない。このた
めコストも安く、燃焼等によるガスの排出も無く、熱電
変換材料が劣化するまで継続的に発電を行うことができ
る。
ネルギー問題の解決の一端を担う技術として期待されて
いるが、熱電発電を実現するためには、高い熱電変換効
率を有し、耐熱性、化学的耐久性等に優れた熱電変換材
料を大量に供給することが必要となる。
ては、金属間化合物が知られている。しかしながら、金
属間化合物の熱電変換効率は最大で10%程度であり、
しかも、空気中では500K程度以下の温度でしか利用
できない。また、金属間化合物の種類によっては毒性元
素や希少元素を構成元素とするものもある。
だ実用化には至っていない。よって、毒性が少なく存在
量の多い元素により構成され、耐熱性、化学的耐久性等
に優れ、しかも高い熱電変換効率を有する材料の開発が
期待されている。
有する材料として、Ca、Sr、Bi、Na等を含有す
るCo系複合酸化物が報告されており、その実用化が有
望視されている。しかしながら、これらの複合酸化物
は、単結晶では高性能を示すものの、焼結体のような多
結晶体では、1/3程度以下まで性能が低下してしま
う。この様な多結晶体における性能の低下の主な原因
は、電気抵抗が単結晶よりも高くなることによるものと
考えられる。
として実際に応用する場合には、任意の形状で大型の材
料を容易に製造できることから、焼結体の利用が望まれ
る。このため、Co系複合酸化物の焼結体における熱電
変換性能の向上が望まれている。
来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、優れた熱
電変換性能を有するCo系複合酸化物の焼結体を提供す
ることを主な目的とするものである。
題を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、多結
晶焼結体の電気抵抗を低減するためには、各結晶の結晶
軸の向きを揃えることが有効であることを見出した。そ
して、Co系複合酸化物板状結晶のよく成長した結晶面
の向きを揃えた後、結晶面に対して垂直方向に加圧して
焼結する方法によれば、結晶粒の方位が非常によく揃っ
た高密度の焼結体を得ることができ、得られた焼結体
は、優れた熱電変換性能を有するものとなることを見出
し、ここに本発明を完成するに至った。
体、その製造方法、及び該焼結体を用いた熱電材料を提
供するものである。 1. 一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr0〜0.8Bi
0〜0.8Co4O8.8〜9.2で表される複合酸化物の板状結
晶を原料として用い、該板状結晶の結晶面の方向を揃え
て成形した後、得られた成形体を一軸加圧下に焼結させ
ることを特徴とする複合酸化物焼結体の製造方法。 2. 複合酸化物の板状結晶が、下記(1)〜(3)の
条件を満足するものである上記項1に記載の複合酸化物
焼結体の製造方法: (1)相対する成長した二面を有する板状構造の結晶で
あり、(2)成長した面における最長辺の長さが100
μm以上、最短辺の長さが10μm以上であって、最長
辺の長さ/最短辺の長さが100以下であり、(3)相
対する成長した二面間の厚さが50μm以下であって、
成長した面の最短辺の長さ/厚さが5以上である。 3. 板状結晶の結晶面の方向を揃える方法が、下記
(1)〜(3)のいずれかの方法である上記項1又は2
に記載の複合酸化物焼結体の製造方法: (1)板状結晶を含むスラリーを濾過する方法、(2)
板状結晶を含むスラリーをドクターブレード法によって
薄膜化する方法、(3)板状結晶を含むスラリーを磁場
中で乾燥させる方法。 4. 一軸加圧下に焼結させる方法が、板状結晶の成長
した面に垂直方向に加圧した状態で焼結させる方法であ
る上記項1〜3のいずれかに記載の方法。 5. 一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr0〜0.8Bi
0〜0.8Co4O8.8〜9.2で表される複合酸化物の焼結体
であって、絶対温度300〜973Kにおいて100μ
V/K以上のゼーベック係数を有することを特徴とする
複合酸化物焼結体。 6. 一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr0〜0.8Bi
0〜0.8Co4O8.8〜9.2で表される複合酸化物の焼結体
であって、絶対温度300〜973Kにおいて10mΩ
cm以下の電気抵抗率を有することを特徴とする複合酸
化物焼結体。 7. 一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr0〜0.8Bi
