JP2003308973A - 有機elパネルの製造方法およびそれに用いる印刷用ブランケット - Google Patents

有機elパネルの製造方法およびそれに用いる印刷用ブランケット

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JP2003308973A
JP2003308973A JP2002180319A JP2002180319A JP2003308973A JP 2003308973 A JP2003308973 A JP 2003308973A JP 2002180319 A JP2002180319 A JP 2002180319A JP 2002180319 A JP2002180319 A JP 2002180319A JP 2003308973 A JP2003308973 A JP 2003308973A
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Yasuhiko Kondo
康彦 近藤
Atsushi Ochi
淳 越智
Hiromasa Okubo
博正 大久保
Makoto Sugitani
信 杉谷
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Sumitomo Rubber Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有機EL素子の微細なパターンを、高価な設
備を用いることなく簡易な方法で、しかも低コストで形
成することのできる、量産性に優れた有機ELパネルの
製造方法と、当該製造方法の実施に好適な印刷用ブラン
ケットを提供する。 【解決手段】 発光層形成材料等の有機EL素子形成材
料を溶剤中に溶解または安定に分散させてなる印刷イン
キを凹版の凹部に充填した後、当該印刷インキを凹版の
凹部から印刷用ブランケットに転移させ、さらに、印刷
用ブランケットの表面に転移した印刷インキを基板11
上に転写して、発光層14等を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、極めて微細なパタ
ーンの形成を可能とする有機ELパネルの製造方法と、
その製造方法に好適な凹版オフセット印刷用ブランケッ
トとに関する。
【0002】
【従来の技術】有機EL(電界発光)パネルは、直流低
電圧駆動が可能であるために消費電力が少ない、自己発
光型であって輝度が高い、素子自体の薄型化が可能であ
る、といった特徴を有することから、近年、携帯電話
機、PDA(携帯情報端末)、モバイルパソコン、車載
用ナビゲーションシステム等におけるディスプレイへの
応用が期待されている。
【0003】この有機ELパネルを構成する有機EL素
子は、例えばガラス基板上に透明導電膜(ITO膜,陽
極)と、少なくとも有機発光体を含有する発光層を含
み、必要に応じて正孔輸送層および電子輸送層を含む単
層または多層の有機物層と、陰極(金属電極)と、を積
層したものである。この有機EL素子は、両電極間に直
流電源で電圧を印加し、透明導電膜から正孔輸送層に注
入された正孔(ホール)と陰極から発光層に注入された
電子とを発光層内で結合させて有機発光体を励起させる
ことによって、発光を生じさせるものである。
【0004】現在研究開発されている有機EL素子は、
主に、発光体が低分子タイプの有機化合物からなるもの
であって、発光層は当該有機低分子発光体を基材上に蒸
着させることによって形成されている。それゆえ、蒸着
装置の観点から、有機ELパネルの大型化に限界があっ
た。一方、高分子タイプの有機発光体(有機高分子発光
体)は、それ自体を溶剤に溶解させることで自在にイン
キとして使用することが可能である。それゆえ、従来公
知の種々の印刷方式によって、あるいはインキジェット
方式によって、発光層を形成することができる。しか
も、印刷方式やインキジェット方式を採用して発光層を
形成することで、有機ELパネルの大型化が可能とな
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、インク
ジェット方式によって発光層等を形成する場合、ノズル
の目詰まりを防止するためにインキジェット用インキの
粘度を極めて低く設定する必要がある。その一方で、イ
ンキの粘度が低いとインキを吹付ける基板等の表面でイ
ンキが拡がり易くなるため、これを防止するために当該
基板等の表面にフッ素系の表面処理を施す必要が生じ
る。また、インクジェット方式では、有機EL素子の1
画素毎にインキを吹付ける作業が必要となる。従って、
工程が複雑で、生産性が低いという問題がある。さら
に、インクジェット方式自身の印刷精度が±30μm程
度と低いことから、高精度化は難しいという問題もあ
る。一方、従来の印刷方式によって発光層等を形成する
場合には、通常、有機EL素子に求められる数十μmオ
ーダーのパターン形成が困難であって、有機EL素子の
精度が低下するおそれがある。
【0006】そこで本発明の目的は、有機EL素子にお
ける発光層等の微細なパターンを、高価な設備を用いる
ことなく簡易な方法で、しかも低コストで形成すること
のできる、量産性に優れた有機ELパネルの製造方法を
提供することである。
【0007】本発明の他の目的は、有機ELパネルにお
ける発光層等の微細なパターンを印刷法によって形成す
るのに好適な印刷用ブランケットを提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】有機E
Lパネルの発光層は、発光特性等の観点から、その膜厚
を50〜100nm程度と、極めて薄く設定することが
要求され、さらには、厚さが均一で、表面が極めて平滑
であることも要求される。有機ELパネルにおいて任意
に形成される正孔輸送層や電子輸送層等の他の層につい
ても、その膜厚を50〜100nm程度と、極めて薄く
設定することが要求される。
【0009】従来、発光層等の形成に用いられている蒸
着法は、厚さが均一で平滑性に優れた膜を形成する上で
非常に優れた方法であるが、前述のとおり、有機EL素
子の大型化を図る上で不可避的な欠点がある。一方、有
機高分子発光体等を溶剤に溶解させてインキとして使用
する場合には、例えばスピンコート等のコーティングに
よって膜を形成し、フォトリソグラフィーとエッチング
技術によってこれをパターン化したり、印刷法によって
パターンを形成したりする方法を採用できる。しかし、
前者の場合は、発光層等を形成する材料の大半が無駄に
なってコストが高くついたり、処理後の廃液処理に手間
がかかったりする問題がある。
【0010】従来公知の印刷法のうち、スクリーン印刷
法によって発光層等を形成する場合は、パターンの線幅
が100μmを下回ることによってその形状の忠実な再
現が不可能となったり、断線等を発生したりする問題が
あり、乾燥時の厚みが0.1μm程度の薄膜パターンを
形成するのが難しいという問題もある。さらに、原理
上、スクリーンの中央部分と周辺部分とでかかる力が異
なり、伸び量に差異が生じることから、同一の背面基板
上でパターンの印刷精度が異なるという結果を招いてし
まう。それゆえ、発光層等に要求される印刷精度(面内
±10μm)を十分に満足することができない。
【0011】平版オフセット印刷法による場合は、1回
の印刷で得られるパターンの膜厚が0.5μm以下と極
めて薄く、しかも乾燥工程による膜厚の減少を考慮すれ
ば、乾燥前には2〜10μm程度の膜厚が得られるまで
重ね印刷を行なう必要が生じる。その結果、製造コスト
が上昇するばかりでなく、生産性や印刷精度の著しい低
下を招く。一方、平版オフセット印刷法の改良法であ
る、転写体の非画線部分にシリコーンゴムを用いた水無
し平版〔例えば、東レ(株)製の商品名「TAN」〕に
よる印刷が広く用いられつつある。しかし、水無し平版
による印刷も通常の平版による印刷と同様に、1回の印
刷で得られるパターンの膜厚が0.5μm程度に過ぎな
いことから、重ね印刷に伴う生産性や印刷精度の低下、
製造コストの上昇といった問題を有している。さらに、
水無し平版の解像度は約50μmで、これより細いライ
ンの印刷が不可能であることから、微細かつ高精度のパ
ターンが要求される発光層等のパターン形成には不向き
である。
【0012】凸版オフセット印刷法による場合も、1回
の印刷により得られるパターンの膜厚が小さいために上
記と同様の問題があり、さらにこの場合は、パターンの
周辺にマージナルゾーンと呼ばれるインキのはみ出し部
分を生じることから、パターンを忠実に再現することが
極めて困難である。さらに、凹版直刷り印刷(グラビア
印刷)の場合は、直刷り印刷に用いられる版が剛直な部
材であることに起因して、剛直でしかも厚みムラのある
ガラス基板等に均一な印圧をかけることが難しくなり、
その結果、転写ムラが発生し易いという問題がある。
【0013】これに対し、凹版オフセット印刷法では、
凹版の凹部の深さを変えることでパターンの膜厚を自由
に制御することが可能である。また、シリコーンゴム等
の表面エネルギーの低い素材からなる表面印刷層を備え
た印刷用ブランケット(転写体)を用いることによっ
て、剛直でやや厚みムラのある基板や柔軟なフィルムか
らなる基板などに対しても、凹版から印刷用ブランケッ
