JP2004010570A - 第4級ハロゲン化アンモニウム塩の製造方法 - Google Patents

第4級ハロゲン化アンモニウム塩の製造方法 Download PDF

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【課題】大量のアルキルクロライドを用いる必要がなく、穏やかな反応条件下で、高収率かつ安価に第4級ハロゲン化アンモニウム塩を製造する方法を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)
Figure 2004010570

(式中、R1、R2、R3は各々独立して、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を表す。)
で示される3級アミンと、下記一般式(2)
Figure 2004010570

(式中、R4は炭素数2〜6のアルキル基又はベンジル基を表す。)
で示されるアルキルクロライドを反応させる際、下記一般式(3)
Figure 2004010570

(式中、R4は上記と同じ定義であり、炭素数2〜6のアルキル基又はベンジル基を示し、Xは臭素又はヨウ素を表す。)
で示されるアルキルハライドを添加する。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は第4級ハロゲン化アンモニウム塩の製造方法に関する。
【0002】
本発明の第4級ハロゲン化アンモニウム塩は、電気二重層キャパシタ、電解コンデンサ等の電解液の電解質又はゼオライト合成用テンプレート材料の合成原料として有用である。
【0003】
【従来の技術】
第4級ハロゲン化アンモニウム塩の製造方法は古くから知られており、一般的にはトリメチルアミンと塩化メチルを反応させる方法が工業的に利用されている。一方、これよりもアルキル鎖の長いトリエチルアミンのエチル化では、アルキルハライドとしては、反応性の高い臭化エチル又はヨウ化エチルを用いて反応を行う方が有利であるが、この方法では、モル当りの重量が大きく、コストが高いといった問題がある。
【0004】
このため、トリエチルアミンに塩化エチルを反応させる方法が提案されており、例えば、アンモニアと塩化エチルを水酸化カルシウムの存在下に反応させる方法[ハンガリー国特許第54341号明細書(1991)参照]や、トリエチルアミンと塩化エチルを非プロトン性溶媒で反応させる方法(特開2000−212132号公報参照)が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、アンモニアと塩化エチルを水酸化カルシウムの存在下に反応させる方法は、塩化エチルを多量に必要とするばかりでなく、副生する塩化水素を除去するために多量の水酸化カルシウムが必要となるという問題がある。
【0006】
また、トリエチルアミンと塩化エチルを非プロトン性溶媒で反応させる方法は、反応温度を130℃程度まで高くする必要があり、反応中に内圧が1.0MPa程度まで上昇してしまうという問題がある。1.0MPa以上という過酷な条件で反応を行う場合には、高圧ガス設備で反応を実施する必要があり、反応器が制限される。したがって、工業的には、できる限り低い反応温度及び低い反応圧力が望まれていた。
【0007】
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、大量のアルキルクロライドを用いる必要がなく、穏やかな反応条件下で、高収率かつ安価に第4級ハロゲン化アンモニウム塩を製造する方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記の課題を解決するため鋭意検討した結果、3級アミンとアルキルクロライドを反応させる際、アルキルブロマイド又はアルキルアイオダイドを添加することで、温和な反応条件であるにも関わらず、アルキルクロライドの消費量が向上し、かつ第4級ハロゲン化アンモニウムの収量が向上することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、下記一般式(1)
【0010】
【化4】
Figure 2004010570
(式中、R1、R2、R3は各々独立して、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を表す。)
で示される3級アミンと、下記一般式(2)
【0011】
【化5】
Figure 2004010570
(式中、R4は炭素数2〜6のアルキル基又はベンジル基を表す。)
で示されるアルキルクロライドを反応させる際、下記一般式(3)
【0012】
【化6】
Figure 2004010570
(式中、R4は上記と同じ定義であり、Xは臭素又はヨウ素を表す。)
で示されるアルキルハライドを添加して反応させることを特徴とする第4級ハロゲン化アンモニウム塩の製造方法である。
