JP2004010215A - コンベヤベルト - Google Patents

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Naoki Hamano
濱野 直樹
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

【課題】従来のコンベヤベルトは、走行抵抗の低減のために走行安定性が低下したり、コンベヤベルトが湾曲するという問題点があった。本発明は、コンベヤベルトとしての適性に悪影響を及ぼすことなく、走行抵抗の低減されたコンベヤベルトを提供することを課題とする。
【解決手段】芯体層の少なくとも上下いずれか一面側に、プーリやキャリアローラ等のベルト支持部材と接するカバーゴムを備えてなるコンベヤベルトにおいて、該カバーゴムに、シリカおよびシランカップリング剤が含有されてなることを特徴とするコンベヤベルトによる。
【選択図】     図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンベヤベルト、特に長距離用として好適なコンベヤベルトに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、コンベヤベルトは、運搬量を上げるためと長距離化のために、大型化と強力化が進み、使用時の消費電力が大きくなってきている。
そこで、使用時の消費電力を小さくするために、走行抵抗が小さいコンベヤベルトが求められている。
【0003】
ところで、この走行抵抗には、キャリヤローラの回転抵抗やプーリの回転抵抗、ベルトの長さに起因する抵抗に加え、コンベヤベルトの変形や裏カバーゴムがキャリヤローラを乗り越える際の変形が原因となってゴム粘弾性特性から生じるロスなどに起因する抵抗などがある。
【0004】
従来、走行抵抗を下げ、使用時の消費電力を小さくするためには、カバーゴムの材料として、反撥弾性の大きい、すなわち、粘弾性特性のロスファクター(tanδ)が小さい材料が好ましいとされ、そのような特性を備えた材料として、例えば、天然ゴムやブタジエンゴムなどが用いられている(特開平11−139523号公報、従来技術1という)。
【0005】
また、キャリアローラやプーリ等と接する裏カバーゴム側の剛性を上げるために、張力体と裏カバーゴムの中間に補強布を入れることが行われている(従来技術2という)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術1のコンベヤベルトでは、走行抵抗の低減が未だ不十分であり、また、カバーゴムの反撥弾性を大きくすることにより走行中に蛇行などが発生しやすく、走行安定性が低下するという問題点がある。
また、従来技術2のように、裏カバーゴム側のみに補強布を入れると、張力体を中心として表カバーゴム側と裏カバーゴム側とで剛性が異なり過ぎるため、コンベヤベルトが湾曲するという問題点がある。
【0007】
そこで本発明は、前記問題点に鑑み、コンベヤベルトとしての適性に悪影響を及ぼすことなく、走行抵抗の低減されたコンベヤベルトを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意研究した結果、下記の手段により前記課題が解決されることを見出した。
すなわち、本発明は、芯体層の少なくとも上下いずれか一面側に、プーリやキャリアローラ等のベルト支持部材と接するカバーゴムを備えてなるコンベヤベルトにおいて、該カバーゴムに、シリカおよびシランカップリング剤が含有されてなることを特徴とする。
そして、好ましくは前記シランカップリング剤として、ポリスルフィド系シランカップリング剤を用い、より具体的にはビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、のうち少なくとも1種を使用する。また、好ましくは前記シリカの含有量を、前記カバーゴムにおけるゴム原料100重量部に対して、5〜30重量部とし、シランカップリング剤の含有量を前記カバーゴムにおけるゴム原料100重量部に対して0.5〜5重量部とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るコンベヤベルトの実施の形態について、以下詳細に説明する。
【0010】
一実施形態としてのコンベヤベルト1は、図1にその断面図を示すように、使用面となる表カバーゴム2と、その反対面となる裏カバーゴム4と、該表カバーゴム2および裏カバーゴム4との間に挟まれた張力体5とが層状に積層されてなる。
ここで、裏カバーゴム4とは、コンベヤベルト1において、その使用時に駆動装置であるプーリや支持装置であるキャリアローラなど(以下、本発明において「ベルト支持部材」と称する)と接する側のカバーゴムとなるものである。
【0011】
本実施形態のコンベヤベルト1では、プーリやキャリアローラなどのベルト支持部材と接する裏カバーゴム4に、シリカおよびシランカップリング剤が含有されてなる。
【0012】
シランカップリング剤としては、硫黄を含有してなるシランカップリング剤がゴムとの親和性の観点から好適であり、ポリスルフィド系シランカップリング剤を好適に使用し得る。ポリスルフィド系シランカップリング剤としては、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィドを使用することが好ましい。
【0013】
斯かるシランカップリング剤を添加することにより、コンベヤベルトを構成するゴムマトリックスと充填材であるシリカとの界面に分子架橋を形成することができ、該充填材による補強効果を著しく向上させることができる。
また、本発明のように、裏カバーゴムへのシリカ及びシランカップリング剤の添加という方法によれば、従来技術のように裏カバーゴムと表カバーゴムとの構成を大きく変えるものではないため、蛇行や湾曲の防止というコンベヤベルトとしての他の特性にも悪影響を及ぼしにくい。
【0014】
該シランカップリング剤の含有量は、前記カバーゴムにおけるゴム原料100重量部に対して0.5〜5重量部とすることが好ましい。0.5重量部未満であればシランカップリング剤による上記効果が得られにくく、5重量部を越えて添加してもそれ以上の効果は得られにくく、コスト高を招くこととなる。