トに転移したインキを100%転写させることが可能に
なる。従って、1回の印刷で十分に厚さのあるパターン
を印刷形成することができ、しかも、インキの分断が凹
版から印刷用ブランケットへの転移時における1回しか
起こらないことから、印刷されたパターンの形状を非常
に良好なものとすることができる。以上の理由により、
本発明に係る有機ELパネルの製造方法においては、有
機EL素子のパターンを形成する目的で凹版オフセット
印刷法が採用される。
【0014】すなわち、上記課題を解決するための本発
明に係る有機ELパネルの製造方法は、有機EL素子形
成材料を溶剤中に溶解または安定に分散させてなる印刷
インキを凹版の凹部に充填した後、当該印刷インキを凹
版の凹部から印刷用ブランケットに転移させ、さらに、
上記印刷用ブランケットの表面に転移した印刷インキを
基板上に転写することを特徴とする。
【0015】本発明に係る有機ELパネルの製造方法に
よれば、蒸着法によって有機EL素子を形成する場合の
ように高価な設備を用いる必要がなく、凹版オフセット
印刷法による簡易な手段・方法によって効率よく有機E
L素子を形成することができ、しかも極めて微細なパタ
ーンを高い精度でもって形成することができる。本発明
の有機ELパネルの製造方法において「有機EL素子形
成材料」とは、有機EL素子の必須の構成要素である発
光層を形成するための材料や、必要に応じて設けられる
正孔輸送層や電子輸送層を形成するための材料をいう。
【0016】なお、特開平11−273859号公報に
は、発光層を凸版印刷、平版印刷、グラビア印刷フレキ
ソ印刷およびスクリーン印刷の各種印刷方式によって形
成する発明が記載されている。しかしながら、上記公報
に開示の発明は、有機発光層を形成する材料(有機発光
体)として低分子系の有機化合物を用いており、しかも
上記例示の印刷方式は、凹版オフセット印刷法とは異な
り、いずれも微細なパターンを高い精度でもって形成す
ることが困難な方式である。
【0017】有機高分子発光体を用いて発光層を印刷形
成する場合においては、発光層形成用のインキに用いら
れている溶剤が印刷精度の低下を招くということにも留
意しなければならない。現在、有機EL素子用の有機高
分子発光体としては、例えばπ共役ポリマー系の化合物
が主流であり、中でもポリフェニレンビニレン(PP
V)が最も注目されている。また、近年、PPVに側鎖
を付けたポリパラフェニレン誘導体(MEH−PPV,
オレンジ色)や、その他ポリアルキルチオフェン(PA
T,赤色)、ポリジアルキルフルオレン(PDAF,青
色)、ポリパラフェニレン(PPP,青色)等の、種々
の有機高分子発光体が開発されている。
【0018】これらの有機高分子発光体は、共通して有
機溶剤に対する溶解性が低く、当該有機高分子発光体を
用いて印刷インキを調製しようとすると、固形分含量を
15重量%以下、好ましくは10重量%以下に抑えなけ
ればならないばかりか、キシレン、トルエン等の芳香族
炭化水素を溶剤として使用する必要が生じる。芳香族炭
化水素のような有機溶剤は、オフセット印刷に用いられ
る印刷用ブランケットの表面に配されているゴム層(表
面印刷層)を膨潤させ易く、これにより印刷精度を大き
く低下させたり、極端な場合には印刷用ブランケットの
破損を招いて印刷が行なえなくなったりするという問題
がある。
【0019】そこで、本発明に係る有機ELパネルの製
造方法の好適態様は、当該製造方法に使用する印刷用ブ
ランケットが、(1) 十点平均粗さRzが0.01〜3μ
mであり、かつ上記印刷インキの溶剤に23℃で24時
間浸漬したときの体積変化率が40%以下である表面印
刷層を備えるもの、(2) 厚さが0.03〜5.0mm、
硬さ(JIS A)が20〜80°であり、かつ上記印
刷インキの溶剤に23℃で24時間浸漬したときの体積
変化率が40%以下である表面印刷層を備えるもの、
(3) 溶解度定数が5〜8(cal/mol/cm3
1/2 の弾性体を用いてなる、表面張力γs が5〜35d
yn/cmの表面印刷層を備えるもの、または(4) フッ
素化ポリエーテル骨格とシリコーン架橋末端基とを有す
るエラストマーを用いてなる、表面粗さが十点平均粗さ
Rzで0.01〜3μmの表面印刷層を備えるもの、で
あるのが好ましい。
【0020】上記の好適態様によれば、たとえ有機EL
素子形成材料を含有するインキの溶剤が、従来の通常の
印刷用ブランケットにおける表面印刷層に著しい膨潤を
生じさせるものであったとしても、有機EL素子のパタ
ーンを極めて微細に、しかも極めて高い精度でもって形
成することができる。なお、本発明において「溶解度定
数」とは、いわゆるSP値(solubility parameter)で
あって、1モル当りの蒸発熱をその体積で割った値の平
方根により求められる値〔(cal/mol・cm3
1/2 〕をいう。
【0021】上記(1) 〜(3) に示す印刷用ブランケット
において、表面印刷層は、シリコーン系エラストマー、
フッ素系エラストマー、ブチルゴム、エチレン−プロピ
レンゴムまたはこれらの混合物を用いてなるものである
のが、有機EL素子のパターンの精度をより一層向上さ
せるという観点から好ましい。一方、上記(4) に示す印
刷用ブランケットにおいて、表面印刷層は、その表面粗
さが十点平均粗さRzで0.01〜3μmであるのが、
有機EL素子のパターンの精度をより一層向上させると
いう観点から好ましい。
【0022】本発明に係る有機ELパネルの製造方法に
おいて、有機EL素子形成材料としては、例えば有機高
分子発光体が挙げられる。この場合、有機EL素子形成
材料を溶剤中に溶解または安定に分散させてなる印刷イ
ンキを基板上に転写することによって、有機ELパネル
の発光層を形成することができる。前述のように、有機
高分子発光体は、共通して有機溶剤に対する溶解性が低
く、印刷インキを調製する際には溶剤の含有量が多くな
り、しかもその溶剤には、通常の印刷用ブランケットの
表面印刷層に著しい膨潤を生じさせるキシレン、トルエ
ン等の芳香族炭化水素が用いられる。しかしながら、本
発明の有機ELパネルの製造方法に用いられる印刷用ブ
ランケットによれば、(i) その表面印刷層の表面粗さと
インキの溶剤に対する耐性(耐溶剤性)、(ii)表面印刷
層の厚さや硬さとインキの溶剤に対する耐性、(iii) 表
面印刷層を形成する素材の溶解度定数(SP値)と表面
印刷層の表面張力、あるいは(iv)表面印刷層を形成する
具体的素材とその表面粗さ、といった表面印刷層に関す
る各種特性や使用する素材等を適宜組み合わせており、
これによって、有機高分子発光体を含有する印刷インキ
等においても、極めて微細なパターンを高い精度で印刷
形成することができる。
【0023】本発明に係る有機ELパネルの製造方法に
おいて、印刷用ブランケットの表面に転移した印刷イン
キを基板上に転写する際の印圧は、1〜30kgf/c
mであるのが好ましい。印圧が上記範囲を下回ると、転
写されたパターン表面の平滑化を十分に行なうことがで
きず、インキの転移性も低下するおそれがある。逆に印
圧が上記範囲を超えると、表面印刷層の変形が大きくな
りすぎて、パターンの印刷精度が低下するおそれがあ
る。
【0024】上記課題を解決するための本発明に係る印
刷用ブランケットは、本発明の有機ELパネルの製造方
法に好適なものであって、(I) 十点平均粗さRzが0.
01〜3μmであり、かつ印刷インキの溶剤に23℃で
24時間浸漬したときの体積変化率が40%以下である
表面印刷層を備えるもの、(II)厚さが0.03〜5.0
mm、硬さ(JIS A)が20〜80°であり、かつ
印刷インキの溶剤に23℃で24時間浸漬したときの体
積変化率が40%以下である表面印刷層を備えるもの、
(III) 溶解度定数が5〜8(cal/mol/cm3
1/2 の弾性体を用いてなる、表面張力γs が5〜35d
yn/cmの表面印刷層を備える、または(IV)フッ素化
ポリエーテル骨格とシリコーン架橋末端基とを有するエ
ラストマーを用いて形成された、表面粗さが十点平均粗
さRzで0.01〜3μmである表面印刷層を備えるも
の、である。
【0025】すなわち、本発明に係る印刷用ブランケッ
トは、(i) その表面印刷層の表面粗さとインキの溶剤に
対する耐性(耐溶剤性)、(ii)表面印刷層の厚さや硬さ
とインキの溶剤に対する耐性、(iii) 表面印刷層を形成
する素材の溶解度定数(SP値)と表面印刷層の表面張
力、あるいは(iv)表面印刷層を形成する具体的素材とそ
の表面粗さ、といった表面印刷層に関する各種特性や使
用する素材等を適宜組み合わせたことを特徴とするもの
である。
【0026】上記(I) 〜(IV) の印刷用ブランケットに
よれば、上記のような組合せを採ることによって、有機
ELパネルの製造に対して有機EL素子形成材料をイン
キ化するのに用いられる芳香族炭化水素等の有機溶剤に
対して、極めて膨潤しにくいという特徴を発揮すること
ができる。従って、かかる印刷用ブランケットを用いる
ことで、たとえ有機EL素子形成用の印刷インキのよう
に、芳香族炭化水素等を溶剤として用いたインキを用い
る場合であっても、極めて微細なパターンを優れた精度
でもって印刷再現することができる。それゆえ、本発明
の印刷用ブランケットは有機ELパネルの製造に好適で
ある。