0〜0.8Co4O8.8〜9.2で表される複合酸化物の焼結体
であって、絶対温度300〜973Kにおいて3W/m
K以下の熱伝導度を有することを特徴とする複合酸化物
焼結体。 8. 一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr0〜0.8Bi
0〜0.8Co4O8.8〜9.2で表される複合酸化物の焼結体
であって、絶対温度300〜973Kにおいて下記特性
を有することを特徴とする複合酸化物焼結体: (1)ゼーベック係数が100μV/K以上、(2)電
気抵抗率が10mΩcm以下、(3)熱伝導度が3W/
mK以下。 9. 上記項5〜8のいずれかに記載された複合酸化物
焼結体からなるp型熱電変換材料。 10. 上記項9に記載されたp型熱電変換材料を含む
熱電変換モジュール。
方法では、原料としては、一般式:Ca2.2 〜3.6Na
0〜0.8Sr0〜0.8Bi0〜0.8Co4O8.8〜9.2で表され
る複合酸化物の板状結晶を用いる。
の周囲を六個の酸素が八面体配位した単位格子が、その
一辺を共有するように層状に広がったCoO2層と、岩
塩(NaCl)構造を有するMO−CoO−MO(Mは、
Ca、Sr、Bi及びNaの少なくとも一種である)の
順で積み重なった層とが、c軸方向に交互に積層した構
造を有するものである。この様な構造を有する複合酸化
物の板状結晶を原料として使用し、後述する方法によっ
て焼結体を製造することによって、結晶粒の結晶面の方
向が揃った優れた熱電変換性能を有する焼結体を得るこ
とができる。
は、特に限定的ではないが、下記(1)〜(3)の条件
を満足することが好ましい。尚、複合酸化物の板状結晶
は、単結晶であることが好ましい。 (1)相対する成長した二面を有する板状構造の結晶で
あり、(2)成長した面における最長辺の長さが100
μm以上、最短辺の長さが10μm以上であって、最長
辺の長さ/最短辺の長さが100以下であり、(3)相
対する成長した二面間の厚さが50μm以下であって、
成長した面の最短辺の長さ/厚さが5以上である。
は、顕微鏡観察によって任意に選択した100個の結晶
について測定した平均値が上記範囲内にあればよいが、
測定した100個の結晶の内で、70%以上の結晶が上
記範囲内にあることが好ましく、90%以上の結晶が上
記範囲内にあることがより好ましく、全ての結晶が上記
範囲内にあることが最も好ましい。
結晶構造の一例を示す走査型電子顕微鏡写真を図1に示
す。この電子顕微鏡写真から、板状結晶はよく成長した
面、即ちab面を有するものであることが判る。
ては、上記した条件を満足する複合酸化物の板状結晶を
製造できる方法であれば各種方法を採用できる。例え
ば、固相反応法、ゾル・ゲル法、水熱合成法等も利用で
きるが、特に、フラックス法、ゾーンメルト法、引き上
げ法、ガラス前駆体を経由するガラスアニール法等の単
結晶製造法を好適に利用できる。
は、目的とする組成の複合酸化物が形成されるように適
宜決めればよい。
ニール法について簡単に説明すると、まず、原料物質を
溶融し、急冷して固化させる。この際の溶融条件は、原
料物質を均一に溶融できる条件であれば良いが、溶融容
器からの汚染や原料成分の蒸発を防止するためには、例
えば、アルミナ製ルツボを用いる場合には、1200〜
1400℃程度に加熱して溶融することが好ましい。加
熱時間については特に限定はなく、原料物質が均一に溶
融するまで加熱すればよく、通常、30分〜1時間程度
の加熱時間とすれば良い。加熱手段については、特に限
定されず、電気加熱炉、ガス加熱炉等の任意の手段を採
用することができる。溶融の際の雰囲気は、例えば空気
中や300ml/分程度以下の酸素気流中等の酸素含有
雰囲気とすればよいが、原料物質が十分量の酸素を含む
場合には、不活性雰囲気で溶融しても良い。
が、形成される固化物の少なくとも表面部分がガラス状
の非晶質層となる条件で急冷すればよい。例えば、溶融
物を金属板上に流し出し、上方から圧縮する等の手段に
より急冷すればよい。冷却速度は、通常、500℃/秒
程度以上とすることが好ましく、103℃/秒以上とす
ることがより好ましい。
素含有雰囲気中で熱処理することによって、該固化物の
表面から複合酸化物が単結晶として成長する。
ればよく、空気中や酸素気流中等の酸素含有雰囲気中で
加熱すればよい。酸素気流中で加熱する場合には、例え
ば、300ml/分程度以下の流量の酸素気流中で加熱
すればよい。熱処理時間については、特に限定はなく、
目的とする単結晶の成長の程度に応じて決めればよい
が、通常、60〜1000時間程度の加熱時間とすれば
よい。