【0015】
表カバーゴム2及び裏カバーゴム4は、その材料は特には限定されず、例えば、天然ゴム、BR(ポリブタジエンゴム)、SBR(スチレン・ブタジエンゴム)や、これらのブレンド物をベースゴムとするものなど、従来からコンベヤベルトに使用されている材料を用いて構成することができる。
中でも、粘弾性特性のロスファクターが小さく、摩擦係数の小さいものが、キャリヤローラへの乗り上げ等の走行抵抗が低くなりやすいとの観点から好ましい。
【0016】
また、表カバーゴム2や裏カバーゴム4には、例えば、カーボンブラックなどの補強剤、炭酸カルシウム、タルクなどの充填剤、加硫剤、加硫促進剤、可塑剤、老化防止剤、加工助剤など、ゴム工業で通常使用されている配合剤を適宜混練りして用いることができる。
【0017】
また、張力体5は、搬送物や走行抵抗によるベルト張力を担うもので、帆布やスチールコードなどを主な構成要素とするものである。該張力体5は、帆布を使用する場合はRFL(レゾルシン・ホルマリン・ラテックス)で接着処理をし、コードを使用する場合は該コードを接着処理した後、該帆布又はコード5の両面に接着ゴム6を介在させ、前記表カバーゴム2および前記裏カバーゴム4に接着される。
【0018】
本発明に係るコンベヤベルト1は、従来からのコンベヤベルトの製造方法と同様、帯状に成形した各層用の素材を積層してベルト状積層体を得、プレスにて加圧加熱して順送り加硫する方法によって製造することができる。
【0019】
本発明に係るコンベヤベルト1は、上記のようにして帯状に加硫成形され、巻き物状にされた状態で使用現場に運ばれ、複数の巻き物を展開し、帯状体の端部同士を接合して無端状にしてコンベヤベルトとして用いられる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明に係るコンベヤベルトの実施例と、比較例とを示すことにより、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0021】
(実施例)
表1の配合表に基づき、天然ゴムとブタジエンゴム(BR)からなるベースゴム、カーボンブラック、オイル、加硫剤等の配合剤とともに、シリカおよびビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドをバンバリーミキサーに投入して練りゴムを得、この練りゴムをカレンダーロールに通して3mm厚のカバーゴム用ゴムシートを形成した。
次いで、2本のローラからなるベルト成形機のローラ間に、防錆と接着用亜鉛メッキを施したスチールコード(7×7 6.1mmφ)を12mm間隔で幅方向に並べて供給し、スチールコードの上下に接着ゴムシート1枚、カバーゴム用ゴムシート2枚を供給し、スチールコードコンベヤベルト成形体を形成した。そして、該スチールコードコンベヤベルト成形体を段プレスに供給し、145℃で45分間加圧加熱加硫し、加硫部分を順送りして加硫し、幅200mm、厚さ18.4mm、長さ5mの帯状コンベヤベルトを作製した。
【0022】
(比較例)
また、従来のコンベヤベルトとして、シリカおよびシランカップリング剤を配合しないカバーゴム用ゴムシート、及びシランカップリング剤のみを配合しないカバーゴム用ゴムシートを用いて同様にコンベヤベルトを作製した。
【0023】
尚、前記実施例および比較例においては、下記の各原材料を用いた。
天然ゴム…RSS#3(タイ産)。BR…ポリブタジエンゴムBR01(JSR(株)製)。HAFカーボンブラック…シースト3(東海カーボン(株)製)。シリカ…ニプシールVN3(日本シリカ社製)。ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド…Si−69(デグサ社製)。アロマ系オイル…JSR AROMA(JSR(株)製)。ステアリン酸…ステアリン酸(新日本理化(株)製)。酸化亜鉛…亜鉛華3種(堺化学工業(株)製)。老化防止剤…アンチゲン6C(住友化学工業(株)製)。硫黄…粉末硫黄(細井化学工業(株)製)。加硫促進剤…ノクセラーCZ(大内新興化学工業(株)製)。
【0024】
(走行抵抗試験)
得られた帯状コンベヤベルトの端部を接合して無端の評価用ベルトとし、図2に示す走行抵抗試験機に取り付けて走行抵抗を測定した。即ち、ヘッドプーリAとテールプーリA’間の中央で、ベアリングローラB’で連結された一対の負荷ローラB、BによってベルトEに5kgの荷重をかけ、その状態でベルトEを100m/分の速度で走行させた時、負荷ローラBの反対面側に設けたスライド台Fに支持されたローラCが受ける走行抵抗を、スライド台Fに隣接して設置したロードセルD(共和電業(株)製、LM−100KA)によって測定した。
【0025】
各コンベヤベルトの走行抵抗について、シランカップリング剤およびシリカを添加しないコンベヤベルト(比較例1)の走行抵抗を100とする指数で評価した。結果を表2に示す。
【0026】
【表1】
Figure 2004010215
【0027】
【表2】
Figure 2004010215
【0028】
表2に示したように、実施例1〜3の走行抵抗の測定結果は、シリカとシランカップリング剤とを含有しない比較例1と比べて大きく低下したものとなっており、カバーゴムにシリカとシランカップリング剤とを配合することによって走行抵抗を低減できることを示している。
また、シリカのみを含有する比較例2では、前記比較例1よりも走行抵抗が増大していることから、実施例1〜3ではシリカとシランカップリング剤による相乗効果によって走行抵抗が低減できたものと推測される。
【0029】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るコンベヤベルトによれば、使用時の走行抵抗を低減でき、コンベヤの消費電力を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコンベヤベルトの断面図。
【図2】実施例で使用した走行抵抗測定装置の概念図。
【符号の説明】
1…コンベヤベルト、2…表カバーゴム、4・・・裏カバーゴム、5・・・張力体、
6…接着ゴム