【0027】上記(I) 〜(III) の印刷用ブランケットに
おいて、表面印刷層は、シリコーン系エラストマー、フ
ッ素系エラストマー、ブチルゴム、エチレン−プロピレ
ンゴムまたはこれらの混合物を用いてなるものであるの
が、有機EL素子のパターンの精度をより一層向上させ
る上で好ましい。上記(IV)の印刷用ブランケットにおい
て、表面印刷層の硬さは、有機EL素子(例えば高分子
有機発光体を用いてなる発光層等)をより一層精度よく
形成するという観点から、JIS A硬度で20〜80
°であるのが好ましい。
【0028】本発明に係る印刷用ブランケットにおい
て、表面印刷層を形成するためのエラストマー、ゴムま
たはそれらの混合物は、未硬化状態でペースト状または
液状であるのが好ましく、その未硬化状態での粘度は、
室温で10000Pa・s以下であるのがより好まし
い。この場合、表面印刷層の形成を容易に行なうことが
でき、しかもセルフレベリングによる平滑化が可能とな
ることから、表面印刷層の表面粗さを前述の範囲に設定
するのが極めて容易になる。
【0029】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る有機ELパネ
ルの製造方法およびそれに用いる印刷用ブランケットに
ついて詳細に説明する。 〔有機EL素子の製造方法・製造条件〕本発明に係る有
機ELパネルの製造方法においては、有機EL素子の形
成を凹版オフセット印刷法によって行なう(その好適態
様においては、印刷用ブランケットとして上記(I) 〜(I
V)のいずれかのものを使用して行なう)ことを特徴とす
る。
【0030】有機EL素子は、そのパターンが極めて微
細なものであるだけでなく、印刷形状が良好であること
(例えば、パターンの断面においてエッジ部分がシャー
プであることなど)が求められている。そこで、本発明
に係る有機ELパネルの製造方法の好適態様において
は、前述のように、印刷用ブランケットの表面印刷層
が、(a) 印刷インキの溶剤に23℃で24時間浸漬した
ときの体積変化率が40%以下であるもの、(b) 溶解度
定数が5〜8(cal/mol・cm3 1/2 である弾
性体を用いてなるもの、または(c) フッ素化ポリエーテ
ル骨格とシリコーン架橋末端基とを有するエラストマー
を用いてなるもの、であって、いずれも耐溶剤性が極め
て優れていることを特徴としている。
【0031】本発明においては、かかる表面印刷層を備
えた印刷用ブランケットを用いて発光層等の印刷形成を
行なっていることから、発光層形成用インキの溶剤がキ
シレン、トルエン等の芳香族炭化水素である場合に、表
面印刷層の膨潤に伴う印刷精度の低下が生じにくく、極
めて微細なパターンであっても高い再現性でもって発光
層を印刷形成することができる。
【0032】さらに、本発明に係る有機ELパネルの製
造方法の好適態様においては、前述のように、印刷用ブ
ランケットの表面印刷層が、(d) 十点平均粗さRzが
0.01〜3μmという、極めて平滑なもの、(e) その
厚みと硬さとがそれぞれ所定の範囲に設定されたもの、
または(f) その表面張力が所定の範囲に設定されたも
の、である。表面印刷層が上記(a) 〜(c) のとおり耐溶
剤性に優れたものであって、しかも上記(d) 〜(f) のと
おり、表面粗さ、厚みと硬さ、表面張力の特性が適宜に
調節されていることから、本発明に係る有機ELパネル
の製造方法の好適態様によれば、有機EL素子を極めて
微細なパターンとして、しかも極めて高い精度でもって
形成することができる。上記(a) 〜(f) に示す各条件の
より好ましい範囲については、後述する印刷用ブランケ
ットについての詳細説明において詳述する。
【0033】本発明に用いられる印刷用ブランケットの
表面印刷層は、上記(a) 〜(f) に示す条件より明らかな
ように、表面エネルギーが極めて小さいものであること
を特徴としている。それゆえ、印刷用ブランケットから
基板へのインキの転写の際には、通常の凹版オフセット
印刷で設定される印圧(1〜5kgf/cm2 程度)よ
りも高い印圧が採用される。さらに、通常よりも高い印
圧で印刷を行なうことによって、転写されたパターン表
面の平滑化処理をも同時に達成することができる。
【0034】本発明において、印刷用ブランケットから
基板上へ印刷インキを転写する際の印圧は、前述のよう
に、好ましくは1〜30kgf/cm2 の範囲で設定さ
れる。印圧が上記範囲を下回ると、インキの転移性も低
下するおそれがあり、転写されたパターン表面の平滑化
も不十分になるおそれがある。逆に、印圧が上記範囲を
超えると、表面印刷層の変形が大きくなりすぎて、パタ
ーンの印刷精度が低下するおそれがある。印刷用ブラン
ケットから基板上へ印刷インキを転写する際の印圧は、
上記範囲の中でも特に、2〜30kgf/cm2 である
のが好ましく、2〜20kgf/cm2 であるのがより
好ましい。
【0035】(有機EL素子形成用インキ)有機EL素
子のうち、発光層の形成に用いられる印刷インキは、前
述のように、π共役ポリマー系の化合物等の有機高分子
発光体を有機溶剤に溶解させたものである。
【0036】上記有機高分子発光体は特に限定されるも
のではなく、前述のポリフェニレンビニレン(PP
V)、ポリパラフェニレン誘導体(MEH−PPV,オ
レンジ色)、ポリアルキルチオフェン(PAT,赤
色)、ポリジアルキルフルオレン(PDAF,青色)、
ポリパラフェニレン(PPP,青色)といった、従来公
知の種々の有機高分子発光体が挙げられる。上記溶剤
は、有機高分子発光体を十分に溶解または安定に分散さ
せ得るものであればよく、具体的には、キシレン、トル
エン等の芳香族炭化水素といった有機溶剤が挙げられ
る。
【0037】発光層形成用インキにおける有機高分子発
光体の含有割合は特に限定されるものではなく、インキ
の粘度、チキソトロピー性ならびに有機高分子発光体の
溶解度に応じて、適宜設定すればよい。なお、前述のよ
うに、上記の有機高分子発光体は溶解度が極めて低いも
のであることから、発光総形成用インキにおける有機高
分子発光体の含有割合(固形分含量)は、通常、15重
量%以下、好ましくは10重量%以下、より好ましくは
5重量%以下に設定される。
【0038】有機EL素子のうち、正孔輸送層や電子輸
送層の形成に用いられる印刷インキは、正孔輸送剤や電
子輸送剤を、芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素等の有機
溶剤に十分に溶解または安定に分散させてなるものが挙
げられる。正孔輸送剤および電子輸送剤は特に限定され
るものではなく、従来有機EL素子の形成に用いられて
いる公知の材料を挙げることができる。有機溶剤につい
ても特に限定されるものではなく、正孔輸送剤または電
子輸送剤を十分に溶解または安定に分散させ得るもので
あればよい。正孔輸送剤の具体例としては、トリフェニ
ルベンジジン、ポリビニルカルバゾール、ジフェニルナ
フチルアミン等が挙げられる。電子輸送剤の具体例とし
ては、オキサジアゾール、ペリレン誘導体等が挙げられ
る。
【0039】(凹版)発光層等の印刷形成に用いられる
凹版は、特に限定されるものではないが、エッチング性
が良好でインキ離型性に優れた材質を用いてなるもので
あるのが好ましい。具体的には、金属やガラス等が挙げ
られる。凹版上に形成される凹部の線幅と深さについて
は、発光層等のパターンに求められる線幅および厚さに
応じて適宜設定すればよい。
【0040】(透明基板)有機EL素子の基材となる透
明基板には、例えばソーダライムガラス、ノンアルカリ
ガラス、石英ガラス、低アルカリガラス、低膨張ガラス
等が挙げられる。透明基板の厚さは、基板の耐熱性に応
じて適宜設定されるものであって、特に限定されるもの
ではないが、1〜10mmの範囲で適宜、厚さが設定さ
れる。
【0041】(有機ELパネルの構成・形成工程・印刷
条件等)本発明において、有機ELパネルを構成する有
機EL素子は、例えば図1に示すようにして製造され
る。すなわち、まず、ガラス基板11上に陽極としての
透明導電膜(ITO膜)12をスパッタリング等によっ
て形成し(図1(a) )、当該透明導電膜12をフォトリ
ソグラフィー法等によってパターン化した後(図1(b)
)、透明導電膜12上に正孔輸送層13、発光層14
をこの順で形成する(図1(c),(d) )。さらに蒸着等の
方法によって発光層14等の表面に陰極15を形成する
ことによって(図1(e) )、有機EL素子10が得られ
る。
【0042】ここで、発光層14は、有機高分子発光体
を含有する前述の発光層形成用インキと、前述のフッ素
化エラストマーを用いて形成された表面印刷層を備える
印刷用ブランケットと、を用いた凹版オフセット印刷法
によって形成される。正孔輸送層13は、正孔輸送剤を
含有する正孔輸送層形成用インキと、上記印刷用ブラン
ケットと、を用いた凹版オフセット印刷法に形成される
ほか、例えば全面塗布等の方法によって形成してもよ
い。図1(f) に示す符号16は直流電源を示すものであ
る。この直流電源によって透明導電膜12と陰極15と
の間に電圧を印加することによって、同図中に白抜き矢
印で示す方向への発光が生じる。
【0043】本発明において、有機EL素子の層構成
は、図1に示す構成に限定されるものではなく、従来公