化物の組成に応じて決めることができる。具体的には、
上記固化物の表面の非晶質層部分から複合酸化物単結晶
が形成される際に、該非晶質部分の溶融物の組成を液相
組成として、これと相平衡にある固相の組成の酸化物単
結晶が成長するので、互いに平衡状態にある融液相と固
相(単結晶)の組成の関係によって、出発原料の組成を
決めることができる。
場合には、例えば、NaCl、CaCl2、SrCl2等
の各種塩化物等をフラックス成分として用い、溶融した
フラックス成分中に原料物質が溶解するように加熱し、
その後徐冷することによって、溶融塩中で目的とする複
合酸化物の板状結晶を成長させることができる。
は、製造方法に応じて適宜選すればよく、例えば、金属
単体、酸化物、各種化合物(炭酸塩等)等を用いること
ができる。このような原料物質の具体例としては、Ca
源として、酸化カルシウム(CaO)、塩化カルシウム
(CaCl2)、炭酸カルシウム(CaCO3)、硝酸カ
ルシウム(Ca(NO3)2)、水酸化カルシウム(Ca
(OH)2)、アルコキシド化合物(ジメトキシカルシ
ウム(Ca(OCH3)2)、ジエトキシカルシウム(C
a(OC2H5)2)、ジプロポキシカルシウム(Ca
(OC3H7)2)等)等を挙げることができ、Sr源と
して、酸化ストロンチウム(SrO)、過酸化ストロン
チウム(SrO2)、炭酸ストロンチウム(SrC
O3)、硝酸ストロンチウム(Sr(NO3)2)、水酸
化ストロンチウム(Sr(OH)2)、アルコキシド化
合物(ジメトキシストロンチウム(Sr(OC
H3)2)、ジエトキシストロンチウム(Sr(OC
2H5)2)、ジプロポキシストロンチウム(Sr(OC3
H7)2)等)等を挙げることができ、Bi源として、酸
化ビスマス(Bi2O 3)、硝酸ビスマス(Bi(N
O3)3)、塩化ビスマス(BiCl3)、水酸化ビスマ
ス(Bi(OH)3)、アルコキシド化合物(Bi(O
CH3)3、Bi(OC2H5)3、Bi(OC3H7)3等)
等を挙げることができ、Na源として、酸化ナトリウム
(Na2O)、硝酸ナトリウム(NaNO3)、塩化ナト
リウム(NaCl)、水酸化ナトリウム(NaOH)、
アルコキシド化合物(NaOCH3、NaOC2H5、N
aOC3H7等)等を挙げることができ、Co源として、
酸化コバルト(CoO、Co2O3,Co3O4)、塩化コ
バルト(CoCl2)、炭酸コバルト(CoCO3)、硝
酸コバルト(Co(NO3)2)、水酸化コバルト(Co
(OH)2)、アルコキシド化合物(ジプロポキシコバ
ルト(Co(OC3H7)2)等)等を挙げることができ
る。上記した化合物の他に、目的とする複合酸化物の構
成元素を二種以上含む化合物を使用してもよい。
状結晶の結晶面の方向を揃えて成形した後、得られた成
形体を一軸加圧下に焼結させることによって、目的とす
る複合酸化物焼結体を製造する。
いては、特に限定的ではないが、例えば、(1)該板状
結晶を含むスラリーを濾過する方法(濾過法)、(2)
該板状結晶を含むスラリーをドクターブレード法によっ
て薄膜化する方法(ドクターブレード法)、(3)該板
状結晶を含むスラリーを磁場中で乾燥させる方法(磁場
中配向法)、等を適用できる。これらの方法によれば、
板状結晶のよく成長した面が一定方向にほぼ平行に揃っ
た成形体を得ることができる。
て、より詳細に説明する。 (1)濾過法:上記した複合酸化物の板状結晶を含むス
ラリーを調製した後、これを濾過することによって、板
状結晶のよく成長した面を濾紙又はフィルター面に平行
に配向させることができる。この際、吸引濾過法などを
適宜適用できる。
いては特に限定的ではなく、原料とする板状結晶を均一
に分散させることが可能なものであれば良く、例えば、
水や各種有機溶媒を使用できる。スラリー中の複合酸化
物の濃度についても特に限定的ではなく、均一なスラリ
ーが形成可能であって、適度な濾過速度を有するスラリ
ーが形成されるように適宜決めればよい。
性調整剤や分散剤等を添加しても良い。 (2)ドクターブレード法:ドクターブレード法は、薄
膜形成方法として公知の方法であり、例えば、上記した
複合酸化物の板状結晶を含むスラリーをキャリアーテー
プなどの基材上に注ぎ、ドクターブレードと呼ばれるナ
イフ刃物の隙間、即ち、スリット間を通過させることで
薄膜化して、板状結晶を配向させる方法である。
ては、公知の条件を適宜適用すればよい。 (3)磁場中配向法:上記した複合酸化物の板状結晶を
含むスラリーを調製した後、該スラリーを磁場中で乾燥
させることによって、板状結晶の結晶軸を一方向に配向
させることができる。この方法は、結晶の磁化の異方性
を利用するものであり、磁場の方向に対して板状結晶の