Claims (5)

  1. 芯体層の少なくとも上下いずれか一面側に、ベルト支持部材と接するカバーゴムを備えてなるコンベヤベルトにおいて、
    該カバーゴムに、シリカおよびシランカップリング剤が含有されてなることを特徴とするコンベヤベルト。
  2. 前記シランカップリング剤が、ポリスルフィド系シランカップリング剤であることを特徴とする請求項1記載のコンベヤベルト。
  3. 前記ポリスルフィド系シランカップリング剤が、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、のうち少なくとも1種であることを特徴とする請求項2記載のコンベヤベルト。
  4. 前記シリカの含有量が、前記カバーゴムにおける原料ゴム100重量部に対して5〜30重量部であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンベヤベルト。
  5. 前記シランカップリング剤の含有量が、前記カバーゴムにおける原料ゴム100重量部に対して0.5〜5重量部であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のコンベヤベルト。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006104372A (ja) * 2004-10-07 2006-04-20 Bridgestone Corp ベルト用ゴム組成物及びベルト
WO2006123610A1 (ja) * 2005-05-16 2006-11-23 Bando Chemical Industries, Ltd. 伝動用平ベルト
JP2009228768A (ja) * 2008-03-21 2009-10-08 Bando Chem Ind Ltd 平ベルト
DE112009000961B4 (de) 2008-04-21 2022-03-10 Bando Kagaku K.K. Flachriemen

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