知の種々の層構成を採用することができる。例えば、ガ
ラス基板を省略して示すと、当該ガラス基板側から順
に、 (a) 陽極/発光層/陰極 (b) 陽極/正孔輸送層/発光層/陰極 (c) 陽極/発光層/電子輸送層/陰極 (d) 陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極 を積層してなる構成が挙げられる。なお、図1に示す層
構成は上記(b) の構成に該当する。
【0044】(印刷時の転写速度)発光層等のパターン
を高い精度でかつ良好な形状でもって印刷再現するに
は、凹版凹部から印刷用ブランケットへのインキの転移
と、印刷用ブランケットから基板へのインキの転移と
を、それぞれ精度よく実現することが必要である。かか
る目的を達成する手段の1つとして、例えば凹版から印
刷用ブランケットへ、および印刷用ブランケットから基
板へのインキの転写速度を所定の範囲に調節することが
挙げられる。
【0045】凹版から印刷用ブランケットへのインキの
転写速度は、1〜200mm/sの範囲に設定するのが
好ましく、5〜100mm/sの範囲に設定するのがよ
り好ましい。印刷用ブランケットから基板へのインキの
転写速度は、10〜500mm/sの範囲に設定するの
が好ましく、50〜300mm/sの範囲に設定するの
がより好ましい。
【0046】(発光層等のパターン)発光層(有機高分
子発光層)のパターンのサイズ(厚さや線幅)は、有機
EL素子の画素のサイズ等に応じて、かつ、印刷によっ
て形成されたパターンの乾燥による体積減少分(特に、
厚みの減少分)を考慮して、設定されるものである。そ
れゆえ、特に限定されるものではないが、溶剤乾燥後に
おけるパターンの厚さは、通常0.02〜0.2μm、
好ましくは0.05〜0.1μmであることが求めら
れ、これに伴い、乾燥前における印刷パターンの厚さ
は、通常1〜20μm、好ましくは2〜10μmの範囲
で設定される。また、溶剤乾燥後におけるパターンの線
幅は、通常20〜200μm、好ましくは50〜150
μmであることが求められる。印刷されたパターンの乾
燥処理条件は、インキに使用する溶剤によって異なるこ
とから特に限定されるものではないが、当該溶剤がキシ
レン、トルエン等の有機溶剤であることから、通常、印
刷パターンが形成された透明基板ごと、溶剤の沸点〜沸
点−50℃程度のオーブンに入れて加熱・乾燥すること
により達成される。
【0047】〔印刷用ブランケット〕本発明に係る印刷
用ブランケットは、前述のように、(i) その表面印刷層
の表面粗さとインキの溶剤に対する耐性(耐溶剤性)、
(ii)表面印刷層の厚さや硬さとインキの溶剤に対する耐
性、(iii) 表面印刷層を形成する素材の溶解度定数(S
P値)と表面印刷層の表面張力、あるいは(iv)表面印刷
層を形成する具体的素材とその表面粗さ、といった表面
印刷層に関する各種特性や使用する素材等を適宜組み合
わせたことを特徴とするものである。
【0048】(表面粗さ)印刷用ブランケットの表面印
刷層には平滑性が高いことが求められる。具体的に、表
面印刷層の表面粗さは、十点平均粗さRzで0.01〜
3μmであるのが好ましい。十点平均粗さRzが3μm
を超えると、当該ブランケットによって転写されるパタ
ーンの印刷形状が大きく乱れるおそれがある。逆に、
0.01μmを下回ると、インキの転写時に当該ブラン
ケットと透明基板との接触面積が大きくなって、粘着性
が強くなり過ぎることから、良好な印刷を実現できなく
なるおそれがある。また、当該ブランケットの全表面積
が小さくなりすぎて、凹版からのインキの受理性が低下
することから、パターンにピンホールや断線が発生し易
くなるおそれもある。表面印刷層の十点平均粗さRz
は、前述の範囲の中でも特に0.1〜1μmであるのが
好ましい。
【0049】表面印刷層の十点平均粗さRzを前述の範
囲に設定するには、当該表面印刷層の表面をサンドペー
パー等によって研磨したり、あらかじめ表面に高平滑処
理を施した金型を用いて金型の表面をレプリカしたりす
ればよい。未硬化状態でペースト状または液状であるエ
ラストマーを用いて表面印刷層を形成する場合には、当
該エラストマーの粘度を適宜調節することによって、セ
ルフレベリングによる表面印刷層の平滑化を達成するこ
とができる。エラストマーが未硬化状態でペースト状ま
たは液状であることによって、コーティング製法やイン
ジェンクション製法によって表面印刷層を形成すること
ができ、印刷用ブランケットの製造が簡易なものとな
る。エラストマーの未硬化状態での粘度が10000P
a・s以下であるときは、コーティング製法やインジェ
ンクション製法によって形成された表面印刷層に対し
て、セルフレベリングによる平滑化の効果を十分に発揮
させることができる。エラストマーの未硬化状態での粘
度は、上記範囲の中でも特に、1000Pa・s以下で
あるのが好ましく、10〜100Pa・sであるのがよ
り好ましい。
【0050】(膨潤性)印刷ブランケットの表面印刷層
には、印刷インキの溶剤に対する膨潤性が低いこと(耐
溶剤性が高いこと)が求められる。具体的に、表面印刷
層の膨潤性は、有機EL素子形成材料を溶解または安定
に分散させてなる印刷インキ(例えば発光層形成用イン
キ等)における溶剤に、23℃(常温)で24時間浸漬
したときの体積変化率(すなわち、かかる溶剤に対する
いわゆる膨潤度)が40%以下となるように設定される
のが好ましい。
【0051】上記の条件下での表面印刷層の体積変化率
が40%を超えると、印刷ブランケット表面の濡れ性の
変化が大きくなって、安定した印刷を行なうことができ
なくなる。具体的には、パターンの線幅が広がるなどの
問題が生じる。さらに、溶剤に対する膨潤度が大きい
と、印刷ブランケットから透明基板上に発光層形成用イ
ンキ等を転写する際の表面印刷層の変形が大きくなり過
ぎることから、パターンの印刷形成を高い精度でもって
行なうことができなくなる。上記の条件下での表面印刷
層の体積変化率は、上記範囲の中でも特に20%以下で
あるのが好ましく、10%以下であるのがより好まし
い。
【0052】なお、印刷用ブランケットの表面印刷層
に、後述する表面印刷層形成材料を用いたときは、発光
層形成用インキ等の溶剤に対する表面印刷層の膨潤性
(その指標である上記体積変化率)を前述の範囲に設定
することができる。
【0053】(厚さ)本発明の印刷ブランケットにおい
て、表面印刷層の厚さは特に限定されるものではない
が、0.03〜5mmであるのが好ましい。表面印刷層
の厚さが0.03mmを下回ると、表面印刷層の機械的
強度が低下したり表面印刷層の見掛けの硬さが高くなっ
たりして、インキの転写性が低下するおそれがある。一
方、表面印刷層の厚さが5mmを超えると、表面印刷層
の見掛けの硬さが低くなって、インキ転写時の変形が大
きくなることから、当該ブランケットによって転写され
るパターンの印刷形状が大きく乱れるなど、印刷精度が
低下するおそれがある。表面印刷層の厚さは、前述の範
囲の中でも特に0.1〜2mmであるのが好ましい。
【0054】(硬さ)本発明の印刷用ブランケットにお
いて、表面印刷層の硬さは特に限定されるものではない
が、JIS A硬度で20〜80°であるのが好まし
い。表面印刷層の硬さがJIS A硬度で20°を下回
ると、インキを転写する際の表面印刷層の変形が大きく
なることから、当該ブランケットによって転写されるパ
ターンの印刷形状が大きく乱れるなど、印刷精度が低下
するおそれがある。一方、表面印刷層の硬さがJIS
A硬度で80°を超えると、インキの転写性が低下する
おそれがある。表面印刷層の硬さは、前述の範囲の中で
も特に20〜70°であるのが好ましく、30〜60°
であるのがより好ましい。なお、表面印刷層を形成する
弾性体として、上記例示のフッ素化エラストマーを使用
したときは、表面印刷層の硬さを前述の範囲に設定する
ことができる。
【0055】(溶解度定数および表面張力)本発明の印
刷ブランケットにおいて、表面印刷層を形成する弾性体
の溶解度定数(SP値)は特に限定されるものではない
が、5〜8(cal/mol・cm 3 1/2 であるのが
好ましい。また、上記表面印刷層の表面張力γsは特に
限定されるものではないが、5〜35dyn/cmであ
るのが好ましい。
【0056】上記弾性体の溶解度定数が5〜8(cal
/mol・cm3 1/2 の範囲にあるときは、発光層形
成用インキ等の溶剤であるキシレン、トルエン等の芳香
族炭化水素系の有機溶剤に対する表面印刷層の膨潤性が
極めて小さくなり、それゆえ、膨潤に伴う印刷精度の低
下が生じにくくなる。一方、溶解度定数が上記範囲を外
れると、発光層形成用インキ等の溶剤に対する表面印刷
層の膨潤性が大きくなって、特に有機高分子発光層を連
続的に印刷形成する際に印刷パターンの形状が乱れた
り、表面印刷層自体に破損を生じたりするおそれがあ
る。
【0057】弾性体のSP値を上記範囲に設定した場合
には、発光層形成用インキ等の溶剤に対する表面印刷層
の膨潤性を低く抑えることができる一方で、インキの受
理性が低下するおそれがある。しかしながら、表面印刷
層の表面張力γsが5〜35dyn/cmにあるとき
は、膨潤が極めて少ないものの、インキの受理性が良好
なものとなる。それゆえ、上記の表面印刷層を備える印
刷用ブランケットを用いたときは、有機EL素子の極め