良く成長した面が垂直となるように板状結晶が配向す
る。
類等については、特に限定的ではなく、上記した濾過法
と同様に、上記板状結晶が均一に分散したスラリーが形
成される様に適宜決めればよい。
いが、通常、1〜5T(テスラ)程度とすればよい。こ
の様な磁場中でスラリーを乾燥させて溶媒を除去するこ
とによって、板状結晶の結晶面が一定方向に配列した成
形体を得ることができる。本発明方法では、上記した方
法によって板状結晶の結晶面の向きを揃えて成形した
後、得られた成形体を一軸加圧下に焼結させることによ
って、結晶面の方向が非常に良く揃った焼結体を得るこ
とができる。しかも、得られた焼結体は、板状結晶を加
圧下に焼結させて得られるために、非常に高密度の焼結
体となる。
方向に配向した状態の板状結晶の良く成長した面(ab
面)に対して垂直方向、即ち、板状結晶のc軸に平行方
向とする。
結晶を配向させて得られた成形体を加圧下に焼結させて
緻密な成形体を製造できる方法であればよい。この様な
焼結方法としては、ホットプレス焼結法、加圧下での放
電プラズマ焼結法(SPS法)等を例示できる。
はなく、使用する型のサイズ、成形体を構成する複合酸
化物の組成などに応じて、緻密な焼結体が形成されるよ
うに適宜設定すればよい。焼成雰囲気は、特に制限され
ず、大気中などの酸化雰囲気下、真空雰囲気下などを例
示することができる。
焼結法では、例えば、圧力を10〜20MPa程度、焼
結温度を700〜850℃程度程度として、焼結時間を
5〜40時間程度とすればよい。また、放電プラズマ焼
結法では、例えば、圧力を10〜50MPa程度、焼結
温度を800〜900℃程度程度として、焼結時間を1
0分〜10時間程度とすればよい。
酸化物は、二種類の異なる副格子がc軸方向に交互積層
した構造を有するため、一般的な製造方法ではab面が
よく成長するものである。この様な原料について、結晶
面の方向を揃えた後、一軸加圧下で焼結させることによ
って、結晶面の方向が非常に良く揃った複合酸化物焼結
体を得ることができる。
がすべての結晶粒でほぼ一方位に揃い、しかも高密度化
されていることによって、低い電気抵抗率を示すものと
なっている。このため、本発明方法によれば、熱電変換
材料としての実用的な温度範囲である、少なくとも30
0〜973Kの温度範囲において10mΩcm以下とい
う低い電気抵抗率を示す焼結体を得ることができ、6m
Ωcm以下という非常に低い電気抵抗率を示す焼結体を
得ることもできる。
00〜973Kの温度範囲において、100μV/K以
上という高いゼーベック係数(S)を示す焼結体を得る
ことができる。
い値であり、少なくとも300〜973Kの温度範囲に
おいて、3W/mK以下の熱伝導度を示すものとするこ
とができる。
結体は、熱電変換材料としての実用的な温度範囲である
少なくとも300〜973Kという温度範囲において、
ゼーベック係数が高く、且つ電気抵抗率と熱伝導度が低
い値を示すものであり、更に、この温度範囲外において
も優れた熱電変換性能を発揮することができる。
結体は、上記した特性を利用して、例えば、従来の金属
間化合物材料では不可能であった、空気中、高温で用い
る熱電変換材料として有効に用いることができる。よっ
て、該複合酸化物焼結体を熱電発電モジュールのp型熱
電変換素子としてシステム中に組み込むことにより、こ
れまで大気中に廃棄されていた熱エネルギーを有効に利
用することが可能になる。また、ペルチェ効果を用いた
熱電モジュールへの応用も可能である。
換材料をp型熱電変換素子として用いた熱電変換モジュ
ールの一例の模式図を図2に示す。該熱電変換モジュー
ルの構造は、公知の熱電変換モジュールと同様であり、
高温部用基板、低温部用基板、p型熱電変換材料、n型
熱電変換材料、電極、導線等により構成される熱電発電
モジュールであり、本発明の複合酸化物焼結体はp型熱
電変換材料として使用されている。
よれば、高いゼーベック係数を有する複合酸化物を原料
として用いて、結晶粒の配列方向が揃った高密度の多結
晶焼結体を得ることができる。
数(ZT)を有する金属酸化物の多結晶体であり、高性
能の熱電材料として有用性の高いものである。
物焼結体は、焼結法によって得られる多結晶体であるこ
とから、所望の大きさのものを容易に製造できるので、
熱電変換材料(熱電変換素子)として各種の用途に用いる
ことができる。
明する。
状結晶を製造するために用いた原料物質は、下記の通り
である。 *Ca源:炭酸カルシウム(CaCO3) *Sr源:炭酸ストロンチウム(SrCO3) *Bi源:酸化ビスマス(Bi2O3) *Na源:炭酸ナトリウム(Na2CO3) *Co源:酸化コバルト(Co3O4) 実施例1複合酸化物の調製 CaCO3とCo3O4をCa:Co=1:3の元素比で