【0013】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
【0014】
本発明の方法において用いられる3級アミンは、上記一般式(1)で示される化合物である。
【0015】
上記一般式(1)において、置換基R1、R2及びR3としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、iso−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、t−ペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、t−ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基が挙げられ、これらは同一であっても異なっていてもよい。
【0016】
上記一般式(1)で示される3級アミンとしては、具体的には、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−iso−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−iso−ブチルアミン、トリ−t−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−iso−ペンチルアミン、トリ−t−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−iso−ヘキシルアミン、トリ−t−ヘキシルアミン、トリフェニルアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジメチルエチルアミン、N,N−ジメチルプロピルアミン、N,N−ジメチルブチルアミン、N,N−ジメチルペンチルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン等が挙げられる。これらのうち、入手の容易さや大量生産に適する等の工業的な観点から、トリメチルアミンやトリエチルアミンが好ましい。これらの3級アミンは、市販品として入手可能であるが、アンモニアとアルコール類を反応させることで容易に合成することができる。
【0017】
本発明の方法において用いられるアルキルクロライドは、上記一般式(2)で示される化合物である。
【0018】
上記一般式(2)で示されるアルキルクロライドとしては、具体的には、塩化エチル、塩化n−プロピル、塩化iso−プロピル、塩化n−ブチル、塩化iso−ブチル、塩化t−ブチル、塩化n−ペンチル、塩化n−ヘキシル、塩化ベンジル等が挙げられ、これらのうち、入手の容易さや大量生産に適する等の工業的観点から、塩化エチルが好ましい。これらのアルキルクロライドは市販品として入手可能であるが、塩酸とアルコール類を反応させることで容易に合成することができる。
【0019】
本発明の方法において用いられるアルキルハライドは、上記一般式(3)で示される化合物である。
【0020】
上記一般式(3)で示されるアルキルハライドとしては、具体的には、臭化エチル、臭化n−プロピル、臭化iso−プロピル、臭化n−ブチル、臭化iso−ブチル、臭化t−ブチル、臭化n−ペンチル、臭化n−ヘキシル、臭化ベンジル、ヨウ化エチル、ヨウ化n−プロピル、ヨウ化iso−プロピル、ヨウ化n−ブチル、ヨウ化iso−ブチル、ヨウ化t−ブチル、ヨウ化n−ペンチル、ヨウ化n−ヘキシル、ヨウ化ベンジル等が挙げられ、これらのうち、入手の容易さや大量生産に適する等の工業的観点から臭化エチル又はヨウ化エチルが好ましい。これらのアルキルハライドは市販品として入手可能であるが、例えば、臭化物はアルコール類に臭化水素酸を反応させることで容易に合成することができ、またヨウ化物はアルコール類にリンとヨウ素を加えて反応させることにより容易に合成することができる。
【0021】
本発明の方法において、上記一般式(2)で示されるアルキルクロライドと上記一般式(3)で示されるアルキルハライドの総量は、3級アミンに対して通常0.7倍モル〜1.5倍モル、好ましくは0.9モル〜1.2倍モルである。0.7倍モル未満では未反応の3級アミンが大量に残存し、1.5倍モル以上添加しても入れた量に対する効果は少ない。
【0022】
本発明の方法において、上記一般式(3)で示されるアルキルハライドの添加量は、上記一般式(2)で示されるアルキルクロライドの添加量に対して、通常0.01倍モル〜1倍モルである。0.01倍モル未満では添加した効果が小さく、また1倍モルを越えても入れた量に対する効果は少ない。
【0023】
本発明の方法において、無溶媒ではほとんど反応が進行しないことから、溶媒を使用することが好ましい。本発明の方法においては、反応速度の観点から一般的に極性を有する有機溶媒が好ましいが、生成する第4級ハロゲン化アンモニウム塩を結晶として回収するか又は溶液として回収するかの違いに応じて、貧溶媒、良溶媒を使い分けることができる。
【0024】