て微細なパターンを高い再現性でもって印刷形成するこ
とができる。
【0058】表面印刷層を形成する弾性体のSP値は、
前述の範囲の中でも特に5〜7(cal/mol・cm
3 1/2 であるのが好ましい。また、表面印刷層の表面
張力γsは、前述の範囲の中でも特に5〜25dyn/
cmであるのが好ましい。表面印刷層を形成する弾性体
のSP値を上記範囲に設定するには、当該弾性体とし
て、上記例示のエラストマー材料を使用すればよい。ま
た、表面印刷層を形成する弾性体として、上記例示のフ
ッ素化ポリエーテル骨格とシリコーン架橋末端基とを有
するエラストマーを使用したときは、表面印刷層の表面
張力γsを前述の範囲に設定することができる。なお、
表面張力γs等の微調整には、表面処理(例えばUVの
照射によって表面の親水性を上昇させる処理など)等を
行なえばよい。
【0059】(表面印刷層形成材料)本発明において、
印刷用ブランケットの表面印刷層を形成するのに用いら
れる弾性体には、例えばシリコーン系エラストマー、フ
ッ素系エラストマー、ブチルゴム、エチレン−プロピレ
ンゴム等のゴムまたはエラストマー材料、ならびにこれ
らの混合物が挙げられる。一般に、これらのゴムまたは
エラストマー材料、もしくはこれらの混合物を用いるこ
とによって、有機EL素子形成材料を溶解または安定に
分散させてなる印刷インキ(例えば発光層形成用インキ
等)の溶剤に対する表面印刷層の膨潤性、その他、有機
EL素子(例えば発光層等)の印刷形成において印刷用
ブランケットに求められる諸特性(例えば、インキの受
理性、離型性等)を満足させることができる。従って、
発光層等の印刷形成を安定して行なう上で、表面印刷層
を形成する材料には、上記のゴムまたはエラストマー材
料、もしくはこれらの混合物を用いるのが好ましい。
【0060】上記シリコーン系エラストマーとしては、
例えばメチルシリコーンゴム〔信越化学工業(株)製の
KEシリーズ、東芝シリコーン(株)製のTSEシリー
ズ〕、ビニルメチルシリコーンゴム〔信越化学工業
(株)製のKEシリーズ、東芝シリコーン(株)製のT
SEシリーズ〕、フロロシリコーンゴム〔信越化学工業
(株)製のFEシリーズ、東芝シリコーン(株)製のT
SEシリーズ〕等が挙げられる。なお、特に限定される
ものではないが、加熱硬化型(HTV)、室温硬化型
(RTV)といったタイプのうち室温硬化型で付加型の
シリコーンゴムは、硬化の際に副生成物を全く発生せ
ず、寸法精度において優れているので、好適である。
【0061】上記フッ素系エラストマーとしては、例え
ばフッ素化ポリエーテル骨格とシリコーン架橋末端基を
有するエラストマー〔信越化学工業(株)製の「SIF
EL(R) 」,フロロエーテル構造を有するもの,未硬化
状態の粘度10〜10000Pa・s〕、フッ化ビニリ
デンゴム〔ダイキン工業(株)製の「ダイエル(R) 」、
昭和電工・デュポン社製の「バイトン(R) 」〕、四フッ
化エチレンプロプレンゴム〔旭ガラス(株)製の「アフ
ラス(R) 」等〕、四フッ化エチレンパーフルオロメチル
ビニルエーテルゴム〔デュポン社製の「カルレッツ(R)
」〕、フォスファーゼン系フッ素ゴム〔ジクロロホス
フォニトリルの三量体を熱分解したゴムであって、パー
オキサイド架橋されたもの。ダイキン工業(株)製の
「EYPEL−F(R) 」〕、フルオロポリエーテル、フ
ルオロニトロソゴム、パーフルオロアルキレントリアジ
ン等が挙げられる。
【0062】上記ブチルゴムとしては、例えば日本合成
ゴム(株)製の「JSR BUTYL」、エクソン社製
の「EXXON BUTYL」等のほか、ハロゲン化ブ
チルゴム〔例えば日本合成ゴム(株)製の「JSR C
HLOROBUTYL」、「JSR BROMOBUT
YL」等〕が挙げられる。上記エチレン−プロプレンゴ
ム(EPM)としては、例えば日本合成ゴム(株)製の
EPシリーズ、住友化学(株)製の「エスプレン」シリ
ーズ等が挙げられる。なお、このEPMにはエチレン−
プロプレン−ジエンゴム(EPDM)が含まれる。
【0063】上記表面印刷層形成材料の中でも特に、フ
ッ素化ポリエーテル骨格とシリコーン架橋末端基とを有
するエラストマー〔例えば、前出の商品名「SIFEL
(R)」〕は、耐溶剤性と印刷特性とのバランスが良好で
あることから、有機EL素子形成用の印刷用ブランケッ
トに極めて好適である。上記の「フッ素化ポリエーテル
骨格とシリコーン架橋末端基」は、具体的に、下記式
(1) で表される。
【0064】
【化1】
【0065】(式(1) 中、nは繰返し単位の数を示
す。)
【0066】
【実施例】次に、実施例および比較例を挙げて、本発明
を説明する。
【0067】〔発光層の形成〕下記の実施例および比較
例において、透明基板および透明導電膜には、厚さ0.
7mmのガラス基板(ソーダライムガラス)の表面に、
真空蒸着法によって厚さ0.1μmのITO膜(陽極)
を形成したものを用いた。正孔輸送材料には、正孔輸送
剤としてのポリエチレンジオキシチオフェンを含有する
コーティング液〔ポリエチレンジオキシチオフェン−ポ
リスチレンスルフォネート(PEDT/PSS),バイ
エル社製の商品名「Baytron P」〕を用いた。
有機高分子発光体にはポリ(9,9’−ジアルキルフル
オレン)〔PDAF〕を用いた。このPDAFは、固形
分濃度が2重量%となるように溶剤(キシレン)中に溶
解させて、発光層形成用の印刷インキとして使用した。
【0068】(実施例1)上記基材の表面にUV−オゾ
ン洗浄を施し、有機物等の付着物を除去した後、当該基
材のITO膜側の表面にスピンコート法によって上記正
孔輸送材料を塗布し、70〜80℃で乾燥させることに
よって正孔輸送層を得た。次に、正孔輸送層の表面に凹
版オフセット印刷法によって発光層のパターンを形成し
た。
【0069】発光層の印刷形成において、印刷版には、
ソーダライムガラス基板の表面にエッチングによって凹
部(ストライプパターン)を形成した凹版であって、当
該凹部の線幅が100μm、深さが10μmであるもの
を使用した。印刷用ブランケットには、表面印刷層がフ
ロロシリコーンゴム〔信越化学工業(株)製の品番「F
E351U」〕を用いてなるものを使用した。この表面
印刷層は、発光層形成用インキの溶剤(キシレン)に2
3℃で24時間浸漬したときの体積変化率が8%であっ
て、表面の十点平均粗さ(Rz)が0.1μmであっ
た。さらに、この表面印刷層は、厚さが0.5mm、硬
さ(JIS A硬度)が50°、溶解度定数(SP値)
が7(cal/mol・cm3 1/2 、表面張力γsが
18dyn/cmであった。
【0070】発光層の印刷形成は、まず、平台印刷機
に、前述の凹版、印刷用ブランケットおよびITO膜付
きガラス基板をそれぞれ装着し、当該凹版の凹部に上記
発光層形成用インキをドクタリングによって充填した
後、凹版から印刷用ブランケットへのインキの転写速度
を50mm/sに、印刷用ブランケットから上記ガラス
基板へのインキの転写速度を150mm/sに、ガラス
基板へのインキの転写時における印刷用ブランケットの
印圧を2kg/cm2 に、それぞれ設定することによっ
て行なった。
【0071】上記正孔輸送層上に印刷されたインキの厚
み(乾燥前)は6μmであって、80℃で30分間乾燥
した後の発光層の厚みは0.12μmであった。発光層
を乾燥後、その表面に真空蒸着法によってカルシウムを
蒸着し、次いでアルミニウムを蒸着して、総厚み0.1
μmのCa/Al層(陰極層)を形成することによっ
て、有機ELパネルを得た。
【0072】(実施例2)発光層の印刷形成に用いる印
刷用ブランケットとして、表面印刷層に四フッ化エチレ
ンパーフルオロメチルビニルエーテルゴム〔デュポン社
製のフッ素ゴム,商標「カルレッツ」〕を用いてなるも
のを使用した。この表面印刷層は、発光層形成用インキ
の溶剤(キシレン)に23℃で24時間浸漬したときの
体積変化率が5%であって、表面の十点平均粗さ(R
z)が0.3μmであった。さらに、この表面印刷層
は、厚さが1.0mm、硬さ(JIS A硬度)が40
°、溶解度定数(SP値)が6.5(cal/mol・
cm 3 1/2 、表面張力γsが10dyn/cmであっ
た。凹版には、ソーダライムガラス基板の表面にエッチ
ングによって線幅50μm、深さ10μmの凹部(スト
ライプパターン)を形成したものを使用した。ITO膜
付きガラス基板、正孔輸送材料および発光層形成用イン
キには、実施例1と同じものを使用した。
【0073】上記ITO膜付きガラス基板の表面に、実
施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印刷
用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上に
発光層を印刷形成した。発光層の印刷形成には実施例1
と同じ平台印刷機を使用し、凹版から印刷用ブランケッ
トへのインキの転写速度は30mm/sに、印刷用ブラ
ンケットから上記ガラス基板へのインキの転写速度は1
50mm/sに、ガラス基板へのインキの転写時におけ
る印刷用ブランケットの印圧を2kg/cm2に、それ
ぞれ設定することによって行なった。上記正孔輸送層上
に印刷されたインキの厚み(乾燥前)は5μmであっ
て、80℃で30分間乾燥した後の発光層の厚みは0.