混合して板状結晶製造用原料混合粉末を調製し、SrC
l2とCaCl2をSr:Ca=5:1の元素比となるよ
うに混合して、フラックス用混合粉末を調製した。これ
らの原料混合粉末とフラックス用混合粉末を重量比で
1:2となるように混合し、900℃まで加熱した後、
600℃まで1℃/時間の冷却速度で徐冷し、更に室温
まで放冷した。その後、水洗によりフラックスを取り除
き、複合酸化物の板状結晶を得た。得られた板状結晶
は、平均組成がCa2.9Co4.0O9.1であり、平均最長
辺と平均最短辺の長さがそれぞれ1mmと500μm
で、平均厚さが10μmであった。
観察によって測定した100個の結晶についての測定値
の平均値である。
ml中で混合して均一に分散させた後、得られた分散液
を吸引濾過した。濾過後には、濾紙上では板状結晶のよ
く成長した面(ab面)が濾紙面に平行に配向した状態
であった。
化物を一軸加圧下にホットプレス焼結した。加圧方向
は、板状結晶のよく成長した面(ab面)に垂直方向と
し、圧力12MPa、焼結温度820℃、焼結時間20
時間とした。
に垂直な面のX線回折図を図3に示す。図3では、(0
0l)で指数付けされる回折ピークが強く現れており、
該焼結体の結晶粒のab面が加圧軸に対して垂直に揃っ
ていることが示されている。
て、300〜973Kにおける電気抵抗率の温度依存性
を示すグラフを図4に示す。このグラフから、実施例1
で得られた焼結体は、1mΩcm程度の低い電気抵抗率
であることが判る。尚、後述する全ての実施例におい
て、電気抵抗率は300〜973Kにおいて10mΩc
mを下回る値であった。
ク係数の温度依存性を示すグラフを図5に示す。このグ
ラフから、実施例1で得られた焼結体が、300K以上
の温度範囲において、120μV/Kを上回る高いゼー
ベック係数を示すことが判る。尚、後述する全ての実施
例において、ゼーベック係数は300〜973Kにおい
て100μV/Kを上回る値であった。
73〜973Kにおける熱伝導度の温度依存性をグラフ
として示す。このグラフから、実施例1の焼結体は、
2.3W/mK程度以下という低い熱伝導度であること
が判る。尚、後述する全ての実施例においても、300
〜973Kにおいて熱伝導度は3W/mK以下という低
い値であった。
つ表1又は表2に示す形状(最長辺、最短辺および厚
さ)の複合酸化物板状結晶を用い、実施例1と同様にし
て濾過法によって該板状結晶の結晶面を揃えた後、一軸
加圧下に焼結させた。
ス法は、表中に記載した圧力、温度及び焼結時間で実施
例1と同様にして焼結させる方法であり、放電プラズマ
法は、表中に記載した圧力、温度及び焼結時間で放電プ
ラズマ法によって焼結させる方法である。これらの何れ
の場合にも、加圧方向は、板状結晶のよく成長した面
(ab面)に垂直方向とした。
73Kにおける熱電変換指数(ZT)を表中に記載す
る。ここでZTは、以下の式によって定義される値であ
り、材料の熱電変換効率を示し、この値が高いほど変換
効率が高くなる。本発明では、全ての実施例において、
ZTは973Kで1.0を上回る値であった。
κ:熱伝導度
を示す走査型電子顕微鏡写真。
て用いた熱電発電モジュールの模式図。
折図。
抗率の温度依存性を示すグラフ。
ック係数の温度依存性を示すグラフ。
度の温度依存性を示すグラフ。
Claims (10)
- 【請求項1】一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr
0〜0.8Bi0〜0.8Co4O8 .8〜9.2で表される複合酸化
物の板状結晶を原料として用い、該板状結晶の結晶面の
方向を揃えて成形した後、得られた成形体を一軸加圧下
に焼結させることを特徴とする複合酸化物焼結体の製造
方法。 - 【請求項2】複合酸化物の板状結晶が、下記(1)〜
(3)の条件を満足するものである請求項1に記載の複
合酸化物焼結体の製造方法: (1)相対する成長した二面を有する板状構造の結晶で
あり、(2)成長した面における最長辺の長さが100
μm以上、最短辺の長さが10μm以上であって、最長
辺の長さ/最短辺の長さが100以下であり、(3)相
対する成長した二面間の厚さが50μm以下であって、
成長した面の最短辺の長さ/厚さが5以上である。 - 【請求項3】板状結晶の結晶面の方向を揃える方法が、
下記(1)〜(3)のいずれかの方法である請求項1又
は2に記載の複合酸化物焼結体の製造方法: (1)板状結晶を含むスラリーを濾過する方法、(2)
板状結晶を含むスラリーをドクターブレード法によって