本発明の方法に使用される反応溶媒としては、具体的には、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、アセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、バレロニトリル、ベンゾニトリル、アクリロニトリル等のニトリル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、3−メチルスルホラン等のスルホキシド類、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類、その他、γ−ブチロラクトン等のラクトン類、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等の複素環式溶媒等を例示することができる。これらのうち、良溶媒としてはアルコール類、特にメタノールが好ましく、貧溶媒としてはニトリル類のアセトニトリル、ケトン類のアセトン等が好ましい。
【0025】
溶媒の使用量は、反応速度、反応熱の除去性を考慮すると3級アミンに対する重量比で0.5倍〜10倍にすることが好ましい。
【0026】
本発明の方法において、反応温度は通常50℃〜130℃の範囲である。50℃未満では反応速度が低く工業的でなく反応は実用的でないほど遅く、130℃を越える温度では第4級ハロゲン化アンモニウム塩の分解が生じるばかりでなく、溶媒の蒸気圧が高くなり、内圧が上昇する。
【0027】
本発明の方法において、反応圧力としては、反応温度や仕込み量、又は使用する溶媒にもよるが、通常1.0MPa以下、好ましくは0.7MPa以下の常圧又は加圧下で反応を実施することができる。
【0028】
本発明の方法において、生成物である第4級ハロゲン化アンモニウム塩は、使用する反応溶媒により、結晶又は溶液として回収する。
【0029】
本発明の方法により得られた第4級ハロゲン化アンモニウム塩を、ゼオライト合成用テンプレート材料の合成原料として用いる場合、第4級ハロゲン化アンモニウム塩をアルコール溶媒中で水酸化カリウムと反応させて水酸化物を得、この水溶液をテンプレート材料として用いることができる。したがって、本発明の方法において、反応溶媒としてアルコール類を使用した場合には、反応液をそのまま次工程である水酸化物の調製に使用することができる。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の方法を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例における純度分析は高速液体クロマトグラフィー(東ソー社製)により分析した。
【0031】
実施例1
200mlステンレス製オートクレーブにトリエチルアミン(キシダ化学(株)製)40.5g、メタノール40g、塩化エチル(和光純薬工業(株)製)19.4g及び臭化エチル(関東化学(株)製)13.1gを入れ、100℃に加熱した。反応初期の圧力は0.5MPaであった。8時間反応し、これを冷却して回収した後、液体クロマトグラフィーで分析したところトリエチルアミン転化率は95%であり、テトラエチルアンモニウムの選択率は100%であった。また、塩化エチルの仕込み量に対する塩化エチルの消費量の割合は約87%であった。
【0032】
実施例2
200mlステンレス製オートクレーブにN,N−ジメチルヘキシルアミン(アルドリッチ社製)51.7g、メタノール40g、塩化エチル(和光純薬工業(株)製)19.4g及び臭化エチル(関東化学(株)製)13.1gを入れ、100℃に加熱した。反応初期の圧力は0.50MPaであった。8時間反応し、これを冷却して回収した後、液体クロマトグラフィーで分析したところN,N−ジメチルヘキシルアミンの転化率は93%であり、ジメチルエチルヘキシルアンモニウムの選択率は100%であった。また、塩化エチルの仕込み量に対する塩化エチルの消費量の割合は約84%であった。
【0033】
実施例3
200mlステンレス製オートクレーブにトリエチルアミン(キシダ化学(株)製)40.5g、メタノール40g、塩化ベンジル(和光純薬工業(株)製)38.0g及び臭化ベンジル(和光純薬工業(株)製)20.5gを入れ、100℃に加熱した。反応初期の圧力は0.40MPaであった。8時間反応し、これを冷却して回収した後、液体クロマトグラフィーで分析したところトリエチルアミン転化率は94%であり、トリエチルベンジルアンモニウムの選択率は100%であった。また、塩化ベンジルの仕込み量に対する塩化ベンジルの消費量の割合は約85%であった。
【0034】
実施例4
200mlステンレス製オートクレーブにトリエチルアミン(キシダ化学(株)製)40.5g、アセトニトリル40g、塩化エチル(和光純薬工業(株)製)19.4g及び臭化エチル(関東化学(株)製)13.1gを入れ、100℃に加熱した。反応初期の圧力は0.40MPaであった。8時間反応し、これを冷却して回収した後、液体クロマトグラフィーで分析したところトリエチルアミン転化率は98%であり、テトラエチルアンモニウムの選択率は100%であった。また、塩化エチルの仕込み量に対する塩化エチルの消費量の割合は約93%であった。