1μmであった。発光層を乾燥後、実施例1と同様にし
て有機ELパネルを得た。
【0074】(比較例1)ITO膜付きガラス基板と正
孔輸送材料に実施例1と同じものを使用し、当該ガラス
基板の表面に、実施例1と同様にして正孔輸送層を形成
した。次に、正孔輸送層の表面にスクリーン印刷法によ
って発光層のパターンを形成した。
【0075】発光層の印刷形成は、画線部の幅が100
μmであるストライプパターンを備えるスクリーン版を
使用し、平台印刷機に当該凹版と前述のITO膜付きガ
ラス基板をそれぞれ装着して行なった。発光層形成用イ
ンキは実施例1と同じものを使用した。上記正孔輸送層
上に印刷されたインキの厚み(乾燥前)は10μmであ
って、80℃で30分間乾燥した後の発光層の厚みは
0.2μmであった。
【0076】(比較例2)ITO膜付きガラス基板と正
孔輸送材料に実施例1と同じものを使用し、当該ガラス
基板の表面に、実施例1と同様にして正孔輸送層を形成
した。次に、正孔輸送層の表面に平版印刷法によって発
光層のパターンを形成した。
【0077】発光層の印刷形成は、画線部の幅が50μ
mであるストライプパターンを備える水なし平版〔東レ
(株)製の商品名「TAP版」〕と、実施例1と同じ印
刷用ブランケットとを使用し、平台印刷機に当該平版と
前述のITO膜付きガラス基板をそれぞれ装着して行な
った。発光層形成用インキは実施例1と同じものを使用
した。平版から印刷用ブランケットへのインキの転写速
度は30mm/sに、印刷用ブランケットから上記ガラ
ス基板へのインキの転写速度は150mm/sに、それ
ぞれ設定した。上記正孔輸送層上に印刷されたインキの
厚み(乾燥前)は0.5μmであって、80℃で30分
間乾燥した後の発光層の厚みは0.01μmであった。
【0078】(比較例3)ITO膜付きガラス基板と正
孔輸送材料に実施例1と同じものを使用し、当該ガラス
基板の表面に、実施例1と同様にして正孔輸送層を形成
した。次に、正孔輸送層の表面にグラビア印刷法(凹版
直刷り印刷法)によって発光層のパターンを形成した。
【0079】発光層の印刷形成は、線幅100μm、深
さ10μmの凹部(ストライプパターン)を備えるグラ
ビア版を使用し、平台印刷機に当該グラビア版と前述の
ITO膜付きガラス基板をそれぞれ装着して行なった。
発光層形成用インキは実施例1と同じものを使用した。
グラビア版から上記ガラス基板へのインキの転写速度は
150mm/sに設定した。上記正孔輸送層上に印刷さ
れたインキの厚み(乾燥前)は1.0μmであって、8
0℃で30分間乾燥した後の発光層の厚みは0.05μ
mであった。
【0080】〔印刷性の評価〕上記実施例1,2および
比較例1〜3について、発光層の乾燥後における表面の
平坦性、直線性、ライン形状の適否、ピンホールの有無
および断線の有無と、発光層の印刷形成を連続して行な
ったときにおけるパターンの線幅変化や膜厚変化の有無
とを確認して、印刷性を評価した。以上の結果を表1に
示す。
【0081】
【表1】
【0082】表1中、「発光層形成用印刷インキ」欄の
“PDAF”は、有機高分子発光体であるポリ(9,
9’−ジアルキルフルオレン)を示す。「印刷方式」欄
の“凹版”は凹版オフセット印刷法を、“スクリーン”
はスクリーン印刷法を、“平版”は平版印刷法を、“グ
ラビア”はグラビア印刷法を、それぞれ示す。「ブラン
ケットの表面印刷層」欄の材質のうち、“フロロ”はフ
ロロシリコーンゴムを、“TFE”は四フッ化エチレン
ペルフルオロメチルビニルエーテルを、それぞれ示す。
同欄の“体積変化率(%)”は、発光層形成用インキの
溶剤であるキシレンに表面印刷層を23℃で24時間浸
漬したときの体積変化率を示す(下記式参照)。 体積変化率(%)=〔(浸漬後の体積)−(浸漬前の体
積)〕/(浸漬前の体積)×100
【0083】表1より明らかなように、耐溶剤性が良好
な特定の材質からなりかつ表面粗さが所定範囲に設定さ
れてなる表面印刷層を有する印刷用ブランケットを使用
して、凹版オフセット印刷法によって発光層を形成した
実施例1および2によれば、発光層のパターンの線幅と
厚さを有機EL素子に適した範囲に設定することができ
た。特に、実施例2では、発光層のパターンの線幅を5
0μmという極めて細いものとすることができた。これ
に対し、スクリーン印刷法を採用した比較例1ではパタ
ーンの形状に乱れが生じ、平版印刷法を採用した比較例
2ではパターンに断線が発生し、グラビア印刷法を採用
した比較例3では、版と被印刷物との密着性が不十分に
なるため部分的にしかパターンの形成を行なうことがで
きなかった。それゆえ、比較例1〜3はいずれも印刷性
が不適当であった。
【0084】〔発光層の形成〕 (実施例3)発光層の印刷形成に用いる印刷用ブランケ
ットとして、表面印刷層にフッ化ビニリデン系のフッ素
ゴム〔ダイキン(株)の登録商標「ダイエル」〕を用い
てなるものを使用した。この表面印刷層は、発光層形成
用インキの溶剤(キシレン)に23℃で24時間浸漬し
たときの体積変化率が7%であって、厚さが0.5m
m、硬さ(JIS A硬度)が50°であった。さら
に、この表面印刷層は、表面の十点平均粗さ(Rz)が
0.2μm、溶解度定数(SP値)が7(cal/mo
l・cm3 1/2 、表面張力γsが12dyn/cmで
あった。
【0085】ITO膜付きガラス基板、正孔輸送材料、
発光層形成用インキおよび凹版には、実施例1と同じも
のを使用した。上記ITO膜付きガラス基板の表面に、
実施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印
刷用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上
に発光層を印刷形成した。発光層の印刷形成時における
転写速度および印刷用ブランケットの印圧は、実施例2
と同じ条件に設定した。上記正孔輸送層上に印刷された
インキの厚み(乾燥前)は5μmであって、80℃で3
0分間乾燥した後の発光層の厚みは0.1μmであっ
た。発光層を乾燥後、実施例1と同様にして有機ELパ
ネルを得た。
【0086】(実施例4)発光層の印刷形成に用いる印
刷用ブランケットとして、表面印刷層にフォスファーゼ
ン系のフッ素ゴム〔ダイキン(株)の登録商標「EYP
EL」〕を用いてなるものを使用した。この表面印刷層
は、発光層形成用インキの溶剤(キシレン)に23℃で
24時間浸漬したときの体積変化率が5%であって、厚
さが1.0mm、硬さ(JIS A硬度)が60°であ
った。さらに、この表面印刷層は、表面の十点平均粗さ
(Rz)が0.3μm、溶解度定数(SP値)が7(c
al/mol・cm3 1/2 、表面張力γsが15dy
n/cmであった。
【0087】ITO膜付きガラス基板、正孔輸送材料、
発光層形成用インキおよび凹版には、実施例1と同じも
のを使用した。上記ITO膜付きガラス基板の表面に、
実施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印
刷用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上
に発光層を印刷した。発光層の印刷形成時における転写
速度および印刷用ブランケットの印圧は、実施例2と同
じ条件に設定した。上記正孔輸送層上に印刷されたイン
キの厚み(乾燥前)は5μmであって、80℃で3分間
乾燥した後の発光層の厚みは0.1μmであった。発光
層を乾燥後、実施例1と同様にして有機ELパネルを得
た。
【0088】(比較例4)発光層の印刷形成に用いる印
刷用ブランケットには、表面印刷層の厚さが6mmであ
るほかは、キシレンに23℃で24時間浸漬したときの
体積変化率、表面印刷層の硬さ(JIS A)、十点平
均粗さRz、溶解度定数(SP値)および表面張力γs
が実施例1と同様であるものを使用した。ITO膜付き
ガラス基板、正孔輸送材料、発光層形成用インキおよび
凹版には、実施例1と同じものを使用した。
【0089】上記ITO膜付きガラス基板の表面に、実
施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印刷
用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上に
発光層を印刷した。発光層の印刷形成時における転写速
度および印刷用ブランケットの印圧は、実施例2と同じ
条件に設定した。上記正孔輸送層上に印刷されたインキ
の厚み(乾燥前)は5μmであって、80℃で30分間
乾燥した後の発光層の厚みは0.1μmであった。発光
層を乾燥後、実施例1と同様にして有機ELパネルを得
た。
【0090】(比較例5)発光層の印刷形成に用いる印
刷用ブランケットには、表面印刷層の厚さが1.0m
m、表面印刷層の硬さ(JIS A)が85°であるほ
かは、キシレンに23℃で24時間浸漬したときの体積
変化率、十点平均粗さRz、溶解度定数(SP値)およ
び表面張力γsが実施例1と同様であるものを使用し
た。ITO膜付きガラス基板、正孔輸送材料、発光層形
成用インキおよび凹版には、実施例1と同じものを使用
した。
【0091】上記ITO膜付きガラス基板の表面に、実
施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印刷
用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上に
発光層を印刷した。発光層の印刷形成時における転写速
度および印刷用ブランケットの印圧は、実施例2と同じ
条件に設定した。上記正孔輸送層上に印刷されたインキ
の厚み(乾燥前)は0.5μmであって、80℃で30