薄膜化する方法、(3)板状結晶を含むスラリーを磁場
中で乾燥させる方法。 - 【請求項4】一軸加圧下に焼結させる方法が、板状結晶
の成長した面に垂直方向に加圧した状態で焼結させる方
法である請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - 【請求項5】一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr
0〜0.8Bi0〜0.8Co4O8 .8〜9.2で表される複合酸化
物の焼結体であって、絶対温度300〜973Kにおい
て100μV/K以上のゼーベック係数を有することを
特徴とする複合酸化物焼結体。 - 【請求項6】一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr
0〜0.8Bi0〜0.8Co4O8 .8〜9.2で表される複合酸化
物の焼結体であって、絶対温度300〜973Kにおい
て10mΩcm以下の電気抵抗率を有することを特徴と
する複合酸化物焼結体。 - 【請求項7】一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr
0〜0.8Bi0〜0.8Co4O8 .8〜9.2で表される複合酸化
物の焼結体であって、絶対温度300〜973Kにおい
て3W/mK以下の熱伝導度を有することを特徴とする
複合酸化物焼結体。 - 【請求項8】一般式:Ca2.2〜3.6Na0〜0.8Sr
0〜0.8Bi0〜0.8Co4O8 .8〜9.2で表される複合酸化
物の焼結体であって、絶対温度300〜973Kにおい
て下記特性を有することを特徴とする複合酸化物焼結
体: (1)ゼーベック係数が100μV/K以上、(2)電
気抵抗率が10mΩcm以下、(3)熱伝導度が3W/
mK以下。 - 【請求項9】請求項5〜8のいずれかに記載された複合
酸化物焼結体からなるp型熱電変換材料。 - 【請求項10】請求項9に記載されたp型熱電変換材料
を含む熱電変換モジュール。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002112841A JP3896479B2 (ja) | 2002-04-16 | 2002-04-16 | 複合酸化物焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002112841A JP3896479B2 (ja) | 2002-04-16 | 2002-04-16 | 複合酸化物焼結体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003306380A true JP2003306380A (ja) | 2003-10-28 |
| JP3896479B2 JP3896479B2 (ja) | 2007-03-22 |
Family
ID=29395191
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002112841A Expired - Lifetime JP3896479B2 (ja) | 2002-04-16 | 2002-04-16 | 複合酸化物焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3896479B2 (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005064698A1 (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-14 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 熱電発電装置 |
| WO2005093864A1 (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 熱電変換素子及び熱電変換モジュール |
| JP2006111522A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-04-27 | Tokyo Univ Of Science | 熱電変換材料の製造方法 |
| JP2008028048A (ja) * | 2006-07-19 | 2008-02-07 | Japan Science & Technology Agency | カルシウム・コバルト層状酸化物単結晶からなる熱電材料の製造方法 |