【0035】
実施例5
200mlステンレス製オートクレーブにトリエチルアミン(キシダ化学(株)製)40.5g、メタノール40g、塩化エチル(和光純薬工業(株)製)25.8g及び臭化エチル(関東化学(株)製)2.2gを入れ、100℃に加熱した。反応初期の圧力は0.55MPaであった。8時間反応し、これを冷却して回収した後、液体クロマトグラフィーで分析したところトリエチルアミン転化率は78%であり、テトラエチルアンモニウムの選択率は100%であった。また、塩化エチルの仕込み量に対する塩化エチルの消費量の割合は約73%であった。
【0036】
比較例1
200mlステンレス製オートクレーブにトリエチルアミン(キシダ化学(株)製)40.5g、メタノール40g、塩化エチル(和光純薬工業(株)製)27.1gを入れ、100℃に加熱した。反応初期の圧力は0.57MPaであった。8時間反応し、これを冷却して回収した後、液体クロマトグラフィーで分析したところトリエチルアミン転化率は59%であり、テトラエチルアンモニウムの選択率は100%であった。また、塩化エチルの仕込み量に対する塩化エチルの消費量の割合は約56%であった。
【0037】
比較例2
200mlステンレス製オートクレーブにトリエチルアミン(キシダ化学(株)製)40.5g、メタノール40g、塩化ベンジル(和光純薬工業(株)製)53.2gを入れ、100℃に加熱した。反応初期の圧力は0.40MPaであった。8時間反応し、これを冷却して回収した後、液体クロマトグラフィーで分析したところトリエチルアミン転化率は52%であり、トリエチルベンジルアンモニウムの選択率は100%であった。また、塩化ベンジルの仕込み量に対する塩化ベンジルの消費量の割合は約50%であった。
【0038】
これらの結果から、実施例において、臭化エチルを添加することにより、塩化エチルの消費量が増加し、反応が促進されていることがわかる。
【0039】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、3級アミンとアルキルクロライドとの反応において、大量のアルキルクロライドを用いる必要がなく、穏やかな反応条件下で、高収率かつ安価に第4級ハロゲン化アンモニウム塩を製造することができ、工業的に極めて有用である。
【0040】
本発明の方法で得られる第4級ハロゲン化アンモニウム塩は、電気二重層キャパシタ、電解コンデンサ等の電解液の電解質又はゼオライト合成用テンプレート材料の合成原料等に利用することができる。
【0041】
本発明の方法において、反応溶媒としてアルコール類を用いて得られた反応液は、ゼオライト合成用テンプレート材料の調製にそのまま使用することができる。

Claims (5)

  1. 下記一般式(1)
    Figure 2004010570
    (式中、R1、R2、R3は各々独立して、炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基又はベンジル基を表す。)
    で示される3級アミンと、下記一般式(2)
    Figure 2004010570
    (式中、R4は炭素数2〜6のアルキル基又はベンジル基を表す。)
    で示されるアルキルクロライドを反応させる際、下記一般式(3)
    Figure 2004010570
    (式中、R4は上記と同じ定義であり、Xは臭素又はヨウ素を表す。)
    で示されるアルキルハライドを添加して反応させることを特徴とする第4級ハロゲン化アンモニウム塩の製造方法。
  2. 一般式(3)で示されるアルキルハライドの添加量が、一般式(2)で示されるアルキルクロライドの添加量に対して0.01〜1倍モルであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 反応溶媒としてアルコール類を使用することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の製造方法。
  4. 反応温度が50〜130℃の範囲であり、かつ反応圧力が1MPa以下であることことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 反応圧力が0.7MPa以下であることを特徴とする請求項4に記載の製造方法。
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CN117263806A (zh) * 2023-08-15 2023-12-22 福泉环保城发展有限公司 一种四乙基溴化铵合成方法

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