分間乾燥した後の発光層の厚みは0.01μmであっ
た。
【0092】(比較例6)発光層の印刷形成に用いる印
刷用ブランケットとして、表面印刷層にアクリロニトリ
ル−ブタジエンゴム(NBR)を用いてなるものを使用
した。この表面印刷層は、キシレンに23℃で24時間
浸漬したときの体積変化率が150%、表面印刷層の厚
さが6mm、硬さ(JIS A硬度)が85°であり、
さらに、表面印刷層の十点平均粗さRzが0.4μm、
溶解度定数(SP値)が7および表面張力γsが18d
yn/cmであった。
【0093】ITO膜付きガラス基板、正孔輸送材料、
発光層形成用インキおよび凹版には、実施例1と同じも
のを使用した。上記ITO膜付きガラス基板の表面に、
実施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印
刷用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上
に発光層を印刷した。発光層の印刷形成における転写速
度および印刷用ブランケットの印圧は、比較例4と同じ
条件に設定した。上記正孔輸送層上に印刷されたインキ
の厚み(乾燥前)は1μmであって、80℃で30分間
乾燥した後の発光層の厚みは0.02μmであった。
【0094】〔印刷性の評価〕上記実施例3,4および
比較例4〜6について、上記実施例1および2と同様に
して、印刷性を評価した。その結果を上記1および2の
結果とともに表2に示す。
【0095】
【表2】
【0096】表2中、“PDAF”、“フロロ”、“T
FE” および“体積変化率(%)”については表1と
同様である。また、“PVDF”はフッ化ビニリデン系
ゴムを、“フォス”はフォスファーゼン系フッ素ゴム
を、それぞれ示す。表2より明らかなように、耐溶剤性
が良好な特定の材質からなりかつ厚さや硬さが所定範囲
に設定されてなる表面印刷層を有する印刷用ブランケッ
トを使用して、凹版オフセット印刷法によって発光層を
形成した実施例1〜4によれば、発光層のパターンの線
幅と厚さを有機EL素子に適した範囲に設定することが
できた。特に、実施例2では、発光層のパターンの線幅
を50μmという極めて細いものとすることができた。
【0097】これに対し、印刷用ブランケットの表面印
刷層の厚さが大きすぎる比較例4ではパターンの形状に
乱れが生じ、表面印刷層の硬さが硬すぎる比較例5では
パターンにピンホールや断線が発生した。比較例6で
は、表面印刷層の厚さが大きすぎ、しかも硬さが硬すぎ
ることから、パターンの形状に乱れが生じるとともに、
ピンホールや断線も生じた。それゆえ、比較例4〜6は
いずれも印刷性が不適当であった。
【0098】〔発光層の形成〕 (比較例7)印刷用ブランケットとして、表面印刷層の
材質がアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)で
あり、当該表面印刷層の溶解度定数(SP値)が8.8
(cal/mol・cm3 1/2 、表面張力γsが38
dyn/cm、厚さが0.5mm、硬さ(JIS A硬
度)が50°、十点平均表面粗さ(Rz)が2μmであ
るものを使用した。また、ITO膜付きガラス基板、正
孔輸送材料、発光層形成用インキおよび凹版は実施例1
と同じものを使用した。
【0099】上記ITO膜付きガラス基板の表面に、実
施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印刷
用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上に
有機発光層を印刷した。発光層の印刷形成時における転
写速度および印刷用ブランケットの印圧は、実施例1と
同じ条件に設定した。上記正孔輸送層上に印刷されたイ
ンキの厚み(乾燥前)は2μmであって、80℃で30
分間乾燥した後の発光層の厚みは0.04μmであっ
た。
【0100】(比較例8)印刷用ブランケットとして、
表面印刷層の材質がクロロプレンゴム(CR)であり、
当該表面印刷層の溶解度定数(SP値)が9.0((c
al/mol・cm3 1/2 )、表面張力γsが40d
yn/cm、厚さが0.5mmであるものを使用した。
また、ITO膜付きガラス基板、正孔輸送材料、発光層
形成用インキおよび凹版として、実施例1と同じものを
使用した。
【0101】上記ITO膜付きガラス基板の表面に、実
施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印刷
用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上に
有機発光層を印刷した。発光層の印刷形成時における転
写速度および印刷用ブランケットの印圧は、実施例1と
同じ条件に設定した。上記正孔輸送層上に印刷されたイ
ンキの厚み(乾燥前)は1.5μmであって、80℃で
30分間乾燥した後の発光層の厚みは0.03μmであ
った。
【0102】(比較例9)印刷用ブランケットとして、
表面印刷層の材質がウレタンゴム(UR)であり、当該
表面印刷層の溶解度定数(SP値)が10.0((ca
l/mol・cm 3 1/2 )、表面張力γsが45dy
n/cm、厚さが0.5mmであるものを使用した。ま
た、凹版、ITO膜付きガラス基板、正孔輸送材料およ
び発光層形成用インキとして、実施例1と同じものを使
用した。
【0103】上記ITO膜付きガラス基板の表面に、実
施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印刷
用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上に
有機発光層を印刷した。発光層の印刷形成時における転
写速度および印刷用ブランケットの印圧は、実施例1と
同じ条件に設定した。上記正孔輸送層上に印刷されたイ
ンキの厚み(乾燥前)は1μmであって、80℃で30
分間乾燥した後の発光層の厚みは0.02μmであっ
た。
【0104】(比較例10)印刷用ブランケットとし
て、表面印刷層の材質が四フッ化エチレン(PTFE)
であり、当該表面印刷層の溶解度定数(SP値)が5.
5((cal/mol・cm3 1/2 )、表面張力γs
が4dyn/cm、厚さが0.5mmであるものを使用
した。また、凹版、ITO膜付きガラス基板、正孔輸送
材料および発光層形成用インキとして、実施例1と同じ
ものを使用した。
【0105】上記ITO膜付きガラス基板の表面に、実
施例1と同様にして正孔輸送層を形成した後、上記印刷
用ブランケットと凹版とを用いて、当該正孔輸送層上に
有機発光層を印刷した。発光層の印刷形成時における転
写速度および印刷用ブランケットの印圧は、実施例1と
同じ条件に設定した。上記正孔輸送層上に印刷されたイ
ンキの厚み(乾燥前)は0.5μmであった。なお、8
0℃で30分間乾燥した後は、断線が多く生じていたた
め、その膜厚を測定することができなかった。
【0106】〔印刷性の評価〕上記比較例7〜10につ
いて、実施例1と同様にして、印刷性を評価した。その
結果を、上記実施例1および2の結果とともに表3に示
す。
【0107】
【表3】
【0108】表3中、“PDAF”、“フロロ”、“T
FE”については表1と同様である。また、“NBR”
はアクリロニトリル−ブタジエンゴムを、“CR”はク
ロロプレンゴムを、“UR”はウレタンゴムを、“PT
FE”は四フッ化エチレンを、それぞれ示す。表3より
明らかなように、耐溶剤性が良好な特定の材質からなり
かつ当該材質のSP値や表面張力が所定範囲に設定され
てなる表面印刷層を有する印刷用ブランケットを使用し
て、凹版オフセット印刷法によって発光層を形成した実
施例1および2によれば、発光層のパターンの線幅と厚
さを有機EL素子に適した範囲に設定することができ
た。特に、実施例2では、発光層のパターンの線幅を5
0μmという極めて細いものとすることができた。
【0109】これに対し、表面印刷層が、発光層形成用
インキの溶剤に対する耐性(耐溶剤性)が不十分であっ
たり、SP値や表面張力の値が上記好適範囲から外れて
いたりするゴムを用いて形成されている比較例7〜9で
は、パターンの形状に乱れが生じたり、微細なパターン
を高い精度でもって繰り返し印刷形成することができな
かった。また、比較例10の印刷用ブランケットは、表
面印刷層のSP値が十分に低い値であるものの、表面張
力が低すぎて、インキの受理性が乏しくなることから、
十分な厚みのパターンを形成できなくなるという問題が
あった。それゆえ、比較例7〜10はいずれも印刷性が
不適当であった。
【0110】〔印刷用ブランケットの製造〕 (製造例1)支持体としてのPETフィルム上に、フッ
素化ポリエーテル骨格とシリコーン架橋末端基とを有す
るエラストマーとしてのフッ素ゴム〔主鎖にパーフルオ
ロポリエーテル構造を有しかつシリコーン架橋末端基を
有するもの,信越化学工業(株)製の商品名「SIFE
L(R) 3500」,粘度300Pa・s〕を塗布し、セ
ルフレベリングによって平滑化させつつ硬化させること
によって、厚さ0.3mm、表面の十点平均粗さ(R
z)0.1μm、硬さ(JIS A硬度)40°の印刷
用ブランケットを得た。この印刷用ブランケットの表面
印刷層は、発光層形成用インキの溶剤(キシレン)に2
3℃で24時間浸漬したときの体積変化率が10%であ
った。さらに、この表面印刷層は、溶解度定数(SP
値)が7(cal/mol・cm3 1/2、表面張力γ
sが18dyn/cmであった。
【0111】〔発光層の形成〕下記の実施例および比較
例において、透明基板および透明導電膜には、厚さ0.