| JP2016178107A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-10-06 | 日本化学工業株式会社 | 熱電変換材料の製造方法 |
| JP2018022874A (ja) * | 2016-07-25 | 2018-02-08 | 国立大学法人東北大学 | 熱電材料および熱電材料の製造方法 |
| JP2018188328A (ja) * | 2017-05-01 | 2018-11-29 | 国立大学法人千葉大学 | Ca3Co4O9の製造方法 |
| CN118324524A (zh) * | 2024-04-23 | 2024-07-12 | 洛阳理工学院 | 一种钼钠陶瓷靶材低温、快速烧结制备方法 |
-
2002
- 2002-04-16 JP JP2002112841A patent/JP3896479B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (14)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPWO2005064698A1 (ja) * | 2003-12-26 | 2007-07-26 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 熱電発電装置 |
| JP4595123B2 (ja) * | 2003-12-26 | 2010-12-08 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 熱電発電装置 |
| WO2005064698A1 (ja) * | 2003-12-26 | 2005-07-14 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 熱電発電装置 |
| US7649139B2 (en) | 2004-03-25 | 2010-01-19 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | Thermoelectric conversion element and thermoelectric conversion module |
| JPWO2005093864A1 (ja) * | 2004-03-25 | 2008-02-14 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 熱電変換素子及び熱電変換モジュール |
| WO2005093864A1 (ja) * | 2004-03-25 | 2005-10-06 | National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology | 熱電変換素子及び熱電変換モジュール |
| JP4670017B2 (ja) * | 2004-03-25 | 2011-04-13 | 独立行政法人産業技術総合研究所 | 熱電変換素子及び熱電変換モジュール |
| JP2006111522A (ja) * | 2004-09-16 | 2006-04-27 | Tokyo Univ Of Science | 熱電変換材料の製造方法 |
| JP2008028048A (ja) * | 2006-07-19 | 2008-02-07 | Japan Science & Technology Agency | カルシウム・コバルト層状酸化物単結晶からなる熱電材料の製造方法 |
| JP2016178107A (ja) * | 2015-03-18 | 2016-10-06 | 日本化学工業株式会社 | 熱電変換材料の製造方法 |
| JP2018022874A (ja) * | 2016-07-25 | 2018-02-08 | 国立大学法人東北大学 | 熱電材料および熱電材料の製造方法 |
| JP7121964B2 (ja) | 2016-07-25 | 2022-08-19 | 国立大学法人東北大学 | 熱電材料および熱電材料の製造方法 |
| JP2018188328A (ja) * | 2017-05-01 | 2018-11-29 | 国立大学法人千葉大学 | Ca3Co4O9の製造方法 |
| CN118324524A (zh) * | 2024-04-23 | 2024-07-12 | 洛阳理工学院 | 一种钼钠陶瓷靶材低温、快速烧结制备方法 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3896479B2 (ja) | 2007-03-22 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US7732704B2 (en) | Conductive paste for connecting thermoelectric conversion material | |