7mmのガラス基板(ソーダライムガラス)の表面に、
真空蒸着法によって厚さ0.1μmのITO膜(陽極)
を形成したものを用いた。有機高分子発光体にはポリ
(9,9’−ジアルキルフルオレン)〔PDAF〕を用
いた。このPDAFは、固形分濃度が2重量%となるよ
うに溶剤(キシレン)中に溶解させて、発光層形成用の
印刷インキとして使用した。
【0112】(実施例5)上記ガラス基板の表面にUV
−オゾン洗浄を施して有機物等の付着物を除去した後、
その表面に凹版オフセット印刷法によって発光層のパタ
ーンを形成した。発光層の印刷形成に際して、印刷版に
は、ソーダライムガラス基板の表面にエッチングによっ
て凹部(ストライプパターン)を形成した凹版であっ
て、当該凹部の線幅が100μm、深さが10μmであ
るものを使用した。印刷用ブランケットには、上記製造
例1で得られたものを使用した。
【0113】発光層の印刷形成は、まず、平台印刷機
に、前述の凹版、印刷用ブランケットおよびITO膜付
きガラス基板をそれぞれ装着し、当該凹版の凹部に上記
発光層形成用インキをドクタリングによって充填した
後、凹版から印刷用ブランケットへのインキの転写速度
を50mm/sに、印刷用ブランケットから上記ガラス
基板へのインキの転写速度を150mm/sに、ガラス
基板へのインキの転写時における印刷用ブランケットの
印圧を15kg/cm2 に、それぞれ設定することによ
って行なった。ガラス基板上に印刷された発光層形成用
インキからなるパターンの厚み(乾燥前)は3μmであ
って、80℃で30分間乾燥した後の有機高分子発光層
の厚みは0.15μmであった。
【0114】有機高分子発光層を乾燥後、その表面に真
空蒸着法によってアルミニウムを蒸着し、総厚み0.1
μmのAl層(陰極層)を形成することによって、有機
ELパネルを得た。こうして得られた有機ELパネルに
直流電圧を印加したところ、非常に良好な発光が得られ
た。しかも、発光層のパターンは連続性に優れており、
その線幅、膜厚ともに安定していることが確認できた。
この結果は、発光層の印刷形成を繰り返し行なっても特
に変わるところが見られなかった。
【0115】(比較例11)上記ガラス基板の表面にU
V−オゾン洗浄を施して有機物等の付着物を除去した
後、その表面に平版オフセット印刷法によって発光層の
パターンを形成した。
【0116】発光層の印刷形成に際して、印刷版には、
水なし平版〔東レ(株)製の商品名「TAP版」〕を使
用した。この水なし平版は、線幅が100μmのストラ
イプパターンを有するものである。印刷用ブランケット
には、その表面印刷層がNBRゴムを用いて形成されて
なる、表面の十点平均粗さ(Rz)が0.1μmである
ものを使用した。この印刷用ブランケットの表面印刷層
は、発光層形成用インキの溶剤(キシレン)に23℃で
24時間浸漬したときの体積変化率が250%であっ
た。さらに、この表面印刷層は、厚さが0.3mm、硬
さ(JIS A硬度)が50°、溶解度定数(SP値)
が9.5(cal/mol・cm3 1/2 、表面張力γ
sが40dyn/cmであった。
【0117】発光層の印刷形成は、まず、平台印刷機
に、前述の水なし平版、印刷用ブランケットおよびIT
O膜付きガラス基板をそれぞれ装着し、当該平版に上記
発光層形成用インキをドクタリングによって充填した
後、平版から印刷用ブランケットへのインキの転写速度
を50mm/sに、印刷用ブランケットから上記ガラス
基板へのインキの転写速度を150mm/sに、ガラス
基板へのインキの転写時における印刷用ブランケットの
印圧を40kg/cm2 に、それぞれ設定することによ
って行なった。
【0118】ガラス基板上に印刷された発光層形成用イ
ンキからなるパターンの厚み(乾燥前)は1μmであっ
て、80℃で30分間乾燥した後の有機高分子発光層の
厚みは0.01μmであった。この比較例11の方法で
は、印刷の初期においては良好な発光層を形成すること
ができたものの、印刷を繰り返すに従って印刷用ブラン
ケットのNBRゴム(表面印刷層)が膨潤してしまい、
印刷形状に乱れが生じるため、パネル100枚しか印刷
を行なうことができなかった。
【0119】(比較例12)上記ガラス基板の表面にU
V−オゾン洗浄を施して有機物等の付着物を除去した
後、その表面にインキジェット法によって発光層のパタ
ーンを形成した。その結果、ガラス基板の表面でインキ
に広がりが生じてしまい、最終的には線幅が100〜1
50μmの範囲でばらつくなどの問題が生じた。すなわ
ち、微細な発光層のパターンを高い精度でもって形成す
ることができなかった。
【0120】(比較例13)印刷用ブランケットとし
て、その表面層が、アクリロニトリルブタジエンゴムを
用いて形成されてなり、表面の十点平均粗さ(Rz)が
0.4μmであり、かつ硬さがJIS A硬度で85°
であるものを用いたほかは、実施例5と同様にして発光
層のパターン形成を試みた。その結果、印刷用ブランケ
ットのインキ離型性が低いために、発光層のパターンの
エッジからシャープさが失われているなど、印刷形状の
良好なパターン形成を行なうことができないという問題
があった。
【0121】また、インキの溶剤による表面印刷層の膨
潤が著しく、繰り返して印刷を行なうことができなかっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】有機EL素子およびその製造方法の一例を示す
説明図である。
【符号の説明】
10 有機ELパネル 11 透明基板 12 透明導電膜(ITO膜) 13 正孔輸送層 14 発光層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H05B 33/14 H05B 33/14 A (72)発明者 大久保 博正 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 (72)発明者 杉谷 信 兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内 Fターム(参考) 2H113 AA04 BA03 BB09 BC05 CA17 DA46 DA55 DA64 DA66 EA06 EA07 EA25 FA02 2H114 AA02 CA04 CA05 DA46 DA58 DA62 FA02 FA06 3K007 AB18 DB03 FA01

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機EL素子形成材料を溶剤中に溶解また
    は安定に分散させてなる印刷インキを凹版の凹部に充填
    した後、 当該印刷インキを凹版の凹部から印刷用ブランケットに
    転移させ、さらに、 上記印刷用ブランケットの表面に転移した印刷インキを
    基板上に転写することを特徴とする有機ELパネルの製
    造方法。
  2. 【請求項2】上記印刷用ブランケットが、十点平均粗さ
    Rzが0.01〜3μmであり、かつ上記印刷インキの
    溶剤に23℃で24時間浸漬したときの体積変化率が4
    0%以下である表面印刷層を備えるものである請求項1
    記載の有機ELパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】上記印刷用ブランケットが、厚さが0.0
    3〜5.0mm、硬さ(JIS A)が20〜80°で
    あり、かつ上記印刷インキの溶剤に23℃で24時間浸
    漬したときの体積変化率が40%以下である表面印刷層
    を備えるものである請求項1記載の有機ELパネルの製
    造方法。
  4. 【請求項4】上記印刷用ブランケットが、溶解度定数が
    5〜8(cal/mol/cm3 1/2 の弾性体を用い
    てなる、表面張力γs が5〜35dyn/cmの表面印
    刷層を備えるものである請求項1記載の有機ELパネル
    の製造方法。
  5. 【請求項5】上記印刷用ブランケットが、フッ素化ポリ
    エーテル骨格とシリコーン架橋末端基とを有するエラス
    トマーを用いてなる、十点平均粗さRzが0.01〜3
    μmの表面印刷層を備えるものである請求項1記載の有
    機ELパネルの製造方法。
  6. 【請求項6】上記有機EL素子形成材料が有機高分子発
    光体である請求項1〜5のいずれかに記載の有機ELパ
    ネルの製造方法。
  7. 【請求項7】印刷用ブランケットの表面に転移した印刷
    インキを基板上に転写する際の印圧が、1〜30kgf
    /cmである請求項1〜6のいずれかに記載の有機EL
    パネルの製造方法。
  8. 【請求項8】十点平均粗さRzが0.01〜3μmであ
    り、かつ印刷インキの溶剤に23℃で24時間浸漬した
    ときの体積変化率が40%以下である表面印刷層を備え
    る印刷用ブランケット。
  9. 【請求項9】厚さが0.03〜5.0mm、硬さ(JI
    S A)が20〜80°であり、かつ印刷インキの溶剤
    に23℃で24時間浸漬したときの体積変化率が40%
    以下である表面印刷層を備える印刷用ブランケット。
  10. 【請求項10】溶解度定数が5〜8(cal/mol/
    cm3 1/2 の弾性体を用いてなる、表面張力γs が5
    〜35dyn/cmの表面印刷層を備える印刷用ブラン
    ケット。
  11. 【請求項11】上記表面印刷層が、シリコーン系エラス
    トマー、フッ素系エラストマー、ブチルゴム、エチレン
    −プロピレンゴムまたはこれらの混合物を用いてなるも
    のである請求項8〜10のいずれかに記載の印刷用ブラ
    ンケット。
  12. 【請求項12】フッ素化ポリエーテル骨格とシリコーン
    架橋末端基とを有するエラストマーを用いて形成され
    た、表面粗さが十点平均粗さRzで0.01〜3μmで
    ある表面印刷層を備える印刷用ブランケット。
  13. 【請求項13】上記表面印刷層の硬さがJIS A硬度
    で20〜80°である請求項12記載の印刷用ブランケ
    ット。
  14. 【請求項14】上記エラストマー、ゴムまたはそれらの
    混合物が未硬化状態でペースト状または液状である請求
    項8〜13のいずれかに記載の印刷用ブランケット。
  15. 【請求項15】上記エラストマー、ゴムまたはそれらの
    混合物の未硬化状態での粘度が、室温で10000Pa
    ・s以下である請求項14記載の印刷用ブランケット。
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