| EP1737053A1 (en) | Thermoelectric conversion element and thermoelectric conversion module | |
| GB2416244A (en) | Thermoelectric element and thermoelectric module | |
| JP3472813B2 (ja) | 高いゼーベック係数と高い電気伝導度を有する複合酸化物 | |
| JP3867134B2 (ja) | 複合酸化物焼結体の製造方法 | |
| JP3896479B2 (ja) | 複合酸化物焼結体の製造方法 | |
| JP3896480B2 (ja) | 複合酸化物焼結体の製造方法 | |
| JP2003179272A (ja) | 熱電変換材料及びその使用方法 | |
| JP4808099B2 (ja) | カルシウム・コバルト層状酸化物単結晶からなる熱電材料の製造方法 | |
| JP4592209B2 (ja) | 結晶配向バルクZnO系焼結体材料の製造方法およびそれにより製造された熱電変換デバイス | |
| JP3981716B2 (ja) | 金属酸化物多結晶体、熱電材料、熱電素子およびその製造方法 | |
| JP3089301B1 (ja) | 熱電変換材料及び複合酸化物焼結体の製造方法 | |
| JP4139884B2 (ja) | 金属酸化物焼結体の製造方法 | |
| JP4013245B2 (ja) | 結晶配向セラミックス及びその製造方法、結晶配向セラミックス製造用板状粉末、並びに熱電変換素子 | |
| JP2000269560A (ja) | 複合酸化物集合体、熱電変換素子、および複合酸化物集合体の製造法 | |
| JP2004087537A (ja) | p型熱電変換材料及びその製造方法 | |
| JP3472814B2 (ja) | 優れた熱電変換性能を有する複合酸化物 | |
| US6806218B2 (en) | Grain oriented ceramics, thermoelectric conversion element and production process thereof | |
| US7554029B2 (en) | Complex oxide having p-type thermoelectric characteristics | |
| JP4340768B2 (ja) | 熱電変換層状コバルト酸化物NaxCoO2のウィスカー結晶及びその作製法 | |
| JPWO2003000605A1 (ja) | 複合酸化物単結晶の製造方法 | |
| JP4316286B2 (ja) | 高配向性熱電変換材料の製造方法 | |
| JP2004152846A (ja) | 熱電変換材料及びその製造方法 | |
| JP2003282965A (ja) | 高配向性多結晶セラミックス及びその製造方法、並びに熱電変換素子 | |
| JP2006027970A (ja) | 複合酸化物焼結体の製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060731 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060815 |
|
| A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061012 |
|
| TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
| A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061128 |
|
| R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 3896479 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
| S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
| R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |